【けいおん!】唯×梓スレ 2at ANICHARA2
【けいおん!】唯×梓スレ 2 - 暇つぶし2ch600:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 05:59:55 SOHLqO8I
>>599
梓「唯先輩ったら…そんなことしなくても私は先輩のものですよ♪」

601:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 12:18:44 3YfTAIkh
URLリンク(www.dotup.org)

百合スレから引っ張ってきた
ムギはともかく、梓も唯の変T着てるんだろうか

602:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 13:03:01 6G8UOYwG
>>601
色からするとオーシャン(はぁと)かな?


603:Tシャツゆいあず1/3
09/08/29 15:22:43 CS4v7SDV
Tシャツから膨らんだ妄想を、自重せずに投下…
Tシャツゆいあず…とかで

「前々から思ってはいたんですが…」
ベッドサイド、ふかっとするマットレスに頬杖をつきながら、私は相も変わらずゴロゴロし続ける唯先輩を眺めつつ、そう声をかけた。
折角の日曜日、お呼ばれして遊びに来た人を前にゴロゴロし続けるのはどうなんだろう、と思わなくもないけど、唯先輩だから仕方がない。
「んぅ…?なあに、あずにゃん?」
唯先輩はゴロゴロを一時中断。ひょこっと首を上げると、ふにゃりとした瞳を私に向ける。
幸せそうに溶けきった表情が可愛いというか、愛らしいというか、食べちゃいたいというか―とにかく、いい。
初めのころはギャップを感じていた憂の感性に、今の私なら全力で同意できる。
「あずにゃーん?」
「…はっ、すみません…ぼーっとしてました」
話しかけておいて呆けるなんて―それは、あんな先輩を目にしたら仕方がないことなんですけど。
首だけ上げて私に応えていたはずの先輩は、私の反応がないことを怪訝に思ったのか、今は完全に身を起こしベッドの上に座り込んでいる。
「それで、どうしたの?」
「えーっと」
先輩のその体勢は、まさに私が話題にしようとしていたものを、思い切り私に突きつけるもので。
思わずそれをマジマジと凝視してしまう。
「…あずにゃん、なんか目がエッチだよう…」
「…へ?」
気が付くと、唯先輩は少し頬を染めて、僅かな上目遣いの視線を私に向けていた。
「でも…あずにゃんが望むなら…私、脱ぎます!」
「だ、だだだ、だめです!」
ぐいっとTシャツのすそに手をかけたその仕草に、私は瞬時にその先の行動を察し、あわてて唯先輩を制止する。
―私を出血多量で殺す気ですか!
「えー?」
―何でそこで不満そうな顔なんですか!…うぅ、頑張れ私の毛細血管…ここで鼻血出したら、ムギ先輩二号です。
「それに、誤解ですから」
つまり先輩は、私の視線、その意味を取り違えたんだろう。半分は正解だけど、今の本題はそれじゃない。
「ごかい?」
ふにっと先輩が首を傾げて見せる。
「見てたのは、そのTシャツですよ」
「あ~、これ可愛いでしょ!」
私の言葉に、ピンっと胸を張って見せる唯先輩。ええ、確かに少し控えめですけど形がよくて可愛い―じゃなくて。
危うく脳内で構成されそうになった3D映像を振り払う。
今の話題はそれじゃなくって。ぐいっと無理矢理にその起伏から、プリント文字へと焦点を切り替える。
「えっと…私はちょっと…変かなと…」
可愛いと思うより先に、何故そのフレーズ?と普通の人なら首を傾げるところだと思う。
―そもそもなんですか「ラブハンター」って。
その脈絡のなさが唯先輩らしいとは思うけど―確かにトータルで見たら可愛いとは思うけど。
それ単体にだけ言及すれば、やっぱり変だと思う。
「ええ~可愛いのにー…」
「あ、ええと…そ、そうですね、そう思わないこともないですけど…」
ぷうっと膨れた先輩に、私は慌ててフォローの言葉を探す。
さすがに完全同意というわけには行かないから、言葉を濁す形にはなっちゃうけど。
そんな態度で、唯先輩が納得してくれるはずもない。
「むー…そうだ!」
膨れ続けていた先輩の頭上に、突然ぴかーっと電球が輝いた。疑問の余地もない、唯先輩的閃きの表現。
先輩のことだから、ろくでもないことだと思うんだけど―
「あずにゃんも着てみようよ!そうすればきっとこの可愛さがわかると思うんだ!」
―ほら、予想通り。
先輩は私の返答なんて待とうともせず、素早くベッドから飛び上がると、箪笥に一閃。
一瞬後、どさっとベッドの上にTシャツの山が出来上がる。
「好きなの選んでね~」
「…これ、全部そんなのなんですか?」
「うん!」
先輩はいい笑顔を返してくる。そのどこを探っても、拒否権なんてないよ!って書いてある。
こうなったら…もう着るしかない。というかこんなにいっぱい、一体どこで買って来てるんだろう。

604:Tシャツゆいあず2/3
09/08/29 15:27:46 CS4v7SDV
「はやくはやくぅ…」
―何でそんなにワクワクしてるんですか。
ええと…「ミルクガール」…意味がわからない。「アイス」…唯先輩らしいけど、パス。「チャンピオン」…なんの?
やばい、あまりにカオス過ぎて選択基準が見出せない。なんでもいいや、とかすると、先輩そういうのには変に目ざといから、突っ込まれそうだし…
「先輩は、どうやって選んでるんですか?」
「選ぶ?」
「ええと、いろんな言葉が書いてあるじゃないですか」
「ん~そうだなぁ…気分!」
「気分、ですか」
「そう、気分だよ、気分!」
―気分って言われちゃいましたよ。つまりフィーリング―ああ、もうとりあえず片っ端から見ていって、何かピンと来るのを―
「あ」
わさわさコットンの山をかき分けていた私の手がぴたりと止まる。
「決まった?」
すかさず向けられる、キラーンとした先輩の笑顔。
「え、えっと…」
決まった、というか気になった、というか。確かにピンと来るもの、今の気分―気持ちという意味ならこれはぴったり当てはまる。
ううん、今のって意味だけじゃなくて、それに気付いてから、おそらくはそれに気付く前もずっと胸に抱いていたもの。
だけど、この流れでこれを着てしまえば―つまりはそういう意味になってしまうということで。
「ん~?」
逡巡する私に、先輩はにこっと笑う。優しくて柔らかな笑顔。裏表のない、真っ直ぐで―好意をそのまま差し出してくるような、そんな笑顔。
いつもそんなのを向けられてるから、私は気付けばそうなっていた。それを、期待してしまうようになっていた。
そんな想いを、胸に抱くようになっていた。
それを表に出せる為の勇気なんて、私にはきっと持ち得ないと思っていたけど―だって、そうして、それが受け入れられなかったら―私は。
―だけど、これはチャンスだ。読み取られて、受け入れられれば儲けもの。そうでなくても、その反応で今後の指針が立てられる。
ずるくて、後ろ向きな発想だけど…今の私にはそれが精一杯。
「じゃあ、これで…」
山からそのTシャツを抜き出す。ピンと広げ、形を整え、その胸にかかれた文字へと目を落とした。
「なんて書いてあるの?」
先輩はのそのそこちらに近付いてきて、それを覗き込もうとする。その距離に応じて、きゅうっと体が硬くなっていく。
実行って決めたのに、やはりそれが実際に形になろうとすると―怖い。
今なら、やっぱり違うのにしますって山に戻してしまえば―誤魔化せるけど―でも。
「アイラブユー?」
「は、はい」
先輩の声が、私の手にした文字を読み上げた。
どくどくと私の胸が高鳴る。賽は投げられた。もう後戻りは出来ない。
先輩は今どんな顔をしてるんだろう。視線が上げられない、上げてしまえば、それに出会ってしまうから。
でも、それを知るために、私はこれを手に取ったんだから―もう少し、頑張らないと。
頑張れ、自分。
きゅっと唇を噛んで、その感覚で奮い立たせるように、私は顔を上げた。
「あずにゃんは今、そんな気分なんだねぇ」
そこには、いつもどおりのふんわりした先輩の笑顔があった。
そう、本当にいつもどおりの―何らかのリアクションを読み取ることが出来ない―
―やっぱり、そうですよね。
かくんと頭が下がりそうになって、すんでのところでそれを押し留めた。
つまりこの反応は―脈無しってことなんだろう。
―でも、マイナスじゃ無かっただけ、よかったです。
例えれば「もっと頑張りましょう」の印をぺたりと押された感じ。
実際その通りだと思った。だって私は、まだ全然頑張れてない。今も、こんな消極的なアピールをとるのに、こんなに精一杯になって。
これで振り向いてもらおうと、気付いてもらおうと―振り出し付近からいきなりゴールにいっちゃおうなんて、そんな都合のいいことを期待して。
―もっと頑張らなきゃ駄目ですね。

605:Tシャツゆいあず3/4
09/08/29 15:31:11 CS4v7SDV
「あずにゃ~ん…」
「あ、はい?」
呼びかけに、意識を視界に戻すと、またゴロゴロモードになった唯先輩がベッドの上にいた。
「またゴロゴロですか…」
「ゴロゴロ、気持ちいいんだよぅ…ほら」
ふいっと、先輩の手がこちらに伸ばされる。私も一緒に、ということなんだろう。
いつもの自分なら―私はいいです、それよりそろそろしゃんとしてください―とでも返すところなんだけど。
「わかりました、お邪魔します」
今はそれに応えようと思う。もちろん、暫くしたら引っ張り上げて、きちんとした日曜を過ごしてもらおうとは思うけど。
少しくらいなら、一緒にゴロゴロ時間を過ごすのも、きっと先輩に近付く為に必要なことだと思うから。
―それに、さっきから我慢していたことでもありますし。
ぽすんとベッドに身を横たえると、予想通りきゅうっと唯先輩が抱きついてきた。
これじゃゴロゴロじゃなくてギュウッですよと突込みが浮かんだけど、いつものことだし、それに心地いいのは確かだから、敢えて口にしたりしない。
「先輩はあったかいですね」
代わりに、いつもは絶対に口にしない、そんなちょっぴり素直な感想を呟いてみたりした。
「えへへ、そうかなぁ」
ふんわりとした、少し嬉しそうな先輩の声が返ってくる。
そして、ぎゅうっといつもより少し強い力で、先輩が私を抱きしめて―押し付けられる先輩の全てに、頭がぼうっと溶かされていく。
そのまま、ふんわりとしたものに意識が溶け込んで行って―
―あれ?
不意に、何か違和感を感じた。ぎゅっと先輩に抱きしめられて、それはいつものことなんだけど。―何かが違う。
寝転んでるせいかな―いつもは立った状態でだし。脚まで絡められてるから、そんな風に思うのかも。
―それにしても、先輩の太腿、やわらかくてあったかくて、気持ちいいな。
「あれ?」
ふと視界の端っこに何かが映る。寝転ぶ私たちのすぐ横、ぽんと置かれた見覚えのあるもの。うん、見覚えがあって当たり前。
だってそれは―私が今まで着ていた筈のシャツで―

606:Tシャツゆいあず4/4
09/08/29 15:32:40 CS4v7SDV
「えええ!?」
慌てて自分の上半身を確認する。とはいえ、ぎゅうっと覆いかぶさる先輩に体のほとんどは隠れているから、見えるのは少しだけだけど。
いつの間にか私が着てたのは、さっき手にしていた「アイラブユー」Tシャツ。
「えへへ、着せてあげたよ~」
「な、な…?」
得意げに笑う唯先輩。つまり私はいつの間にか先輩にシャツを脱がされ、そしていつの間にかさっきのTシャツを着せられていた―
つまり、ええと、見られた―っていうか、本当にいつのまに!!??
真っ赤になればいいのか、驚けばいいのか―もう、私はどうすればいいんですか!
「ねえ、あずにゃん」
混乱する私に、唯先輩の声が降ってくる。気付けばちょこっとだけ腕を立てて、少しだけ距離が開いた先輩の顔が私を見下ろしている。
「そういうことで、いいんだよね?」
そういう先輩の笑顔は―瞳は、いつものふんわりしたものじゃなくて、確かな熱のようなものが篭ったもの。
それは、それを見せた瞬間私が返して欲しかった表情。つまりは、スタート直後の私を、一気にゴール寸前までワープさせてくれるすごろくのコマ。
それが不意に目の前に差し出されたものだから、私の思考は全然それに追いついてくれない。混乱は加速するばかり。
ただわかるのは、私の返事も待たずに近付いてくる先輩の顔だけ。だけどそれは、更に私の思考を溶かしてくれて―もうどうしようもなくなる。
―そこでふと、先輩のTシャツ、その胸の言葉が浮かんだ。今なら、その意味がわかる。だって私は、こうして狩られてしまったのだから。
出来ればそれは私限定にして欲しいけど。うん、今度上に「あずにゃん専用」と書いておかないといけない。
ひょっとしたら、最初からそのつもりだったのかな?なんてそんな疑問が浮かぶ。だとしたら鈍かったのは私ということになるけど。
―でももう、そんなことはどうでもいいです。
今の私は、そういう意味でちゃんと先輩に抱かれているから。そしてもうすぐ、そのゴールへとたどり着けそう。
それを待ちきれず、私はきゅっと先輩を抱き返した。その弾みで、もう少しかかるはずだったその距離が、一気にゼロになる。
先輩は少しびっくりしていたけど―最後まで先輩におんぶに抱っこで楽したままじゃ、なんか嫌だから。その距離くらいは、踏み出させて欲しいと思う。
その瞬間から、そんなことを考える余裕なんてなくなってしまったけど。
―次は「ハネムーン」ですね。ああ、「ウェディング」の方が先ですか。なかったら、買ってこなきゃですね。
そんなことを思いながら、私はぼうっと私を溶かそうとするその想いのまま、意識から―理性と名の付く何かからぱっと手を離した。

(終わり)
途中で分母が増えたのは配分ミスです、すみません…

607:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 15:45:27 0/b48hHA
>>606
GJ

608:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 19:13:04 FUOQJWYH
>>606
超乙

唯が「チャレンジ」を着て、「おやつ」を着た梓が食われる話マダー?

609:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 20:24:06 8PS02rtz
素晴らしいね

610:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/29 20:42:17 B7cC73sX
>>606
GJ
梓は「ウェディング」の前に「アイラブユー」のTシャツの「ー」を「イ」に変えないとかないとな

611:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/30 02:37:59 ae1+mlnx
>>610
に座布団一枚持って来て

612:ゆいあずでゆびちゅぱとか
09/08/30 12:48:57 ii9vpXAk
「はい、剥けましたよ」
「ありがと~」
 コタツに脚を入れてぼけーっとしている唯先輩に、たった今剥いたばかりのみかんを手渡す。
 すると、唯先輩はあ~んなんて言って口を大きく開けた。
「……何ですか、それ」
「あずにゃん、食べさせて~」
 大体解ってたけど、口に出して言われるとやっぱりため息を吐いてしまう。
 はぁ……。
「あずにゃんどうしたの?」
「いえ、別に……」
 唯先輩はこういうことを当たり前のようにするから困る。
 二人で喫茶店に行ったときも、ひとつのグラスにストローが2本刺さっている飲み物を頼んで、周りの人の注目を集めてしまった。
 あの時は本当に恥ずかしくて、すぐに取り下げようと思ったけど、唯先輩の幸せそうな顔を見て何も言えなくなってしまった。
 何だかんだいって、やっぱり先輩には甘いなぁ……。そのうち、あの顔を見るために何でも許してしまいそうで怖い。
 いや、もしかしたらもう手遅れかもしれない。現に今だって、唯先輩のわがままを受け入れようとしているわけだし……。
 駄目だと思っても、体は勝手に動いてしまう。
 剥き終わったみかんを一房、人差し指と親指で挟み、それを唯先輩の口へと持っていく。
「はい、あ~ん」
「あ~ん」
 ぱくり、と唯先輩の口がそれを銜えるのを確認して、新しくもう一房、同じように指で摘まんで持ってくる。
 それを繰り返して、全部無くなったらまた新しいみかんを剥き始める。
 この作業を何度か繰り返すと、指がだんだんと黄色くなってきた。
 ちょうど、唯先輩もおなかが膨れた頃だろうし、手を洗うために立ち上がる。
「あずにゃん、どこ行くの?」
「ちょっと、手を洗いに」
 そう言いながら、ずっとみかんの皮を剥き続けていた指をよく見えるように差し出す。
 すると、唯先輩はあろうことかその指を自分の舌で舐め始めた。
「ぺろぺろ」
「ちょ、唯先輩!?」
 もちろん、そんなことをされたらびっくりしてしまう。
 思わず体を引きながら、唯先輩に尋ねる。
「何してるんですか」
「なにが?」
「どうして、私の指を舐めたりしたんですか?」
「どうしてって……あずにゃんの指がおいしそうだったからだよ?」
「どんな理由ですか……」
「だ、だって、洗い流しちゃったらみかんの味がなくなっちゃうもんっ」
「―はぁ?」
 思わず素っ頓狂な声を出してしまう。
「ど、どういうことですか?」
 そして、おずおずとそう尋ねる。言ってることがよく解らない。
「んと、あずにゃんは今までその指でみかんを剥いてくれたよね?」
「そうです」
 だからどうだというのだろうか。気になったけど、とりあえず唯先輩の言葉を待つ。
「ということは、その指にはみかんの味が染み付いてることになるよね?」
「まぁ……確かに」
 この黄色いのはみかんの果汁とかそんなのだろうし。―って!
「ま、まさかこれがもったいないとか言うつもりなんですか!?」
「うん、そうだよ」
 どうして私が驚いているのか解らないといった顔で、唯先輩は首を縦に振った。
「それじゃ、納得したよね?」
「え、えぇ……はぁ、まぁ……」
 有無を言わさない口調だったから、特に考えもなしに頷いてしまった。
 ―それが、私の失敗。
「あずにゃんが納得したことだし、仕切りなおし~っ」
「……って、え!?」
 勢いよく飛びついてくる唯先輩を止めようと、両手を突き出したのが不味かった。
 確かに唯先輩を止める事は出来たけど、その代償に私の手首をがっちりと掴まれて、またしてもさっきと同じように指を舐められてしまう。
 唯先輩に舐められている指先が熱くなって、次第にその熱が体全体に回ってきた。
「や、止めてくださいよ……」

613:ゆいあずでゆびちゅぱとか
09/08/30 12:50:15 ii9vpXAk
「え~? おいしいのに~」
「どこがですか……、ただ汚いだけでしょう」
「いやいや、あずにゃんの味がしておいしいよ?」
「―へ?」
 唯先輩の思わぬ言葉に、一瞬、抵抗する力が無くなってしまった。その一瞬の隙を突いて、唯先輩は更にとんでもないことをした。
「あ~ん」
 ぱくっ、という擬音が聞こえたと同時に、指先にさっきとは比べ物にならないほどの熱を感じた。
 見てみると、私の指が完全に唯先輩の口の内に入ってしまっている。
「ゆゆゆゆゆゆゆゆっ!!!!?」
 驚きのあまり呂律が回らない。
 唯先輩は私の声に小首を傾げてどうしたの、と一言。
「どうしたのじゃありませんよ! 何で私の指を口に銜えてるんですか!!!」
 さっきから怒鳴ってばっかりだけど、これは仕方がないと思う。だって、いきなりこんなことをされたら誰だって驚くはずだし。
 いや、だからといって別に嫌ってわけじゃないんだけど……、ね。
 むしろ歓迎というか何というか……、タイミングさえ考えてくれれば私は……。
 と、ここまで考えて、私は自分の考えに愕然とした。まさかこんなことまで受け入れようとしているのか、と。
 視線の先には、相変わらずおいしそうに私の指をしゃぶっている唯先輩。
 この状況、まるで私と先輩がイケナイことをしてるみたい……。そう思うと、自然に喉が鳴ってしまう。
 ―って、何考えてるんですか、私っ!
 頭をぶんぶんと振って、イケナイ考えを外に逃がす。そして、やっぱり止めさせようと、口を開く。
「ちゅうぅぅぅ……れろ……」
「あぅ……ぁ……」
 ―だけど、唯先輩の口で指を吸われて、あまつさえそのまま指に舌が絡み付いてきたものだから、開いた口から思わず情けない声を出してしまう。
 ……先輩、さすがにこれは……危ないですよ……。
 いつものスキンシップぐらいなら、まだ受け入れられる範囲だけど、こんな……指ちゅぱ、なんて……。
 明らかにスキンシップの度合いを超えている。こんなことをされたら頭が沸騰しちゃうよ……。
「ちゅぱ……ぺろ……」
「うぅ……ぁ……」
 ―体が、熱い。指先がジンジンする。なんだか胸もドキドキしてきたし、どうしちゃったんだろ……。
 体の異常に思考が追いつかない。本当は解ってるはずなのに……。
「あずにゃん、おいしい~」
「な、何言って……」
 体は熱いのに、頭はほわほわと浮いているみたい。言葉が脳を通さずに出てくる。
 もうこのまま唯先輩のされるがままになってもいいんじゃないかという考えも出てきて―
 だめっ!
 すんでのところで理性を取り戻し、すぐに唯先輩の口から指を引き抜く。
 そしてそのまま一気にまくし立てる。
「す、すみません! 私、ちょっとトイレに行ってきますっ」
「あっ、あずにゃ……」
 後ろから唯先輩の声が聞こえたけど、それを振り払うようにして一気にトイレまで走る。
 バタン、とドアを閉めて、ほっと一息吐く。
 そして、さっきまで唯先輩が舐めていた指を、掲げてみる。
「……」
 ゴクリ、と喉が鳴った。
「だ、大丈夫だよね……」
 止めようと思ったのに、体が勝手に動いてしまった。
 未だにジンジンと熱を帯びているその部分を、舌でぺろりと舐めてみる。
 ―なんだか、とっても甘い味がした。



Fin


最近他のCPのほうが多く書いてるな……
それに伴ってゆいあずの出来がどんどん下がってる気がする


お目汚し失礼した
それでは

614:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 15:38:52 nAYUyjWC
>>613
GJ
ゆいあずシリーズの方も楽しみだけど、焦らずがんばってください

615:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 16:22:24 zzX1WOK/
>>613
GJです
俺も投下しなければッ!

616:名無しさん@そうだ選挙に行こう
09/08/30 17:36:44 CO8LV3FF
GJ!
こちらも頑張らねば!

617:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/30 21:05:14 IU6kxUDL
>>601 けされてる?

618:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/30 22:28:55 ToiKmN5I
k-onvipで面白いの来てるな
茶5回くらい吹いたわ

619:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/30 22:45:06 CO8LV3FF
多分アレのことかな…リアルタイムで見てたわw
ああいうユーモアいいなあ

620:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 00:05:09 9dUrWR0T
>>618
詳しく

621:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 00:33:30 bs8mXJLC
>>617
流れたんでしょ

>>620
ググるよろし

622:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 00:47:33 me9NRKwI
>>621
いや、場所は解るんだけどどの作品のことなのかが解らないんだよ
レインコートか?

623:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 01:13:07 jpmpXSpS
>>622
多分、梓が唯に何気に告白みたいなセリフがタイトルの作品じゃないだろうか?

624:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 01:22:50 me9NRKwI
>>623
昨日まとめたやつか
本編よりオマケの方が面白かったというね



流れワロスww

625:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 02:00:41 qQwDRVa6
あずにゃんの方から唯をにゃんにゃんする話はまだかいのう

626:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 03:42:26 0Bqshx0P
>>618
梓「唯先輩の馬鹿!大好き!!」みたいな感じの奴か?











勉強会編もクソワロタが、憂のキャラが一番ツボだった

627:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 08:30:13 MuZgm0GR
ポーション高杉とかマジ誰だよwww

628:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 09:14:59 jpmpXSpS
>>624
本編の唯梓はどことなく物足りなさを感じてしまいながらも、ふたりのやりとりのシーンの方が好きだったけど
ギャグとしてはおまけの方が面白かっただろうね。

629:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 14:18:01 lRG083kF
Tシャツ小ネタ

先輩の家に初めて一人で遊びに行った。
―先輩は「アイラブユー」と胸に書かれたシャツを着ていた。
…うん、たまたまですよね。
また先輩の家に招待された。
―先輩は「うぉんちゅー」と胸に書かれたシャツを着ていた。
…先輩のことだから、きっと意味はないんですよね?
またまた先輩の家に呼ばれた。
―先輩は「マリーミー」と胸に書かれたシャツを着ていた。
…ちょ、話飛躍しすぎ…なんですけど。
またまたまた先輩の部屋に―
―先輩は「ウェディング!」とかかれたシャツをー
とんとん話が進んでいる…
部屋で、二人で―
―先輩は「ハネムーン」と書かれたシャツを―
うん、海外とかもいいですよね。
―先輩は「ファーストナイト」と書かれた―
ええ、わかってますよ先輩―…


あずにゃんが私の部屋に遊びに来た。
「私もです」って答えてくれた。
またあずにゃんが私の部屋に遊びに来た。
「…私もです」って答えてくれた。
またあずにゃんが私の部屋に来てくれた。
「いいですよ」って答えてくれた。
またまたあずにゃんと私の部屋で一緒にいる。
「そろそろ考えるべきですね」と答えてくれた。
また私の―二人の部屋であずにゃんと一緒。
―あずにゃんは海外派かぁ…
今夜は―えっと、これ以上はあずにゃんと二人だけの秘密だから、だめっ

630:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 14:33:51 qQwDRVa6
なんか萌えた

631:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 16:41:02 vi/6o9WX
      -‐..::::  ̄ ̄ ::::::......、、
   /:::::::::/::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::ヽ、
  r'´:/:::::::,イ:::::::::: |::jハ;:::::::::ヽ:::::::::::\
  |::/::::::::/│::::::::::|::| |::::ヽ:: ',:::::|:::::::..',
  !:l:::::::/ ̄|::::::::::// ̄|:::从:: |:::::|::::::::::rヘ
 ノ:|::::/ ___レヘ:::::/ ___V  ';::|:::::|::::::::::|:::::.i
. !:::{从rテ示  ∨ rテ示7 V::::::|::::::::/::::: |
/:::::::::リ ヒソ     ヒソ /::::::/::::::/:::::::::|
|:::::::: ′          /:::::::「`)イ::::::::::::|
|:::::::小、    ___,   /::::::::::r'´ |:::::::::::::|
|∧:::| l::> .. _    .イ::::::::::/  |:::::::::::::|
l| V !:::::::::|rュr勹   フ::::/V    |:::::::::::::|
    |:::::/ん)´  /:/ン勹ぅ- 、│:::::::::::|
    |::/ r')ヘ   んr'´ノ´   ヽ ::::::::::::|
    l;' /  `⌒´  ( {、     |:::::::::::::|
    / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ }!     |:::::::::::::|

632:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 18:34:26 KCJTD21V
あああずにゃんかわいいよあずにゃああああああああああああああんんんん


633:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 18:52:22 PJgtQI5c
先輩、落ち着いてください。
っていうか、そんなにくっつかないで…もう、今日だけ特別ですよ?

634:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 20:16:57 0xw6coGe
URLリンク(www.dotup.org)

キタワーーー

635:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 20:45:40 NVKV3EWZ
>>634
合体展示だと・・・?
最近唯あずプッシュが凄い件

636:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 21:07:30 qQwDRVa6
欲しいなぁ是非欲しい

637:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 21:19:20 a409oShB
>>634
何だコレは、kwsk求ム。

638:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 21:26:55 vVAWNrp/
>>634
これは・・・是非ゲットせねば!

639:13話で憂なしゆいあず
09/08/31 23:04:31 x2hWWjlW
「君を見てると~いつもハートドキドキ♪」ギュッ
「ちょっ、いきなりなんですか!?」
 そう、いきなりそんなこと言われたら、心の準備が…って何言ってるんだ私。
 こんにちは、中野梓です。今日の部室はなんだかいつもとは違う雰囲気。皆さんテンションが低いような…?
 斯く言う私も今度の日曜日に友達のねこを預かる約束をしてしまい、気が重い。そんな中―
「そうだ、日曜日、家で鍋しようよ!あずにゃん!」
 私にひっついたままいつもと変わらないテンションで唯先輩は言う。
「私ちょっとその日は…家から出られそうにないんです。」
「ええ~そんなぁ」
 先輩方にも断られ、子供のように残念がる唯先輩。小学生か!なんて思っちゃうこともしばしば。そんなところが唯先輩の魅力なんだろうな。
 私だって本当は、行きたいんですよ?


―日曜日―


「こんな時におかしなメールよこさないでくださいっ!」
 あまりにも能天気な唯先輩からのメールに、思わず声を張り上げてしまう。でも、私は反射的に電話をしていた。
「…どんな時?」
「ねこです!友達から預かったこねこが…」
「どうしたの?」
「わからないんですけど、具合が悪そうで…でも、今家に誰もいなくて―私、どうしたらいいか…」
「わかった!あずにゃん落ち着いて、すぐ行くからね!」
 いつもとは違う力強い声が、不安で押しつぶされそうな心に響く。
 唯先輩……唯先輩、早く来て…


 ―ピンポーン
「ハァ、ハァ…あ、あずにゃん、来たよ!」
「うぅ…唯先輩、あずにゃん2号が、あずにゃん2号がぁ!」
「あ、あずにゃん2号!?」
「はい…グスッ…あずにゃん2号が…苦しそうで…私…ヒクッ…」
「大丈夫だよ、私も一緒にいるから、ね?」
 そう言って私の手をキュッと握ってくれた。手の体温が伝わる。
 外は寒いのにこんなに暖まるまで、息を切らせて走って来てくれたんだ、唯先輩…。


640:13話で憂なしゆいあず
09/08/31 23:06:22 x2hWWjlW
「すみません、お騒がせして…」
「ううん。よかったね、あずにゃん2号なんでもなくて」
「ねこが毛玉吐くなんて知らなかったもので…」
 本当、お騒がせだ。わざわざ急いで来てもらったのに…。はぁ、迷惑かけちゃったな……。
 溜息が何度も漏れる。すると―
「あーん♪」
「え…」
「ほい!あずにゃん」
 そう言ってマシュマロを差し出す唯先輩。暖かい笑顔をこちらに向けて、気にするなよ、と言わんばかりに……
 もぅ、どこのイケメンですか。
 ―パクッ
「やっぱりこのまま食べたほうがおいしいかもねっ」
「あたりまえ…でふよぉ…えぐっ…」
 マシュマロを頬張りながら出たのは憎まれ口。それでも私は安堵の気持ちから思わず涙ぐんでしまった。
 そんな私を唯先輩はそっと抱き締めてくれた。いつもよりさらに優しく、柔らかく。
「…あずにゃん、怖かったよね、不安だったよね。私も一緒にこねこの世話するから、もう大丈夫だよ?」
 そう言って先輩は私の頭を撫でる。
 これだから唯先輩は困る。だらしなくて、子供みたいで、なのにここぞって時は本当に頼りになる先輩。
 困る。ここまでされたら、私の気持ちが抑えきれません。
「グスッ…唯先輩、今度は……私の面倒も見てくださいね?」
 揺れる思いはマシュマロみたいにふわふわ―か。澪先輩、今ならこの歌詞の意味分かります。
「大好きです、唯先輩」
「……えへへ、私も」
 
 私達はそっと唇を重ねた。






「ところであずにゃん」
「へ?」
「あずにゃん2号って名前…」
「そっそそれは、あ、あのですね、こ言葉のあやって言うかくぁwせdrftgyふじこ」
「かーわいい♪」

おしまい

641:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 23:16:50 qQwDRVa6
素晴らしゅうございました

642:名無しさん@お腹いっぱい。
09/08/31 23:28:41 KCJTD21V
>>640
GJ

643:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 00:16:15 94SFbrV4
>>640
その妄想はした
脳内だとあやふやだったが、文章でみるとこれほどもえるとは・・・!
GJ

644:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 00:17:33 yxPDEexM
>>640
二人ともかわいい

645:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 04:54:36 kfyhTLuN
>>634をみてかっとなってやった、的な…
こんな時間に本気で何やってるんだろ…

「あずにゃーん、にゅーすにゅーす!」
音楽室に入るなり、そういいながら唯先輩が抱きついてきた。
いつもなら一応ワンテンポ置いてからなのに、いきなりこう来るということは何かいいことがあったという事ですか。
「そうだよ~りっちゃん!」
「おう!ええとだな…この記事によると」
ああ、確かまた私たちのグッズが出るとか…まだ話しか聞いてませんけど。それに載ってたんですか。
「どうやら唯と梓が合体するらしいぞー」
「がったい!」
そうですか、唯先輩と合体ですか―
―え?
ちょままままままま、待ってください!な、なんていいました?
「…?いやだから、唯と梓が合体―」
―なななな、何考えてるんですかっ!破廉恥にも程があります!
大体けいおん!は全年齢対象のはずで―
「…いや、ヒートしてるとこ悪いんだが…」
ばさっと律先輩が、私のほうに雑誌を放ってくる。
だ、駄目ですよ!見ませんからね!そもそも私はまだ18歳以下ですし…でもそういうのに興味のあるお年頃でもあるんです。
―唯先輩と私の合体…ドキドキ。
「…って!そういう意味ですか!もう、勘違いさせないでくださいよ!」
「何で勝手に勘違いされて怒られなきゃいけないんだよ…」
「あ、す、すいません」
確かに律先輩は何も悪くない。私が勝手に―でも、あんなこと言われたら、私がそう勘違いしてしまうなんてわかりそうなものじゃないですか―
―って、それもない。というか冷静になったら、私なんて勘違いして―
「あーずにゃんっ」
「にゃあうっ!」
不意に私に抱きついていた先輩が、ぎゅっとその力を強めてくる。
―駄目、駄目です!今そんなことされたら―そっち方面に動いちゃった思考のまま、先輩に―
「えへへ~あずにゃん、合体だよぉ」
「う…あぅ…」
こんなにもぎゅっとされたら―駄目、もう意識が―
「何か今日のあずにゃん、反応よくて可愛いよぅ…すりすり~」
―それは、止めのつもり…ですか…きゅう…
「あれ。あずにゃん?あずにゃーん!」
唯先輩の少し慌てたような声と共に、私の意識はゆっくりと薄れて行った。

646:合体ゆいあず2/2
09/09/01 04:59:29 kfyhTLuN
目を開けると、鼻先に唯先輩の顔があった。
「な…むぎゅ」
「駄目だよー保健室だから、静かにしなきゃ」
思わず大声を上げようとして、むぎゅっと胸を顔に押し付けられて妨げられた。
おそらくはベッドに寝転ぶ私をぎゅーと先輩が抱きしめている形。
―いったいどうしてこんな状況に…?。
「急に気を失ったから、保健室まで運んできたんだよ」
「ああ…そういえば。先輩が運んできてくれたんですか?すみません、お手数おかけして」
「いいよ~そんなの。それより、目が覚めてよかったよぉ。ずっと目を覚まさなかったから、心配したんだよ?」
「あ…すみません」
ちらりと時計に目を走らせると、私が気を失った時間から既に一時間以上は経過しているようだった。
―ひょっとして、唯先輩はずっと私に着いてくれていたんですか?
「うん~」
「ありがとうございます…」
―ときに、いつになったら放してもらえるんですか?
こうして会話しながらも、唯先輩はずっと私を抱きしめたままだった。声を出せるくらいの隙間は空けてもらってるけど。
「?何で放すの?」
―へ?
どうしてそこで疑問で返されないといけないんだろう。そういえば、さっきの先輩の返答、この状況については説明してない。
―ええと、看てくれていたことは嬉しいんですけど…どうして抱きついているんですか?
抱きつくというか、仰向けに寝転んでいる私の上に先輩がいるから―つまり押し倒されているような。
「だってあずにゃん、さっき言ってたよね?」
―え?何を…?
そういった瞬間、とあるフレーズが頭に蘇ってきた。いやでも、だってあれは―まさか唯先輩が、そんな―
「私と合体、したいんだよね?」
―嘘、先輩、本気…?だって唯先輩はさっき、その意味を知らない素振りで―
だけど唯先輩の眼差しは真剣。真っ直ぐと私を見つめている。そこから読み取れるのは―それしかない。
ドキドキと心臓が鼓動を早める。だって、こんないきなり―こうなるなんて思わない。
「ここなら大丈夫だよ…今誰もいないし。保険の先生も、あと一時間は戻ってこないんだって」
外堀も、ちゃっかり固められてる。元々私の腕も脚も先輩にがっちりはさみ困れてて…逃げようがない。
―ううん、そもそも私、逃げようなんて…思ってない?
そう、そもそも最初に勘違いしたのは私の方だし―つまりは、私も先輩と―…
「大丈夫だよ、あずにゃん。何も言わなくても…私のせいにしちゃっていいから」
―駄目です、その優しさは…ずるいです。そう言われると―
「…したいです。先輩と…合体」
―こう言わざるを、得ないじゃないですか。
先輩は、にこりと笑う。予想通りって笑顔。先輩は何も知らない顔をして、こういうところはすごく策士だと思う。
「じゃあ、するよ?」
私をぎゅっとしていた腕を解いて、先輩の手が私の頬に触れる。ふんわり暖かいはずのそれが、今はとても熱い。
ああ、いよいよなんだ。私はきゅっと目を閉じて、その瞬間を待つ。瞼の向こう、先輩の気配が少しずつ近付いてくる。
そして、そうっと私の唇に触れた。
それはまだ少し強張っていた私の緊張をあっさり解いて―
これから始まる時間を一瞬でも逃さぬようにと、体中の細胞が開いていくような感覚がゆっくりと、だけど確実に私を包み込んで行った。

647:合体ゆいあず2/3
09/09/01 05:00:13 kfyhTLuN
「はい、おしまい!」
―へ?
「どうだった、あずにゃん~」
あっけらかんと笑う先輩は、あっという間にいつもの先輩になってた。
いや、いつものでも可愛くてかっこいいんですけど―いやいや、それは置いておいて。
―今、なんていいました?
「へ?どうだったって」
―その前です。
「おしまい?」
―ええ、それです。
「おしまいはおしまいだよ~ちゃんと合体したし。ちゅって」
―ん?
ちゅって…って。ひょっとして、先輩が言う合体って…キスのこと?
「あ、あずにゃん?ど、どうしたの?」
―ええ、どうもしてませんよ。ただこの溢れる憤りをどう発散したものかと。
「え、ええと…そ、それじゃ私そろそろ帰るねっ?」
ひょいっと逃げようとする先輩を、がしっと捕まえる。
「ひゃうっ」
―ええ、確か後一時間は保険の先生帰ってこないんですよね?
「ひゃう…そうだけどぉ…」
―オッケーです。それだけあれば十分です。
折角の機会ですし―た~っぷり教え込んであげます!

―あ、こっから先はカメラ立ち入り禁止ですから。悪く思わないでくださいね?

