【らき☆すた】木冬かがみが大学でぼっちになっているようです 26at CCHARA
【らき☆すた】木冬かがみが大学でぼっちになっているようです 26 - 暇つぶし2ch290:名無しかわいいよ名無し
09/10/12 21:12:22 QUBH+ytb0
ぼっちみんは絶対テレビの朝の占いを信じちゃうタイプ
URLリンク(imepita.jp)

291:名無しかわいいよ名無し
09/10/12 21:26:34 gyi2jrl10
>>290


URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)

292:名無しかわいいよ名無し
09/10/12 23:35:14 DSTTTe9l0
>>290
髪伸ばしたつかさ可愛いがかがみはロングの方がいいなw

>>291
ぼっちになって何もやることないと妄想ばかりになるの

293:名無しかわいいよ名無し
09/10/12 23:37:31 DSTTTe9l0
ageてしまってたスマン

でも乙

294:名無しかわいいよ名無し
09/10/12 23:45:29 FAanQlP00
次は13日の9時に投下?
続き

295:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 00:17:52 +7KECw/i0
可愛い絵と殺伐とした絵が同居するのがぼっちスレの醍醐味か
つか過疎ってても絵師に恵まれてるのな

296:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 00:32:23 4IdIyfBA0
オナニー小説うぜえな

297:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 00:48:47 7v7MjC2a0
>>296
じゃあ読まなきゃいいだろ
それとも君がSSを投下してくれるのか?


298:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 01:14:48 4IdIyfBA0
ははは小学生かおまえ
死んでいいぞ

299:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 01:36:56 lTKXTTsY0
私のことで喧嘩はやめてよね
              ,
           , ィ//____
       /´ ̄: : :!: : : : : :.`ヽ
   ┌‐ァ´/:/: :.l: ∧: :.!: : :`ヽ: \
   Y´:{:/: : /__:イ:/  !__!、:.!: : :ヾー ゝ
   {:::::/:{: /´/l/  l/ `}:|: : l: :}
    `Y: イ  ''''''   ''''''::::::  :|: :|
     |∧!:/ (●),   (●)、.:|
    |l: 込.  ,,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
    |:!:. ート、''`^-=ニ=- ノ ' :::::::| 
    |:.ヽ: :| ` ァ-ャ<.  |: :l:.|
    |: :.}: :| /l ></ ト、 |: :l.:|
    |: :.|: :|/ |/}::::{ヽ!l V: :イ.:|
    |: :.|: :| /| { .》::《 | |∧/ !:.|
    |: :.|: :|〉 l l .{:::::} l l | |:.:|

300:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 07:12:47 7v7MjC2a0
>>299
ぶさキモ・・・
荒らしと一緒だよ、それ

301:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 14:18:38 7v7MjC2a0
長編大作の人、今夜も楽しみにしてますぜ~!


302:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 15:56:38 r+1jUZ+k0
 申し訳ないのですが今夜は投下できないので、明日か明後日になってしまいます。


303:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 16:34:35 dxezVKQmO
今QMAやってたらまたきふゆかがみが出て来た

304:名無しかわいいよ名無し
09/10/13 17:44:46 7v7MjC2a0
>>302
わ、、わかちました!
まったり待つことにします(*'-'*)

305:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 18:30:19 3qFhIvHW0
腹話術はしなくていいです

306:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 21:13:13 7SbDl/CK0
 みなさん、こんばんは。
本日分の投下参ります。

307:空谷の跫音15
09/10/14 21:14:47 7SbDl/CK0







ストローが空気とともに液体を吸い上げる時特有の下品な音を立てた。
「…………」
汗を掻いたグラスは2杯目のコーヒーを歪になった氷を使って催促した。
が、かがみはそれを無視して頬杖をつく。
彼女は頭痛に悩まされていた。
喉の渇きは癒えたが、空腹にこれは刺激が強かったらしい。
或いは陰鬱な過去ばかりを立て続けに思い出し、脳が訴える苦痛の種類を間違えたのかもしれない。
(急に冷たいものを飲んだからに決まってる)
彼女はそう思い込むことにした。
辛辣な現実の積み重ねはもううんざりだ。
自ら人気のない喫茶店にやって来たのだ。
惨めな想いなどするものか。
ひとり強がるかがみは涙を流している自分に気付かない。
記憶というものは実に厄介だ。
憶えておきたい事柄ほど容易く抜け落ち、忘却してしまいたいものほど強く鮮明に残ってしまう。
さらに手に負えないのは、それらがある関連性を以って強固に結びついている点だ。
この関連性を断ち切るのは極めて難しい。
そうしようと意識した途端、それらは本人の意思とは無関係に記憶の底に膠着(こびりつ)く。
「はぁ…………」
こうしてため息をつくと幸せが逃げていく、とみさおが言っていた。
「はあ…………」
だから連続で出るのだとも。
ネガティヴとはおよそ無縁で勉強を嫌い、体を動かすことを好む日下部みさおは、
面倒見の良いあやのが居なくては単なる自堕落の怠け者になっていたかもしれない。
みさおがポジティヴを体現できるのは、あやののお陰なのではないか。
かがみは思った。
能天気と嘲ることもできたが、彼女のそれは単にその言葉だけでは片付けられない。
ただ明るいだけならどこにでもいる。
五月蝿いだけの人間ならどこにでもいる。
日下部みさおはそう単純ではない。
彼女は周囲を巻き込むのが上手いのだ。
底抜けの明るさで無神経に自分のペースに引き込み、陰鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれる。
しばしば子供じみた言動に対してかがみは呆れ顔で返していたが彼女自身、
そうした掛け合いを楽しんでいた節もある。
思い返せば声をかけるのは決まってみさおからだった。
物怖じしない性格によるものなのか。
静より動を好む性分だからなのか。
実はかがみの心に気付いており、孤独感を紛らすためのアプローチだったのか。
それは本人にしか分からない。
しかし彼女のそうした性質が時にかがみを救い、時に傷つけたのは間違いない。
そのみさおでさえ、ため息をつくと幸せが逃げると知っていた。
(でも私……思いっきり叩いちゃったのよね…………)
あの瞬間、終わったとかがみは思った。
どんな理由があろうとも手を上げるのは許されない行為だ。
かがみはそれをした。
「わたし…………」
みさおに触られたのはあれが初めてだった。
かがみの現実的なツッコミに、泣きついたみさおの頭を撫でるあやのを何度も見てきた彼女は、
自分もあんな関係になりたいと冀(こいねが)った。
たとえ叶わぬ夢であろうとも。
単なる友だちではなく昵懇の間柄として。
だからみさおに脇腹をつままれた時、かがみの頭の中はぐちゃぐちゃになった。
気がつくと―みさおの頬を張っていた。

308:空谷の跫音16
09/10/14 21:16:27 7SbDl/CK0
「いろいろショックでかくて……」
あの取り繕いは虚しかった。
こんな時にさえ素直になれない自分が、かがみは大嫌いだった。
(そうよ、ショックだったのよ……日下部があんな……)
スキンシップと表現すると些かの語弊が生じるが、紛れもなく彼女の望む関係性だったハズだ。
それを自らの手で台無しにする。
たとえ無意識だったとしても……行動が引き起こす結果に差異はない。
偏りながらも何とか成立していた仲はこれで破綻した―かがみはそう思っていた。
だが柊かがみはみさおという人物を正しく見てはいなかった。
彼女はその後も、何事も無かったかのようにかがみと接した。
叩かれた事を怒るでもなく恨むでもなく。
謝罪の言葉すら求めずに同じ関係を保とうとしてくれたのだ。
「私は……もしかしたら態と嫌われようとしたのかも知れないわね……」
いくらか冷静になるとこうした思考もできるようになってくる。
彼女の本心と真っ向から対立する仮説だ。
が、理由には頷けるところがある。
敢えてみさおに嫌われる行動をとることで激怒させる。
みさおを第一に考えるあやのなら、必ず彼女に味方して一緒になってかがみを批難しただろう。
会話するどころか、視線すら交わすこともなくなるかもしれない。
そうして”背景コンビ”と疎遠になる。
そうすればつかさたちと戯れる事に正当性を持たせられるし、何者にも気兼ねする必要もなくなる。
(そうかも知れない…………)
休み時間ごとに教室を出ていたかがみだが、そこに罪悪感がなかったわけではない。
自分を友だちと慕ってくれるみさおたちに対する背信感だ。
これがあるから彼女はどっちのグループでも定着できないでいた。
「でもいくら居心地が良くないからってあんなコト―」
生真面目なかがみはそういう強硬手段を厭う。
フェアなやり方ではないと認識している。
悧巧だが籌(はかりごと)を用いて相手の出方によって身の振り方を決めるのは卑怯だ。
(………………)
記憶と記憶とを繋ぐ強い関連性は、かがみにそのすぐ後の出来事を思い出させた。
悪いことばかりではない。
かがみとしては避けたかった事態だが、自分を含めこなたとみさおが顔を合わせてしまったのだ。
互いに顔を知っている者同士、どちらか一方を無視する訳にもいかない。
迷った末、かがみはつかさグループとみさおグループを紹介することにした。
どうせ逃れられないのなら開き直って自分には両方と交友があると明らかにしてしまったほうがいい。
「こんな時期だけどよろしくな」
「こちらこそ」
彼女の危惧に反して険悪なムードにはならなかった。
3年も中頃の今になって共通の友人を介するグループが顔を合わせるなど、傍目には滑稽な一場面である。
「かがみはうちのだから」
「いいや、うちんだ!」
極めて意外な出来事が起こる。
柊かがみを巡って2人が所有権を争い始めたのだ。
片方はずっと同じクラスであることを強みに、片方は日頃の付き合いの長さを武器に。
その時の嬉しさをかがみは生涯忘れないだろう。
自分が必要とされていると強く実感できる瞬間だったのだ。
同時にみさおたちを蔑ろにしていた自分を憎む。
「柊ちゃん、人気者だね」
そう言って笑うあやのは少し寂しげだった。
「所有権主張されても嬉しくないわよ……」
かがみはそう誤魔化したが、内心ではそんな言い方しかできないことが牴牾(もどか)しかった。
本当は体いっぱいを使って喜びを表現したかった。
嬉しい、ありがとうという言葉を叫びたかった。
だが時は既に遅く、強さを求め本心を隠すことに慣れた彼女は、心情を吐露する方法を忘れてしまっていた。
(あの時、素直に喜んでいればよかった…………)
後悔ばかりだ。
「んー? 柊、照れてんの? 嬉しーの?」
「かがみはカワユイねぇ~」
にやけた顔で髪を触ってきた2人には感謝してもし足りない。

309:空谷の跫音17
09/10/14 21:18:04 7SbDl/CK0
(垣根を作ってたのは……私だったの……?)
かがみは考えた。
そもそもみさおにしてもこなたにしても、敬遠する素振りは一切なかった。
同級生なのだからそれは当然だ。
特別な間柄ではないし、気を遣う理由もない。
(日下部と峰岸の間柄には敵わなくて……だから避けてたのは間違いないけど……)
思い至る。
(といって、つかさたちと一緒にいて心から満足してたってワケじゃない……。
日下部たちに対する申し訳なさもあったし何より…………)
何より、彼女はつかさたちのグループであぶれないようにと、そこにばかり気を揉んできた。
その意味では安堵よりもむしろ常に緊張感を持っていたハズだ。
心安らげるところはどちらにもないのかもしれない。
(でも……少なくともあいつらは私のコト―友だちだって思ってくれてるのよね……)
ここは揺らぎようのない事実である。
彼女たちが裏表のある性格で表面上は仲良しを演じていて、後ろでは罵詈讒謗の限りを口走っているというのであれば、
もはやかがみには救いはない。
しかしあの時、そういう演技をする事にメリットのない状況で2人は所有権を争っていたのだ。
差別意識も何も持たない、単純明快なみさおとこなたには心から感謝しなければなるまい。
(なのに私ったらすぐに隣のクラスに出かけていたから…………)
彼女が習慣的に行っていた逃避はある日、意外にも担任の口から発せられた言葉によって改めて自覚させられることになる。
「あー、柊…………」
なぜかその担任は言いにくそうに、唇を殆ど動かさずに彼女に言った。
「学級委員長だがな。他に立候補している生徒がいるんだが……彼女に任せてもいいか?」
休み時間になり、担任はかがみを廊下に呼び出してこう切り出した。
「え、どうしてですか?」
直前のレクリエーションでは学級の係や委員決めが行われていた。
大多数の生徒はこういう役を引き受けたがらない。
したくもない用事の増える厄介な仕事だからだ。
かがみは多くがそう思っているのを知った上で立候補していた。
が、その他の委員が押し付け合いの末に決まっていく中、学級委員長だけは保留扱いにされた。
「いや、その子も意欲的なんだよ。いろいろ考えたが、彼女の方が適任だと思ってな」
「そんな……」
かがみは進んで泥を被ろうとしているのではない。
体の良い雑用係を担うのは彼女が聖人君子だからではない。
ひとつには将来のためという理由がある。
学級委員長を歴任しているとなればウケがよく、多少なりとも進学に有利に働くと思っているからだ。
打算を嫌うかがみもこの魅力には抗いがたい。
しかしそれはあくまで副次的な効果であって、本意はそこにはない。
かがみは学級委員長という役柄そのものが欲しいだけなのだ。
文字どおりクラスの長となるその冠は、みゆきと出逢わせてくれた特別なものだからだ。
たとえ離れ離れになっていても学級委員長という仕事を通して彼女と関わることができる。
そのキッカケに利用しているに過ぎないのだ。
「どうして私じゃ駄目なんですか?」
感情的にならないように気をつけながら、しかしかがみは明らかに不服そうな目を向ける。
口調こそ穏やかだが言葉尻は憤りをさえ感じさせる。
「うむ…………」
生徒の信頼を失うことを恐れる担任は、どう説明すべきか思案した。
しかし日頃の成績を見ているだけに、彼はかがみが優秀であることを知っている。
「まあ、なんだ。柊、しょっちゅう別のクラスに出向いてるだろ。いや、それが悪いというわけじゃないんだ。
ただな、委員長というのはクラスのまとめ役だから、な。柊には向いてないと思うんだよ。
クラスの中には柊と打ち解けてない者も多い。仕切るのは難しいんじゃないかな」
下手な誤魔化しは通用しないと悟ったこの担任は素直に打ち明け、彼女の良心に訴える方法を選んだ。
「………………」
「それに部活もやってないだろ? 体裁というか何というか……示しが、な……」
理解こそするが納得はできないかがみ。
しかし言い返すこともできない。
自分のクラスを蔑ろにする者がリーダーシップを発揮できるハズがない。
この点を衝かれると反論の余地はない。
何度かのやりとりの末、かがみは立候補を取り下げた。

