10/05/29 19:38:04 HptcOIVM0
新学期が始まり、色々と慌しい生活が始まった。
本来なら、唯は3年間のなかよし学校を卒業していたのだが、成績が著しく悪いために留年となってしまった。
その結果、もう一年なかよし学校に通うことになった。
(もっとも、あと1年余計に通った所で成果は期待できないのだが…)
一方、憂はいよいよ高校3年生となり、進路を決める年になった。
池沼の世話をしながらの受験は憂鬱その物であり、正に自分自身の人生を憂いている。
名は体を表すとは良く言った物である。
さて、新学期が始まり約1ヶ月が過ぎた。
しばらく大きな買い物をしていなかったため、色々と品物を買わなくてはならなくなった。
ということで、5月の連休時に憂は近くにある大型スーパーに出かけることになった。
本来なら、唯を連れて行きたくは無かったのだが、唯一人で留守番をさせるのもまた心配であり、結局、一緒に連れて行くことにした。
憂「お姉ちゃん!買い物に行くから、早くして!」
唯は「買い物に行く」と聞いて、アイスか何か食べられると確信し、大喜びで返事する。
唯「あうー!ゆい、かいものいくー!ゆい、いくー!(^q^)」
久しぶりに憂と買い物に出かけた。
幸いスーパーは歩いて行かれる距離にあるため、2人で歩いて出かけた。
唯は久しぶりのお買い物とあって、凄く嬉しそうだ。
唯「あうーあうー♪キャキャキャキャ♪ (^q^)」
憂「お姉ちゃん!喜ぶのはいいけど、お店に行って騒がないでよね!」
「いい!騒いだらぶつわよ!」
唯「あうー♪ゆい、おりこーする (^q^)」
そうは言うものの、唯が今まで大人しくした試しがない。
だから、憂としてもできれば唯を連れて行きたくなかったが、今回は沢山買う必要があるため、唯を家に一人で置いておけない。
かと言って、店に連れて行くと、大はしゃぎして店に迷惑を掛け、結局、目当ての物を買うことが出来ずに帰る羽目になることが多い。
誰か唯のお守りを頼める人が居ればその人に頼みたいのだが、あいにく両親に逃げられた憂にはそのような人は居ない。
そんな時に憂はふと思うのである。
憂「やっぱり、お姉ちゃんは施設に預けた方がいいのかなぁ……」
そんなことを考えると、嫌でも気分が重くなる。
今まで唯のために食事から下の世話まで何から何までやって来たことが、無駄に終わってしまいそうだからである。
憂は、姉の唯が大好きである。
例え唯が重度の池沼であろうが、それは関係無い。
だからこそ、下の世話が出来るのだ。
しかし、幾ら好きだとは言え、その大半が頭が成長しない池沼の面倒でうんざりさせられることは多い。
何度言っても聞かない、というより唯が理解できないから、つい手を出したりして後悔することばかりである。
でも、現実的には、とにかく体で覚え込ませないといけない部分がある。
そのような苦悩が、唯が大きくなるに連れ、溜まっていく。
それでも憂は、今回こそは何とか姉と無事に買い物が出来るのではないか!という淡い期待をしているのも事実である。というか、微かな望みである。