09/08/27 19:58:34 9P/JQY4e0
いやスルーされるほうが辛くないか物書きなら
58:名無しかわいいよ名無し
09/08/27 20:18:28 0YvNnBkfO
>>57
俺必死だったんだよ
このままじゃかがみんに友達ができちゃうんじゃないかって…
必死だったんだよ…!
59:名無しかわいいよ名無し
09/08/27 21:19:20 9P/JQY4e0
>>58
俺嫁?それともぼっちでない柊かがみは美しくないから?
60:名無しかわいいよ名無し
09/08/27 21:58:40 0YvNnBkfO
>>59
かがみアフター
61:名無しかわいいよ名無し
09/08/27 23:24:03 1PYQVdocP
いいこと思いついた。
漫画描けばいいんじゃね?
62:名無しかわいいよ名無し
09/08/28 20:41:47 QlM/kuYu0
ここは、古めいた大学の校舎。
少年の名前は相良(さがら)じゅんや。今年、この公立大学の法学部に入学した一年生である。
彼の通行を阻むかのように、周りを元気良く飛び跳ねているのは、"青いロングヘアー"の良く似合う女の子。
かがみ「それでね、今度そのお店に一緒に行きたいなと思って。」
じゅんや「・・・・。」
かがみ「ソースケ!聞いてるの?今日行こうね、絶対約束だからねっ」
じゅんや「・・・・。」
じゅんやはむすっとして無表情のまま、うんともすんとも言わず。
かがみが手を振りながら、またねと言って別の教室の方向へ去っていくと、じゅんやの友人A・Bが話しかけて来た。
友人A「おい相良、誰だよ今の女の子?」
友人B「すっげーかわいい子連れてたな!紹介してよ」
じゅんや 「あぁ、あいつ同じゼミのヤツなんだけどさ・・・俺も最初はいいなって思って声をかけたんだが、でも
あいつヘンなんだよ・・・。俺のこと好きなアニメのキャラクターと重ね合わせてるみたいでさー・・・」
友人A「は?何だって・・・?」
じゅんや「あいつはウィスパードっていう超能力者で、そのカを狙うアマルガムっていう悪の組織から
狙われてるんだって。俺はあの女を守るために軍事組織ミスリルから送られてきた戦士って設定らしい。
なんかそういうことなんだって勝手に押し付けられた。」
友人A「頭おかしいんじゃねえのwwwwwww」
友人B「うわww特殊なストーカー?www怖ぇ」
じゅんや「笑い事じゃないんだけど・・・なんかいつもずっとついてくるしさ。本気で迷惑」
友人A「そりゃボディーガードだから一緒にいなきゃダメなんだろ」
友人B「おまいもまた・・・、ようそんなヤツに気に入られたな」
じゅんや「なんつーか、その好きなアニメキャラも苗字が相良だかららしいんだよね・・・」
友人A・B「ひぃwwwwwwwwww」
かがみんはキャラなりの楽しさを知ってしまったのです・・・。
63:名無しかわいいよ名無し
09/08/29 00:24:49 6+3ebqbXO
かがみぃぃ
64:名無しかわいいよ名無し
09/08/29 13:50:22 bf+VIPXl0
__ /,!
ハ '"´ ̄ ̄``´ /‐ '∠., _
/ U ,イ 、_ ` 、
__r‐{ -// ,' / / i ヽ ̄``
:::::ム:::::7 / ∧ ,/,/ l 丶
::://:::/ ,' u / X// ! |/ ヽ
;/ !:://l ! / ,/ l/`'" 、,/!ヽ | l. ',
!l//:::|l i. / リ i. | ト、 .!
!l/'''7リ ,l/ ////// ! l , l ヽ! バカ・・・恥ずかしいじゃないの!!
| !`l. / / ̄ ̄`i ハ. ,! ハ!
l `'l/ー 、 / / 〉l/,/
. ! | | `iー--、-',-‐、i" |/
! l ! /7ヽ、....7M. ハ! i !
. ! !| ,!{ /.丶...ヾ,ハK. | | |
ハ | |.| |........ヽ..........i.ヾ ,! |
!i.i. | |.| |......、...i..../....|.[|,ノ ! !
!| l | }.| |.......ヽ|./........l,..} i |
65:名無しかわいいよ名無し
09/08/29 19:42:56 6TL2QHTt0
千鳥かがみん可愛いよ
66:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 03:30:03 fTjo4aFl0
わたしの名前は木冬かがみ。某大学の2年生。
いまだにぼっちで友人はできてない。
しかし、彼氏ができた。
ぼっちであまりに寂しく、もしかしたらこなたに出会えるかも?
そんな気持ちでネトゲを始めてみたが、もちろんこなたに出会えるはずもなく
不慣れなゲーム世界で迷ったあげく、ソロで潜ったダンジョンでモンスターに囲まれてしまった。
絶体絶命のピンチ!その時に助けてくれた戦士が彼だった。
その後も彼は不慣れな私をなにかと助けてくれ、ゲームのコツなんかも親切に教えてくれた。
また、彼が入っているというギルドも奨めてくれた。
ネトゲのギルドというと悪い噂もいろいろあるので少し不安もあったのだが
思い切って入団してみたところ思いのほか常識的ないい人が多く良いギルドだった。
一人を除いては・・。
ゲームにも慣れギルドのみんなとも親しくなり、今度オフ会にも参加することになった。
リアルの彼と会える?!
どんな人なのかな?私と同じ大学生?それとも社会人?年下?
まさか、こなたみたいに女の人ってことは??
期待と不安が入り混じっていたが、それでも楽しみにだった。
少なくともぼっちの寂しさは忘れていられた。
(続く)
67:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 13:43:17 MyIx3gRh0
wktk
68:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 15:21:50 hZgwQ4dGO
ギルドってなんですか?
69:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 15:35:28 IZV1GeSF0
一人を除いてのひとりが根性の腐ったこなただったらベタ過ぎて笑う
70:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 17:10:16 PShiDs+E0
うっ、オチを読まれたか・・
71:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 17:23:03 oAt4TGL60
構わん続けてくれ
72:名無しかわいいよ名無し
09/08/30 20:48:44 PShiDs+E0
わたしの名前は木冬かがみ。某大学の2年生。
大学ではいまだにぼっちで友人はできていないけど
寂しさを紛らわすために始めたネトゲの中で彼氏ができた。
そして今日はオフ会、ついにリアルの彼と会えるのだ。
ちょっと気合を入れてオシャレをし、待ち合わせの場所へと向かう。
待ち合わせ場所の喫茶店前にはギルメンとおぼしき一団がいた。
かがみ「あの、新世界旅団のみなさんですか?」
「そうですよ。あ、もしかして、かがみんさん?」
かがみ「は、はい」
「待ってましたよ。ぼくがリーダーのファーガスです」
三十代くらいの恰幅のよいおじさん(失礼)が応えてくれた。
全部で12、3人くらいのけっこう多彩な集団だ。
その中で一番長身の二十代くらいの男性が話しかけてきた。
「こんにちはかがみんさん。ぼくがラグナーこと○○です、よろしく」
この人だ!ソロで困っていた私を助けてくれた親切な人!
かがみ「あ、あなたが?あの、いつも親切にありがとうございます。感謝しています」
ラグナー「いやとんでもない。僕もかがみんさんと一緒で楽しかったし、今日は会えてうれしいです」
かがみ「え?そんな・・」
ゲーム内のキャラクターのままの感じのいい人だった。
実際に会うまで不安だったが、勇気を出してオフ会に来て本当によかった!
ファーガス「えー、まだ、ひとり来ていませんけど僕が待っていますので」
ファーガス「とりあえずみなさんは先に入っていて下さい」
「はーい」
ファーガスリーダーを残し、他のメンバーはみんな店内に入っていく。
かがみ「まだ来ていない人って?」
ラグナー「ララさんじゃないかな?」
かがみ「え?ララさん?」
ララさんというのは感じのいい人ばかりのギルドの中で唯一自分勝手で問題のある人だった。
しかも、なぜか私に特につらく当ってくる人だった。
かがみ「あのー、ララさんてどんな人ですか?」
ラグナー「うん、ちょっと小柄で大人しい感じの女の子だよ。かがみんさんよりちょっと年下なんじゃないかな」
かがみ「そうですか・・」
心の中に不安な気持ちが広がっていくのを感じた。
(続く)
73:名無しかわいいよ名無し
09/08/31 11:38:01 gLH9BRwq0
wktk
74:名無しかわいいよ名無し
09/08/31 13:47:05 9xcayAq2O
会ったことも無いのに彼って?
75:名無しかわいいよ名無し
09/08/31 18:57:32 XS1pKLh10
そこが廃人の廃人たる所以なのだよ
76:名無しかわいいよ名無し
09/09/01 23:02:24 XFQs+X0T0
かがみんに友達をつくらせないぞという保守
77:名無しかわいいよ名無し
09/09/02 00:00:57 Cl/j+WL50
夏休みだってのに買い物のときにしか外出しないかがみ保守
78:名無しかわいいよ名無し
09/09/02 09:54:40 ejKLFul60
だってインフルエンザ怖いじゃない
79:名無しかわいいよ名無し
09/09/02 10:29:56 4j17iONj0
ヽ、__,..-:‐:‐-ィ':ヽ:-‐::-:.、_
_,.-‐='ニ´: : : : : : : : :;{: : : : : : : : : :`ヽ、 .
´ ̄>: : : : : :/: : :/::/|: : :.::|: : : :`ヽ: : :ヘ ;
.,ィ'/: : : : : : :/:: : :;j: :| ∨: :::|V: : :ヘ::.:\: :ハニ:=‐-.、 .
; 〈:/:.:,ィ´: : : : :j:: : ::/|: :| V: ::| ∨: : ハ::: :ヘ:: :}:::\::::/ ;
j/::j: : : : : ::|::__,ノ'|: j u V:.:|ヽ、:__: ::|:::: ::ヘ::|::::::::\
\:|: : ::i: : ::|:.:/ __|:/ ヽ:|___ \:.:|::: : :ハリ:::::::::/;
; |: .:::|: : ::|;/ィチ弐" ....... ゛オ弐z∨:::: : : |:\:/
: |:.;/:|: : :ハ\:゜:.. , ..:::/:∨:::.:ト:|::: :| :
レi: ::|: ::|.-}:::| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:u::;r-'|:.:|:::::: :| ; ケホホッケホッケッホッ
|: ::::ヽ:|:| ヽ| ,|/|:::||/:i::::: .:|
|i: : ::::|i:| : `,ニ=‐r--r‐<. |::| |:|:::::: :|
|:|: :::::|'|:| / r:j {ア \; |::| .||:::::: :|
|:| : :::| |:l/ |-‐-/ \|:| |!::: : :| .
: |:| : :::|.|::j\ | ./ ,/ハj |::: : :| ;
; |:|: ::::| |:{ {\ | / /} } |:: : :.|
80:名無しかわいいよ名無し
09/09/02 17:14:08 P/LitHI4P
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)
81:名無しかわいいよ名無し
09/09/02 19:19:01 sHMLI92J0
>>80
おっきい画像でくれ
82:名無しかわいいよ名無し
09/09/03 18:28:41 lFGU4cHm0
ぼっちみん
83:名無しかわいいよ名無し
09/09/03 19:40:29 iUwOass/O
>>81
あなたは何も知らないのだ!
84:名無しかわいいよ名無し
09/09/04 00:10:53 ed3A8U/JO
かがみちゃんは処女?
85:名無しかわいいよ名無し
09/09/04 01:20:33 VvJnPFXG0
>>84
>>20
貰い手がなかったので貰ってやってください
86:名無しかわいいよ名無し
09/09/04 08:25:27 lpJO3/u4O
初体験はきゅうり
87:名無しかわいいよ名無し
09/09/05 01:15:24 lSzC3ptrO
つかさ「お姉ちゃんにカレシが出来たみたい」
こなた「うわ。やったじゃん。それでどんな人」
つかさ「……まだ会ったことないって……」
皆「?」
88:名無しかわいいよ名無し
09/09/05 14:09:07 yLmXuzP40
わたしは木冬かがみ、大学2年生のぼっち。
今日はネトゲのギルドのオフ会の日。
生まれてはじめてのオフ会だが、ネトゲ世界での私の「彼氏」と会うために勇気を奮ってやってきた。
喫茶店内の一番大きなテーブルを取り囲むようにしてギルドのメンバーが座っている。
私も女性のメンバーに挟まれるようなかたちで席に着いている。
本当は「彼」の隣に座りたかったが、さすがにそんな勇気はない。
でも「彼」の正面の位置だ。
「彼」は私の方を見てにっこりと微笑んでいる。
恥ずかしくなって思わずうつむいてしまう。
リアルの「彼」は私がイメージしていた通りの優しそうな人だった。
全員が飲み物の注文を行ったあと、まだ来ないリーダーと「ララ」さんを待ちながら思い思いに話しをはじめた。
みんな初参加の私を気遣ってか、私が参加したクエストの話題を中心にして話しを盛り上げようとしてくれている。
みんないい人だ。
「彼」も私が話しについていけるよう気を使ってくれている。
なんかうれしい。
やっと私の緊張が少しほぐれきた頃にリーダーが店内に入ってきた。
ファーガス「みなさーん。ララさんが到着しましたよぉ」
ちょっとおどけた口調で報告するファーガスリーダーの後ろに小柄な女の子が見える。
中、いや小学生?
店内が薄暗いせいか逆光になっていて彼女の顔がよく見えない。
でも、どこかで見たような・・?
「おそくなってすみませんでした」
か細くちょっと幼い感じの声、だけどこの声は?まさか!
