09/09/02 23:55:25 UHm5uU6l
…………ペロッ?
「はい、とれた~」
目の前に広がるのは、唯先輩のいつも通りの……、それこそ、今日この部室に入ったときと変わらぬ、笑顔。
――つまり、あれですか?
私の口元に付いてた餡子を、唯先輩が、唯先輩の舌で、取っちゃったってことですか?ですね?
「うんうん、たいやきもいいもんだね~」
「――っ!!!!!!」
その瞬間、急激に私の毛細血管という血管が、顔全体を集中的に巡っていき、目の前が霞んで、ショートして、頭がくらくらして……。
……そのまま体を支えきれず、後方に倒れてゆきました。
ちなみに。
気絶した私が、目を覚ました数分後に、唯先輩はこんなことを言うのです。
「なんか、みんなが『あんまイチャイチャするな』って言うんだよね~。イチャイチャなんて私たち、いつしたっけ?」
ははは、何言ってるんですか唯先輩。「あ~ん」と「ペロッ」は、明らかにイチャイチャですよ。
……「あちゃー」という律先輩の声と共に、私はもう一度眠りにつきました。
余談ですが、目の端っこで見たムギ先輩の表情は、大変神々しいものでした。
おわり
失礼致しました