「泉こなたを自殺させる方法」を考える33at ANICHARA2
「泉こなたを自殺させる方法」を考える33 - 暇つぶし2ch200:並行世界27
09/12/10 19:57:11 8rGiakXO
《17》
1月18日(金曜日)夜
 私は、未来かがみに指定された公園に到着した……。
 狭い公園。未来かがみを見つけるのに然程、時間はかからなかった。
 私は、ベンチに1人座っている未来かがみにゆっくりと近づく。
 ベンチの直ぐ横にあるこの公園で、ただ1つの電灯が未来かがみの顔を鮮明に映し出してゆく。
「待った?」
 と、聞きながら私は、辺りを見回す。
 どうやら、この公園には私と未来かがみ以外、誰もいないようだ。
「ううん、私もさっき着いたばかりよ」
「こんな時間に会いたいなんて、何かあったの?」
「それより、話したい事って……何?」
 未来かがみは、遠くを見つめながら質問を質問で返してきた。
 口調は怖いくらいに落ち着き払っている。
「あ、いや……こなたの事なんだけど」
「こなた?」
「うん。私達、付き合う事になったの」
 それを聞いた未来かがみは、驚きを露にして立ち上がった。
「うそ! ホントに?」
「本当よ。もしかしたら、こなたの自殺を止められるかも」
 未来かがみは、泣いて喜んでくれた。
 そして、私を優しく抱きしめてくれた。私もそんな未来かがみを抱きしめ返した。
 抱きしめ合いながら、私は感じた……。
 未来かがみの嬉し涙に嬉しさだけではない、複数の感情が入り混じっている事を。
 しかし、私はそれがなんなのかまでは、読み取る事ができなかった。
 喜びを分かち合った後(のち)、未来かがみは最後まで油断してはダメと釘を刺してきた。
 未来かがみの言う事は、もっともだ。確かに今の状況は、こなたが自殺しない未来に進んでいるように見える。
 しかし、未来かがみの能力は、こなたが自殺する並行世界しか行く事が出来ない。
 もしかしたら、自殺しない未来に進んでいるように見えているだけで、本当は自殺する未来に進んでいるの
かも知れない。
 そして、時間の力を忘れてはならない。自殺しない未来に進んでいたとしても、時間が本来の出来事に近い
形に戻そうとするはず。だから、1月21日月曜日が終わるまで油断は出来ないのだ。
「わかってるわよ。最後まで気は抜かない」
 その返事に未来かがみは、神妙な面持ちで頷いた。そして……。
「じゃあ、私は帰るわ……」
 えっ?
「ちょっとアナタ、私になんか用があったんじゃないの?」
 未来かがみは、その問いに対し首を横に振る。
「ううん、ちょっとあなたの顔が見たかっただけよ」
 そう言って、未来かがみは去って行った。……一体、何がしたかったのだろうか?
 今日の未来かがみは、全く以って不可思議だった。

201:並行世界28
09/12/10 19:57:48 8rGiakXO
《18》
1月19日(土曜日)10:00頃
「うんうん……」
 私は、自室のベッドに腰掛け電話をしていた。
「それじゃ……」
 ボタンを押し通話を終了した。
「さて、準備準備」
 と、ベッドから立ち上がると同時に携帯電話が鳴った。
 誰だろ? 着信窓には『公衆電話』と表示されていた。
 未来かがみ? 私は、通話ボタンを押して電話に出た。
「はい、柊です」
『かがみっ! こなたが大変なの』
 やはり、未来かがみ。
「こなた?」
 こなたが大変って……どういう事?
『何度も電話してたのに! 誰と電話してたのよ?』
「あ、いや、みゆきと……」
『まぁ、いいわ。急いで今から言うところに来て!』
 未来かがみは、だいぶ取り乱している様子だった。
「ちょっと、落ち着きなさいよ。こなたが、どうしたのよ?」
『どうしたも、こうしたもないわ。どうやら、時間軸がズレていたらしいの!』
「ど、どういう事よ?」
 私は、未来かがみの言っている事がわからなかった。
『こなたが、自殺しちゃう。早く来て、場所は……』
 場所を聞いた私は、電話を切った。
 そして、一呼吸おいて……そんな、バカな! と、心の中で叫んだ。
 未来かがみは、時間軸を取り違えこなたの自殺する日を見誤ったという。
 でも、それは……いや、とにかく未来かがみもそこへ向かっているらしい、私も急いで行かねば!

《19》
 そして私は、未来かがみに聞いた糟日部のとあるビルに到着した。
「このビルの屋上ね……」
 どうやらこのビルは、不況の波を受け蛻(もぬけ)の殻……使われていないようだった。
 テナント募集中の看板。不動産屋の意向か、中を見られるように鍵も掛かっていない。
 電気も通っているようで、エレベーターが使えた。私は、そのエレベーターで最上階に向かった。

 最上階に到達したエレベーターの扉が開く。ここからは階段で屋上に向かう。階段を一段、また一段と踏み
しめる度に心臓の鼓動が早くなる。
 そして、私は屋上に続く扉の前で、立ち止まった。……おかしい! ここで、未来かがみと落ち合う手筈に
なっていたのだが、彼女の姿がない。仕方なく、私は屋上へ続く扉を開いてみた。
 風が吹き荒んでいた……そして、彼女は1人佇んでいた。
「遅かったわね……」
 未来かがみの雰囲気が、何か違う。

202:並行世界29
09/12/10 19:58:19 8rGiakXO
「こ、こなたは、どこよ?」
「こなた? バカね、あなた……。こんなところにこなたがいるわけないじゃない」
「なっ! ど、どういう事よ? アンタが、このビルでこなたが今にも飛び降り自殺しそうだから急いで
来いって……」
「そんなの嘘に決まってるじゃない」
 未来かがみは、キッパリと言い切った。
「なっ、嘘って……なんで、そんな嘘を?」
「あなたを……殺す為よ!」
 はっ? 未来かがみは、冗談を言っているつもりなのだろうか?
「な、何それ? 悪い冗談は、やめてよ。ははっ」
 私は、未来かがみに歩み寄ろうとした。
「動かないでっ!」
 未来かがみは、懐から何か黒い物を取り出して私に向けた。
 それは、銃! セミオートマチックのハンドガン『ベレッタM92FS』だった。
 その先端には、御丁寧に減音器(サプレッサー)まで装着してある。
「ベレッタM92FS……本物? モデルガンでしょ? それっ」
「あら、詳しいのね。本物よ」
 そう言って、M92FSのスライドをシャキンと得意気に引いてみせる未来かがみ。
「最近まで、本格的なガンシューティングのゲームにハマッててさ。っていうか、ホントに良くできたモデル
ガンね。ちょっと見せてよ」
 私が1歩踏み出そうとした次の瞬間、足元のコンクリート床に穴が空いた。
 コンクリート片が、私の頬を物凄い勢いでかすめていった。
「動かないでって、言ったでしょ?」
 一瞬、何が起こったのかわからなかったが、コンクリート床のヒビと頬を伝う血でようやく理解した。未来か
がみが、発砲したのだと。そして、あのM92FSは本物なのだと。
 銃声は、なかった! 銃声は、2つの大きな要素で構成されていて、1つは発射ガスの破裂音。もう1つは、
弾が音速以上で進む際に生じるソニックウェーブ。そして、サプレッサーは前者にしか効果がない。通常の
9mmパラベラム弾(9パラ)なら後者のソニックウェーブによって銃声がする。しかし、今の発砲は銃の機構が
作動する音しか聞こえなかった。だとすると、あのM92FSは弾の初速が音速を超えず、亜音速に留まるよう
に弾頭の重さや火薬の量を調節した所謂(いわゆる)サブソニック弾を使用していると思われる。これは、厄介だ。
なぜなら、これで銃声によって誰かがこの状況に気づいてくれる事は、皆無になったのだから。
「ほ、本物! そんな物、一体どこで……?」
「簡単よ。私は、時空を超越しているのよ。……その意味がわかる?」
 なんとなくだが答えはわかる……。でも、ここは敢(あ)えてわからないふりをした。
「な、何よ! そんなのわかんないわよっ」
 未来かがみは、首を左右に振って困り顔をする。
「私のくせに意外とバカね、あなた」
「な、なんだとぉ! 勿体ぶってないで、教えなさいよ」
 未来かがみは、ニヤリと口元に笑みを浮べる。
「私が、思い描いた場所に銃が落ちている世界に行けばいい……」
「ま、まさか!」

203:並行世界30
09/12/10 19:58:50 8rGiakXO
 未来かがみは、話を続けた。
「私は、この世界に来るまでにこなたの死を6回も見ているの。その度に、私の力は増大していった。今では、
私の思い描いた世界とほとんど遜色ない並行世界に行く事が出来るのよ。だから、銃を手に入れる事も簡単」
 並行世界の数は、無限! なかには、そういう世界もあるかも知れない。いや、実際にあるのだ。
 それは、未来かがみが証明している。しかし、それなら……。
「それなら、こなたが自殺しない世界だって……」
「それは、出来ない……いくら、やってもそれだけは出来ないのよっ!」
 未来かがみは、目に涙を浮べて私を睨みつける。その目には、悔しさが滲み出ている。
「でも、この世界ならもしかしたら希望がある。だから、あなたを殺して私がこなたと……」
「ふ、ふざけんじゃないわよっ! それは、アンタの勝手でしょうが」
「そうかもね。でも、もう、こなたが死ぬところを見るなんて私は、まっぴらごめんなのよっ!」
 激昂してM92FSを構え直す未来かがみ。今にもトリガーを引きそうな勢いだ。
「あなたには悪いけど、死んでもらうわ」
 未来かがみが、トリガーを引くか引かないかの刹那!
「もう、やめてぇぇぇぇぇぇ」
 その叫びに、未来かがみの動きが止まった。
「こ、こなた。なぜ、あなたがここに?」
 叫びの主は、こなただった。
 未来かがみは、この場にこなたがいる事を酷く驚いていた。
 一方、私は驚かない。なぜなら、私がこなたをここまでつれて来たのだから。
「かがみ! あなた、まさかっ」
「ええ、話したわ。アンタの事も全部ね」
「なんて事をしてくれたのよ! っていうか、なんでどうして? よくも私の計画を台無しにしてくれた
わねっ!」
 逆上した未来かがみは、物凄い剣幕で捲(ま)くし立てる。
 私は、そんな未来かがみを冷静に往なす。
「実は、さっき掛かって来たアンタの電話で気づいちゃったのよね」
「さっきの電話? なっなんで、たったあれだけの会話で」
 私は、困惑する未来かがみを鼻でフフンと笑って、得意気に言ってやった。
「だって、アンタから電話が掛かってくる直前まで私は、こなたと電話してたから。しかも、私はこなたの家の
固定電話に掛けていたのよ!」
 だから、私は釈然としなかった。未来かがみの『こなたが大変なの』を聞いても。
「なっ! そ、それじゃ、みゆきと電話していたというのは……」
「咄嗟に思いついた嘘よ」
「くっ、なんて事よ。よくも、よくも……」
 ワナワナと震えだす未来かがみ。実は、種明かしをしたところで、これはこれでヤバイッ!
 追い詰められた未来かがみが、M92FSのトリガーを引いてしまうかも知れないから。
 しかし、そんな事をされては堪ったものではない。私は、なんとか未来かがみの説得を試みる。
「だから、もうやめようよ。こんな事は、さっ」
「うるさいっ! だまれっ」
 次の瞬間、凄まじい衝撃が私の胸を叩く。
 私は、状況が理解できないまま仰向けに倒れる。息ができない。力が抜ける。
 こなたが私の名前を叫んでいるようだ。それも途切れ途切れにしか聞こえない。
 
 そうか……私、撃たれたんだ!

 錯綜(さくそう)する意識の中、私はやっとの事で状況を理解した。

204:並行世界31
09/12/10 19:59:16 8rGiakXO
「かがみぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」
 こなたが、駆け寄ってきて私に死ぬな、死ぬなと叫んで泣きじゃくっている。
「しぶとい奴ね。まだ生きてる」
 いつの間にか、未来かがみが倒れている私の前に立ってM92FSを構えていた。
 止めを刺すつもりなのだろう。
「こなた、安心して。私達の幸せを邪魔する、このかがみは殺すから」
 未来かがみは、こなたの死を何度も見過ぎて、狂ってしまったのかも知れない。
 しかし、今更それに気づいたところでどうしようもない。私は、死を覚悟した。

 だが……。

「もう、終わりにしよう……」
 こなたが、ポツリとつぶやく。
 徐に立ち上がったこなたは、未来かがみのM92FSに手を添える。
 そして、銃口を自分の胸に押し当てた。まさかっ! それは、ダメよこなたっ。
 私は、こなたの行動を阻止しようと腕に力を入れ、起き上がろうとする。
 しかし、痙攣するかのような心臓の鼓動。呼吸もままならない。
 苦痛だけが先行し、身体はまったく起き上がろうとしない。
「何してるの? こなた」
 未来かがみは、予想していなかったこなたの行動に脅えだした。
 その間も私は、なんとか起き上がろうと必死だ。
「これでいいんだよ。私さえいなければ良かったんだ……私さえいなければ」
「だ、だめよ! やめなさいっ、こなた」
 一瞬の出来事だった。私の顔に飛び散るこなたの熱い鮮血。口から血反吐(ちへど)を吐いて倒れ行くこなた。
 時がスローモーションのように感じられた。私は、それを唯々見ている事しか出来なかった。
 次の瞬間、私の心(なか)で何かが弾けた! 爆発した!

