10/02/23 14:10:42 4080HGOw0
あずにゃんが私に冷たい気がする。いや、気のせいじゃなくて冷たい。
澪ちゃんにはあんなに弾けるような笑顔を見せるのに。
りっちゃんに抱き付かれると無邪気にはしゃぐのに。
ムギちゃんにはうっとりしちゃうのに。
憂や純ちゃんとは楽しそうにお出かけするのに。
さわちゃんとは…あ、これは別にないや。あずにゃん、さわちゃんのことは汚物を見るような感じだし。
汚物はともかくあずにゃんは私のことなんて…私の気持ちなんて考えてもくれない。
私にはいっつも怒ったような顔で、私には抱き付かないでって言って、うっとりなんか絶対してくれない。
さわちゃん汚物を見るみたいな軽蔑の視線的なやつはないけれど。
憂や純ちゃんは私の知らないあずにゃんをいっぱい知ってるんだよね。
許せないよね。そんなの。
あずにゃんは私の物なのに。あずにゃんは私だけが好きなのに。
今だってほら、さわちゃんを軽蔑の目で見下しつつ、澪ちゃんたちには極上の笑顔を振りまいてる。
「梓ちゃんは澪ちゃんのことがお気に入りみたいね」
いつだったかムギちゃんが言った通りだ。
あずにゃんは澪ちゃんと話してる時が一番楽しそう。話題も尽きないって言ってた。
許せない許せない許せない許せない許せない許せない…
あずにゃんも、他のみんなも許せないよ。
だから分からせてやるんだ…あずにゃんが私だけの物だって。
いつものようにあずにゃんの後ろに回って。いつものようだから何も疑わないみんなの前で。
「あずにゃん♪」
私はあずにゃんの細い首筋に両手をかけた。
分からせてやるんだ…分からせてやるんだ…
あずにゃんは…梓は私だけの物。