09/03/22 17:04:47 lJOKMfwm
その言葉が意味することを考えゾッとする。
しかし、一度冷えた頭がそれでは説明つかない事を教えてくれる。
ウソはいい、聞き飽きた。それより稽古に付き合っているんだから、ちゃんと教えろ。
おまえの目的、オレがここにいる理由、納得出来ないならオレは今度こそ何もしないぞ。
「では、こうしましょう。この稽古でステップアップする度に真実を一つ教えてあげる。
もしキョンくんがあたしから一本でも取れば、あなたの質問全てに答える。
これでどう？」
随分とまどろっこしいんだな。
「いいじゃない。別にあなたに危害が及ぶわけじゃない。
早く帰りたいでしょ。これが一番の近道。
他に選択肢も無いし、これ以上の譲歩をする気も無いわ。
それにあたしは稽古を受けて欲しいという真実を最初に話してる。」
朝倉の顔がまたまた真摯になり、じっとオレを見つめる。
わかった。続けよう。
「よかった。」
と何度目かの笑顔で朝倉は答えた。
こうもコロコロと笑顔と真顔が交互に繰り返されると、だんだん人の表情ってのに疑問がわいてくる。
わいてくるが、騙されてるんだろうな、やっぱり。
心と裏腹な表情の神経衰弱、ここは負けるわけにはいかない。真実に辿りつく為にはな。
「そうそう、さっきのステップアップ分の真実を一つ、教えておくね。
昨日の涼宮さんからの電話、あれウソだから。かけたのはあたし」
季節はずれのひまわりのような笑顔のカード、めくった裏にはどんな顔があるのだろう。
聞いた言葉の絶望感に等しく、朝倉には勝てそうも無いな、とオレは思い始めていた。
次でまとまりそうです、長々とすみません
>>54の途中に>>28の続きの文字が入ってしまった・・