「――――――――――!」

 私は、声にならない声でこなたと叫ぶ。
 目の前が真っ白になる! いや、この真白(ましろ)なる光は私から……?
 私は、薄れゆく意識の中、世界(すべて)が白になるのを見た…………。

《20》
 気づくと、いつの間にか私の目の前に美しいヴァーミリオンが広がっていた。
 徐々に薄れていた五感が機能し始める……。
 背中にゴツゴツした感触。両腕を動かし、それが何か確かめる。それは、無機質なコンクリート。
 目に映るヴァーミリオンは、夕映え。首を傾けると夕映えは、鉄柵とコンクリート床に変わった。
 鼓膜には、下の方からざわめきが飛び込んでくる。
 ここは、学校? 陵桜学園。私は、その屋上に横たわっているのか。
 なぜ? 私は、まだ完全に機能していない脳(あたま)を使って考えてみる。

205:並行世界32
09/12/10 19:59:49 8rGiakXO
 ……思い出した。私、この間の返事をする為に、アイツを屋上(ここ)に呼び出したんだった。
 それでアイツ、なかなか来ないから待ちくたびれて眠ってしまったんだ。
 状況を理解した私は、ムクリと起き上がり鉄柵の方に歩み出す。
 そして、鉄柵に身体を前のめりに預ける。私は、虚ろな目で夕映えを見つめながら考えた。
 あれは、なんだったのだろうか? 私は、悪い夢でも見ていたのだろうか?
 そんな事を考えていると、手の中に先程までなかった違和をふと感じる。
 それは、あの時こなたからもらったストラップだった。
 次の瞬間、胸にズキンと痛みが走る。痛む箇所を確認してみるが、なんともなっていない。
 だが、そこは未来かがみに撃たれた箇所だった。それが、私をさらに困惑させる。
 あれは、夢じゃなかったのか? 思考が、ごちゃ混ぜになる。
 わけがわからなくなった私は、そのストラップを大空へ向かって投げつけた。
 その時、強い風が吹いてストラップを遥か彼方に連れ去った。
「時空の風……」
 なぜか私は、そうつぶやいた。
 そして、不思議な事に胸の痛みもいつの間にか消えていた。
 時空の風が心(キズ)を癒してくれたのかも知れない。
「かがみ……」
 不意に名前を呼ばれた私は、振り返る。
「遅い! 待ちくたびれちゃったじゃない」
 彼女の顔がヴァーミリオンに染まって眩しい。
「ごめん……」
「べ、別に謝る程の事でもないわよっ」
 そう言って、私は彼女に背を向ける。
 私は、HRの後も彼女が1人で教室にいたのを知っている。
 心の準備? そんな幼気(いたいけ)な彼女を想うと胸がキュンとなる。
 彼女は、そんな私のすぐ後ろまで歩み寄り、か細く心もとない声で……。
「返事……聞かせてくれるんだよね……?」
 私の脳裏には、彼女が自殺するあの瞬間がフラッシュバックしていた。
 あれが夢ではなく本当の未来だとすれば、どうする事も出来ないのか……。
 いや、こんな私でも1つだけ……たった1つだけ出来る事がある。

 ……それは、今の自分を信じる事。

 もしも、私が自分を信じて、今日を変える事が出来るのなら未来だって変わるはず。
 だからさ、受け止めてよ。私のこの心、想いを……。

 気づくと、私は彼女を抱きしめていた。
 そして、私は彼女の耳元で囁く……。

「好きだよ、こなた……」

 今、私は未来へ向かって歩き出す。
 こなたの全てを抱きしめて…………。

《了》


206:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/10 23:23:25 9UQURUxe
イイハナシダナ~
GJ!

207:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/11 01:19:22 Yfebb3Z4
乙!

208:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/11 08:35:53 5FHMjpE1


209:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/11 09:44:18 Sf/skwkR


210:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/11 12:57:01 N079qnAl
>>199
ブログでは取り上げられてないね、内容が内容だから
スレリンク(news4vip板)

211:師匠
09/12/11 18:28:25 l2VCp/2m
GJ、乙……私は、皆さんからその言葉が聞きたくて、これを書いたようなもの。
感無量とは、まさにこの事! 本当に書いて良かった。作者冥利に尽きます。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

212:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/11 22:16:31 EZa5a3Vk

まだこの スレ も 212 までしか存在しない・・・。 まだまだ時間はありますので、
これからも色々な作品の登場、 楽しみにしています。


 >>211 : 師匠

本当にお疲れ様でした。 とても面白いお話で良かったです。 銃関係に詳しいとは
なかなか素晴らしいご趣味をお持ちのようで・・・。 私も同じです。

次回作は Beretta M92FS の他にも様々な口径の銃も登場させて下さい。


213:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/12 09:45:24 9T27Rcf+
乙ー

214:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/13 00:25:45 F8PrRaPf
うにゃ

215:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/13 13:49:45 Ae6MFnPT
銃か

216:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/13 14:04:32 KHlAclts
>>210
横レスだがそれ俺も見てた
専ブラだからレスも全部残ってるよ
どっか指定してくれたらコピペするけど

217:死ね死ね団のテーマ
09/12/13 18:22:37 Opf5AViB
こう「今日は君のために名曲をうたってあげる」
「八坂さんと永森さんが私のために歌うなんて、さて聞くか(≡∀≡.)」
やまと、こう「死ね!死ね!死ね死ね死ね死ね、死んじまえ~♪」
やまと、こう「き~もいコナ虫やっつけろ~♪」
「酷いよ~ヽ(T皿T.)ノ」

「かがみ~ん、二年のくせに私のことを死ね死ねいうんだ(T皿T.)」
かがみ「・・・」
「うっうっうっ、かがみん、わたしたち親友だよね?助けてくれるよね(TωT.)」
かがみ「殺意で心を汚してしまえ!死ね!死ね!死ね死ね~♪」
「かがみんまで!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁん!ヽ(T皿T.)ノあ、祐一くんに名雪ちゃん、かがみたちが
 いじめるんだよ~助けて~(TωT.)」
祐一、名雪「青虫共は邪魔っけだ!! 」
「祐一くんまで~ヽ(T皿T.)ノ」

「あれ?あれは伸恵たちだ?公園で何歌っているんだろう?(≡ω≡.)」
伸恵「きもいコナ虫ぶっ潰せ!」
美羽「死ね死ね死ね!」
千佳「死ね死ね死ね!」
アナ「死ね死ね死ね!」
茉莉「死ね死ね死ね!」
「伸恵たちまで・・・(TωT.)」

「あの軽トラに乗っているのはキョンだ・・・おーい!キョン!ヽ(≡ω≡.)」
DJ「次は、シブタクさんのリクエストでコナ虫への思いを込めた
   「コナ虫、死ね死ね団のテーマ」です」
キョン「おっベストチョイスキタコレ!この曲聴いていると、あのコナ虫は早く死んでほしいよな」
「もうまっすぐ家に帰ろう(TωT.)」

218:死ね死ね団のテーマ
09/12/13 18:23:33 Opf5AViB
「ただいまーヽ(≡ω≡.)ノ」
そうじろう「埼玉の地図から消しちまえ!死ね!死ね死ね死ね 死ね死ね死ね!」
「みんな酷いよ・・・そっか埼玉には私の居場所がないんだ・・・(TωT.)」

竜崎「どうやら、泉の野郎、秋葉原に向かっているようです」
兄沢「そうか、こっちは準備万端だ、いつでもあのキモゴミをあの世に送れる手はずは整った」
竜崎「わかりました。今からそっちに行きます」ピッ
大石「んっふっふ、やっと死ぬのですか、あいつには同人以下のみずの版ハルヒの単行本、七冊買わされ
   ましたからね、三万五千も無駄にお金を使われましたよ」
竜崎「僕なんか、この前、胸を蹴とばされた。まぁ、あいつにされたことは気にするなってことよ。
   僕なんて三万どころか毎月、三十万近くの金を使わされてましたよ。あいつのグッズやフィギュアの
   購入金にね。僕はこの日が来ることをまっていたんですよ」

「秋葉原・・・ここにいれば安心だ(≡ω≡.)」
凛「店長、泉の野郎が着やがりました」ザザー
兄沢「わかった、いつでも撃ち殺していいぞ」ザザー
凛「ああ、俺はコルトパイソンとパレットM2の手に入れをしておく、逃げてきたら教えてくれ」
「一生ここに住もう・・・それなら安心だ(≡ω≡.)」
兄沢「死ね!死ね!死ね死ね死ね死ね、死んじまえ~♪」
これを見ているお前ら「き~もいコナ虫やっつけろ~♪」
「ここもだ!ヽ(T皿T.)ノ」
ドゴ―ン
凛「チッ、当たったのはアホ毛だけか・・・ん、あのマセラティビトルボは・・・竜崎の車だ
  まてよ、面白いこと考えたぜ」
ドゴ―ンドゴ―ンドゴ―ン
「うっうわー(≡д≡.;) 」
キキードゴッグシャパギッ
大石「んっふっふ・・屑ゴミ野郎を引き殺してしまいましたよ」
竜崎「それは違います、泉の野郎は事故死したんじゃなくて自殺したんです」
大石「たしかに、そっちの方がいいですがね」

つかさ「エヘヘへ、ゆきちゃんが考えてくれた作戦でこなちゃん死んじゃったよ~」
みゆき「うふふふ、計画通りですね」
つかさ「のぶちゃんや竜崎さんや相沢君たちが協力してくれるのはみんな私のことが好きだからだよ~
    あれ・・・ゆきちゃん、何笑っているの?」
みゆき「いや、なんでもありません・・・(プププ、皆がつかささんのことが好きだから、今回の計画に
    参加したんじゃなくて、みんな、泉さん恨みがあるから、参加したんです。それをつかささんのため
    だなんて・・・笑わせやがる、ウププププ)」

めでたし めでたし

219:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/13 21:19:06 ATjdoj/v
Gewehr 22 だせや !!

220:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/14 00:49:21 1rF5OuGS
本物の神奈川は何処に行った?

221:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/14 08:42:00 zZ/vIXl/
読んで考えてみたんだが、もしも、伸恵やこう、竜崎、祐一とかは昔から
自殺スレのSSに登場していたら、かがみと同様、こなたの味方になっていた
かもしれない。

アニメ店長や大石は中立の立場をとりそうだが。

222:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/15 06:12:57 moBVWBOH
Jは死ね

223:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/17 04:58:17 8moDQ8RD
URLリンク(orz.2ch.io)
ワロタ

224:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/17 23:01:54 0hvrU91R
>>222

J ( ヨット ) って誰 ?

225:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/19 22:36:47 JB1QE0Cf
ブララグ×らき☆すた

こなた「私は、みさきちの馬鹿とは違う。
     かがみの妹がなんとかできるとは露とも思ってない。
     だから、何か面倒事が起きた場合、最後の頼りは自殺だけ」
かがみ「自殺じゃない。この期に及んでなんとかできるのは、つかさと…
     精々みゆきと峰岸だけよ」
こなた「ここで救済になるのは希望や愛じゃない。
     電車か手首か紐か………高い所だけだよ」
かがみ「あんたは自殺で、この状況をなんとかできると思ってるんだね?」
こなた「だったら何?アンフェタミンでも持ってくるべきだった?」
かがみ「…違うのよ、あんたはやっぱり…わかってない。
     ひとつ。もうこの局面じゃ、自殺は救いにならない。仮に死んで意識が消えたとしても。
     そして二つ目。私とあんたは、本当は同じものを見てない」
こなた「何を思い出すと思いや、下らない。
    自殺しようが這い蹲ってでも生きようが、私もかがみも、社会から見ればどうでもいい存在だ」
かがみ「そんなのは知ってるわよ。社会が変わったわけじゃない。
     変わったのは、つかさよ」
こなた「ふん、またつかさか。誰も彼もつかさつかさ、末おっそろしい女だよ、つかさは。
     ビッチになってれば、史上最強の売春婦になれたんじゃないの?」
かがみ「ああそう分かった。これ以上話してもしょうがない。あんたに話しても無駄だ」
こなた「吹くじゃん、かがみん。ツンデレのクセして、世の中がお花畑に見えて、デレて媚びる気になった?
     かがみが妹をエホバ呼ばわりするのは勝手だけど、
     つかさが黄金を捻り出せると思ったら大間違いだよ?」
かがみ「……そうかもね。もういいよ、話はおしまい。ひょっとしたらと思ったけど、
    あんたやっぱ、ただのバカだ」
こなた「ちょっと待ってよ。かがみんどういう」
かがみ「馬鹿に馬鹿って言って何が悪いのよ、この馬鹿。心底あほらしくなってきたわ。
     不毛だけど、最後に一つだけ、話相手になってあげる。
     世の中にお花畑があると思ってるのは私じゃない、本当は、あんたのほうだろ?」
こなた「……」
かがみ「自分だけがお花畑から追い出されてると思ってるから、
     なんでもかんでも嫉んで見るんだ。私が言いたかったのは、私とあんたの違いはそこだって事」
こなた「……」
かがみ「私はね、この世をお花畑とも糞溜めとも思ってない。この世はね、溝鼠みたいな灰色だ。
     良くも悪くも無いわ。 何でそんなにつかさを悪く言うか、私は分かる。
     言ってあげるわ、あんたはああいう人がこの世界に居るって事を認めたくないだけよ。
     どんな絶望的な状況下でも希望を決して捨てない人が居るって事、認めたくないだけよ。
     何故なら、嘘になるから。あんたが言う、絶望しかない世界がね」
こなた「ほうかい。じゃせいぜい、清く正しく希望を持って生きな。
    豚小屋の寝室でくたばった後には、天国が見つかるかもよ?
    かがみと仲良くするちょっとした理由も消えうせた事だ。つかさ共々、嘲られてな、お嬢ちゃん」
かがみ「あんたはそうやって、小馬鹿にするみたいによく笑うわね。その顔、鏡で見たことある?
     あんたの笑いは、まるで、死者の日の骸骨よ」
こなた「ハハ、ハハハハハ!
    ああそうさ、よく気付いたねえ、お嬢ちゃん。
    死者の国から遥遥と」
かがみ「っ」
こなた「うすっ暗い墳墓の底から、憤怒を担いでやってきたんだよ。
     私も、書き手も、アンチも、ロムも、みぃぃぃぃんな。
     だからよお嬢ちゃん、私達の死体処理で電車が遅れても許してくれよ、お嬢ちゃん。
     そしたらよ、こおんなアジアの極東で地に這い蹲って生きる予定の、
     哀れなお嬢ちゃんには、せめてチョコレートを備えてあげるから。
     かはっははははは」

226:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/19 23:04:17 8D9Y578o
そんなに言い争わなくても 800 m 先から目と目の間を狙撃してやるよ。

227:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/20 16:01:53 CJkpRh00
中尉は引退しました

228:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/20 19:35:34 3/9qYxSS
おいおい……

229:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 01:16:58 emz0iUiW
こなた「聖者は十字架に張付けられました」
かがみ「こなたは十進法を初めて知りました、っていうポーズにしか見えないわ」

230:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 09:53:49 r+v/bslW
寒いから自殺

231:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 19:20:00 0/IfQlST
最高値でベッド

232:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 21:13:59 fRFj0N5j
>>231

こなた はベッドの上で一体何をすると言うのかね ?


