【ハルヒ】朝倉涼子さんと36い日のあったかおでんat ANICHARA2
【ハルヒ】朝倉涼子さんと36い日のあったかおでん - 暇つぶし2ch54:名無しさん@お腹いっぱい。
09/03/22 17:02:51 lJOKMfwm
「集中しなさい、手だけで避けてちゃダメって言ってるでしょ。」
かわし損ねた攻撃が無様に頭へ決まる。
「んー、んん?その顔はまた何か疑ってる顔ね」面越しに朝倉の顔が近づき、覗き込む。
別に疑っちゃいないさ。
「キョンくんは顔に出るタイプね。ババ抜きとかポーカーとか弱いでしょ。」
放っておいてくれ。
視線を外し、構え直す。
今のオレはまな板の上の鯉も同然、悩んでいても解決はしない。意を決すると、聞いてみた。
そんなことより、さっきは肉体が無いとか不要とか言ってたクセに、ちゃんと実体があるのはどういうわけだ。
矛盾してるのじゃないか?
「あはは、まんざら鈍くはないのね。そこに気付くなんて」
朝倉の顔が偽悪的な笑みに形作られる。笑った顔の方が真面目な顔より何倍も恐ろしく感じるのはこいつくらいなもんだ。
オレは反射的に後へ飛び、さらに数歩下がって距離を取る。こいつを相手に距離なんて意味無いかも知れないが、
文句の一つも言いたいし、心構えする時間くらいは欲しい。

「竹刀って使い辛いわね、これでどうかな」
朝倉は、後退したオレの動きなどお構いなしに、右手で竹刀の先を掴むと、そのまま左手の方へ引き下ろした。
まるでラジオのアンテナでも縮めるようなその仕草は、五尺程あった刀身部分を一尺余にしてしまった。
>>28の続きです

「うん、使いやすくなった。今から少しスピードを上げるから、がんばってね」
短くなった竹刀はまるでナイフのようだ。
笑顔の恐怖と相まって、一番思い出したくない一コマが脳内で再生され、そしてフリーズする。
朝倉は短くなった竹刀を右手、左手と感触を確かめるように持ち直しなおしながら、一気に迫ってきた。
数メートルは空けておいた間が、一足につめられ、息をもつかせぬ打突が襲い掛かってくる。
あっという間に壁際まで追い込まれ、防具の上からだが、いいようにメッタメッタに打ち込まれた。
「腕の延長が刀。長さは問題じゃないのよ、見極めがズレてるから捌けないの。それとさっきの質問だけど―」
と、朝倉は一人で開始線に戻っていく。
「こういうのはどう?統合思念体は変化の無い観察対象に痺れを切らし、強攻策を選択した。
 そしてあたしが実行者として肉体を再生され、ここにいる」
朝倉はクリスマスプレゼントをもらった子供のような、屈託の無い嬉しそうな笑顔を見せる。
「さあ、早くこっちへ来て。何度も言わせないでね、時間が無いのよ」


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