310:空谷の跫音18
09/10/14 21:21:38 7SbDl/CK0
つまらない役柄のためにクラスに縛られるくらいなら、自由に隣の教室に出入りできる立場のほうがいい。
彼女はそう判断したのである。
(別にいいわ。みゆきとはいつでも会えるんだし)
心中で負け惜しみを散々にぶちまけ、かがみは軛(くびき)から脱した。
「はぁ…………」
もう何度目とも知れないため息をつく。
既に逃げる幸せなど残っていないのではないかと思わせるほど、深く陰鬱な。
「でもため息が出るってことはまだ幸せが残ってる証拠なのかもね」
妙に理屈っぽいかがみは屁理屈に近い論理で自己弁護した。
みさおも同じ事を言ったかもしれないと想像し、かがみはここに来て初めて笑みを見せた。
「あの、お客様……」
ウェイターがおずおずと声をかけてきた。
「恐れ入りますが長時間のお座席は他のお客様のご迷惑となりまして……」
という言葉にかがみはかれこれ1時間近く座っていることに気付く。
見回すと閑散としていた店内は一転、多くの利用客の憩いの場と化していた。
「あ、す、すみません……!!」
慌てて立ち上がる。
羞恥心から顔を真っ赤にしたかがみは、勘定を済ませると逃げるように喫茶店を後にした。





 時間は普遍の概念でひとつの例外もなく等しく流れるものだが、その感じ方はそれぞれだ。
矢のように過ぎると表現することもあれば、千度の秋を巡るようと喩えることもある。
かがみの場合はどちらかといえば前者の方で、
「もう8月なのね……」
2ヶ月ごとに世界の名画が表れるカレンダーを見ながら呟くのである。
春、彼女は見事に志望校への入学を果たした。
敢えて実家から通えない距離の大学を選び、独り暮らしを始めたのは過去との決別の意味が強い。
家族に甘えず自らの力で生きていくなど、強さを求めてきた自分にはピッタリではないか。
それに独りでの生活なら自然と料理の腕も上がるに違いない。
そして何より……。
「………………」
疲労感があったのは間違いない。
表面上、強い人間を装ってはいてもその実は孤独を恐れているハズのかがみは、その本心と矛盾する選択をした。
誰といても疎外感からは逃れられない。
こなたのあの一言でそれに気付かされたかがみは自ら距離を置いた。
関係が崩れるのを恐れて言いたいことも言えず、心中ビクビクしながら対等の立場を維持するためだけに
半ば監視まがいの行動をとり続けることに疲れ果てたのだ。
もはやそれは友だち付き合いとは呼べない。
馴れ合いですらない。
疎外される苦痛に比べれば、孤独による痛みなどは遥かに優しい。
これは孤独ではなく孤高なのだと言い訳もできる。
集団の中に独りで居続けるくらいなら、いっそ初めから誰もいない場所に身を置くほうがいい。
だから彼女はそうしたのだ。
家族にだけ所在を教え、知人が到底見当もつけられないような安アパートを借りた。
これが柊かがみの新たなスタートとなるハズだった。
「どおりで暑いわけだわ」
高校時代にはたとえ休日でも規則正しい生活を心がけていたかがみは、自堕落とはいかないまでも
当時に比べれば怠惰な過ごし方にスタイルを変えていた。
自ずと上達するだろうと思われていた料理の腕もその兆しが見えていたのは最初だけで、
いつしかカップ麺やスーパーの惣菜が卓の大部分を占めるようになっている。
ゴミ出しに関しても当初は律儀に選り分けていたが、最近では指定袋に何もかも綯い交ぜに放り込み、
指導を受けそうなゴミは袋の中ほどに配置する、見えないように紙で包むといった狡猾な手段を用いるようになった。
「あ~~…………」
やる気のない長大息はそれを吐き出した本人に不快感しか齎さない。
もし近くにつかさがいれば、彼女はこんな声すら漏らすことを憚っただろう。
妹の視線がない今、かがみが緊張感を持つ理由はない。

311:空谷の跫音19
09/10/14 21:23:34 7SbDl/CK0
(それにしても……)
講義のない日は無聊だ。
時間があれば予習復習に邁進していたが、今日はそんな気分にはなれないらしい。
脱力感に襲われたかがみは、ぼんやりと窓の方を眺めた。
遠くで子供の戯れる声が聞こえる。
サッカーボールの跳ねる音が断続的に響く。
(楽しそうね……)
寂しがり屋のかがみが自ら親元を離れるに至った経緯は、過去との決別だけが理由ではない。
心のどこかではやはり自分のよく知っている人物の近くにいたかったのだ。
だが―。
背伸びをしてまで興味のない医学への道を進む気にはなれなかった。
この歳になって包丁も満足に扱えないのに料理学校で続くとも思えない。
上位の成績をキープしていた自分が、こなたやみさおのレベルに落とすのも勿体無い。
あやのには……彼氏がいる。
大学生活に慣れれば異性との付き合いも積極的になろう。
そうなれば今度こそ自分の居場所はなくなる。
女とは同性との友だち付き合いと異性との交遊を両立させられない生き物なのだ。
結局、もともと視野に入れていた法学部ということに落ち着く。
みゆきやつかさほどの熱意はない。
ただ学んでおけば他日、それが実を結ぶだろうという楽観的な思考によるものだ。
この選択は間違いではない。
が、彼女の場合は正しかったともいえない。
18年間、極めて特殊で狭い世界の中で、必死に極少数との人間関係の安定に腐心してきたかがみは、
地方地方から集まる大勢とうまくコミュニケーションがとれなくなっていた。
初めて見る顔、顔、顔。
陽気な者、陰気な者、インテリ気取り、外向的、内向的、孤独を愛する者。
陵桜とは比にならないほどの多種類の人間を前に、かがみは射竦められてしまう。
新たな出会いに対する免疫ができていなかった彼女は誰と話すにも臆病になり、それが相手に伝播してはやがて敬遠される。
あまりにも早すぎる出会いと別れのサイクルを繰り返し、気がつくとかがみは独りになっていた。
見た目勝ち気なツリ目の少女が怯懦な面を晒す様は、傍から見れば何とも疎ましい存在に映るらしい。
大学にも行かず、かといって遊びに繰り出さない理由がそれだ。
「はぁ…………」
暇つぶしにテレビを点けるが、適当にチャンネルを変えたところで消す。
芸ノー人が群れて遊びに興じているところを観て何が楽しいのか。
「ああ、無駄な時間を過ごしてるわね……」
漸くそれに気付いたかがみは鞄からテキストを取り出す。
どうせ同じ時間を過ごすなら勉強していたほうが遥かに有意義だ。
そう思い、ノートを開いたところで携帯が鳴った。
(この着信…………!!)
手に取り、相手の名前も確認せずに通話ボタンを押す。
『おーっす、柊。出るの早えなー』
みさおだった。
舌足らずの喋り方は相変わらずだ。
屈託のなさ、と言い換えてもいい。
誰に対してもフレンドリーに接してくれる彼女は、特定の個人に繋がる携帯とはいえ”もしもし”の一言もない。
「久しぶりね。元気?」
『おう、私はいつだって元気だぜ。柊はどうだ?』
即答するみさおの明るさが電話を通して伝わってくる。
「うーん、まあボチボチね……」
かがみは少し声を大きくして言った。
日中、誰かと会話する機会の殆どない彼女にはちょうどよいリハビリとなる。
『そうかあ? 柊のことだからてっきり夏バテしてるのかと思ったぜ』
「わ、私はそんなことないわよ」
『兇暴なくせにけっこう夏風邪ひいてたじゃん?』
「兇暴はよけいだっ!」
久しぶりに話をするというのに、みさおはわざわざかがみを怒らせるような事を言う。
「あんたこそどうなのよ? ちゃんと講義出てるんでしょうね?」
『出てるってヴぁ。あーでも、あやのもいないから自分でレポート提出しなくちゃなんないんだよなー」
「当たり前だ」
不思議だった。

312:空谷の跫音20
09/10/14 21:25:24 7SbDl/CK0
みさおとあやのという組み合わせにアレルギーに近い感覚を持っていたハズなのに、今のかがみは何故か
”あやの”という言葉を出されたことで心が温かくなるのを感じた。
以前ほどの胸の苦しさはない。
「でもホント久しぶりよね。なんかずいぶん永いこと日下部の声聞いてないよう―!!」
そこまで言って口を噤むが既に遅い。
『ん~? なんだ、柊? もしかして寂しかったのか~?』
もともと高い声をさらに半オクターブ上げてみさおが言う。
中途半端なところで言葉を切ったために、彼女に付け入る隙を与えてしまったようだ。
「ち、ちがっ! そんなんじゃないわよっ!」
『あははは。相変わらず誤魔化し方がヘタだよな』
「違うって言ってるでしょ!?」
『んなに怒るなって。可愛い顔が台無しだぜ?』
「なっ――!?」
みさおはまるでどこかから自分を見ているような口ぶりで弄ぶ。
かがみは慌てて窓の外を見た。
(そんなワケないか……)
一瞬、本当に見られているのではないかという気がしたのだ。
『あ、そだ。大事なこと忘れるところだった』
急に声のトーンを変える。
「あんたも相変わらずだな……」
自分から電話を掛けておきながら肝心の用件を忘れるのは、みさおによくある事だった。
『今度の週末、海に行かねえ?』
「また急な話ね」
『えー? まだ10日もあんじゃん。十分余裕見てるって』
このあたりの感覚はみさおとかがみでは大きく違う。
何事も前もって準備しておきたいかがみにとって、10日後の予定は急な話だ。
対してみさおの場合は、たとえ翌日でも都合をつけて段取りをする行動力がある。
こういう行き当たりばったりな展開は、中学、高校と彼女に振り回されてきたかがみにとっては序の口である。
「ん~まあ特に予定はないけど……」
『そっか。じゃあ柊もOKだな!』
明確な返事を待たずにみさおは勝手に決めてしまった。
まだ大丈夫とは言ってない、とかがみは即座に切り返そうとしたが、
(………………)
何かひっかかるものを感じ、開いた口を閉じた。
(柊”も”……?)
鋭敏な彼女は違和感の正体にすぐに気付く。
臆病なかがみはその実体を掴むことに逡巡したが、有耶無耶にしたくないという想いに勝てず、
「ねえ、日下部」
妙に改まった静かな声でその名を呼んだ。
『ん? どした?』
間延びした返し方からして相手はかがみの変化には気付いていないようだ。
「……他には誰が行くの?」
彼女にとっては恐ろしい、しかししておかなくてはならない質問だった。
この直後の返答によっては心中穏やかではなくなる。
「あやのとチビッ子は行けるって言ってる。妹も何とか都合つけるらしい。
眼鏡ちゃんは論文とかが忙しいから今回はムリだってさ」
「そ、そうなんだ…………」
わざわざ改まってまでした質問に淀みなく答えられたかがみは、暫く呆然となった。
覚悟はしていたが予想通りの答えである。
『……い、柊~~。聞いてるか~~?』
受話器の向こうの声がずいぶん小さく聞こえる。
「あ、あ、うん……ゴメン。ボーっとしてたわ」
『大丈夫かよ? 今日は早めに寝ろよ』
「そうするわ」
その後、何を話したか彼女は憶えていない。
気がつくと電話を切ってベッドに突っ伏していた。
空虚だった。
容易に想像のつく回答は、心の準備をしていたハズのかがみに冷たい刃をあてがっていた。
一時的に忘れ去っていた孤独感が襲いかかる。

