【けいおん!】唯×梓スレ 3at ANICHARA2
【けいおん!】唯×梓スレ 3 - 暇つぶし2ch250:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/30 22:50:36 6/p0y76q
>>249
お酒は20になってから!

251:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/30 23:14:43 +R/sQYQl
 今日は2月14日、バレンタイン。全国的に女の子の日。
 男の子も女の子もテンションが高くなる日でもある。
 男の子はチョコを貰えるかどうかソワソワして、女の子は想いを伝えるために精一杯の勇気をスパイスに作ったチョコをいつ渡そうかと思案している。
 舞台が女子高になると男の子がいなくなるから渡す相手がいなくなるかというと、そうではない。女の子同士でも友チョコやら何やらで盛り上がるのだから。
 ……それに、たとえ同性だとしても恋愛は成立するものだし、そういう人はしっかりと本命のチョコを作ってきている。澪先輩や律先輩辺りがそれに当たるんじゃないかな。
 斯く言う私も憂や純たちに渡すチョコを持ってきているのだけれど、あくまでそれは友チョコ。本命もしっかりと持ってきている。
 渡す相手は現在私が片想い中の唯先輩。これまで幾度となくアプローチをかけてきたけど、全然気付いてもらえないからこれを機に想いを伝えよう、という魂胆である。
 ……しかし、悲しいかな私は臆病だから本命チョコとは別の義理チョコも持ってきてしまった。
 本命は大きなハートに恥ずかしい言葉を書いてきたけど、義理のほうは大きなハートまでは同じだけどその上にはみ出すぐらいの大きさで『義理』と書いたものである。
「はぁ……、どうしようかなぁ……」
 伝えたいという気持ちはもちろんある。気持ちを伝えてチョコを食べてもらって、おいしいって言われたい。大好きな唯先輩の笑顔でおいしいよって。
 だけど、もし受け取ってくれなかったら、気持ち悪いと思われたらと思うと後一歩が踏み出せない。そうすると今までの関係が壊れてしまう。抱きつかれたり頬擦りされたりする日常が無くなってしまう。
 それなら、何も渡さないで、何も言わないで、今までの関係で満足したほうがいい。結ばれることはないけど、それでも関係が壊れるよりかはマシだ。
「でも……、それで私は満足できるの?」
 音楽室の扉をそぉっと開ける。別に何かやましいことをしている訳じゃ無いから堂々と開ければいいとは思うけど、なんとなくの行動だ。
 いつもどおり私が一番乗りかなと思っていたら、先客がいた。唯先輩だ。部室の真ん中で誰かを待っているように目を瞑っている。
「唯先輩、早いですね」
 私が入ってきたことに気付いていないみたいだから、忍び足で真後ろに歩み寄り、背中をぽんと叩きながら声をかける。
 すると、ようやく気付いたのか、先輩は振り返って私を見つけると花のような笑みを零した。
「あずにゃん、待ってたよ」
 その表情に、その言葉に、私の心臓がどきりとする。待っていた? 私を? 一体どうして……。
 胸に宿るのは疑問と、そして期待。なんとなく解る気がしたけど、それを決め付けるには早計すぎる。それに、そんなに世の中は甘くない。
「どうしたんですか?」
「うん。今日はあずにゃんに渡したいものがあるんだ」
 心臓が一際大きく高鳴った。
「渡したいもの? おもちゃとかならいりませんよ?」
「違うよ。あずにゃん、今日が何の日だか知ってる?」
「……バレンタイン」
 唯先輩の言葉と、後ろに回ったときに見つけた、きれいにラッピングされた小袋を思い出して、疑問が確信に変わる。
 唯先輩は私の言葉ににかっと笑い「正解」と言うと、後ろに隠していた小袋を私の目の前に突きつけてきた。
「……何ですか、これ」
「何って、チョコレートだよ。憂に教えてもらいながら頑張って作ったんだ」
「……食べられるんですか?」
 嬉しいはずなのに、ついつい可愛くないことを言ってしまう。我ながら素直じゃないなとは思う。だけど、素直に喜ぶのは私のキャラじゃないし、これはこれでしょうがない。
 今も顔がにやけてしまうのを抑えるので精一杯だ。まさか、唯先輩からチョコをもらえるなんて、しかも手作りの。予想もしていなかったことに喜びゲージが振り切れている。
「失礼な! 食べられるよちゃんと! りっちゃんたちもおいしいって言ってくれたもんっ!」
「え……」
 唯先輩は何気なく言ったんだろうけど、その言葉に絶句してしまう。
「これ、他の人にもあげたんですか?」
「うん? うん、そうだよ。軽音部のみんなと憂、和ちゃんには」
「そう、ですか……」

252:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/30 23:15:34 +R/sQYQl
 何だ、結局私が一人で舞い上がってただけだったのか。唯先輩の性格を考えればすぐに解ることなのに、私はバカか。
 ゲージが一気に下がってきて、テンションがガタ落ち。きっと今の私の顔はとても悲しそうになっているはずだ。
 それを見られたくなくて、俯いて前髪で表情を隠す。そこまで弱くは無いだろうけど、もしかしたら涙も出るかもしれない。
「あずにゃん……?」
 頭上で、困ったような声。それはそうだろう、さっきまで喜んでいた人間が急に俯いたりしたら、誰だって困る。私だって困る。
 だけど、返事をするだけの余裕は無かった。きっと声を出したら何かが崩壊してしまうから。一言でも言葉を発したら涙が出てくるかもしれない。
「……」
 唯先輩が困っているのが解る。何も言わなくても、きっとどうしたらいいのか解らないでいるはずだ。……これ以上先輩を困らせるのはよくない。
「す、すみません。私、帰りますね」
 少し濡れた言葉でそう言い、逃げるようにして唯先輩に背を向ける。そして、そのままそそくさと音楽室を後に―
「待って、あずにゃん!」
 できなかった。
 立ち去ろうとした私を唯先輩は後ろからぎゅっと抱きしめてきたのだ。いつもよりも数倍強く、決して私を逃がさないように。
「……何ですか」
「実は、もうひとつあずにゃんだけに持ってきたものがあるんだ」
 私にだけ、という言葉に体が反応する。私が動くつもりが無いと理解した唯先輩は一旦私を放して、自分の鞄から何かを取り出してそれを私に見せてくる。
 取り出したのは板状の何か。表面から見ただけではそれが何なのか解りにくい。ただ、ラッピングがされていることからしてプレゼントか何かだろうということは解った―ラッピングが雑なのが気になるけど。
「開けていいですか?」
「うん、ゆっくりね」
 許可を得て、紐を解いて包装紙を外す。すると、現れたのはハート型の箱。
「これは……?」
「それも開けてみて」
「はい」
 ゆっくりと、箱を開ける。すると、中にはチョコが入っていた―ハート型で、表面に大きく『I LOVE AZUNYAN』と書かれた。
「先輩、これ……」
 まさかと思って唯先輩を振り返ると、先輩は照れくさそうにえへへと笑っていた。
「こっちが本命なんだ。あずにゃんのためだけに作ったの。誰にも内緒だよ?」
「は、はい、それは解りましたけど……。この、表に書かれている言葉の意味は……」
 そんなの訊かなくても充分理解できる。だけど、それが信じられなかった。
「言葉通りの意味だよ。あずにゃんが大好きってこと」
「えと、つまり……」
 ―つまり、私たちは両想いだったという訳か。
「うぐ、ぇぐ……」
「あ、あずにゃん!?」
 嬉しさのあまり、泣き出してしまった。さっきは我慢できたのに、悲しみより嬉しさで涙が出るなんてね……。
 そんな私を見て、唯先輩はあたふたとし始める。きっと自分が何かしてしまったのだろうと思っているんだろう。
「ご、ごめんあずにゃん。私何かしちゃったかな?」
「えぇ、しましたよ。それはもういっぱい」
「ご、ごめん―」
「はい、これ」
 唯先輩の謝罪を遮るようにして私は鞄から取り出したチョコを唯先輩に突きつける。
 もちろん、本命チョコだ。
「な、何これ?」
「開けてみてください」
 その言葉に唯先輩は「うん」と頷き、包装を外す。
 そして、中から現れたチョコを見て、驚いたように顔を上げた。
「あずにゃん、これ……」
「好きです、唯先輩。私と付き合ってください」
 ―初めて触れた唇は、とてもやわらかかった。



Fin


30分でやっつけ相変わらずの遅筆具合


お目汚し失礼した
それでは

253:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/30 23:47:22 l9Mp6Mgk
30分でこの出来で遅筆とな?
ここ2~3年、一作も書けてない私にコツを……

GJ

254:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:31:07 drE4Zfp6
勝手に>>18の続き書いてみた
かなり長くなったけど、大目に見て下さい><


ワイワイガヤガヤ

紬「宜しくお願いしま~す」
律「軽音学部で~す」

律「宜しくお願いしまーす……あ゙ぁ゙~もう疲れた~」ペタン

紬「でも、このまま一人も部員が入ってくれなかったら廃部よ。頑張らなきゃ」

律「む~、それは分かってるんだけどさぁ。……ていうかさわちゃんも手伝ってよ~」

さ「だるいから却下」

255:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:33:03 drE4Zfp6
律「……廃部になったらムギのお菓子も食べれないぞ」ボソッ

さ「!!」

律「だからさぁ……手伝ってくんない?頼むよ」

さ「……ぅ……」プルプル

紬律「「……う?」」

さ「うぉりゃああぁぁ」ドドドドド

生徒A・B「「ひいっ!!」」ビクッ

さ「バンド や ら な い か」ハァハァ

律「いや、さわちゃん!それじゃ逆効果……まぁ、ほっとくか……」

紬「そうね……」

紬「あら?ところで澪ちゃんは?」

律「ああ、澪なら……ほら」

澪「うぅ……」ブルブル

律「おーい、澪~。いつまでそうしてる気だよ~?」

256:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:36:08 drE4Zfp6
澪「だ、だってぇ……//……っていうかなんで私だけメイド服なんだよぉ……//」

律「あら?似合ってますわよ。澪しゃん?」

ゴチンッ

澪「ふざけるなっ!!」



憂「えーっと……唯達はどこかな?」

律「いてて……ん?あれは……」

律「おーい、憂ー」

憂「あっ、りっちゃん、ムギちゃん」

澪「ん?律、この人は?」

257:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:39:40 drE4Zfp6
律「ああ、そういえば澪はクラス違うんだったな。私達と同じクラスの平沢憂さんだよ」

憂「澪ちゃん……でいいのかな?よろしくね」

澪「う、うん。よろしく……//」

憂「あっ、そうだ。ねぇ、りっちゃん?実は私の妹が軽音部に興味があるって言ってるんだけd…
律澪紬「「「えぇ!?本当に!?」」」

憂「え?う、うん。」

律「よっしゃー。廃部じゃなくなる~っ♪」

258:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:42:02 drE4Zfp6
澪「お、おい律。まだ入ると決まった訳じゃ……」

さ「そうそう、油断してんじゃないわよ!!」

皆「!!」ビクッ

律「さ、さわちゃ~ん。いきなり出てくんなよ~。びっくりするだろ」

さ「人をお化けみたいに……。とにかく、新入部員は新歓ライブ次第なんだから、お菓子(部員)確保の為に!新歓ライブ気合い入れていくわよ!!」

律澪紬「「「おー!(お菓子かよ……)」」」

律「じゃあ憂、新歓ライブ見に来てって伝えといて。頼むよ」

憂「うん。りっちゃん達も頑張ってね」

律「よっしゃ!じゃあ次はあっち行こうぜっ!」

259:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:44:51 drE4Zfp6
―――

唯「あの人達行っちゃうよ!早く行こうよあずにゃん」グイッ

梓「ちょ、ちょっと唯。あんまり手引っ張らないでよ//」

憂「あっ!唯!」

唯「お姉ちゃん!!」
梓「あっ、憂先輩こんにちは」
―――

梓「新歓ライブ!?」ワクワク
唯「演奏してくれるの!?」テカテカ

憂「軽音部の人、みんないい人達だったよ。唯と梓ちゃんも頑張ってね」

260:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:46:29 drE4Zfp6
唯「うん、ありがとーお姉ちゃん!……よし、早速講堂へれっつごー!」

梓「えっ、ライブは明日ってさっき憂先輩が……」

唯「ほえ?そうだっけ?」

梓「全く……唯はいっつも抜けてるんだから」ハァ

唯「……テヘッ☆」

梓「……殴ってもイイノカナ?」

唯「ひいっ。あずにゃん怖いよぉ」

梓「ぷっ……。もう、冗談に決まってるでしょ。」

唯「えへへ……とりあえず今日は帰ろっか//」

261:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:48:26 drE4Zfp6
よくじつ!