(終わり)

648:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 05:06:31 kfyhTLuN
分数がおかしい…2/3と3/3です…寝惚けてますね

>>640
やばい、これはかわいすぎ!
いいなあ…

649:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 05:25:45 kx/jdCip
>>648
GJ

650:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 08:02:58 DqBsXVw3
>>648
よくやった

651:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 16:43:49 QLNVTiX7
>>608からインスピレーションを得て。
何か最近こんなネタばっかりだけど…
…アイスゆいあず

「うい~アイス~」
唯先輩の部屋の方から、間延びした声が聞こえてくる。
ようやく起きたんだ、と談笑していた私と憂は顔を見合わせる。
「はーい、ちょっと待って~」
憂は、そっちに顔を向けて返事をすると、しょうがないなあという笑みを浮べて見せた。
「憂も大変だね」
「そうでもないよ、アイス持って行ったときのお姉ちゃんの顔、ホントに可愛いんだから」
あー、それはそうかも、と浮かんできた唯先輩スマイルビジョンに私は納得する。
「…梓ちゃんも、随分お姉ちゃんに素直になってきたね」
そんな私の様子を見て、憂がくすっと笑った。
「な、ちがっ!別に今のは、唯先輩のことを可愛いと思ったわけじゃなくて―なくて、ええと…」
「はいはい」
憂は私の抗議を笑い流すと、席を立って台所へと向かって行った。
「もう…」
抗議する相手もいなくなり、私はせめてもと溜息をついてその代わりにしてみる。
確かに―ちょっとは可愛いかなーと思わなかったわけじゃないけど―でも別にそんなあっさり読み取られるほど露骨には思っていなかったはず。
でも、私がそう思ってただけで別にそうでも無かったのかな。
「あーもう、いいけど、別に」
大きく伸びをして、思考を振り払う。振り払ったところで、どうせ消えてくれないんだけど。
それより、話し相手がいなくなったせいで、何となく暇になってしまった。
さすがに台所まで着いて行くのは失礼だし、暇つぶしにと勝手に部屋を漁るのはもっと失礼だし。
そういえば憂のことだし、アイスを持っていったら、なんだかんだで暫く向こうにいついちゃいそう。
ううん、というより唯先輩が起きてきたからには、三人ってことになるだろうし。
先に唯先輩の部屋に行っておこうかな。今日はまだ全然話せてないから―
―確かに憂と遊びに来たって名目だったけど、まさか寝てるとは思わなかったから―なんか物足りない。
―いや、別に禁断症状とかじゃないですよ。
聞こえもしない突っ込みにそう返して、私は溜息をつく。ひょっとしたら本当にそうなのかもしれない。このなんともいえない感覚は、そういってしまえばあっさり説明が付く。
「そうしよう…」
席を立ち、憂の部屋を後にする。勝手知ったる他人の家、唯先輩の部屋は確かこっちだ。時間的に、憂ももう着いている頃だろうから、向こうで合流しよう。
「うーん」
そんなとき、不意に憂の声が聞こえた。発生源は台所の方。おかしいな、まだそんなところにいるなんて。
「どうしたの、憂?」
ひょいっと首だけ突っ込んで、尋ねる。見ると憂は冷蔵庫の前、お盆にグラスを載せたままうーんと唸っていた。
「うん…アイス切らしちゃってたの忘れてて…どうしようかなって」
「そうなんだ…」
冷凍庫の前で思案気な顔の憂。うんうん悩んでる。だって、アイスがないと知ったときの唯先輩は、それこそ悲しそうな顔をするに違いない。
それを目にするのは、唯先輩スキーな憂にはとても辛いことだろうから。
―私も、それはちょっと嫌かも。
出来れば先輩には笑っていてほしいし―って、だんだん思考が憂に侵されているなあ…

652:アイスゆいあず2/4
09/09/01 16:45:07 QLNVTiX7
「あ!」
不意に声を上げる憂。なんだろう、何かいい案でも浮かんだのかな。
そう思って憂に目を向けた瞬間、びしゃりと何かが私の服を濡らした。
―え?なにこれ…水?
「ご、ごめん梓ちゃん!つまずいちゃって!」
謝られて、何ごとかと思ったら、どうやら憂が手にしてたお盆のコップが倒れて、その中身私に向かってきたと言うことらしい。
お茶とかだとまずかったかもだけど、どうやらただの水だし、少し冷たいけれど、これくらいなら問題ない。
「いいよ、気にしないで―」
「本当にごめん!すぐ洗うから…これに着替えて?」
そういうと憂はてきぱきと向こうからシャツを持ってきて、私に手渡す。
さすがにそこまではと思ったものの、そのてきぱきに押され、私は言われるままシャツを脱ぐと憂に渡した。
憂は何度も私にごめんね、といいながら洗濯機の方に去っていく。
―あんなに謝らなくてもいいのに。でも、憂があんな失敗するなんて珍しいな。少しだけ、貴重な体験だったのかも。
とりあえず、上半身下着姿のままじゃあれだし、と私は憂に渡されたシャツに袖を通した。
ん…これ、憂のじゃない。唯先輩のシャツだ。何か、唯先輩の匂いがする―
―って何で匂いで判別付けてるのかな、私!
「はあ…とりあえず唯先輩のところに行こ…アイスがないことも伝えないとだし」
一人で考えていると、なんか変な方向に思考が進んでいきそうだし。
私はてくてくと唯先輩の部屋に向かった。
とんとんとドアをノックすると、「アイス~」と声が返ってきた。それは挨拶か何かのつもりなんですか。
ドアを開けると、ベッドの上でゴロゴロしている唯先輩が出迎えてくれた。
相変わらずだ。本当にこの人は。でも、なんか今、ほっとした。
「あ~あずにゃん~」
私の姿を認めて、むくりとベッドの上で上体を起こす唯先輩。
「来てたんだ~おはよう!」
「おはようございます…もう昼ですけどね」
にっこりとした笑顔をむけてくる唯先輩。
寝起きのせいか、ふら~と今にもまた倒れこみそうに揺れている唯先輩。
「…かわいい…」
「え?」
「な、なんでもないです!」
もう、口に出てたよ。やばい、すっかり憂が移ってる、これ。
何とか気を取り直さないと―そうそう、そうだ。アイスがないこと伝えないといけなかったんだ。
それで何とか話題を広げて、体勢を立て直そう。
「あーえっと、そうでした。アイス切れていて、もうないそうです」
「えーーー!!」
そう伝えると、全く予想通りのレスポンスが帰ってきた。まるで世界の終わりを迎えたかのような、愕然とした表情の唯先輩。
ああ、憂だと真っ先にごめんねお姉ちゃんと泣きついちゃいそうな様子だ。
私は―アイスくらいでなんですか、という常識的な思考のおかげで、まだ耐えることが出来てるけど。
「うぅ…アイスぅ…」
唯先輩はパタリとベッドに倒れこむ。大げさだと思わなくもないけど、唯先輩の場合、これが本気だから。
「はい、元気出してください、先輩」
「うぅ、あずにゃん…」
ベッドにうずくまる唯先輩の隣に腰を下ろし、よしよしと頭を撫でてあげる。唯先輩はひょこりと顔を上げ、のそのそこちらに近付くと、ぺたりと私の膝の上におさまった。
大体、想定の範囲内の行動。だから驚いたりはしない。なんか、私もなれてきたな、って思う。
そのままよしよしは継続。やがて、先輩はゴロゴロ私の膝の上で喉を鳴らし始めた。

653:アイスゆいあず3/4
09/09/01 16:46:36 QLNVTiX7
「機嫌直りましたか?」
「…うん~ありがとう、あずにゃん」
のそりと小さく首だけ上げて答える唯先輩。その表情には、随分と安らかさが戻ってきていて、私はほっとする。
そのまま、いつもの唯先輩に戻るれるように、再びその頭を撫でようと手を伸ばして―
ふと、その様子がおかしいことに気がついた。先輩は少し首を上げた姿勢のまま、ぴたりとその動きを止めている。
私の予想だと、またふにゃりと私の膝の上に崩れると思ったのに。
「見つけたぁ…」
あれ?と口にしようとした私の耳には、そんな先輩の声。見つけたって、何を?にこーっと笑顔になった先輩の視線は、真っ直ぐ私の胸元へ向かっている。
「アイスぅ…」
アイス?それでなんで私の方を見て…?
そこで私は初めてその文字に気が付いた。私の胸元、正確には私の着ているシャツに書いてある「アイス」の文字に。
―ええ、確かにアイスって書いてありますけど―書いてあるからって別に私がアイスを持ってるって…わわわっ!?
「アイス~!」
突然、先輩はガバっと身を起こすと、がしっと私に抱きついてきた。不意を突かれた私は、その勢いのままもつれ合うようにベッドに倒れこんでしまう。
違う、勢いなんかじゃなくて、これは。偶然なんかじゃなくて、唯先輩は確かな意思を持って―私を押し倒した?
―何か、やばい気が。そう、早くここから抜け出さないと―とんでもないことになってしまいそうな。
抜け出そうと、ずりずりと唯先輩の下で動く。だけど、そんな私の動きに合わせて、唯先輩は巧みに重心を変え、逃がしてくれない。
仮定が、確定に変わっていく。やはり唯先輩は確信犯的に私を押し倒していて―でもだとしたら、何のために?
疑問が浮んで、だけどそれはじわじわと薄れていく。思考に白い靄のようなものがかかっていくように、ゆっくりとでも確実に溶かされていく。
だって、仕方がない。こんな風に先輩に抱きつかれて、それもベッドと先輩の間に挟まれて、体中を隙間泣く先輩のぬくもりに包まれて、こんな状態で―
―私が正気を保てるわけないじゃないですか…
正直、この瞬間昏倒してないだけでも奇跡に近い。でも、それも時間の問題―だってもう、何も考えずこのままこうして身を委ねていたいなんて思ってしまってるから。
そう、それも悪くな―
「はんむっ」
「ひゃあっ!?」
ゾクゾクと全身の神経を走り抜けた刺激に、私は思わず声を上げた。
自分のあげた声の滑稽さが気になったけど、それを悔やんでいる余裕なんてなかった。
だって、それはいまだ絶賛継続中。発生源は―ええと首筋で…丁度唯先輩がはむっと甘噛みのようなことをしてるところで―
「―ってぇ!何してるんですか、唯先輩!」
「え?なにって―」
ひょいっと顔を上げて、答えてくる唯先輩。その感覚から開放されて、一瞬ほっとしたのも束の間。
「…!?」
まるで神経を直接なで上げられたような感触に、声にならない声が上がる。ばちばちっと頭の中でスパークが走り、びくびくと体が震える。
「ニャ、にゃに…を…っ」
それでも何とか意識を繋いで、おそらくはその犯人に目を向けると、唯先輩は満面の笑みでぺろりと舌なめずりをして見せた。
発祥は鎖骨のちょっと上辺りから耳の付け根辺りまで。今はひんやりとした感覚が走るそこ。
―気化熱、ということはそこに水分が乗せられているということで、現状それに該当するのは一つしかない。
眼に出来なかったその光景が、何故か頭の中で鮮明に再生され、ぼっと私の頬を熱くする。

654:アイスゆいあず4/4
09/09/01 16:47:24 QLNVTiX7
「アイスを舐めてるだけだよ~♪」
「へ?」
―ひょっとしてまさか、アイスってかかれたシャツを着てるから―ってこと?
「いやいやいやいや、違います、違いますから!ただシャツにアイスって書いてあるだけで、私はアイスじゃないです!」
「うそだぁ~」
「んにゃっ!?」
私の正当な抗議をあっさり否定してくれた先輩は、またぺろぺろと私を舐め始める。
「ま、まって…ふにゃ…ぁ」
私の抗議なんて何処ふく風と、
まるで猫みたいにぺろぺろと、私に先輩の跡を残していく。
ひんやりと冷まされるはずのそこは、何故か焼け付くように熱くなって、それはどんどんと増えて行き、私と言うものを溶かしていこうとする。
「だって、こんなにおいしいんだもん。これがアイスじゃないはずないよ~」
先輩の声。それを耳にした私は―もう溶解寸前で、まともに反応を返すことも出来ない。
美味しそうに―本当にそうなんじゃないかって勘違いしてしまいそうなそんな仕草で、唯先輩は舌を動かし続けてるから。
先輩にそんなにされて、いまだ限界が来てないって方がおかしいくらいだ。むしろ、とっくに限界なんて過ぎているはずなのに。
「…ねえ?」
私を繋ぎとめてるのは、私の目をじっと見つめ続ける先輩の眼差し。
こんなふざけた悪戯じみた行為をしているのに、先輩の目はびっくりするほど真っ直ぐで、そして―熱い。
それは私を溶かすものではあるけど、また同時に強くひきつけるもので―私はそこから逃げられないまま、とろとろに溶かされていく。
しっかりと掴まえられ、絡め取られたまま、とろとろに―本当にもう、どうしようもないくらいに。
「…食べちゃってもいいよね?」
先輩が確認してくる。どうせ、いやって言ってもやめる気なんてないくせに―私がいやなんていえないことを知ってるくせに。
「…いいですよ、私は先輩のアイスですから」
折角だから、それを言い訳にしてみよう。
―そんな理由がなくても、私はきっと食べられていたけど。
「ふふっ、それじゃいただくね…―あずにゃん」
そんなの全てお見通しだよって先輩は笑って―だから私は細かいことは全部置いておいて、ふいっと体の力を抜いた。

655:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 16:47:49 ZU2yBZFM
>>654
GJ!

最近仕事が増えてきて嬉しい限り
早速まとめるおっおっ

656:アイスゆいあずおまけ
09/09/01 16:56:55 QLNVTiX7
―少女は、すっと扉から身を離す。
それまでの振る舞いとは打って変わった無造作なもの。
何故なら彼女は知っているから。多少気配を振りまこうとも―もう扉の向こうの二人にそれが気づかれることはないということを。
「―計画通り、かな」
少女は小さく笑い、扉に背を向けてトンと足を踏み出すと、一度だけ肩越しに振り返った。
「それじゃ、今のうちにアイス買いに行ってくるね」
尤も、もう要らないかもしれないけど―だって、それを欲しがっていた人物はそれよりももっと甘いモノを口にしているだろうから。
ううん、でもきっと二人ともすごく熱くなってるだろから―冷たいものは必要だろうと考え直す。
くすくすと笑う。本当に嬉しそうに、くすくすと。
親友の姉への想い、姉の親友の想い、どちらにも気付いていた少女にとって、それを叶えることは喜び以外の何者でも無かったから。
そしてまた、二人が仲睦まじくなることは、少女にとってとても都合のいいことだったから。
「…これで梓ちゃんとも姉妹になれる日も近いかな」
いつか表札に、平沢の苗字の跡に三人の名前を並べられるように―それが少女の夢だったから。

(終わり)
最後無くてもいいかと迷ったけど、一応…
なんとなく唯梓憂的な何かを入れたかったという。
そしてイーモバ規制解除万歳
これで出先でも書き込めます

657:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 17:00:02 ZU2yBZFM
>>656
今度こそ乙

早とちりしてすみませんでした


憂唯梓スキーなんでもっとやr……やってください

658:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 17:38:17 Q++qWR38
>>656
GJおつ~
アイスのくだりだけでニヤニヤしてたのに
最後の憂の一言でニヤニヤがさらに加速しました
3人のイチャイチャはどんな感じになるのかな~…とこれはスレ違いでしたね、失礼