かがみ「ゆたかちゃん?!」
ゆたか「こんにちは『かがみん」先輩。すみませんけど、ここでは『ララ』って呼んでいただけませんか」
全員の注目が私とゆたかちゃんに集まる。
ファーガス「あれ?なんだ二人とも知り合いだったんだ?」
ゆたか「はい。『かがみん』さんは高校の先輩なんです。ね、『かがみん」先輩w」
かがみ「え?ええ、そうです」
私が知っているゆたかちゃんとなにか雰囲気が違った。
ファーガス「じゃあ、ララさんも座ってね。えーと、かがみんさんの横がいいかな」
ゆたか「いえ。私はおにいちゃんの横でいいです」
そう言うとゆたかちゃんは私の正面の「彼」の横に座った。
(ゆたかちゃんが「ララ」さん?なにかと私につらく当ってきた彼女がゆたかちゃんだったなんて・・)
ゆたかちゃんが私を見ている、初めてみる挑戦的な表情だ。
私は胸の動悸がはげしくなるのを感じていた。
89:名無しかわいいよ名無し
09/09/06 00:31:51 dIsG7PEn0
続き乙
90:名無しかわいいよ名無し
09/09/06 23:39:03 yBw7ntZ7O
ほすみん
91:名無しかわいいよ名無し
09/09/07 11:17:47 dKvN9aaa0
ほほぉ・・・
92:名無しかわいいよ名無し
09/09/07 16:01:59 iDIm/mkz0
リア充に混じるかがみん、…あれ?
93:名無しかわいいよ名無し
09/09/08 02:16:37 bgKi1X3B0
ぼっちみん
94:名無しかわいいよ名無し
09/09/08 08:07:31 2X7rk4VYO
かがみ「おまーん」
95:名無しかわいいよ名無し
09/09/08 08:28:27 qa7vFyss0
何かぼっちねたを探そうとDVD見てたら普通に萌えて終わった。
俺には無理だ('A`)
96:名無しかわいいよ名無し
09/09/08 13:34:22 jLM3E8btP
ぼっちねたとか自分の生活から探せばすぐ見つかるだろ…JK
97:名無しかわいいよ名無し
09/09/09 18:46:20 hNGWnCfC0
こんなサイト見つけた
URLリンク(www40.atwiki.jp)
98:名無しかわいいよ名無し
09/09/09 20:33:29 JsJq+8tr0
>>97
URLでばれるだろ阿呆かわりゃ
99:名無しかわいいよ名無し
09/09/09 21:01:58 vd63IBgZ0
スレが消えたと思ったら移転してたのか
とうとう潰えたのかと思って焦ったが、ひとまず安心
100:柊つかさ
09/09/10 23:08:56 K2guwLt1O
華麗につかさが100ミコス
101:名無しかわいいよ名無し
09/09/11 00:29:43 KVNCrD52P
ageミコス
102:名無しかわいいよ名無し
09/09/11 14:50:11 kLtWq/Oo0
「おーっす、こなたー」
私の一日は人形に朝の挨拶をすることから始まる
「おはよー。今日も講義だるいからサボることにするわ。あ、そうだこなた、今日一緒にどっかに行かない?この前駅前に美味しいケーキや見つけたのよ」
傍から見れば私は人形に独りで話しかけている寂しい女。
でも私にはこの人形をこなたに見立てて一緒に過ごすしかないの・・・
本物のこなたには2年前に絶交されてしまったから・・・
103:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 01:15:12 23TUpabx0
>>102
明治政府陸軍少将・桐野利秋「おはんには、こな犬という愛犬が居るでごわそう」
104:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 02:34:52 avNoVSvE0
消えたと思ったらこんな辺境まで追いやられてたか
ぼっちにはぴったりだな
105:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 05:27:49 UKrVQQOm0
もだ続いてんのかこのシリーズwwwww
106:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 13:08:48 oFkf0pix0
ぼっちには存在の薄いぼっちと変に浮いてるぼっちがいるけど
かがみはどっち?
107:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 13:35:00 CKoMJqnC0
いくら同じ大学とはいえFラン学生なんかと一緒にいられないわ
悪いけど私は部屋に戻らせてもらうわよ
108:名無しかわいいよ名無し
09/09/12 15:05:33 L7Jl25AP0
>106
スレ的には浮いてるぼっちかがみんが多いような気もするが
どっちもアリじゃね
109:名無しかわいいよ名無し
09/09/14 03:19:35 Zujh+W3i0
おはみん
110:名無しかわいいよ名無し
09/09/14 09:00:51 BKVUt7Al0
ねるみん
111:名無しかわいいよ名無し
09/09/14 11:28:30 tm/eVrWF0
おきみん
112:名無しかわいいよ名無し
09/09/15 13:58:47 fP7Veeic0
ひるみん
113:名無しかわいいよ名無し
09/09/15 14:20:03 Zshhy5Zm0
あげみん
スレリンク(newsplus板)
114:名無しかわいいよ名無し
09/09/15 15:14:04 sRYJUxFS0
昼ご飯くらい一人で食べなさいよ
子供じゃないんだから
115:名無しかわいいよ名無し
09/09/15 22:23:22 hgShHCHv0
かがみ「そろそろ夏季休みも終わりだわ・・・また一言も話さず家と大学往復の毎日か」
116:名無しかわいいよ名無し
09/09/16 18:38:34 t6d8dN6t0
♥
117:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 03:25:22 NhHS4X4vO
>>115
久々にかがみんを見た気がする
118:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 06:00:18 2WWJ9juE0
813:03/23(日) 22:02 [sage]
これまでのJ禁サクル一覧
赤西×亀梨 2360サークル
赤西×上田 690サークル
赤西×中丸 12サークル
赤西×聖 185サークル
赤西×田口 424サークル
赤西×山P 330サークル
赤西×錦戸 213サークル
赤西×ヨコ 888サークル
赤西受け 0サークル
820:03/23(日) 22:05 [sage]
>813
西スガー><
でもJ禁結構浸透しましたね^^;
827:03/23(日) 22:08 [sage]
西担良かったですね^^
839:03/23(日) 22:08 [sage]
>818
知ってると思うけど
この世の中西受けなんて存在しないよ
119:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 06:03:07 jT9Xh9U50
このスレまだあったのかよw
120:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 08:52:26 /bmGUWKG0
ハートマークの出し方が全然分からないわ。
121:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 20:50:01 SC0RFcaR0
>>120
お互いお気に入り登録すればおk
122:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 21:00:30 pHf6SNHxP
>>121
pixivから来た人でつね
うp
123:名無しかわいいよ名無し
09/09/17 21:12:30 SC0RFcaR0
>>122
ベトナーム ホーチーミン
ベトナーム ホーチーミン
124:名無しかわいいよ名無し
09/09/18 13:45:35 psiiaCXYO
ニャンさん乙
125:名無しかわいいよ名無し
09/09/18 19:26:40 iyuNC4860
かがみ「何でこなたの自殺スレの方が賑わってるのよ。納得いかねー」
126:名無しかわいいよ名無し
09/09/18 19:58:17 /PPZ9QZR0
>>118
かがみ「ナマ物はまだ私にも手が出せないジャンルだわ」
127:名無しかわいいよ名無し
09/09/18 22:11:28 evLTWfmB0
原作ではかがみは大学で楽しくやってるんだろうか
128:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 09:43:52 /JzKTwkuO
かがみ「友達?い、いるわよ!」
129:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 13:06:45 oF+Fs29T0
会話形式の短いSSは需要ありますか?
130:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 13:32:03 L1fm/z1P0
かがみ「パラレルワールドには大学で楽しくやってる私もいるんだろなー、はぁ・・」
131:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 13:33:10 L1fm/z1P0
かがみ「交代してくんないかなぁ・・」
132:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 17:52:45 HF+ruNJV0
>>129
ある
133:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 18:44:12 Xq3eHNw50
>>129
あるに決まってるじゃないの
134:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 22:32:37 XX1K6Gog0
では今から投下させて戴きます。
135:寂寥の渦1
09/09/19 22:33:23 XX1K6Gog0
みさお「よっし! やっと授業終わったぜ」
あやの「みさちゃん、お昼からほとんど寝てなかった……?」
みさお「そうだっけ? あ、そだ。あやの、今日は何か予定あんのか?」
あやの「う~ん……特に無いかな」
かがみ「あれ? 今日もデートじゃないの?」
あやの「柊ちゃん、そんな毎日デートしてるみたいな言い方しないでよ」
みさお「そうだぞ~、あやのは週1って決まってんだから」
あやの「みさちゃんまで……」
かがみ「そういえば峰岸のお相手ってどんな人なの?」
みさお「………………」
あやの「………………」
かがみ「あれ? どしたの?」
みさお「いや、なあ……?」
あやの「ねえ……」
かがみ「何よ? 気になるじゃない」
みさお「柊ってさ、5年も同じクラスだった割にはウチらのこと、全然知らないよな」
かがみ「え? いや……何よ急に」
あやの「み、みさちゃん……」
みさお「ってかずっと同じクラスだったこと自体、柊は気付いてなかったんだよな」(2・73)
あやの「みさちゃん、私たちのこと”背景”って言ったくらいだもんね」
かがみ「ああ、いや、それはさ……」
みさお「どうせあのチビッ子たちの方がいいんだろ~。この薄情者~」
かがみ「ちょっと待ちなさいよ」
あやの「柊ちゃん?」
かがみ「前から思ってたけどさ、同じクラスだから仲良くするって別に決まってるわけじゃないでしょ?」
みさお「……は?」
かがみ「だからさ、人の交友関係なんてそれぞれなんだから、私が薄情者なんて言われる筋合いないっていうの」
みさお「…………」
かがみ「だろ? 私がどこのクラスの誰と付き合おうが私の勝手じゃない」
あやの「柊ちゃん、それは言い過ぎだと思うわ」
かがみ「峰岸、日下部の肩持ちたいのは分かるけどさ」
あやの「柊ちゃん、友だちは似たタイプが集まるって認めてたでしょ?」(2・92)
かがみ「…………?」
あやの「試験勉強してた時のことよ。あれって泉ちゃんと妹ちゃんを私たちに重ねてたのよね?」
かがみ「うっ……確かに……」
あやの「あの時、ハッキリ”友だち”って言葉を使ってたわ。だけど……」
かがみ「…………」
あやの「さっきのみさちゃんへの言い方―友だちに対する言葉とは思えないわ」
みさお「そ、そうだぞ! あやの、よく言った!」
かがみ「な、なによ、2人して……」
みさお「柊って結構ウチらに対しては距離置くよな」
かがみ「そんな事ないじゃない。もしそうだったら今だってこうやって話してないわよ」
あやの「苗字で呼び合ってるのがその証拠よ」
かがみ「だ、だったらそれはそっちも同じでしょうが。私のこと”柊”って呼んでるじゃないの」
みさお「聞いたか? ”そっち”だってよ。完全に線引いてる証拠じゃね?」
あやの「そうね…………」
みさお「さっきの試験の時の話だけどさ、あやのがお菓子作るの得意だってあの時まで知らなかったんだよな?」
かがみ「……そりゃ……そういう話する機会なんてなかったし」
あやの「5年も?」
かがみ「…………」
みさお「その割には結構ズバズバもの言うよな。特に私にはさ」
かがみ「な、なによ? この上まだ何言うつもりよ?」
みさお「あやのに”私の教育間違ったんじゃないか”とか、無計画で自堕落だとか」(3・27)
あやの「言ってたわね、確かに。それにズボラだとも」(3・67)
かがみ「わ、悪かったわよ……。っていうかよくそんなに憶えてるな」
あやの「言った方は忘れてても、言われた方はよく憶えてるものよ」
かがみ「た、確かに……」
あやの「う~ん……」
みさお「どした?」
あやの「さっきから考えてたんだけど、やっぱり柊ちゃんから壁を作ってるような感じがしてきたわ」
136:寂寥の渦2
09/09/19 22:34:19 XX1K6Gog0
みさお「たとえば?」
あやの「私たちのこと、”仲いいけどケンカしたことあるの?”とか」(3・126)
みさお「そういや、私がゲームやるのも意外そうだったよな」(3・135)
かがみ「いや、だってあの時はほんとに日下部がゲームやるとは思ってなかったし」