梓「ほら唯、早く早く!もう始まっちゃうよ!」

唯「ふぇ~。ちょっと待ってよあずにゃ~ん」

梓「ああもう!誰のせいで遅れたと思ってんの!」

ガチャ
~~~~~~♪

唯「おぉ……」
梓「わぁ……」

―――

唯「いい演奏だったねぇ」

梓「うん。上手さがどうとかじゃなくて、感動するというかなんというか……」

唯「なんか楽しそうだった!」

梓「そう、それそれ」

262:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:50:19 drE4Zfp6
梓「ギターの人は多分顧問の先生だよね?」

唯「うーん……それはわかんないけど、綺麗な人だったね」

梓「だったら私達二人で一緒にギター出来るのかな?」

唯「私はあずにゃんとじゃなきゃやらないも~ん」ギュウ

梓「……っ//も、もう唯!変な事言わないでよ//」

―――

律「新入部員来るかなぁ……今さらながら不安になってきたよ」ハァ…

澪「なんでそんなネガティブなんだよ、律らしくもない。ライブは成功しただろ?」

紬「大丈夫よ、きっと。それよりお茶にしましょう」

263:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:51:43 drE4Zfp6
ガチャ
唯梓「「あの~入部希望なんですけど~」」

律さ「「確保ー!!」」

唯梓「「ひぃっ」」

―――
梓「中野梓です。楽器は一応ギターをやってます」

皆「おー」パチパチパチ

唯「え、えっと、ひ、平沢唯でしゅ。趣味はギターとボーカルを少々でございましゅる」アワアワ

梓「お見合いか」バシッ

唯「ひゃっ。痛いよ、あずにゃーん」ウルウル

律「ははは、仲いいんだなぁ二人とも~」

264:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 01:59:01 pKyny29B
1レスにもっと入るだろ
長いなら尚更

265:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 03:09:38 VhJNmlDl
どのSSもまとめてGJ!

if幼馴染の同級生設定も新鮮でいいですな


266:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 03:59:33 yUaX/NBV
ある朝学校に着くと、下駄箱の近くに唯先輩が立っていた。珍しいこともあるものだ。

梓「あ、唯先輩…おはようございます。どうしたんですか?」

唯「あ!お、おは…よ…えっと…その…」

私が話しかけると唯先輩はぶつぶつとつぶやきながら、顔を赤らめてうつむいてしまった。
なんだか唯先輩らしくない反応だ。また何か変なことを考えているのだろうか?

梓「なにか用ですか?なにもないならもう行きますけど」

唯「えっと…その…今日のお昼なんだけど…暇?」

梓「多分暇だと思いますけど…なんでですか?もしかして部活の練習ですか?」

唯「そうじゃなくて…もし、もしよかったら…」

唯先輩は一瞬ためらうような表情を見せて、やがて意を決したように言った。

唯「あずにゃん、今日二人だけでお昼食べない?」

梓「え?お昼…ですか。まあ別にいいですけど、なんで二人なんですか?」

唯「それは…その…」

梓「先輩?」

唯「とにかくありがとうあずにゃん!じゃ、昼休みになったら部室でね!」

私の質問に答えずに唯先輩は去って行った。一体なんなんだろう…

267:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 04:01:11 yUaX/NBV
憂「梓ちゃん?」

梓「……」

憂「梓ちゃんったら!」

梓「うあぇっ!?」

憂に話しかけられて、私は思わず間抜けな声をあげてしまう。
午前中はずっとこんな調子だった。私はなにを悶々としているのだろうか。

憂「もうお昼休みだよ?お昼食べようよ」

梓「あ…ごめん憂。私ちょっと用事があるから…純と食べてて!」

憂「え?梓ちゃん?」

私は教室を飛び出して急ぎ足で部室へと向かう。
唯先輩はなんで私を呼んだのだろう。なにか言いたいことがあるのかな。
色々と考えているうちに、部室に着いてしまった。
まあいいや。本人に会えば分かることだ。私はゆっくりと扉を開いた。

梓「先輩…?」

唯「あ、あずにゃーん♪こんにちはー♪」

唯先輩は朝とはうってかわって、弾けるような笑顔を私に向けた。

梓「あ、あの…」

唯「あずにゃん、座って座って!お昼にしよう!」

なんだ。いつもの唯先輩だ…私は拍子抜けして椅子に座る。

梓「もう、なんなんですか?わざわざこんなところでお昼なんて」

唯「たまにはいいでしょ~?それよりあずにゃんのお弁当、どういうの?見せて見せて~」

梓「わ、ちょっと…」

268:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 04:03:02 yUaX/NBV
唯先輩とたわいもない話をしながら時間が過ぎた。
澪先輩たちがいないという点を除けば、部活となにも変わらない時間だった。
どうやら唯先輩は本当に気まぐれで私とお昼を食べたかっただけのようだ。
そうこうしているうちに、チャイムが鳴る。

梓「あ、じゃあそろそろ教室戻りましょうか」

唯「…やだ」

梓「え?」

唯「やだよ、あずにゃん」

梓「え…え?」

唯先輩の言葉に戸惑って何も言い返せずにいる私に、唯先輩は続けて言う。

唯「あずにゃん、ここで部活の時間までずっと二人きりでいよう?
 今日の午後はどのクラスも音楽の授業ないし」

梓「…え?唯先輩、どうしたんですか?戻らないと皆心配しますよ?」

唯「…わかってるよ…でも、それでもあずにゃんと一緒にいたいの」

梓「な、なんでですか?どうせ放課後になれば一緒にいられるじゃないですか」

唯「それじゃ嫌なの…私はあずにゃんと二人だけでいたいんだよ」

その言葉になぜかドキッとしてしまう。なんだろう今の…

梓「よ、よく分かりません…なんで授業サボってまで…」

唯「あずにゃん…」

269:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 04:09:15 yUaX/NBV
不意に、唯先輩は私を抱き締めた。普段とは違う、優しい抱き締め方で。

梓「あ、あの…」

唯「私、あずにゃんのことが大好きなの…だから…お願い。一緒にいて?」

梓「ゆ…唯先輩…」

大好き。その言葉に体中が熱くなる。幸せで、むずむずするような、そんな感覚に襲われる。

梓(どうしちゃったんだろ私…なんでこんな…)

唯「あずにゃんは私のこと…好きじゃないの?」

梓(好きじゃない?そんなわけない)

唯「あずにゃん…?」

梓(だって唯先輩は、あったかくて、優しくて…そうだ、私は…)

今気付いた。
私があんなに悶々としたり、今こんな気分になるのは…この人のことが、好きだからなんだ。

唯「あずにゃ…!」

私は不安そうに私の反応を待つ唯先輩に、そっと唇を重ねた。
唯先輩の唇は、メロンパンの砂糖で少し甘かった。

唯「あ、あず…?」

梓「…唯先輩、キスって甘いんですね」

唯「な、なんで…」

梓「キスしたかって?そんなの簡単です。好きだからですよ」

唯「あずにゃん…」

梓「…先輩、お茶でも飲みましょうか。放課後までは時間がありますよ」

唯「…うん!!」

270:さるくらった
09/10/01 07:40:09 drE4Zfp6
>>263
澪「ところで、さっきから気になってたんだけど、そのあずにゃん?っていうのは……?」
梓「あ、それは… 唯「猫みたいだからあずにゃんです!澪ちゃん先輩!」ビシッ
澪「猫って……まぁ分からなくもないけど」
律「じゃあ猫耳とか着けてみたりして?」ニヤニヤ
さ「あら、猫耳なら……ほらここに」ヒョイ
皆「あるんかい!」
唯「わぁい!ほらほら、あずにゃん着けてみてよ~」
梓「いやいやいや、なんでそんなもの持ってるんですか」
さ「こまけぇことは(ry」
唯「いいじゃんいいじゃ~ん。あ、私も着けてみよっと」ヒョイ
梓(はうっ!猫耳着けた唯……か、可愛いっ……//)
唯「ねぇあずにゃん、どう?にゃあ~」
梓「っ!//ま、まぁいいんじゃないの?//」
唯「ぶ~、あずにゃんが冷たいよ~。じゃあ次はあずにゃんの番ね」
梓「え?私は別にいいって…
さ「ほう?」パキポキ
梓「……着けさせて頂きます。」
唯「大丈夫だよ~あずにゃんなら絶対に似合うから!」
梓「いや、そういう問題じゃ……まぁいいや」ヒョイ
皆「……。」
梓(あ、そうか。鳴かなきゃ)
梓「にゃ~あ」
皆「……。」
梓(あれ?何この空気、もしかして私すべった!?)

271:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 07:42:20 drE4Zfp6
唯「あ、あずにゃん……」
梓「うっ……(謝った方がいいのかな?)」
唯「可愛い~!!」ガバッ
梓「うわっ!//」
律「うん、確かに猫だな」ニヤニヤ 澪「だな」紬「ええ」
唯「あずにゃん可愛いよぉ~」スリスリ
梓「もう//くすぐったいって唯//」
唯「え~いいじゃん、あずにゃんのほっぺすべすべで気持ちいいよぉ」
紬「あらあらまあまあ」

―――

唯「じゃあ早速……一番、平沢唯!行っきまーす」

