09/06/15 23:13:35 3+Di/zeu
…と思ったけど中途半端になるから
次回投下からそうする、ホントごめん
以下続き
…予想通り、ムギの部屋には白いグランドピアノが置いてある。
このテレビ何インチだ?学校の黒板より画面大きいんですけど。
もう、何かあんまり驚かなくなってきたな。
紬「何だか、気を遣わせてしまってごめんなさい。」
律「い、いや、ちょっとな。余りにも自分の知らない世界だったから…。」
紬「実はね、学校のお友達を家に招待したの、りっちゃんが初めてなんだ。」
律「え、そうなの?どうして?」
紬「高校に入るまでは、親に言われるままに習い事をしていたから、
毎日のように先生がうちに来ていたのよ。」
律(毎日のように通っていた、じゃないんだな。やっぱりスケールが違う)
律「そっか、そういえば、ファーストフードに行ったこともないって言ってたもんな。」
紬「ええ。高校に入ってからは好きなことをしていいって言われていたから、
そんな生活が嫌でしょうがない、とまでは思っていなかったんだけど、
それでも中学校の帰り道にカフェで楽しそうにお話している子達を見ると
うらやましかったな。」
いつもニコニコと笑っているムギが、少しだけ、ほんの少しだけ寂しそうな表情を浮かべた。
律「そうなんだな。私なんかさ、子供の頃、大金持ちの家に生まれたかったなー、
欲しいものを好きなだけ買えるのになー、なんて思ってたけどね。」
紬「うふふ。お金持ちの家に生まれてしまったせいで、欲しいものが中々手に入らない、
っていうこともあるのよ。私は高校に入って、やっと手に入れたんだけどね。」
律「へー。ムギの欲しかったものって何なんだ?」
紬「決まってるじゃない。りっちゃん…あなたよ。」