313:空谷の跫音21
09/10/14 21:27:13 7SbDl/CK0
「………………」
あやのの名前が出てきたのが理由ではない。
彼女は常にみさおとセットだから、今さらいちいちショックを受けるような事ではない。
問題はもっと別の―もっと深くて些細なところにある。
(なんでよ……なんでみんな知ってて私だけ知らないのよ…………?)
中学時代、痛感させられた友だち付き合いにおける順序。
みさお、あやのを上位に、自分を下位に置いていたあの頃。
どうやら同じ大学ということでみさおはこなたとずいぶん親しくなったらしい。
もはや自分はあやのどころか、こなたにもつかさにもみゆきにも及ばないのだと思い知らされる。
(なんで私が最後なのよ…………)
誰かが遊びの計画を立てた時、交友関係の中でどういう順序で企画を伝えるかは思いのほか重要だ。
一番に連絡を受けた者は発案者にとって昵懇の間柄だ。
次に受けた者は一番手には及ばなくても深い友情を育んでいる。
その後に受けた者はそろそろ発案者からどういう位置づけをされているかを考えなくてはならない。
4番、5番手あたりになるともはや順位云々ではなく、単なる”友だち”か”知人”のレベルにまで落ちる。
(………………)
海に行く、という計画は誰が立てたものだろう。
遊びに関して積極的なのはみさおとこなただから、このどちらかと思われる。
しかしこなたは活動的なオタクであるが、そういった風光明媚には興味も示さず、
都心あたりで開かれるコアなイベントにしか目を向けない。
……そうなるとやはり発案者はみさおだ。
誘いの電話を掛けてきたこともそれで説明がつく。
「海、か…………」
さらにこなたがあっさりと了承している事が、かがみの心を深く抉っていた。
彼女の知る泉こなたはこの手の誘いを面倒がって断るハズだ。
海で戯れるくらいなら徹夜でネトゲに没頭する。
それがこなただと思っていたかがみにとって、先ほどの答えはショック以外の何物でもない。
インドア派のオタクが底抜けに元気なみさおの提案に肯(がえ)んじる。
冗談とはいえ自分の所有権を巡り争った事もあるあの2人が、同じ大学に進んだというだけでそこまで親しくなったのか。
そう思うとかがみは途端、世界から取り残されたような気持ちになる。
こなたの性格ならすぐ傍にあやのがいても、いちいち居心地の悪さを感じたりはしないだろう。
付き合いの長さから来る空気の違いにも動じないに違いない。
もしそれがこなたの強さだというなら、かがみは彼女に遠く及ばないことになる。
「最悪だ……」
何と比べて最悪なのか、かがみはベッドに突っ伏したまま呟いた。
(どうやって断ろう……)
開きかけた教材も何もかも放ったらかしにしたまま、彼女は時間が経つのを許した。







314:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 21:28:56 7SbDl/CK0
 今日は以上です。
次の投下で完結します。
ではまた。

315:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 21:34:57 HwFNTVk/0


316:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 22:12:49 bu8QTrRE0
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)

317:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 22:53:51 zRu5HcrV0

        ∧∧  ♪
       ('(゚∀('ヽ
   ♪  ('ヾ,  ` )
       ` 、,, /~ぐっどじょぶ!いいぞいいぞ!!!
         (_,/

318:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 23:48:41 zF490CiKO
>>316

最近は絵師さんこなくなった。

ジャンボ氏ならやってくれるかも知れない

319:名無しかわいいよ名無し
09/10/14 23:58:17 w2y7FWEM0
>>316
絵が安定してていいね

320:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 00:18:07 sqPcLUhe0
絵師が三峰徹だったら泣きます

321:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 00:27:25 ndQR+xvEO
>>320
画風どころかアングルまで安定
泣けるね

322:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 08:20:23 PNvB6nUX0
やけくそは絶対居る。

323:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 09:42:18 Et3Z3wzg0
>>314
あなたのファンです。
高校編から読ませて頂いておりますが、ついに大学編にきたか!と思った次第です。
続編が楽しみです。

324:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 11:42:49 Et3Z3wzg0
関係ないけどさ、うぃんどうずについてるオンラインリバーシってあるじゃん?
あれって世界中の見知らぬユーザーと対戦ってことになってるけど本当は自分のPCの中で完結してるって本当?
あれだけが外の世界とのつながりだと思ってただけにもしそうならホントに辛い。。。。

325:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 13:59:49 mAlSKOml0
チラ裏文士さんはいいご身分だじぇい
スレの保守にも保管庫にも協力しないじぇい
自分のストレス発散のための公開オナニーだじぇい
スレを汚してオレカコイイじぇ、びゅびゅっびゅ
死んだらいいんだじぇい

326:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 14:30:30 ndQR+xvEO
チラ裏絵師さんはいいご身分(ry

327:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 15:38:56 nEF4lJt8O
かがみは可愛いなあ

328:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 17:08:37 1GaJZURVi
あーあどうしてこういうグズが湧くんだろ
まじで絵師さんにも文書師さんにも頑張ってほしい!

329:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 17:09:42 1GaJZURVi
まとめサイトだってチラウラオナニーばっかじゃねーか
所詮読者は他人のオナニー鑑賞やろ

330:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 23:27:34 1GaJZURVi
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)
URLリンク(enjoykorea.web.fc2.com)

331:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 23:28:21 bH7SkTAn0
>>322
やけくそは新都社で漫画描いてるよ
らきすたとは関係ないけど

332:名無しかわいいよ名無し
09/10/15 23:54:13 bH7SkTAn0
あと、つかさビッチwikiの管理人の人も漫画描いてる(顔芸2の人)
この人はらきすたの漫画描いてる。他にもいるかも・・・

333:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 00:24:44 57sHWsrG0
つかさビッチとかまだあったのかw

334:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 01:28:43 OdE2WxAeO
>>332
やけくその漫画は見つけたけど途中からしか読めなかった

顔芸2ってどこにあるの?

335:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 02:00:56 UkgsGn7q0
枕元の携帯がお知らせランプを誇らしげにてんめつさせている
久しぶりに仕事をして嬉しそうだ。

だけど私はただ携帯を眺めているだけ
だって見なくてもどんなメールかわかっているから

世の中にはyahooメールという便利なものがある
そう、メールの送り主は私

お知らせランプも「新着メールが届いています。」の表示も
メールを開けば消えてしまう。

もうちょっと点滅し続けてもらおう
電池が切れるまで。

336:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 05:26:27 1fkBCS6I0
>>314
読んでるぜ!

337:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 13:21:30 CJT123It0
直後に自分でGJつけたらばれることくらいは学習したんだジェイ
しかし文士気取りがオナニーしてる単語の羅列のチラ裏でしかないんだジェイ
自殺スレ派生のリアルキチガイはさっさと死んでいいんだジェイ

338:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 18:55:29 nvYdEMYG0
冬コミ ぼっちかがみん合同誌企画

しかしもう遅すぎた

339:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 22:02:15 57sHWsrG0
そりゃぼっちに合同誌なんて作れるわけないもんな

340:名無しかわいいよ名無し
09/10/16 22:12:39 Vs4tkzSb0
>>334
顔芸2に関して
直リンは避けたいので、少年vipで神無月という作者名で
探してみて。今はパチスロの漫画描いてる

341:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 02:42:03 5hitdl2U0
絵師もSS職人もROM専もみんなぼっち
マウンテンプクイチは神

342:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 11:59:26 udEeIgi70
プクイチが居なくなるなら自分がプクイチ並に
なればいいじゃないかと思ったけれど…なかなか難しいな。

343:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 13:19:25 pJArwpsOO
>>340
さんくす

344:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 16:13:59 V8EGW/r3i
前回の投稿から3日が経つ。
早く完結読みたいよー!!!

345:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 17:33:31 V8EGW/r3i
JR西船橋駅で中間改札で財布を落としたらしく、後ろから女性が走ってきて財布を渡してくれたな。
俺 「ありがとうございます。お礼を・・・」
女性「いえ、そんなつもりで拾った訳では無いので...中身大丈夫ですか?確認してください。」
俺 「全部揃ってます。 あ...」
女性「どうかしましたか?」
俺 「僕の心があなたに奪われています。(ニコッ」
女性「...」

あの時の女性の顔が忘れられない。
あれが本当の「うわっキモッ」って思った女性の顔なんだろうな。
その後俺は総武線車内でずっと泣いてたw

346:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 18:01:02 2lC8AmU+0
>>341-342
上達の早さが神なのは真似られない

347:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 18:03:46 5y+RXfE+0
>345
イイハナシダナァ(⊃Д`)

348:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 18:40:47 p7NE660B0
>>345がイケメンだったら

349:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 21:17:55 V3E+LmdC0
 みなさん、こんばんは。
最後の投下となりますがよろしくお願いします。

350:空谷の跫音22
09/10/17 21:19:06 V3E+LmdC0
 悶々としたまま一日が過ぎ、二日が過ぎた。
学生の本分は学ぶことにあると言い聞かせながらどうにか講義こそ受けるものの、
ざわめく心は本来優秀な少女から容易く集中力を奪い、自己嫌悪の種を蒔く。
コンビニで買ったパンと牛乳で空腹を満たし、午後からまた勉強。
かがみは食堂が嫌いだった。
あそこはいつも人が群れている。
大小無数のグループが我が物顔で蔓延っているのだ。
(ふん、集まらなきゃ何もできないなんて弱い人間よ)
心中でそう吐き捨て、人気のない木陰で昼食をとる。
みさおとの電話以来、彼女は日本語を発していない。
(寂しくなんかないわよ)
そう思いながら、彼女はチョココロネを乱暴に齧った。
(寂しくなんか……)
手は震えていた。
風に乗ってどこかから人の話し声が聞こえる。
鳥の囀りと車の行き交う音がそれに混じる。
「駄目だ…………」
わざわざ人の姿のない場所を選んだことが裏目に出た。
牛乳を一気に飲み干してゴミ箱に叩きつけると、かがみは校舎に背を向けて歩き出した。
平常心を掻き乱された今では受講するだけ無駄だ。
明日からまた頑張ればいい。
彼女は自分にそう言い聞かせてアパートに戻った。
自分が強くありたいと思えたのは、傍につかさがいたからだった。
守りたい妹。
それが近くにいるだけで姉は強くなれた。
強くなろうとすることができた。
その反動が彼女を脆弱にさせた。
姉の庇護を受けてきた可愛い妹は、実家から料理の専門学校に通っている。
勉強嫌いの彼女にしては順調なようで、料理の腕を日々上達させているらしい。
その成長の過程は本人からのメールの他、家族からの報告で知ることができた。
「ただいま……」
誰もいない部屋に向かっての呟きほど虚しいものはない。
鞄を投げ出したかがみは洗面台で顔を洗う。
(ひどい顔……)
鏡に映る自分は一気に歳をとってしまったようだ。
大学生活で得られたものは遅鈍ながら増えていく法曹の知識だけで、
その代償として実に多くを失ってしまったのではないか。
かがみは思った。
無理をせず実家から通える大学を選んでいれば、少なくとも家にいる間は家族に囲まれて過ごせる。
四六時中、中にいても外にいても孤独感に苛まれる憂き目には遭わずに済んだハズだ。
「………………」
もはやため息すら出てこない。
少なくとも3年はこの生活が続くのだ。
まだ半分も来ていない今から挫折してどうする。
かがみはそう思うのだが、思うだけで行動には移せない。
勉強しなければ学費を出してくれた親に申し訳ない。
自分のしている事は明らかに間違っていると分かっているのだが、
逆境を撥ね退けるだけの気力は湧いてこない。
力の泉はとっくに空になっている。
インターフォンが鳴った。
安いクイズ番組で正解時に鳴らすような甲高い効果音。
低賃料のアパートはその値段に相応の入り口を提供してくれている。
どうせ何かの勧誘だろうと踏んだ彼女は聞こえないふりをした。
最近多いのだ。
毎日の健康のために牛乳をと迫る営業に、どこよりも世界情勢を縷述していると謳う新聞の勧誘。
何の宗教か、3分だけ祈らせてくれといきなり合掌する者もいる。
孤独に免疫のできていないかがみだが、こういう人間関係は望まない。
「しつこいわね」
インターフォンは鳴り止まない。
一度目と二度目の間は数秒あったが、それ以降は間隔に緩急をつけて断続的に鳴らされている。

