08/12/06 00:21:49 0
777 名前：ようせいのいるせいかつ sage投稿日2008/11/22(土) 16:18:08
昔の話だ。少し肌寒くなってきた頃に弟ができた。
ほとんど話したこともなかったのにやたらとフレンドリーで人懐っこい奴だと思ったが、
今までちゃんとしたものを食べてなかったのか抱いてみるとえらく痩せていたので
しばらくの間本国を離れて面倒を見ることにした。
体を壊してないか医者に診せて飯を食わせて、洗ってやって髪もとかしてやったら
なかなかの見た目になった。用意した家にもすぐ馴染んだ。
広大で乾いた新大陸にたった独りで生まれて、自分が何者か教えてくれる奴もいなくて、
こいつはずっと寂しかったのかもしれない。
そしてまたひとりになるのかもと毎日不安なのかもしれない。
仕事で外出するときは服の裾を引いて引き留めるのでいちいち後ろ髪を引かれる思いだ。
仕事から帰ると飛びついてきて離れないので足に纏わりつかれたまま料理や掃除をする。
入浴中は風呂場のすぐ外で待機。寝る時は勿論腕枕。
不便は不便だが、弟が不安ならいくらでも付き合おうじゃないか。
もうおまえはひとりじゃ無いんだと。ずっとここに居て良いんだと安心するまで。
暖炉に火を入れたらあっさり移動。
俺の２ヶ月間の脳内メイクドラマを返せ。