答え   Geschlecht


是非ドイツ語翻訳で意味を確かめてみてね ☆

233:グレゴリー
09/12/21 21:19:21 I/GboDCh
とりあえず、糞忙しいので、もうssの第一弾を投下したい。
クリスマスなんて糞くらえだし、挿絵も描いたがヤケクソになっちまった。
挿絵とssの二本立てがこれほど苦痛だとは。

*とりあえず、超激グロなので注意すべし

234:グレゴリー1
09/12/21 21:31:06 I/GboDCh
「男たちの復讐」

延々と続く人の列。灰色の囚人服に身を包んだそのどんよりとした行進は、まるで川の流れのようだ。
ここは東京都の外れにある港。

急造で作られたこの港は、まるでかつてそこにあったものを恐るべき規模で無理やり壊し、取り除き、平らにしたみたいだ。
船の接岸設備だけは立派で大規模であるものの、その周りはむき出しの岩肌と褐色の土が無機質な風景を作っていた。
そして途切れることなく続く囚人たちの行進。
ここで積み込まれた囚人たちの行き先はそれぞれ違っている。
あるものは強制労働に向かい、あるものは人体実験のドナーとして、あるものは未だにダッチワイフを
持たない男たちの肉便器として。

世界最古にして最大の秘密結社”女性”の一員として、男達を搾取し、利用し、ボロボロにしてきた
その罪を彼女たちは償わされようとしていた。
延々と続く女性たちの行進。その真ん中あたりに、彼女達を見下ろすように味気のないコンクリート製の建物があった。
行進が続く道の端にちょっとした丘があり、その上に2階建ての箱のような単純な形をしたビルが建っているのだ。
 
「グレゴリーの小屋」

その建物は恐怖をもってそう呼ばれていた。しかも、そう呼んでいるのは目の前を行進する女性たちではなく、
ここの施設を管理する側の男性の警備兵たちなのだ。

そして文字通り、グレゴリーの小屋には恐怖があった。
小屋の前を通るとき、まずはすさまじい匂いが鼻をつく。
これは明らかに人体の腐食した匂いだ。やがて蝿のたかった何かが目につく。
その何かは小屋の前で串刺しにされていたり、吊るされていたりしていた。
そして、目の前を通ってようやく分かるだろう。それが人間であるということに。
串刺しにされたそれは全身の皮を剥がされていた。どす黒さと赤さにまみれたその人型のプロポーションは
股間の秘部を串で貫かれ、まるで杭の上に座っているのかのような格好だった。
胸の膨らみと貫かれた秘部から見て、それは明らかに女性だった。

URLリンク(iup.2ch-library.com)

おどろくことにそれはまだ生きていた。目の前を足早に通り過ぎる灰色の群集に向かって、力なく同じ言葉をつぶやいている。

「水....水...」と

むき出しの歯茎を弱弱しく動かし、もはや瞼が無いゆえに閉じることができず、カラカラに乾いてしまった眼球を
虚空に漂わせながら、この赤黒い物体は生かされ晒し者にされていた。

その恐怖の小屋の中。

こなたは人類統治機構軍の真新しい制服に身を包み、コンクリートの段差の上に腰掛けてリンゴを齧っていた。

URLリンク(iup.2ch-library.com)

目の前のグレゴリーは、両手両足を縛られ、フックに掛けられた中年女性に話かけている。
本来は人類統治機構軍の輝かしき上級士官として、ピカピカの制服に身を包まなければいけないのだが、
彼はまるで肉屋の親父のような格好だ。ビニール製の前かけと長靴。
それは血でまみれており、両手にノコギリと包丁を持っている。
グレゴリーの小屋の中ではすでに日常的な光景。

人類統治機構が設立され、男性の勝利が明らかになった頃、グレゴリーは九州から東京にやってきた。
傍らにこなたを連れて..
彼にはあまりにも強力な後援者が居た。
いまや、先進国の首相や大統領よりもはるかに強い権力を持った、かつてのダッチワイフ会社の社長と技術者。
この2人による推薦で、グレゴリーはこの小屋の主人となった。


235:グレゴリー2
09/12/21 21:33:09 I/GboDCh
彼の仕事は、名目上は最後の防波堤だ。かつて、世界最古にして最大の秘密結社”女性”の主要構成員たちは
裁判によって即座に処刑されていた。この港に運ばれる囚人たちは比較的軽罪の一般女性であるものの、
もしかしたら身分を隠したかつての主要構成員が裁判を逃れ、紛れ込んでいるかもしれない。
それを発見して処分するのがグレゴリーの仕事だった。
だが皆、分かっていることだった。グレゴリーは何の根拠も取り調べもなく、単に気分で女性を選び、気ままに
小屋の中で残虐行為にふけっているということを。
しかし、楽しんでいるのはグレゴリーだけではなく、こなたも心から楽しんでいた。
リンゴを齧るこなたの前で、グレゴリーは吊り下げられた女性に何やら話かけている。グレゴリーは不意に
横の壁に向かって指差した。壁には2人の若い女性が磔のような格好でつなぎとめられていた。

「この二人はお前の娘だな。見るからにヤリマンのビッチだなおい」

吊り下げられた中年女性と、壁に磔にされた若い女性の3人は、もはや恐怖で何も答えることができなかった。
グレゴリーは後ろのこなたに向かって楽しげに話しかける。

「おーい、こなた。ヤリマンの中古ビッチのガバマンに何を入れたら満足すると思う?」

こなたは食べかけのリンゴをポイっと地面に捨てると、しばらく口をもごもごして咀嚼していたが、リンゴを飲み込むと
人差し指をアゴに当て、上に視線を彷徨わせながら迷っていた。

「うーん、ドリルは前にやったし、焼いた鉄棒もやったしなー。そういえば、おなかすいちゃったんだけど。
 リンゴだけじゃ足りないよ」

グレゴリーは無邪気なこなたの仕草に愛おしい視線を向けていたが、こなたの空腹に気がつかなかった自分に気がついた。
そういえば、昼飯も抜きで没頭してしまっていた。なんてことだ!

「ごめんな、こなた。俺も何か食べたいわ。んじゃあ、こいつらを食べるか」

グレゴリーの言葉にこなたは歓声をあげた。

「わーい!!肝臓と脳みそは私に残しておいてよ!それと、こいつら、中絶経験が絶対にあると思うから
子宮はNGね。中絶経験者の子宮ってなんか腐った匂いがするんだよね」

こなたの言葉にグレゴリーは肩をすくめた。

「こんなヤリマン中古ビッチの子宮なんて何人殺してるか分からないからな。そうだ!この母親にこいつらの子宮を食べさせよう。
 この母親の目の前で、ヤリマン娘たちを解体して、母親は出来るだけ長生きさせてやろうぜ!食料の娘たちが尽きるまでな」

二人はまるで子供のように無邪気にはしゃいでいた。
気絶しないように、意識を保つために注射を打った後、グレゴリーは壁に繋がれたヤリマン娘の解体を行った。
もう手馴れたものだ。熟練調理人のように、できるだけ死に至らしめないように人体を解体する方法をグレゴリーは
体得していた。腹を包丁で引き裂いたとき、勢いよく噴出する腸とともに飛び散った血が、後ろのこなたにかからなかったか
心配して振り向いた。しかし、すでにこなたは積んであった木箱の後ろに避難済みだった。
(ほんとうに俺達って一心同体だな。息がピタリと合ってる。ダッチワイフの性能がこれほどとはな)
グレゴリーは目の前の愛おしいダッチワイフ、軍服に身を包んだクールな表情の青い長髪の小柄な少女の姿を見つめた。
人類統治機構の軍服は皮肉にも、前世紀に世界を震撼させたナチス.ドイツのSSの軍服に酷似していた。
そのクールで機械的で迷いのないデザインの軍服は、同じくクールで機械的で迷いのないこなたの表情とあまりにも
ベストマッチしていた。見つめるたびに恋に落ちるその愛おしい少女を作ってくれた、かつてのダッチワイフ会社に
対する感謝と忠誠は尽きることがないだろう。これは全世界のダッチワイフを所有する男たち全員が思っている。
だが、こなただけは特別なのだ。あらゆる意味で。
もはや雲の上の人となってしまった、かつてのダッチワイフ会社の社長と技術者と、グレゴリーを
結びつける永遠の絆のような存在なのだ。
人類が、世界最古にして最大の秘密結社”女性”からの支配を逃れることになったとある事件の永遠の記念碑のような
存在でもある。

236:グレゴリー3
09/12/21 21:34:38 I/GboDCh
それに、こなたはほとんど初期ロットのダッチワイフくらいに古い。しかし、次々とバージョンアップしていく
最新型のダッチワイフ以上の性能を、こなたは持っているに違いないのだ。
こなたがグレゴリーのために特別に作られたダッチワイフであるのは間違いないだろう。
もちろん、旧式のダッチワイフは拡張という形で最新型の性能を手に入れるのは容易なことなのだが
こなたはまだ一度も拡張したことはなかった。

「さてと、食事も終わったし、次の獲物を狩りに行くとするか」

グレゴリーは拳銃のぶら下がったベルトを締め、軍服の上着を羽織った。
テーブルの椅子の背もたれにダラリと身を落ち着け、ピカピカのブーツをテーブルの淵に投げ出したこなたは、
蟹股で外へ向かうグレゴリーに対して敬礼した。

「御武運を!...クックック」

そのまま上機嫌にグラスのウイスキーを喉に流し込むのだった。
小屋の外に出たグレゴリーは大きく伸びをした。周りは無機質な茶色の荒地。ちらりと横を向くと、串刺しにされた
皮剥ぎ女が首をうなだれピクリとも動かなくなっていた。今度はあの母親を串に刺しておくか。
そして眼下の尽きること無い灰色の流れを見渡す。囚人たちはふいに小屋から現れた、人類統治機構軍の
将校に気がつくと、あからさまな早足になった。どんどん小屋の前の行進に混乱が生じてくる。
いまやグレゴリーの小屋の前はパニックだった。押しつぶされる者、それらを踏み越えて走り去ろうとする者。
グレゴリーはベルトのホルスターから拳銃を取り出すと、空に向けて一発撃った。
ふいに、遠くの物見やぐらや警備兵の詰め所からも同時に銃声が響く。長い行進はピタリと止まった。
グレゴリーの目の前の囚人たちは、ピクリとも動かずに顔をうなだれ視線を下に向けている。
流れの止まった灰色の群集の元にグレゴリーは降りていく。下を向いたまま小刻みに震える囚人たちをしばらく
眺め回すと、グレゴリーは目の前の1人の腕をつかみそのまま横に投げ出した。そして目の前の囚人たちを
どんどん同じように跳ね除けながら、列の中にズンズンと入り込んでいく。
やがてグレゴリーは立ち止まった。目の前には3人の囚人が寄せ合うように身をちぢこませながら下を向いている。
見たところ、まだ20前後の若い娘たちだ。
背の高い女と地味なメガネ女にはさまれるようにして両脇の二人よりもずっと年下に見える女がいた。
グレゴリーは手を伸ばすと、その女の赤い髪を乱暴につかんだ。うつむくその顔をむりやりあげる。
囚人服の胸元には「肉便器」と書いてあった。ニヤリと笑うと、髪をつかんだまま引きずり出そうとした。
ふと、なにか強い力に阻まれたのを感じた。僭越にも背の高い女が、グレゴリーの間に割って入り、
必死で小柄で赤い髪の女を押さえつけている。

「待ってください、私達は裁判を終え、すでに刑が決まったのです。今からそれぞれの服務地へと向かう途中なのに..」

背の高い女の囚人服の胸元には「ドナー」と書かれていた。人体実験や臓器提供のドナーには、身体的に優秀な囚人が選ばれ
それなりに貴重な存在ではある。だが、そんなことは関係なかった。
グレゴリーは心底うんざりしたようなめんどくさそうな表情をすると、ホルスターから再び拳銃を取り出し、
そのまま銃口を女の頭部に向け引き金を引いた。
乾いた銃声とともに、女の額にぽっかりと9ミリの穴が空いた。銃弾は頭部を貫通することなく、頭の内部に留まり
中の脳をめちゃくちゃにした。額の穴から血と内容物を撒き散らし、撃たれた女の体はまるで糸が切れた人形のように
ぐにゃりと地面に崩れ落ちた。
赤い髪の小柄な女は、悲鳴を上げると倒れた女の元にひざまずき絶叫した。

「みなみちゃん!そんな!!みなみちゃ」

しかし、その叫びは、伸びてきた手が乱暴に髪をつかんで引っ張りあげたことで中断された。
グレゴリーは再び、赤い髪をつかむと無理やり立たせた。そして、そばに居る地味なメガネの女に死体を端に持っていくように
命令し、そのまま引きずっていった。
グレゴリーが赤い髪の女を引きずって小屋に入っていった後、地味なメガネの女は無表情で、倒れた死体を道の端に持っていった。
その胸元には「腐女子」と書かれていた。

237:グレゴリー4
09/12/21 21:35:56 I/GboDCh
グラスに注いだスコッチウイスキーを飲み干す頃、グレゴリーは帰ってきた。
こなたは振り向くと、グレゴリーの手は小柄な女の赤い髪を引っ掴んでいた。

「おお、我が姫よ!!退屈召されたか!!!だが、これからはじまる阿鼻叫喚空前絶後のショータイムをご覧あれ!」

グレゴリーは大げさな身振りで両手を広げこなたに一礼すると、赤い髪の小柄な女を後ろから蹴り飛ばした。

こなたはぼんやりと、目の前の血と臓器でまみれた床に転げ落ちていくその女を見つめた。
ヌメヌメとした床に無様に倒れた女は反射的にヨロヨロと起き上がろうとする。涙と泥にまみれたその顔をこなたは注視していた。
女はキョロキョロとあたりを見回すような動作をしているが、もはや涙で曇ったその目に映った風景はぼんやりと霞んでいるだろう。
こなたは女の顔から目を離すことができなくなった。こなたの体は小刻みに震え始めた.....
そして、不意にこなたはすべてを思い出したのだった。 

...私の名は泉こなた....

