09/10/24 03:31:37 SaBrZlQX
ある日の帰り道、唯ちゃんと一緒にコンビニの前を通りかかると『肉まん発売中!』ののぼりが目に入った。
紬「あら?」
唯「どしたのムギちゃん?」
紬「うん、コンビニにも肉まんって売ってるんだなあって」
唯「やだなムギちゃん、肉まんとかって普通コンビニで買うもんでしょー?」
紬「え?中華料理屋さんで出てくるものでしょ?こう、器に入って大きいのが…」
唯「…ムギちゃん、よく聞いて!」
唯ちゃんは私の肩をガシッと掴むと、なにやら深刻な表情で私に詰め寄った。
紬「な、なに?」
唯「あのねムギちゃん…それは肉まんであって肉まんじゃないの…」
紬「え!」
唯「私たち日本人にとっての肉まんっていうのは、あの蒸し器の中にある手のひらサイズのものを言うんだよ!」
紬「そ、そうなの!?」
唯「そうなの!ムギちゃんはまだ真の肉まんを知らないんだよ!」
紬「がーん!」
知らなかった…私は日本人でありながら、本物の肉まんを食べることなく満足していただなんて…
紬「グスン…私…日本人として失格ね…」
唯「安心してムギちゃん、今こそ真の肉まんを食べよう?さあ」
唯ちゃんが差し出した手を掴み、私はコンビニへと足を踏み入れた。