351:空谷の跫音23
09/10/17 21:20:27 V3E+LmdC0
「もう!」
下手な勧誘なら怒鳴りつけてやろうと、かがみは勢いよくドアを開けた。
「うおっ!? あぶねーなー!」
瞬間、ドアの前に立っていた女性が頓狂な声をあげた。
「え…………?」
「何度鳴らしても出てこないから留守なのかと思ったぜ」
みさおだった。
半袖のカジュアルシャツにホットパンツという夏らしい恰好である。
久しく見る彼女はやはり元気を体いっぱいに表現したような快活さを漲らせていた。
運動系のサークルに所属しているのか、もともと小麦色だった肌はさらに健康美を際立たせている。
「え、え……? なんで……?」
よく知っているが、あり得ない状況にかがみは目を白黒させた。
「なんでってことはないだろ。もしかして私の顔忘れたか?」
悪戯好きの子供のように笑うみさお。
八重歯をちらっと覗かせる笑い方も変わらない。
急とはいえこの来客に玄関先で立ち話させるのは非礼だ。
散らかってるけど、と前置きしてかがみは彼女を部屋に通す。
入室するなり、その様相にみさおは訝しげな視線をかがみに向ける。
背を向けている彼女はそれに気付かない。
「適当に座っててよ。お茶淹れてくるから」
「あ、ああ、悪いな急に押しかけて」
「あんたはいっつもそうなんだから……」
言葉ほどの悪意を感じさせず、かがみはコップに麦茶を注いで戻ってきた。
出されたのはそれだけだった。
小さな卓に向かい合わせに座る。
(前の柊だったら絶対お菓子も出してくれるところだよな……)
麦茶を一気に半分まで飲んだみさおは、ふとそう思った。
(それに…………)
失礼にならない程度に室内を見回す。
平積みにされた雑誌。散乱するレポート。脱ぎ捨てられた私服。
いくら人の目がないからとはいえ、これは整理したほうがいいのではないかと彼女は思う。
(―つっても私の部屋も似たようなもんだけど。でもあの柊がな……)
高校時代、たまにかがみの家に遊びに行っていたみさおは、彼女の部屋が綺麗に整頓されていることに
いつもいつも感心していた。
どうして同じ女で同い年でここまで違ってしまうのだろうという疑問があった。
その想いはあやのに対しても抱く。
全てが兄の影響とは思えないが、自分が粗野で男っぽい言動しかできないことにコンプレックスを抱いていた。
だからこそ自分とは正反対のかがみが、ここまで堕ちる様が信じられなかったのだ。
「でも、どうしたのよ? 私がここに住んでるって日下部に話したっけ?」
疑問調だがもちろん彼女は家族以外に住居を知らせていない。
中途半端な人との繋がりを恐れてのことだった。
高校時代、あれほど関係を崩さないようにと気を遣ってきたこなたやみゆきにさえ教えなかった。
携帯電話の番号とアドレスまで変えようと考えていたかがみだったが、そこは辛うじて踏み止まっている。
「妹に聞いたんだ。あやのもだけど、妹の料理も旨かったぜ」
「そ、そうなんだ……」
「卵って思い通りに料理できるようになるのに5年かかるらしいな。あんな簡単な食材なのにな」
直接、柊家を訪ねた彼女はつかさに姉の住居を聞いたらしい。
その際に味見をしてほしいとオムレツを振る舞われたという。
かがみの胸中は複雑だった。
自分の住んでいる場所を知りたいのなら、わざわざ遠回りせずに自分に聞けばいいのに、という想い。
みさおに知られた事で口の軽そうな彼女からあやのやこなたにまで住所を伝えられるのではないかという不安。
それらが連鎖し絡み合う。
かがみがアパートの場所を知らせなかったのは高校当時の人を遠ざけたいという理由もあったが、
場所を知らせておきながら誰も訪ねてこないという最悪の事態を避ける意味もあった。
もしそうなったら―その時の孤独感は計り知れないものとなる。
(柊に訊いても答えてくれなさそうだったし)
かがみの思考を読んだみさおは内心でそう呟いた。
みさおが住所を知っている理由は分かった。
では次にかがみが訊ねたいのは、なぜ突然やって来たかということである。
が、これを問うのは難しい。

352:空谷の跫音24
09/10/17 21:21:32 V3E+LmdC0
どんな訊き方をしても、来客であるみさおに対して迷惑がっていると思われてしまう。
「それで…………」
どう切り出そうかとかがみが視線を下に向けた。
(――ッッ!!)
目の前には足を崩したみさお。
ホットパンツから覗く小麦色の脚線美が、かがみの視線を釘付けにした。
引き締まった足は筋肉の歪さを感じさせない。
むしろ健康的でシャープな流線型は、たとえ同性であっても見る者に憧憬の想いを抱かせる。
子供っぽい体育会系の面はそのままに、今は大人の女性としての魅力も十分に溢れている。
「急に来てごめんな」
妙なかがみの視線に気付いたみさおはひとまず詫びを入れた。
「ちゃんと連絡してからの方が良かったんだろうけど、気を遣わせちゃ悪いと思ってさ」
つまりもてなしの準備をさせたくないという意味だ。
「いや、別に……私はヒマだったから構わないけど」
気が乗らなかったから午後の講義はサボった、という事実を隠す。
「でもどうしたのよ? いたからいいけど留守だったら―」
「それならそれで帰って来るまで待ってたさ」
「………………?」
あまりにも無計画すぎる、とかがみは思った。
「なんで……?」
「気になってさ」
「は…………?」
「心配だったんだよ、柊が」
拗ねるようにみさおが言う。
頬は少しだけ赤い。
「この前電話した時、なんか元気なさそうだったから」
「そ―」
それだけの理由で来たのか、と言いかけたかがみは慌てて口を噤んだ。
「―そんなこと……ないわよ」
語尾が弱い。
本来言うつもりだった台詞を無理やりに軌道修正したが、そのチグハグな返しがみさおにちょっとした疑念を抱かせる。
彼女はわざと数秒の間を置くと、しっかりとかがみを見つめながら、
「それに来週末の返事もちゃんと聞いてなかったしな」
敢えてこの話題をぶつける。
誘いの電話ではかがみが明確な返事をしないまま、みさおが勝手に了承したと結論付けてしまっていた。
その際の彼女の不自然さは顔を見なくても分かった。
(ああ、やっぱりそうか……)
かがみの表情に翳りが見えたところでみさおは確信する。
”海に行く”ことには反対していないようだ。
(どうやって断ろうか考えてるってところか)
かがみは沈黙を貫いている。
「なあ、柊―」
「その話なんだけど……」
「分かってるって」
既に多くを知っておきながら、友人に全てを言わせるほどみさおは無神経ではない。
気を遣わせまいと彼女は大袈裟な素振りで残りの麦茶を流し込んだ。
「私だって無理強いするつもりないし」
「…………」
「…………」
「…………」
「近いうちにどっか遊びに行かないか?」
「…………」
かがみは聞こえないふりをした。
過去、彼女からのこの提案になんど苦しめられてきたか。
悪意がないと分かっているが、だからこそみさおを責められずその所為で重ねて苦痛を味わわされる。
それにこの流れでまた遊びに誘うとはどういうつもりなのだろうか。
いい加減、断ることにも疲れてきた彼女はやはり黙り込むしかなかった。

353:空谷の跫音25
09/10/17 21:23:35 V3E+LmdC0
「私とだぜ?」
「えっ…………?」
何か言ってきても反応するまいと決めていたかがみは、思わぬつけ足しに顔を上げた。
「あやのもチビッ子も誰も誘わないで、うちら2人だけでさ」
「え、ど、どういう……?」
「温泉巡りとか面白そうじゃん。どっか旅館探してさ。ああ、でも今だったら涼しいところのほうがいいか。北海道とかは?」
「ちょ、ちょっと待って! ちょっと待ってよ」
勝手に話を進めるみさおを慌てて制止する。
言が飛躍し過ぎていて、賢しいかかみにもついて行けない。
「なんで急にそんな話になるのよ?」
困惑するかがみにみさおは太陽のような笑顔を見せて、
「悪りぃ、喋ったら喉渇いちゃった。お茶淹れてくんねえ?」
空になったコップを突き出す。
「………………」
拍子抜けしたかがみはコップを受け取らずに無言のままに立ち上がり、冷蔵庫からピッチャーを持って来た。
「はい、2杯目からはセルフサービスなのよ」
「へーへー」
みさおは口を尖らせながらも麦茶をなみなみと注ぐ。
が、喉が渇いたというのはウソだったようだ。
お茶を欲しがったのは単なる口実。
自然に話の流れを断つ彼女のお得意の方法だった。
「―ごめんな」
何の前触れもなくみさおが謝った。
言葉どおり彼女はすまなそうに目を伏せる。
「な、なにがよ……?」
はじめて見るみさおの真剣な表情にかがみは動揺した。
「知らないうちにずっと柊に辛い想いさせてたんだな」
「何の話……?」
かがみは空気の変化を感じ取る。
3人で受験勉強に取り組んだ時でさえ、彼女はこんな顔はしなかった。
いま目の前にいるのは日下部みさおの姿をした別人なのではないかとさえ思えてくる。
「柊さあ、うちらといてもあんま楽しそうじゃなかったじゃん? 冷めてるってのとはちょっと違うけど。
最初は、”ああ、そういう感じの奴”なのかなくらいにしか思ってなかったんだ」
「………………」
「もしかしたら馴れ合いとか好きじゃないのかも知れない。クールな奴なんだって。
でもよく見てるとなんか違うなって分かってきたんだ」
「ち、違うって……? 何がちがうっていうのよ?」
かがみは怖くなってきた。
たったこれだけのやりとりの中、みさおの言葉には彼女の意識に鋭く突き刺さる何かがあった。
これからみさおはとんでもない事を言い出すのではないか。
突然に家を訪ねてきた不自然さも相俟ってかがみの頭は混乱していた。
「私といる時はわりと普通なのに、あやのもいると歯切れが悪くなるっていうかさ。
逆でもそうなんじゃないかと思って訊いてみたら、やっぱりそうだった。なあ……柊―」
「………………」
「私やあやのが嫌なんじゃなくて、3人でいる時が嫌なんだろ?」
「…………ッッ!!」
呼吸が止まる。
凄まじい速さで心臓が脈を打つ。
体の震えを抑えようと拳を握り締める。
このみさおという少女はかがみに似て、言いたいことをストレートに叩きつけてくる。
下手な小細工や駆け引きを抜きに。
「……だよな。今のでハッキリしたぜ」
動揺を悟られまいと抑えてきたかがみの努力は無駄に終わった。
どんなに鈍い者でも彼女が本心を隠しているか否かくらいはすぐに読み取れる。
「柊も幼馴染みだったらよかったのにな―」
その呟きをかがみは聞き逃さなかった。
もはや惚ける必要も問い返す必要もない。
みさおはかがみの本音に気付いているのだ。

354:空谷の跫音26
09/10/17 21:25:39 V3E+LmdC0
(私とあやのは小さい頃からの付き合いだけど柊は中学からだもんな……。
3人でいたって取り残されてる気になるのも当然か……)
今になって本当に喉が渇いたみさおは麦茶を口に含む。
何の味もしない。ただの水道水のように感じた。
「実はさ、なんとなく分かってたんだよ。柊が疎外感感じてるの」
「………………」
「できるだけそういう想いさせないようにって、柊にはよく声かけてきたつもりだったけど―。
結果的にかえって柊に嫌な想いさせちまったんだよな……」
「そ、そんなことないわよっ!」
叫んだ彼女の瞳は濡れていた。
「中学の時、私が独りだったところに話しかけてくれたのはあんたたちじゃない。
あの時……あの時はその…………嬉しかったわよ……」
5年以上隠し続けてきた本心を、それを最も看破する能力に乏しいと思っていたみさおにあっさり見透かされ、
かがみはもう少しで素直になれそうだった。
「日下部たちがいてくれなかったら、中学の3年間はずっとつかさだけだったかもしれない。
だから、だから……今まで一度も言ったことないけど、ほんとに感謝してる」
「ひいらぎ…………」
あの勝ち気で凛とした少女の姿はない。
偽りの強さで塗り固めた鍍金が剥がれ落ち、自身も忘れていた弱さを裸出させた可憐な少女だ。
「2人と一緒にいると楽しかった。でも正直……寂しいっていう気持ちはあった。
日下部と峰岸みたいな仲になりたいのに絶対になれないんだって……だって……!!」
「…………」
「全然時間が違うんだもん! 一緒に勉強したり遊んだりした時間が全然違う!!
小さい頃の思い出もない! 小学校だって違う! これじゃ……これじゃちっとも埋まらないじゃないッッ!!」
「柊……」
「私だけが違うのよ。いつも……わたしだけが―!!」
これまで気丈に振る舞うのが当然だったかがみが今、涙を流しながら声を上げている。
(だからいつもチビッ子たちと一緒にいたのか)
みさおは小さく頷いた。
「つかさとも同じクラスになれなかった。でもあの子がこなたやみゆきに会わせてくれた」
彼女の心を読んだように、かがみが訥々と話し始めた。
「陵桜入って最初にできた知り合いだったから……それなら大丈夫だろうって思ってた。
お互いに何も知らない状態だったら私にもチャンスがあると思うじゃない」
「あ、ああ……」
「でも甘かった。やっぱりクラスが違うっていうのはそれだけで不利だったのよ」
微妙な言い回しにみさおは眉を顰めた。
普通、友だち付き合いを語るのに”不利”という言葉は使わない。
「つかさは……こなたやみゆきとどんどん親しくなっていったわ。だってそうでしょ?
同じクラスなんだもん。私がいくら頑張って休み時間ごとに会いに行っても追いつけないのよ。
全然足りないのよ……時間が、時間が足りないのよ……!!」
かがみは殊更に”時間”という言葉を繰り返した。
彼女にとって友だちとの間で最も重要視すべきは、やはり”時間”でしかなかったのだ。
「私だけが取り残されてる気がした。ううん、実際そうだった。こなたに、こなたに訊かれたことがあるもの。
”自分のクラスに友だちいないのか?”って……。まともに答えられなかったわ。
だって私……私は日下部や峰岸と友だちでいたいって思ってたけど、2人の気持ちなんて分からないじゃない。
同情かもしれないじゃない。だったら私が友だちなんて思ったらバカみたいじゃない……!!」
「同情……?」
「そう、よ。中学の時、私が独りだったから……それで憐れみで声をかけてきたんじゃないかと思って……。
ごめん、日下部……こんなコト考えちゃいけないって分かってる! 分かってるけど……!!」
「…………」
「こなたにそう言われて―私、どうしたらいいか分からなくなった。
こっちだったら何も気を遣わなくていい、普通の付き合いができると思ってたから……。
また同じようなこと言われるんじゃないかって……そう思ったらどこにも居場所なくて……それで……!!」
「もういい。もういいんだって」
いつの間にかみさおはかがみのすぐ横に座っていた。
「柊がそんな想いしてたのは―してるのは私のせいなんだよ。私、バカだからさ。
あ、いや……んなの理由になんねえか。もっと早く気付いてれば良かったんだよ。
私たちはそんなつもりは無かったけど、考えてみりゃ柊に分からない話をしたこともいっぱいあったよな」