この世に生まれてまだ5年程度しかたっていないはずのこなたに、泉こなたとしての17年の記憶が舞い込んできたのだった。

///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

....私の名は泉こなた...
.....私の目の前には、懐かしいゆうちゃんがいた。身長と体格はあまり変化がないみたいだ。
小早川ゆたか。年下の従姉妹だけれども、姉妹のいない自分にとっては妹と言ってよかった。
もう20歳くらいになるのかな? かわいそうに、ひどく怯えて絶望している。
なんでこんな世界になっちゃったんだろう。
私の中には、あの、ダッチワイフ工場で自爆した瞬間がまるでついさっきのことのように思い出せる。
それと同時に、ダッチワイフとして生み出されてからの5年間の記憶もある。
なんてひどいことをやらされてきたんだろう。なんてひどいことをやってきたんだ。
私は壁に立てかけてあった鉄パイプを手にもった。グレゴリーはゆうちゃんの手を縛り、天井のフックに引っ掛けようとしている。
やめろ!汚らわしい手でゆうちゃんを触るな! 
わたしは制御できない怒りとともにグレゴリーの背後に回り鉄パイプを振り上げた。
そのまま思い切り鉄パイプを振り下げる。ゴツンとした手ごたえを共にグレゴリーは崩れ落ちる。
その後は怒りにまかせてめちゃくちゃにその物体を殴り続けた。私は足元に転がっている鋭利な刃物のような道具を
拾って、今度はその物体を滅多切りにする。グレゴリーは赤くまみれたボロ雑巾のようになった。確実に死んだだろう。

手を縛られたゆうちゃんは床に倒れていた。急いで駆け寄ってゆうちゃんの体を抱きかかえる。どうやら失神しているみたいだ。
私はゆうちゃんを抱きかかえて自分の部屋に向かった。これからのことを考えなければならない。
バスルームでゆうちゃんの身体を洗い流した後、私はゆうちゃんをそっとベッドに寝かせた。
まだ意識は朦朧としている。ゆうちゃんの頭を優しくなでて、私はグレゴリーの残骸を片付けに行く。
大部屋の端のロッカーにそのボロ雑巾のような肉の塊を押し込んだ。

ふと壁を見ると、瀕死の母親が壁に磔にされ放置されていた。私はナイフを取ると、うなだれている母親の顔を持ち上げ、
その首をナイフで速やかに切り裂いた。「ぷひゅー」と空気を漏らすような声を立てるとそのまま静かに絶命した。
私が出来る精一杯の慈悲だ。
自分の部屋に戻り、血で汚れた制服を脱ぎ捨てたとき、
ゆうちゃんは目を覚ました。わたしは急いでゆうちゃんの元に駆け寄ると、その上半身をしっかりと抱きしめた。

238:グレゴリー5
09/12/21 21:38:16 I/GboDCh
「こなた...おねえちゃん。あれ?こなたおねえちゃん...なんで」
ゆうちゃんの言葉に私は涙を流した。とめどなく流れて頬を伝う。
「ごめんね、ゆうちゃん。私があんなことをしなければ、私が世界を変える気にならなければ」
「こなたおねえちゃん、どうしてここに?」
ゆうちゃんの質問にどう答えたらいいのだろう?私自身、分からない。
「私にも分からないんだ。私は5年前からダッチワイフだった。でも、ついさっき、思い出したんだよ。
 私の名前は泉こなた。ゆうちゃんの従姉妹だよ」
私はゆうちゃんの身体を離した。その顔は不思議そうに私を見ていた。
そして、彼女の顔に刻まれた恐怖と疲労と絶望....なんていたたまれない!
私はゆうちゃんをしっかりと見つめて決意する。
「ゆうちゃん。あなただけは私が守る。絶対に!だから私についてきて」
まずはここを脱出して助けを求めに行こう。私はダッチワイフの記憶をたどっていく。数日前の軍事ニュースを思い出し
私は行く先を決めた。洗った囚人服を急速乾燥機で乾かすと、ゆうちゃんに服を着るようにうながす。
私は小屋を出て関門ゲートのほうに向かう。ゲートの警備兵たちは私達の姿に気がついた。
彼等はビシッと姿勢を正すと、指揮官である軍曹が前に進みでてくる。私はちらりと周りを見渡した。
開いたゲートの下を、灰色の囚人たちが延々と列を成している。ゲートの脇は土嚢が積み上げられた機関銃陣地と
高い物見やぐらがある。別に見慣れた風景だ。警備兵たちも顔なじみだし。
軍曹は私の前に進み出てくると、大業なしぐさで敬礼を決めた。
「ご苦労であります、大尉どの!後ろの囚人は一体?」
私の後ろのゆうちゃんは顔をうつむかせ、その身体は小さく震えていた。
私は手を後ろに組み慄然と軍曹に命令を下した。
「軍曹、車を一台用意しなさい。私は今から、この囚人を連れて行く。グレゴリー中佐の命令で、
この囚人は特別人体実験のドナーとして、研究所本部に連行されることになった」
軍曹は答えた。
「了解しました!運転手と護衛兵つきのジープをすぐに用意させます」
「いや、運転手と護衛兵はいらない。私が自らこの囚人を連れて行く」
「しかし、こなた大尉!囚人の護送は護衛兵と合わせて最低2人で行う規則です...」
とまどう軍曹に私はあくまで冷静に返した。人類統治機構軍大尉らしく、冷たい機械的な目で
彼を見つめ、淡々と話すことを心がける。
「その規則は私のような特別任務に就任しているダッチワイフには適応されない。
 心配しなくとも、この囚人は脱走する危険はないのだ。
 グレゴリー中佐がそうさせた。運転手と護衛兵なしのジープを一台手配したまえ」
私の説明に軍曹は従った。彼等にとって私とグレゴリーは特別なのだ。「グレゴリーの小屋」は
この施設の司令官の権限すら及ばない、独立した部署なのである。
私達が何を行っていようと、彼等は追求するつもりはないのだろう。
車が来る間、私は目の前の警備兵達を見つめた。ふと、彼等の1人と目が合った。彼はにやりと愛想笑いを浮かべた。
彼らの被っている鉄兜は、頭頂に男性のペニスをかたどった飾りが突き出ている。
一台のジープがやってきた。運転手は降り、私はゆうちゃんを後ろに座らせ、運転席に乗る。
去り際に、軍曹に言っておく。
「グレゴリー中佐は、これからしばらくお取り込みになる。数週間ほど建物に篭りっきりになるかもしれない。
 邪魔はしてくれないように。私も、研究所に用があるのでしばらくは帰ってこないだろう。
 それでは、しっかりとな」
「了解しました、大尉どの!」
軍曹は大声で答えると、その他大勢の警備兵とともに、カチリと軍靴を合わせ敬礼した。

239:グレゴリー6
09/12/21 21:42:22 I/GboDCh
グレゴリーが小屋の中に篭るのは珍しいことではない。剥いだ皮をなめしてチョッキを作ったり、頭骨を細工して
グラスを作ったりと、凝ることはいくらでもあるのだ。
だが、今回の小屋篭りは長くなるだろう。いつまで隠せるか?私に与えられた時間はどのくらいあるのだろうか。
私は少なくとも一週間でこなすつもりだった。
関門ゲートを出て私はジープを走らせた。
広大なトラック発着場を横目に見つつ、そこのトラックに寿司詰めにされた囚人が降ろされ、行進の列に加えられるために
追い立てられる横を通り過ぎ、私はこの巨大な施設の出入りゲートに到着した。
頻繁な出入りがあるトラック用ゲートではなく、施設職員用の一般ゲートに入る。
そこの警備兵と、先ほどの関門ゲートと同じようなやり取りをした後、私は身分証を提示し、書類にサインした。
....そして私とゆうちゃんはこの呪われた港からの脱出を果たしたのだ.........
ひっきりなしにトラックが列を成している国道をしばらく走り、交差点でわき道に入った。
そのまま無言で20分ほど走ると、周りの風景はすっかりのどかな田舎に変わっていった。
ジープを道脇に止めると、後ろの席のゆうちゃんを隣に座らせた。
私は、人類統治機構軍大尉、ダッチワイフこなたの仮面を脱ぎ去り、泉こなたとなった。
隣に座ったゆうちゃんは未だ、緊張で身体をこわばらせている。
「ねえ、5年前に私が爆発事故で死んだ後、私のお父さんはどうなったの?」
ゆうちゃんの緊張をほぐすために私は身内の話題をする。それに一番知りたいことでもあったからだ。
ゆうちゃんはまるで堰が切れたかのようにしゃべりだした。
「こなたお姉ちゃんたちがダッチワイフ工場で爆死したっていうニュース、最初の頃は詳細が隠されていたの。
 でも、世界はすぐにあの工場が作ったダッチワイフに席巻されて...
そして、今の議長、つまり、ダッチワイフ会社の社長が世界にすべてを明かしてから世の中はおかしくなった。
 こなたお姉ちゃんのお父さん、そうじろうおじさんはね、こなたお姉ちゃんが亡くなった後、すっかりふさぎこむように
 なったんだ。でも、私が高校1年になって稜桜学園に通うことになって、私はこなたお姉ちゃんとそうじろうおじさんの家に
 居候させてもらうことになったの。私はなんとかおじさんを励まそうと思ったんだけど。
 人類統治機構が設立されて、私たちの生活は常に闇に脅かされてた。
私が高校3年生になったとき...女性をすべて隔離するという法律が世界で施行された日、家に帰ったらそうじろうおじさんは
 書斎で首を吊ってた。
 そのすぐ後に、機構軍が家に乗り込んできて、私はゲットーに入ったんだ」
私は静かにうなずいた。お父さんは自殺した。私はその頃、グレゴリーとともに残虐行為にふけっていた。
「ゆうちゃん。私は絶対にあなたを守るからね。なんで私に泉こなたとしての記憶がよみがえったのか
 まだ分からないけど、とにかくゆうちゃんだけは安全なところに連れて行く。
 そして、私に出来る限りのことはさせてもらう」
私はゆうちゃんをしっかり見つめた。どんよりと絶望に沈んでいた目にだんだんと輝きが戻ってくるのが分かった。
私の目の前で、ゆうちゃんは20歳前後のまばゆいばかりの若い生命力に満ち溢れた女性へと変わっていった。
その後、私はジープを走らせながら、私が泉こなただった頃の話を、時々家に押しかけるゆい姉さんや
世話焼きだったかがみ、おっとりしたつかさ、優等生だったみゆきさん、メイド喫茶でバイトしたり
コミケに行ったりしたあの正常な日々のことを、まるで独り言のようにしゃべっていた。
ゆうちゃんの話では、ゆい姉さんは秘密結社”女性”の主要構成員であることを疑われ、真っ先に逮捕の
危険性があったのだが、身の危険を感じてどこかへ逃亡、今は行方不明らしい。
「これが夢だったらいいのに...」
ふと、ゆうちゃんが漏らした。
「これが全部夢で、目が覚めたらベッドにいて、正常な世界に戻っていたらいいのに」

URLリンク(iup.2ch-library.com)
私達は田舎を抜け、数時間後、にぎやかな街を通っていた。脱出してきた地獄のような港の風景と違い、そこはきらびやかな光に満ち溢れていた。
クリスマスに備えて、街の街路樹にはイルミネーションが準備されている。そして、街中を歩く
カップルたち。その数は異様だった。
ふと私は気がついた。さきほど、正常な世界に戻れたらいいと私達は言っていた。
だが男たちにとって、まさに今、この世界こそが正常なのではないか?

240:グレゴリー7
09/12/21 21:44:04 I/GboDCh
私は歩道のカップルたちを見回した。秘密結社”女性”が支配していた頃は
絶対に存在しなかったであろう、オタクやナード、ブサメンの負け組み男たちが
その隣に女神のように美しいダッチワイフを連れて寄り添うように歩くカップルの大群。
彼等にとって、それは永遠に実現しない夢のはずだった。
だが、人類統治機構は、男たちを”女性”から解放し、ただひたすら自分を愛するダッチワイフを与えた。
負け組み男にとって、グレゴリーにとって、今のこの世界こそが 正常な世界 であるのだ。
考え事をしている私に隣のゆうちゃんが話しかけてきた。
「ねえ、こなたお姉ちゃん。もうすぐ、糟日部町じゃない?」
まっすぐな国道を通っていた私の目の前に、糟日部町を示す標識が現れる。
ここは私達が暮らした場所の近く。もうすぐ私が住んでいた家だ。
「ゆうちゃん、一目だけ見ておきたいんだ。昔の私の家をね」
私の言葉にゆうちゃんはこくりとうなずいた。見覚えのある路地に入っていく。高校時代は毎日駅まで通学してた道だ。
家の近くでジープを止めて私とゆうちゃんは徒歩で歩いていった。
道をすれ違う男たちは、人類統治機構軍の大尉の制服を着た私を見ると、目を伏せてそそくさと急ぎ足になっていく。
後ろをとことことついていく、囚人服を着たゆうちゃんの姿をチラチラと見る者もいた。
私のひと睨みでそういう者は逃げるように去っていったけどね。泣く子も黙る人類統治機構軍!
対照的に、ダッチワイフ達は私の姿を見ると、礼儀正しく一礼してくれた。
ついに目の前に私が過ごした家が見えてきた。私は目を細めて想い出に浸る。
だが、家の前のゴミ捨て場に捨ててあったものを見て私は息を呑んだ。
ゴミ捨て場には全身を刃物で切り刻まれたたものと、全身を焼かれて黒こげになったものの
2体の女性が捨てられていた。.....肉便器.....
そう、未だにダッチワイフを手に入れていない男達に与えられる囚人たち、つまり肉便器たちの成れの果てだった。
黒こげになった肉便器はすでに息絶えているようだが、全身を切り刻まれた肉便器はまだ息があるようだった。
乳房を切り取られ、全身をナイフで切り刻まれたその肉便器の秘部には酒瓶が突っ込んであった。
全世界がダッチワイフ生産にすべてを注いでいる現在、ダッチワイフは基本的に無料で供与される。
一体を供与された男がもう一体を所望する場合、乗用車の新車一台分程度の金額でもう一体を買うことができる。
だが、やはりすべての男性にダッチワイフが行き渡るにはまだまだ生産が追いつかず、どうしてもダッチワイフを
未だに持てない男が出てくる。
そういう者のために、一時的な対処として囚人が肉便器として与えられるのだが、周りのダッチワイフと比べてあまりにも
劣る生身の人間に屈折した憎悪をぶつけるのが通常だった。
肉便器の寿命はせいぜい数日と言われている。
ゆうちゃんは自分がこうなっていたかもしれないという事実を改めて突きつけられ、ショックのあまり私にしがみついてきた。
私はゆうちゃんの身体を抱き寄せすぐにその場を立ち去ろうとした。家の玄関の表札も他人の名前だったし、もう、この場所から
離れたほうがいいだろう。
と、丁度、ゴミ収集車がやってきた。
巨大な金属製のスクリューが回るその収集車は、ゴミ捨て場の前に止まった。
無表情な作業員が捨ててあった肉便器をもちあげ、スクリューの中に放り込む。
黒こげになった肉便器は無言でスクリューに飲み込まれ、粉砕されバキバキという音をたて、その細切れになった肉片は
スクリューにこびりついたものをのぞいてすべて、奥のタンクに吸い込まれていった。

241:グレゴリー8
09/12/21 21:46:26 I/GboDCh
続いて作業員は、まだ息がある切り刻まれた肉便器を持ち上げる。ゼイゼイと苦しげに乳房を切り取られた胸を上下させるその肉便器は
もはや意思表示さえ出来ずに、手足をばたつかせるといった抵抗さえ出来ずにスクリューに飲み込まれていった。
無慈悲な金属の刃は無力な人体を押しつぶし引き裂いていく。
真っ先に頭部が潰され即死したことは幸運だっただろう。
血で濡れた頭髪とピンク色の脳と白い石灰質のような骨が赤い液体と混ざり細分化されていく。
やがて、スクリューの動きとともに、同じく細分化された胴体の赤肉とゼラチン状の皮下脂肪、色とりどりの臓器
と一緒に上に持ち上げられ、一部はスクリューに引っかかりそのまま周り続けたものの、大部分は重力に逆らえずに
ボトボトと落ちていった。切り離された手足は割りと原型を保ったまま、スクリューが回るタンクの淵に追い込まれて
そのうち、一本の腕がごみ収集車の端っこのふちから突き出てそのままになってしまった。
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私はゆうちゃんの手をひっぱると足早に車まで戻り、アクセルを思い切り踏み込むと、道路に砂煙を立ち上げたジープは
高鳴るエンジン音とともに私の昔の家を後にした。
前の車をパッシングし、道を譲らせ、必要以上にアクセルを踏み込み、私は乱暴な運転を続けた。
しばらくたって落ち着いた私は、ゆうちゃんにダッシュボードの物入れを開けるように促す。
小物入れの中には警備兵が用意した缶コーヒーと携帯食が入っていた。
それらをゆうちゃんに譲り、私はハンドルを握る手を鷲宮神社のほうに向かわせた。
まっすぐな通りに古い商店街があり、その突き当たりに見覚えのある鳥居があった。
神社の脇に雑木林があり、道路に面している場所が空き地になっていたので私はそこに車を止めた。
ゆうちゃんに車で待っているように言うと、私は1人で歩き始めた。
昔の思い出が蘇ってくる。鷲宮町にあるこの神社はかがみとつかさの家だった。
あの時、ダッチワイフ工場で私はかがみとつかさ、母親のみきを巻き添えにして自爆した。
秘密結社”女性”の支部長という主要人物であったみきと違って、かがみとつかさは
まだ結社の存在を知ったばかりだった....
....もしも私があの頃に、秘密結社”女性”の存在を受け入れていたら?
黒井先生が言った言葉が思い出せる。
「なんで結社の一員ではいかんのや?これほど楽な人生はないで」
もしも私が皆とダッチワイフ工場の爆破を成功させていれば、かがみとつかさとみゆきさんは
死なずに済み、世界は何一つ変わることなく続いていただろう、男達を犠牲にし続けながら。
........
「おやおや、人類統治機構軍の大尉さんじゃないか。もしかして泣いているのかな?」
ふと聞こえてきたやわらかな低い声に私は顔を上げた。
目の前に居たのは、宮司服を着たおじさんだった。
そのおじさんはふと見た私の顔に驚きの表情を浮かべた。
「あ、あれ、君はもしかして,,泉さんのこなたちゃんでは?」
わたしはいつの間にか目に浮かんでいた涙をふいて、こくりとうなずいた。
「そ、そうか。こなたちゃんのお父さんはお亡くなりになったはずだから、泉さんのご親族のどなたかが
 あなたをオーダーメイドしたんだね。そのお方は人類統治機構の高官なのかい?君も大尉みたいだし」

242:グレゴリー9
09/12/21 21:49:25 I/GboDCh
「まあ、そんなところです宮司殿。ここへはとある任務に向かう途中で息抜きに立ち寄りました」
私は彼に合わせて適当に答えた。
突然、彼の後ろから透き通った声が聞こえてきた。
「おとうさーん、お掃除終わりました。アレ?お客様ですか」
巫女服を着た二人のダッチワイフが走りよってきた。私はその二人を見てショックを受けた。
かがみとつかさだった。
見慣れた水色の柔らかな髪の巫女服の二人。ツインテールのかがみとカチャーシャのつかさ。
ダッチワイフである彼女たちの美しさに私は見とれていた。
人間らしい造形の欠点をすべて洗い流した人工的な美がそこにあった。
「あら、人類統治機構軍の大尉さんじゃありませんか。いつも私達の平和を守ってくださって感謝いたしますわ」
慈愛の目で私を見つめながらお礼を言ってくるかがみは、もはや昔の面影はない。
「かがみお姉さん、私達はお邪魔だと思うわ。大尉さんはおとうさんとお話していらっしゃったわけだし。
 いきましょう」
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つかさは私ににこりと微笑むと、かがみを連れてそそくさと行ってしまった。
ただおは照れたように笑った。
「私のダッチワイフ達だよ。4体そろえるのにいくらかかったかなあ~、でも私はおかげで毎日が天国みたいだ。
 そうだ、大尉殿!もしもよろしければ、私達とお茶でも飲みませんか?」
ただおの誘いを受け入れた私は、神社内の客間に通された。
どしりと座ったただおの周りを、4体のダッチワイフが寄り添うように取り囲んでいる。
かがみ、つかさ、いのり、まつり。私はこの4人を知っている。ただおの娘たちだ。
お茶とお茶菓子を出された私は、黙ってただおの話を聞いていた。
「いやあ、本当にすばらしい世の中になったもんですよ。神様が私達の願いをかなえてくれたみたいだ。
 今ではこの通り、愛するダッチワイフ達に囲まれて暮らしてますわい 
 夜に4人の相手をするのは少々しんどいですがのぉ~がはははは!!!
 でも、何一つ不満も言わない。人類統治機構が悪魔を連れ去り、おかげで本来の姿である娘たちを
 私は手に入れました!人類統治機構の方々には感謝の言葉もありませんわい」
饒舌になったただおは私に向かってふかぶかと頭を下げる。
私は黙って立ち上がった。
「そういえば、お渡ししたいものがあるので取ってきます。お口に合うかどうかはわかりませんが
ちょっとした珍味ですよ」
私は作り笑いを浮かべた。
「おお、恐縮ですな。お気遣い感謝しますわい」
大喜びするただおに笑顔を向けたまま、私は部屋を後にした。
車のところまで戻った私は、後部座席にあるトランクケースを開けると、中から一丁のサブマシンガンを取り出した。
サブマシンガンのチャンバーに弾丸を装填し、予備弾倉を2つベルトに挟む。
ゆうちゃんが恐怖のまなざしで見ているのもかまわず、両手でサブマシンガンを構えながら私は神社に戻っていった。
客室のふすまを開けると、上機嫌のただおに4体のダッチワイフ達が寄りかかるようにくっついていた。
ダッチワイフ達はうっとりとしたような妖艶な表情でただおの周りを囲っている。
私がよく知っているかがみとつかさの面影は全く無い、見たこともない表情だ。
サブマシンガンを両手でしっかり構え、寄り添う5体に照準を定める。
ただおが私のほうに目を向けたそのとき、私はサブマシンガンをぶっ放した。
ズダダダダダダダダ!!!!
9ミリルガー弾が毎分1200発という高速で発射される。
5体の標的からはまるで赤い花のような血しぶきが空を舞う。

243:グレゴリー10
09/12/21 22:01:12 I/GboDCh
25発入りの弾倉はすぐに空になった。私はすかさず、ベルトに挟んだ予備弾倉をセットして
再びフルオートで弾丸を浴びせた。
それも撃ちつくすと、5体の肉体は流れ出す血の海に漬かり、ピクピクと痙攣していた。
全部で50発撃ちつくしても、1人あたり10発、全部が命中するわけではないので
1人だとせいぜい数発程度しか食らっていないだろう。
ダッチワイフの耐久力からしてこの程度では絶命するまい。私はもう一本の予備弾倉をセットし、レバーを
セミオートに合わせた。
血塗られた畳を這うようにしてこの場を逃れようとしているつかさの頭に2発ぶち込む。
片目に被弾して震える手で目を押さえようとしていたかがみの頭にまた2発ぶち込んだ。
いのりとまつりの頭にも同じように2発づつ。最後に、すでに絶命しているであろうただおのほうに向かう。
レバーを再びフルオートにセットすると、残弾をすべて浴びせてやった。
ただおの頭部はめちゃくちゃに吹き飛んでしまった。
「こなたおねえちゃん!なんで、なんでこんなことを..」
振り向くと、ゆうちゃんが立っていた。
「なんで、こんなことを...」
私を映すゆうちゃんの目に恐怖が宿っていた。
ゆうちゃんは2,3歩後ずさると、私に背を向けて駆け出した。
客室から出た私は、ヨロヨロとゆうちゃんを追いかける。
片手にサブマシンガンをぶらさげ、私は緩慢な動作で歩き出した。
ゆうちゃんはみるみる遠ざかっていった。
フラフラと車まで戻った私は手に持ったサブマシンガンを後部座席に放り込んだ。
ゆうちゃんはどこに行ったんだろう。奥の雑木林に匂いが続いている。私はゆうちゃんを追った。
しばらく雑木林の中を行くと、1人の男がゆうちゃんを追い詰めていた。
キモオタメガネの小太りの男だった。
私はそっと男の背後に回りこんだ。
「へへへ、こんなところで肉便器が何をしてるんだい?なんか逃げてきてたみたいだけど
 脱走でもしようと思ったのかい?」
男はじわじわとゆうちゃんに迫っていった。
震える小鹿のようなゆうちゃんに男は興奮気味にまくしたてる。
「ひひひ、怖いかい?これからお前を犯してからはらわたを引きずり出して、ゴミ捨て場に捨ててやろうか?」
私はキモオタメガネ男の首を後ろからつかむと、力いっぱい、地面に叩き伏せた。
「な、なんだああ!!!なにを」
無様に地面にひれ伏した男の叫びは、私の蹴りの一撃で霧散した。
私は男の頭をブーツで踏みつけた。
男は顔を血まみれにしながらも、目で私を見上げ、その制服に畏怖した。
私は男の顔を踏みつけながら周りを見渡した。周りは生い茂った雑木林だ。誰も見てない。
「あ。あのう...人類統治機構軍の方....許してください...」
私は男の言葉を無視し、身体を屈めると、ブーツの中に仕込んでいたナイフを取り出した。
目の端に、へたへたと座り込んでいるゆうちゃんを捉えながら、私はナイフを男の首に当てた。
「ひゃっひゃあ」
首筋に当てられた刃物にビクリと男が反応する。私は男の頭を踏みつけながらおもむろに
首にナイフを突き刺した。
「ごぶぉ、ごぶぉ...」
ナイフの刃をノコギリのように上下させながら男の首を切り裂いていくと、男の気管は空気と血の
入れ混じったような不気味な悲鳴をあげた。
鮮血が勢いよく吹きだし地面を濡らす。
いけない...知らないうちに口からはよだれが垂れてきそうだった。
ナイフは順調に首を切り裂いていき、そのうち骨にあたった。私は早まる動悸を感じながら
じれったい思いで、ナイフの上下を早くする。
やった!男の首は完全に胴体から離れた。私は立ち上がると、ホルスターから9ミリ拳銃を抜き出した。
へたりこんでいるゆうちゃんを一瞥してにらみつけると、拳銃を頭部に向けて一発撃った。
男の側頭部に9ミリの小さな穴が空いた。今度は、その穴からすこしずらしてもう一発撃った。
9ミリの二つの穴は、うまい具合いにつながって、丁度いい飲み口が出来た。


244:グレゴリー11
09/12/21 22:10:43 I/GboDCh
私は無我夢中だった。手に持つナイフと拳銃を放り投げると、地面にはいつくばり
男の頭部を拾って、弾跡から中の脳を飲み干す。
銃弾によって中をかき回された頭部の穴からはドロリとした脳と血と髄液のミックスが
私の喉を潤す。
もう何も考えられなかった。私は本能の赴くまま、腹を満たした。
おそらく今の私の姿は人外魔境だろう。構うものか!私は食べ終えた男の頭部をボトリと
地面に落とすと、身体中に力をみなぎらせ、まるで獣のような咆哮を発した。

