【けいおん!】唯×梓スレ 3at ANICHARA2
【けいおん!】唯×梓スレ 3 - 暇つぶし2ch191:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/28 01:16:13 TWgLytVJ
「……やっぱり、嬉しいものですね」
「うん?何が」
「えっ、あっ……」
 しまった、と言うような顔。多分、無意識のうちに声に出していたのだろう。不意を突かれて、あずにゃんの顔に一瞬焦りが見える。
でも、すぐに意を決したように、
「ええと……、料理の話です」
「料理が、何?」
「あ~……。ええと、―……人に……りを……れるのは、…………って話……」
「んぅ?ごめん、聞こえなかった」
 あずにゃんは、伏せ目がちなネコ目をキッとこちらに向けて、
「好きな人に、自分が作った料理を『おいしい』って言われるのは、嬉しいって話ですよ!!」
 声が、部室中に響く。
その声が、あずにゃんの耳にも届いたのか、急に顔を真っ赤にした。かわいい。
「す……、すいません。あの……、」
「あずにゃん」
 なるべく、優しい声で、私の気持ちを伝える。
「すごくおいしかった。また作ってね」
 なるべく、優しい笑顔で、あずにゃんに笑いかける。
あずにゃんは、一瞬驚いて、何か言おうとしたけれど、やっぱり諦めたのか、苦笑して、
「……気が向いたら、作ってあげますよ」
 そう言うあずにゃんの顔は、私以上に優しい笑顔だったと思う。
しばらく、微笑み合っていると、あることに気付いた。
「あれ?りっちゃん達は?」
「え?……あれ?そういえば、どこに行ったんでしょう?おかしいなぁ……」
「……まぁ、いいや。先に二人でティータイムにしよう。あ、もうしたか」
 目の前にある、愛情たっぷりクッキーを見て気づく。
今思うと、これは、私“だけ”のために作ってくれたのかも。少なくとも、このハート型クッキーは。
なんでって?そりゃあ……、ハートだからに決まってるじゃん!!
「……じゃあ、第二幕、ということで」
「ふふふ、そうだね。あ、私お茶出すよ~」
「えっ、あっ、ゆ、唯先輩はだめです!私がやりますから!」
「え~なんで~」
「じゃあ、お茶を蒸す時間とか、分かりますか?」
「……あずにゃん先輩、お願いします」
 そう言って、また私たちは笑い合った。
ハート型クッキーを、間に添えて。


―部室前、廊下―
「まいったな。カンッペキに出るタイミング逃したぞ」
「一時間ぐらい、どこかの喫茶店にでも行くか?」
「またか……。もう勘弁してくれよ。私は部長だぞー!部長が空気読んだために部室入れないってなんだー!!」
「落ち着け、律。唯たちに聞こえる」
「しかも、その唯に空気読めとか言われたし!!なんなのあいつ!?CD売れたからって調子乗ってんの!?」
「律、リアル(二次元)とドリーム(三次元)を混合させるな」
「ちくしょー!おい、ムギ!お前も悔し……」
「あっ!待って!今服擦れる音した!静かに!!」
「いや、何言ってんのあんた」
「てゆうか、何を想像してるんだ?」
「あああ、しまった。ビデオカメラ(手のひらサイズ)を持ってくるの忘れたわ……。あっ!携帯って録画もできるのよね!?確かここに……、あっ!?しまったわ!携帯、カバンの中だし、カバンも部室の中だわ!!ああ~どうしましょう二人とも~!!」
「いや、私らに振られても」
「……律、駅前のバイキング、今ケーキ特集やってるらしいぞ。どうだ?」
「ああ、いいね、澪。今日はやけケーキの気分だ。付き合うぜ」
「ああ~、部室にカメラでも付けていればよかったわ……」
「はぁ……。ほら、ムギも行くぞ。やけケーキ」
「カメラ~」
「「((ムギの場合、ホントにやりそうで怖いな……))」」

おわり
 いつか、新婚ネタとかやってみたい


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