みさお「柊とはクリスマスも遊びに行ったことないんだよな」(4・82)
あやの「もうかれこれ数年の付き合いなのに」
みさお「ロト6は当ててくんねーし」(4・20)
かがみ「あれは私のせいじゃないだろ」
みさお「せっかく遊びに行ってんのに本読んでるし」(4・22)
かがみ「あんたがアポなしに急に来るからだろ」
みさお「プリンのカラメルの時なんか私のこと、思いっきりバカにしたし」(4・30)
かがみ「誰だって悩みなさそうに見えるだろ」
あやの「それ、前にも言ってたわよね?」(4・113)
みさお「ニボシとかムンクとか……」(4・54)
かがみ「っていうかさっきから多すぎだろ」
みさお「柊は私をバカにして愉しんでるんだ! あやの~~」
あやの「よしよし」
かがみ「べ、別にバカになんかしてないわよ!」
こなた「やふ~」
みゆき「お邪魔します」
あやの「珍しいね。みんなでこっちに来るなんて」
つかさ「えへへ、一緒に帰ろうと思って」
みさお「チビッ子、聞いてくれよ。柊がさぁ―」
こなた「ふむふむ。つまりみさきちは度々かがみにバカにされて悔しい……と」
かがみ「だからバカにしてないって―」
みさお「かがみは結構ズバズバもの言うからね~。遠慮しないっていうか」
あやの「泉ちゃんもそう思う?」
こなた「その時はあまり感じないけど、後になって振り返ってみたらヒドイなってのはよくあるよ」
かがみ「ちょ、ちょっと。こなたまで何言うのよ?」
つかさ「お姉ちゃん、落ち着いて……」
こなた「でもそれって私も同じなんだよね。だから、その、ごめん」
みさお「…………なんで私に謝るんだ?」
こなた「私もみさきちにヒドイこと言ったからね。それはちゃんと謝らないと」(5・46-47)
みさお「ああ、あのことか」
こなた「うん、ほんとにごめん」
みさお「へー、チビッ子もそういうの、一応気にするタイプなんだな」
あやの「それにしては謝るの遅すぎないかな? おまけに知り合って日も浅いのにあんなコト……」
みさお「あやの、いいって」
あやの「でも……」
みさお「悪いって思って謝ってるんだ。それ以上言う必要はないって」
あやの「う……ん……」
みゆき「峰岸さん」
あやの「…………?」
みゆき「泉さんが何を仰ったのかは存じませんが、非礼を詫びるというのはなかなか難しいものです。
時間が経っていようともそういった気持ちを持つことが大切ではないでしょうか」
みさお「お、いま眼鏡ちゃんが良いこと言った」
あやの「そう、ね」
みさお「チビッ子も気にしなくていいぜ。あやのだって私の代わりに怒ってくれてるようなもんだし」
みゆき「お二人は本当に仲がよろしいのですね。羨ましいです」
みさお「小っちゃい頃から一緒だったからな」
あやの「ごめんね、泉ちゃん。私、みさちゃんの事になるとつい……」
こなた「いいよ。元々は私が悪いんだし」
みさお「チビッ子は悪いと思ったらちゃんと謝るんだな。ちょっと安心したぜ」
こなた「…………?」
あやの「……そういえば柊ちゃんが謝ったことなんて一度もなかったわよね」
かがみ「ちょっと待ってよ。なんでそこでまた私の話になるわけ?」
あやの「あら、大事なことじゃない」
こなた「かがみってやたらと他人にしっかりしろとか言うよね」
みさお「ああ、あるある。そのくせ自分はだらしなかったりするんだよな」
つかさ「う~ん……言われてみれば確かに……。でも家ではしっかりしてるよ?」
137:寂寥の渦3
09/09/19 22:35:09 XX1K6Gog0
こなた「しっかりしてたらダイエットダイエットって言わないよ」
みさお「だよな。間食やめられないのも結局はだらしないからだしさ」
みゆき「あの、かがみさんが口うるさく言われるのは皆さんを想ってのことかもしれませんよ?」
かがみ「みゆき……フォロー嬉しいけど、”口うるさい”ってのはやめてくれない?」
みゆき「はっ!? これは失礼しました」
みさお「これからやろうって時に宿題やったか? とか」(4・129)
こなた「受験生なんだからもっと自覚持て、ってよく言われたよ」
みさお「いや、チビッ子はほんとに自覚持ったほうがいいんじゃね?」
こなた「な、なにおぅ!?」
あやの「まあまあ……」
みさお「あ~でも私たちだけじゃなかったんだな。柊にイラッとしてたの」
みゆき「く、日下部さん……!!」
つかさ「ごめんね。お姉ちゃんも悪いと思ってるんだろうけど言い方がキツイから」
かがみ「ちょっとちょっと! なんであんたが謝ってんのよ!」
みさお「チビッ子なんてしょっちゅう言われてそうだよな~」
こなた「まあ実際、いろいろ言われてるけどね」
あやの「どんな?」
こなた「バレンタインの思い出はゲームの中だけだって言ったら、”あんたの将来が心配だ”って」(1・12)
みさお「言いそうだよな。ちなみにあやのはそのテのイベントの時は大忙しだぜ?」
あやの「み、みさちゃん!!」
こなた「そういえば風邪ひいたからってお見舞いに行ったら、第一声が”帰れ”だったよ」(1・19)
みさお「うわ……ひっでーな」
かがみ「違うわよ。こいつがおちょくりに来たからよ」
こなた「私のこと、社交性ゼロとも言ったよね?」(1・30)
みゆき「そんな事ありませんよ。泉さんはとても外向的な方ですし」
こなた「”私たちと知り合う前に友だちいたのか”っていうのにはさすがに傷ついたよ」(1・30)
みゆき「かがみさん……それはさすがに言いすぎなのでは……?」
つかさ「そういえばお姉ちゃん、こなちゃんにはずいぶん厳しいよね」
あやの「みさちゃんに対してもよ」
こなた「みさきちはどんなこと言われてるの?」
みさお「詳しい話は遡ってくれれば大体分かるぜ」
あやの「っていうのもあんまりだから、つい最近の話だと―」
かがみ「わざわざ思い出さなくていいっての」
あやの「みさちゃんを”アレ”呼ばわりしたのは許せなかったわ」(6・90)
みさお「なにぃーー!?」
あやの「笑って取り繕ったけど、本当はすごく悔しかったのよ? あの時は―」
こなた「調理実習の時だね。私もついついみさきちと張り合っちゃうんだよね」
つかさ「峰岸さん、お料理上手だもんね」
あやの「妹ちゃんもお菓子作るのが得意なんでしょ? 今度教えてほしいな」
つかさ「いつでもウチに来てよ。あ、でもお姉ちゃんがいない時のほうがいいかな……」
かがみ「つかさ、あんた気を遣うとこ間違ってるから。だいたいこいつらの話鵜呑みにしちゃ―」
みさお「柊には散々バカにされてるけど、決定的だったのはこの前のテストの時だな」
こなた「テスト?」
みさお「英語の長文読解のところで中国人がどうこうって例文あっただろ?」
こなた「そんなのあったっけ?」
みさお「……おいおい、どっちがバカキャラなんだよ?」
こなた「むぅ……」
みさお「でさ、漫画とかに出てくる中国人ってなんで皆、語尾が”~アル”なのか気になったわけよ」
こなた「あ~そういえばそだね」
あやの「その時に柊ちゃんが言ったのよね。試験中はもっと別のことに頭使えって」
こなた「それはそうなんだけど、もうちょっと言い方があってもいいよね」
みさお「いやさ、別にそれはいいんだよ。間違いじゃないし。柊、その後にこう言ったんだ」
こなた「…………?」
みさお「”ああ、考えても分からないのか”ってさ」(6・109)
つかさ「…………」
みゆき「…………」
こなた「いくら何でもヒドイよ。私とかつかさでも同じこと言ったんじゃない?」
みさお「それはどうか知んねーけど、柊はそういう奴だぜ」
みゆき「かがみさん……見損ないました」
138:寂寥の渦4
09/09/19 22:36:39 XX1K6Gog0
かがみ「あ、そ、それは悪かったわ。確かにちょっと言い過ぎだったかも……」
みゆき「ちょっとどころではありませんよ。人を貶すなんて最低の行為ですよ」
かがみ「な、なんでみゆきにそこまで言われなきゃならないのよ!?
だいたい私、あんたには何も言ってないじゃない」
つかさ「お姉ちゃん……そういうところが反感買ってるんじゃない……かな……」
かがみ「は? どういうところよ?」
つかさ「その、お姉ちゃんってさ、私も含めてこなちゃんや日下部さんにだけなんか冷たいよね」
みゆき「たしかに……」
つかさ「でもゆきちゃんや峰岸さんにはそういうところ無いでしょ?」
みさお「言われてみればそうだよな」
こなた「要はアレだね。かがみは自分より上か下か決めてるんでしょ」
かがみ「な、なにがよ?」
こなた「みゆきさんは頭良いし、峰岸さんはおっとりしてるから遠慮して強く出られないと」
みさお「で、私やチビッ子には遠慮なくズバズバ言うんだよな」
こなた「つかさは妹だからそれこそ好き放題言えるしね」
みゆき「そういえば……私が以前、眼鏡をかけなかったので皆さんにノートをお借りしましたが、
その件でも失礼な発言をされてましたね」(1・104)
つかさ「ああ、あったね。あれって割れちゃったんだっけ?」
みゆき「そうなんです。それで最初はつかささんと泉さんにお借りしたわけですが……」
こなた「あの後、かがみに見せてもらったとか?」
みゆき「ええ……借りておいて申し訳ないのですが……」
かがみ「こなたのは字が汚くて読めないし、つかさのは最後までまとめきれてなかったからね」
みゆき「その際にあの……”あいつらは役に立たない”と……」
かがみ「それ、内密にしてくれって言ったの、みゆきよね? なんでここで喋るわけ?」
こなた「自分が失礼な発言しておいて話をすり替えるのはどうかな~」
みさお「だよな」
かがみ「ちょっとあんたたち、ほんとにいい加減にしなさいよ。私に何の恨みがあるのよ?」
あやの「みんな柊ちゃんに不満があるのよ。それは分かってもらわないと」
かがみ「っていうか何でそんな急に槍玉に挙げられるわけ!?」
みさお「そんだけ我慢してたってことだろ?」
みゆき「皆さん、かがみさんにはそれぞれに憤懣があるかと思います。ストレスを溜め込むのはよくありません。
折角ですからここで吐き出して気分を落ち着けてはどうでしょうか?」
あやの「賛成ね」
こなた「私も~」
かがみ「お前らな……さっきから散々言っといて―っていうかみゆきもどういうつもりよ?」
つかさ「まあまあ、それで皆の気が済むんだから」
かがみ「ふん! どうせつかさも言いたい事があるんでしょ!?」
つかさ「え? ええっと……」
みさお「妹~遠慮しなくていいぞ。柊には何度もバカにされてきたんだろ?」
つかさ「―うん」
みさお「じゃ決まりだ。あ、その前にちょっと気になってた事があるんだけどさ」
みゆき「なんでしょう?」
みさお「時々さ、括弧が付いてるのって何だ?」
みゆき「それはですね、話題として挙がっている内容が原作何巻の何ページかを示しているのですよ」
あやの「どういうこと?」
みゆき「たとえば(1・19)ですと、1巻の19ページの出来事を指しているわけですね」
つかさ「なるほど~~」
みさお「じゃあ柊が一度ならず二度までも私らと5年間同じクラスだったのを忘れてた、って話をした時は?」
みゆき「(6・85)となりますね。実際には日下部さんの発言の後ろに付きますが」
みさお「おお~! さすが眼鏡ちゃん!」
こなた「違うよ、みさきち。”みwiki”さんだよ」
みゆき「いえ、あの……それほどでも……」
つかさ「ゆきちゃんは学年トップなんだよ」
みさお「じゃあその眼鏡ちゃんからいってみようか」
みゆき「へ? あ、えと……」
こなた「あ~みさきち、さっきも言ったけどみゆきさんは何も言われてないんだよ」
みさお「あ、そっか。眼鏡ちゃんは柊より”上”なのか」
みゆき「ひとつだけ許せない事はありましたよ?」
あやの「高良ちゃんが静かに怒ってるわ……」
139:寂寥の渦5
09/09/19 22:37:47 XX1K6Gog0
かがみ「みゆき……?」
みゆき「かがみさんが私を”平均以下”だと言ったことです」(2・135)
こなた「言ってたね」
みゆき「些細な話と思われるかもしれませんが、あんな屈辱を受けたことはありませんでした……」
あやの「高良ちゃん、人一倍努力してる感じだもんね。博識だし」
みさお「つまり柊が眼鏡ちゃんを”下”に見た瞬間だったわけだ」
こなた「だよね」
かがみ「そ、そんな目くじら立てるような話じゃないじゃない。みゆき、プライド高いだけじゃないの?」
あやの「プライドだったら柊ちゃんだってずいぶん高い気がするけど」
かがみ「ど、どこがよ!?」
あやの「私が知ってる限りでも相当みさちゃんのこと、扱き下ろしてるよね?」
かがみ「そ、それはだから……私も言い過ぎたってさっき―」
あやの「みさちゃんを叩いたの、憶えてるよね?」(4・114)
みさお「………………」
あやの「あの時、柊ちゃんに元気が無かったからみさちゃん、相談に乗ってあげようとしてたのよ?」(4・113)
かがみ「…………」
あやの「それを何? 毎日が楽しそうだの、悩みが無さそうだのなんてよく言えたわよね」
かがみ「うっ……それは……」
あやの「そのくせ柊ちゃんの悩みなんて結局ダイエットの事だったんでしょ? くだらないわ」
こなた「なんか峰岸さんってイメージと違って怖いね……」
つかさ「そ、そうだね……私たちの出番ないかも……」
かがみ「じゃ、じゃあ日下部が悩むことなんてあるの? いっつもお気楽そうにしてるじゃない」
あやの「知ったふうなこと言わないで。みさちゃんのコト、何も知らないくせに」
かがみ「…………!?」
あやの「5年も同じクラスだった事すら気付かない柊ちゃんに偉そうに言われたくないわ」
みさお「あ、あやの……」
みゆき「まさかこんな修羅場になるとは思いませんでした……」
つかさ「あ、あの~。こなちゃんも言いたい事があるんだって。だから―」
こなた「えっ!? 私ッ!?」
みさお「チビッ子、言っちゃえよ!!」
こなた「えと、え~~っと……」
かがみ「何よ? 言いたい事があるんならハッキリ言えば?」
こなた「うん、と、いま思い出したけどかがみってけっこう場を白けさせるよね」
つかさ「あるよね」
かがみ「……いつ?」
こなた「流れ星に願い事3回言えるかってつかさと話してた時さ。
かがみ、”どう考えても現実的に無理だ”って言ってじゃん」(2・130)
みさお「夢がないよな~。宝籤一等当てても貯金するって言うくらいだしな」(4・112)
つかさ「それで願い事を早く言う練習してたら、”そんなのより勉強したほうが早い”って言われたよ」(2・127)
みゆき「かがみさんは現実的なのですね」
つかさ「う~ん、そうでもないかも」
みゆき「…………?」
つかさ「前の初詣の時にね、お姉ちゃん、熱心にお祈りしてたんだ」
みゆき「何をですか?」
つかさ「私たちと同じクラスになれますようにって。お姉ちゃんだけずっと違うクラスだったから」(2・16)