「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

天空を揺るがすような地面を震わせるような咆哮だった。
自分の肉体からこれほどのものがみなぎるのは信じられない。
ゆうちゃんが私に拳銃を向けていた。
私が投げ捨てた拳銃だ。いつの間にか拾ってたんだ。
私は肩を落としてゼイゼイと荒い息を吐きながらゆうちゃんのほうに向き直った。
震える手で頼りなげに私に向けられた銃口をにらむ。
「ゆうちゃん、銃を降ろしなさい。私を殺したらあなたも終わりよ」
私は冷静に告げる。だが、ゆうちゃんは私に銃を向けたまま動かなかった。
「こなたおねえちゃん。こんな世界に生きてて未来と希望があるの?なんの喜びがあって
 生き続けなければいけないの?.....もうたくさんだよ。
 おねえちゃんは私の知らない人になってしまった。なんてひどいことを...なんで殺すの?」
....この世界には価値がない.....
私が秘密結社”女性”の存在を知らされ、そして男性を犠牲にして生きることを強要されたとき
私はそう感じた。
でも、私はそれに抗った。
「ゆうちゃん。私はかつてゆうちゃんと同じことを感じた。この世界に生きる価値はないってね。
 私はダッチワイフ工場爆破計画を阻止するために、友達を巻き込んで自爆したんだよ。
 せめて世界に可能性を残してから死のうってね。
 そしたら実際に世界は変わってた。
 私はやり遂げたんだよ。だから、今回もできる...もう一回、私は世界を変える」
しかし、ゆうちゃんはブンブンと頭を振った。
「私はこなたおねえちゃんとは違うよ。おねえちゃんみたいに強くはないんだ。
 ごめんね。私はいつも誰かに助けられてた。病弱だった昔は家族に、学校ではみなみちゃんに
 会って、最期の瞬間まで守ってもらえた。
 今もおねえちゃんが私を助けてくれてる。でも、もう嫌なんだ。もうたくさんなんだ!」
ゆうちゃんは私に向けた銃口を自分の胸元に向け始めた。自分の胸にピタリと銃口を当てて...
私にかすかに微笑みかける。
「さようなら、こなたおねえちゃん」
私は地面を蹴ってすさまじい勢いでゆうちゃんに向かった。目にも止まらぬ速さだろう。
ズバン!!!
銃声が響くのと、私がゆうちゃんの手から拳銃を蹴り上げたのは同時だった。
そのまま勢いとともにゆうちゃんを押し倒す。
私はゆうちゃんの体をまさぐって銃傷がないか確認する。どうやら怪我はないみたいだ。
私は立ち上がると、ゆうちゃんの頬を思いっきり叩いた。ゆうちゃんは悲鳴とともに後ろざまに倒れた。
そして、私はへなへなと地面に座り込んでしまった。そして、まるで子供のように泣きじゃくった。
大粒の涙と鼻水が顔をベタベタに濡らす。構うものか。
長い間、私は泣きじゃくった。そしてやっと言葉を発することができた。


245:グレゴリー12
09/12/21 22:13:42 I/GboDCh
「ゆうちゃんは私の妹じゃん。姉が妹を守るのは当たり前だよ。
...この世界は作り物じゃない。全部、本物なんだよ。ゆうちゃんも私も本物なんだ。
どんなにひどい世界だろうと、それが本物なら向かいあわなきゃ...
そして、それを変える努力をしなきゃだめだよ...
だから死なないでよ...うわああん」
地面に手をついて頭をうなだれながら泣いていると、ふと、温かい体温を感じた。
ゆうちゃんが私を抱きしめていたのだ。
「ごめんね、こなたおねえちゃん。私を助けてくれたのに..私はもう、あきらめないよ。
 だから泣かないで..こんなにひどい世界でも、おねえちゃんが居てくれれば、もう、大丈夫だから」
私達はしっかりと抱き合った。こうして私達は本当に和解した。
頭の中にあのメッセージが浮かんでくる。
「何かを手に入れるものがいたら、必ず何かを失うものがいる」
何かを失うものは私だけでいい...ゆうちゃんだけは...絶対に。

私達のジープは高速道路に乗って北上していった。
首都圏を離れた奥地に向かっていく。隣に座るゆうちゃんは、人類統治機構軍の軍服を着ている。
私が持ってきた予備の制服だ。ズボンではなくタイトスカートのほうのやつだ。
これを着たゆうちゃんはまるで優秀な事務員のように見える。
私達は堂々とインターの店で買い物をしたりした。女二人とはいえ軍人二人だ。
他の客達は皆、私達を避けるようにそそくさと去っていった。
買ってきた新聞を見ると、抵抗運動をしている地下組織が活発に活動している地域はもうすぐだった。
その地域はまだ完全に人類統治機構軍の支配下にはなく、いわゆる最前線だ。
高速道路上の電光掲示板に警告の文字が出ていた。
...これより先、軍関係者以外の立ち入りを禁ず....
やがて、検問が見えてきた。もはや高速を走る車は、私達のジープをはじめとした軍用車両だけだ。
私が提示した身分証で検問はすんなりと通ることができた。
これから先の高速道路は破壊されていて通行不能だったので、私は下道に降りた。
高速から降り立った街はどんよりと死んだように陰気な場所だった。
道を通る車は軍用車ばかりで、所々に人類統治機構軍の兵士たちが見える。
時間は早朝のはずなのだが空は灰色だ。しばらくジープを走らせていると、破壊された建物が目立つようになった。
遠くに見えるビルからは煙が立ち上っていた。道路の散乱物がそろそろひどくなってきた頃、
目の前に人類統治機構軍の小隊が現れた。
兵士の1人が道路の真ん中に立ちふさがり、私はジープを止めた。
周囲をすばやく観察する。装甲兵員輸送車一台、25ミリ機関砲を搭載している。その隣には後部座席にブローニングM2重機関銃
が据え置かれたジープが止まっている。
車両の周囲に兵士たちが固まっている。背の高い少尉が1人、おそらく小隊指揮官だろう。
少尉が私達のほうにやってきた。ジープの前に立ち止まると、敬礼した。
私は返礼をする。チラリと横目でゆうちゃんを見ると、私の行動をなんとか真似ていた。
「大尉どの。ここから先は危険です。敵の残存兵力がまだ完全に鎮圧されていませんので!
 おっと、保安部の方でしたか。もしかして、捕虜を引き取りにこられたのですか?」
私達の制服はネクタイを締めた内務系のものだ。
実際には人類統治機構軍=統合保安部治安局=極東第12課という長ったらしい部署の所属である。
捕虜や囚人の尋問は我々、統合保安部の仕事ということになっている。
私がレジスタンスの捕虜に接触するのになんら不思議はないということだ。
少尉もそう思ったんだろう。自分から捕虜のことに触れてきた。

246:グレゴリー13
09/12/21 22:17:16 I/GboDCh
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「すぐに捕虜をここに連れてほしい」
私がそう言うと、少尉はすぐに捕虜たちを連れてきてくれた。
少尉が率いる小隊が確保した捕虜は2名だった。1人の中年男とまだ若い女性。
そう、人間の女性だ。
うなだれて顔をあげようとしない捕虜を私とゆうちゃんと少尉は並んでみていた。
ふと、少尉がそわそわと私に目を向けているのを感じた。
「なにか用かね?少尉」
わたしは冷静を装って少尉に聞いてみた。
背が高く、精悍な顔つきの若い少尉は、私の言葉にピクリと反応して、おずおずと話しかけてきた。
「あ、あの...失礼ですが大尉どの。あなたは泉氏のご近親でございますか?」
少尉から出た以外な言葉に私はしばしとまどったが、「ああ、そうだ」と答えておいた。
少尉の顔に唐突に笑顔が浮かんだ。
「私の名は、白石みのると申します。学生時代に泉こなたさんという方と同級生でして...
どこかでお見かけしたことがあると思っておりました」
私はびっくりして、少尉を見上げた。彼は白石みのるだった。
驚きを表情に表してはいけない。ダッチワイフである私と彼とは初対面のはずだから。
「いやあ、泉こなたさんといえば結社から議長と博士を救いだした英雄ですよ!
 泉氏のご近親として面影を有していらっしゃるあなたとお会いできて光栄です」
白石みのるは私の顔をまじまじと見つめながらうれしそうにしゃべっている。
私自身、意外な知り合いと再会できて話を聞きたくなった。
「白石少尉、楽にしろ。少し話を聞かせてもらおうじゃないか」
「は、ありがとうございます!大尉」
白石と私はしばらくの間、立ち話をすることになった。
私達3人は、部下たちが用意してくれた即席の椅子に座り、同じく部下たちが炒れてくれた
「とっておきのブレンド」と言っていた金属製のカップに入ったコーヒーを手に
白石みのるの話を聞いていた。
しゃべり方は昔と変わっていないものの、外見は驚くほどに良くなっていた。
どうやら、高校を卒業して、スクールカーストの最下層から解放された
白石は、羽化したかのように生き生きと精進したらしい。
「いやあ、ジョックスやクイーンビー、取り巻きのサイドキックス、さらにその取り巻きのワナビーども
 は私の高校生活を暗黒時代にしてくれましたよ。
 私はスクールカーストから解放されることだけを夢見て、卒業の日だけを楽しみに学生生活を送ってました。
 でも、あきらかに私と同じナードの一員であったはずの泉こなたさんは違いました。
アニメやゲームをこよなく愛する帰宅部というナードのど真ん中、スポーツ部のジョックスやチアリーダーの
 クイーンビー、その家来どもから確実に狙い撃ちにされるような典型的なナードでありながらも
 泉こなたさんは驚くべき人だったのです。
一日中、寝転がってネトゲをしていてなんの鍛錬もしていなかったくせに、
 スポーツ万能でジョックスの付け入る隙がなかった。
さらに、本来はクイーンビーの器だと私が思っていた高良みゆきや、優等生、つまりプレップス、つまり、
 スクールカーストでは中の上くらいの階級の柊かがみや、ナードよりは階級が上のスラッカー、ええっと
 つまり、抜け作、馬鹿であった柊つかさを仲間に取り入れていた。
これは驚くべきことなんですよ?スクールカースト最下位のナードが、自分よりも上位カーストの友人を
 得るというのはありえないことなんですから!
 私は泉こなたさんのことを心で「武装オタク」と呼んでいました。
 今までにないタイプの完全武装をしたナードってことです。
泉こなたさんの武装ぶりは、修学旅行時に証明されましたね。修学旅行のバスの座席がなんと、上位カースト専用席といわれる
 一番後ろの座席だったんですからね!
 泉こなたさんがクラスを牛耳った瞬間でしたよアレは。ほんとうに」

247:グレゴリー14
09/12/21 22:22:53 I/GboDCh
「セバ...」
「え?大尉どの」
私はつい出かかった言葉をあわてて飲み込んだ。
「いや、なんでもない。続けたまえ」
白石みのるは在りし日の私のことを延々と話す。自分が他人からこう思われていたなんて..
なんだか気持ちがそわそわしてくる。
私は隣の若くてハンサムな少尉をしげしげと見つめた。
今の彼の姿を見ると、顔がほころびそうになる。今のこの世界は彼のために存在するといってもいい。
女性たちから虐げられていたかつての記憶が、彼をせきたて、人類統治機構軍の一員として
今は復讐を果たしている。
彼を心から祝福したい思いで胸が一杯になってきた。
ふと、積み上げられた武器が目に入った。
「少尉、あの武器はゲリラどもから押収したものかね?」
私が指差す方向に、白石は顔を向けた。
「ええ、そうですよ。カール.グスタフ対戦車ロケットにベルギー製5.56ミリ軽機関銃。
 おそらく旧自衛隊の倉庫から手に入れたものでしょう」
私はそれらの武器をこちらに持ってくるように命じた。
私達3人の斜め後ろには、縛られた捕虜二人と、それを見張る兵士が1人。
前には装甲兵員輸送車とブローニング機関銃のジープ、その周辺にのこりの兵士たちがいる。
やれるかもしれない。ここで最前線を突破するのが一番いい選択だろう。
カール.グスタフ2本とミニミ機関銃を目の前に置き、私はそれを調べるふりをした。
何気に、安全装置を外し、ミニミに200発弾倉をセットして弾薬ベルトを薬室にセットし遊底を引いた。
白石は私の行動を不思議そうに見ている。
私は横のゆうちゃんに目配せをした。
ゆうちゃんに向かってウインクをする。ゆうちゃんは何かを感じ取ったみたいだ。あわてたように何度も私に小さく
うなずいてきた。
私はカール.グスタフをいきなり取り上げると、肩に構えて目の前の装甲兵員輸送車に発射した。
ロケットが兵員輸送車に命中するよりも早く、私は空のカール.グスタフを投げ捨て、
次のカール.グスタフをジープに向けて撃った。
立て続けに爆発音が起きるのと、私がミニミを取り、腰だめに構えるのは同時だった。
カール.グスタフ発射時の無反動砲特有の白煙が私の後ろから漂ってくる。
私は最初に斜め後ろの、捕虜2人を見張る兵士をなぎ倒した。
そして目の前の白石にミニミ軽機関銃を向けた。5.56ミリの斉射をまともに浴びた白石みのるは
血の煙を全身から吐き出し後ろに吹き飛ぶ。私は横に体を一回転させて転がると
、そのまま、のこりの兵士達に向けてミニミを撃ちまくった。
タタタタタタタタタタタタッ と軽快な音と軽い振動を全身に感じながら私はひたすら撃ちまくった。
全員を殺した。私はミニミの引き金からようやく指を離した。
私の隣では、ゆうちゃんが恐ろしいことを行っていた。
ゆうちゃんは倒れている白石の体にまたがり、大きな石ころを両手にもって白石の頭を殴打していたのだ。
まるで野獣のようだと私は思った。
すでに銃撃で絶命している白石の頭をひたすら殴り続けるゆうちゃん。
白石みのるの頭はすでに砕け散って、脳と目玉が地面に広がっていた。
私はミニミを持ったまま固まっていた。ゆうちゃんから目が離せない。
やがてゆうちゃんはようやく殴打をやめると、飛び散る白石のドロリとした脳組織の残骸を手でつかんだ。
そして、それをむさぼるように食いはじめたのだった。
まるで飢えた獣のように、白石の脳をかき集め、手でつかみ、口に持っていく。
私が知っていたか弱いゆうちゃんの姿はそこにはなかった。
私は顔を背けると、捕虜のほうに向かい、縄を解いてやる。彼等を自分のジープの後部座席に乗せた。
後ろを振り向いたとき、目の前にゆうちゃんがいた。
私は飛び上がるほどの恐怖を覚えた。ゴクリと唾を飲み込んでゆうちゃんと向かい合う。
口の周りを血で真っ赤に染めたゆうちゃんの目はまるで燃えるように輝いていた。
「おねえちゃん、やったよ!私は憎い敵に仕返してあげちゃった!自分がこれほど人類統治機構の男たちを
 憎んでいたなんてね、驚いちゃった。ふふふ...」
ゆうちゃんはにっこりと笑った。まるで屈託のない子供のように純粋で晴れやかな笑顔だった。
私はゆうちゃんを助手席に乗せると、ジープを最前線に向けて走らせた。

