09/05/20 17:04:02 Kq40uMc3
>>164
その時、久が山に手を伸ばそうとしているのが京太郎の目に映る。
まずい。
もし、ここで部長がツモったりでもしたらこの役満が水泡となる。
今はツヨナールに逆らってロンするしかない―京太郎は大きな声で宣言をする。
「ポン!」
京太郎の手牌から二枚の南が倒れる。
―京太郎は自分が何をしたのか理解出来なかった。
何故ポンなんだ。俺はロンしたんじゃなかったのか?
俺は、無意識の内にツヨナールに従ってしまったのか。
京太郎は混乱しつつも南を刻子にして中を捨てる。これで中待ちのフリテンになってしまった。
全く持って訳が分からない。ロンを放棄する必要がどこにある?
ツヨナールは俺に何を望んでいるというんだ。
「リーチ…」
和のリーチ宣言。もはや万事休すか、京太郎はため息を吐きながら自分のツモ牌を見る。
「――!」
京太郎は絶句する。
ツモった牌は―西。京太郎は自分の牌を見直すとゴクリと息を飲んだ。
字一色、そして小四喜……W役満テンパイ。京太郎の役満はさらなる高みに昇り、W役満へと進化する。
なるほど…こういう事だったのか。ツヨナールは俺に役満ではなく、W役満で上がれと言っていたんだな。