みゆき「そういえばそうですよね」
こなた「そのくせ御神籤は吉凶は本人の頑張り次第で所詮運試しでしかないって言ったり」(2・19)
みさお「矛盾してるよな。っていうか柊はそんなにうちらと同じクラスになりたくないのかよう?」
かがみ「べ、別にそんなんじゃないわよ!」
こなた「でさ、そう言っておきながら今年の初詣ではちゃっかり合格祈願したらしいよ」(6・27)
あやの「それで落ちても実力不足だって潔く認めるのかしら?」
かがみ「そ、そりゃ……誰だってそういうお願いくらいするじゃない」
こなた「現実的なのに?」
かがみ「あんただって一度くらい、”神様仏様”とか言ったことあるだろ?」
つかさ「私とこなちゃんは”今年も皆で仲良く出来ますように”ってお祈りしたけどね」
こなた「血液型診断の時もそんな感じだったな」(1・126)
つかさ「こなちゃんがバイト始めた時なんか、”よくあいつを採用する所があったな”とか、
”労働に勤しむ図が想像できない”とか言ってたよ」(1・38)
みさお「柊ってさ、うちらには厳しいのに自分にはけっこう甘いよな」
あやの「というより自分勝手なだけじゃないかしら」
140:寂寥の渦6
09/09/19 22:39:00 XX1K6Gog0
かがみ「なによ皆して―」
みゆき「私もだんだんそんな気がしてきましたね」
こなた「あ、そうそう。みさきちさ」
みさお「ん?」
こなた「私のこと、チビッ子って呼ぶでしょ?」
みさお「ああ、ちっちゃいからそう呼んでるけど? 嫌ならやめるぜ」
こなた「そういうんじゃないよ。別に何とも思ってないし。そうじゃなくて」
みさお「うん」
こなた「実は私のこと、最初に”チビッ子”って言ったのはみさきちじゃないんだよ」
みさお「柊か?」
こなた「正解。よく分かったね」(2・7)
みさお「この話の流れじゃそれ以外ないだろ」
みゆき「泉さんはかがみさんからずいぶん手酷いことを言われていますよね」
こなた「つかさもだけどね~」
あやの「どんなこと言われるの?」
こなた「家にベルを置いてた時期があってさ。ほら、メイドさん呼ぶ時みたいなやつ」
つかさ「ああ、あったね~」
こなた「メイドさん来ないかな、なんて言ったら、”ホンモノのバカだろ?”って斬られたよ」(4・41)
みゆき「まぁ……」
こなた「成人式で振袖着るって言ったら、七五三みたいだとか」(2・28)
みさお「わはは。そりゃピッタリだな!」
こなた「みさきち、さっきからどっちの味方なのさ」
みさお「もちろん、あやのの味方だぜ」
あやの「みさちゃん……」
みゆき「こういうのをフラグが立った、というのでしょうか?」
こなた「お、みゆきさんも分かってきたねえ」
みゆき「私なりに勉強しましたから」
みさお「同じ勉強勉強でも柊とは違うよな」
かがみ「………………」
こなた「……? どったの、かがみん?」
かがみ「さっきから好き放題言ってくれるじゃない」
あやの「今まで散々好き放題言ってきたのは柊ちゃんでしょ?」
かがみ「そう? 私は至極真っ当なことを言ってきたつもりだけど」
こなた「だからって何でも言っていいわけじゃないじゃん」
かがみ「あんたには言われたくないわね」
こなた「なんでさ?」
かがみ「あんただって相当な毒舌家だろ? 自覚無いのか?」
みさお「まあそりゃ一理あるよな。現に私に―」
こなた「認めるけどさ、私はかがみみたいに後に引きずるような言い方はしないよ?」
みゆき「泉さんはユニークさがありますものね」
かがみ「へえ、私に宿題やら課題を任せておいてよくそんな図々しいこと言えるわね」
つかさ「そこ突かれると私も弱いかも……」
みさお「だよな……でも妹には眼鏡ちゃんがいるんだからさ、今度からそっちに頼めばいいんじゃね?」
つかさ「うん……そうする。日下部さんは?」
みさお「あやのがいるからな。頼りになるぜ」
こなた「とか何とか言ってさ、本当は優越感に浸ってたんじゃないの?」
かがみ「どういう意味よ?」
こなた「バカの面倒見て、自分は優秀なんだって思いたかったんでしょ?」
かがみ「………………」
あやの「柊ちゃんにそんな気がなくても、周りにはそう見えてるのよ」
みさお「だからさ、これからはもうちっと穏やかに行こうぜ。な?」
つかさ「私もそう思う、かな」
かがみ「ああそうよ。あんたたちの言うとおりよ!」
みゆき「か、かがみさん……?」
かがみ「グータラでどうしようもないあんたたちの面倒を見てあげてたのよ。
そのおかげで無事に卒業できるんでしょうが」
あやの「ちょっ、柊ちゃん! いくらなんでもそれは言い過ぎ―」
かがみ「峰岸は彼氏と仲良くやってればいいでしょ? ロマンスの欠片もない連中なんて相手しないでさ」
みさお「今のは聞き捨てならないよな」
かがみ「ああ、悪かったわね。あんたたちは幼馴染だったもんね。固い絆で結ばれてるってやつでしょ?」
141:寂寥の渦7
09/09/19 22:40:05 XX1K6Gog0
みさお「………………ッ!!」
こなた「かがみ……今のはちょっと……」
つかさ「そ、そうだよ。日下部さんと峰岸さんに謝って……」
かがみ「別に謝るようなことじゃないじゃない。あ~いいわよね、女同士の友情って」
みゆき「貴女には失望しました……」
かがみ「失望? ずっと前からしてたんじゃないの?」
こなた「か、かがみ……それって完全な逆ギレじゃん」
かがみ「ふん、寄って集って勝手放題罵った挙句に逆ギレだって? あんた、何様のつもりよ?」
こなた「何様って……」
みさお「あ~なんかバカバカしくなってきたぜ!」
あやの「私も」
みさお「しょっちゅう隣のクラス行って淋しいとか思ってたけど、もうどうでもいいや」
あやの「そうね。どうして柊ちゃんを中心に立てて背景なんて考えたのかしら」
みさお「あれだよ、ほら、気の迷いってやつ」
あやの「そうかもね」
みさお「ってわけだ。チビッ子、柊はお前にやるぜ」
こなた「えっ!?」
みさお「”うちのかがみ”って言ってただろ。私らもういいから」(4・115)
こなた「ちょっと待ってよ。こうなったら私だってもうどうでもいいよ」
かがみ「私をモノみたいに言って果てはそれか。あんたらに振り回されるのもうんざりだわ」
つかさ「お姉ちゃん!!」
かがみ「ねえ、みゆき。こんな連中放っておいて勉強会でもやらない? 医学部狙ってるんでしょ?」
みゆき「勉強も大切ですが皆さんとのお付き合いも大切ですので。それにかがみさん」
かがみ「…………?」
みゆき「仮にもご友人にこんな辛辣な言葉をかけるような方とはご一緒できそうにありません」
かがみ「あっそ。みゆきはこいつらと違って悧巧だと思ったけど、すっかり毒されちゃったみたいね」
みさお「何だと!?」
かがみ「つかさ、帰るわよ」
つかさ「え、あ……えっと…………」
かがみ「つかさ!!」
つかさ「あの……ご、ごめんね、みんな!!」
みさお「ちっ! なんだよ、柊のやつ」
こなた「あんな子だとは思わなかったよね」
みゆき「以前から空気の読めない方だとは思っていましたが」
あやの「いいのよ、これで。わざわざ私たちが合わせる必要なんてないわ」
こなた「なんかスッキリしないね。どう? これから皆でカラオケ行かない? 親睦を深める意味でもさ」
みゆき「いいですね」
あやの「ふふふ、いつもみさちゃんとばかりだから新鮮だわ」
みさお「チビッ子~アニソンばっか歌うなよ~~」
こなた「私はかがみと違ってちゃんと空気読むからね」
みさお「でも皮肉だよな」
こなた「なにが?」
みさお「このメンバーって柊を通して知り合ったわけだろ」
あやの「確かにそうね」
みゆき「人の出会いは偶然の重なりです。そこは特に思いを巡らすところではないと思いますよ」
こなた「そだよ。いちいちかがみのお陰とか思う必要ないって」
みさお「う~ん……だよな!」
こなた「そうそう」
あやの「じゃあ行きましょ」
・
・
・
・
・
142:寂寥の渦8
09/09/19 22:41:07 XX1K6Gog0
ふと2年前の出来事を思い出す。
っていうか何度目よ、これ。
さっさと忘れ去りたい過去なのに、ついついあの時の事が頭に浮かんでくる。
おかげで記憶から消えるどころか、繰り返し思い返しているために却って鮮明に残ってしまった。
なんであんな風になったのかは今でも分からない。
あいつらが言うように、心の中では私の口調に棘があると思っていたのだろうか。
そんなつもりは全然無かったのに。
漫才みたいなあいつらのボケに、私はただ冷静に突っ込み役をやっていただけだ。
白けるとか意味が分からない。
だったら私もあいつらに合わせていたらよかったのだろうか。
一緒におどけて、一緒にバカなこと言っていればよかったのだろうか。
自分が優等生だなんて思ったことは一度もない。
ただ妹がいる手前、頼りになるお姉さんでありたかったのは事実だ。
だから勉強もした。スポーツも日下部には及ばなくても平均以上の成績を維持した。
こなたや日下部の面倒を見たのもその延長だった。
優越感に浸りたかったわけでも、見下していたわけでもない。
だけどあいつらは私がそう思っている、と思っていた。
『グータラでどうしようもないあんたたちの面倒を見てあげてたのよ。そのおかげで無事に卒業できるんでしょうが』
なんであんなこと言ってしまったんだろう。
代わる代わるに責められて、つい弾みで出てしまった一言だ。
あの時、すぐに謝っていればこうはならなかったのかもしれない。
「………………」
似たようなことを大学に入ってしばらくしてから言われた。
どういうわけか私の周りにはとりあえず法学部を選んだ者ばかりいて、何を目指しているのか、
将来どうありたいのかというヴィジョンを何ひとつ持っていなかった。
それこそこなたや日下部みたいな。
その時はそういう人もいるんだという程度に考えていた。
人生は長い。
皆が皆、私と同じ歳で将来の夢を決められるわけじゃない。
私だって小学校時代には、総理大臣になりたい、なんて卒業文集に書いていた。
頭では分かっていた。
だけど……。
仮にも大学に入ってこれから専門分野を学ぶというのに、自分の進路が決まっていない連中が危機感も持たず、
サークル活動やらコンパやらに明け暮れているのが不愉快だった。
どうしてもっと真剣に考えないんだろう。
自分のことなのに?
そんな私の想いが知らないうちに言葉に出ていたのだろうか。
”柊さんと喋ってるとバカにされてる気がする”
”固いよね、あんたって。だったら私らなんか相手にしないで勉強してればいいでしょ”
”つまんねー奴”
席が近かったというキッカケだけで話すようになった友人たちは、次々に私から離れていった。
自業自得……なのだろうか。
私は何も間違っていないのに?
そんな彼女たちだって危ない時には私に試験の範囲を聞いてきたり、ノートを写させてくれと頼んできたのに。
どうして私がしてあげた事はいつもいつも仇で返されるんだろう?
143:寂寥の渦9
09/09/19 22:41:57 XX1K6Gog0
「………………」
携帯を開く。
誰かからメールでも来ないかと期待していたけど、件数は相変わらずゼロ。
「つかさ……」
妹とは疎遠になった。
つかさは料理学校で気の合う友人を見つけ、勉強と称して食べ歩きに出ることが多くなった。
「こなた……」
こなたとはあれ以来、やりとりをしていない。
噂で日下部と同じ大学に入ったと聞いたけど、本人からはそうした報告は一度もなかった。
「みゆき……」
みゆきは希望通り医学部への進学が叶ったらしい。
私は彼女に一度も勝てなかったわけだ。
「日下部……」
もちろん日下部との交わりも途絶えた。
今頃はこなたと仲良くやっているのだろうか。
「峰岸……」
彼女は去年、彼氏と結婚したらしい。
盛大な披露宴が開かれ、日下部はもちろんこなたたちも招待されたと人伝(ひとづて)に聞いた。
だけど私のところにはそんな誘いは来なかった。
正直、何をどう間違ったのかが今でも判然としない。
なんで私だけがこうなったのかが分からない。
何がいけなかったのだろう。
私はこなたみたいにゲームが上手くない。
つかさみたいに料理が得意じゃない。
みゆきほど頭が良いわけでもない。
日下部みたいにスポーツが得意なわけでもない。
峰岸みたいに彼氏がいたわけでもない。
「なんでよ……私の……どこが悪かったっていうのよ…………」
次の試験のためにノートの整理をしていた私は、開いていたページが濡れているのに気付いた。
終
144:名無しかわいいよ名無し
09/09/19 22:43:13 XX1K6Gog0
以上で終わりです。
改行がうまくいかずお見苦しい点はご海容ください。
それでは。
145:名無しかわいいよ名無し
09/09/20 00:27:38 CCiuPGfl0
原作補完率たけえ
SSなのになげえ
かがみへの不満がひっそり高まって爆発したってことか
渦の中心は止まってるから気づけないね
面白かった
146:名無しかわいいよ名無し
09/09/20 20:03:49 kS4A4VJ60
かがみ「ああああああああああ月曜日月曜日月曜日いいいいいいいいぃぃぃぃ!」
147:名無しかわいいよ名無し
09/09/20 20:28:03 swJd7hXt0
>>135-143
うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああかがみんかわいそうだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
かがみん僕が心の隙間埋めてあげるからね
148:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 00:34:29 2riv+EHy0
(^^)なんという長編
149:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 02:05:04 RtKMQ0Da0
>>142
>っていうか何度目よ、これ。
二重の意味で上手いと思った。
乙。
150:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 07:21:14 w4LBJFrFO
かがみ「あたしやっぱ総理大臣になるわ!」
151:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 08:10:52 FxfCIK520
投票数:79レス 07:27:04現在
■第1試合
1位 33票 宮永咲@咲?Saki?
2位 32票 木之本桜@カードキャプターさくら
3位 9票 柊かがみ@らき☆すた
■第2試合
1位 34票 西沢歩@ハヤテのごとく!