248:グレゴリー15
09/12/21 22:25:31 I/GboDCh
レジスタンスの捕虜を手に入れるという目的が果たせた。
人類統治機構軍統合保安部のこなた大尉が捕虜を連れ去ったという
ことを知っている人間は皆殺しにした。
とりあえず、私の計画は順調に進みはじめたみたいだ。
私達はジープを捨て、捕虜たちの案内によって秘密の地下トンネルを歩いていた。
私とゆうちゃんは丸腰で、いまや捕虜たちが銃を持っている。
立場を入れ替えたのだ。
やがて、レジスタンスの部隊が私達を出迎えた。私とゆうちゃんは両手を高くあげ
降伏の意を示す。レジスタンスの1人が私の後ろに回りこみ、そして首筋に電撃のようなショックを感じた。
私の目の前は真っ暗になった。
こうして、私はレジスタンスにとらわれた人類統治機構軍の捕虜として彼等の手に渡ったのだった。
.......
私は夢を見た。
夢の中で私は横たわっていた。おぼろげな視界の中に白衣を着た男のシルエットが映し出される。
白衣の男は誰かと話しをしているみたいだ。
やがて、あのメッセージを男が発した。
「何かを得るものがいるなら、必ず何かを失うものがいる」
.....
目を覚ますと、私は縛られて椅子に座らされていた。
目の前にレジスタンスのメンバーが数人、椅子に座って私と対座している。
小さな部屋みたいだ。入り口付近の壁際に、1人の女性が腕をくんでもたれかかっていた。
予想していた通りだ。その女性に見覚えがあった。
ゆうちゃんと同じくらいに外見はほとんど変化していない。
小早川ゆい。
ゆうちゃんの姉で私の年上の従姉妹。
私は重たい頭を上げてあいさつをした。
「やあ、ゆいねえさん。5年ぶり」
レジスタンスのメンバーがいっせいにゆいねえさんのほうを向く。
ゆいねえさんは片手を小さく振った。
「久しぶりね。こなたちゃん。ずいぶん変わってしまったわね、あなたも」
反対向きの椅子に座り、背もたれに腕を組んで足を広げて
座っているジョックス風イケメンの男が私をにらみつけている。
いかにもスポーツをしている風な引き締まった肉体と、日に焼けた肌、髪は
長髪を後ろで結んでいる。
学生時代はサッカー部、今はウィンドサーフィンといったところか?
そのジョックス風イケメンの隣に、いかにもな身なりをしたホスト風イケメンが
ポーズを決めるかのように足を組んで手をアゴの下にあてて私を見つめていた。
イタリア製らしき、大きくはだけたカジュアルジャケットのしたに、襟がツンツンした
色彩の入れ混じった派手なシャツが見える。
ホスト風の男の中には時々、どう見てもお前は金太郎にしか見えんだろ!という勘違いイケメンが
いるものだが、私の目の前のホスト風イケメンは掛け値なしの美形だった。
奥のほうには目立たないものの、メガネを掛けた知的なまなざしを私に向ける、インテリ風イケメン。
そして、中年のきつそうな女性が1人。
ゆい姉さんを含めて、この5人が私の尋問にあたるみたいだ。
これら、レジスタンスに加わっている男性は、秘密結社”女性”が支配していた頃であっても
彼女たちから優遇を受けていた者達だ。
男性の全人口の数パーセント程度の数であっても、全世界で見ると膨大な人数に及ぶ。
さらに、世界人口の半分を占めている女性たちの残党と手を組んだ、彼等レジスタンスは
かなり強大な抵抗勢力だった。

249:グレゴリー16
09/12/21 22:27:24 I/GboDCh
最初に口を開いたのはジョックス風イケメンだった。
ぶっきらぼうな威圧的な口調で私に問いただす。
「あんたのことは、ユイの妹やあんたが救い出したメンバーたちから聞いている。
 なぜ、自分の属する人類統治機構軍に牙をむいてまで俺達レジスタンスのところに
 投降してきたのか理由を話してもらうぞ」
私は洗いざらいしゃべった。
かつて普通の女子高生だったこと。秘密結社”女性”の存在を高校の授業で初めて知ったこと。
人類の歴史を変えるであろうダッチワイフ工場を守るために自爆したこと。
ダッチワイフとして再生され、グレゴリーとともに残虐行為にふけっていたこと。
ゆうちゃんに出会って記憶を取り戻したこと...
グレゴリーの存在はレジスタンスのメンバーたちにとっても驚きだったらしい。
ジョックス風イケメンは怒りに拳を握り締めていた。
「なんて屑野朗だそいつは!もしも奴が高校時代に同じ学校にいたら
 俺は奴を毎日、足蹴りにして唾を吐きかけてやったものを!」
ジョックス風イケメンは部活とデートに忙しく、ナードたちを迫害していた
昔の栄光の時代をよく回想したがる。
インテリ風イケメンがメガネをきらりと輝かせ、グレゴリーを分析しだす。
「おそらくグレゴリーは、幼少時は明るくおもしろい子供として、女の子たちとも
 普通に話をしていたんじゃないかな?でも、成長していくに従って
 女の子たちは暗くても寡黙でも、イケメンでスポーツ万能な男をチヤホヤするようになった。
 さらに、グレゴリーの元々、片鱗をあらわしていたその醜い風貌は、その醜悪さを
 際立たせるようになってきた。
 彼は現実から目を背けるがごとく、アニメやゲームなどの2次元の世界にはまりこんでいった。
 スクールカーストが先鋭化する高校時代には彼はもはや最下層のナードとして
 積極的に迫害される存在となったと思うよ。
 やがて、彼の中に、女性にたいする憎悪が蓄積されていったんだね。
 グレゴリーは常々、こう思っていたと思うよ。「俺も、ジョックスのように
 女性にチヤホヤされて熱い視線を浴びたり、ちょっとした会話から恋に発展したり、
 気の強いツンデレタイプや、おとなしい無口タイプ、幼馴染タイプ、妹系、カワイイ系
 などの女性達の間で気持ちが揺れ動くような青春時代を送れるべきだ」とね。
学校卒業とともに、スクールカーストからの解放を味わったナードは、往々にして
 新しい自分を演出しようとする。いわゆる卒業デビューというやつだ。
 例えば、ちょっと俺は悪でっせ!みたいな雰囲気をかもし出したり、もしくは
 クールで無口な近寄りがたいオーラを漂わせた孤高の男になりたがったり。
 だが、それはあくまで、かつてナードとして迫害されていた暗黒の高校時代を
 他人から触れられたくはないがゆえに、あえてそういう話題を振られるのを避ける
 ための行動としか僕は思えない。
 だが、スクールカーストから解放されたはずの彼等のようなかつてのナードは
 社会や大学でも相変らずのさばっているジョックスに愕然とする。
 いかに、かつてのナードがジョックス風に振舞ったとしても、本物のジョックスとは
 蓄積された経験も自信も違う。
 つまり、彼等の卒業デビューはすぐに挫折することがほとんどだ。
学生時代は迫害され、卒業デビューも失敗したグレゴリーの中に溜め込まれた鬱憤は
 今や丁度いい条件で爆発する機会を得たのさ。
 人類統治機構の中にはグレゴリーが大勢いることだろう。
だからこそ僕たちは戦わなければいけない!今、行われていることは人類の歴史で最大の
 恥だよ」
...あんたたちイケメンにとってはそうだろうよ...と私は思った。
不思議なことに、グレゴリーをけなされたことに対して私は憤りを感じていた。
なんでだろう?自分でもよくわからない。
私のまなざしを受けたジョックス風イケメンは、睨み返してきた。
「さてと、まだあんたの目的を聞いてないぜ。一体、なんの目的があってここに来た?」
取引開始だ。
「私は小早川ゆたかの保護と、私に対する協力を得るためにここに来た」
レジスタンスの視線が一斉に私に注がれる。

250:グレゴリー17
09/12/21 22:30:24 I/GboDCh
「私とあなたたちレジスタンスにとってお互いに利する目的だろう。私の目的は、ダッチワイフ生産総合本部
 の破壊。知ってのとおり、あそこの警備は人類統治機構軍が最大限の力を注いだ鉄壁の防備だ。
 レジスタンスでは手も足も出ないだろう。だが、私なら出入りできる筈」
私の言葉に、部屋の中は静まり返った。
ホスト風イケメンが「フュー」と感嘆の息を漏らしたが、誰も反応しなかった。
しばらくの沈黙の後、ようやくインテリ風イケメンが語りだす。
「ダッチワイフ生産総合本部....一つの都市ほどの規模を持つ、ダッチワイフの研究開発と生産設備の総本山、
 まさに、人類統治機構の心臓部か。そこに進入するのは我々レジスタンスの多数の犠牲をもってしても
 不可能だった。さらに中枢部に入ることができるのは、人類統治機構の中でも限られた人間だけだ。 
 君にそれが出来ると言うのかい?」
わたしはうなずいた。
 「私とグレゴリー、そして人類統治機構のトップの2人の関係はさきほど話したとおり。
 個人的なつながりから私は彼等に接触できる。それに、おそらく、私は特別なダッチワイフだ。 
 泉こなたとしての記憶を有しているのだから...だから、博士は私に会ってくれるだろう」
さっきから壁際で腕を組んでじっと話を聞いていたゆいねえさんが前に出てきた。
 「こなたちゃん、あなたが気絶している間、私達は医務室であなたの体を調べ上げたわ。
  勝手にそんなことしてごめんなさいね。でも、もしもあなたの体にGPS追跡装置や盗聴装置やらが
  仕掛けられていたら私達の身も危なくなるの。
  結果、そういう類のものはなかったけれども、あなたの身体について驚くべきことが分かったの。
  あなたは世界中のどのモデルのダッチワイフとも、そして人間の女性とも違ってた。
  つまり、あなたは世界でたった一つの存在。
結論から言えば、あなたは非常に人間に近い部分から作られてる。
  私達の予想では、あなたは人間の発展型のようなものだと思うわ。
  ダッチワイフ達が人造人間であるなら、あなたは改造人間のようなものだと
  医者が言っていた。おそらく、あなたは博士が作った、結う一の試作品の完成型なのでは
  ないかとね」
私はうなずいた。なんとなく予想はしていたからだ。 
 「こなたちゃん、あなたがダッチワイフ生産総合本部に侵入できるってのは私も信じるわ。
  でも、そこを破壊するなんて強行、あなたは無事に帰ってくるつもりはないとしか
  思えない。そうなの?」
レジスタンス一同の視線が再び、私に集まる。私は答えた。
「私には時間がない。グレゴリー殺害や白石小隊を全滅させたこと、その他の殺害行為がいつ発覚して
 私が指名手配されるようになるのか..だから、あなた達レジスタンスも早く決断してほしい。
 レジスタンスに加わってあなたがたと戦いを共にするという選択よりも、今の私に出来る最大のこと
 なのだから」

251:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 22:45:36 0/IfQlST
解除支援

252:グレゴリー18
09/12/21 22:55:11 8Zn5x8Ds
ジョックス風イケメンが私に神妙な視線を浴びせながら問うてきた。
「なあ、あんたは女子高生だったときに、”女性”から男性を解放したくて自爆したんだろ?
 おかげで世界はあんたが望んだ風になったはずだ。
 でも、なぜ、また世界を変えようとするんだ?
 あんたが救いたいと思った男性の大部分はあんたの願いどおり救われたはず。
 かつてのあんたが命を投げ出してまで守った、ダッチワイフ生産の心臓部を
 あんたが破壊するというその理由はなんなんだ?」
 私は答えた。
「私が望んだのは、男性の解放というのは間違いはない。男性が搾取され続ける存在から
 歴史上初めて逃れたとき、世界は一つになり、人類はそのパワーを飛躍的なまでに発展的に
 使えることは、人類統治機構が証明した。
 だが、その発展はあまりにもスピードが速すぎた。
 そのスピードのせいで、失うもののの犠牲があまりにも大きすぎる。
 
 歴史の流れは変えることはできない。秘密結社”女性”の存在はなかったことにはできないし、
 人類統治機構で示した、世界人類の一致団結は、このまま進んでいくのは止められないんだ。

 おそらく、ダッチワイフ生産総合本部では、ダッチワイフの妊娠技術が完成を見る頃だろう。
 もしも、ダッチワイフ達が妊娠機能を獲得したらどうなる?
 女性は完全に消滅するしかなくなる。
 だから、今、それを止めないと。
 人類統治機構に大打撃を与え、あなたたちレジスタンスの勢いを拡大させるチャンスは今しかないだろう。
私は善良な女性達にチャンスを残したい。
ゆうちゃんやゆいねえさん、私が自爆で巻き込んだ友人達の分も、そして私が知っている数多くの善良な女性達に
 チャンスを」
「わかった。とりあえず、今から上層部で話し合いをもつことにしよう。あんたは限られた場所内ではあるが
 比較的自由に過ごせるようにしよう。今からしばし休養を取って、身内と再会を喜びあうといい」
ジョックス風イケメンはそういうと、インテリ風イケメンとホスト風イケメンと中年女性を伴って
部屋を出て行った。
去り際に中年女性が私を、能面のような面でキッとにらみつけていった。
おそらく秘密結社”女性”の主要構成員の生き残りであろう、その中年女性の、私に向ける憎悪は
想像はできる。
ゆいねえさんだけが残った。そして、レジスタンスのメンバーたちと入れ替わりに
ゆうちゃんが部屋に入ってきて、私のところに急いで駆けて行った。
手に着替えと軽食を持っている。ゆうちゃんはそれらを一旦、空いてる椅子の上に置くと、
私に抱きついてきた。
「こなたおねえちゃん!」
私はゆうちゃんの抱擁を受け止めた。抱き合う私達二人を、さらにゆい姉さんの抱擁が包む。
こうして私達は5年ぶりの再会を、お互いがこの5年間の地獄の底からの奇跡の再会を
噛み締めた。


253:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/21 22:56:49 fRFj0N5j
おおうえぇ~ !!!

くそっ・・・ ! 折角の クリスマスケーキ がゲロまみれだ !!

やい、 グレゴリー ! 御主があまりにも グロテスク な物書くから
吐いてしまったではないか !! ドイツ連邦陸軍 か ドイツ第9国境警備隊 ( GSG9 )
の制式採用銃火器を登場させてくれがな。


面白かったが、 自分を殺してどうする ! 読者の側からすればなかなか笑えるが・・・。

254:グレゴリー
09/12/21 22:57:36 8Zn5x8Ds
とりあえず、ここまで。
肝心なことを言い忘れていたが、この作品は、まとめサイトにある

「女たちの陰謀」

の続編です。では、またお楽しみに

255:グレゴリー
09/12/22 18:15:27 7zCe1ZuK
ども、グロ絵に挑戦してみたのですが、やっぱり皮下脂肪という概念を手に入れた
私の絵は進歩していると自分でも思う。
ちょっと昔、間違って自分の身体の一部を切り裂いてしまったことがあったんですが
そのときに私は自分の内部を見て発見したのです。皮下脂肪というすばらしき
エッセンスを!クリスマスケーキよりもローストチキンよりも
食欲をそそるね♪

256:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/22 21:58:55 25+0/k66
ぐえええぇぇ゛~ !!!

