09/10/12 13:12:44 MiVmZURV
【まさかのエヴァ超え見えた!?世間は空前の“消失”ブーム…映画は異例のロングラン決定。ネットでの口コミで脱オタクアニメへ】
今春から全国32館で放映されている『劇場版 涼宮ハルヒの消失』が空前の大ヒットとなっている。
春休みが終わった今でもなんと劇場ではどこも平日朝から満員御礼という“異常事態”が続いているのだ。
この現象を受けて角川アニメーションは急遽、なんと9月までのロングラン放映を決定。5月からは新たに全国25館での追加上映が決定し、
7月には全国計87館となる見込み。興行収入は現時点で4億を超え、このまま満員御礼が続けば夏休みには30億円を突破する勢いであるという。
アニメオタクの代名詞ともなっているハルヒがなぜここまでの再ブームを巻き起こしたのだろうか?
涼宮ハルヒシリーズは2006年、TVアニメとして全14話を放映。トリッキーで元気いっぱいの女子高生涼宮ハルヒが周りを不可思議な超常現象に巻き込んでいく
SFアニメで、エンディングテーマの『ハレ晴レユカイ』はアニメキャラクターにダンスを躍らせるなどした斬新な試みで海外でも好評を博し、
動画サイトYouTubeではなんと300万再生を超えるなど、インターネット動画時代の先駆けとして一大ブームを巻き起こした。
その後、シリーズのスピンオフとして『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』などが発表されるなど、関連作品や関連商品が次から次へと発表され、
昨年は「改めて再放送」として1期の再放送に加えて新作14話が放映された。
この2期ならぬ“1.5期”では同じ内容を作画を変えて8度放送するなどファンを驚かせたが、それと同時にCDやDVDの売上は急落。
「もはや往年の勢いは取り戻せない。最大傑作と呼ばれている“消失”をいまさら映画化したところで失った信用は取り戻せない」という声がファンの間で囁かれていた。
その、人気の落ちかけたハルヒがなぜ今、空前絶後の勢いを取り戻しているのだろうか?
「作品のクオリティーが桁違いなんです。もともと1期のときには『神』と呼ばれる構成、ドキドキするようなSFの醍醐味、キャラクターの萌え要素の三拍子が揃っていました
が、今回の作画はテレビ放映の2倍以上の絵を使用しているそうです。また、消失はシリーズ最高のどんでん返しがある回ですし、
なんといっても今回のヒロインである長門有希がもうスクリーンに手を伸ばして抱きしめたいほどの切ない表情が見ものです。ラストは映画オリジナルですし、
これほど泣いてしまうアニメは『火垂るの墓』以来だという、いわゆるオタクではない一般の方々の口コミが大きいでしょうね。」(アニメ雑誌関係者談)
筆者も劇場に足を運んで観てみたのだが、言葉に言い尽くせない長門有希の表情の表現力に圧倒された。
最大の見せ場、背景が一瞬にして点描画に変化し、ヒロイン長門の表情が透き通っていくエフェクトに圧倒され、館内は女性の啜り泣きの声が…。
まさにアニメーションが実写を超えた映画史上に残る作品に立ち会えた気分であった。無論、筆者のハンカチが使い物にならなくなったことは言うまでもない。
一部では早くも興行収入は最終的に“エヴァ超え”を果たす40億を突破するのではないかとの声もあがっており、
アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国での上映にも動いているという噂まである。
2010年といえば昭和のアニメ黄金期にはまだ遠い未来のSFだった時代。
SOS団(注:涼宮ハルヒが結成している世界を大いに盛り上げるための涼宮ハルヒの団)が2次元を喰い破って世界を席捲する時代になろうとは
誰が予想したであろうか。
<共同通信 2010/04/18>