09/06/23 22:09:06 ImiGB9uP
「う…う……」
「どうした。最初のころの威勢はよ?」
開始から一時間弱。
タコスの得意な東場など既にとっくの昔に終わっていた。
気迫は完全に欠け、満身創痍。ただ負け続けることに身を任せるだけである。
今のタコスは上半身ブラのみ。下半身は何もはいてない状態であった。
雀卓に座っている為、下半身は他の三人の見える範囲にはないが、もはや立ち上がることさえ出来ない。
一方の不良たちといえば上着や靴下を脱いでる程度で、もし彼らが飛ぶにはタコスが一人で連勝を続けなければならなかった。
とはいえ、タコスはまだ一度もあがっておらず、ヤキトリ状態だったが。
「しゃんとしてくれよ。まだ最後まで終わってないんだからさ」
「もう、許して欲しいじぇ…」
「ハァ?オイオイ、オレたちはお願いされて勝負をしてるんだろ」
「…………」
もうタコスには訂正する気力も湧かなかった。
「しかし、よくよく考えれば不公平だよな。
オレらは『青春』の大事な時期を賭けて勝負してるっていうのによ…」
そこで不良のリーダーはタコスの上半身を舐めるように見回しニヤリと笑った。
「…賭けろよ。そうすれば対等だろ」
「え……」
「…お前も賭けろよ。春くらい」
「リーダーってそんな趣味があったんですか?」
「うるせぇ」
「…………」
呆然としながらタンとタコスが牌を切る。
「おっと、悪いな。それ、ロンだ」