08/11/16 21:47:12 Y9VB/O6J0
――この方こそ、ぬらりひょんの孫! 妖怪の主となる方だ!
――ホントだって! ボクのおじーちゃんはぁ!、妖怪の総大将なんだから!!
ぬらりひょんの、孫・・・妖怪の総大将の、孫……。
なんだ、そっか、
ばかみたい、私…。
ちゃんと知ってたのに、・・・教えて、もらってたのに。
――だって、怖いもん!!妖怪って…お化けでしょ!?
見せてくれたら信じるけど… やっぱりそんなの見たくないよ!!
いつも、明るくて、元気がよくて、
おひさまみたいだったあなたが、しょげてるところなんて見たくなくて。
――もう、なにめそめそしてんの!
元気になって欲しくて、声をかけたのに。
――なんでー!?うそつきだから?
――違う!! 情けないんだ!!
結局、私は信じなかった。
あの時、あなたは、どんな顔をしていただろう。
怒っちゃった?失望した?
違ったよね、あれは…傷ついていたんだよね。
誰も信じてくれなくて、嫌われて馬鹿にされて。
すごく、悔しかったはずだよね。
なのに、 なのにあなたは…。
――よかった…無事で
カナちゃん 怖いから目つぶってな
それでもずっとそばにいて、私たちとも仲良くしてくれてて、
ピンチの時は、助けに来てくれたんだよね。
――…ごめんね。
いつかリクオの正体を知る時が来たら、カナちゃんには一度、泣いてほしいです
いやもちろん、カナちゃんには笑顔が一番似合うと思いますが。
でも、誰かを思って流す涙には、人の心のわだかまりを溶かす力があると思いますので
(実際リクオはまだこの時のことを、すっごく、気にしてると思いますので)
彼女によってつけられた心の重りは やはり彼女の手によってしか外されないという気がします
清継くんですら謝ったんだから、カナちゃん、君も一度は謝るべきだよ。などとおこがましくも考えてみる。