~~~~~~♪

澪「おぉ」
律「へぇ、意外にも上手いじゃん」
唯「むぅ~意外にもって何さ、デコ先輩」プクゥ
律「だ~れがデコ先輩だって~?このこの~」ギリギリ
唯「痛い痛い、しゅびばしぇん許して下しゃい、りっちゃん隊員様」
澪「次は梓の番だな」
梓「あ、はい」

~~~~~~♪

皆「……。」
梓「えっーと……どうでした、か?」オドオド
澪「う、上手い……」

272:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 07:45:25 drE4Zfp6
律「めちゃくちゃ上手い……」
澪「凄いな、梓!!」
律「おぉ、唯よりずっと上手かったぞって……はっ!」

唯「」

唯「うぅ……分かってる、分かってるけどショックだよぉ……グスッ」ウルウル
律「あ、いや……」
唯「どうせ私なんて……」イジイジ
律「い、いや、唯もかなり上手かったぞっ、うん」
澪「そうそう。それにほら、唯はボーカルも出来るんだろ?」
唯「うぅ……そうだとしても」グスッ
梓「……唯っ!!」ギュッ
唯「!!」ビクッ
梓「私は、どんなに凄いギタリストのギターよりも、『唯の弾く』ギターの方が好きなの!だから元気出して!」
唯「あ……あずにゃん」グスッ
唯「うわぁぁああん、あずにゃ~ん!ありがと~」ギュウウウウ
梓「やれやれ……」ナデナデ
唯「グスッ……ねぇ、あずにゃん?」
梓「ん?どうしたの唯?」
唯「私、あずにゃんの事だい好きだよっ//」
梓「私もだよ。唯//」

fin

273:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 07:47:05 drE4Zfp6
長々とごめん
日常を書きたかったから落ちはあまりないです

後、投稿初めてだったので1レスの長さとかイマイチ分かりませんでした。以後自重しますorz

274:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 08:23:27 iig+ZXdo
書き方からしてvipから流れ着いたゆとりが増えてきたのかな
別にそれ自体はいいんだけどあんまり巧く無いのが気になる
ブログやってる例の人もそんな感じだし、なんだかなあ………

うん、まあGJ

275:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 08:41:31 cEcEm7tv
バッサリだー

276:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 08:59:24 fWaSzQq/
VIPだゆとりだ言ってるだけじゃ改善されない
どういうところが巧くないのかを言うといいと思う

277:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 09:10:48 qVMQWJXx
ただケチ付けたいだけにしか見えんわな。

278:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 10:56:57 VhJNmlDl
そもそも、VIPがどうこうとかいちいち気にする以前に
>>273は投稿は初めてって言ってるのにな

279:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 12:37:11 xGndOzbP
SS批評スレじゃないんだし、もっとまったり見ようぜ
唯あず見られるだけで俺は楽しいな

280:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 13:00:58 W7UaBTKG
のんびりとだ
SSでいわなくても、妄想でもじゅうぶんなんだ
それだけで満足だよ

281:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 17:55:19 U6eQTu6m
>>274
>>276も言ってるが、批判は結構だが改善点を述べないとな
批判だけならお前さんの言うゆとりにもできるだろうよ

こんな流れじゃ過疎りそうだけど、SS書く人は気にせず投稿して欲しいなー
俺も含め、唯あず好きなら喜んで読んでくれるだろうからね

282:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 18:27:59 /iHLZFXr
>>274
そこまで言うのなら傑作をお書き下さい(^ω^)

283:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 18:34:14 TnBHcToi
いろいろとGJ

ひとつだけ言っておくと『ここ』の行数制限は60行だから、容量オーバーとかしない限り限界まで使ったほうがいい
無駄にレス数使わないで済むし、何より見やすいしさるも食らい難くなるだろう

いつも言ってることだけど、あんまり長くなるようならテキスト上げするのもひとつの手段かと

284:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 18:43:47 7hif1onn
>>281>>282の言うとおりかと
まずはその巧いSSとやらを見てみたい
そもそも巧いSSってどんなの?

285:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 19:58:01 pKyny29B
↓この流れを切る燃料頼む

286:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 20:34:27 yUaX/NBV
梓「はっくしょん!」

唯「あれ、大丈夫?」

梓「はい…ちょっと寒くて…ズズ…」

唯「大変、あずにゃんが風邪ひいちゃう…そうだ!」

梓「な、なんですか先輩?」

唯「私のカーディガン着ていいよ!ブレザー1枚じゃ寒いし」

梓「でもそれじゃ先輩が…」

唯「私は大丈夫!さぁさぁ着て着て!」

梓「ちょっと先輩…あ…」

梓(唯先輩が今まで着てたカーディガン…あったかいや…)

唯「ありゃ、ちょっと大きいかなあ?」

梓「いえ…すごくあったかいです。ありがとうございます」

唯「いえいえ~別にお礼なんて…へっきし!あ゙ー…」

梓「先輩、やっぱり…」

唯「だ、大丈夫だよこれくらい!さあ、早く帰らないと暗くなっちゃうよ!」

梓「…じゃあ先輩、こうしましょう」

唯「わ、あずにゃん?」

梓「こうやってくっ付けば…少しはあったかくなると思いますから」

唯「…うん、すっごくあったかい♪あ、手もつなごっか!」

梓「い、いいですけど…今回は特別ですからね」

唯「はーい♪じゃあ帰ろっか!」

梓「…はい」


おしまいです
流れをぶった切って書いてみました

287:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 21:35:44 aSnk9Tdu
すごくほっこりした
もっとぶった切ってくだしあ

288:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 21:47:00 5oDsS3oG
GJ
唯梓はほっこりしていいよな

289:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 21:54:39 PauVfXdu
ここでこんなこと聞くのはどうかと思うけど唯憂好きな人っている?

290:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 21:58:25 TnBHcToi
唯憂スレから出張お疲れ様です
唯梓≧唯和>唯憂です、私は

それとGJ

291:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:12:00 PauVfXdu
まぢで?
3番目?
憂ちゃん泣いちゃうよ

292:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:15:13 U6eQTu6m
おお、ナイスぶったぎりw
やはり唯梓はいいのぅ

>>289
唯憂も大好きだぜ

293:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:19:02 TnBHcToi
>>291
3番目といってもベクトルが全然違うから正しいとは限らない
もしかしたら1番目になるかもしれないし、圏外になることだってありえるかもしれない

294:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:21:06 /acvsP+b
まぁまぁまぁまぁ…

295:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:25:13 PauVfXdu
あぁ、なるほど。
こちらの考察力が足りずすやんかった。

296:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:42:45 TnBHcToi
「唯先輩」
 私の隣で、注意された部分を何度も何度も繰り返し練習している唯先輩に声をかける。
 二人っきりの音楽室。今日は他の先輩たちがいない、皆さん用事だとかなんだとかで残ったのは私と唯先輩だけ、という訳。
「どうしたの?」
 譜面から顔を上げて、視線を私に移す。同時に手も止めて、最後にぽろんと弾いたCの音が部室内に響いた。
 その音が完全に消えるのを待って、私は鞄からあるものを取り出し、それを唯先輩に差し出す。
「これ、何?」
「クッキーです。試しに作ってみたらこれがなかなか面白くて、ついつい作り過ぎちゃったので唯先輩におすそ分けしようと思って持ってきたんです」
「あずにゃんの手作りかぁ~」
「あまり根を詰めすぎるのもよくないので、少し遅いですけどティータイムにしましょう」
「そうだね」
 唯先輩が机の上を片付けて、できたスペースに私は次々とクッキーを置いていく。
「あ、あずにゃん……?」
「どうしたんですか?」
「多すぎない? これ……」
「言ったじゃないですか、作りすぎた、って」
「確かにそう言ったけど、それならみんながいるときに出したほうが良かったんじゃないかなぁ」
「それだと味が落ちちゃうかもしれないですか、それに―」
「それに?」
「……唯先輩に食べてもらおうと思って、作ってきたんですから」
 その言葉に、唯先輩は少し驚いた風に口を開ける。だけど、やがてそれがとても優しい笑みに変わって、小さな唇から「そっか」と小さな呟きが漏れた。
 そして、持ってきたものを全部テーブルの上に並び終えて、自分の席に座る。唯先輩は、私の対面に座った。
「唯先輩、席違いませんか?」
「いいのいいの、今日は二人っきりなんだから、細かいことは気にしな~い」
「ま、いいですけど」
「うんうん。それじゃ、早速食べようか」
「そうですね。初心者なので、味はあまり自信がありませんけど」
「味なんて気にしないの。気持ちが篭ってればそれで充分嬉しいよ?」
「それはどうも」
 この人は何の前触れも無く攻撃をしかけてくるから困る。不意をつかれて顔がにやけそうになるのを抑えるのも、結構大変なんですよ?
 別に、にやけ顔を見られたからといって何か損するようなことがある訳では無いのだけれど。
「まずはこれから食べようかな~?」
「あ、それは……」
 そう言って唯先輩が摘み上げたのは少し焦げてしまった失敗作。
 それは止めといたほうがいいですよという私の言葉を無視して、唯先輩はそれを口の中に放り込んだ。
 唯先輩が口を動かす度に、サクサクとした音がこちらにまで聞こえてくる。
 やがて、充分それを租借した唯先輩は、用意したミルクティに口をつけずに、そのまま強引に喉に流し込んだ。
 ―あぁ、そんなパサパサしたものを飲み水なしで飲み込んだりしたら、咽ちゃいますよ。
 私の予想通り、全て飲み込んだ後に唯先輩はゲホゴホと大きく咽た。
「ちょ、ちょっと、大丈夫ですか?」
 声をかけながらミルクティが入ったカップを唯先輩の口元に持っていき、そのまま、薄く開いた唇から、零れないように注意してミルクティを口内に流し込んでやる。
 白い喉をゴクゴクと鳴らして、ゆっくりと、味わうようにミルクティを流してゆく唯先輩。
「ん……ぷはー、死ぬかと思ったぁ」
「親父くさいですよ、唯先輩」
 それに、咽たぐらいで死ぬことは無いと思う。いや、もしかしたらもしかするかもしれないけど、それはかなり可能性が低い。
 しかも、注意してあげたのにそれに耳を貸さなかったのだから、自業自得だ。
「あぁ、うん、そう、味のことだけどね」
「わざわざ言わなくても解ってますよ。美味しくなかった、でしょ?」
 作った本人なのだから、それぐらいは解る。
 しかし、唯先輩はノンノンと人差し指を左右に振り、否定のポーズ。
「美味しかったよ、あずにゃん」
「嘘です。焦げたクッキーなんかおいしい訳が無いじゃないですか」
「ほんとだって、あずにゃんも食べてみなよ」

297:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:43:28 TnBHcToi
 あ、飲み込むときは気をつけないと、咽ちゃうかもしれないからね。という唯先輩に、あなたほどバカじゃありませんよと聞く人が聞けば失礼な言葉を返し、渡されたクッキーを口の中に放り込んでみる。
 そして、少し躊躇しながら焦げた表面に歯を立てる。
『サクッ』
 口の中に広がるのはとても甘いとは言えない苦い味―ではなく、ほどよく苦味と甘味が混ざった不思議な味だった。
 あれ、そんなに不味くないな……。そんなことを考えながら、充分に租借を済ませると、そのままそれを喉に流し込み―
「ゲホゴホッ」
 盛大に咽た。
 そんな私を見て唯先輩はあぁんもう何をやってるんだいあずにゃんと、ミルクティの入ったカップを私の口元に運んでくる。
 ……完全にさっきと立場が逆転していた。
「んぅ……ぷはっ」
 ゆっくりと味わう余裕は無く、気が付いたらカップの中が空っぽになっていた。
 目の前には膨れっ面な唯先輩。
「んもう、だから気をつけてって言ったのに」
「すみません」
 完全に忘れてました。
「……ん、まぁいいや。それで、味はどうだった?」
「味ですか……そこまで、悪くなかったかもしれませんね」
「でしょ? ほら、あずにゃんはもっと自信を持ってもいいんだよ」
「そう、ですね」
 それでも、まだまだ美味しく作れるはずだ。
「それじゃ、残りも片付けちゃおうか」
「はい」
 ―その後、残りのクッキーをお互いに『あーん』させて食べさせていると、いつの間にか全ての箱が空っぽになっていた。
「あれ、もう無くなっちゃった……」
「唯先輩が食べ過ぎるからですよ、もっとゆっくり食べましょうよ」
「ごめ~ん。あずにゃんが食べるときの顔が可愛くって、つい」
「理由になってません」
 まったく、この人は……。
「でも、あずにゃん」
「はい?」
「美味しかったよ、できればまた食べさせてほしいな」
「……」
 本当に、この人は。
「……しょうがないですね、そこまで言うならまた作ってきてあげますよ」
 ―今度は、今日よりもずっと美味しく、そしてその後は更に美味しく……。



Fin



またしてもやっつけ



お目汚し失礼した
それでは

298:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:45:04 HJWuYBZp
唯憂好きなやつはここに来ません

299:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:48:26 HJWuYBZp
>>297
GJ!!
素晴らしい手作りマジックだ

300:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:51:01 5oDsS3oG
乙!
これは続編に期待してしまう

301:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 22:55:40 1VuqvRg7
最近1日2つ以上はSSができていて本当にありがたい、GJです。

>>289,298
俺は好きだぞ
唯梓、唯紬、唯憂、憂梓、澪律スレにいるけど 唯梓、唯憂は特に好き
はい、どう見ても百合厨です、本当に(ry

302:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 23:22:06 OP2nk3Jy
>>301
おかしいな…俺何時書き込んだっけ。

とりあえずGJだお前ら、もっとやrいやもっと書いてくださいお願いします。

303:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 23:45:29 M/NhhD4q
俺も唯梓、唯憂は大好きだ