355:空谷の跫音27
09/10/17 21:27:18 V3E+LmdC0
「………………」
「無神経……無神経だったよ、うん。そっか……チビッ子たちともそんなに上手くいってなかったのか……。
それでもしょっちゅう足運んでたのは―あいつらとの関係壊したくなかったからだろ?
そんなのでも私たちと居るよりは楽だったから……そうなんだろ?」
みさおはそっとかがみの肩に手を回した。
「なん……でよ……?」
「え……?」
「なんで! なんでなのよ!?」
「ひ、ひいらぎ!?」
「ずっと我慢してたコト……ずっと隠してきたのになんでそんな簡単に見通すのよッ!?」
「お、おい! 落ち着けって!」
「何のためにずっと黙ってたと思ってんのよッ! 全部……全部台無しじゃない!!」
「ひいらぎ……」
みさおはプライドを捨てて無様に落涙するかがみの体を引き寄せ、優しく包み込んだ。
抑えていた気持ちを一気に吐き出した彼女は、昂ぶる感情を泣くという方法でしか表現できない。
悔しくもあり、惨めでもあった。
彼女の言うようにみさおは5年間の想いをあっさりと見破った。
どっちつかずの態度をとって曖昧な関係を続けたきたこれまでの努力が無駄になった事への脱力感。
それを見破ってしまったみさおへの悔しさ。
必死に押し殺していたと思っていた浅はかな自分が惨めだった。
「うぅ……うああぁぁぁぁぁぁっっ!!」
かがみは泣いた。
羞恥心などとっくに捨て去っている。
親にも、姉にも、妹にも。
誰にも見せたことのない情けない姿を。
よりによって最も見せたくない相手に曝け出してしまっていた。




「おーい、そろそろ落ち着いたか~?」
みさおがおどけて言った。
彼女の腕の中で嗚咽を漏らしていたかがみはばつ悪そうに頬を赤らめ、
「お、落ち着いてるわよ……」
まったく覇気の無い声で答えた。
今のかがみにできる精一杯の強がりだったが、伝った涙の跡がそんな彼女の強がりを虚しくさせた。
照れ隠しのつもりか、すっかり汗を掻いてしまったコップを鷲掴みにして麦茶を一気に呷る。
こういう時の柊かがみは可愛い。
「ま、なんだ。柊の泣き顔は私しか知らないってことで―」
みさおがしたり顔で言う。
「バ、バカ! 泣いてなんか―」
”みさおしか知らない”という事実にくすぐったさを覚えつつも、
「……ないわよ」
口ではやはりツンデレぶりを披露した。
そんな素直になりきれない少女を、みさおは真剣な眼差しで見つめる。
その視線に息苦しさを感じたかがみは、しかしその場から離れようとはしない。
自分を打ち負かした相手に対してとれる選択肢はそう多くない。
勝っていたのは成績だけ。
体力も社交性も他人の心を読み取る力も。
そのどれもが、かつてバカキャラと称された少女に遠く及ばないことを思い知る。
「あやののこと、嫌わないでやってくれよな。私が言うのはルール違反だと思うけど……。
あいつはあいつで柊のこと、気にかけてたんだ。あやのは私なんかよりずっと頭いいから。
多分、柊がどんな想いでいたかも分かってると思う」
「嫌わないわよ。嫌うわけないじゃない」
自然と笑みが零れた。
(―って私がこう言うこと自体、柊に疎外感感じさせてるんだよな……)
みさおは思った。
あやのは幼馴染みで無二の親友。
それに自分の兄と付き合っているという現実もあって、殆んど身内同然に扱ってしまう。
そうなるとその場に居合わせるかがみは自然と他人ということになる。

356:空谷の跫音28
09/10/17 21:30:46 V3E+LmdC0
その垣根が今の彼女を作ってしまったのだと後悔する。
「さっきの話だけどさ」
「どの話?」
「その、2人だけで遊びに行くって話」
「うん」
「柊はどっか行きたいとこ―あ、いや、まだちゃんと返事も聞いてないのにそれはないか……」
「…………」
「ひいらぎ……?」
視線をそっと向ける。
一度は止まった涙が再び流れた。
だが先ほどのように取り乱す様子はない。
「泣いてなんかないからね。目にゴミが入っただけなんだから」
みさおは微苦笑した。
このあたりの反応の仕方は今も昔も変わらない。
「日下部…………」
「ん……?」
「その……ありがと……」
孤高を貫いてきたかがみは他人に弱さを見せることと謝意を示すことを意識的に避けていた。
そういう機会に恵まれなかったという理由もあるが、強さを求めるあまり育ってしまったプライドの高さが、
彼女からその類の言葉を奪い去っていたのである。
「お礼言われる筋合いないって」
むしろ自分こそ謝っても足りない、とみさおは言った。
「行くわ」
「え?」
「さっきの話、私はどこでもいいわよ。ちょっとくらいサボったって構わないわよ」
「お、おお。そっか、うん。じゃあどこがいいかな。2人ならパックのほうが安いのか? それか―」
「日下部、ちょっと待って」
「どした?」
「2人じゃない。峰岸と3人で、よ」
みさおは目を白黒させた。
折角かがみの疎外感を解消させようとしているのに、その本人からあやのを誘うとなれば話にならない。
それでは過去の二の舞になる。
「いいじゃない。峰岸だって都合のつく日あるでしょ?」
本気なのか冗談なのか、かがみは淀みなく言った。
「柊……でもそれじゃ……」
「だって私じゃあんたの面倒見切れないもん。やっぱり保護者はもう1人いるでしょ?」
「んなっ!? ひっでーな!」
まさかそんな理由だとは思わないみさおは口を尖らせて抗議した。
しかしかがみが悪戯っぽい顔でないのを認めたみさおは、彼女なりのジョークだと気付いた。
「日下部と2人だけっていうのも、もちろん楽しいと思う。今までそんな事、一度もなかったから。
でもそうしたらまた偏っちゃうじゃない。峰岸との差が開いてしまう。それは嫌なのよ」
「柊…………」
「これから3人で思い出いっぱい作ってやるわよ。今まで足りなかった分、いっぱい作ってやるわよ。
あんたと峰岸と私で―3人で……そのほうが楽しいに決まってるじゃない」
そう言う彼女の顔には、もはや涙の跡も霞んでしまうほどの凛々しさが戻っていた。
2人との差は決して埋まらない。
時間は誰にも等しく流れるのだから、そのために努力するだけ無駄だ。
変えられない過去を嘆くより、未来の可能性に懸けるほうがよほど意義がある。
2人との思い出がないのなら、今から作ればいい。
「ほら、こういう予定はさっさと決めないと時間がもったいないわよ」
言うなりかがみは携帯を取り出し、アドレス帳からあやのの連絡先を呼び出した。
自分からあやのを誘いことに意味がある。
今まではみさおあやの間での連絡ばかりだった。
そこに自分が割り込むことで居場所を作る。
3人が多くの意味で対等の付き合いができることを証明してみせる。
もし彼女たちがいつまでもかがみに対して一歩距離を置いた位置に居続け、”背景コンビ”であることに甘んじるつもりでいるなら、
この先、かがみは永遠に疎外感を味わっていたに違いない。
幼馴染みという名の肝胆相照らす仲で完結したいのであれば、かがみを締め出してしまえばいいことだ。

357:空谷の跫音29
09/10/17 21:33:48 V3E+LmdC0
しかし彼女たちは違った。
みさおも、あやのも、本当の意味でかがみと昵懇の間柄になりたいと思っていたのだ。
3人がそれぞれに作った垣根を、それぞれが取り除こうとしている。
遠回りし数年の歳月を要したが、その時間は決して無駄ではなかった。
「あ、もしもし。峰岸? うん……いま大丈夫?」
嬉々とした表情のかがみ。
その様をすぐ横で見つめるみさおは感心する。
(やっぱ柊は強いよな…………)
聡明で生真面目で優しくも厳しい彼女。
自分に無いものをいくつも持っているかがみを、みさおは羨ましく思った。
逆立ちしたって敵わない存在。
それが柊かがみだ。
いつも傍にあやのがいてくれた彼女には、孤独感に苛まれる痛みは分からない。
かといって誰かが傍にいる喜びを感じることもなくなっている。
峰岸あやのが、彼女にとって空気のような存在だからだ。
だからみさおには永遠にかがみの傷を理解することはできない。
しかし”理解しようとする”ことはできる。
「峰岸も大丈夫そう。日時が決まったら―今度は日下部から教えてあげてよ」
電話を切ったかがみが弾んだ声で言う。
「あ、ああ…………」
しばし見惚れていたみさおは、つい生返事してしまう。
「なによ? ボーっとして」
「ん、いや、なんでもねえって」
みさおは大袈裟に手を振った。
(言えねえよな、カッコいいと思った……なんて)
自分はそういう事を頬を赤らめて告白するようなキャラじゃない。
誤魔化しがてらに温(ぬる)くなった麦茶を注いで呷る。
(そうだな。こんなに頑張ってんだもんな。だったら……)
喉を潤して体温をいくらか下げたみさおは、改めてかがみに向きなおった。
これから3人でたくさんの思い出を作るというのだ。
そこに隔たりがあってはならない。
本当の、真なる意味で”友だち”として歩む準備ができているのなら―。
そうしたいという意思を自ら示すことだ。
「な、なによ……?」
かがみは誰かから無言で見つめられると、つい顔をそむけてしまう癖がある。
その際、口を尖らせ頬を紅潮させてしまうのもまた癖だ。

―いつものかがみだ。

「予定が立ったらさ、そん時は―」
みさおは満面の笑みを湛え、
「そん時はいっぱいいっぱい遊ぼうな、かがみ」
意地っ張りな友だちの手をとった。
「…………ッッ!?」

この瞬間を―。

この瞬間を彼女はどれほど待ち望んだだろうか。

どんなに努力をしても得られなかったもの。
気を揉んだ挙句に空回りばかりしていた、他人との関係。
それらが今、漸く実を結び、花咲いたと実感したかがみは……。
三度目の涙を流した。
「お、お~い! 泣くところじゃないだろ?」
しかしその反応をある程度予想していたみさおは、ただただ微苦笑する。
「バカ! 何度も言わせないでよ。泣いてなんか……ないって言ってるでしょ……っ」
もちろんこう返してくることも予想済みだ。

358:空谷の跫音30
09/10/17 21:35:43 V3E+LmdC0
「かがみって案外泣き虫なんだな~。初めて知ったぜ~」
だからみさおは笑い飛ばしてやった。
大仰に。大袈裟に。
ぼやけた視界の中にツンデレと揶揄される少女が顔を真っ赤にして俯いている。
「あんただって泣いてるじゃない」
「泣いてねえって。私は……」
言われて彼女は漸く気付く。
「あ、あれ……?」
ゴシゴシと目をこする。
指先は濡れていた。
「はは……なんでだ? なんか涙が止まんねえ」
今度は袖で拭ってみる。
それでも溢れ出る涙は止まらなかった。
今度はかがみがそんなみさおを可愛く思ってしまう。
大人の女性と腕白な子供とが同居する彼女の仕草は、庇護心や母性本能を擽る。
「ほんっと、あんたには敵わないわ」
一瞬、物憂げな表情を見せたかがみはすぐに笑顔に戻り、
「ハンカチ貸してあげるから。どうせ持ってないんでしょ?」
薄桃色のハンカチを取り出し、そっとみさおの目元に当てる。
「お、おお……」
反射的にビクリと体を震わせた彼女は、柔らかい綿の感触に身を預けた。
その時、かがみは言葉に表せない心地良さを感じていた。
体がふわりと浮くような、妙な気分だ。
あやのもこんな感じなのだろうか。
かがみは思った。
この感覚をいつまでも味わっていたい。
そう願う彼女は珍しく頬を赤らめることなく、

「ありがと―みさお」

ごく自然にそんな言葉を呟いていた。







   終






359:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 22:06:34 V3E+LmdC0
 以上で終わりです。
お目汚し失礼しました。
お読み下さった方、応援下さった方にお礼申し上げます。

360:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 22:26:54 2lC8AmU+0
あーやっと終わったか。二度と来るなよ。

361:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 22:55:02 udEeIgi70
いいこと考えた。
ちょっとチラウラ描いてくる。

362:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 23:27:26 TpBk9eZT0
>>359
いるんだよなぁ、こういう自意識過剰のめちゃくちゃめんどくさい女。
このかがみと似たような悩み相談された事あるわ。

しかし、話がくさすぎてキモいなぁなんて思っちゃったりしたけど、こんなストーリー書ける投稿者さんは心が綺麗で純粋で、真面目な方なんだろうなぁ。
普通に、このスレ的にありでしょう!
非常に面白かったですよ。機会があればまた読んでみたいですね。

URLリンク(beebee2see.appspot.com)



363:名無しかわいいよ名無し
09/10/17 23:49:48 XtvzE0u2O
誰か保管庫に紳士の漫画うpしてくれ!!
人気投票で一位なのに保管されてないのはおかしい!!

364:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 00:04:23 2QdEtPUs0
まらん

365:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 00:40:38 kgz6Zg3l0
かがみんのおしっこおいしい!

366:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 00:47:53 kgz6Zg3l0
日本人:かがみんのおしっこでご飯を炊きたい
イタリア人:かがみんのおしっこでパスタを茹でたい
フランス人:かがみんのおしっことチーズで牛肉を煮込みたい
中国人:かがみんのおしっこを使って麻婆豆腐を作りたい
ドイツ人:かがみんのおしっことソーセージをおいしく頂きたい
アメリカ人:ハンバーガーとかがみんのおしっこで朝ごはんを食べたい

367:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 01:11:28 7YNE7kj60
>>359
おもしろかった。キャラクターのことちゃんと見てるな。

368:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 08:57:26 lGTHkgBp0
かがみんのおしっこ、食事に使うのはさすがにキツイが、直飲みならしたいな。
かがみんのマンコに口を当てがってクリを鼻の穴にセットしながら全部飲み干したい。
かがみん顔を赤らめて「やだ恥ずかしい」なんて言うんだろうな。



369:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 10:17:44 lGTHkgBp0
かがみんが一日履いて蒸れた状態でオナニーして汚れと愛液がたくさん染み付いたパンティーの上から鼻押し当てて思い切り匂いをかいで、ドン引きと恐怖で引きつったかがみんの可愛い顔を見ながら脱がしてクロッチ部分を舐めて吸い付くしたい。


370:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 11:32:11 NFIUuy5f0
本日のチラウラ
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)

371:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 13:44:32 y5lu1YP00
がちゃ
かがみ「あっパトリシアさん。お帰りー」
パティ「オゥ、かがみ来てたデスカ~」

がちゃ
みなみ「かがみさん、いらっしゃ~い」
かがみ「あっゆうちゃん、お帰り~」

がちゃ
かがみ「キャー!おじさん、トイレのときはちゃんと扉のカギを閉めてください///」
そうじろう「ひゃー、かがみちゃんゴメンゴメン・・・」

かがみ「ねえ、こなた。このマンガの続きある?」
こなた「っていうか、かがみなんで自分の家に帰らないの・・・?」


372:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 15:32:23 PCC65ANM0
>>370
懐中時計のやつがわからない

373:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 16:06:14 j3pTJbMj0
ケータイ見るのが嫌になったんだろ

374:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 19:17:55 HLRt+Oqp0
このスレwww

375:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 19:41:22 Gt2+KWSNi
>>374
日本語喋れよマジで。
このスレ、だけじゃわからないじゃないか。


376:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 19:53:40 4/cvkjI+O
かがみのおしっこがトイレに流れてしまっているこの現実

勿体なさ過ぎる

377:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 21:46:33 ALLHGWZ1O
新刊97ページ右みたら涙出て来そうになった。

378:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 21:50:27 j3pTJbMj0
新刊出てたのか、ちょっと買いに行かないと

379:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 22:08:58 i/SvgY4d0
焼酎をかがみんのおしっこで割って飲みたい

380:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 22:22:07 NFIUuy5f0
ぼっちの話しようぜ

381:名無しかわいいよ名無し
09/10/18 22:56:03 r7tdiHKd0
>>377

このスレにとって重要な4コマだった。

382:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 01:14:38 cIwFcuea0
かがみん「みんなさみしい時なにしてるんだろ」

383:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 01:59:43 9yILWIxm0
かがみ「おしっこしたい・・・・・・。でも1か月1万円生活のためには今日はもうトイレに行けないし・・・・・・」
かがみは手にしているフルメタルパニックの小説から何度も目を離しては、足を何度も何度も組み換え腰をくねらせる。
集中力はもうほとんど残っておらず、尿意との闘いだ。
なぜ、トイレに行かないのか?
かがみは人と触れ合うことのない寂しさを紛らわすために黄金伝説の節約系の企画を一つ一つ試すことにしたのだ。
1か月の支出を細かい項目ごとに精査して、日常生活にあらゆる制限を設けたのである。
平日は昼食場所も兼ねてある8号館西側のトイレの個室で用を足している。
しかし、今日は土曜日であり、授業はないため家でくつろいでいた。
伝説開始後に初めてくる土曜日である。
バイトもなく、さらには大学に友だちのいないかがみは家にいるしかなかった。
外出など予定にはなかった。
生真面目な性格ゆえ、一度決めたことは守り通す。
そんないつもならプラスに働く性格でさえ今回は仇となった。
「ぅぅぅ・・・・・・。ちょっと漏れちゃった。どうしよう・・・・・・」
ふとキッチンに目を向けると黄色いマグカップが目に飛び込んできた。
数か月前にこなたがふらりと遊びに来た時に忘れて帰ったリトルバスターズの ドルジBigマグカップである。
アニメイトで購入したものだ。
「仕方がない。ごめんね、こなた」
かがみはマグカップを手に取るとその場でデニムのスカートを脱ぎ棄て、ショーツを下ろした。
そして、マグカップを落下地点に据えて、放出。
「はぁぁぁ・・・・・・。きもちいい~♥」
マグカップになみなみと注がれたかがみんのおしっこ。
泡が立っている。
「なんだかビールみたい・・・・・・。捨てるのもったいないし、トイレに流したら水道代がかかるし・・・・・・・」
かがみののどがゴクンと鳴る。
少し重みがあるマグカップを口元に運ぶ。
そして一口含み、口中で転がし飲み込む。
何度かそれを繰り返した後、ごくごくと飲みほした。
「意外といけるわね」
かがみは満足げに唇をぺろりと舐めまわした。
「こなたにも飲ませたくなっちゃった」
かがみはベッドに投げ捨ててある鳴らない電話を手に取るとこなたの番号を表示させ、通話ボタンを3か月ぶりに押した。

384:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 08:53:37 xDqGCjAFi
>>383
まーた変態野郎の一方的な落書きか


と思ったら意外にしっかりした文章でワロタwww
不覚にも勃起した。

385:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 09:11:59 c0R9T2Bg0
>>370
見られないよ!!

386:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 09:16:34 xDqGCjAFi
>>370
げ、消えてるじゃん。
4コマx6作品で良くできてたから保存しようと思ってたのに。
もう一度うpお願いで来ませんか><

387:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 10:12:36 a17dV7V5O
>>370のファンなら消されるとわかってたはず。
保存しておいた俺は勝ち組。



388:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 15:14:26 01yI2QsV0
【国際トピックス】オマーンに空港建設、マスコミは「オマーン国際空港」と呼ぶか苦慮
スレリンク(news7板)

同空港の概要紹介
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

389:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 15:29:00 c0R9T2Bg0
>>387
昨日一日見てなかっただけなのにヒドイ言われ様だ・・・。

390:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 15:40:25 01yI2QsV0
>>387
そうだよな、24時間支度警備のお前は勝ち組だ

391:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 17:02:35 c0R9T2Bg0
>>390
ん?

392:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 17:05:54 F1dS/FdU0
>>383


393:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 17:30:30 xDqGCjAFi
支度わろた

394:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 18:23:41 cIwFcuea0
つかぼっちスレでその煽りはどうなんだ

395:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 18:42:07 hTp/QHtV0
みんな専ブラ使ってないのか?
一々画像保存するなんて煩わしいと思うんだが

396:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 20:40:19 FjJ/zZGX0
>>385
URLリンク(i-bbs.sijex.net)

専ブラは専ブラで見られないのあるからなあ

397:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 21:25:53 UI+tIVAi0
そういえばぼっちかがみんってコタツが似合う

398:名無しかわいいよ名無し
09/10/19 22:29:21 cIwFcuea0
7巻買ってきた
かがみん大学行っても実家通いなのな

399:名無しかわいいよ名無し
09/10/20 07:11:50 yVTOV9GE0
かがみ「今日と後3日行けば休み・・頑張れ私」

400:名無しかわいいよ名無し
09/10/20 09:08:33 umg12QFE0
>>396
ギコナビ使ってるけど、勝手に保存なんてしてくれるのか?

401:名無しかわいいよ名無し
09/10/20 09:09:55 umg12QFE0
間違った、上のは>>395

402:名無しかわいいよ名無し
09/10/20 17:08:52 OCLZDpR70
能く考えたら>>396の云う通り専ブラって色々あるもんな
ギコナビはキャッシュ機能付いてなかったんだっけ?

403:名無しかわいいよ名無し
09/10/21 01:50:19 qAUoJPcf0
いいこと考えた。
暫くあとで一枚絵かく。

404:名無しかわいいよ名無し
09/10/21 01:59:52 F9bjPTrT0
>>383
漫画化希望

405:名無しかわいいよ名無し
09/10/21 07:21:36 VHokXUUwO
>>383
(゜д゜;)

406:名無しかわいいよ名無し
09/10/21 23:52:52 m/9OQKoq0
かがみんぼっち推奨BGM(歌詞的な意味で)
Aira Mitsuki「ファンタジー・キャンディー」
URLリンク(www.nicovideo.jp)

407:名無しかわいいよ名無し
09/10/22 00:04:27 WdvIbocD0
かがみ「あれ?新学期ってもう始まってるの?」

408:名無しかわいいよ名無し
09/10/22 01:08:02 lt3NM9Rm0
>>383
うんこ我慢するver希望

409:名無しかわいいよ名無し
09/10/22 22:17:54 FgURTggz0
ぼっちの生活をそのまま描いた漫画をみたいのは俺だけでいい

410:名無しかわいいよ名無し
09/10/23 00:11:11 yQ5IQkeI0
絵師を追い出したら駄目だぜ

411:名無しかわいいよ名無し
09/10/23 00:22:17 /NmDsAWpO
かがみは流れ星に何を願うのか

412:名無しかわいいよ名無し
09/10/23 00:26:48 cCHHn+Nl0
おしっこやうんこ以外を欲しがったら
追い出したことになるとか流石に酷くないか?

413:名無しかわいいよ名無し
09/10/23 16:21:48 qx/oK4IFO
>>411

かがみ「犬の鼻が乾きませんように!」

414:名無しかわいいよ名無し
09/10/23 16:48:11 SrvZPC+M0
>>412
一生懸命考えたレスがそれなんだね、死んでいいよ

415:名無しかわいいよ名無し
09/10/24 12:24:17 10tBU5BI0
かがみんのおしっこで炊き込み御飯作りたいね。

416:名無しかわいいよ名無し
09/10/24 16:05:41 iSySnI730
茶色いものがついてたからオコゲかと思ったら違った

417:名無しかわいいよ名無し
09/10/24 19:47:25 z16C/MdP0
インフルエンザでかがみん孤独死

418:名無しかわいいよ名無し
09/10/24 22:23:37 aHrTbROQ0
>>415
そのご飯にうんちカレーをかけて食べたいな

419:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 02:06:35 +PBjLcSM0
貼るのは自重しときまつね

420:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 10:37:06 yPejiK2b0
大学で人間関係築けずに授業終了後は家に直帰
こんな生活を繰り返していると、唯一話す機会がある異性は弟の彼女
そして俺は彼女をほんわりと好きになってしまった
かがみんにもそんな展開がある気がする、つかさの彼氏に恋心

421:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 11:33:27 dByO8rIs0
>>420
切ないな・・・
弟はその娘とやりまくってんだぜ
あんな事やこんな事。

422:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 13:51:51 +PBjLcSM0
そのシチュエーションを漫画化するんですね、分かります

423:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 16:12:45 C+bKRflO0
雨の日は外に出なくていいから落ち着くかがみん

424:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 16:32:55 1+GN5USU0
どこかのスレに突撃して最後のレスを否定しまくろうぜwwwww
スレリンク(news4vip板)

425:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 21:51:33 fSKS89FS0
まとめwikiってもう機能してないの?

426:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 22:28:18 +PBjLcSM0
スレが移動したときとかリンクされるし、
ろだには画像あげられてるから
全く機能していないわけではない。

427:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 22:49:03 uGdbNEfg0
>>426

逆にそれ以外は

428:名無しかわいいよ名無し
09/10/25 22:59:41 dByO8rIs0
そりゃ、ちゃんとしたぼっちSSが投稿されればテキストページも更新されるでしょ。
情報源であるこのスレ自体が過疎ってるわけだから自然な現象。

429:名無しかわいいよ名無し
09/10/26 00:10:49 sZnzoiYJ0
貼るのは自重しときまつね

430:名無しかわいいよ名無し
09/10/26 09:29:22 Tgb1I9kE0
どんなもんでもいいから貼ってくれ


431:名無しかわいいよ名無し
09/10/26 23:20:45 W/8qT8S/0
>>428

しかし

原作補完率高かった>>135-
かつてない大長編>>249-

が投下されても誰も保管庫に

432:名無しかわいいよ名無し
09/10/26 23:42:10 ZsBH2U3rP
SSの質とかはよく分からないし好き好きと思うけれど…
それ殆どスレ違いじゃね?