2位 26票 日塔奈美@さよなら絶望先生
3位 12票 久遠寺右京@らんま1/2
■第3試合
1位 30票 晃・E・フェラーリ@AQUA/ARIA
2位 28票 桜咲刹那@魔法先生ネギま!シリーズ
3位 16票 西野つかさ@いちご100%
スレリンク(vote板)
152:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 21:14:27 gWEb00O70
私がぼっちでいることで
誰か一人に友達が出来るかもしれない
私はそういったことに幸せを感じる
わけないじゃない寂しいわよ
153:名無しかわいいよ名無し
09/09/21 22:05:29 YikrenZ10
今日もぼっち。まあ、いつもどおりね。変化のない毎日で、いい事だわ。
私は安定を好んでるんだから、丁度いいわよね。
……ああ、そうそう。明日、あのラノベの発売日だわ。
「こなたー、あんた明日暇?」
いや居ないんだった。私は今、ぼっちだったっけ。
154:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 00:34:17 sy1F1dSA0
携帯電話解約しようかしら
もう鳴らないし
155:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 13:06:01 m4aRCGV9O
携帯「待って!解約しないで!」
かがみ「だって電話もメールも来ないのよ」
携帯「わかりました。なんとか着信しましょう」
かがみ「なんとか……って」
携帯「ピョロロロロ~」
かがみ「あら、着信!?電話?メール?こなた?つかさ?」
携帯「残念、アラームですた。プゲラ」
かがみ「チキショー」
ガシャ
携帯「………」
156:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 15:33:38 nmotawlh0
北海道プレーンヨーグルト返せw
157:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 17:58:52 0z56ZYtG0
SS初投下、いくわよ。
158:お母さんは心配性 (1/4)
09/09/22 18:01:03 0z56ZYtG0
「もしもし、かがみ?」
「あ、お母さん。久しぶり」
「久しぶり、じゃないわよ。引越し以来電話もよこさないで」
「あー……ごめんごめん。ちょっと色々忙しくって」
「全くもう。ねぇ、夏休みになったんだから1度くらい帰ってきたら?」
「……どうしよう、かなあ」
「男の人連れてきたってお父さん怒らないわよ?」
「ちっ違う、そんなんじゃないって」
「うふふ。ならそっちの生活が楽しいのね」
「そんなところかな。つかさは最近どう?」
「頑張ってるわよ。お父さんには隠してるけどいい人できたみたい、ふふ」
「へぇ、そうなんだ……」
「ねぇ、かがみ」
「うん?どうしたの」
「お勉強ははかどってる?」
「それは大丈夫」
「お友達はできた?」
「まあ、それなりに」
「サークル?っていうのには入ったの」
「いや別に……。でもほら、ゼミっていうのがあるからさ」
159:お母さんは心配性 (2/4)
09/09/22 18:02:18 0z56ZYtG0
「そう。お母さんかがみのこと心配だったけど、声聞いたら安心しちゃった」
「あはは」
「じゃあちょっとお金大目に送るから、夏休みをエンジョイしなさい」
「えっ、うん、ありがとう」
「今度はそっちから電話かけてきなさいよ。父さんもかがみの声聞きたいって言ってたわ」
「そっか……、じゃあ」
「そうそう。お野菜沢山送るからちゃんと自炊すること」
「えぇ、面倒臭いなぁ」
「うふふ。それじゃあまたね」
「うん。また」
160:お母さんは心配性 (3/4)
09/09/22 18:03:24 0z56ZYtG0
柊かがみは受話器を戻した。
ディスプレイから漏れる光が部屋をうつして、すぐ消える。
缶ビールとビニール袋の間を抜けてベッドに倒れこむ。
それからしばらく、ぼーっと天井を眺めていた。
楽しい大学生活。
それとは程遠い自分の現状を確認する。
いつから、どうして、なんてことは考えつくした。
考えることすら放棄していたように思える。
今の私は両親に顔向けすることができるのだろうか。
きっと無理だ、無理に決まってる。
泣いて甘えてしまうのが関の山だろう。
だから帰れない、弱い私を知られたくない。
161:お母さんは心配性 (4/4)
09/09/22 18:04:47 0z56ZYtG0
「つかさ、ちょっといいかしら」
「どうしたの?お母さん」
「旅行に行きたい気分にならないかしら」
「えっ、竜二クンと旅行するの許してくれるの?」
「だーめ。大学卒業するまでは我慢しなさい」
「えー……じゃあ何で旅行なんて」
「京都にいってみたいと思わない?」
「京都……あ、お姉ちゃん!」
「そう。夏休み長いんだから1回くらい行けるでしょう」
「うんうん、全然だいじょうぶ」
「かがみも向こうに慣れてる頃だろうから、観光案内でもしてもらいなさい」
「うん、でもお金ないかも……」
「はい。お父さんには内緒のお小遣い」
「えっ?こんなにいいの」
「いいのよ。大目に渡しておくから高校の時の友達も誘うといいわ」
「お母さんありがとう!早速こなちゃんに電話してみる」
「あらあら。うふふ」
162:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 20:20:17 m4aRCGV9O
携帯「ぷはー。壊れたかと思った」
かがみ「今度馬鹿にしたらホントに壊すわよ」
携帯「まぁまぁ。いま床に叩き付けられていい案が閃いたのだ」
かがみ「な、なによぉ。聞くだけ聞くわ。言ってみなさい」
携帯「街中で他人が携帯使ってるのを見ると妬ましいでしょう。パルパルパル」
かがみ「べ、べつに。(ちくしょう当たってるわ)」
携帯「だからかがみさんが街を歩いている時、携帯を鳴らしてあげます。」
かがみ「?」
携帯「そしてかがみさんが通話するフリをすれば、誰もがぼっちとは思わないでしょう」
かがみ「虚しいわよ。虚し過ぎる」
携帯「じゃあ、やめますか?」
かがみ「やるわよ。やるに決まってるでしょ」
携帯「そ、そうですか……」
街中。どいつもこいつも携帯で話したりいじったり。
携帯「ピョロロロロ」
かがみ「(大声で)あら、電話だわ。誰かしら。」
かがみ「もしもし。」
携帯「……」
かがみ「はい、あ、お久しぶり」
携帯「……」
かがみ「あら今どこに……まあ!」
携帯「なあ……」
かがみ「(急に小声で)な、何よ」
携帯「虚しくないかい?ププ」
かがみ「だから最初に言ったでしょ!!」
163:名無しかわいいよ名無し
09/09/22 23:09:43 m4aRCGV9O
かがみ「はあ。ヒマだわ」
携帯「暇ならしりとりしましょうぜ。僕からいくよ。ぼっち」
かがみ「ち、ち、ってやらないわよ」
携帯「っていうか暇な時こそ僕を使って誰かと……」かがみ「だからその相手がいないのよ」
携帯「でもアドレス帳には沢山のお友達が登録されてるじゃん」
かがみ「友達……か。」
携帯「違うんですか。特にひと昔前は『イズミコナタ』さんと言う方とは結構通話されてるじゃないですか」
かがみ「確かに高校時代はよく喋ったけど。でもいつも私からかけてばかりで彼女からかかってくることは無かったわ。」
携帯「久しぶりにかけてみたらどうです?またはメイル。」
かがみ「いいよ。もうずっと話してないし。多分他の人と仲良くやってりわ。私なんか電話しても迷惑がられるだけよ。わかるわ」
携帯「でも話したい、いや会いたいんじゃないの?」
かがみ「そりゃそうだけど……」
携帯「そうかそうか……よし、任せろ」
かがみ「え?」
携帯「ピカーーーッ」
かがみ「うお眩しっ」
164:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 00:08:04 Q5RKNn3/0
続きほしゅみん
165:163
09/09/24 02:23:03 shHFOXtLO
続き書いたらハッピーエンドになってしまったので皆に申し訳ない。
いま投稿するか迷ってる
166:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 02:35:08 GVNd4Fqr0
かがみ「深夜にドアノブをガチャガチャしないでよ・・」
167:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 09:41:38 RyLHP/Uq0
ここはhappy ending OKだぜcome on
キチガイ収容所の自殺スレと勘違いすんなよ
168:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 10:55:56 shHFOXtLO
かがみ「ん……あれ?……夢?おーい……」
携帯「……」
かがみ「そうだよな。携帯が喋るわけないか。ぼっちスレ恒例夢オチか」
携帯「ブブブブブ……」
かがみ「ひっ?びっくりした!ってこなた?」
かがみ「もしもし……」
こなた「やふー。久しぶりだのう~。元気かい?いとしのかがみん」
かがみ「ど、どうしたの?久しぶりじゃないの」
こなた「へ?何言ってんの!」
かがみ「え?」
こなた「さっき、『たまには会おう』ってメールくれたのかがみんじゃないのさ」
かがみ「???(まさか?)」
こなた「あれ?もしかして間違えて送ったのかな?」
かがみ「え、いや、間違いないよ!あんたに送ったのよ。さ、最近会ってないからたまにはって。あ、でも忙しいなら……」
こなた「とんでもない。かがみんのお誘いを断るわけにはいかないよ。っていうかずっと電話もメールも来ないから嫌われちゃったのかと思ってたよ……」
かがみ「えっ? そ、そんなことないわよ!」
こなた「私はいつでもいいよ。会ってくれるならかがみんの都合に合わせるよ!」
かがみ「あ、ありが、とう。じゃあさ……今度のに、日曜日に……」
こなた「うん。うん。いいよ。ん?どうしたの?ねえ。な、泣いてるの……?」
169:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 11:32:46 N9eWBaFoO
HappyEndも良いな
漏れさ、最初「ぼっち」じゃなくて「ビッチ」に見えたorz
170:名無しかわいいよ名無し
09/09/24 15:43:38 CFXsaTzwP
ツンデレな電話だなw
171:名無しかわいいよ名無し
09/09/25 10:13:55 A610qaJtO
かがみ「おはおなにー」
172:名無しかわいいよ名無し
09/09/25 12:29:48 K+cHdsIVi
>>161の続きないの?
173:161
09/09/25 13:05:37 QjJag5JZ0
ないの。みきさんにスポットを当てたかったから
174:名無しかわいいよ名無し
09/09/25 16:46:24 K+cHdsIVi
最近このスレの存在知って、まとめサイトを半日で隅々まで全部見てしまった。
かがみファンとして、リアルぼっち大学生としてドンピシャ過ぎた。
はっきり言って面白すぎる。
ここまで自分とリンクしてるなんて!
食い入るように読んだ。画像も保存した。
このスレの上の方でもういいだろという声もあり残念だけど、スレが継続する事を密かに祈ってます。
今はピンピンしてますが、堕ちた時にでも自分も投稿してみようかな、なんて思ってます。
175:名無しかわいいよ名無し
09/09/25 17:24:04 kYMbhWhWP
ま、自分の体験談をそのまま描いてるのも少しはあるしねえ
176:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 14:02:24 5cRbKSSW0
>>144
読んでてすげー、似たような経験あるからドキドキした。
こういう空気が読めないところがかがみんなんだよなぁ…。
177:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 21:40:03 JdQFtysL0
ぼっちになるのは大学時でなくても大丈夫でしょうか?
SSの構想があるのですが、高校時代ですでにぼっちという設定なので、
スレタイから逸出してしまうのですが……。
178:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 22:19:02 tsmOloKU0
らきすたから離れて半年経つけれど、突然かがみのことを思い出していてもたってもいられない。
ってのは別スレに書いたけれど、このスレ見てたらさすがに辛くなってきた。
SS師が悪いと避難するわけではないけれど、なにも彼女まで自分と同じ境遇にならなくてもと…
とりあえずこの歌みたいだなと
URLリンク(www.youtube.com)
「不良少女白書/さだまさし」
179:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 22:34:12 9kQD5Z1IP
ぼっちスレに相応しい寂れっぷりでつね
漫画かく
180:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 22:36:56 aiu+8fBmi
>>178
俺の嫁と呼べるほどかがみの事愛してるが、不幸な女の子ほど萌える。
女の子を守ってあげたくなる男の性って奴。
こなたを自殺に追い込む病的なスレと違って、SS師からは悪意を感じないけどな。
181:名無しかわいいよ名無し
09/09/26 22:39:42 0lYAsUjb0
>>177
後日談で大学の話に触れるといいかもよ
182:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 02:09:15 oaC/yL4X0
>>181
ありがとうございます。
なるほど、その方法がありましたか。
完成次第、投下させていただきます。
183:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 02:40:11 wJJ0yDnMi
>>182
俺も高校時代からぼっちだったから是非読みたい!
184:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 08:17:14 f4sVZwSG0
>>183
ちきしょー
いいなーifone
185:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 11:30:12 wJJ0yDnMi
結構色んな事できて楽しいよ。
パソコン、デジモノにそう抵抗ない人なら満足できると思う。
でも、ぼっちにはオススメできない。
びっくりするほど2chブラウザが使いやすすぎて、元々あんまり見てなかった俺も中毒になってしまったw
186:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 21:38:42 ar/2paB40
かがみがぼっちになるなんて今の僕には理解できない
187:名無しかわいいよ名無し
09/09/27 21:52:14 eOz/NEXo0
その考えをアンインストール
188:名無しかわいいよ名無し
09/09/28 01:41:47 RhaHJkq2P
むしろ原作にぼっちのかがみが居ないなら
普通に流れてたあの日常をこの手で
終わらせたくなるもんだろ…このスレ的に考えて
189:名無しかわいいよ名無し
09/09/28 22:21:50 oqCJIw9sP
あくまでも日常の延長としてぼっちの穴に放り込まれたかがみの苦悩が見たいんだよ
190:名無しかわいいよ名無し
09/09/29 01:49:25 xSJZHYZd0
かがみ「もうおしまいだわ…どうしよう」
191:名無しかわいいよ名無し
09/09/29 02:44:31 RjKfPWXeP
高校卒業した途端、それまでの日常が全て無に帰すのを
おまいも経験したろ?
192:名無しかわいいよ名無し
09/09/29 03:44:47 Gmuqq6o3i
経験した・・・
193:名無しかわいいよ名無し
09/09/29 16:52:38 Vn7GN3jOO
今日QMAやってたらきふゆかがみっていたけど
194:193
09/09/29 22:33:05 Vn7GN3jOO
まさかここの住人?
195:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 00:04:09 B1U/5D8x0
フヒヒ・・
196:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 01:00:40 +V2BoUnQ0
かつての荒れに荒れたこのスレも、今は閑古鳥が鳴く始末
これこそぼっち
197:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 08:47:54 fqhaJu0U0
しゃーない
198:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 14:22:29 hcIDw08Li
スレ住人にも見捨てられつつある、かがみん可愛そう。
どこまでぼっちなんだこの子は・・・!
199:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 14:28:41 +lBULowp0
_ _ _
, -/ `゙ -.、: : : :`゙ ‐ .、
,. --、ム-// \: : : : : : :`: .、
/ 、7_{_____ \: : : : : : : .:\
. / フ: : : : : : : : : : : :  ̄ミ: : : : : : : : :ヘ
/ ,. ォ-':/iヘ:ヽ. 、 : \: : : : : ミ|: : : : : : : i : ハ
イ_,. ァ'′ : |: :,' .l: :ヽ.ヽ.\:. :\ : : : |: : : : : : : |: : ',
/ :|: : : : :l: :| l: : : ー―--\ : l: : : : : : : |: : : :!
