09/06/15 17:58:39 nxjU2fgT
翌日の朝、律は交通事故に遭い死亡した。それはあまりにも突然の死であった・・・
―事故死から2ヶ月後―
澪「律がいなくなってから今日でちょうど2ヶ月だね。」
澪は一人部室に飾ってある律の写真に語りかけていた
澪「なんて言うかさ、死んだ理由もあんたらしくてさ、道路に飛び出した子猫を助けるために飛び込んでトラックに轢かれたって。」
澪「あんたは知らないだろうけど即死だったんだよ?笑っちゃうよね・・・、律らしいなって。」
澪は部室の窓をそっと開けた。あの日と同じ冬の風の匂いがした。
澪「ねぇ、律。悲しみっていつかは消えるものなのかな?・・・ごめん、わかんないか。」
澪「今ね、あんたとの約束守ってちゃんと部長やってるよ。毎日大変だけどしっかりやってるつもり。」
澪は一つため息をついた。冬の寒さでため息は白く色づいていた。そして一呼吸おき話を続けた。
澪「でもね、私自信無いんだ。律の代わりになれてるのかなって。そう簡単に全部が上手くいかないみたいだから。」
澪「あー、もう真っ暗だ。じゃあそろそろ帰るね、律。また・・・明日な。」
澪はそう言うと部室をあとにした。外はあの日と変わらない夜空。そして、その夜空のむこうにはもう明日が待っている。
END