鳴海さん愛してる・第七話at CHARANETA
鳴海さん愛してる・第七話 - 暇つぶし2ch667:以上、自作自演でした。
09/05/23 00:54:40
ただいま戻っ……
……彼方のナルミ所長に言いつけられた雑用に時間を取られ、
やっと解放されて戻ってみれば、新たな場に随分と沢山の御客人がいらしていたのだな。
遅くなった。我は十四代目葛葉雷堂、この鳴海探偵社の書生葛葉ライドウの、
まあ、影法師のようなものだ。宜しく頼む。


時に言葉を選ばぬ者もあれど、この鳴海探偵社を訪れる御客人方は皆、
基本的に温厚柔和、気のいい好人物ばかりゆえ、このような侃々諤々の討論が
この場で繰り広げられる事があるとは正直、想像だにしていなかった。
政治を論じ、国の行く末を憂えて夜を徹して語り合う師範学校の級友達の如きだな。
口不調法の我は何と語るべきか迷うところだが―

ひとつに、絵師殿に謝罪とねぎらいを。
我はこの探偵社で絵師殿が描いた絵を見、暢気にも単純に喜んでいるばかりで、
それがこの"場"の決まり事にそぐわぬ行為だということを知らずにいた。
本来ならば御客人方を迎える者として気付かねばならなかったことだ。
我が不甲斐ないばかりに絵師殿を矢面に立たせてしまった。―すまない。

そして"きっかけ"は確かに絵師殿の行動であったが、
事を納めたのもまた絵師殿の素直な心根だ。
針の筵とも言えるあの状況での真摯なる発言には賞賛を贈りたい。
―絵師殿が我らを描いてくださったこと、感謝している。
所長やゴウトと同じく、我もあなたの絵が好きだ。
此処ではないどこかであなたの絵を見かける日を楽しみにしている。


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