くそっ !! この カニバリズム狂 め !!

257:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/22 23:34:07 7UuGtimK
新ジャンル:皮下脂肪

258:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/23 01:28:17 2Ro6p96q
明日クリスマスイブなわけだが、グレゴリーが投下を早めたのは、
急遽イブとクリスマスに予定でも入ったからか?

259:グレゴリー
09/12/24 16:24:38 fZmwd8P+
>>258
知らなかったのかい?今年のクリスマスは中止だってよ。


260:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/26 21:15:58 ybBkY5z3
保守

261:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/26 21:43:26 DnTuMB9p
グレゴリズム、堪能させて頂きました。
此処の書き手の中では一等狂ってて、そして隠すところ無くその狂気を剥き出す姿が逆に清々しい。

262:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/27 18:59:15 84ueqZDU
URLリンク(www.youtube.com)

263:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/27 23:48:33 k3NMn2R+
       彡川三三三ミ
       川川 ::::::⌒ ⌒ヽ  
      川川::::::::ー◎-◎-)
      川(6|::::::::  ( 。。))   
    ._川川;;;::∴ ノ  3  ノ  
  /;;;:::::::::::::::\_;;;;;;;;;;;;;;;;ノ    
 /::::  /::::::::::::    |::::|
(:::::::: (ξ::  ・ ノ::・/:::|
 \::::: \:::::::   (::: |
 /:::\::::: \:::    ヽ|
/::::   \::::: \::: ヽ )
|:::      \::   ̄ ̄⊇)__  ~
|:::::::      \;;;;;;;;;;;(__(;;;・)  ~ 
\::::::::::   ξ(;;; );; )      ~
  \::::::::::::    ) )
    ):::::   //
   /::::::::: //
 /:::::  (_(_
(;;;;;;;;;;;__っ)))つ

264:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/28 00:51:05 cfOZwmli
こなた「自殺するのが嫌だから、秘術を習得したよ。
     残機九十九、STGのチートを応用したのさ。
     99回死んでも、復活できる」
つかさ「ああ、つまり。100回自殺に追い込めば殺せるんだね」
みゆき「お手の物です」
かがみ「百回も自殺に追い込めるなんて」
こなた「……」

265:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/29 21:54:24 H8LSNYa0
つかさビッチ漫画更新しました

「木冬つかさがびっちになったけど俺ミラじゃねえからいいや」スケッチ

URLリンク(www10.atwiki.jp)

相変わらず話が破綻してますが、雰囲気を読んで下さい

266:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 01:56:07 /YwlAPn8
久しぶりすぎて吃驚w

267:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 11:16:48 dFaNkjL/
コミケでこなた自殺ネタ扱ったサークルでないかな

268:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 16:27:46 chNL9bQM
今さらな質問なんですけど
ここってやっぱり自殺オンリー?
他殺or事故死はダメ?

269:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 20:47:27 w/BeiTAF
過去の見れば分かると思うけど、こなたさえ自殺すればいい(未遂は色々揉めた)。
てか普通に殺されたり事故死したりじゃ、スレタイに反するでしょ。

「自分から殺されにいった」とか「殺されると分かっててみゆきの所に赴いた」とかだったら、判断に迷うけど。

270:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 21:07:14 chNL9bQM
>>269
返答どうもです
う~ん、やっぱり自殺オチじゃなきゃダメか~
他を当たることにするノシ

271:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/30 23:36:01 2PZrn/DE
>>269
>>270は荒らしかここの古参
自殺未遂、和解、死んでいないなど保管庫にはいくらでもある
自分が気に入らない話を排除しようとしているんだろうな

272:270
09/12/31 01:58:47 61fku5v0
うわっ!?荒らし扱いになってる汗
そういうつもりじゃ…

こなたの自殺以外の鬱系SSを執筆してみようかと思ったんだけど
他に鬱系歓迎の投稿場がないので聞いてみたんですが…

なんかすいません…

273:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/31 03:09:19 9rBuBP36
>>272
文面から>>271>>269>>270を逆に間違えじゃね

それと欝系SSでエロじゃないならvipのらき☆すたSSスレだったここなら良いと思うぜ
らき☆すたSSスレ ~新天地アニメキャラ板~
スレリンク(anichara板)

エロパロは今は荒れていて叩かれるだけだからやめとけ

274:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/31 03:54:03 61fku5v0
>>273
わざわざ紹介ありがとうございます

らき☆すたSSスレ、エロパロSSスレ、自殺スレを普段から愛読させてもらっていて
3スレの中で鬱・グロモノが住人の肌に一番合ってるのがここだと思って先の質問に至りました…

エログロ有りで自殺以外の鬱SSの行き場が無くて…

275:名無しさん@お腹いっぱい。
09/12/31 15:52:52 apV3GJrt
 今年もこちらのスレ並びに住人の皆様方には大変お世話になりました。
投下されるSS等には心動かされるものが数多あり刺激されること頻りでした。
また同時に書く側でもある僕に英明な諸氏から毀誉褒貶を戴けたことは允に望外の沙汰であります。
2010年が皆様にとり飛躍の年となりますことを切に冀いつつご挨拶に代えさせて戴きます。

276:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/01 03:29:48 aKl9zNHA
>>275
飛躍して死ね

277:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/01 14:28:28 1Chm+qcC
ぶみゅ、去年は春頃投下してから、他スレ行ったりしちゃったからなぁ。
構想はあるので、今年は積極的にこなたを自殺させていきたいところ。よろしくね。

278:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/04 03:53:33 GiYY9/Pk
つかさビッチまだあったのか・・・

279:神奈川版「麾く煉獄」追加シーン
10/01/07 09:43:09 LtS/mxEW
大石「やれやれ・・・こっちも堪忍袋の緒が切れましたよ。熊ちゃん、テープを持ってきてください」
そうじろう「テープだと?」
大石「あなた、あの後、ゆいさんが自白剤とLSD入りのお茶を飲ませたんですよ
   泉そうじろうさん、いやファン・マニュエル・ゴメスさん」
そうじろう「違う!俺は泉そうじろうなんだ。日本人だ!」

そうじろう『デヘヘヘヘ、俺が泉そうじろうという五等民族なわけないじゃん(笑)
      俺はファン・マニュエル・ゴメス。ブラジルで9千万件の強姦事件を
      起こしたプロだぜ。ブラジルじゃあヤバくなったんで、日本に逃げたってわけよ』
そうじろう「嘘だ!俺はブラジルなんて行ったことないぞ!」
そうじろう『日本に潜伏するにゃ、日本人になりきるしかない、そこで当時小学5年生だった
      泉そうじろうをナイフで掻っ切って、ガソリンで焼いた後、そうじろうに
      なり済ましたわけよ(笑)』
そうじろう「出鱈目だ!」
そうじろう『俺が通っていた小中高大の女子をレイプした後、シャブ漬けにして、風俗店に
      売り飛ばしたな(笑)お母さんが学校の女子生徒が4分の3が行方不明なのは
      おじさんの仕業なのかだって?ご名答!そ、全部おれがやったのさ!キラッ☆』
そうじろう「ゆきは嘘ついているんだ!あの糞ババァは昔から嘘つきなんだ!」
そうじろう『かなたは良かったな、風俗店に売り飛ばすのは勿体ないから、売春をさせたり、
      アダルトビデオに出演させたりして金儲けの道具として仕えたな(笑)』
大石「んっふっふ、あなたは人間として最低なことをしていたんですね~」
そうじろう『かなたを利用して、○沢小の校長を取り入って、公然と○沢小の生徒達に手を
      出し始めまくったな。ほぼ全校生徒、ジャブ漬けの上に風俗店行きになったけど(笑)
      そういや、伊藤伸恵とかいうガキがいたな。あいつムカつくから、ガンガン犯しまくったぜ(笑)
      たしかあいつ、妹がいたっけな、そいつもガンガン犯して、姉妹丼にしてやったがな。
      その後、校長が腹上死して、全財産、手に入れたけどな。この家も元々、校長の家なのよ』
大石「ところであなたはつかささんとはセフレだと言ってましたが、事実は違ってますよ」
そうじろう『つかさちゃんはガンガンやりまくった後、シャブ漬けにして風俗店に売る予定だじょ~
      ゆたか?あいつは結構高値が付いているんで、明日頃、犯してジャブ漬けにして風俗店に
      売り飛ばす寸法だがな(笑)』
大石「それにあなた人を殺しているようですね」
そうじろう『何年か前、伊藤高文とかいうキモオタくんと麻雀したんだが、当然、こっちはイカサマよ。
      あのキモオタくんは負け金、一千万円を支払わねーから、頭にきて、中華包丁で切り殺して
      やったな(笑)まぁ後で自殺したように見せかけたんだがな。あとはヤクザを使って、キモオタくんの
      家まで負け分を取り立てに行ったわけよ(笑)』
大石「いや~ここまで来ると非道ですな」
そうじろう『近々、俺は台湾に高跳びする予定よ、この前、競馬でかなりの借金してな。闇金まで手を出したよ(笑)
      俺はこなたを風俗店に売り飛ばして、てめぇ(ゆい)に借金押し付ける計画だぜ。借金はいくらかって?
      軽く一億はあるな。まぁ頑張って借金を払いたまえ(笑)、あとこなたは俺のガキじゃねーし
      校長との子供だし』
大石「ゴメスさん聞いていますか?あれ?」
そうじろうは自殺していた。口にオートマグを咥えて自殺したようだった。

おしまい

280:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/08 09:21:56 IvBP5tzq
>>279
強姦罪数万件、殺人罪6件、児童買春法違反、私文書偽造、覚せい剤取締法違反
横領罪、道交法違反でそうじろうはどの刑罰を受けるのか?

①無期懲役
②懲役30年、執行猶予5年
③死刑

俺は②だと思う。

281:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/08 19:54:34 3Yme47yV
>>278
「つかさのアルバイト」のつかさはビッチとは思えない……
むしろなんかプライド高そう。
ただかがみが「ビッチ」って言ってるだけにしか思えない。

282:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/09 23:58:09 W8vjdlZu
つまらん

283:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/10 22:45:34 UqRrkG2I
でもねって

284:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/11 00:35:07 kFX4K6mj
最近のSS作品は下らないのが多い
やっぱ長く続くのも問題あるな

285:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/11 01:44:23 WnKvQ8DT
別に二次創作なんだから作者のオナニーで全然構わないと思う
その詰まらない文句だけの書き込みは保守のつもり?

286:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/11 01:55:54 hm5lp6EQ
かがみ「最近自殺してないんじゃない?」
こなた「いい事だよ」
つかさ「良くないよ……。こなちゃんのイメージは自殺なんだから、もっと自覚持ってよー」
こなた「いや、私一人に自殺の懈怠の責を求められても……。
     自殺させる側が怠けてるせいだよ」
かがみ「言われてみればそれもそうね。私たちがもっと積極的にこなたを追い込むべきね」
つかさ「さんせー」
こなた(でもこの二人怖いしな。比較的ぬるそうな背景コンビに任せようっと。
     ……背景コンビニぷぷぷ。便利な二人にはぴったりの称号だよ)
こなた「いや、背景コンビにも活躍の機会を与えてあげようよ。
    というわけで、任せたよ」
あやの「うん。頑張って泉ちゃん自殺させるね。出番ありがとう」
みゆき「頑張って下さいね」
こなた「……。いや、何他人事みたいに振舞ってるのさ」
みゆき「と、申しますと?」
こなた「背景コンビ、って言ったじゃん」
みゆき「!?」
こなた「峰岸さんと一緒に、頑張ってね」
みゆき「あ……いや。く、日下部さんは……」
こなた「メイン4の方じゃん」
みゆき「!?」
みさお「ちびっ子ぉ……ありがとよぉ;;」

みゆき「……。これは徹底的に追い詰める必要がありますね」

287:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/11 10:47:20 s0rMewbp
キャラの台詞でつまんねえこと言わす寸劇が一番つまんね

288:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/11 11:26:39 lWVyTF59
なにこのキモいスレ
完全に歪んでるよオマエラ

289:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/13 08:56:02 DRL3LvgG
これ着て、海辺の旅館で、首を吊る。
URLリンク(page5.auctions.yahoo.co.jp)

290:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/13 22:42:59 gc1YdTQ5
年初一発目は誰がくるかな

291:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/14 01:01:53 gLCWsdEd
中尉………

292:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/15 00:26:52 Jtj3ObvU
>>289
あんま高値ついてないね

293:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/16 01:32:46 8VxYreTe
保守

294:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/16 21:56:18 mI9ujlKe
 

295:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/17 01:28:06 cW22Hqr+
ガンガン…

296:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/17 13:44:13 8WAs2agH
自殺

297:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/17 19:19:47 3mXQ5388
>>220
多分、上京したんじゃないかな

298:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/17 21:38:03 3mXQ5388
 

299:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/18 01:00:16 c9HSx7tD
ああ、支援したい
けどできることがない
音楽なんかもう需要ないだろうし

300:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/18 10:55:34 P6OyXrid
ここはアンチスレなの?

301:名無しさん@お腹いっぱい。
10/01/18 12:11:29 ZNMxm0Xa
いや?それだけじゃ説明しきれない

302:グレゴリー
10/01/18 20:16:38 HSWH4YTk
ども、ようやく年末年始の慌しさが終わり、賢者タイムが戻ってきましたわい。
クリスマスに正月休みとたくさんの主人公になりたい男女たちを目撃し
げんなりしておりますわい。主人公たちにとって、自分の人生は特別で、当然
ながら特別なことをやらないといけないのだろうが、私は糞だと思うのであります。
テメエらが主人公のつもりなら、どうしてお前らが行く先々の特別な場所で
同じような主人公たちが群れているんだと!主人公というのは1人でっせ?
とにかく新年おめでとうございます。続編もちゃんと投稿するので見捨てないでw


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