. /: : l: : : : :i|/| : l : : : : \: : \\ヾ.| : : : : : : |: : : :|
/: : : i: : : : :/l:|: : l: : : : : : : イ⌒/外、.| : : : : : : l: : : :|
,' : : i: :i: : /|: :l:._,,: : : : : :.:.:.:.i什:::::::ハ ゝ: : : :i : l: : : :|
i: : /|: :', : : : l ,,イ /ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨心ノij|: : : : .:l : lヽ: : !
|: ,' l: : ',: : : l {i i::::::ハ:.:.:.:.::.:.:.:.:.゙ゝ--○: : : : :| : l ノi: :|
|/ |: : :ヽ.: :トゝ弋ンj :.:.:.: |: : : : ,': : l: ∧:!
|: : : : ヽ:',∧:.O''" , l: : : /: : /: ,' リ
. ',: : : : :|:ヾ: i _, -っ ,|: : /_|: /|:.,'
. ヽ: : : l \: ヽ 、___'‐'"´ ,. イ,|: /:.:.l:∧l,'
\ | ヽ:,-y-、_ヽ: : ̄: :_X:.:レ:.:.:.:":.:.:.\
ヽ ,.. ┴イ-i ハ _,.-<ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
iィ====`イ_メ:.:..:.\\ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i ト、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:./ \:.:.:.\\ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i l ヘ
200:名無しかわいいよ名無し
09/09/30 16:47:42 B1U/5D8x0
かがみ「夏季休みが終わってとうとう後期が始まる・・・ハァ・・」
201:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 00:41:19 RWWvZoJF0
かがみ「『今年から日記を書くわ』ってあれから9ヶ月が過ぎた…。読み返してみるか」
1月1日
一人で年を越した。誰が遊び来てもいいようにお菓子たくさん買っておいた。
1月20日
今年入って初めて人と話した。
1月31日
正月用意しておいたお菓子やっと無くなった。
結局一人で全部食べた。
2月3日
一人で豆を撒いた。涙出てきた。
かがみ「うっうっぐす・・・ひっく」
202:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 01:14:26 18o5aYI9i
>>201
ワロタ
一人で豆撒いちゃうかがみん糞可愛いっwwww
203:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 09:02:41 QEQSNp2n0
かがみ「おにはーそとー……、鬼でもいいから誰か来なさいよ全く」
204:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 09:50:16 ocmJ1+mp0
なんて可愛いんだかがみん!!
205:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 19:38:46 18o5aYI9i
かがみんのキャラソン聴きながらSSを読む。
か、かわいすぎる
206:名無しかわいいよ名無し
09/10/01 19:39:12 qEuq6+/MO
新刊でたらちょっとは賑わうかな?
207:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 08:11:43 l1/YZzb1O
こなた「」
208:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 08:56:19 nYMqQLd7i
>>206
漫画って読んだ事ないんだよなぁ。
アニメしか知らないんだけど漫画も萌えられるかな!?
アニメと話違うの?だいたい同じ?
209:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 10:18:51 gWUO2TEe0
オレはそもそも美水の絵がダメだ
堀口始め、京アニ作画陣だから楽しめた。
話も漫画はイマイチだな・・・。
210:208
09/10/02 11:05:43 nYMqQLd7i
>>209
わかるわぁ。俺も絵がダメだから読んでない。スレでうpされる絵は例え下手でも可愛く見える不思議。
211:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 14:43:52 kD+jAXVV0
原作つまらないもん
まったく笑えないし
まだこのスレであげらてる漫画のほうが面白い
212:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 21:36:55 rFrY3z1XP
>>208
小さな違いがそれなりにあるという印象
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)
213:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 22:16:10 s3R3plO+0
わお、久々のぼっち漫画ktkr
214:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 22:19:07 kWIj0+pai
>>212
可愛いなぁー
頭悪いというか変な維持張ってるというか、こういう変な子って萌えるわぁ。
215:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 22:55:22 tZIb0Da9P
>>212
乙
若干絵柄が変わった
216:名無しかわいいよ名無し
09/10/02 23:46:52 4zpJGndaO
かがみんのFigma(冬服ver.)買いました。
これでいつでも死ねる(´ー`)
217:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 00:53:53 rU4PUZq80
かがみ「東京オリンピック落選か。東京で開催すれば競技に『ぼっち』が加わると思ったのに。そうなれば私が出れば金メダルよ」
218:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 07:40:59 Ud4KmgyHi
私も絵挑戦してみるか
4コマなら描けそうだ。
219:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 08:48:33 ljKZSPFG0
>>216
イ㌔!!!!!
220:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 08:49:48 vCuFOBJ00
>>218
テラ期待
221:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 19:12:52 qC27eYC10
終わらせてやれよ
222:名無しかわいいよ名無し
09/10/03 21:56:39 nTpG8meL0
終わらないよ。
始まってすらいないんだもの。
223:名無しかわいいよ名無し
09/10/04 01:14:55 MmFuZJTMO
道理だ
224:名無しかわいいよ名無し
09/10/04 12:21:45 6P4b5oMh0
かがみんの暗黒時代
教養時代が青春時代の象徴であり、専門課程に移っても教養時代の話題で幾度となく盛り上がる
しかし教養でボッチという名の暗黒時代を送ると、専門でも暗黒時代の延長戦を強いられる
ボッチであるがゆえに過去問が入手できず、定期試験が始まると脳内でリア充どもに向けてライフル乱射
しかもノートのコピーを強請られて貴重な時間を失う
もちろんそんな暗黒時代だから恋愛や就活はうまくいかず、将来に光を見いだせない
就職をあきらめて最後に残された大学院へと進むしか道が残されない
大学院には他大学から入ってくる学生や留学生が多くおり、全体の人数もさほど多くないので、暗黒時代のリベンジを果たす
話し相手も出来たし、博士課程へ進学予定なのでみんなが一目置いてくれる
そんな心地よい環境に麻痺してしまい本当の暗黒時代の到来を見過ごしてしまう
博士課程進学により人生のすべてを失うことを……
225:名無しかわいいよ名無し
09/10/04 16:40:58 g2eZJZJT0
続き希望
226:名無しかわいいよ名無し
09/10/04 21:19:31 BI04INT50
kagamin!!
227:名無しかわいいよ名無し
09/10/05 03:34:43 0tmeLFqUi
今4コマ書いてるんだが、漫画の絵って難しんだな・・・
228:名無しかわいいよ名無し
09/10/05 06:40:17 PU7fYkdc0
>>216
夏服がそろそろ発売するとかなんとか
冬服verかがみんください
URLリンク(i-bbs.sijex.net)
夏休み終わって学校始まったけど
すること無さすぎて夕方徘徊するかがみん
229:名無しかわいいよ名無し
09/10/05 20:10:24 tQffd2Ey0
>>228
ホラー系の絵だな
230:名無しかわいいよ名無し
09/10/06 19:44:18 /HFRev0a0
新型で休講になったかがみ
231:名無しかわいいよ名無し
09/10/07 00:15:04 LLoreZVg0
かがみぼっちスレにぼっち漫画投稿するのに夢中になりすぎて就職出来なかったかがみ
232:名無しかわいいよ名無し
09/10/07 00:18:59 c0JwKE6F0
ホントは高校時代もぼっちだけど充実した高校時代の四コマ漫画書いて第二のさくらももこを目指すかがみん
233:名無しかわいいよ名無し
09/10/07 01:56:47 7ILGGKV60
かがみ「台風で休校にならないかしら」
234:名無しかわいいよ名無し
09/10/07 22:29:07 Kmmcu89G0
>>201を勝手にマンガにしたらアップローダーで許可されないドメインとか言われた
URLリンク(imepita.jp)
235:名無しかわいいよ名無し
09/10/07 22:30:43 ncnMsAvy0
やっぱかわええ
236:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 00:10:45 ewqFR4/00
>>227
まだかの
237:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 05:10:37 oqEYDC+a0
>>234
絵うまいな
前にも描いたことある人?
238:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 10:03:14 OH2dK4g90
>>234
初投稿?乙
239:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 18:10:34 AcSkY5lP0
かがみ「台風凄いわね。ちょっと用水路の様子見てくるわ」
240:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 18:11:33 Tj7HP/y5i
>>234
すげえ!かわいいわぁ
4コマ書こうかなって言った者だけど2コマ目で挫折。
絵かけるっていいな
241:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 18:27:48 ewqFR4/00
なんだ、ちょっと描いてくる
242:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 20:46:34 qQ/viPEv0
かがみ「おっと、危ない流される所だったわ」
243:名無しかわいいよ名無し
09/10/08 20:56:09 QMBlzVBv0
用水路にウンコなんかしちゃダメだよかがみん
244:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 12:58:46 Sw0Py8GV0
以前、SSの構想があると言っていた者です。
8割がた書き終わったので今夜投下いたします。
文量があるので数日に分けますがよろしくお願いします。
245:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 14:13:13 uyfhAL9Ki
おお ご苦労様です
楽しみにしてます
246:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 19:27:57 JoLap2kn0
夜が近づく
247:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 20:51:04 rNUZ4w4M0
さてそろそろ・・
248:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 21:04:20 Sw0Py8GV0
皆さん、こんばんは。
ただいまより投下いたします。
249:空谷の跫音1
09/10/09 21:05:11 Sw0Py8GV0
昼休み。
「柊は冷たいよな~」
本気なのか冗談なのか、みさおが口を尖らせて言った。
「まあまあ……」
どっちつかずの相槌を打つのはあやのの役どころである。
彼女自身は穏健派で摩擦を好まない性格なのだが、みさおの陽気な性格からくる言動と、
それに比して現実的なかがみの冷静な突っ込みというやりとりに関してはまんざらでもないようである。
ひたすら仲裁役を買って出るあやのは両者の掛け合いを楽しんでいるようらしかった。
「でもみさちゃん、それならナンバーズとかミニのほうがまだ当たる確率は高いと思うけど」
「おいおい、あやのまで夢のないこと言うなよ。どうせなら2億狙ってみたいじゃん」
「それはそうだけど……」
「何とかの誤謬がどうとか言ってたけど、なんか説得力あったぜ」
ギャンブルにはさして興味のないあやのは、夢を買う宝籤ひとつとっても堅実な道を選びたがる。
話はみさおがロト6を買ったという発言から始まった。
ロト6とは1~43までの数字から6個を選び、当籤数字と一致した数字の個数で配当が決まる籤である。
みさおは小遣いに余裕があるとつい何口かを申し込むのだが予想は悉くはずれ、投下資本すら回収できない。
その話を聞いたみゆきは申し込む度に数字を変えるのではなく、これまでに出た回数が最も少ない順に
6個選び、継続して同じ数字で挑戦した方が長期的に見れば得だと助言した。
全ての数字が等しい確率で抽籤されるなら、そのバラつきもいずれは平均化するだろうという見方だ。
「だからさ、今回は”この売り場から当たりが出ました”って書いてないところで申し込んだんだぜ」
これもみゆきの言によっている。
「長い目で見たらそうかもしれないけど結局、一回一回の確率は同じでしょ?」
みゆきの弁とそれに同調するみさおに対し、水を差したのがこのかがみの一言である。
(みゆきだって確率論の根本くらい分かってるだろうに)
半分呆れ顔でずばりと指摘するかがみ。
「それに普通の籤と違って自分で番号選ぶんだから売り場はどこでも関係ないんじゃない?」
よせばいいのに、彼女はなおも現実的で辛辣な言葉をぶつけた。
さすがにここまでくると、
「なあ、あやの。柊って私のこと嫌いとかじゃないよな?」
みさおもこう泣きつきたくもなってくる。
「大丈夫よ」
あやのも宥めはするが、今のは身も蓋もないのではないかと思った。
かがみはしっかりしていて勉強もでき、常識的なものの考えをする点では頼りになる。
だが反面、四角四面で融通が利かず、歯に衣着せない口調は人によっては受け容れがたい。
みさおは物事を大雑把に捉える性格でうまく受け流すが、傍でそれを聞いているあやのは
取り繕うように仲裁こそするがその実、この口調の冷たさだけは苦手だと思っている。
(柊ちゃんもそこまで言うことないのに……)
と言いたいところを苦笑いで表現するが、あまりに婉曲すぎてかがみには到底伝わらない。
「まあでも買ってみたくなる気持ちも分からないでもないけどね」
やはり呆れた様子のかがみがこの話題を締めにかかる。
歳の割に現実的な彼女は籤の類を厭う。
望む成果や結果は己の努力でのみ掴み取るべきだという考えが根底にあるらしい。
実際、定期テストの点数も試験勉強の度合いに応じて上下している。
「さて、と……」
わざと聞こえるように息を吐き、かがみが立ち上がった。
「ちょっと出てくるわね」
「なんだよ~また隣のクラスか~?」
すかさずみさおが問う。
「まあ、ね―」
このやりとりも今では当たり前になっている。
授業が終わると同時にB組に向かうこともあれば、今のようにみさおたちと二、三言葉を交わしてからの場合もある。
共通しているのは休み時間の少なくとも半分はB組で過ごしているという事実だ。
「やっぱ柊冷たい……」
「まあまあ、みさちゃん」
去りゆくかがみの背中に聞こえよがしにみさおが呟く。
この瞬間こそがみさおに”背景”と言わしめたのである。
「………………」
幼馴染に倣ってかがみを見送るあやのは寂しいとは思わない。
(私は背景だなんて思ったことないよ、みさちゃん)
そもそも背景が存在するためには前景が必要である。
250:空谷の跫音2
09/10/09 21:06:33 Sw0Py8GV0
みさおは勝手にかがみを前景に置き、相対的に自分たちを背景と位置付けたがそもそもその前提が間違っている、とあやのは思っている。
(私たちから見れば私たちが主役なのに)
何故わざわざかがみを中心に据えなければならないのか。
永い付き合いであるあやのも、このみさおの考え方だけはいまだに理解できないでいた。
「むぅ~~あやの~~」
「…………?」
またか、とあやのは思った。
かがみの、自分たちに対する扱いに彼女はたびたび愚痴をこぼす。
(もう、なんでそう柊ちゃん柊ちゃんって……)
と考えるが、間違ってもそんなことは口にはできない。
まるでかがみに嫉妬しているみたいでスッキリしないのだ。
「歴史のここ教えてくれよ。次、当てられそうなんだ」
机に突っ伏した状態でみさおが教科書を突き出した。
「あ……そっちだったの……」
昼休みも20分を過ぎると、廊下には男女問わず生徒の姿が多くなる。
大半は食事を終えて談話に花を咲かせているが、それに紛れて異性の交遊に戯れている組もある。
「ふう…………」
仲良さそうに話をしている生徒たちを見ると、かがみは無意識にため息をついてしまう。
人混みが嫌いなわけではない。
休み時間の廊下が嫌いというわけでもない。
ただ―。
この賑やかで不愉快な雰囲気にあっては気分が落ち着かない、というのが実際のところだった。
「おーっす、遊びに来たわよ」
どちらかと言えば行動的なかがみは、よそのクラスの戸を開けるのに抵抗感は持たない。
もともと休み時間の教室は人の出入りが頻繁だから、これといって気兼ねする必要もない。
「あ、お姉ちゃん」
つかさが手を振った。
「お待ちしておりました」
みゆきがにこりと笑う。
この反応からかがみがB組に来るのが恒例となっている事が窺える。
「こなたは?」
入るなり小学生と見紛うオタク少女がいないことに気付く。
「こなちゃんならさっきジュース買いに行ったよ」
「そうなの?」
「今日のはクリームが濃かったって言ってた」
「ああ……」
コロネの事かと思い当たる。
(あれ…………?)
