08/09/02 23:09:48 2T6FPRLI
ドアを開ける。
眠くて眠くて、制服を脱ぐのももどかしい…
シャツのボタンを外して、ズボンを脱いで、薄暗い部屋に
ほうったままふらふらとベッドにむかう。
誰かがいる。
エイラだ。また今日も部屋を間違えちゃった。
ううん、でも半分は、わざと。
わたしの部屋とエイラの部屋は隣同士。
廊下を曲がってからちゃんとドアの数をかぞえてないと
見ただけじゃわかないから、最初の頃は本当に間違えた。
でもエイラはいつもぶつぶつ文句を言いながら、最後にこう言うの。
今日だけだかんナー
すぐにでも眠ってしまいそうなぼんやりしたわたしの耳に、いつものエイラの
声が聞こえて、わたしはそれを聞いたらすぐに眠れるの。
エイラの優しさが、まるで魔法のことばみたいに。
ベッドに近づく。
薄明かりの中、エイラが少しはじっこに寄って寝ているのが見える。
わたしはそのぽっかりあいたスペースにとん、と倒れこむの。
わ!なになにー
少し驚いた声と、ぶつぶつ文句をいういつものエイラの声を遠くで聞きながら
今朝もわたしはここちよい眠りに落ちる。
今日だけだかんナー!
うん、おやすみエイラ