659:あずゆいでにゃんにゃんとか?
09/09/01 18:09:10 ZU2yBZFM
 ある日の放課後。
 ついついクラスの子とのお話が長くなってしまって、気が付いたらもうとっくに練習が始まってる時間だった。
 ……どうして楽しいときは時間が経つのが早いんだろう? もっと遅くしてほしいのに、神様のばか!
 少しおどおどしながら音楽室の扉を開ける。多分真っ先に飛んでくるのはあずにゃんの怒った声かなぁ。
「遅れてごめんね~」
「ゆいせんぱ~いっ」
「わぁっ!?」
 ―と思っていたのに、飛び込んできたのはあずにゃん本体だった。これには私もびっくりして、思わず数歩後退りをしてしまう。
 いや、あずにゃんに触れるのが嫌だからじゃないよ? むしろ大歓迎だし……ほんとだってば!
「むぅ……」
 あずにゃんは、私が後ろに下がったのを見て少し不満そう。嫌がってるように思ったのかな? そんなことないのに……。
 もし本当に誤解されてたらあずにゃんに嫌われちゃうかもしれない。それは絶対やだ!
「あの、違うんだよ? あずにゃ―」
「唯先輩捕獲~っ」
「ひゃぁっ!」
 だから、あずにゃんの誤解を解こうと思って口を開いたんだけど、急にあずにゃんが私に抱きついてきたから驚いちゃった。
 不意を突かれたっていうのもそうだけど、まさかあずにゃんの方から私に抱きついてくるなんて思わなかったからね~。
 もちろん嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいや……。部室の中ならまだしも、ここは廊下の真ん中だから他の人の視線が気になっちゃう。
 なんだか生暖かい目で私たちを祝福してる人や、きゃーきゃー言いながら写真を撮ってる人もいる。見世物じゃないんだよっ?
 そんな私の気持ちを知ってか知らずか―多分知らないだろうけど、あずにゃんは更に頬擦り攻撃まで始めてきた。
「唯先輩のほっぺたすりすり~」
「ふにゃぁ……」
 あまりの気持ちよさに、猫みたいな鳴き声を出しちゃった。もしかしたら、あずにゃんより私のほうが猫っぽいのかなぁ。
 いや、そんなことはないよね。あずにゃんにすりすりされたら誰だってこうなるもん。されてみれば解るよ。
 でも、あずにゃんが他の人にすりすりするのはやだな……、もう私が猫ってことでいいや。あずにゃんは私だけのものだもんっ。
 私が抵抗しないからって調子に乗って、あずにゃんの攻撃がまたまた強くなってきた。今度は私のほっぺをぺろぺろと舐めてくる。
「唯先輩の味だ~」
「味なんてしないと思う、よ?」
 あるとしても汗の味ぐらいだろうし、しょっぱいだけじゃないのかな? というか汗を舐められるのは結構嫌だなぁ。
 最近手入れをあんまりしてないし、臭かったりしてあずにゃんに幻滅されたらどうしよう……。
「あ、あずにゃん……そろそろ止めてくれないかなぁ?」
「ろうしてれすか? ぺろぺろ」
「いや、その……、臭ったりしたら嫌だし……」
 言おうかどうか迷ったけど、思い切って言ってみる。というか、ぺろぺろしながら喋るって凄いね、あずにゃん。
 あずにゃんは私の言葉に一瞬だけきょとんとして舐める口を止めたけど、しばらくしてからまたぺろぺろを再開した―えっ。

660:あずゆいでにゃんにゃんとか?
09/09/01 18:12:07 ZU2yBZFM
「ちょちょちょちょっと、あずにゃん!?」
「何ですか?」
「どうしてまたぺろぺろするの?」
「おいしいからに決まってるじゃないですか」
「そういうことじゃ……、おいしいの?」
「はい、なんだか甘い味がしてとってもおいしいですよ」
「そ、そうなんだ……」
 な、なら大丈夫かな? もしかしたらあずにゃんが私を傷付けないように言ってくれただけかもしれないけど、どうでもいいや。
 だって、本当においしそうに舐めてるんだもん。これならホイップクリームとか毎日塗っておいたほうがよかったかなぁ。
「女体盛りですか!?」
「へ?」
 まさか聞こえてるとは思わなかったから、変な声を上げてしまった。そこ、いつものことでしょなんて言わないで、傷付いちゃうよっ!
「女体盛りって何?」
 とりあえずそこだけは訊いてみる。何のことなのかな?
「唯先輩、知らないんですか?」
「うん」
 名前の響き的になんとなく食べ物っぽい感じがするんだけど……。
「食べ物、正解ですよ」
「正解ですか!」
 ぱんぱかぱーん。賞金一千万円獲得っ。
 ……うん、違うね。
「まぁ食べるのは表面だけなんですけどね」
「表面?」
 どういうことだろ? お魚の皮だけ食べるみたいな感じ?
「ちょっと違いますね」
「そっか~」
 残念賞は貰えるのかな?
「説明するには実際にやってみるのが手っ取り早いんですけど……、どうします?」
「もちろんやるよ! このままだと気になって夜も眠れなくなっちゃうもん」
「それじゃ今夜、私がみっちり教えてあげますよ」
「うん、よろしくね!」
 ―その後、文字通り私があずにゃんに飼い馴らされてしまったのはここだけの秘密、だよ?



Fin



本当は風邪を治してから書くつもりでしたが>>656に触発されて勢いで書いてしまいました
>>625を意識しましたが全然違う話に


お目汚し失礼した
それでは

661:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 18:43:36 DqBsXVw3
おいおい何だこのSSラッシュもっとやれよ

662:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 18:44:40 VYRiJFr+
GJ!
あずにゃんいつになくはっちゃけてていいw

最近のSSラッシュでにやにやが止まらない

663:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 20:01:42 INg2/fBK
どのSSも素晴らしすぎる…GJ!

>>660
ゆっくりと休んで早く風邪を治るといいね

664:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 22:29:42 BY5o+jOs
ふむ…唯と梓が結婚したら梓と憂は姉妹か……

「梓お姉ちゃん♪」
「憂♪」
とか二人でイチャイチャ→当然唯嫉妬。
「あずにゃんは私のものだよ!!」

①憂「私だって梓お姉ちゃんが欲しい!!」
結果、唯憂に食べられる梓
②梓「三人で仲良くしましょう!!」
結果、そのまま三人でくんずほぐれつキャッキャニャンニャンウフウフ。
③憂、梓「何言ってるの(ですか)」
 唯「ほえ??」
 憂、梓「唯お姉ちゃん(先輩)は私のもの!!」
結果、憂と梓に食われる唯。

スレチぽいけどこうですか、判りまs(ry

665:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 22:35:31 LuWVjuRX
3を希望します

666:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 22:42:58 Q++qWR38
>>664
なんとなく
4.お風呂で唯梓に食べられる憂
なんてのもありそうで困る、カラダの育ち的な意味で

…スレチか

667:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 22:53:12 rd2FRKL5
>>664
1と2を想像したら、唯に変装した状態の憂でしか浮かばなかった

668:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 23:01:31 kfyhTLuN
>>659
GJです!
こういう梓、いいなあ…
そして、風邪お大事にです。

唯梓憂でギタートリオという妄想をしたことが。
音感の唯!
技術の梓!
リズム感の憂!
HTTの活動の傍ら、たまに登場する的な感じで
でも憂は参加するならマネージメントとかに集中しそうだなあ…

そういえば、バンドしようぜ!買ってきたんですが
Cagayake5人Ver.ちゃんとあずにゃん名前呼ばれてた!
「アズニャン!」かとおもったら、「あずさぁっ!」って感じでちょっとびっくり。
演奏後また「あずにゃん」呼称に戻った唯に、もう一度「梓」って呼んでくださいと
おねだりする梓まで妄想。
それじゃ私のことも唯って呼んでよ、もう先輩じゃないんだし、と唯に言われて
真っ赤になりつつ「ゆ、ゆゆゆi…や、やっぱり無理です、唯先輩!」
なんていう梓まで妄想が発展。

669:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 23:25:11 GXpE40xP
>>669
キミの妄想は確か保管庫の「呼び方」とかって作品になって現実に。

梓も加わった5人Verか…
初期の4人Verの時の曲を聴いて「あの曲も唯先輩と一緒に演奏したかった…」とか上目遣いでねだる梓を妄想してみた。

670:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/01 23:32:16 kfyhTLuN
>>669
ありがとう、見てくる!
そして名前間違えてた…「バンドやろーよ!!」でした
先入観って恐ろしい…

671:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 11:49:53 vozpIFsb
今更なんだがSSのオチがこれからHしますねーばっかりってどういうこった

672:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 13:04:31 HAepwLzF
>>671
別にそればっかりじゃないってか俺は健全な方が多く書いてるぜ
昨日はあずにゃんをはっちゃけさせすぎただけだ

673:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 15:22:27 5VqUNV8X
最近SSスレでは憂梓、同人誌では澪梓ばかりで毎日胸が締めつけられるような気持ちになるから、このスレのSSでは凄く癒される


674:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 15:39:45 7g5TDIlZ
澪とかが相手だとどうしても違和感を感じる・・・
俺の頭が唯梓一色だからか?

675:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 15:47:27 7g5TDIlZ
一応報告・・・
ゆいあずシリーズss書いてたものですけど
ブログ開設したんで、これからはそっちに上げてこうかと


676:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 16:23:28 YUdkmIYp
>675
なんてググったらいい?

677:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 16:46:31 0ZIH/ajg
>>676
まだ作ったばっかだからでないかも・・・
URLリンク(yuiazu.blog93.fc2.com)
一応リンクはり

とりあえずとうぶんは今までの加筆修正しながら順番に上げてこうかと
全部一気にとかは無r(ry

あ、携帯で見るよりPCで見た方がいいかも
まあ携帯でも見れるけど

678:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 16:58:45 0wsDIYB0
2chにアドレス晒して大丈夫か?

679:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 17:28:06 tsyPS7eC
>>678
そこまで考えてなかった・・・orz
だいじょぶだと信じよう・・・

680:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 17:49:56 o4roi628
>>677
更新たのしみにしてる

まあさっさとスレ消化して落とすしかないなw

681:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 18:06:48 0NGMTbhO
blogと同じ内容でもいいからこっちにも書いて欲すぃ・・・

682:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 18:17:31 eRYEzb/T
>>677
とりあえずGJ
まあここには荒らしとかはきそうじゃないから大丈夫かと

683:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 18:35:26 Q349axki
>>677
応援してるよ
がんばれ

684:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 19:36:32 YMKAIzPB
>>673
まぁ、表紙は澪と梓だけど中身は唯梓の本もあったけどな。
「ふわふわ☆アンサンブル」とか「K-an!けいおん!」がそんな感じ

>>675
楽しみにしてます。

685:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 20:41:16 sbuGSGbA
>>677
ブログ名が秀逸すなあ

686:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 20:56:48 099Xsc3s
ぺろ

687:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 23:29:56 +FsVCEdT
>>685
確かにブログ名見ただけでニヤニヤできるな
最近日常でもたい焼きとかアイスとか聞くと唯梓が浮かんでしまう

688:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 23:49:57 UHm5uU6l
ゆいあず、たいやきネタ

「あっずにゃーん、たいやき食べなーい?」
 部室に二番目に入ってきた唯先輩は、突然に、しかも笑顔でそんな事を言うのであった。
「た、たいやき、ですか?」
 そして、部室に一番乗りで入った私は、部活なのだから練習!と言おうと思ったのに、『たいやき』という言葉に乗せられて、つい食欲を優先させてしまった。
「そー。今朝買ってきてね~、カバンにずっと入れてたの。でも、まだあったかいし、きっとおいしいよ~」
 いやいや、何朝っぱらから買ってきてんですか。てゆうか、よくお店開いてましたね。てゆうか、まだあったかいって、もう6時間以上は経ってるでしょう?てゆうか……。
「そんなこといいじゃ~ん。ほら」
 唯先輩はいつの間にか片手にたいやきを装備していて、それを私の口元まで寄せてくる。
美味しそうなたいやきが、じっとこちらを見ている……、気がする。それこそ、食べて食べてー、と。
いや、違う。そんなことはない。大体他の先輩方もまだ来てないし、なのに私が、後輩の私だけが先に放課後ティータイムなんて……。
「いらないの?あずにゃん」
 たいやきが一瞬遠ざかる。
「いります!!」
 ああ、私は今一体どんな顔をしてるんだろう、こんなこと大声で言っちゃって。多分、顔には『たいやきー!!』なんて書いてるかも。あうう。
「ん~、じゃあ、はいっ」
 パクッ
 口がたいやきの頭で占領される。
そのまま歯で挟むと同時に、餡子のどっしりとした重量感が伝わって、和風独特の味が、私の口一杯に広がる。
何が言いたいかっていうと、おいしい。
「ふふふ、ここのたいやきは、私のおすすめだからね。帰りに場所教えてあげるよ」
 ぜひに、と言葉で言う代わりに首を縦にブンブン振る。そのままたいやき(一部)を、ゴクンと胃の中に招いてあげる。
もう一口……、と言いたいが、私の食べかけたいやきは現在唯先輩の手の中。
「あ、あの~先輩……」
「んぅ?なに?」
「も、もう一口……」
 出来ることなら、たいやきを私の手元に置いて堪能したい。でも、唯先輩が頭をなくしたたいやきを手に持っている。これでは、私の願いは叶わない。
「い~よ、はいっ」

689:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 23:52:27 UHm5uU6l
 っと向けられたのは、先ほどのたいやき。
どうやら先輩は、どうしても私に「あ~ん」をやりたいらしい。
けど私は、できるだけならそんな子供っぽい、しかも恥ずかしいことなんてやりたくない。第一、なんか、恋人同士みたいで……いや、なんでもないです。
「なぁに、あずにゃん。顔真っ赤だけど」
「え!?あ、いえ、別に。て、ゆうか、たいやきぐらい、自分で食べさせてくださいよ」
「だぁめ!!このたいやきは、私が買ってきたの!だから、私があずにゃんに『あ~ん』ってさせなきゃだめなの!てゆうかしたいの!!」
 えええ何ですかその等価交換。割に合いませんよ。いや、でもこのたいやきは唯先輩のお金で買ったんだし……、理には適ってる、かも?
「だから、あ~ん」
 二度目のたいやき。
……ううう仕方ない。他の人なら恥ずかしいけど、唯先輩相手ならいいか……。
「あ~ん」
 パクッ
「えへへ、おいしい?」
「おいしいですよ。てゆうか、さっきも言ったでしょう?」
「うふふ~、たいやき食べてるあずにゃんかわいいな~。はい、あ~ん」
「あ~ん」
 ………………。
結局、私たちは、私の分のたいやきが、私の胃の中に全て収まるまで「あ~ん」をし、その度に「おいしい?」「おいしいです」を繰り返していたのです。
最後らへんになると、恥ずかしいのも、どこかへ行っちゃう感じです。不思議ですねぇ。
「およ。あずにゃん、口元に餡子付いてるよ~」
「ふぇ!?ど、どこですか?ここ?」
 ゴシゴシ
「違うよ~、こっち」
 ペロッ



690:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/02 23:55:25 UHm5uU6l
…………ペロッ?
「はい、とれた~」
 目の前に広がるのは、唯先輩のいつも通りの……、それこそ、今日この部室に入ったときと変わらぬ、笑顔。
――つまり、あれですか?
私の口元に付いてた餡子を、唯先輩が、唯先輩の舌で、取っちゃったってことですか?ですね?
「うんうん、たいやきもいいもんだね~」
「――っ!!!!!!」
 その瞬間、急激に私の毛細血管という血管が、顔全体を集中的に巡っていき、目の前が霞んで、ショートして、頭がくらくらして……。
……そのまま体を支えきれず、後方に倒れてゆきました。


 ちなみに。
気絶した私が、目を覚ました数分後に、唯先輩はこんなことを言うのです。
「なんか、みんなが『あんまイチャイチャするな』って言うんだよね~。イチャイチャなんて私たち、いつしたっけ?」
 ははは、何言ってるんですか唯先輩。「あ~ん」と「ペロッ」は、明らかにイチャイチャですよ。
 ……「あちゃー」という律先輩の声と共に、私はもう一度眠りにつきました。
余談ですが、目の端っこで見たムギ先輩の表情は、大変神々しいものでした。

おわり

失礼致しました

691:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 00:08:51 dkdXfgrV
>>690
GJ

>>677
「アクセスが集中しています」だとさ

692:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 00:13:29 FdjQ8u18
>>691
すげえな
よし、俺も開設しよう

693:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 00:18:59 +ZkA5EL2
たいやきアイスって凄い語呂いいな

694:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 01:42:44 dkdXfgrV
>>677
今の背景のデザインいいなw

695:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 04:37:42 Q8sIBP0k
>>668から5人Ver.cagayake小ネタ

(5人Ver.演奏中)
「唯!」
「あずにゃん!」
「み…って、唯先輩、またあずにゃんになってます!」
「え、…私、またやっちゃってた?」
「唯ー、もう何回目だよ…」
「まあ、普段呼んでる方になりやすいってのは分かるけどな…」
「むぅ~だって、これ4拍子だし…三文字って言いにくいんだよぅ」
「じゃあ、母音伸ばしてあずさあって感じにすればいいじゃないですか」
「それなら、あずにゃん!でもいいじゃん~」
「だめですっ!そんな変なあだ名で呼ばれる方の身にもなってください!」
「…え?」
「あれ?どうしました、唯先輩」
「…ひょっとして、あずにゃん…このあだ名で呼ばれるのいやだった?」
「え?」
「だって、今、変なあだなって…」
「あああ、ちがいます、今のは言葉の綾っていうか、そういうんじゃ…」
「ごめんね…気付かなくて、これからはやめるから…」
「だから、違います!」
「え?」
「本当は好きなんです…先輩に、あずにゃんって呼ばれるの…先輩の声で、そう呼ばれるのが、大好きなんです」
「あずにゃん…」
「でも、でも、それは先輩だけなんです。先輩があずにゃんって呼んでくれるのが好きなんです…でも、このあだ名が広まっちゃったら…」
「他の人にもあずにゃん…って呼ばれちゃうのが嫌だったんだ…」
「はい…すみません、素直にいえなくて―先輩に嫌な思いを」
「ううん、気にしなくていいんだよ。…あずにゃん」
「それと…これは我ままなんですけど…先輩に一回梓って呼び捨てで読んで欲しかったんです」
「え?どうして?」
「なんとなく、ですけど…先輩の声でそう呼ばれること無かったですから、どんなのかなって」
「そっかぁ…よくわからないけど…わかったよ、あずにゃ…じゃなくて、ええと…梓」
「…っ!」
「んぅ?どうしたの、梓?」
「…あれです、思ったより高威力でした…」
「そうなんだ…」
「…」
「…ねえ、梓。私のことも唯…って呼んでみて?」
「えええ!?そ、そんなことできませんよ…先輩を呼び捨てにだなんて」
「む~私には呼び捨てお願いしたくせに~」
「それとこれとは…うぅ、わかりました、一回だけですよ?」
「うん、じゃあ、私が梓って呼ぶから、続けてお願いね」
「わかりました」
「じゃあ…梓」
「…唯」
「「…」」
「これは…来ますね…」
「なんだか、新婚さんみたいだね~」
「ちょ、な…!なんて例えしてるんですか…!」
「えへへ~でも、あずにゃんもそう思わなかった?」
「そ、それは…もう、意地悪です、唯先輩」

「なあ、練習の真っ最中ってことすっかり忘れてるよな、あいつら…」
「…素晴らしいわ…」
「ムギ…こっちまで鼻血が流れてきてるんだが…大丈夫か?」

696:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 08:11:07 +4vCDVHR
>>695
乙です
やっぱ名前で呼び合うのって萌えるw

>>692
さあ今すぐ開設するんだ!

697:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 08:22:07 ObzoFptf
開設してもただの保管庫になっている俺から言えることは




ちゃんと更新しろよ!

698:692
09/09/03 17:26:31 FdjQ8u18
一応開設させていただきました。
URLリンク(yuiazusaikou.blog93.fc2.com)
さて、ここに晒さず何処に晒せと・・・?

699:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 18:07:51 dkdXfgrV
>>698












>>698見てから、コメントするより先に読んで来た。反省も後悔もしてない

700:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 18:20:26 Q4QjjWll
>>698
ここで直接ブログを貼るのはちょっと心配だけど…
開設おめでとう
って、最初のSSの中野梓と唯先輩の漢字が間違ったままなんだけどw

701:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 18:24:16 g8m9omWN
>>677>>698

良くやった、勇者に幸有れ。


…ちゃんとURLにyuiazuが入ってて感激したのは秘密。

702:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 20:30:00 JrS+tZZA
>>698GJ
その勇姿に感動した。

703:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 21:05:20 FdjQ8u18
>>700
あっ・・・忘れてたorz

704:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/03 22:22:03 B85iVBjI
どうでもいいけど、冷やしたい焼きって旨いよな
アメ横行くといつも買って食ってるんだけど

705:添い寝あずゆいお部屋編1/2
09/09/04 13:42:19 UxVtTc58
何か書き込みがない…久々に
ほしゅがてらに添い寝あずゆいお部屋編

「あずにゃ~ん」
「もう、先輩、くっつきすぎですよ」
唯先輩は今日も相変わらずだ。ぎゅーっと後から私を抱きしめて、離そうとしない。
違うことと言えば、ここは音楽室ではなくて、唯先輩の部屋だということ。
お呼ばれして、遊びに来て、部屋に入った途端この調子。
舞台が変わっても、唯先輩は変わらないなあ…と思う。
「今日は一日中ぎゅーっとしちゃうんだ~」
「それはちょっと…さすがに駄目です」
一瞬それもいいかも、と思ってしまったけど、さすがにそれは色々と問題があると思う。
それにオッケーを出してしまえば、先輩は間違いなく私を抱え込んだままベッドに倒れこんでしまうだろう。
ゴロゴロ好きな先輩のことだから、間違いない。そうなるときっと先輩だけじゃなくて、私も寝入ってしまうだろうから。
―折角のお休み、それはもったいないじゃないですか。
「え~」
不満そうな先輩の声。おそらくはその声どおりの表情をしているのだろう。
「はあ、でも、もう少し位ならいいですよ」
「やったぁ♪」
少し譲歩してみせると、先輩の声は嬉しそうなものに変わる。
そしてきゅうっと私を抱きしめる腕に力を込めるものだから、その感触に一瞬だけくらりとしてしまう。
いけないいけない、あまり傾倒してしまうと―先輩に流されちゃう。
これはきっと先輩の策略。きゅうっとしてとろーんと私を無抵抗にさせて、なし崩し的にゴロゴロしようってことなんだ。
「はい、ここまでです」
「え~はやいよぅ…」
ピシッと区切ると、先輩は意外と素直に私を解放してくれた。声は残念そうだけど…でももう少し粘るかなって思っていた私は、少し寂しく感じてしまう。
―でも、折角先輩と二人きりのお休みなんだから、もっといろんなことしてみたいです。例えば、何処かにお出かけとか…
うーんと考えを巡らせる。水族館でも動物園でも、レジャーランドでも、もしくは公園とかでもいい。先輩と並んで―手を繋いだりして―二人で歩くの。
それはきっと楽しいに違いない。きっと楽しい思い出になる。
―でも、それってつまり…先輩とデート…ってことですよね。
いやいや、ないない。部活の先輩と後輩が二人で遊びに行くだけなのに、なんでデートと言う言葉が出てくるのか。
それは、そんな関係になれたらいいな、って思わなくはないですけど―て何を言ってるのか、私は。
「うん、いいよ~デートしよっ」
「だからデートじゃ…って、あれ?」
不意に私の心の声に割り込んできた唯先輩の声に、私はきょとんとさせられる。
私の記憶の限り、先輩はテレパシスト的な能力は保有していない。というか、そうだったら困るし。
つまりは―
「私、口に出してました?」
「うん?一緒にお出かけしたいんだよね、あずにゃん」
そういうこと。自分が思っているより、私はうかつなのかもしれない。
実際その通りだったから否定も出来ず、でも積極的に肯定に回るのも気恥ずかしくて、私はおそらくは赤くなってる頬を見つけられないように俯く。
「あれ?あずにゃん、顔が赤いよ?どうしたの?」
―ええ、無駄な努力だとはわかっていましたけど。
「なんでもありません…あれ?」
何とか話題をそらそうと、そんな材料はないかと辺りを見回して、ふと本棚の一角に目が留まる。
「『けいおん!』…?」
「あ、アルバムだよそれ~」
私の視線を目ざとく察した唯先輩は、ふいっと立ち上がると本棚に歩み寄り、その本―アルバムをすいっと抜き出した。
パタリと開くと、先輩の笑顔に懐かしむような色が混じる。
「うわあ、懐かしい…私が一年のころのだよ、これ」
「へぇ…私にも見せてもらっていいですか?」
「あ。うん、いいよ~」
おそらくはそのころの思い出に浸ってたのか、先輩は私の声に一瞬ピクっと体を震わせると、にこっと笑って私にアルバムを差し出してきた。
過去から現在へとシフトした、そんな笑顔。きっとそれは私の錯覚なんだろうけど。
それを先輩に読み取らせないように、ありがとうございますとお礼を言いつつ、私はアルバムを受け取った。
最初のページをぱらりと捲る。予想していたことだけど、そこには今より少しだけ幼さを帯びた先輩たちの姿が映っていた。
「唯先輩、なんか可愛いですね」
「む~そんなことないよ、かっこいいでしょ!」
「それはないですね」
くすくす笑いながら、ページをめくっていく。

706:添い寝あずゆいお部屋編2/2
09/09/04 13:44:29 UxVtTc58
「すごい!唯先輩100点取ったんですか!」
「うん、追試でね!」
「…なんで本番でその点数取らないんですか…」
ぱらりと捲る。
「これは合宿のときのだねぇ」
「あはは、これなんですか!先輩が地上絵になってます!」
「あーこれひどいんだよ、みんな何書いてるか教えてくれなかったの」
ぱらりと捲る。
「へえ…これが一年のときの…」
「うん、桜高祭のライブ…終わった後かな、これは」
「知ってました?私が軽音部に入ったの、このときのテープがきっかけなんですよ」
「そうだったんだぁ…」
ぱらりと捲る。
「へえ、クリスマス会この年もやってたんですね」
「うん、皆で初詣も行ったんだよ」
「本当に仲良いですよね…」
ぱらりと捲る。
どのページを見ても先輩は楽しそうに笑っている。見てるこちらのほうが微笑んでしまいそうな、そんな笑顔。
先輩の笑顔を見れば、いつだって私の心はほわっと暖かくなってくれたはずなのに。
今の私は少しだけ、ほんの少しだけだけど寂しさを覚えてしまっていた。
最後まで捲ってしまったページをまた最初に戻してパラパラと捲る。何か見落としがないか、探すように。
そんなのあるはずがない、分かっているはずなのに。
だって、私が先輩に出会ったのは、私が高校に入学した後、先輩が高校二年になったあとなんだから。
―そこに私が映っているはずがない。
だけど、私がいなくても、先輩は変わらない笑顔を浮かべている。本当に楽しそうに、柔らかな笑顔を。
私はもう、先輩と一緒じゃなきゃ、そんな笑顔を浮かべることは出来ないのに―
どうして私はそこにいないんですか、なんて考えても仕方がないようなことを思い浮かべてしまっていた。
「あずにゃん」
気がつくと私はきゅっと先輩に抱きしめられていた。
いつものスキンシップとはちょっと違う、あのライブの日抱きしめられたときのような、慰めるような慈しむような、そんなハグ。
先輩は、こんなことをあっさりしてしまえるから、性質が悪いと思う。
「…ひょっとして、また口に出してました?」
「ううん。でも、わかるよ」
あっさりとそう言ってのける。それもいつものこと。そしてそれは、とても簡単に私の正解を引き当ててしまう。
「大丈夫だよ、あずにゃん。人間の一生は長いんだよ。これからそんなの気にならないくらい、一緒にたくさんの思い出作っていこうね」
「…はい」
きゅうっと、より強く抱きしめられる。私を安心させようとする、先輩の仕草。
とても暖かくて、とても簡単に私を溶かしてしまおうとする。私の寂しさとか不安とか、そんなものをあっさりと溶かして消し去ってくれる。
だけど、溶かされっぱなしなのは、ちょっとだけ悔しいから。
「一生、一緒にいてくれるんですよね」
そう言い返してみる。ちょっとした悪戯心。一生なんて言葉、簡単に使ってくれる先輩への。
―プロポーズ的な何かと勘違いしちゃうじゃないですか、もう。先輩も少し困るといいんです。
だけど、やはり先輩のほうが上手だった。ああ、そんなのわかっていたはずなのに。
「うん、ずっと、死ぬまで一緒だよ」
そんな台詞をあっさり口にしてくれて、頬に口付けなんてしてくれるものだから―私は本当にどうしようもなくとろとろに溶かされて、ふにゃりと先輩にもたれかかっていた。
―先輩は、やっぱりずるいです。
「ふふ、あずにゃん~」
先輩はふにゃっとなった私を抱えたまま、ごろりと横になる。このままじゃ先輩の思惑通り、ゴロゴロして過ごすことになっちゃう。
だけどもう限界だし―先輩の胸の中はやっぱり暖かくて柔らかくていい匂いだし―そしてきっとこの瞬間も私の大切な思い出の一つになるから。
「ちょっとだけですよ…」
なんて言い訳を小さく口にして、私を包み込む穏やかな睡魔へと身を委ねることにした。

