【けいおん!】唯×梓スレ 4at ANICHARA2
【けいおん!】唯×梓スレ 4 - 暇つぶし2ch913:私の方こそ数えきれないほどのものを貰っています
10/01/25 01:19:05 ZpZcKqWX0
キョロキョロと店内を見渡すまでもなく唯先輩のいる方向がわかります。
たとえ人ごみ押し寄せるスクランブル交差点に唯先輩が紛れていたとしても、一瞬で正確な位置を特定することでしょう。
気配や匂いや愛や乙女電波もろもろのなせるわざの賜物です。
その場所に行ってみると唯先輩はちょこんとしゃがんでなにやら熱心にご覧になっているところでした。
ぽわぽわしている唯先輩も可愛くて大好きですが、真剣な唯先輩も格好良くて大好きです。
何を見ているのかと私も視線を向けてみるとそれはギターのピックでした。
唯先輩が私に気づき、おいでおいでと手招きしたのでお隣にしゃがませてもらいました。

しばらくうんうん言いながら品定めをした後、意を決したように唯先輩は立ち上がりました。
その手には二つのピックを持っていて、『これ買ってくるね』と私に言い残し駆け足気味でレジまで行ってしまいました。
あいにく私はずっと唯先輩のことしか見ていなかったのでどのピックを買ったのかわかりませんでした。
髪の毛一本欲しいななんて思っているうちに選んでしまったようです。

やがて唯先輩は戻ってきて、『それじゃあ行こっか』と私を店の外へと連れ出しました。
内心もっとここで唯先輩といたかったので寂しい気持ちを感じていました。
今日の目的は楽器屋に行くこと、つまりはこのデートの終わりを迎えてしまうからです。
そんな様子が顔に出ていたのか、唯先輩は『どうしたの?』と私を案じてくれています。
唯先輩を心配させるわけにはいかないと下がった視線を上へと戻すと目の前にずいと今いたお店のロゴが入った紙袋が差し出されました。
『あずにゃんにプレゼント』と紙袋を私の好きな唯先輩の笑顔と声とともに受け取ります。
唯先輩の顔が赤く見えたのは柔らかく包み込んでくれる夕日のせいだけだったのでしょうか。

『開けて良いですか?』『いいよ~』と許可を得て、紙袋を逆さにしてみると私の手元にひとつのピックがコロンと乗りました。
そして『お揃いなんだ』と唯先輩もポケットから色違いのピックを取り出します。
それらはハートの形をしたピックでした。

「いつもありがとうね そしてこれからもよろしく!」

いいえ違いますよ唯先輩。
私の方こそ数えきれないほどのものを貰っています。
私は本当にこの人のことを好きになってよかったと心の底から思います。
早速このピックを明日から使わせていただきましょう。
私と唯先輩の愛の力で聞くものすべてを幸せにしてみせましょう!
そう心に誓い、私と唯先輩は『また明日ね』と各々家へと向かって足を進めたのでした。

~fin~


というわけで『愛しのあの人とデートなのですから』の続きでこれで終わりです。
何レスにもわたってお目汚し失礼しました。
それではおやすみなさいませ。


>>906
期待しております


次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch