10/02/05 23:20:24 Ip0AjOn5O
その朝目を覚ますと、いつもより部屋に差し込む日の光が明るく感じられた。
それはただの気のせいかもしれない。だけど確かに言えるのは…今日は昨日に比べて、私を幸せにしてくれるものが増えたってこと。
ガチャ
「憂、もう起きた?」
部屋のドアを開いてパジャマ姿の上半身を覗かせるのは、私のお姉ちゃん。私にとって世界で一番大切な人。そして…私の恋人。
「うん、今起きたとこだよ。今日は早いんだね?」
「えへへ…早く憂の顔が見たかったからね。ここ、座ってもいい?」
「うん、いいよ」
お姉ちゃんはベッドの端に腰掛けると、チラリと私の方に視線を向けた。
私はその意味を理解して、少しドキドキしながらお姉ちゃんに顔を近づける。
「…好きだよ。お姉ちゃん」
そっと囁いて唇を重ねると、お姉ちゃんは幸せそうに微笑む。
初めて口づけを交わしてからまだ十数時間しか経っていないのに、私たちはもう何度もその味を味わっていた。とても甘い、幸せな味を。
「…ねぇ憂。今日さ、デートしない?」
「デート?うん…いいよ。どこ行くの?」
「うーん…映画見に行ったり、買い物に行ったり…とにかくデート!」
「あはは、楽しそうだね♪」
おしまい