勿論、目が覚めたらあちこち連れて行って貰いますけど。
一緒に行きたいところ、いっぱいあるんですから。

707:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/04 13:47:43 UxVtTc58
以前書いたネタメモをみつけて。
今回はこれからHしますね的オチを回避。
というか、指摘されてそればっかりだったことに気付いて吹きましたw

708:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/04 14:07:28 ORvg6MP9
>>707


最近、ここのSSがWikiにまとめられてないみたいだけど、どうしたのかな?

709:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/04 16:19:55 ckDbmYod
>>707
目からギー太が溢れてくるよ・・・
GJ!

710:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/04 18:46:11 /oRV5iiE
>>709
1本くれ!w

711:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/05 01:21:21 N58rbSqd
梓「はぁ、今日は部活疲れた…なんか喉渇いちゃいました」

唯「あずにゃん、飲みかけだけどお茶飲む?」

梓「え?いいんですか?じゃあ遠慮なく…」

梓(唯先輩の飲みかけ…てことは間接…キ…)カァァァァ…

梓「や、やっぱりいらないです!自分で買います!」

唯「えー?別に遠慮なんてしなくていいんだよ?ほら口開けて?あーん」

梓「ちょ、せんぱ…や…むぐ…ゴクゴクゴク…ブハッ!」

唯「あ、吹いちゃった?ごめーん」

梓「んもう!!なにするんですか先輩!!」

唯「やーん、あずにゃんが怒った~♪」

梓「まったく…あ、普通に飲んじゃった…」カァァァァ

唯「ありゃ?あずにゃん、どうして顔真っ赤なの?」

梓「べべ別に!唯先輩が無理に飲ませるから息ができなかっただけです!」

唯「そうなの?まぁいいや、一緒に帰ろ、あずにゃん!」

梓「…まぁ、別にいいですけど」

712:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/05 01:52:57 QNDkOFDD
>>711
よくやった

713:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/05 02:40:43 sFTfYwtK
>>711
GJ
間接キスネタはいいですよね~

来週きらら最新刊発売ですか。
今回はどんなネタで来るんだろう。


714:名無し募集中。。。
09/09/05 18:11:06 xKZdOZy7
>>698
繋がんないけど、やめちゃったの?

715:698
09/09/05 20:21:39 JcuFA056
かなり私的な事情によりヤフブロに乗り替えてしまいました。^^;世間の目がorz
案外訪問してくださってた方もいたんですね・・・すみません・・・。

URLリンク(blogs.yahoo.co.jp)

716:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/05 21:17:41 nTRIfvsS
10月下旬ごろに唯&梓のスリーブの発売か
自分はカード系やってないけど買っちましそうだ

717:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/05 21:18:47 nTRIfvsS
>>716
ミス買っちまいそうだ

718:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 00:00:07 Mu8nnHSC
URLリンク(up2.viploader.net)

719:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 00:08:00 9lxetgEn
>>718
唯の首がないけどNice boat. じゃないよな?

720:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 00:12:49 VMDKkhH/
そう思って見たらKOEEEEE

721:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 01:39:25 5IRR3vAj
「唯先輩…首だけになっちゃいましたね」
「でも、安心してください。先輩がどんな姿になっても、私は…」
「…行きましょう。もう邪魔する人は、誰もいませんから」

的な…?

722:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 04:01:18 ARFB96nn
唯の首がゴロゴロ転がってにっこり

723:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 05:08:08 zV8i3Dmq
萎える…っていうか恐いからそう思いたくないよ

普通に梓が椅子に座ってる唯にキスをしようとしてるんじゃないかと思える。

724:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 06:20:24 XARzR5Qv
唯「見て見て、梓ぁ~。首だけ人間~」(←入浴剤で白濁した湯船から頭だけ出してる)
梓「小学生ですか、唯は…」
唯「たとえお化けになっても私は梓を愛し続けるぞ~」(力士のモノマネ風のあの声で)
梓「そ、そんなこと言わないでください!…私、泣いちゃいますよ…唯がお化けになるなんて……」
唯「梓…!心配しなくて大丈夫だよ、梓も一緒に連れてくから!」
梓「だからって道連れにしないでください!」
唯「ほらほら~、梓も首だけ人間の仲間入りしようよ~」
梓「はぁ…じゃあ、身体洗い終わるまで待っててください」
唯「はぁ~い(ニコニコ)」


という新婚ゆいあず。

725:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 08:08:04 ijpcuqYb
梓も唯も普段呼び捨てで呼んでないのが良い
だからお互い名前で呼び合ってるの想像すると凄く萌える

726:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 08:37:12 0RJQu1gI
>>725
分かりますww


727:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 10:26:33 CpzzEWQY
>>725
皆に秘密で付き合ってて二人っきりの時こっそり名前で呼び合う呼び合う二人。
なのにどちらかがうっかりと他人の前で名前で呼んじゃって~
まで妄想した。

728:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 11:57:26 9CEqVVkH
こもスレの住人は妄想力がたくましいなw
けしからんもっとや(ry

729:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 17:21:11 +OUlMLCg
>>724
GJ!

730:ゆいあずで初恋話とか
09/09/06 17:56:52 /A5PukQT
「ねぇねぇ」
「はい?」
 いつもどおり唯先輩が私の部屋に遊びに来て、二人でごろごろしていると、不意に唯先輩が何かを思いついたように話しかけてきた。
 どうせまたどうでもいいことを思いついたんだろうなぁ……。相手にするなとは思うんだけど、なぜか反応してしまう。どうしてだろ?
 それだけ、この人のことが気になってるってことか。認めたくはないけど。
 そんなことを考えながら、唯先輩の言葉に耳を傾ける。何だかんだいっても、やっぱり気になるものは気になる。
「あずにゃんの初恋ってどんなのだった~?」
「…………へ?」
 一瞬、何を言われたのか理解できなくて、間の抜けた声を出してしまう。この人は、突然何を……。
「だから、初恋だよ~」
「初恋、ですか……」
 初恋話。今時の女の子なら誰もが嬉々として食いついてくる話だ。唯先輩もやっぱりこういう話が好きなのだろう。瞳の耀き具合でそれが解ってしまう。
 だけど、私は……。
 初恋話をしている人に、みんな共通していることがある。初恋が成就したか、もしくは振られたけど吹っ切れたか。
 そういう人は、自分が辛くならないから、喜んで参加してくる。思い出に昇華できたらそれは立派な話の種だ。
 私は違う。
 そもそも成就なんかしてないし、もちろん告白する勇気も無いから吹っ切れることもできない。きっと、この初恋はずっと胸の中に残ってるんだろうな……。
「うん。あずにゃんの初恋ってどんなのだったの?」
 そして過去形。
 唯先輩は、私の初恋がすでに終わってると思い込んでるんだろうな……。元凶にそう言われるのは、やっぱりちょっと辛い。
「私の初恋は、まだ終わってませんよ?」
「あ、そうなの?」
 思い切ってそう告げると、唯先輩は意外そうな顔。やっぱり、この年で初恋が終わってないのは珍しいのかな……。でも、それはしょうがない。
 小さい頃から音楽に打ち込んできて、恋愛に感けてる暇が無かったから。高校生になって、ようやく恋がどういうものなのかを理解できた。
 ―その相手が、これだ。
 目の前には、肩透かしを食らわされたよ~、と悲しそうに泣いている唯先輩。
 こんなので泣かないでくださいよとは思うけど、これもまたこの人の魅力、か。
「そうだ!」
「きゃっ」
 突然、大きな声を上げて立ち上がる唯先輩。その際、ガタンという音がしたから、びっくりして不覚にも悲鳴を上げてしまった。物が落ちてきたぐらいで、恥ずかしい……。
「どうしたんですか急に」
 さっきの悲鳴を取り繕うようにしてそう尋ねる。これでまたくだらないことを言われたら、さすがに怒りますよ?
 そんな私の視線に気付かずに、唯先輩はこれまた笑顔で、床に座り込みながら私に話しかけてくる。相変わらず立ち直りが早いんだから……。というか、どうして立ち上がったりしたんですか。
「それじゃ、あずにゃんの初恋を教えてよっ」
「だから、まだ終わってないと」
「違うの! その終わってない初恋を教えてってことっ!」
「はぁ!?」
 この人は何を考えてるんだ……。終わってない初恋を人に話すなんて普通はしないでしょ……。あなたには常識が無いんですか?
 唯先輩の発言にびっくりして―というか呆れて、ついつい失礼な言葉をたくさん言ってしまった。
 だけど、唯先輩はずっと笑顔で私を見つめている。こういうところでの精神力の強さはある意味尊敬できるけど、少しは堪えてほしかったな……。
「ね、ね、いいでしょ?」
「いやですよっ」
「どうして?」
「どうしてもですっ!」
 私の言葉に、唯先輩はほっぺたをぷくぅと膨らませる。その膨れ具合がまたかわいい……って、何考えてるんだろ、私。
 恥ずかしい気がして、思わず赤面してしまった。気を紛らわせるために、まだ膨れている唯先輩を宥めてみる。
「まぁまぁ。他のことならいくらでも話してあげますから」
「やだっ」
「やだって……」
 そして断念。
 今の唯先輩は駄々っ子と変わらない、というか駄々っ子より質が悪いかもしれない。
 駄々っ子なら餌をあげると機嫌を直してくれるけど、この人は餌、つまりは他の話をあげても機嫌がよくならない。
 ややこしい、面倒臭い。

731:ゆいあずで初恋話とか
09/09/06 17:57:45 /A5PukQT
 この人の性格もそうだけど、それよりも未だに私が唯先輩と一緒にいる理由が解らない。
 こうまでしてご機嫌取りをする必要がどこにあるの? 今日はもう失礼しますと言って家に帰ればいいじゃない。
 そう何度も自分に言い聞かせてるけど、どうしても帰ろうと思えない。この人から離れたくない。一緒にいたい。
 これは重症だなぁ……と思いながら、最終手段に出る。
「それじゃ、等価交換ということで」
「とうかこうかん?」
「そうです、等価交換。私の初恋話を聞きたいのなら、唯先輩の初恋話も聞かせてください」
「私の?」
「はい。そうすれば、お互い初恋話をしたから、どちらが損とか得とかできなくなりますよね?」
「そうだね~」
 できればこの時点で拒否してもらいたかったけど、そこは駄々っ子以上の唯先輩。私の話を聞くためならどんなことでもやるみたいだ。
 ……仕方ない、か。私も唯先輩の初恋話には興味があるし、本当に等価交換になりそうだなぁ。
「それじゃ、どっちから先に話す?」
「唯先輩からどうぞ」
 さすがにこれを先に話す勇気は、私には無い。
 唯先輩は先に話すことを何とも思ってないのか、いつもと変わらないほわほわとした雰囲気のまま、語り始める。
「私の初恋は―」
「はい」
 ついつい身を乗り出してしまう。……いや、だって気になりますし、しょうがないじゃないですか。そんな目で見ないでくださいよ。
 だけど、唯先輩は中々話し出してくれない。閉じた口をもごもごさせて、言おうかどうか迷ってるみたい。……あぁもうじれったい!
「唯先輩」
「な、何?」
「早く話してくださいよ」
「う、うん……」
 頷いたものの、唯先輩はまだ迷っている感じだ。思い切って口を開こうとしても、結局は首を振ってまた口を閉じてしまう。これの繰り返し。
 そんなに悩むのなら初恋話なんて止めましょうよ、と提案してみたけど、唯先輩は頑として首を縦に振らない。そこまでして私の初恋が知りたいんですか……。
 というか、最初の勢いはどこに消えちゃったんですか。今更話すのを躊躇うなんて、先輩らしくないですよ。言うのなら早くしてください。
 そんな私の心の声が聞こえた訳では無いだろうけど、唯先輩はようやく意を決したように口を開く。―真っ直ぐに私を見据えながら。
「私の初恋はね」
「はい」
 ……ゴクリ。自然と、喉が鳴る。唯先輩の瞳を見つめていると、何だか吸い込まれそうな感じだ。
 唯先輩はまた数秒間逡巡している様子だけど、その間も私から視線を外さない。……ちょっと、いや、かなり恥ずかしい。
 居た堪れなくなって、私が目を逸らそうと思ったら、そのタイミングで唯先輩が口を開き、ようやく言葉を発した。
「私の初恋のひとはね―あずにゃん、だよ」
「……………………へ?」
 たっぷり、秒針が数回動く間、私は呆けてしまっていた。この人は、今、何と言った? 初恋が、私?
 一気に頬が上気して、心臓もフル稼働する。まともに唯先輩の顔が見れない。思考がぐるぐると回転する。何も考えられない。
 堪らなくなって目を逸らすと、唯先輩はそれを追いかけてまた私と目線を合わせてくる。その様は、まるで捕食する肉食獣みたい。
 尤も、食べられるのは肉体じゃなくて、精神―心なのだけれど。
 逃げても逃げても追いかけてくる唯先輩。今の私はサバンナでチーターに食べられる直前のガゼルだ。もうどうにでもなれ。
 えへへ、と頬を桜色に染めながら照れくさそうに笑っている先輩。私としっかり目が合ったことに安堵した様子で、続きを話し始める。
「一目惚れ、だったんだ」
 唯先輩は、つっかえつっかえ、言葉を選びながら語り続ける。必死に、自分の気持ちを伝えるために。
「最初に部室で出会ったときかな? 私って、自分で言うのも何だけど、かわいいものを見抜く目はあるんだ」
「そうみたいですね」
 ときどき、独特なセンスで理解できないものがあるけど、その他は私もかわいいと思えるものばかりだし。
「最初にあずにゃんを見たとき―部室に入ってきたときだけど、この子が軽音部に入ったら、みんなのアイドルになるんだろうなって思ったんだ」
「そんなに最初からですか」
「うん。だけど、実際そうなったよね。りっちゃんも、ムギちゃんも―さわちゃんだってあずにゃんのことを猫可愛がりしてるもん」
 もちろん私もだけどね、と最後に一言付け加えて、一旦言葉を切る。

