09/05/25 00:36:16 fmrr5cV5
>>224
京太郎は忘れていなかった。あの時、久達が話していた事を。
そして許せなかった。自分を爪弾にしようとした久達を。
「何が言いたいのかしら須賀君…?」
「とぼけないでくださいよ部長。 俺がいない時、皆で話していたじゃないですか……時間が勿体ないから俺を大会には参加させないってね」
その言葉に久は一瞬びっくりした様な表情をしたが、すぐに元に戻す。
「……聞いていたの?」
「ええ、扉の向こうで聞かせていただきましたよ…俺の扱いに困っているとかね。 咲が入部して俺が要らなくなったんでしょう?
全く、俺も皆のために一生懸命頑張って来たのにな……まるで馬鹿みたいだぜ」
京太郎は少し悲しそうな様子で頭を強く撫でる。
「それは違います!部長はそういうつもりじゃあ……」
「いいのよ、和」
何かを言いかけた和を久がとめる。久はフゥッとため息を吐くと京太郎の顔を眺める。
「須賀君…確かに私はあなたに大会の棄権を勧めようとした、それは認めるわ。
でも、それが理由で皆に嫌がらせをするのはお門違いというものよ。
責めるのは部長である私だけにして……これ以上、他の皆を傷付けるのはやめて…お願い」