その時、ふとかがみは自分が何かに対して安堵している自分に気付く。
何に、かは分からない。
目の前にはつかさとみゆきがいる。
そしてこなたがいない。
この状況にかがみは何故か心安らぐものがあった。
「かがみさん、どうなさいました?」
変化を悟ったみゆきがおずおずと声をかけた。
「ん? あ、いや、別になんでもないわよ」
かがみ自身、心の変化の理由に気付いていないためにこう返すしかない。
「ふぃ~、なんか今日は混んでてさ~。あれ、かがみ来てたんだ」
ブリックパックのミックスジュースを飲みながらこなたが戻ってきた。
かがみを見て特徴のある丸っこい唇をややつり上げる。
(………………ッッ!!)
この時だった。
かがみは急に胸がざわつくのを覚え、食後の満腹感が膨満感に変わったような息苦しさを味わった。
「かがみ……?」
眠そうな顔が近づいてくる。
反射的にかがみは目をそらした。
251:空谷の跫音3
09/10/09 21:08:47 Sw0Py8GV0
頬が赤くなった彼女に、
「ツンデレだね、やっぱり。そんなに私に会いたかったのかな~?」
よく分からない指摘をするこなた。
しかしこの常態化した雰囲気が、今だけはかがみを不快にさせる。
「うりうり~~」
その反応を楽しむようにこなたがツインテールをぐいぐいと引っ張る。
「さわんなっ!!」
かがみは乱暴に振り払った。
「…………?」
「………………?」
つかさもみゆきも呆気にとられて、顔を真っ赤にしているかがみを見つめた。
「かがみ……?」
平素、こなたはよく彼女を怒らせる。
悪戯好きなキツネは嫌がるのもお構いなしに寂しがり屋のウサギを揶揄(からか)ってはその反応を楽しんでいた。
人に構われることを内心では求めているウサギは時に疎ましいキツネにきつく当たることもある。
それがいつものやりとりだった。
「…………ごめん。なんか調子悪いみたい。私、教室戻るわ」
最後はこなたの顔を見ることもなく、かがみは逃げるように教室を出て行った。
「お姉ちゃん、どうしちゃったんだろう……」
「心配ですね……」
つかさはすぐにその後を追おうとしたが、足が竦んだようにその場から動けなかった。
「………………」
一方、直接の原因となってしまったこなたも困ったように俯くばかりだった。
(私……気に障ること言っちゃったのかな…………?)
いつも通りのやりとりだったハズで、特にかがみの神経を逆撫でする発言はなかった。
が、このあたり見た目に反して真剣に考えるこなたは、どのタイミングでどう謝ろうかと思案した。
「あれ、もう戻ってきたのか?」
あやのに歴史のレクチャーを受けていたみさおは、大きく伸びをした際にかがみを認めた。
そのまま自分たちの方に来ると思いきや、かがみは少し離れた自分の席につくと長大息した。
2人は無言のまま視線を交わす。
「さ、あともうちょっとだから」
みさおがまたかがみに気をとられないように、あやのは教科書を差し出して先を促した。
「うえ~年号かよ~。ここが一番苦手なんだよな」
「苦手だからこの際克服しちゃいましょ」
「また今度ってことで……」
「だ~め」
「うぅ…………」
次の授業で当てられそうな範囲だけ聞くつもりだったみさおは、いつの間にかちょっとした家庭教師役となっているあやのの
静かな熱意に押されて渋々ながら教科書を覗き込む。
ただでさえ苦手な科目で、しかもやる気のない今では全く頭に入らない。
結局、あやのが上手い語呂合わせを考えついて年号を2つほど覚えたところで昼休みは終わってしまった。
この後、予想通り担当教師は抜き打ち気味にみさおを指名した。
予習のおかげで難なく回答できたものの、再び突っ込んだ質問をされると答えることができなかった。
「分かりません」
と言ってから着席したみさおに、あやのは両手を合わせた。
(ごめんね、みさちゃん)
なにも彼女が謝る必要などないというのに、ヘンなところで律儀なあやのはみさおが答えられなかったのは、
自分が至らなかったからだと思っているようである。
「………………」
そのちょっとしたやりとりを眺めていたかがみは、ぎゅっと胸が締めつけられる想いがした。
申し訳無さそうな困り顔のあやのと、意にも介していないみさおの恬淡さ。
それらが彼女から平静を奪っていく。
252:空谷の跫音4
09/10/09 21:12:36 Sw0Py8GV0
かがみが最近になってしばしば感じるようになった苦しみは、放課後になっても容赦なく襲ってくる。
それを齎(もたら)したのはみさおの、
「柊、たまにはうちらとカラオケ行こうぜ」
というごく自然な誘いだった。
年頃の女子なら気の置けない仲間と連れだって遊びに繰り出すのは普通だ。
生真面目なかがみも、放課後に寄り道なんて……という考えはない。
しかし彼女にとってありがたい誘いは精神の不安定さもあって、素直に喜べるものではなかった。
その原因はおそらく、”うちら”というキーワードがみさおの口から放たれたからではないか、とかがみは気付き始める。
(なんだろう……この感じ…………)
かがみは自問したが、その答えを殆ど得ていることを分かっていて彼女は敢えてそれに気付いていない振りをした。
「あやの、けっこう歌上手いんだぜ?」
このちょっとしたみさおの台詞がかがみの心を抉剔(けってき)した。
体がかあっと熱くなる。
マラソンを走り終えた時のような激しい動悸。
天地がぐるりと急転したかのような感覚。
続いて嘔吐感。
それらが順番に―先を争うように襲いかかり、彼女が必死に保ってきた意識を悉く食い荒らしていく。
「おーい柊~聞いてるか~?」
みさおがチャームポイントの八重歯を覗かせた。
この仕草ひとつでも男の心を大いに擽るだろう。
もちろん彼女にそうした意図はない。
「あ、あのさ…………」
「ん?」
「私、今日はやめとくわ。こなたたちと先約があるから」
胸を締めつけられるような痛みを縫うようにかがみが言った。
「………………」
いつものみさおならここですぐに口を尖らせていただろう。
ぶーぶーと不満を垂れてはあやのに泣きついていただろう。
しかし彼女はそうはしなかった。
マンネリ化した反応に飽きたわけではない。
先約がある、というかがみの断り方が不自然だったからだ。
そこに気付けないほど蒙昧なみさおではない。
「なあ、柊」
お気楽少女は一転して真面目な顔つきに戻り、
「なんか隠してんじゃね?」
「…………ッ!!」
こういう時、かがみはウソを吐くのが下手だ。
この質問が予想できるものであったなら彼女にも心構えができたハズだが、ずばりと核心を衝く問いかけをしたのはあのみさおだ。
「なんかヘンなんだよな」
「な、なにがよ!?」
自分に都合の悪い追及があった時、その躱し方に慣れていない者は平素に比べて饒舌になるか声調が不自然に上がる。
或いは視線を落ち着きなく彷徨わせる、頬が紅潮する、発汗するなどの反応をする。
かがみはその全てをやってしまった。
ギャグマンガのキャラのような滑稽な狼狽ぶりを披露したかがみは、その所作だけで既に十分すぎるほどに
真意を吐露してしまっている。
「なんていうかさ、心ここにあらずって感じだし」
みさおにしては妙に鋭かった。
万事にお気楽に構える彼女は自身のことには鈍感でも、他人のことには鋭敏になる瞬間があるらしい。
例えば今のようにさらにかがみにボロを出させようと、ぐいっと顔を近づけるという動作も面白半分ではなく、
相手を慮ってのことである。
「な、何にもないわよ」
友人の顔が間近に迫り、照れているのか焦っているのか、かがみは耳まで真っ赤にして俯いた。
こうなっては言葉による否定は何の意味も持たない。
いかに上手い切り返しを思いついたとしても、それを放つのは所詮はウソの吐けないかがみである。
形にもならない誤魔化しが、みさおの疑念をさらに強くするだけだ。
「ごめんね、先生に用事頼まれちゃって……」
その時、苦笑混じりにあやのがやって来た。
授業が終わって早々、ひかるが資料整理をあやのに頼んでいたのである。
「お、やっと終わったか~」
みさおがひらひらと手を振る。
253:空谷の跫音5
09/10/09 21:13:56 Sw0Py8GV0
その動作にかがみが向き直った。
「…………!!」
その途端だ。
一時は治まっていた激しい動悸が再び襲ってきた。
あやのの顔を見た瞬間に―。
それがどれほど失礼な行為であるかをきちんと認識した上で、
「ああ、時間だからゴメンっ!!」
その顔を見るなりかがみは逃げるようにして教室を飛び出して行った。
残されたあやのは困ったようにみさおを見た。
「柊ちゃん、どうしたの?」
「ん~~」
よく分からない、と言いかけて口を噤む。
(柊って意地張るところがあるからなあ……)
何やら悩みを抱えているのは間違いなさそうなのだが、その内容までは誰にも分からない。
「柊ちゃん、最近ちょっとヘンじゃない?」
「あやのもそう思う?」
「うん、なんとなく―」
あやのがこう答えたのは、かがみと居る時間が少ないからだ。
様子がおかしいと気付く前に彼女は早々とB組に出かけてしまう。
「ま、なんか相談したいことがあるんなら向こうから言ってくるだろ」
「そうかな……柊ちゃんってそういうところ意固地だから、自分から言うとは思えないけど」
「………………」
「どうしたの?」
「いや、私と同じこと考えるなあと思ってさ」
「そうなの?」
みさおは少し嬉しくなった。
見た目も中身も自分とは全然違う幼馴染みと意識を共有できていると実感できた喜びだ。
その後、予定していたカラオケはキャンセルし、あやのが買い物に行きたいと言うのでみさおも付き合う事になった。
日頃いろいろと支えてくれる彼氏に何かお礼がしたいから、というのがその理由だ。
「兄貴の好みねえ……そういうのはあやのの方がよく知ってるんじゃねえの?」
どうせなら喜ばれる物をと考えながら教室を出る。
「あれ……?」
廊下に出て何気なく視線を横に向けたみさおは思わず声をあげた。
視界に入るのはB組の教室。
室内にはこなたとつかさの姿があった。
かがみは―いない。
「みさちゃん?」
会話を断ち切り、みさおはそのまま教室に入っていく。
「あ、日下部さん」
気付いたつかさがパッと顔を上げた。
「珍しいね、みさきちがこっち来るのって」
「え、あ、ああ……」
生返事でみさおは教室内を見渡す。
「どしたの?」
「なあ、柊こっち来なかったのか?」
「うん? 来てないよ?」
「そっか……」
「あ、お姉ちゃんならさっきメールあって、用事があるから先に帰るって」
ほらほら、とつかさが携帯のディスプレイを向けた。
「………………」
つかさの言うように、先に帰るという旨の文面がある。
用件を伝えるだけの素っ気ない文章だ。
「柊の奴、私がカラオケに誘ったらチビッ子たちと先約があるって断ったんだよな」
「先約? 今日は別に何も予定ないけど……」
こなたが眠そうな目を少しだけ開いた。
「ほんとか?」
「ほんとだって」
「ふうん……」
みさおはこなたを疑うような目で見た。
当の本人は自分は本当に何も知らないと頻りにかぶりを振っている。
254:空谷の跫音6
09/10/09 21:15:25 Sw0Py8GV0
「そういや昼間もヘンな感じだったよ。私が怒らせちゃったんだと思うけど」
「ああ、そっちでもか」
「心配だね、かがみは私の嫁だから」
「そうだな。なんからしくないよな。柊はうちのだけどな」
「いやいや、私のだから」
「いやいやいや、うちのクラスだし」
「いやいやいやいや、いっつも一緒にいるの私たちだし」
「いやいやい―」
「もう2人とも、つまらないケンカしないの」
見かねてあやのが割り込んできた。
”つまらないケンカ”と一蹴されたみさおたちはその一言で一気に熱を冷ました。
あやのはこの話題を切り上げたがっているようだ。
それを空気を通して感じ取ったみさおはここで思案を巡らせることはせず、
「チビッ子からも聞いといてくれよ」
と、先ほど自分がしようとした事をこなたに託す。
だが言われた方はキョトンとした顔で、
「それならみさきちの方が適任じゃないの? クラス一緒なんだしキッカケも多いでしょ?」
さりげなく辞退する。
「あ~ダメだダメだ。私らだと柊、身構えちゃってさ」
「こっちでも一緒だよ。意地っ張りだからね、かがみんは」
と、今度はかがみの性格がどうだという話になる。
互いに違和感を持っていることを知った2人は、先にかがみに心情を吐露させた方が勝ち、
という子供っぽさ全開の勝負を約束した。
勝つのは私だ。
いや自分が勝つ。
と相変わらずくだらない張り合いを再開しかけるも、あやのが半ば強引に割って入って有耶無耶にする。
かがみは心配だがあやのの買い物にも付き合ってあげたいみさおは、いまだ所有権を主張し続けるこなたに折れる恰好で教室を後にした。
255:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 21:18:16 Sw0Py8GV0
今夜はここまでです。
日を置いてじっくりと投下していきたいと思います。
ではまた。
256:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 21:20:24 rNUZ4w4M0
たのしみだ
257:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 23:37:08 nUGEP/F60
>>255
JEDI氏?