732:ゆいあずで初恋話とか
09/09/06 17:58:39 /A5PukQT
 思い返してみれば、確かに皆さん―先生も含めて、やたらと私を気にかけてくれているような気がする。唯先輩のスキンシップが印象に残りすぎて気付かなかったけど……。
 ―そうか、私、愛されてたんだ……。
 その事実を教えられて、胸がほわほわと暖かくなった。嬉し涙を少しだけ滲ませて、自然と頬が緩んでしまう。
 唯先輩は、そんな私を見てにっこりと笑う。その様子に何だか気恥ずかしくなり、ついつい俯いてしまった。顔が見えなくても、唯先輩が笑っているのを気配で感じる。
 秒針が数回回る間、そんな時間を過ごしていると、不意に唯先輩がさっきまでとは打って変わって、沈んだ声を出した。
「だけど、そのうち、みんなのことが疎ましくなってきたんだ……」
 唯先輩がこんな声を出すなんて初めてだから、不思議に思って顔を上げると、目の前には、今にも泣きだしそうな唯先輩の顔。
「あずにゃんを可愛がるのは私だけでいいって……、そんな風に考えちゃって……」
 ぽろぽろと、大きな瞳から大粒の涙が零れる。堰を切ったように次々と、止め処なく溢れてくる。
「最低だよね、私。こんなの、先輩失格だよ……」
 一旦泣き出すと、感情の制御ができなくなるらしい。普段のおちゃらけた雰囲気は鳴りを潜め、周囲の人―私まで悲しくなるぐらいに、沈んでいる。
 そんなことないですよ、そう言葉をかけてみても、ネガティブ思考に嵌ってしまった唯先輩には届かない。
 どうしたらいいんだろう……と、私が考えあぐねていると、この人は更にとんでもないことを言い出した。
「こんな私なんかが……、あずにゃんと一緒にいちゃ、だめだよね……」
「―はぁ?」
 何を言われたのか理解できなくて、唯先輩を問い質そうとすると、唯先輩はそそくさと帰り支度をし始めた。
「ちょ、ちょっと……、唯先輩?」
「ごめんね? 私、もう抱きついたりとかしないから」
 ―だから、バイバイ……梓ちゃん。

「……へ?」
 我に返ったときには、すでに唯先輩の姿は部屋から消えていて、そして、耳には唯先輩の最後の言葉が残っていて―!
「唯先輩!?」
 慌てて叫んでみても、返ってくるのは静寂だけ。先輩の声は、聞こえない。あのふわふわとした、独特な声は、もう……。
 そう考えると、全身の力が一気に抜けて、そのまま床にへたり込んでしまう。
「ゆい、せんぱい……」
 自然と、涙が出てくる。さっき流していたものとは真逆の、悲しい涙。しょっぱい涙。
 だけどきっと、あのひとはもっとしょっぱい涙を流していたはずだ。だって、あんなに悲しそうな顔をしていたのだから。
 ……今となっては、もう過去のことだけど。
 そう、過去なんだ。もう、今までの唯先輩とは会えない。去り際に残したひとつの言葉が、脳裏に浮かんでくる。
 ―バイバイ。梓ちゃん。
 その言葉は、つまりそういうことなのだ。もう今までのようにベタベタしてこないし、呼び名も変えるという意味なのだろう。
「いやだなぁ……。寂しいよ……」
 自然と、そんな言葉が漏れる。『唯先輩』がいなくなって、寂しい。
 うっとうしく感じることもあったけど、それが無くなると、やっぱり寂しい。体が、あのひとの体温を求めている。以前のように、ぎゅっと抱きしめてほしい。
 それは、私の我侭だ。何度も何度も止めてくださいと言っておきながら―しかも、それが原因で唯先輩を傷付けておきながら、なんて自分勝手なんだろう。
 傷付けた。そう、私が先輩を傷付けたんだ。私がもう少し素直に接していたら、こんなことにはならなかった。唯先輩がいなくなるという、最悪のシナリオは生まれなかったはずだ。
「最悪だ、私」
 そう呟いて、私は独り、涙が枯れるまで泣き続けた。

 何分ぐらい経っただろうか。時計を見ようと思い横を見ると、小さなケースが視界に入った。
 手にとってみると、見覚えのある物だった。確か、大切な物をしまい込んで、そのまま無くしたと思っていたもの。
 ……恐らく、唯先輩が立ち上がった拍子に、どこかから落ちてきたのだろう。そう思いながら蓋を開けてみる。
 そして、その中に入っていた写真を手にとって、そこに写っているひとを見て―
「唯先輩っ!」
 ひとつ、大きく名前を呼んで私は立ち上がった。返事はもちろん無いが、脳裏に唯先輩の声が聞こえた気がする。
 その声をもう一度実際に聞くために、私は走り出す。まだ、間に合う。いや、絶対にそうしないとだめだ。なぜなら……。
 なぜなら―写真に写っていたのは、笑顔で私に抱きついている唯先輩と、嫌々ながらも頬が緩んでいる私だったのだから。

733:ゆいあずで初恋話とか
09/09/06 18:00:27 /A5PukQT
「ハッ、ハッ、ハッ」
 私は走っている。目的地を知らずに。ただただ、唯先輩を見つけるためだけに全力で走っている。
 とっくに全身が悲鳴を上げているが、それでも足の動きは緩めない。
 ―きっと、今一番辛いのはあのひとなのだから。
 そうして、いつもの通学路を走り続けていると、やがて見慣れた後ろ姿が見えてくる。
「唯先輩!!!」
 息を切らせながらも、ありったけの声で名前を呼ぶ。と、唯先輩は一瞬びくっとして、後ろを振り返り、そして私の姿を認めると、びっくりした様子で、歩くスピードを速める。
「唯先輩!!!!」
 更に大きな声で名前を呼んで、私も走る速度を上げる。絶対に、逃がしませんから!
 気分はまるで捕食者だ。サバンナで逃げ惑う獲物を捕まえるために根気強く追い続ける。そうしていると、やがて標的との距離が縮まって、最後には―
「唯先輩!!!!!!!」
 両腕を大きく拡げて、唯先輩に飛び掛る。体に、唯先輩の体温を感じる。
「あ、あずにゃ……梓ちゃん?」
 まだその呼び方ですか、止めてくださいよ、と言いたかったのに、疲れで声が出ない。唯先輩の肩にもたれながら、ゼーハーと荒い呼吸を繰り返す。
「ど、どうして追いかけてきたの? な、何で私なんか―」
 声が出ないし、何より先輩のネガティブ思考が煩わしくなって、私は唯先輩を優しく、ぎゅっと抱きしめた。いつも先輩が私にしてくれるように。
 往来のど真ん中で、人々の注目を浴びているけど、気にしない。こんなの、唯先輩を失うことに比べたら屁でもないのだから。
「いいですか? 唯先輩」
 ようやく言葉を発すると、腕の中で唯先輩がぴくりと動いたのが解る。なに……? と、小さな、か細い声で呟いた。
「一回しか言いませんから、よぉく聴いててくださいね」
 腕の中で首だけを縦に振る唯先輩。何を言うのだろうと私を見つめてくる。少し、赤くなった瞳で見つめられて、私の決意は早くも挫けそうになる。
 ……だけど、逃げちゃだめだ。ちゃんと言わなきゃ、唯先輩は戻ってこない。先輩を傷付けたのは私なんだから、これぐらいの罰は受けなきゃだめなんだ。
 腕の中のだいすきなひとの笑顔を取り戻すために、私は口を開く。
「私の初恋は―」



Fin



クスリの作用で不安定なテンションのまま書いた結果がこれだよ
疲れてるけど今からSSまとめるか……

みんなブログ晒してるみたいだし、俺も晒してみようかな?




お目汚し失礼した
それでは

734:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 18:20:33 0KTeWPYd
>>730-733
GJ

SSスレで見た時は6分割だったはずだけど、こっちのが制限字数多い?
教えてエロい人

735:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 18:27:27 /A5PukQT
>>734
ウチも見ててくれたのか

こっちの字数制限は向こうの2倍で60行
だけどバイト数は同じだから4レス使ってしまいました……

申し訳ない

736:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 18:40:33 0KTeWPYd
>>735
なるほど二倍なのか。トンクス











謝る必要性とか皆無だぜw
GJ

737:名無しさん@お腹いっぱい。
09/09/06 19:28:47 xI70NOeS
こんにちは、中野梓です。秋が近づいてきましたね。暑いのが苦手な唯先輩は涼しくなってきて絶好調です。
「あずにゃん~。そろそろ秋だねえ~。」
がらんとした音楽室は唯先輩と私の二人っきりだ。
「まだ夏休みは終わってませんよ。宿題は終わりましたか?」
そういいながらも私はダラダしてる唯先輩もいいなあ~、と思ってしまった。今なら憂の言う事も分からなくもない。
「もちろん終わったよー。憂と一緒にやったから~。」
「憂が一人で一生懸命やってる姿が目に浮かびます・・・。」
「えー酷いあずにゃん、ちゃんと私もやったよー!」
唯先輩が膨れっ面で私を睨む。うわあ、なんですかこの可愛い生き物は。リセイガ・・・。
「ところであずにゃん。」
顔を真っ赤にして妄想も世界に入っていた私を唯先輩が現実世界に引き戻す。私はどぎまぎしながら何とか答えた。
「な、なんですか?」
「秋と言えば食欲の秋だねえ~。」
「そうですね。あんまりお菓子に夢中にならずに練習もして下さいよ。芸術の秋でもあるんですから。」
一応私は真面目に答えておいた。釘を刺しておかないと後で大変な事になる。するといつもならシュンとなるはずの先輩が珍しく強気にニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「ほほう~、と、言う事はあずにゃんはこれはいらないんだね?」
そういって唯先輩は鞄の中からタイヤキを取り出した。
「いただきます!」
即答しました。だって最近は食べてなかったから・・・。先輩から1つ頂いて早速食べ始めた。
「先輩甘いものばっかり食べると太りますよ。」
「大丈夫~私は太らない体質だからねえ~。そういうあずにゃんはどうなのかな?」
不意に唯先輩が私の横腹をつついた。思わずタイヤキを喉に詰まらせてむせる。
「な、何するんですか!?」
「おお~あずにゃんの横腹プニプニ~♪」
唯先輩は攻撃の手を緩めずに突っつく。それだけでも私の理性が飛びそうになるのに大胆にも制服の下に手を入れて直接脇腹をもみ始めた。
「ちょ!ゆ、唯先輩!」
「うふふ♪」
「や、やめ・・・ひゃうっ!」
思わず変な声が漏れる。それを見た唯先輩がまたまた不敵に笑った。
「おお!あずにゃん意外と感じやすいんだねえ。そんな声出されるともっといじめたくなっちゃうよ~♪」
と、いって私の制服の前ボタンに手をかける。ちょっ、先輩これ一線超えちゃいますよ!
頭ではやめなければいけない事は分かっているが、体が言う事を聞いてくれない。ふにゃ・・・もう駄目です・・・。好きにして下さい・・・。
唯先輩は忘れていた。まだ他の先輩方が来ていないのを・・・。
「オ~!遅れてごめ・・・。」
律先輩と澪先輩が入り口で凍り付いた。そりゃそうですよ唯先輩は私を下着姿にしてるし私は私で恍惚とした表情でいますし・・・。
「い・・・イヤアアアアア!」
私の叫び声が部室にこだました。




次ページ
最新レス表示
レスジャンプ
類似スレ一覧
スレッドの検索
話題のニュース
おまかせリスト
オプション
しおりを挟む
スレッドに書込
スレッドの一覧
暇つぶし2ch