だからこそどうしても憂梓が好きになれないんだ

SS書いてくれてる人は乙
いつも楽しんで読んでるよ



304:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/01 23:51:51 U6eQTu6m
なんか俺がいっぱいいる

305:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 01:28:14 naWQi3rI
>>297
手作りクッキーをお互いに『あ~ん』食べさせる光景もいいね
何気に間接キスでミルクティを飲ませてもらってるしw
GJ!


ちなみに俺は唯梓が本命で、その次に憂梓が好きだけどな

306:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 01:42:01 J8e9PgQ9
『唯先輩、今までありがとうございました』

『えっ、あずにゃんどうしたの?』

『さようなら、今まで楽しかったです』

『何言ってるの?ねぇあずにゃん?』

『私が居なくなってもちゃんと練習するんですよ』

『行かないでよあずにゃん、 あずにゃーん!』


『…………』

 

「おい平沢。 平沢起きろ!」

「…はっ! すみましぇん!」

  「ハハハハハハw」

「唯~大丈夫かー。うなされてたぞ?」

「う、うん。大丈夫だよりっちゃん」


五時間目の物理の授業。お昼の後ということもあって私は寝ちゃったみたい。
それにしてもさっきの夢は何だったんだろう。
思い出したらまた悲しくなってきた。うう、あずにゃん…
えっ?どうやら私は先ほどの夢を見ながら泣いていたらしい。
りっちゃんもうなされてたって言ってたし。
でも大丈夫。あずにゃんはいなくなったりしないもん。




307:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 01:43:23 J8e9PgQ9
放課後部室

律「おっ、今日のお菓子はモンブランか~。」

澪「いつもありがとうな、ムギ。」

律「あれあれ?澪しゃんは練習したいんじゃなかったんでしゅかぁ?」

澪「うぅ…まだ梓が来てないんだからしょうがないだろ。」

紬「梓ちゃんからは何も連絡来てないのかしら?」

律「そうみたいだな。唯は何か知らないのか?」

唯「……」

律「お~い、唯。ゆ~い。」

唯「はっ!なになに?」

律「おい、さっきから元気ないけど、どうかしたのか?」

唯「そんなことないって~」

澪「それにしても梓遅いな~ いつも遅刻なんてしないんだけどな」

律「ついにこの部活が嫌になって帰っちゃったか?w」

唯(……!)

澪「おいおい、縁起の悪いこと言うなよ。 なぁ唯?」

唯「……うぅ」グスッ

律「唯?!どうしたんだよ?」


ガチャ
梓「みなさん、遅くなってすみません…」

唯「…! あずにゃぁぁぁぁぁん!」ダキッ

梓「もう、何してるんですか… って、泣いてる?!」

唯「会いたかったようぅぅぅ…ひっく」

梓「先輩…(とりあえずここは落ち着かせたほうが良いよね)
  よしよし、大丈夫ですよ」ナデナデ

唯「うぅ、あずにゃん…」


結局数分間部室のドアの前で2人は抱き合っていた。
その光景に紬は目をキラキラさせ、律と澪は顔を見合わせていた。




308:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 01:44:32 J8e9PgQ9
律「…で、話を整理すると、梓が居なくなる夢を見た唯が
  梓が本当に居なくなったと勘違いし泣いた、ということか。」

澪「唯が泣くなんて珍しいから驚いたよ」

唯「だって、怖かったんだもん…」

梓「…唯先輩は馬鹿ですね」

唯「えっ?」

梓「私が先輩を残して急に居なくなるわけないじゃないですか。」

唯「あずにゃん…」

梓「べ、別に深い意味なんてないですからねっ」

唯「あずにゃん、大好き!」ダキッ

梓「うぅ、ちゃんと練習もするんですからね(泣いてる唯先輩、かわいかったかも)」

唯「わかってるってぇ~」

梓「唯先輩?」

唯「…なぁに?」

梓「呼んでみただけです」

唯「もう、意地悪ぅ~」


律「ああ、やっぱり私達は蚊帳の外なんだな」
澪「いっそ2人でどこか遠くに行ってみたら良いんじゃないかな」
紬(やっぱり唯×梓は王道ね!)


fin


お目汚し失礼しました
唯目線って梓目線に比べてちと書きにくいですね
口調の問題でしょうか?

309:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 02:00:19 216pl306
おほほ~いいねいいねぇ~w

唯は作中で独白とかあんまり無いから書きにくいのかもよ、天然キャラだし

310:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 02:25:36 mWMxK/Qy
おつおつ。
唯はその場その場のストレートな好意をぶつけてくるから、
一貫して唯視線で書くのは難しいかも。
でもそのサプライズ行動があずにゃんの琴線に触れるんだろうね。

311:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 11:50:09 CVfE9kOS
俺は憂梓も唯憂も唯梓も大好きだ!
っていうかけいおんのキャラはみんな好きだ!

312:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 12:58:09 VwRmipB7
梓 転校等の理由ほんとにいなくなってしまう

唯 あずにゃん悲しいよ 離れたくないよ
梓 私も悲しいです もっと一緒にいたい

梓 明日が転校の日 ですから今日は一緒にいましょう
唯 うん・・・

とうじつ!



という雰囲気で誰か書いてください!

313:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 18:48:48 yG9PLfIk
>>312
唯「大学初日なのに寝坊するなんて…遅刻しちゃう!」

桜咲く道を走る唯
その道の先にひとつの影を見つける
まるで唯を待つかのように立ち止まっている
肩から見慣れたギターを…唯にとって決して忘れることの出来ないギターを提げている
それだけで自分を待っていたのが誰だかわかり、だからこそ驚きを隠せない唯

唯「あずにゃん…?」

唯を待っていたのは転校したあの日からずっと離れた町で暮らしていた梓だった

唯「どうして…?」
梓「飛び級の手続きがやっと終わりました。これからは唯先輩と同じ大学に通えます」

驚き覚め遣らぬといった様子の唯に梓は優しくほほ笑みかける

唯「本当に?」
梓「はい」
唯「もうライヴやスタジオで集まるとか週末お泊まりとかで我慢しなくてもいいの?」
梓「はい」
唯「………………」

梓の力強い返事に、唯は華が開いたような明るい笑顔を咲かせる
力いっぱい梓の胸に飛び込んでいく唯
それを優しく、けれど二度と離さないように抱き留める梓

唯「これからはずっと一緒だよ」

再会を果たした恋人たちを祝福するように、桜の雨が降り頻った………









律澪「いや、しょっちゅう逢ってるし」
紬「長い間応援ありがとうございました! かきふらい先生の次回作(世界中に飛び散った唯ちゃんの記憶を梓ちゃんが集めるの)にご期待くだハァハァ」

314:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 19:11:27 WP8Ygf77
>>313
いい!!

315:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 19:19:20 rYL3OYdB
>>313
GJ!
次回作のギー太クロニカルに期待

316:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 22:23:48 lBMbrv0x
初めは片想いで切ない気分にさせておいて、色々あって両想いになる話が好み。


そんな雰囲気の、前ここに投下されてた梓が澪のことを好きなんだと勘違いする唯の話の続きが読みたい。

317:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 22:28:33 93LJbu51
拒絶のやつかね

リハビリ代わりに投下してたけどそろそろ続きが読みたいな

318:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 22:53:37 93LJbu51
「ねぇ、あずにゃん」
 放課後、二人きりの音楽室。隣で私と同じようにギターの調整をしているあずにゃんに声をかける。
 う~ん、私よりも手付きとかが優しい……。それだけ愛されてるってことなんだろうなぁって思って、ちょっとだけギターさんに嫉妬。
「なんですか?」
 顔を上げずに、口だけを動かして答えるあずにゃん。手は相変わらずギターを撫でたりしてる。
 うぅ、私にはそんな風に撫でてくれたりしないのに……。
「好きだよ、あずにゃん」
「なんですか藪から棒に」
 突然の告白にも落ち着いて対処するあずにゃん。クールなあずにゃんもかっこよくていい感じだけど、昔みたいに顔を真っ赤にしてくれないのかなぁ。
 昔は私のほうが優位だったような気がするんだけど、今じゃこんなに立派になっちゃって……。先輩は悲しいよ。
「用が無いのなら話しかけないでください、気が散ります」
「ごめんなさい」
 うぅ……あんまりクール過ぎるのもどうかと思うよ、あずにゃん。もしかして、私って愛されてないのかなぁ。
 そんなことを思ったけど、口には出さないでおく。またあずにゃんに怒られそうだし、もしそれを肯定されたらと思うと言葉が出せなかった。
 どうしてこんなに臆病になっちゃったのかなぁ。あの頃はむしろあずにゃんがびくびくしてた気がするんだけど。やっぱり、私の独り相撲なのかなぁ……。
 そう考えると、急に寂しくなってきちゃった。あずにゃんはすぐそこにいるのに、手を伸ばしても届かない気がしてくる。それどころか、私の声がもう届かないんじゃないかな―
「……ッ!」
 自然と涙が出てくる。泣き声も出そうになったけど、その前に口元を押さえたからそれが漏れることは無かった。
 慌てて俯く、あずにゃんにバレないように。こんなところを見られたら、何の脈絡も無く急に泣き出す変な人として認識されてしまう。それだけは絶対に嫌だ。
 ただでさえ好感度が下がっているのに、これ以上下げるようなことをしたら今度こそ破局。あずにゃんが私のそばを離れてしまう。
 ……もっとも、今も状況としては大して変わってないと思うけど。
 自嘲するように笑みを零す。本当に、いつから私はこんなに弱くなったのだろう。昔はもっと簡単に考えられたのにな。
 そう、昔ならあずにゃんが本気で嫌がっていることも平気でできた。どれだけあずにゃんが嫌がっても、私のことを嫌いになるなんて考えなかった。
 それが、今では嫌われることを恐れて、びくびくとあずにゃんの機嫌を損ねないように縮こまっているだけ。一体私たちの間に何があったのだろう。
 そんなに大した変化は無かった、と思う。少しあずにゃんが大人になって、私も少しおとなしくなったぐらい。それだけで、ここまで変わるの?
「ねぇ、あずにゃん」
「なんですか、くだらない話ならまた後にしてください」
「私たちの関係って、一体どうなっちゃったんだろうね?」
 ぴくりと。
 ぴくりと、あずにゃんの動きが止まった。

319:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 22:54:38 93LJbu51
「どういう意味ですか、それは」
「私たちの関係が解らなくなってきちゃったよ」
 なんとなく。なんとなくだけどあずにゃんが怒っているような気がする。それはもう勘とかじゃなくて声色からも想像できて。
 だから、慎重に言葉を選ばないといけないのに、なぜか私は思ったことをそのまま口に出してしまった。
「私はあずにゃんのことをどう思ってるの? あずにゃんは私のことをどう思ってるの?」
「……」
 私の問いかけに、あずにゃんは答えてくれない。それがひどく―辛かった。
 ねぇ、すぐに答えてよ。私はあなたのことが好きなんですって、あのときみたいに言ってよ。そうじゃないと、私……。
「―あなたが私のことをどう思っているのかは知りませんけど」
 もう少しで泣きそうなタイミングで、あずにゃんが口を開いた。
 声に宿るのは怒りではなくて、悲しみ? それとも戸惑い? そのどれよりも呆れの色が強かったと思う。
 あずにゃんはその呆れた声そのままの表情で、恐らく悲痛な表情をしている私をぎゅっと優しく抱きしめた。
 ……あぁ、あずにゃんから抱きしめられるなんて、久しぶりだなぁ。
「私が好きなのは、後にも先にも唯先輩だけです。今だってそれに変わりは無く、あなたのことが大好きです。あなたのことを愛しています」
 その言葉に。
「―うわああああああああああああああぁぁぁああああああああああああん!!!!!!」
 耳元で囁かれたその言葉に、心の中で何かが決壊し、愛しい人の胸の中で私はわんわんと泣きじゃくった。

「…………落ち着きましたか?」
「うん……」
「まったく、もう大人なんだからあんなに大声で泣かないでくださいよ」
「うん……」
「かなり迷惑でした」
「……うん」
「―愛してます、唯先輩」
「―うんっ!」



Fin



60行で纏まったと思ったのに容量オーバーだと……


お目汚しからそれではまで

320:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 22:59:23 ngez8fb+
>>319
GJ

321:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/02 23:50:55 YZ66ktPv
>>319
GJ
ラブラブな話もいいけど
こういう不安になったりして気持ち再確認するって話もいいね

322:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 00:54:46 mrrnmGAI
>>319
GJ
ツンデレからクーデレに変更ですねわかります

323:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 02:55:08 PV6SDkug
律「よーし、今日はこれくらいにしとくかー」

いつものように律先輩の言葉を合図にして、皆が帰り支度を始める。
そんな中、私はチラリと唯先輩を見た。
ギターを大事そうにしまいながら、ムギ先輩とおしゃべりをしている。

別に気になるとか、そういうわけじゃない。決してない。
ただ、なんとなく今日は話し足りなかったからというか…
あまり唯先輩の顔を見られなかったからというか…

律「ゆーい、一緒に帰ろうぜ!」

唯「やーん、離してよりっちゃーん♪」

律先輩が唯先輩に抱きついてじゃれあっている。とても楽しそうだ。
なんだろこの気持ち。無性にムカムカする…

唯「ねー、あずにゃんも一緒に帰ろう?」

梓「…いいです。私お先に失礼します!」

唯「あ…」

唯先輩にせっかく声をかけてもらったのに、目も合わせずに部室を飛び出してしまった。
なにやってんだろ私…どうして素直になれないんだろう。


沈んだ気持ちのまま校舎を出ると、風がとても冷たく感じられた。
まだ10月なのにこんなに寒いなんて…それとも一人でいるせいだろうか。
やっぱり、唯先輩と一緒に帰りたかったな。なんて、今さら…

324:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 02:58:17 PV6SDkug
唯「つーかまーえた♪」

梓「ひゃっ…」

突然、唯先輩が私を後ろから抱きしめる。不意の事態に、私の体は強ばってしまう。

梓「あ、あの…ゆ、唯先輩?」

唯「あずにゃん早足なんだもん、追いつくの大変だったよー」

梓「どうして…他の先輩たちは?」

唯「一緒に帰るの断ったの。どうしてもあずにゃんと一緒に帰りたかったから」

梓「どうしてそんな…わ、私なんかほっといて皆と楽しく帰ればよかったじゃないですか」

唯「え…?」

また私は…どうしてこういう言い方しかできないんだろう。素直になれない自分が嫌になる。

梓「私といたって楽しくもなんともないですよ。だから早く…」

唯「そんなことないよあずにゃん」

唯先輩は優しく私の頭を撫でて言った。

唯「私あずにゃんと一緒にいるのすっごく楽しいよ?」

梓「うそですよ…そんなの」

唯「ホントだよ?あずにゃんかわいいし、優しいし、ギターのことにも詳しいし」

梓「……」

私は嬉しくて何も言えなかった。唯先輩は私のこと、そんな風に感じてくれてたんだ。

唯「私、あずにゃんのこと大好きだよ?好きな子と一緒にいられて楽しくないわけないでしょ?」

325:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 03:08:50 PV6SDkug
梓「先輩…」

唯先輩の言葉を聞いて、心が満たされていくのを感じた。
大好き。こんなに短い言葉が、こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるなんて…

唯「だから、一緒に帰ろ?ね?」

梓「は、はい…あの、先輩?」

唯「なあに?」

私は逃げてたんだ。自分の気持ちを認めるのが怖くて…
でも今は違う。唯先輩も私を想ってくれているってわかったから。
だから、ちゃんと自分の気持ちを伝えよう。

梓「私も先輩のこと好きです。ずっと前から大好きでした。
 だから…これからは、私とできるだけ一緒にいてくれませんか?」

言えた。私が安堵していると、唯先輩はうれしそうに答えた。

唯「うん♪もちろんだよ!」

梓「あ、ありがとうございます…じゃあ、帰りましょうか」

唯「そうだね…あ、手つなごうか!」

梓「は、恥ずかしいですよ…」

唯「えー?私のこと好きなんじゃないのー?」

梓「う…わ、わかりました…!」

唯「わーい♪あったかーい♪」

梓「も、もう…」

唯先輩、ありがとう。色々大変そうだけど、これからはずっと、一緒にいましょうね。

326:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 03:10:50 PV6SDkug
以上です
複数レス失礼しました

しかし唯梓スレはいつも活気がありますねえ

327:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 03:16:09 Cx7Wn5N9
GJ
就寝前に良いものが見れたよ

328:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 03:16:11 tE3Udnsy
乙!GJ!!!ラブラブいいなぁ~萌え…

あずにゃんが遅めの登場だった分みんな創作意欲に溢れてるんじゃね?

329:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 05:31:28 1i++d1X8
きららの表紙こいつらだね

330:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 08:03:42 pjdYEghZ
なんかもう夫婦だなww

331:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 08:29:18 tNQFoV3q
まあ当然だな

332:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 09:15:06 KtYniO1e
画像うp

333:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 10:10:59 CagAcOv2
毎日投下してる人とその他の複数人が入れ代わって投下してくれてるから毎日2作以上読めるからだろうね
しかしずっと書いててネタ切れにならないのかな…特に毎日書いてる人

334:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 10:44:52 tNQFoV3q
かといってネタ提供とかするのは書いて、って言ってるみたいで図々しいしなあ
SS書いてる人は

335:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 10:47:29 tNQFoV3q
>>334
間違えた
最後の文は無視してくれ

336:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 10:51:14 QhQF+TEU
だからSSを書いてくれてる人に変な風に受け応えしていちいちケチをつけるなよ
自分は唯梓が見れるだけで嬉しいけどな

337:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 10:52:40 QhQF+TEU
>>335
ああ、そうだったか
早まってレスを入れてしまってすまん。

338:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 11:42:33 FoK7eyrG
新連載「ギー太・クロニカル」

梓「死なせはしません!愛する唯を!」
唯「あなた、だぁれ?(←凛々しいあずにゃんを見ていたいから記憶喪失を自演)」
澪「元いた世界に戻せ(一刻も早く律と結婚式を挙げたいから)」
律「元いた世界には帰りたくないなぁ(ちょっと早い新婚旅行を澪と満喫したい)」
紬「どんとこいです、みたいな(←なんでもアイテムを出せる。主に金の力で)」
さわ子「願いを叶えたいならおやつちょうだい」
あずにゃん2号「にゃん(よろしい。では次の一手だ)」
ちょっと妄想してみたら色々最低なことになってしまったw

339:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 12:19:19 faYmmOQw
ねぇ楽しいとこ悪いんだけどさ
>>338
それどんな気持ちで書いたの?

340:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 12:30:51 KpU/ggWl
>>338
昼間からにやにやしちゃったじゃないか

341:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 15:22:29 G1Jo9lCH
>>332
これかな?
URLリンク(www.dotup.org)

どういうシチュなんだろ

342:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:01:20 QhQF+TEU
11月号は発売した時の表紙を見たら、どういうシチュになるのかが分かるのかな?
見た目だけだと7月号の表紙で唯が梓に抱きついた時の方が萌え度がありそうだけど

343:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:05:26 g5gGheF0
視力検査してるようにしかみえない俺って…

344:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:10:12 F2wy6DJZ
ちょっと無理やりだけど、実は唯と梓が向かい合ってて
何か言ってる梓の話をおすわりして聞いてる唯だと考えると萌える

345:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:16:14 ps7KWK+P
CDでも選んでんじゃない?
いくら唯でも店の床に座るなんてこたないだろうから梓の部屋にあるやつだな

346:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:48:49 PV6SDkug
この二人が並ぶといいなあ

347:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:56:10 DiNMwn33
梓と唯が乳繰り合ってる現場に出くわして梓にオフレコですよって言われている紬まで妄想した

348:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 16:59:08 KtYniO1e
ディモールト良い

349:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 17:58:29 pjdYEghZ
>>347
いい!!

350:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:11:38 1i++d1X8
そもそもこの2人どういう経緯でくっついたんだっけ?

351:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:18:42 t5ZdAl9r
>>350
原作とアニメみろ

352:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:22:11 ETVMjFAr
あずにゃんは元々新歓で唯のギター気に入ったのがきっかけかな
アニメでも唯先輩のギター聴きたいって言ってたし
唯は初めて出来た後輩でかわいがってる

353:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:23:27 G1Jo9lCH
ていうか別にくっついてないけどねw

アニメでは12話とか
原作では、最初は「唯先輩はスキンシップ激し杉」と
ウンザリしながら憂にこぼしていたのに、
いつのまにか後ろから抱き締められても抵抗しなくなってたり。

あとはみんなの輪から離れて二人だけで語りっちしたり、
唯のトンデモ発言にメンバーが呆れる中あずにゃんだけ同意したり、
じわじわ唯のこと好きになってきてる感じ。

354:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:33:10 IXiaRDcj
頭では優等生の王子様(澪)に惹かれてるんだけど
チョイ悪不良(唯)になし崩しでエッチされちゃって
頭では駄目だってわかってるのに段々肉体がもたらす快感に抵抗できなくなってきて
「あれ?ひょっとしてこの不良いい奴かも・・・」なんて精神調教まで進んできてるのが今のあずにゃんです

355:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:39:28 B4lCB2C0
>>354
全然違うようで
ものすごく的確だw

356:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:44:35 1i++d1X8
梓のムギに対しての心理描写って無いよね。
スレ全然関係ないけど

357:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 21:50:42 iKCPu6ZA
>>354,355
つまり、スキンシップが気持ちいいから好きになっていったて言いたいのか?
多分梓は、唯の前向きな姿に惹かれていったとおもうんだけど。

358:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 22:03:32 G1Jo9lCH
両方だな

359:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/03 22:05:15 tNQFoV3q
あずにゃんは原作だと三年になってから、アニメだと十話の合宿から唯のことが気になってると思う


360:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 01:44:08 ynGxPlic
>>356
それらしい事はムギスレにちらっとあったよ。

361:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 02:02:42 SRIgdHWx
ゆいあず、結婚ネタ


目の前に広がるは、真っ白な風景。
そこにいる、真っ白な、可愛らしいドレスに身を包んだ梓。
彼女の黒髪が、その白だけの世界によく映えている。
――ああ、そうか。これは。
「唯、結婚おめでとう」
 りっちゃんは、その性格とは正反対の、やや落ち着いたドレスで祝福してくれた。
「にしても、新婦が2人か。ややこしいな。嬉しいけど」
 りっちゃんの隣で、おとなしめのドレスを着た澪ちゃんは苦笑い。
「本当、招待してもらえて、嬉しい限りだわ」
 ムギちゃんは、右手になぜかずっとビデオカメラを持って撮影している。
後ろでムギちゃんの執事っぽい人が、「私がやります」とおろおろしているのに、気にも留めない。
「それより、私のショーはどうだった?良い感じだったでしょう?」
 さわちゃん先生、確かにショーは盛り上がったけど、歯ギター披露は余計だったよ。
「お姉ちゃんは、『お姉ちゃん』のままだけど、梓ちゃんはなんて呼べばいいんだろう?『奥さん』じゃ、他人行儀すぎだよねぇ」
 憂は、よく分からない心配をしている。呼び方なんて、どうでも良いよ。
「そうね。今まで通りで、いいんじゃないかしら、呼び方なんて」
 和ちゃんが、最善の答えを出してくれた。いくつになっても頼りになる。
「あの~、私ホントに、来てよかったんでしょうか……?」
 梓のもう一人の友達、確か……、純ちゃんだったかな。が、申し訳なさそうに質問してくる。
もちろん。なんだって、梓の友達だもの。そう答えると、ようやく可愛らしい笑顔を見せてくれた。
「唯先ぱ……、唯」
 梓が、呼び慣れていない、呼び捨てで私の名前を呼ぶ。
気づくと、私は手に愛しのギー太を持っていた。あ、愛しいって言っても、梓ほどじゃないよ?もちろん。
「こんなところに呼び出して、どうしたの?皆、向こうでパーティやってるのに……」
 そうだ。今は、披露宴のパーティの途中。そこで、私は梓だけを連れて抜け出したんだ。
きっと、主役のいないパーティで、ほとんどの人はどうしたんだ?と思うだろうが、その辺は、どうしてもらうか軽音部の人たちにはちゃんと説明済みだ。
 ――と、隣の部屋で、聞き慣れた軽音部による演奏が始まった。
どうやら、こちらも始める番らしい。
「あのね、梓。梓には、とっておきの――」

362:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 02:06:23 SRIgdHWx
「唯。起きてよ。もうお昼だよ。唯!」
 ゆさゆさ。体を揺すられる。
重い瞼を開けると、高校の時とは違い、髪を下ろして大人っぽくなった梓が、眉を吊り上げている。
「もうっ、折角の結婚記念日、寝て終わらせる気?」
 結婚。そうか、したんだっけ、結婚。じゃあ、あれは?さっきの、出来事は?
寝ぼけている顔をぴしゃりと叩くと、同時に寝ぼけていた頭も、目が覚めたらしい。
 そっか。あれは――夢か。それも、結婚式のときの。
「今日は一緒にごちそう作るって、約束したのに……、もうっ」
 ぷいっ、と梓がそっぽを向ける。ああ、どうやら本気で怒っているらしい。無理もない。今日は結婚してから最初の記念日なのだ。
どうしたものかと、ベッドから周りを見渡すと、ふとギー太が目に入った。
 そういえば、去年の今日も、君で演奏したね、ギー太。
思って、ひとつの考えが、覚めたばかりの脳で思い出される。
「唯は、どうでもいいの?私たちの記念日……。恥ずかしいけど、私は、楽しみにしてたんだよ、今日を」
 そんなことないよ、梓。私だって、楽しみにしてた。
「嘘。じゃあ、なんで今まで寝てたのよ」
「昨日、がんばって考えてたんだ。それこそ、夜中まで」
「考えてたって、何を?私とどうやって別れようとか?」
「まさか」
 そんなことしたら、私は死んでしまうよ。
「じゃあ、なに?」
 見るからに不機嫌な梓を、私は笑って「ちょっと待ってて」と促す。
不機嫌そうに腕組している梓を背に、私は、部屋の壁で私たちを見守っているギー太に手を伸ばす。
 そう、あの日も、梓が不思議そうに、私とギー太を見ていたね。
そして、私は言うんだ。
「あのね、梓。梓には、とっておきのラブソングを送るよ」
 去年、一生懸命考えた曲の、アレンジ版だけど。
でも、こもってる心は、あの時以上だよ。
「だから、聴いてくれたら嬉しいな」
 ふと、去年の曲を送った後の、梓の表情が思い浮かぶ。
あの日は泣きながら、「ばか」って言ってくれたけど、すっごくかわいい笑顔だったね。
今日は、どんな顔をしてくれるのかな。
明日は、どんな顔をしてくれるのかな。
 梓の“新しい”を見つけるたびに、私は嬉しくなるんだよ。
大好きになるんだよ。
 だから、そばにいてね。
おばさんになっても、おばあさんになっても。
ずっと、ずっと。
 ――観客は1人だけの、リサイタルが始まった。

おわり

新婚ネタ書こうと思ったら、いつの間にかただの結婚ネタになってたでござる

363:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 02:15:47 CIYrpme7
GJでござる

髪下ろしたあずにゃんやっつけ
URLリンク(up3.viploader.net)

364:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 02:27:49 3tnAJJjz
>>363
右の方が澪みたいになってるぞw

365:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 02:30:23 CIYrpme7
>>364
てか澪みたいにした  作者批判じゃナイヨ

366:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 03:30:34 JItYDDMT
>>362
あんた神だよ……
GJ!!

367:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 11:47:38 RFqMgZpc
>>362
GJと言わざるを得ない

368:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 12:40:04 CWpAaNa5
1時間あずにゃんぺろぺろ

369:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 12:51:21 jTiOds8x
あずにゃんをペロペロしていいのは唯だけですよ

370:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 13:33:01 gDZVFO/4
>>354
澪=唯世
唯=イクト
梓=あむちゃん

371:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 13:45:15 c7AXyBAv
けいおん!どきっ

372:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 17:26:24 ASNzzL3k
私の心アンロック

373:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 21:33:12 RFqMgZpc
「唯先輩……」
 呟くように声をかけて、少し茶色がかったショートボブの髪を撫でてみる。さらさらというよりふわふわ。指の間をすり抜けていくというより髪の毛に指が沈んでいくような感じ。
 もちろん声をかけた程度じゃ起きないし、こうして髪の毛を触っても身動ぎひとつしないで私の膝の上でぐー、すぴーと寝息を立てている。
 そもそもどうして私が膝枕をしているのかというと数時間前に遡るのだけどつまりは最近夜遅くまで練習していたらしい唯先輩が眠気の限界だったらしくてギターを壁に立てかけて
そのまま突進するように私に抱きついてきたと思ったらまるで猫みたいに私の膝の上に丸くなりそのまま眠ってしまったという訳だ。
 ちなみに、今日は部活がオフの日で、昨日せっかくですし二人で特訓しましょうと誘ってみるとあっさりとオーケイをもらえたからでは朝6時にウチに来てくださいと言うと
それは早すぎだよと文句を言われてしまってしょうがないですねでは私がそちらに行きますと言うとそれならいいよと合鍵を渡してくれたのでそれを使って家に入ったのである。
 寝顔が見たかったから朝4時に家に侵入―否、合鍵を使っているのだから何もやましいことはないということで憂に気付かれないように足音に気をつけて唯先輩の部屋に忍び込むと
案の定唯先輩はぐっすりと眠っていたのでゆっくりとその寝顔を堪能していたらいつの間にか私も寝てしまっていてそれをばっちり唯先輩に見られてしまったのだけれど別に悪い気はしない。
 しかし憂の姿が見えないなと思って訊いてみると昨日から友達の家にお泊りだよと答えられてそれならまるで泥棒よろしく足音に気をつけていた私はなんだったんだという
理不尽な怒りが湧いてきたけどそれを外に出してしまうと私が唯先輩の寝顔を見たいがために早起きして家まで来たように思われるので言わなかった。別に勘違いされたからってどうにかなる訳じゃないのだけれど。
「しかし、まぁ……」
 なんとも可愛らしい寝顔をしていらっしゃる。いや、この人が可愛いのはいつものことだけど寝ているときは普段の数倍可愛らしいと思う。
こんな可愛らしい顔を無防備に晒されたら思わず食べてしまいたく……おっと。
 寸でのところで自分の欲望を抑える。こんなところでコトに及ぶなんて道義に反するしそういうことはしっかりとした関係を持ってからじゃないと駄目だろう。
それを無視して無理やりしてしまうとそれこそ今まで積み上げた関係を壊してしまうことになりかねないし先輩の心に一生治らない傷を負わせてしまうかもしれない。私のことを嫌いになるぐらいならまだいいけどトラウマを残すのはやっぱりよくない。
 しかし、だからといって、
「んぅ……、あずにゃぁん……」
 私にも我慢の限界というものがある訳で。
 こんなに無邪気で無垢で純真な寝顔で私の名前を呼ばれてときめかない訳も無く、私の心は正直もう我慢の限界である。
 我慢の限界である。
 しかしだからといってコトに及ぶわけにはいかない。前述したとおり私はそれをやってはいけないものだと考えているし、恐らく誰だってそう考えるだろう。もしそう思わない輩がいたとしたらそいつはただのレイプ犯だ。即刻逮捕して私刑を下してやる。
 だったら……うん、キスぐらいならきっと許されるだろう。情事をするというわけじゃなくただの愛情行為だし私が先輩を愛しているのは誰の目にも明白だろう。そんな私がキスをしたところで誰も驚かないしむしろそれが当然だと思うはずだ。
 そう思って控えめだけどぷっくりと柔らかそうな唇を見つめてみる。普段は雑な唯先輩もやっぱりそこには気を使っているのか、簡単にだけどリップを塗っているみたいで、ちっともかさついていない。
「……」
 なんとなしに顔を近付けてみると、唯先輩独特のふわふわとした匂いが鼻孔をくすぐった。同時に薄く開いた唇から漏れる吐息の甘い匂いも感じて気恥ずかしくなり、心臓が早鐘を打つ。
 このままもう少し顔を落とせば簡単に唇を奪えるけど、それは紳士的はないというかなんというか……。
 ただ勇気が出ないだけだけど。
 そんなことを考えながら数分間。
 パチリと唯先輩の瞳が開いた。

374:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 21:34:07 RFqMgZpc
「あ……」
「え……?」
 二人の距離、およそ数センチ。鼻同士がぶつかりそうな至近距離である。まさに目と鼻の先。
 唯先輩は不思議そうな目で私を見つめている。恐らく寝起きで頭が回っていないのだろう。今なら誤魔化せるかもしれない。
「あはは。さっきまでゴキブリがそこにいたので殺そうと思ってたんですよ~。もう逃げちゃいましたけど。決して寝ている人間の唇を奪おうなんて思って―」
「あずにゃ~ん」
「んん!?」
 キスされた。
 あまりにもあっけなさ過ぎてキスされたという事実を認識するのに時間がかかってしまったけど、間違いなくキスされてしまった。
「あ、あの……」
「えへへ~、あずにゃんとちゅ~」
 聞いちゃいねえ。
「どうしてキスなんか」
「え? だってあずにゃんからしようと思ってたでしょ?」
「違いますよあれはゴキブリを殺そうと」
「嘘だね」
「本当です」
「嘘だよ」
「嘘ですけど」
 ほらやっぱりと唯先輩が笑った。なんとなく見透かされたような気になって恥ずかしくなって目を逸らす。
「だけどこれで私とあずにゃんは恋人になったんだね」
「……は!?」
 何かトンデモナイ衝撃発言が聞こえたような気がしのだけれど気のせいだろうか。
「あ、あの、唯せんぱ―」
「さ、練習練習~」
 ……あれぇ?



Fin





長すぎる行があったらしい



御目汚し失礼した
それでは

375:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 22:37:03 JItYDDMT
いいよいいよー
GJ!

376:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/04 22:51:34 RFqMgZpc
「今日はなかなか上手でしたよ」
「ほんと?」
「えぇ、少なくとも最近の中じゃ一番でした」
「やったぁ~」
「あ、こら、抱きつかないでくださいよ」
「どうして?」
「それはほら、人前ですし、こういうのをするべきじゃぁないでしょう」
「んー、そっか、なら仕方ないね」
 そう言うとあっさりと私から離れてしまった。
 んー、確かに頼んだのは私だけど、もう少し粘ると思ってたからちょっと拍子抜けしてしまう。
「? どうしたの?」
「いえ、何でもありません」
 どうせ家に着けばすぐに抱きついてくるのだ。それは不変の未来であり今抱きつかれないからといって特に気にする必要は無い。
 つまらないことで唯先輩の気を惹くのはよくない。そう考えて止めていた足を再び帰路に向けて動かしだす。
「あ、待ってよ~」
 慌てた風に私の隣にやってくる唯先輩と歩調を合わせて、通学路を逆に歩いていくと、前方に猫がいた。
 毛並みのいい、黒い子猫。
「わぁ~、猫さんだ~」
 当然動物好きのこの人がそれを見逃すはずが無く、私のことを放って子猫さんのところへ駆け寄っていく。
「……」
 別に子猫に嫉妬している訳じゃ無いけど、なんだかなぁ。
 ま、いっか。
「よ~しよしよし」
「にゃぁ~」
 嬉しそうに撫でている人間と、気持ちよさそうに撫でられている子猫。
 んー、そういえば最近は私の頭を撫でる回数が減ったような気がする。どうでもいいけど。
「ねぇあずにゃん」
 顔を上げないで一言。
「この子、ウチで飼っちゃだめかな?」
「気に入ったんですか?」
「うん。それにちょっと、怪我してるみたいだし」
 言われて見てみるとなるほど確かにお腹のところを怪我しているように見えるかもしれない。しかしこんなところよく見つけられましたね。
「んー、あまり乗り気はしませんけど……」
 あ、そこ、まだ暗くならないでくださいよ。この先の言葉を聞いてください。
「ま、怪我が治るぐらいまでだったら、許可しましょう」
「ほんと!?」
「えぇ、本当です。ま、お金はあなたに出してもらいますが」
「それぐらいなら大丈夫だよ。あずにゃんありがとう!」
「わぁっ!」
 突然の抱擁に反応できなかった。
「よかったね! あずにゃん3号!」
 3号?
「……それ、もしかしてもしかしなくてもその猫の名前だったりするんですか?」
「うん! いい名前でしょ?」
「…………」
 頭が痛い。
 いやでもそもそも私が預かったときに2号なんてつけたからこうなったのかもしれないうんきっとそうだつまり私のせいではないか。
「ま、いっか」
「うん?」
「いえ、なんでもないです。それより早く帰りましょぅ。その子の家も作らないといけませんし」
「あ、そうだね! 早く帰って一緒にテレビ見なきゃ」
「それは違うでしょう」
 ともあれ、私たち2人のほかに、新しくペットが増えて3人。新しい家族と一緒に、私たちの家、マイホームへと帰ることになった。
 ―夕日に伸びる子猫の影は、これから帰る新しい家がどんなところなのか、期待に胸を躍らせ楽しそうに体を揺らしていた。
Fin

ノロマ達成

御目汚し失礼した
それでは

377:名無し.けいおん!厨
09/10/05 00:08:07 DJvO5TCF
>>325
いいぜ~~~~

378:名無し.けいおん!厨
09/10/05 00:36:09 DJvO5TCF
寝るぜ、厨学校だぜ、おやすみ~唯~っ

379:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 01:19:01 tS0q33Rz
>>376
GJ
猫は子供代わりか。ウフフ

380:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 03:12:58 m65ZiO1p
キーンコーンカーンコーン…

今日もいつものように放課を告げるチャイムが鳴る。さて、今日は何分で来るかな?

唯「あーずーにゃーん!」

新記録達成だ。1分も経たないうちに私の恋人は教室にやってきた。
なんというか、すごい人だ。

唯「あずにゃーん!部活いこー!」

梓「わ、わかりましたから大声出さないでください!」

クスクス…と教室全体から笑い声が聞こえて、恥ずかしくなってしまう。
いわゆるバカップル、とでも思われているのだろうか。

純「梓、今日もお熱いねえ~?このこの!」

梓「べ、別にお熱いなんて…」

憂「いいじゃない梓ちゃん、とってもお似合いだよ♪」

梓「もう、憂まで…」

二人にこういう風に言われるのは嬉しいんだけど、やっぱり気恥ずかしい。
私は意味深な笑みを浮かべる二人をあしらって、逃げるように教室を後にした。

梓「ふぅ…待たせちゃってすいま…きゃ!」

唯「あずにゃん…会いたかったー♪」

息つく暇もなく、唯先輩が私に抱きつく。この人はどうしてこう大胆なんだろう…

381:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 03:15:55 m65ZiO1p
梓「あ、あの先輩…こんな廊下で抱きつくのはちょっと…」

唯「いいでしょー?なんてったって私たちは恋人同士なんだから!」

梓「み、皆見てますって…いいから早く部室行きますよ!」

唯「ああん、あずにゃんの意地悪!」

別に意地悪じゃない。
誰でもこんな公衆の面前でイチャイチャするのは恥ずかしいはずだ…

音楽室

梓「まだ皆来てないみたいですね。ムギ先輩たちは掃除ですか?」

唯「うん、皆遅れるみたい!だからぁ…」

唯先輩は再び私に抱きついた。
突然体重をかけられて、私はバランスを崩して壁にもたれてしまう。

梓「きゃ…もう、先輩ったら…」

唯「ねぇあずにゃん…今二人きりだし…唯って呼んで?」

梓「うん…さっきはあんなこと言ったけど、私もずっと会いたかったんだよ、唯」

そう言いながら私は唯の頭を撫でる。髪の毛がふわふわしていて、とてもいい気持ちだ。

唯「ねぇあずにゃん…ぎゅーってして?」

梓「…うん、いいよ」

私は唯の背中に手を回して静かに抱き締める。私よりも少し大きいその体は、とても温かかった。

382:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 03:19:22 m65ZiO1p
唯「えへへ、なんだか落ち着くなぁー♪」

梓「もう、甘えんぼなんだから…ねぇ唯…チューしよっか」

唯「いいよー?こないだみたいに鼻ぶっつけないようにしようね」

梓「うん、気をつけるね。…唯?」

唯「…なあに?」

梓「大好きだよ」

私はそっと唯にキスをした。唯は目を閉じて、私に身を委ねてくれた。
唯は私のことを信じてくれている。そして私も。こういうのが、愛っていうのかな。

唯「…えへへ、今回は上手くできたね」

梓「…うん。ね、今度する時は唯からして?」

唯「いいけど、今度じゃなくて…今しちゃうもんね」

そういって唯先輩が私に唇を重ねようとした瞬間、部室の扉が開く。

律「おー、遅れてわり…あ…」

澪「い…」

紬「う…ふふ…」

3人が入ってきたのを見て、私は即座に唯先輩を突き飛ばす。

梓「い、いい嫌だな先輩、いくら顔を近づけても私のまつ毛にはゴミなんてついていませんですよ!?」

唯「うぅ、痛いよあずにゃん…」

梓「ささ、さぁ皆さん!今日も練習がんばりましょう!全力で死ぬ気で死んでも!」

私はよく意味のわからないことを口走っていたが仕方ない。
それくらい恥ずかしかったのだ。

383:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 03:22:52 m65ZiO1p

律「やれやれ、隠さなくたっていいのになぁ」

澪「で、でもまだキスは早くないか?」

紬「うふふ…ふふ…」

私は自分でも挙動不審だと思うような動きでギターを取り出す。
それを眺めながら先輩たちはニヤニヤしつつお茶の用意を始めた。どうやらしのげたようだ。

…でも、せっかく唯がキスしてくれるとこだったのにな…残念。
と、起き上がった唯が私の耳元で不意にささやいた。

唯「…あずにゃん、続きはまた放課後にね♪」

梓「え…あ…う、うん…」

真っ赤になる私の顔を見て、唯が幸せそうに微笑む。
どうやら今日は、練習に集中できそうにないや。

終わり


夜中ですが投下してみました

384:名無し.けいおん!厨
09/10/05 07:01:57 DJvO5TCF
>>376
設定が恋人とかwwwww

385:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 08:22:58 tnh/LGUZ
>>384
何か駄目なことでもあるのか?

386:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 09:21:32 9WyDazjH
>>383
GJ!唯の前では素直な梓かわいいw
朝からいいものを見せてもらいました

387:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 12:04:25 eGwj1UAb
俺の脳内でならもう100回は結婚してるぜこの二人

388:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 15:01:40 Yp6h17Tn
どんだけ離婚してるんだw

389:名無し.けいおん!厨
09/10/05 16:52:06 XUjS5h2M
>>385
無いけど、ね、

390:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 21:36:35 U3S9/tNp
うん。恋人設定は最高だな。
くっつくまでのもいいけど、それからの甘い感じのが好きだ

>>384もそれが言いたかったんだろ

391:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 21:46:12 U3S9/tNp
ということで恋人後の話でもっとお願いします!!

392:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/05 21:54:32 KvjT96UG
「あずにゃん、かえろ~」
「はいはい、少し待ってくださいね」
 チャイムが鳴るなり教室に入ってきた唯先輩に一言そう言って、帰るために荷物をまとめる。
 いつも思うのだけれど、唯先輩はいつから教室の前にいるんだろう?
「それじゃ、帰りましょうか」
「うんっ」
 頷いて私の腕に自分のそれを絡めてくる唯先輩。子供みたいな笑顔でにへらと笑っている。
 別に腕を組むことには抵抗が無いのだけど、人前でこういうスキンシップはあまり取らないほうがいいと思う。さすがに恥ずかしい。
 いくら私たちの仲が周知だといってもある程度の距離を保たないと、そのうち人前でキスとかもされそうで困る。
「どんとこいです」
「うん? なにか言った?」
「いえ、ただの独り言です」
 危ない危ない、気付かないうちに口に出てたみたいだ。
 さすがにあのセリフだけで考えが見透かされるということは無いだろうけど少し心配。何せ私は考えていることが口に出ていることが多いから。
「そ、それで、今日はどこに行くんですか?」
 取り繕うように質問を投げかける。
「あ、うん、実は私の家の向こう側にいいお店を見つけたんだ~」
「向こう側、ですか」
 両腕を使って場所を教えてくれてるけど正直よく解らない。
「え、っと、それは私の家からどれぐらいかかりますか?」
「んー、多分10分くらいで着くんじゃないかなぁ、自転車で」
「んー」
「あ、でも直接行くから時間は気にしないでいいよ」
「それもそうですね」
 そんなことを話しながら下駄箱を通過して校門を通り抜けて唯先輩の見つけたというお店に向かう。
「―着いたよ」
 他愛も無い話をしながら歩いていると、唯先輩が足を止めたのでつられて私も止まった。
 視線の先には小さな喫茶店。
「喫茶店、ですか」
「うん、ここのアイスが美味しいんだぁ~」
「そうですか」
 そんな会話をしながらお店に入り「何名さまですか?」「お二人様です」という恒例のやり取りを済ませて手近な席に座って注文を済ませる。
「お待たせしました」
 早っ!
 注文して1分も経ってないですよそれとも今はこれがデフォなんですかいやそんなことはないでしょう。
 動揺している間に唯先輩が「どうも」とお礼をして店員さんが「いえいえ、ごゆっくり」と言って去って行った。
「どうしたの?」
「……いえ、何でもありません」
「? へんなあずにゃん」
 不思議そうにしながらも唯先輩は持ってこられたパフェを食べ始める。
「おいしいですか?」
「うん、あずにゃんも食べなよ」
「そうですね、では」
 当然唯先輩とは違うものに手をつける。あわよくば交換しようと言われることを期待したのではなくてたまたま違うのを選んだだけなので誤解しないように。
 しばらく黙々とスプーンを口に運び続けていると、不意に唯先輩が「あ」と声を上げた。
「どうしたんですか?」
 その問いには答えずに唯先輩は顔をこっちに近づけてきて、ぺろりと紅い舌で私の頬を舐めた。
「……なにするんですか」
「ん? んーとね、あずにゃんのほっぺにクリームがついてたから」
 悪びれた様子も無くあっけらかんと答える唯先輩に怒る気が失せてしまった。
「クリームを取ってくれたのはいいんですけどそれなら布巾で拭けばよかったじゃないですか」
「だめだよそんなの。もったいないじゃん」
「そういうものなんですか」
「そういうものなんです」
 上手く言いくるめられた気がするけどまあいいか。
「あ、唯先輩」
「うん?」
 ―やり返してやった。
Fin
お目汚しからそれではまで

393:名無し.けいおん!厨
09/10/05 21:59:23 Re/ytcsg
>>390
そうさそれが言いたかったのさ!!

けいおん!二巻の漫画のカバーとった時にかいてある唯と梓が寝てるとこいいよいいよいいよいいよいいよいいよwwwwwwwwwwwwwwww


394:名無し.けいおん!厨
09/10/05 22:02:38 Re/ytcsg
>>392
このあいす物語ナイスだったよ~~~~

395:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 00:51:03 tDn4KETQ






















1位 825票 逢坂大河@とらドラ!
2位 711票 中野梓@けいおん!














w


396:名無し.けいおん!厨
09/10/06 00:54:51 BbG3byAX
大河好きだけど、唯のほうがいいいいいいいいいいイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ

397:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 01:01:18 Y0nkNwQI
>>396
梓さん、もう寝たらどうですか

398:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 01:07:45 64DLh/hW
唯先輩が隣にいないと眠れないあずにゃん

399:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 01:08:12 DELytxfN
>>396
中野さんそんな大声で旦那自慢しなくても
みんな分かってますから

400:名無し.けいおん!厨
09/10/06 01:11:33 BbG3byAX
>>397
僕ですか。お事ばに甘えてsunday siesta聞いて寝ます。日曜日じゃ無いけどwwwwww
URLリンク(beebee2see.appspot.com)


401:名無し.けいおん!厨
09/10/06 01:12:16 BbG3byAX
おっと変換ミスwwww

402:名無し.けいおん!厨
09/10/06 01:17:47 BbG3byAX
>>399
中学生デスっ!!!!

403:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 02:18:34 BbWhpxGB
>>402
さっさと寝ろやおっさん



404:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 02:50:10 GNsnNynr
梓が唯のことを唯ちゃん、って呼んで唯が照れるSSが見たい

405:名無し.けいおん!厨
09/10/06 06:53:08 K+cG2XbI
>>403
オッサンじゃ無い・・・・
だから、中学生デスって中3ね!!!

406:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 08:18:55 xbUchE1w
>>405
君、痛いからちょっと黙ってて

407:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 08:45:19 3gzF0rhI
んがぐぐ

408:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 11:12:02 QTPJkbWy
口ではイヤと言ってても体は正直だな!
URLリンク(www.dotup.org)

409:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 12:38:55 Jv/64uhG
「どんな関係?」なんて聞かれたら 友達以上かな?それも少し違うか

410:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 13:00:09 BbWhpxGB
恋人以上に決まってんだろクズが

411:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 14:27:08 xbUchE1w
それもう夫婦じゃ(ry

412:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 15:22:15 BK7lxYJK
二人の結婚式マダー?

413:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 16:31:20 APMtZZqu
唯梓(笑)

414:名無し.けいおん!厨
09/10/06 16:49:41 2/IDD8jA
>>406
あー学校オワタ\('€')/

痛くな~い

415:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 18:37:33 BbWhpxGB
なんか最近変なの沸いてんな

書き手さんはこんなやつら気にしないでくれよ

416:梓の飽くなき挑戦[1/3]
09/10/06 19:24:57 J758B7TR
梓「ゆ、唯ちゃん……」

唯「ほえ?」

 そう呼べばかつる!というまるで根拠の無い神託が下ったので、
 意を決してそう口にした私に対して、意中の人物はきょとんとした表情を浮かべる。

唯「どうしたの、あずにゃん?」

梓「い、いやその……、照れたりしないんですか?」

唯「照れる?なんで?」

梓「……」

 ダメじゃん。
 ダメじゃん神託。

 寧ろ、照れているのは私の方であって、これじゃあいつもと全く同じ展開じゃないですかこのやろう!
 ありもしない脳内の神託に罪をなすりつけて、私はやさぐれた。

唯「あずにゃん、顔赤いよ?」

梓「誰のせいだと思ってるんですか」

唯「ぎゅってしてあげようか」

梓「な、なんでそうなるんでs」 唯「ぎゅー」

梓「ふにゃぁぁ……」

 あぁぁぁ。ダメになる、ダメになるうぅぅ。
 どうして、この人に抱きしめられるとこんなに落ち着いてしまうんだろう。

 もう、いいですよ。
 ええ、負けですよ。今日も私の負けでいいですよー。
 でも……。
 次こそは照れさせてみせますから!
 覚悟しておいてください、唯先輩!!

417:梓の飽くなき挑戦[2/3]
09/10/06 19:25:47 J758B7TR
紬「え?唯ちゃんを照れさせたい?」

梓「はい」

紬「どうしたの、突然?」

 私が勝利を収めるために、百合のかみs―もとい、ムギ先輩に相談を持ちかけた。
 どうしたの、と聞かれても返答に困るところではあるが、
 ここでこの人に嘘をついても、どうせ見抜かれるに決まっている。
 ならばいっその事、本当のことを話してしまったほうが話が早い。
 本当のこと、と言っても大したことじゃない。
 唯先輩の過剰とも言えるスキンシップ。
 いつも私ばっかり顔を赤くして照れているというのに、彼女は微塵もそういう素振りを見せない。
 だから、たまには私の方から、唯先輩をそういう目にあわせてみたい―。
 たったそれだけのことなのだ。

紬「なるほど、つまり……梓ちゃんは左側になりたいということね」

梓「ひ、ひだり?」

 これは、私の読解力、或いは語彙が足りないのだろうか。
 左ってどういうこと?
 ……教えて偉い人!!

紬「……」

 困惑する私の表情を見てか、ムギ先輩が更に言葉を繋げる。

紬「分かりやすく言えば、攻めにまわりたいのよね」

梓「攻め?」

 攻めるから攻め?
 むぅ。こちらの方が幾分わかりやすいか。

梓「えっと、多分、そういうことだと思います」

紬「そうね……、唯ちゃんは甘えたり甘えられたり、そういうスキンシップにはまるで抵抗がない」

 だから、唯ちゃんと同じ方向性で梓ちゃんが攻めたとしても、貴女が望む結果は得られない。
 ムギ先輩は、何故だかやたらと嬉しそうに、そう説明を続ける。

紬「だけど、こと恋愛に関しては、まるで耐性が無い」

 勿論、私の憶測だけれどね、と可愛らしく片目を瞑る。

紬「だから、私が梓ちゃんに授けられる方法はこれしかないと思うわ」

418:梓の飽くなき挑戦[3/3]
09/10/06 19:27:04 J758B7TR
 ムギ先輩から授かった、唯先輩を照れさせる方法。
 その台詞を忘れぬよう、何度も心の中で反芻する。
 冷静に考えていれば、これが如何に恥ずかしいことか分かりそうなモノなのだが、
 悲しいかな、この時私の脳内はアドレナリンで満ち溢れていた。

 部活の時間が終わり、先輩たちと揃って下校する。

律「んじゃ、唯、梓、また明日なー」
澪「またな」

唯「りっちゃん、澪ちゃんばいばーい」
梓「お疲れさまでした」

 そして律先輩たちと別れ、唯先輩と二人きりの時間が訪れた。

唯「あっずにゃぁぁん」

 ふたりきり~、等と口にしながらいつものように抱きついてくる唯先輩。

梓「ええ、この時を待っていました」

 至って真面目な顔で、私はそう口にした。既に戦いは始まっている。
 おふざけの雰囲気は、不要だ。

唯「え……、ど、どうしたの?」

梓「……唯」

唯「は、はい!?」

梓「唯は、私のこと、好き?」

唯「う、うん……、好きだよ、あずにゃん」

梓「……そう、それじゃあキスしようか」

唯「っ!?ど、どうしたのかな……あずにゃん、急に、そんな……」

梓「好きなんでしょ? 私も唯のことが好き。愛してるの」

 抱きついてきた状態で硬直する唯先輩の背中に、そっと手をまわす。

唯「あ、わわわ、あずにゃ……、だ、ダメ……だよぅ……」

 ……勝った。危うく敬語を使いそうになったが、問題ないレベルだ。
 ふふふ、さすがですムギ先輩。ほら、見てください、この唯先輩の表情!
 顔を真っ赤にして、目尻に涙を浮かべて―

 ……あれ?

 なにやってんだ私。

 ガチ告白みたいになってるじゃん。

 どうやって収拾つけるつもりだよ?

 まぁ、いいか。
 ……割と本心だったりするし、ね。

 その日から、唯先輩のスキンシップが更に激しくなったのは言うまでも無い。

419:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 19:28:03 J758B7TR
駄文失礼しました。

>>404を書こうとしたら、脳内唯ちゃんが全く照れてくれなかったので
なんか色々迷走した結果がこれだよ!!

恋人同士な流れをぶった切ってしまってゴメンナサイww

420:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 19:59:57 2qL7Wi5s
いいからもっとやれ

421:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 20:01:29 xbUchE1w
>>419
GJ



梓「唯先輩の馬鹿!大好き!」の人?

422:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 20:02:43 zlBV4oe1
>>419
GJ

>>421
作者特定はしない方がいい

423:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 20:03:44 NkUDn51D
>>419
梓の行動がいちいち可愛くておもろい!
ド天然の唯を照れさすにはこれくらいしか無さそうですなー

424:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 20:16:42 Y+618rGR
GJ!よきかな

425:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 20:31:24 GNsnNynr
>>419
GJ!
そしてありがとう

426:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 21:57:01 BbWhpxGB
>>419
よっおおおおしゃああああああああぁ!!!GJ!!!!

427:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 22:06:23 wV4BUnF/