258:名無しかわいいよ名無し
09/10/09 23:48:54 o0TkXSxN0
ここも荒らし来やがったJ
259:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 00:46:33 zBIVZwdUO
J (´Д` )
260:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 10:15:56 1BFcXEog0
>>255
難しい漢字が多くて若者(23歳)の私には読めない漢字がいくつかあったけど、面白かったです。
中高の頃、まさに女子の間でこういうのありましたね・・・
私は傍観者だったけど、凄く辛かった。
261:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 12:05:04 amjRhKTY0
( ´Д`) J (´Д` )
262:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 12:16:54 VzFQWkvx0
|
|
|
( ´Д`) J (´Д` )
263:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 13:07:59 IW4pJCFZP
なにこの流れ?
264:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 15:26:46 B1T8ZsYB0
>260
投下の後いつも同じような感想付けていると
自画自賛弁当持参がばれますよJさん
面白くないんですよ愚痴吐き捨て私小説は
265:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 16:33:43 X67m38fD0
スレ違いっぽかったから読んでないけれど
あっちとこっちじゃ需要が全然違うもんなw
266:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 22:48:34 IO8B83Ysi
>>264
なにこいつ荒らし?
俺このスレ最近きたからよくわからんけどJって人?のSS面白いと思うし、別に趣旨外れてる訳じゃ無いじゃん。
そういう心無い書き込みやめようよ。
盛り上がってるならともかく、この過疎スレにJさんの投稿は貴重だよ。
267:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 23:07:45 B1T8ZsYB0
>>266
ネカフェの店変えてまで自己弁護お疲れ様です
多くの人間を不愉快にさせた荒らしのJさん乙です
268:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 23:42:17 IO8B83Ysi
>>267
ちょっとまってくれw
IDのケツにiがついてるからiPhoneだろうが^^;
俺はこのスレの実情について知らないし、本当にJさんが荒らしの人でみんなが迷惑しているのならば申し訳ない。だから特別必死になって擁護するつもりはない。
だが、新参者の意見としては純粋に面白いし大変ありがたいと思ってるよ。
269:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 23:45:49 IhzMDsRo0
続きまだかなあ
270:名無しかわいいよ名無し
09/10/10 23:56:37 X67m38fD0
このスレには原理主義者が居るってこった。
俺もだけどね。
271:名無しかわいいよ名無し
09/10/11 05:35:46 Rhe5Z5yCi
そうかぁ?まとめサイト全部読んだ限りそうは思えないけどな。
272:名無しかわいいよ名無し
09/10/11 07:15:29 80mTrSL20
まとめサイト落ちた?
メンテ中かな
273:名無しかわいいよ名無し
09/10/11 08:43:17 Rhe5Z5yCi
メンテ中だったみたいだね。
現在は問題なく見れるよ。
274:名無しかわいいよ名無し
09/10/11 21:18:39 ucg0gPip0
みなさん、こんばんは。
本日分の投下参ります。
275:空谷の跫音7
09/10/11 21:20:07 ucg0gPip0
「………………」
もう数えきれないくらいのため息をついたかがみは、足早に学校を出た。
先に帰る旨のメールは既につかさに送ってある。
追い越す生徒たちが楽しげに談笑しているのに苛立ちを覚えながら、彼女は駅近くの寂れた喫茶店に入った。
すぐにウェイターがやって来る。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
そちらこそ決まりきった質問をするな、と悪態を衝きたいところを堪えてアイスコーヒーを頼む。
何でもよかった。
とにかく人の出入りの少ない所で喉の渇きを潤し、落ち着くための時間が欲しかったのだ。
「わたし…………」
目を閉じると心配そうに顔を覗き込むみさおが映った。
その後、申し訳なさそうに教室に戻ってくるあやの。
2人の残像が瞼の裏で重なる。
それを引き金に起こる動悸。
彼女は自覚してしまったのだ。
ここ最近の胸のざわめきの正体を。
(……いや、そうじゃない。私はずっと前から分かってたんだ。分かってて気付かない振りをしてただけ…………?)
柊かがみは誰に対しても―自分も含めて―素直になれない。
「分かってたのに……」
もの悲しげな店内のBGMが、彼女に中学時代を想起させた。
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中学時代。
それまでの6年間とは違い、中学では学業成績を意識させられる。
小学校にもテストというものはあったが定期的なものではなく、しかも問題用紙は担任教師の手書きによる柔らかさがあったため、
受ける側は全く身構える必要はなかった。
いちおう点数がつけられ、良くも悪くも通知簿や家庭訪問で話題に上るもそれが即、重要な意味を持つ事柄にはなり得なかった。
勉強しようが怠けようが自動的に中学には進学できるから。
だからその6年間に関しては何も考えずに学生生活を送っていればよかった。
だが中学ではそうはいかない。
早熟者はこのあたりから進路を意識し出すし、そうなると俄かに教室は張りつめた雰囲気になる。
これまでの狭いコミュニティから一転、各学区から上がってきた他人たち共々に同じ教室に詰め込まれる圧迫感。
期待よりも不安の方が大きかった。
中学校は厳しいところだ。先生は恐い人ばかりだ。規律にうるさいところだ。
こうしたイメージが先行してしまい、入学当初は誰の顔も緊張に彩られていた。
案の定、かがみはつかさと別のクラスに分けられた。
右を見ても左を見ても知らない生徒ばかり。
不安が募る。
そんな境遇にもめげず持ち前の気丈さで乗り切っていたかがみは、2年生こそつかさと同じクラスになれるようにと強く願っていた。
だがその願いは叶わず、彼女はまたしても妹と切り離されてしまった。
社交性のあったハズのかがみは1年の早い段階でそうするべきだったのに、積極的に友人を作ろうとはしなかった。
つかさの保護者としての立場を優先するあまり、自身の付き合いに関してはなおざりにしてしまったのだ。
それが仇となったのが、この2年生の時からである。
特に女子は仲良しのグループを作りたがり、一度できたそれを改めることを厭う。
気がつくとかがみの周りには大小いくつものグループができていた。
特定のそれに属していなかった彼女が孤立するのは自明の理である。
ここにつかさがいれば少しはマシだったかもしれないが、柊の末双子は揃い揃って孤独の憂き目を味わう羽目になる。
そんな時、声をかけてきたのがみさおとあやのだった。
幼馴染みだという2人は緊張感とは無縁のみさお、その陰に隠れて淑やかな佇まいのあやのという見た目も中身も対照的な組み合わせだった。
話しかけられたことで弛緩したかがみは、彼女には似つかわしくないほど饒舌になりすぐに2人と打ち解けることができた。
みさおもあやのも、未知の人に対して垣根を作らない性格だったのだ。
この時、かがみはまだ、”打ち解けた”と認識していた。
276:空谷の跫音8
09/10/11 21:21:19 ucg0gPip0
友だちの輪は自然に広がっていくものだから。
今回はこれがキッカケで新しい友人ができたのだ、と。
その程度にしか思っていなかった。
しかし間もなく、その認識が誤りだったことに気付く。
同年、夏休み。
当時は個人情報取扱いについて五月蠅くなく、同級の者たちは配布された連絡網によって互いの家の電話番号を知り得た。
携帯電話も普及していたが今ほど浸透はしておらず、中学生に持たせるのは早いと考える親が大半だった。
みさおから柊家に電話がかかってきたのはそういう背景があってのことである。
「うちに遊びに来ねえ?」
前置きを嫌う彼女はこの頃から既に男の子っぽい口調だった。
この頃、学校生活に慣れてきたかがみにはクラスに友だちが数人いたが、
最も親しかったのはみさおとあやのだった。
「じゃあ今から行くわ」
予定のなかったかがみは即諾。
人見知りの激しいつかさはこういう時はたいてい姉と同行するのだが、
この日はたまたまみきと買い物に出かけていて不在だった。
「あ、そだ。柊、アルバム持って来てくれよ、アルバム」
「アルバム? 小学校の?」
「そうそう」
みさおには深い考えはなかった。
ただ新しくできた友だちがどんな小学校に通っていて、どんな事をしていたのかに興味があったに過ぎない。
「分かったわ。もうちょっとしたら出るから」
「オッケー。お菓子用意して待ってるぜ」
突然の申し出ではあったが、かがみがアルバムを物置から探し出すには時間がかからなかった。
卒業して半年も経っていないのだ。
どこに片付けたかくらいはすぐに思い出せる。
みさおに聞いた道順を辿る。
通りに面した小さな庭のある戸建。
それが日下部家である。
(そういえば遊びに来たのはこれが初めてね)
3人で遊ぶ時も決まって外で待ち合わせていた。
普段、学校でおしゃべりに耽っていてもどちらかの家に行くという話はなかなか出てこなかった。
行かなくとも次の日にはまた学校で会えるからだ。
「お、待ってたぜ。こっちこっち」
初めて来るということもあって、みさおは通りの中ほどでかがみを待っていた。
「けっこうオシャレなところに住んでるのね」
「まあな。でもちょっと前まではこんなに綺麗じゃなかったんだぜ」
「そうなの?」
彼女によれば数年前、近くで大型ショッピングモールの工事が始まった途端、それに合わせるように
道路から何から整備が施されるようになったらしい。
歩道が無機質なアスファルトから不規則な模様のレンガに置き換わると、がらりと印象が変わったという。
「お邪魔します」
律儀なかがみはこうした挨拶を決して忘れない。
「はーい、いらっしゃーい」
みさおが母親の真似をしておどけた。
彼女の部屋は2階の突き当たり。
薄茶色のドアを開けるとそこには―。
「あ、柊ちゃん」
あやのがいた。
彼女はテーブル上の臙脂色の表紙の本をまじまじと眺めていた。
「適当にくつろいでいてくれよ。ジュース淹れてくるから」
みさおはドアを開け放ったまま階下に降りていった。
(………………)
かがみが胸のざわめきを初めて感じたのがこの時だった。
臙脂色の表紙の本とは、あやのたちの小学校の卒業アルバムだったのだ。
277:空谷の跫音9
09/10/11 21:22:43 ucg0gPip0
「へえ、それが峰岸たちの学校のアルバムなんだ?」
「うん」
かがみはあやののすぐ横に座り、彼女に倣ってページを追っていく。
大小さまざまに紙面を覆う写真。
まず校長と校歌が紹介され、その次に教職員たちの集合写真。
その後はクラス単位での活動が記録されている。
遠足、運動会、音楽発表会、修学旅行―。
「ああ、それはイチゴ狩りに行ったやつだな。2年の時だっけ」
という声にかがみが顔をあげると、お盆にジュースとビスケットを乗せたみさおが立っていた。
「こん時はあやのがさぁ―」
「もう! その話はやめてよ」
したり顔のみさおに、あやのは些か狼狽した風を晒した。
「柊、アルバム見せてくれよ」
「え? ええ、いいわよ」
かがみは鞄の中からアルバムを取り出す。
こちらは藍色の表紙だ。
が、装丁や構成はどこの学校も似たり寄ったりである。
3人は両方のアルバムを比べるように並べ、順番に1ページずつめくっていく。
「へえ~柊んとこは組体操が無かったんだ?」
「うん、危ないからってPTAが反対したらしくてね。昔はあったみたいだけど」
「校外学習っていう言い方は共通なのね。遠足でいいと思うけど」
「そのほうが締まりがあるからじゃない? そういえば峰岸たちって修学旅行はどこに行ったの?」
「九州よ。地獄巡りとかハウステンボスとか」
「同じね。こういうのってどこの学校も行き先は同じなのかな」
「兄貴は長野にスキーに行ったらしいぜ。年によって違うんじゃね?」
という具合に彼女たちは互いに記憶を辿りながら、あるいは重なりあるいは相違する6年間を振り返った。
その中でつかさの話は殆んど出てこない。
時たまに忘れ物をしたつかさがかがみに借りに来るというお決まりのパターンができていたため、
その場に居合わせるみさおたちは一応は双子の妹がいることを知っている。
だがつかさ自身、用を済ませるとそそくさと教室を出て行ってしまうため接点が持てなかったのである。
アルバムを繰りながらつかさについて触れられたのは、
「妹ちゃんって昔は髪長かったのね」
というあやのの一言のみだった。
―女は3人寄れば姦しい。
この俚諺は条件に合致する全ての場合に当てはまるものではない。
場を取り巻く空気はアルバムの中ほどまで進んだ頃に変わり始めた。
”○○年卒業生 ~~6年間の歩み~~”
というタイトルが躍るページには、全校生徒が関わる行事の中で卒業生だけをピックアップした写真が並んでいる。
校外学習と称した演劇鑑賞会や春秋の運動会、ボランティア活動などの種々の軌跡が収められている。
「あ、これこれ。自然教室の2日目。写生大会の時」
みさおが中段の写真を指差した。
旅館を出、森林に向かうみさおとあやのを後ろから捉えたものだ。
「この後、急にヘビが飛び出してきてさ。あやのってば私にしがみついてきたんだよな」
「み、みさちゃん!」
「”助けて~”って、あん時のあやのには笑ったよなー」
「へえ、そうなんだ」
「でさ、旅館に戻ったら部屋に荷物まとめるための紐を置きっぱなしにしてたんだよ。
そしたらあやのがそれ見て、”また出た~!”って走っていくんだぜ」
「みさちゃん……恥ずかしい話はやめてよぅ……」
「峰岸ってヘビ苦手なんだ?」
「得意な人なんていないよ、ヘビなんて……」
「だからってあれは怖がりすぎだろ。ただの白い紐なのにさ」
「あの時は気が動転してたの!」
八重歯を見せて笑うみさおに、あやのは耳まで真っ赤にして反駁した。