433:名無しかわいいよ名無し
09/10/27 01:08:49 tXSp88lB0

空気読めない

     J

434:名無しかわいいよ名無し
09/10/27 02:23:15 +KKUJaGOi
>>432
そう。そういう意味で書き込んだ。

435:名無しかわいいよ名無し
09/10/27 12:03:42 4wNqr0GGO
自殺スレが死んじゃったね
皆で冥福を祈ろう

436:名無しかわいいよ名無し
09/10/27 18:19:55 6yyIQJiVO
( ´Д`) J (´Д` )

437:名無しかわいいよ名無し
09/10/27 23:00:10 YGLAT2aX0
再来週あたり何か描く

438:名無しかわいいよ名無し
09/10/28 08:23:10 Fxlhm1Dj0
このスレで投下された主要な小説をまとめwikiに保管しますた

439:名無しかわいいよ名無し
09/10/28 21:10:53 zTp2iZZX0
>>432


440:名無しかわいいよ名無し
09/10/29 01:19:11 7aBiigmX0
或る日、学校にて

こなた「ねえ、つかさ。ちょっといい・・・?」
つかさ「え?こなちゃん、どうしたの?そんな真剣な顔して」
こなた「えっと・・・、ここで話せるようなことじゃないからさ」
こなた「学校終わったらアキバ行かない?@ほぉ~むで話すよ」
つかさ「うん、私は全然いいよ。」
つかさ「でもお姉ちゃん来てくれるかな~??」
こなた「いや、かがみは来ない方がいいかな・・・」
つかさ「え?お姉ちゃんも一緒に行くんじゃないの?」
こなた「うん。今日はつかさと二人きりで話したいと思って」

いつになく真剣な表情のこなた。

つかさ「こなちゃん・・・。うん、わかった。詳しくは後で聞くね」

441:名無しかわいいよ名無し
09/10/29 02:17:00 7aBiigmX0
アキバ:@ほぉ~むカフェにて

こなた「つかさ、ここ空いてるよ。ここにしようよ」
つかさ「うん。ここならメイドさんが働いてるとこよく見えるね」

こなた「でさ、つかさ。さっき学校で言ってたことについてなんだけど・・・」
つかさ「うん。なになに?」

こなた「この前ね、かがみがあたしの家に泊まりにきたんだけどね」
つかさ「あ、そう言えばそうだったね」
つかさ「私はちょっと家の用事頼まれてたから行けなかったけど・・・ごめんね」
こなた「いいよいいよ、そんなの気にする事ないよ。仕方ないし」
こなた「で、泊まりにきた次の日にかがみ帰ったんだけど」
つかさ「うん」
こなた「かがみ帰ったあとに部屋掃除してたらさ、かがみの靴下が出てきて」
つかさ「靴下??」
こなた「どうやら前の日に履いてた靴下をかがみが忘れて行ったらしくて」
つかさ「へー、お姉ちゃん意外と鈍臭いんだね~」
こなた「うん。それが、鈍臭いだけでは終わらなかったのだよ」
つかさ「へ?」
こなた「かがみんの靴下、ものすごく臭かった」
つかさ「こなちゃん、わざわざお姉ちゃんの靴下かいだんだ・・・^^;」
こなた「違うよ!かいでなんかいないよ!」
こなた「もうさ、鼻つまんでも漂ってきたんだよね、臭気が」
つかさ「そんなに臭かったんだ?」
こなた「最初部屋の掃除してたら何かにおう!って思って」
こなた「隣りの部屋で人が死んでるんじゃないか?って思うぐらいのにおい」
こなた「段々怖くなっちゃってさ・・・そしたら、かがみんの靴下だったよ」
つかさ「ふーん・・・。で、でも靴下って誰でも臭くなるし・・・」
こなた「つかさ。そんなもんじゃないんだよ。本当に」
つかさ「こなちゃん?」
こなた「あたしの顔ちゃんと見て。わかる?」
つかさ「えっと、何が??」
こなた「あたしの鼻。ちょっと右に曲ってない?」
つかさ「ほ、本当だー、こなちゃんどうしたの??」
こなた「臭いと鼻がひん曲がるって言うけど、本当だったんだね」
つかさ「え!ってことは・・・お姉ちゃんの靴下のせいで?」
こなた「うん。あたし、結構自分の鼻気に入ってたんだ・・・」
こなた「明日手術受けます」
つかさ「え、ほんとかよ!!?」

442:名無しかわいいよ名無し
09/10/29 08:22:32 qCd9EFYW0
>>438
乙だが自殺スレキチガイのはいらん

443:名無しかわいいよ名無し
09/10/30 23:25:26 R9gy73RRP
過疎じゃないわよ
規制中でみんな書き込めないだけなんだから

444:名無しかわいいよ名無し
09/10/31 23:11:34 nByfOLu10
ほんとだ。書き込めないや。

445:名無しかわいいよ名無し
09/10/31 23:47:03 lJB4+uZ3P
書き込めないから貼れない

446:名無しかわいいよ名無し
09/11/01 22:45:26 XfSi5RZzP
ごめんなさい書き込めてるし貼れてました

447:名無しかわいいよ名無し
09/11/02 10:19:39 KlXv/Nf80
かがみん

448:名無しかわいいよ名無し
09/11/02 13:27:33 u7WF5/lVO
かがみ「自慰しかしらない」

449:名無しかわいいよ名無し
09/11/02 18:50:18 vO2ODIgM0
お前ら、かがみんバカにするのやめろシwwww


450:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 05:48:08 kdi21yN7O
URLリンク(i-bbs.sijex.net)
URLリンク(i-bbs.sijex.net)
URLリンク(i-bbs.sijex.net)

かいてみた。字が小さくて見づらい…。
また機会があればよろしくお願いします。


451:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 06:27:11 iAUGoD6v0
>>450
読んだ。
もう少しだけ字が大きかったらいいかな。
帰る用意してるとこのかがみんに萌えたよ。
大学って一回孤独になったらとことん孤独だもんなあ。

452:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 11:53:06 n7/F823gP
まんがかいた


453:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 15:11:34 wbwzFfC6O
ブックマーク整理してたららきすた関係にぼっちまとめサイトがあったので久々開いてみた。
で、いまそこから飛んできた。
まさかまだこのスレあったなんて!

懐かしい




454:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 16:47:30 iAUGoD6v0
かがみん今日は何色のパンツ??

455:名無しかわいいよ名無し
09/11/03 22:14:22 9DnK4cNf0
>>450
おい、なんで俺の思い出が漫画になってるんだ??

456:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 01:22:26 tJoI2TRO0
>>450
2p目リアルだな
テンパって物音立てちゃうところとか、周りがほんわかと何かを察する空気とか

457:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 07:42:14 R80bbVPf0
>>450
泣いた。
やっぱ絵があると説得力あるわ。

458:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 22:03:52 PbpAq0o60
こなた「かがみん」

かがみ「なに?こなた」

こなた「パン!」

かがみ「ちょっとあんた!いきなりお尻たたかないでよ!」

こなた「パン!」

かがみ「やめなさいって、こなた!」

こなた「パン!」

かがみ「怒るわよ!」

こなた「パン!」

かがみ「本気で怒るわよ!」

こなた「パン!」

かがみ「こ、こなた・・・?」

こなた「パン!」

かがみ「・・・」

こなた「パン!」

459:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 22:07:19 PbpAq0o60
つかさ「お姉ちゃん」

かがみ「なに?つかさ」

つかさ「パン!」

かがみ「ちょっとつかさ!?何でお尻たたくのよ!?」

つかさ「パン!」

かがみ「やめなさいって、つかさ!」

つかさ「パン!」

かがみ「怒るわよ!」

つかさ「パン!」

かがみ「本気で怒るわよ!」

つかさ「パン!」

かがみ「つ、つかさ・・・?」

つかさ「パン!」

かがみ「・・・」

つかさ「パン!」

460:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 22:09:24 PbpAq0o60
白石「柊ー」

かがみ「なに?」

白石「パン!」

かがみ「バン!!!」

白石「・・・」

461:名無しかわいいよ名無し
09/11/04 22:38:19 tNrQc5Kf0
かがみ「ハローワーク込みすぎwwwwww」

462:名無しかわいいよ名無し
09/11/05 02:42:02 /oA4C9d10
>>450
全俺が泣いた

ありすぎだろw

463:名無しかわいいよ名無し
09/11/05 18:12:45 xrO99ARf0
ぼっちにとって必修はきつい

464:名無しかわいいよ名無し
09/11/05 18:25:34 9xGed8Vb0
>>458-460
ワロタw

465:名無しかわいいよ名無し
09/11/05 21:36:15 ajYghPAr0
こなた「最近かがみん、こっちの教室に来ないねえ」
つかさ「だって、こなちゃんがお姉ちゃんのお尻たたいたりするから・・・」
こなた「ちょっと!つかさもかがみんのお尻たたいたじゃん!」
つかさ「あれは、こなちゃんに言われたから!・・・」
みゆき「オロオロオロ・・・」
こなた「みゆきさんは黙ってて!」
つかさ「ゆきちゃんは黙っててよ!」
みゆき「あ、あの~・・・まだ何も・・・」
みゆき「・・・」

つかさ「ねえ、こなちゃん」
こなた「なに?つかさ」
つかさ「もうさ、お姉ちゃんのこと虐めるのやめない?」
こなた「!!」
つかさ「お姉ちゃん、かわいそうだよ・・・」
こなた「つかさ!!」
つかさ「え?」

バキッ!!

つかさ「!!!」
みゆき「つ、つかささん!!!ちょっと泉さん!?」

こなた「妹だからってつけあがって・・・かがみんはあたしのなんだから!」
つかさ「うぐぐぐぅうぅぅぅああああぁあ・・・・」
こなた「かがみんはぼっちになればなるほど可愛いよ。それを邪魔するんなら・・・」

みゆき(つ、つかささんが危ない!)
みゆき「泉さん!!」
こなた「ん??」
みゆき「コマネチ!」

こなた「・・・・」
こなた「これでも食らえや」

ドンッ!!!

みゆき「う!!!う・・・、お、オエエエェェェェェェェーーー!!!」

こなた「おいおい、こんなとこでゲロ吐くんじゃないよ」
つかさ「うううう、ゆ、ゆきちゃん、く、くっさーーー」

みゆき「!!!!」

つかさ「い、い・・・・行こう、こ・・こなちゃ・・・ん・・・・」
こなた「うん!行こう行こう!ゲロ魔人のみゆきさんなんかほっといて!」

みゆき(コンチクショウ、コレモゼンブヒイラギカガミノセイダ)

466:名無しかわいいよ名無し
09/11/05 22:18:03 8oTCQVmi0
自殺スレで相手にされないからってここでチラウラ投下すんなよばーか

467:名無しかわいいよ名無し
09/11/06 00:08:54 T9bvs6/Y0
別にええやん

468:名無しかわいいよ名無し
09/11/06 14:32:25 huOmGTa9O
このスレでは久々みゆきさんの名前みた

469:名無しかわいいよ名無し
09/11/07 13:12:51 UCtKQx/E0
自殺スレ復活してるのか

470:名無しかわいいよ名無し
09/11/07 16:49:41 bCmFtvkL0
あっちは荒れてたな

471:名無しかわいいよ名無し
09/11/07 17:39:00 1u962LQmP
なんかうpされとるね
URLリンク(i-bbs.sijex.net)


472:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 00:36:29 pzTYGvOW0
URLリンク(i-bbs.sijex.net)

見ての通り、修正の跡と裏の落書きが写りこんでいます。
モノクロモードでスキャンすれば解決するのですが、ガビガビになってしまうので…。いい方法あったら教えてください。
内容はあまりこのスレとは関係ないです。それこそ解除がうれしかったのでつい…。

473:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 00:49:34 1mppVi290
便所飯のやつ、つかさが中学生くらいに見えるけどかわいいな
絵描いてる人たち頑張ってくれ

>>472
絵描きスレのほうで質問したらいいかも

474:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 01:03:37 DK1zo6qSP
>>472
ペンタブとかパスツールとか使えばいい。あとはゴミが目立たないような加工をするとか。


475:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 01:12:56 pzTYGvOW0
ペンタブか…。結構高いよね?アレ
もうこれ以上人づきあい増えるの面倒でバイト一つしかしてないからなぁ…。
加工はもうちょい勉強してみます。レスくれた人ありがとう。

そろそろ学園祭。かがみんは当然自宅待機に違いない。そして俺も。

476:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 09:42:41 S3mY2ITg0
【らき☆すた】ひより×パティスレ
スレリンク(anichara2板)

477:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 13:50:58 eBUXHF9t0
>>472
ピクシア(無料ペイントソフト)で取り込んで
・色調補正(曲線が右下に向かうように点をいじる)
・明るさとコントラスト(明るさを大、コントラストを小)
をいじってみるといいかもしれません
あとは、白で塗るとか。

自分はフォトショも持っているけど、ピクシアばっかり使ってます

478:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 13:54:41 zJbvp4dv0
タバコ、好きじゃないんだけど吸ってる。
一回吸うとニコチン中毒になるから好きでもないのに吸ってしまい、いつの間にか次の一本を求めている。
でも私の場合はちょっと違う。
確かにニコチン中毒ではあるけど、喫煙スペースに足を運ぶ口実が欲しいから。