>>408 もっともっと

428:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 22:29:25 ZXllYLBl
>>419
後日談に続けるんだよな?

429:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 22:31:51 zlBV4oe1
 どうすれば唯先輩に私の想いを気付かせられるんだろう。
 今までだって、さり気なくだけど結構な数のアプローチをしてきたはずだ。少なくとも私はそう認識しているし、その好意に気付かないほど先輩も鈍感ではない、とは思う。
 だったらどういうことだろう、気付いていて気付かないふりをしているのだろうか? だけどそんなことをして何の意味が……。
「これは私の憶測だけど多分唯ちゃんは梓ちゃんにちゃんと好きって言ってほしいんじゃないのかしら?」
「わっ」
 びっくりした。
 突然の声に意識を戻すとムギ先輩がいつの間にか私の隣に座っていていつの間に用意したのかミルクティの入ったカップを優雅に口元に運んでいた。
 ……本当に神出鬼没な人だな。さっきまでは私ひとりしかいなかったのにと思いながら時計を見てみる。
 私が席に座ってから実に30分は経っていた。
「…………マジですか」
「どうしたの?」
「いえ、時間の流れについて少し考え事を」
「ふぅん? へんなことを考えるのね」
 いや冗談なんですけど。
 しかしそんなことを訂正するのも面倒くさかったので私はさっきの言葉について質問する。
「あの、あれはどういうことなんですか?」
「あれ? あれって言われてもいろいろあるんだけど。もしかしてえっちなこ―」
「私が唯先輩に好き云々のことです」
 変なことを言わないでほしい。しかもこんな真昼間から。
「ああ、あれね」
 ムギ先輩は言う。
「そのままの意味よ」
「そのままって……」
「だからそのままの意味。本当に言葉の通りでいいの。唯ちゃんが梓ちゃんの想いに気づかない訳がない。あの子はそこまで鈍感じゃない。だったら気付いていて気付かないふりをしていると考えるのが妥当よ」
「はあ、そうですか」
 ってちょっと待って何でばれてるの、え、ちょ、どういうこと?
「あ、あの」
「じゃあどうしてわざわざそんなことをするのか? 答えはひとつしか無いわ。梓ちゃんがいつまでも自分の気持ちに気付かない唯ちゃんに対して痺れを切らして直接的なアプローチをしてくるのを待ってるのよ」
 どうやら質問はさせてくれないらしい。
 まあこの人に限っちゃ心を読むぐらいは平気でしそうだから気にしなくてもいいか。
「いや普通にバレバレだけど」
「マジッスか」
 どうやらムギ先輩だけじゃなく周囲の人にはバレバレらしかった、不覚。
「だけど私を待つっていうのはどういうことなんですか?」
「だからそれも言葉通りの意味よ。梓ちゃんが唯ちゃんに真正面から、小細工抜きに本心をぶつけるのを待ってるのよ」
 ま、全部私の想像だけどね、と言ってカップを置いてムギ先輩は立ち上がった。
「どこに行くんですか?」
「うん? ふたりの邪魔にならないように、ね」
 最後に軽くウインクをしてムギ先輩は去っていった。
 ……本当に何しに来たんだろう、あの人。
「んー、どうなんだろう」
 ムギ先輩はあんなことを言ってたけど私はただ単に鈍感なだけだと思う。さっきと言っていること―考えていることが違うけどやっぱりそう考えるのがいちばんしっくりくるというかなんというか。
 でも、うん、そっか。鈍感だとしても待っているとしても、私が動かないことには何も変わらないんだ。どっちにしろいつかはやらなきゃいけなかったことだし、別に今言ったって変わらない、かな。
 心の準備ができてないけどそんなのはいつものことだし恥ずかしい思いをするのは慣れている。だから後は唯先輩が来るのを待つだけ。待って、告白したら、それでおしまい。不思議と失敗したときの心配は無かった。
「やっほ~」
 3分も経たないうちに唯先輩がいつものようにやって来た。遅れたことに少しも悪びれてない様子で―実際悪びれてないのだろう、いつものように笑顔を振り撒きながら音楽室に入ってきた。
 2人っきりの音楽室。
「あれ? あれれ? 他のみんなはまだ来てないの?」
「はい、まだ来てません。今は私と2人っきりです」
「そっか。えへへ、あずにゃんと2人っきり~」
 本当はさっきまでムギ先輩がいたのだけどそれは一々言わないでいいだろう。
「それで、唯先輩、少し言いたいことがあるんですけど」
「うん? 何? なになに? どうしたの?」
 大きく息を吸って言葉を吐き出す。不思議と緊張はしなかった。
「唯先輩。私、唯先輩のことが好きです。私と付き合ってください」
「…………」
 唯先輩は、少しの間黙りこくって、そして、口を開く。
「私たちって恋人同士じゃなかったの?」
「……えっ!?」
 ―鈍感なのは私のほうでした。         Fin 御目汚しからそれではまで

430:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 23:28:58 Y0nkNwQI
>>429
GJ
ムギちゃんはもう、恋愛の神様だな

431:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/06 23:47:26 BbWhpxGB
>>429
イィエエェ゙アアアアアア!!
GJ!!!!

432:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 03:44:23 PNXCscA4
それは、唯先輩と付き合い始めてから1ヵ月が過ぎた頃のこと。
その日、私はムギ先輩と部室で二人きりだった。

梓「はぁ…」

紬「どうしたの梓ちゃん、唯ちゃんとケンカでもした?」

梓「いや、ケンカなんてしてません」

紬「じゃあもっと遊びたいとか?」

梓「いえ、毎日一緒に帰ってますし、休みのたびにデートしてます」

紬「じゃあ…キスがまだとか!」

梓「き、キスはまだですけど…それも違います」

紬「じゃ、なにが不満なの?」

梓「不満はないですけど…」

そう、私は現状の唯先輩になんの不満も感じていない。
優しいし、私のことを好きだと言ってくれる。そんな先輩に文句なんてあるわけがない。
でも、だからこそ…私は違和感を感じていた。

紬「つまり…唯ちゃんが梓ちゃんに対して気を遣いすぎてるってこと?」

梓「私を抱きしめてくれる時も、なにかぎこちないっていうか…前みたいに頬ずりもしてくれないし」

紬「頬ずりしてもらいたいの?」

梓「べ、別にそういうわけじゃ…以前との対比で例に挙げただけです!」

紬「うふふ…とにかく、唯ちゃんにもっと大胆に愛情表現をしてほしいってことね!」

梓「まぁ…そんなとこです」

433:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 03:47:14 PNXCscA4
紬「任せておいて!いい作戦があるわ!」

梓「作戦?なんですかそれ」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁまぁ♪」

そう6回つぶやいたムギ先輩は、なにやら笑みを浮かべていた。
唯先輩が大胆になるって、一体どんな作戦なんだろう…?
そうこうしているうちに、唯先輩たち3人が部室にやってきた。

唯「おーすあずにゃん、今日も元気ー?」

梓「は、はい!あの先輩、今日も帰り一緒にかえ…」

唯「あ、りっちゃーん!こないだ借りたマンガ返すよ!すっごくおもしろかった!」

梓「……うぅ」

紬「確かに、前みたいにすぐに抱きついたりしないわね…」

梓「はい…」

紬「よし、早速作戦を実行に移しましょう!梓ちゃん、ちょっとこっちきて?」

そういうとムギ先輩は、私を音楽雑誌を読んでいる澪先輩の前に連れてきた。

梓「あの、一体なにを…」

紬「澪ちゃん、ちょっと立って?」

澪「ん?なんだムギ?梓も…」

紬「えーい♪」

梓「きゃっ…」

澪「わっ…」

突然ムギ先輩は、私の背中を押して澪先輩に向けて倒れこませた。
あわてて私を支えようとした澪先輩はバランスを崩して倒れこみ、私が澪先輩を押し倒した格好になる。

434:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 03:51:48 PNXCscA4
澪「だ、大丈夫か梓?」

梓「は、はい大丈夫です…ちょっとムギ先輩、一体…」

紬「それより、あれ♪」

ムギ先輩が指差す先には、ポカーンと口を開けた律先輩、そして…
ジトーッとした目付きで私を見つめる唯先輩の姿だった。
あんな目で私を見るなんて…ムギ先輩の作戦、逆効果なんじゃ…

梓「あ、あのこれは…」

唯「……」

私が弁解する間もなく唯先輩はのしのしと私の方へやってきた。
そして私を羽交い締めにし、澪先輩から引き離した。

梓「あ、あの…唯先輩?」

唯「…ちゃダメ…」

梓「え?」

唯「浮気しちゃダメ!」

梓「う、浮気ってそんな…ふにゅ!」

唯先輩は胸に顔を押し付けるようにして私を抱きしめると、今度は澪先輩に向かって言った。

唯「澪ちゃん!いくら親友でも、私のあずにゃん取るのは許さないから!」

澪「あ…え?」

フンス、と荒い鼻息が私の頭に当たる。
どうやら唯先輩は、私が澪先輩を押し倒したのを見て浮気だと勘違いしたらしい。
それでこんなに必死になるなんて…私はなんだかおかしくなって、クスクス、と笑ってしまう。

435:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 04:00:06 PNXCscA4
唯「どしたのあずにゃん?」

梓「いえ、なんでも…大丈夫ですよ。私は唯先輩だけのものですから」

唯「ホント?」

梓「ホントです。でもその代わり、おもいっきり好きでいてください」

唯「おもいっきり?」

梓「あまり気を遣ったりしないでいいので、前みたいにもっとその…大胆な感じでいてください」

唯「え、いいの?恋人はおしとやかじゃなきゃいけないって憂が言ってたから…」

憂の言うことも一理あるけど…でも、そんな気を遣う唯先輩はやっぱりらしくないと思う。
それに恋人の私には、ありのままの姿を見せてほしいし。

梓「いいんです。私が許します。だから…」

唯「うん、いいよ♪」

そう言うと唯先輩は、さらに強く私を抱きしめた。

梓「あ、あの…苦しいです…」

唯「いーの!あずにゃんがいいって言ったんだから♪」

梓「もう…先輩ったら」

ふと横を見ると律先輩たちがじーっと私たちを見つめていた。は、恥ずかしい…

律「…まったく、いいバカップルだよなあ」

澪「まあ、仲がいいに越したことはないんじゃないか?」

紬「梓ちゃん…やったわね!」

436:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 04:03:38 PNXCscA4
ガッツポーズを作るムギ先輩に、人を押しこくっといて何がですか、と突っ込みたくなるがまあいい。
今は唯先輩と抱き合っていられれば、それで…

梓「先輩、大好き♪」

唯「私も大好きだよ、あずにゃん♪」


以上です

眠くて区切り&投稿の間隔が変になってしまったのはご勘弁を…

437:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 06:46:49 Z5TLd/sE
なんなんだこの可愛いカップルは! 蝶・GJ!

438:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 07:29:01 NPG6Wbrk
なんで蝶野がいるんだよw

439:名無し.けいおん!厨
09/10/07 07:51:23 iZFW0KTS
>>432
貴方何処かのアニメ制作会社に勤めたらどうだ!!!!!!

440:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 09:41:22 E5V11oiI
>>429
全俺が萌えた

441:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 12:15:12 HOMjVoe4
>>419
いいから続きかk…いや書いてください

442:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 13:53:07 mMHlPY79
嫉妬唯はええのう・・・GJ!

443:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 16:31:20 OczImrVr
>>436
すっげええええぇぇ!!!!
可愛いよおおおお!!

444:名無しさん@お腹いっぱい。
09/10/07 21:55:25 VsW+fm++
『ピンポーン』
「……うん?」
 今日は部活が休みなので久しぶりの休日を満喫しようと朝から読書に勤しんでいたのだけれど、予期せぬ客人の来訪を告げるチャイムの音によってそれを中断せざるを得なかった。
 はたして今日は誰かが来る予定でもあったのだろうか否それは無いはずだならば両親の仕事関係だろうかいやそれもしばらくは落ち着くという話だった。
 ならどうしてだろうと考えながら手近なところに置いてあった上着を羽織り、靴を履いて玄関の扉を開けた。
「やっほ~」
 唯先輩がいた。
「……」
 見なかったことにして扉を閉めた。
 今のはきっと何かの見間違いだろうそうに違いないだってあの人がウチの住所を知っているはずが無いんだからそもそも別人なのかもしれないしうんそうだそうだ。
『あ、ちょっと! 勝手に閉めないでよっ! あずにゃ~ん!』
 ……現実はそこまで優しくなかったようです。
 仕方ないので入れてあげることにする。このままじゃずっとドアをバンバン叩かれっぱなしだし。というか鍵はかけなかったんだから普通に開けて入ればいいのにと思わないでもない。
「冗談ですよ、何しに来たんですか?」
「用が無くちゃ来ちゃいけないの?」
「いえ別にそういう訳ではないですけど」
 特に何かを持っている様子でも無いし本当に用は無いみたい。
「それじゃ、特に何も用意できませんが」
「そんなの気にしなくてもいいよ。お邪魔しま~す」
 そんな訳で。
 ゆっくり読書するという当初の計画はおじゃんになり、代わりに唯先輩と二人でのんびり過ごすこととなった。
 ん、まあ、たまにはこんな日があってもいいかな。
「あずにゃん早く~」
「はいはい、ちょっと待ってくださいね」
 うっかり考え事も出来ない。楽しいからいいですけどね。
 どこに行けばいいのか解ってない風な唯先輩を私の部屋に案内してから、お茶を取りに行こうとすると、
「ああ、別にそういうのはいいよ。いらない」
 だそうで。
 動く手間が省けるのはこちらとしても願ったりだったのでその意見は謙虚に受け止めておいた。
「それで、何をするんですか?」
「うん? なにが?」
「わざわざ私の家に来たんですから、何かしたいことがあったんじゃないんですか?」
「んー、そういうのは特に無いかなあ」
「無いんですか」
「うん。そうだね、それでも理由を言おうとすればあずにゃんと一緒に過ごしたかったから、かな」
「私と一緒に過ごしたかった、ですか。ん、それなら、まあそういうことで。適当に何かしときましょう」
 わざわざ私の家に来たのにも驚いたけど、その理由にも拍子抜けさせられた。まあ、先輩らしいと言えば先輩らしいかな。
 あ、そうだ。
「唯先輩、そういえばどうして私の家の場所が解ったんですか?」
「憂に教えてもらったんだよ」
 納得したところで、今度こそ『適当に何か』を始める。それはもういろいろと。
 CDを二人で聴いたり、ゲームで対戦したり協力プレイをしたり、一緒にパズルを解いたり、料理を教えてあげたり、抱き枕にされたり―最後のほうは同じベッドで横になりながらお喋りしかしてなかった気がする。
 そんな訳で、私は久しぶりに友達と休日を過ごす感覚を味うことができた。先輩は私のことを友達だとは思わずにただの後輩だとしか思ってないだろうけど、それでも私は楽しかった。
 勿論楽しい時間は過ぎるのが早くて。
「それじゃ、そろそろかえろっかな」
 そろそろ空が暗くなり始める頃に、唯先輩が言った。
「うん。今日は楽しかったよ、来てよかった」
「それはよかったです。私も楽しかったですよ」
 その言葉に、唯先輩は笑顔になる。
「当たり前だよ。友達といて楽しくないなんてこと、あり得ないもん」
「そう、ですね」
 それじゃね~、と別れの挨拶をして唯先輩は私に背を向けて自分の家へと歩いていく。
「友達……か」
 小さくなる唯先輩の背中を見送りながら、呟いた。
 それなら、そう遠くないうちに今度は私から遊びに行きます。
 ―そのときは、ちゃんと友達らしくもてなしてくださいよ?
Fin

御目汚し失礼した
それでは


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