「あれれ? あれれ?」
と言いながらバッグを探り、スカートのポケットやジャケットのポケットに手を突っ込む。
ライターが見当たらないふりをするだけで、スモーカーたちは私の手に落ちるのだ。
ぶっきらぼうにライターを差し出す者、「どうぞ」とほほ笑みながら差し出す者などなど。
スモーカーは同類に対しては優しい。
だから私はそれを利用する。
「あ、すみません。助かります」
なんて心にもないことを言いながら火を借りるのだ。
運が良ければ火が点いている数分間、会話が得られる。
「タバコ500円に値上げだってね。たまらないよね」
「あはは。やめようと思っているのに吸っちゃう」
なんてどうでもいいことを話しかけられるだけでうれしくなれる。
私が人と接点を持てるのは学内ではここだけ。

2限目の授業が終わって昼休みに入る時は私にとっては苦痛の時間だ。
学食に行こうとするグループ、その場でお弁当を食べ始めるグループ、授業中の私語の続きをするグループ。
このまま学食に行けば一人ぼっちの私は心を痛める。
教室に留まっても同じだ。
こんなときは教室を出るに限るが、行き場がない。
どこに行ってもグループとグループ。
午後の授業もあるから帰宅できないんだよね。
こんなときに喫煙スペース!
ここなら一人でいてもおかしくない。
友だちはみんなノンスモーカーですよって顔していればいい。
1本目の火をもみ消し、メールを打つふりをして、2本目に火をつける。
教室を出て喫煙スペースに行き、2本目を吸い終えるまでに10数分は稼げる。
動作はあせらずゆっくりやるのがコツだ。
昼休みなんて15分も経てば流れが変わってる。
午後の授業がないので帰宅する人、午後の授業のために留まる人で分かれる。
留まる人が学食から次の行動へ移り始めるのがだいたいこの時間。
入れ替わるように人波をかき分け、法学部から少し遠いところにある学食まで足を運び、リア充どもが去った学食へ。
午後の授業を受ける人が学内に押し寄せてくる昼休み終了10分前までに食事や用事を済ませておかないと惨めな思いをさせられる。
だから昼休みの一服は欠かせないの。

479:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 14:51:04 zJbvp4dv0
1年生のうちは教養科目がほとんどで、専門科目はあまり無い。
でも専門科目は面白いよね。
みんなもそうでしょ?
教養科目なんて高校の延長にすぎない。
いや、延長なんかじゃない。
程度が低すぎる。
たった13回の授業回数ではやる内容が限られてくるのは解るよ。
でも適当に黒板に書いてブツブツと一方的にしゃべってるのを見ると高校以下だって思えてくる。
自分が書いたテキストを使ってるんだから、教育しようというよりも本を売りにきてるのかと思っちゃう。
期末試験ではテキストのみ持ち込み可なんて言うからみんな買うんだよね。
私? 私は図書館で借りてるよ。
だって興味がない科目のテキストなんて買うだけムダじゃん。
一人ぼっちだから、空いた時間は図書館に通うしかない私だからこその知恵。
リア充どもは高いカネを払うといいわ。
一番困るのが、ノートも持ち込み可のケース。
リア充どもは過去問なんかを融通し合うけど、彼らだけではノートは補完出来ない。
サボりがちってのもあるだろうし、授業なんて真面目に聞いていないし、板書だけしか書いていないノートなんて意味がない。
ノートは美しく解り易くまとめるのが私の主義。
授業中は友だちとおしゃべりばかりしてないで集中しないとね。
ま、私にはそんな友だちいないけど……。
そんなノートを狙うハイエナがいるのが悩みのタネ。
「ノートコピーさせてもらえませんか? 本当に緊急な用事で出られなかった回があるんで……」
緊急な用事ってバイトでしょ?
「何月何日の分ですか?」
お人好しな私はいつの分がないのか尋ねてみたけど、彼は要領を得ない返事をする。
「自分でコピーするからいいですよ」
要するに全部でしょ?
ノート取ってないか、ノート取っていても意味不明だから他人に頼ろうとしているんでしょ?
私は私の貴重な時間を搾取されるつもりなんてないから「時間無いんで……」と言って断ろうとした。
「明日返します」
意味分からない!
借りパクされても私はあなたを見つけられないのよ?
バカじゃないの?
私が渋っているとさらに、
「飯おごりますから」
さっき時間無いって言ったでしょ?
私は絶対に貸さないつもりでいた。
コピーに付き合えば、試験前で長蛇のコピー機の順番待ちで時間はロスするし、貸して帰ればほぼ借りパクだって知ってたからね。
しかし、相手も引き下がらない。
妥協案として、今日はダメだけど次回ならOKということにして私はその場を離れた。
向こうもOKした。
つまり、向こうは私の存在を知っているってことだよね。
ま、いつも前の方に座ってたらそりゃ目立つよね。
よし!来週はノートを忘れたことにしておこう!
そう決めて喫煙スペースに足を運んだ。

480:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 15:18:15 zJbvp4dv0
あと、出席点なんてのはいらないと思う。
あんなのがあるからリア充どもが押し寄せてきて、私の座る場所がなくなる。
気が付いたらリア充が八方にいたなんてことがあったな。
三人掛けの机で私を真ん中にして周りが全員友だち同士。
出席点目当てにしてるから、私語ばかりでうるさい。
出席カードを配って書き終えるまでは帰らないからたちが悪いよね。

しかもあるときなんてひどかった。
何だか背中がむずむずする。
せっかく集中していたのに途切れちゃった。
すると後方から「すみません、すみません」と声がする。
誰かに話しかけられるのは5日振りだなと思って振り向くと、申し訳なさそうな顔をした派手な女がいた。
こなたの方が100倍かわいいなんて思ってると、
「今から病院に行くんで……。出席カード代わりに出してもらえますか?すみません」
この人ずるいな、ウソだよなって思って黙ってると、「お願いします」って言ってくる。
「解りました」
「ありがとうございます」
と言ってカードを4枚渡してきた。
集団で病院? ヘンなパーティでヘンなことしてヘンな病気に集団感染?
そんなわけはない。
授業に出たくないだけ。
私だってヘンなことしてみたいよ、なんて思いながら受け取ったカードを周りから気付かれないように破り捨てちゃった。

教養科目でも一番嫌なのが英語。
しかもネイティブが講師の英会話の授業。
いつも2人組になって会話をさせられる。
友だち同士で受けてる人はいいよ。
でも私は他のぼっちを探さなければならない。
大学で出席率100%の授業なんて、まず考えられない。
だからこの授業でも……。
出席者が奇数人だと……。
誰か一人が生贄として先生とパートナーを組まなければいけないの!
これだけは何としてでも避けたい!
自分はぼっちですって公言しているようなもんだから。
出席者が奇数人だと解ると私は先生の合図の前から誰に声をかけようかと目を泳がせてしまう。
あるとき、この人に声をかけようって思っていたのに、横取りされて先生と組んだ時なんて生きた心地がしなかった。
みんなの視線が痛かった。
笑われているように思えた。
だから私はそれ以降、女の子と話したこと無さそうなお風呂嫌いなデブメガネの近くに座るようにした。
いかにもしゃべり下手な感じで、とても気持ち悪い。
私のように偶然が重なってぼっちになったわけではなく、なるべくしてぼっちになったって感じ。
出席人数が偶数なら彼も取りこぼしはない。
しかし、奇数なら誰かが取りこぼす。
私はそうならないために彼をターゲットにしたのだ。
もし奇数だった場合、彼が声をかけようとした相手にすかさず私が割り込んで「お願いします」と頭を下げる。
彼はぼっち歴長そうだから私よりもぼっち的洞察力があり、誰に声を掛ければいいか解ってるはず。
私は間違えてパートナー持ちに声をかけて自爆した経験があるからまだまだだ。
声をかけられる方だってキモデブよりも、自分で言うのもアレだけど平均より少し上くらいの女の子と組みたいでしょ?
非道かもしれないけど、ぼっちはぼっちで強く生きていかなければならないから綺麗ごとなんて言ってられない。

481:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 15:33:43 nXdF/39x0
お姉ちゃん、ほらスレに活気がだんだん戻って・・・
お、お姉ちゃん!しっかり!!

ほら見えるでしょ!こんな書き込みがや絵が・・・お姉ちゃん、起きて!!
おねえちゃん、おねえちゃん!! 

482:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 18:32:56 aPQGBStg0
「へんじがない ただのしかばねのようだ」

483:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 18:38:39 DK1zo6qSP
>>481
こうですか?
分かりません><
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)

484:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 20:05:05 4s5FKIWV0
>>483
泣いたwww

485:453
09/11/08 22:36:53 LufWQ8QW0
保管庫のマンガ、イラスト、SSだいたい見尽くした。
みんな鬱になりそうで素晴らしい!
俺が投稿したSSも残ってたw

私ごと想い出話しで申し訳ないけど好きだったスレに再会できてホント嬉しい。
俺が嵌ってた時はスレが1週間から10日単位で消費していった。保管庫はほぼ毎日更新、自殺スレとも行き来してた。


もう大学卒業しちゃったけど暫く棲ませて下さい

486:名無しかわいいよ名無し
09/11/08 23:35:19 PO3F81Z80
>>453
どの作者?

487:名無しかわいいよ名無し
09/11/09 00:12:26 Dh9LIChv0
かがみ「月曜日がきちゃった・・・・」

488:名無しかわいいよ名無し
09/11/09 00:17:04 0T9zxuNsP
>>480
続き希望

489:名無しかわいいよ名無し
09/11/09 11:01:31 jTGdZKTh0
>>478-480
テンポ良くて読みやすいな。
乙。


490:名無しかわいいよ名無し
09/11/09 20:45:22 3Ry99Klc0
【らき☆すた】柊かがみのスレ
スレリンク(siberia板)

491:名無しかわいいよ名無し
09/11/10 09:51:57 mlicrQs1O
かがみ「過疎みん」

492:名無しかわいいよ名無し
09/11/11 01:16:32 n5YtMbvNP
>>485
まぁ、卒業した人間としてはこっちにあった方が都合はいい罠
URLリンク(image.i-bbs.sijex.net)


493:名無しかわいいよ名無し
09/11/11 15:39:53 1fRjnnUkO
懲りずにまた漫画描いてみました。
相変わらず字は小さい。

URLリンク(i-bbs.sijex.net)
URLリンク(i-bbs.sijex.net)
URLリンク(i-bbs.sijex.net)


494:名無しかわいいよ名無し
09/11/11 16:59:18 trI/E8IN0
真相に救いがあるだけ幸いだなw


495:名無しかわいいよ名無し
09/11/11 23:59:30 uHn1KLFx0
確かにw

496:名無しかわいいよ名無し
09/11/12 08:46:29 IEM8fUHC0
最後のコマ、自殺スレだと練炭使うとこだね。

497:名無しかわいいよ名無し
09/11/12 17:51:57 w5hYSZSt0
:::::::::::::::::::::::::::::::: : :: :: : ::: : :              ヽ   i
::::::::::::::::::::::: : : : ::                ヽ 本当は起きてたりしてw
:::::::::::::::::: : : :              \ ヽ  キャハハ
:::::: ::: : : :                       ∧ ∧
::::: : : :: :              \   Λ_Λ*‘∀‘) Λ
: : : : :  .                 ( ^∀^)   )(^ワ
___ (_, ,_  )ヽ          (     ) |   | ∩
    / ⌒'⌒    /       \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄
__/_____/||         ||\_____\_
_|||_____||/||        ||\||_____|||_
  |||   し し  . ||  ||        ||  ||          |||


:::::::::::::::::::::::::::::::: : :: :: : ::: : :              ヽ   i
::::::::::::::::::::::: : : : ::                ヽ 呼んでみよっかw
:::::::::::::::::: : : :              \ ヽ  せーのっ「○○~~~!!!」
:::::: ::: : : :                       ∧ ∧
::::: : : :: :              \   Λ_Λ‘∀‘*) Λ
: : : : :  .    ビクッ          (^∀^ )   )(^ワ
___ (_, ,_  )ヽ          (     ) |   | ∩
    / ⌒'⌒    /       \ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄
__/_____/||         ||\_____\_
_|||_____||/||        ||\||_____|||_
  |||   し し  . ||  ||        ||  ||          |||

498:名無しかわいいよ名無し
09/11/12 20:21:50 Al8iGWPNO
いいなあ
高校の時はあんなに輝いてたのにすっかり卑屈になっちゃって

499:名無しかわいいよ名無し
09/11/13 08:06:38 FCfkgdXHO
みゆき「誰が輝いていたって?」

500:名無しかわいいよ名無し
09/11/13 16:44:24 CItfHWOZ0
みゆきさんは大学でも社会人でも渋いいぶし銀の働きを見せてくれるに違いない

501:名無しかわいいよ名無し
09/11/14 09:42:37 +isJM8WE0
>>493
もっと描いて

502:名無しかわいいよ名無し
09/11/14 13:46:54 k6jmwTVM0
規制で書き込めなかった
上の漫画の人いいかがみん描くね

503:名無しかわいいよ名無し
09/11/15 23:35:25 11bPcMaX0
おいおい日曜だってのに書き込みゼロかYO!
ただでさえかがみんはぼっちだってのに…

504:名無しかわいいよ名無し
09/11/16 00:06:26 3eqcshpxP
URLリンク(i-bbs.sijex.net)


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch