「泉こなたを自殺させる方法」を考える25at ANICHARA2
「泉こなたを自殺させる方法」を考える25 - 暇つぶし2ch450:psyGOA
08/09/12 02:04:50 3AzLnnTY
「私は…お父さんが自殺しているのを見ちゃったんだ…。
お父さんの遺書には、こう書いてあったよ。
『すまない、こなた。お父さんが病気になったばっかりに。
これ以上迷惑かける訳にもいかないから、
お父さんはかなたのもとへと逝くよ。
だからこなたはお父さんの事なんか忘れて、幸せになりなさい』
ってね。お父さん、きっと自分を責めちゃったんだよ。
もし自分が病気にさえならなかったら、私が自殺なんて考えなかったんだろうって。
自殺を考えるくらいの惨めな思いをせずに済んだはずだって」
 こなたは涙声になりながらそこまで語り終わると、嗚咽を漏らし始めた。
私は不愉快だった。同情でも引こうとしているのか。
同情でも誘って、つかさの関心を寄せようとしているのだろうか。
大体、あの程度の事で自殺なんて馬鹿げている。
「あのねぇ、あんた何言ってるの?あの程度の事で自殺って、
あり得ないじゃない。どうせ他の原因があったんでしょ。
それを私のせいにして、つかさを騙そうとしてるんじゃないわよ」
 つかさが私を睨みつけ、口を開きかけたがこなたが声を発する方が早かった。
「あの程度の事だって?私がどれほどの屈辱を味わったか、
それをかがみは分かってないんだっ。
弱者と強者の圧倒的な差異、それをまざまざと見せつけられたんだから」
 こなたは声を荒げてそこまで言うと、力の抜けた表情で続けた。
「でも、かがみの行為はただのトリガーに過ぎないのかもしれないね。
実際にね、何度も何度も今まで自殺を考えてきたから。
それだけ貧窮は私の心を蝕んでいたから。
たまたまかがみの行為が、
それまで自殺ギリギリ一歩手前だった私の背中を押した、
っていうだけなのかもね」
 そうね、などと同意してしまってはつかさにまで嫌われかねない。
かといって、私が悪かった、などとこなた如きに謝るのも私のプライドが許さない。
さて、どう出るべきか。私は神妙な面持ちを作りながら、考えを巡らせた。
「でもね…」
 私が思案している時、こなたが再び静かに口を開いた。

451:psyGOA
08/09/12 02:05:47 3AzLnnTY
「それでもかがみは許せないよ」
 背筋の毛が逆立つような冷たい声で言い放つと、
こなたは私に向かって突進してきた。
回避しようと右に避けたが、こなたは足首の力で姿勢を右に向けると、
そのまま私に体当たりを食らわせた。
腹部が…焼けるように痛い。
「な…によ…」
 膝を折り、私は腹部を押さえてうずくまった。
生暖かい液体が、私の手に纏わりつく。
「何…すんのよ…」
 腹部を襲う激痛が声を掠らせたが、構うことなく私はこなたを睨みつけた。
視界にこなたが映ると同時に、手に纏わりつく生暖かい液体の正体を知った。
 こなたは、血に塗れた包丁を手に持ちながら、私を冷たい目で見下ろしていた。
「つかさっ。逃げてっ。早くっ」
 私は叫んだ。考えるよりも早く叫んでいた。
この身がどうなろうとも、つかさだけは逃さなければならない。
「逃げる?どうして?」
 つかさはベッドに座り込むと、不思議そうに私を見やった。
この状況が見えていないのだろうか。
「つかさ…」
 こなたが包丁を持ったまま、ゆっくりとつかさに近づいていく。
冗談じゃない。次はつかさを刺すつもりなのだろうか。
「逃げてっ。お願い、早く逃げてっ」
 声を振り絞って叫ぶが、つかさはベッドから動こうともしなかった。
こうなったら、私が直接こなたを止めるしかない。
 立ち上がろうと足に力を込めたが、力を入れた途端に腹部を激痛が走り抜けた。
「っ」
 痛みで立ち上がる事すらままならない。こうしている間にも、
こなたがつかさに一歩一歩近づいているというのに。
「つかさ…ごめんね」
 こなたはつかさの眼前で立ち止まると、申し訳なさそうな声で詫びた。

452:psyGOA
08/09/12 02:06:53 3AzLnnTY
「私の我侭な復讐心で、かがみ刺しちゃって」
 つかさは信じられないことに、首をふるふると左右に振った。
「分かってた事だよ。予め、そういう話をしてたじゃない」
「でも…本当に良かったの?」
「いいよ。私にとっては、こなちゃんの方が大事だし、大好きだし」
 聞きたくなかった。つかさの言葉は、私の腹部を貫いた刃物よりも
深く鋭く私の心を抉った。
「つかさ…でもさ、やっぱりつかさは引き返しなよ。
後の事は、全部自分でやるから」
「だから嫌だって言ったはずだよ。私こなちゃん無しじゃ生きていけないもん」
 後の事?何の話だろう。
「でもさ…」
「こなちゃんも生きるっていうのなら、私も一緒に生きるけど」
「何の話をしているのよっ」
 私は思わず叫んでいた。
だが二人は、私の咆哮など気にも留めなかった。
「それは無理だね。お父さん居ないし、もう生きる理由もないよ。
私の力じゃ、つかさを幸せに出来ないし」
 それを自覚しているのなら、素直に身を引いて私に譲れば良かったのだ。
私ならつかさを幸せに出来るのに。
「私も生きる理由ないよ。私じゃ、こなちゃんを幸せにしてあげられないから」
 つかさはただ自分が幸せになる事だけ考えていればいいのだ。
私に身を委ねていれば、つかさは幸せになれたはずなのに。
 もどかしい想いに胸を掻き毟りながら悶えていた私に、
不意にこなたが視線を向けた。
「かがみ、どうして私が敢えて急所を外したか分かる?
かがみに見てもらいたいモノがあるからだよ」
 こなたはそう言い放つと、事もあろうにつかさの唇を奪った。
「何をするのよっ?」
 私はヒステリックに叫んだ。叫ぶたびに腹部を激痛が襲うが、
構っていられない。つかさの唇を奪われたのだ。
許せない許せない許せない。

453:psyGOA
08/09/12 02:07:51 3AzLnnTY
 二人を引き剥がすべく、私は這いずりながら進む。
痛みが邪魔をして中々前へ進まない。手間取っている間にも
つかさの可愛らしいマシュマロのような唇が、
あの不細工に貪られているというのにっ。
「こなちゃん…」
 長い長い接吻が終わると、つかさは恍惚とした表情でこなたの名前を呼んだ。
その表情は、私の為にあるはずなのに…。
「お父さん、ごめんね。葬式も挙げてやれないで。
かがみをお父さんと一緒に連れて行く為には、
お父さんの死を役所や親戚に知らせる訳にはいかなかったんだ。
つかさは一緒にお父さんの死を見ちゃったけど、
かがみを殺すのを手伝ってくれるって言ってくれた。
それともう一つ、私とつかさが恋仲関係である証拠を眼前で見せ付けてやれば、
かがみは絶望するだろうって提案もしてくれた」
 こなたは押入れに視線を投げかけながら、淡々と語った。
まさかそこに、こなたの父親の死体が入っているのだろうか。
私がこの部屋を訪れるまで、狭い押入れの中で
父親の死体と一緒に過ごしていたのだろうか。
「その効果は、確かにあったね。
かがみのあの顔を見れば、どれだけ深い絶望を与えられたか、
その効果がよく分かるよ」
「こなちゃん、私が提案したのはそれだけじゃないでしょ。
私と一緒にこなちゃんが自殺するのを見せれば、
死を超えた愛で結ばれている事を見せ付けてやれば、
深い絶望を与えてやれるって。そう提案したでしょ?」
 一瞬耳を疑った。つかさがそんな事を言うはずがない…。
ましてやつかさが死ぬなんて、あってはならない。
「つかさ?何を言っているの?」
 幻聴であって欲しい。祈りながら私はつかさに問いかけた。
だが、つかさの返答は残酷なものだった。

454:psyGOA
08/09/12 02:08:52 3AzLnnTY
「私はね、お姉ちゃんを赦せないんだよ。
こなちゃんの心をズタズタにしたお姉ちゃんが。
こなちゃんがどれだけ苦しい思いをしていたと思っているの?
それともう一つ。私がどれだけこなちゃんを愛しているか、
それを分かってるの?
ああ、更に一つ。私がどれだけお姉ちゃんの干渉を鬱陶しく思っていたか、
それを分かってるかな?」
 身体中から、力が抜けていく。
どうして私の気持ち、分かってくれないの?
こなたなんかより何倍も、つかさの事を愛しているのに。
こなたなんかとは比較にならないくらい、優れた人間なのに。
「つかさ、本当にいいの?」
「こなちゃんと一緒に死ねるなんて、理想の最期だよ」
 つかさは天使のような笑顔でこなたに微笑んでいた。
その微笑みを、私に向けて欲しかった…
「ごめんね、つかさ」
 こなたは押入れまで歩いていくと、ライターで紙の束に火をつけた。
予め油でも染み込ませてあったのか、勢いよく炎が燃え上がる。
「お父さん、一緒に行くからね」
室内には、他にも似たような紙束が幾つもあった。
その一つ一つに、こなたは火をつけて回った。
それらの行為を完了すると、再びこなたはベッドに戻った。
「こなちゃん、これからはずっと一緒だよ?」
「つかさ、引き返すなら今のうちだよ?」
「嫌だよ、引き返さない」

455:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 02:09:08 TD8nNRO6
支援

456:psyGOA
08/09/12 02:10:04 3AzLnnTY
 こなたとつかさは抱擁し、唇を接合させた。
私はただただ、息を荒げながら憎悪を込めた瞳でこなたを睨みつけてやる事しかできない。
声を出すことさえできない。
 それにしても…認めたくはないけど、つかさの表情は本当に幸福そうだった。
つかさにそんな顔をさせられるのは、私しか居ないと思っていたのに。
その自信が音を立てて崩れ去っていく。
 二人は口づけを交し合ったまま、互いに自らの頚動脈を刃物で切り裂いた。
つかさが事切れて倒れこむ様が、スロモーションのように私の瞳に映った。
 鮮血がベッドのシーツを汚していく。
それは抱き合ったまま倒れこんだ二人の姿と相まって、
処女喪失の瞬間を連想させた。
実際に奪われたのはつかさの処女ではなく、命と心だったが。
命も心も、こなたに持っていかれてしまった。
私の愛しい愛しいつかさは、もう私のものではなくなった。永遠に。
 その事を思った瞬間、身を焼かれるようなジェラシーが身体中を駆け巡った。
ジェラシーは呼吸する事さえ困難にさせ、腹部の痛みをすら忘れさせた。
つかさがこなたに全てを─文字通り命を含めた全てを─捧げた。
こなたなんて幸福から程遠い人間だと思っていたが、
最後には私が最も望んでいたものを手に入れてしまったのだ。
つかさという、何よりも私が求め、何よりも私を焦がした者を。
なのに、灼熱の如きジェラシーを感じずになんていられようか。
本当に熱く息苦しい。それほどまでに私はつかさを奪ったこなたに嫉妬していた。
気が狂いそうな熱を持ったジェラシーに私は正気を保つことさえで
きそうにもない私は呼吸することさえ困難になるほどまでにこなた
に嫉妬しているのだろうかつかさの事を太陽に焼かれるような熱を
持って愛していたのだろうかこれほどまでに私がつかさを愛してい
るというのにどうしてつかさは私を選ばずにこなたなんかを選んだ
のだろうか理解できな熱い熱い熱い苦しい苦しい苦しい熱いあつい
あついあついあついくるしいくるしいくるしいあついあついあつい

 いや違う。熱いのはジェラシーによるものじゃない。
実際に炎が私を焼いているんだ。
息苦しいのは実際に煙に包まれているからだ。
 その事に気づいた時には、痛みも熱さも息苦しさも、
意識とともに私から失われつつあった。

<FIN>

457:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 02:11:03 3AzLnnTY
>>439-456
以上です。
解除してくれた方、及びお読みくださった方、有難うございました。
では、次の機会に。

458:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 02:26:19 TD8nNRO6
>>457
乙です
何か本当に凄惨で…儚くて…文章が凄くて……………凹みました
い、いえいえこういう方が居られる方がスレは活性化される訳ですよ
次回作も是非頑張って下さいね

459:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 03:53:15 xq8ZI+Hn
>>457
乙です
こなた幸せそうでよかったです

460:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 06:26:01 wQbx5sAe
かがみざまぁw

461:田中 雄一郎
08/09/12 17:18:15 0mIB3HUv
おまたせしました。みんなの心のサプリこと田中雄一郎です。
>>401の続き投下します。
どうぞご堪能くださいまし

462:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 17:19:28 0mIB3HUv
こなた「ほら、メニューを持ってきたわよ!ありがたく思いなさい!」
俺「…!!」
つかさ「いろんなメニューがあるんだぁ、あたしアイス!」
かがみ「あたしはケーキをもらおっかな!」
みゆき「ではわたしはコーヒーを」
俺「…えぇ~と、俺は~、どうしよっかな~」
こなた「さっさと決めなさいよ!愚図!」
俺「あぁ!?馬鹿か!!気持ち悪ぃんだよさっきから!!てめえはハイハイ言ってりゃいいんだよ!!
視界に入ってくるだけでも不快なのに生意気な口利くんじゃねえよクソが!!」
こなた「ヒッ!し、仕様だし…」
かがみ「ちょっとぉ!!何そんなことで怒ってんのよ!!」
みゆき「たしかにそれはありますね!」
つかさ「仕様なんだからしようがない。なんちって」
俺「っせんだよ!気にくわねぇんだよこいつに偉そうにされるのがよぉ!!」
グワシ
こなた「ウグッ!い、いやだから仕様だから…!」
かがみ「もう!!あんたいいかげんにしなさいよ!!」バシッ
俺「ヘボラッ!」
つかさ「こなちゃん大丈夫!?」
こなた「ゲホゲホ…平気だよ…ゲホゲホ」
かがみ「もう!こなたは一生懸命働いてただけじゃない!それをこんなにしなくても…!!」
俺「だ、だって…」
こなた「い、いやあたしの説明不足もあったよ…ははは」
かがみ「あんたはまたそんなこと言って!!無理しないで!もう最低よあんた!」
俺「…」



463:田中 雄一郎
08/09/12 17:20:32 0mIB3HUv
パティ「ナニヤッテルデスカ!」
つかさ「こなちゃんが…こなちゃんが…!!」
こなた「うう…」
パティ「ッッ!!ランボウナヒトカエッテクダサイ!」
俺「…え」
かがみ「そうよ帰りなさいよ!!」
つかさ「帰れ!帰れ!」
みゆき「たしかにそれはありますね!」
パティ「アナタハモウコナイデクダサイ!!」
キョン「帰りやがれこのやろぉー!!」
キモヲタA「フヒィ!そうだそうだ!帰れ!!」
キモヲタB「フヒィ!フヒヒィ!!」
こなた「み、みんな…」

『帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!!』

俺「…す、すいませんでした」
バタン



ああああぁぁぁ!!!!こなたうぜええぇぇ!!!!!!



464:田中 雄一郎
08/09/12 17:21:58 0mIB3HUv
ナナコ「今日はテスト近いからガンガン当ててくからよろしくな~」
『えぇ~!!』
俺(あ、教科書忘れた。まあいっかどうせ当たらないだろ)
ナナコ「ハイじゃあここ田中!」
俺「ひぅ!!」
ナナコ「お~?どうした?まさかわからんのか~?」ニヤニヤ
俺「え、え~と…」ガタガタガタガタ…
ナナコ「教科書112ページやで~」ニヤニヤ
俺「あ、あうあう…」ソワソワソワソワ…
こなた「田中くん!ここ!」サッ
俺「!!」(ゴキブリ!!俺に教科書を…!!こ、こいつ…!!)
俺「ってこれ一年のじゃねぇかッッ!!」
バシン
こなた「ぐおっ!」
俺「てめえは!!そんなに!!俺に!!恥を!!かかせたいのか!!」
バシバシバシバシ
こなた「いたっ!痛い!いや悪気はなかったんだよ!」



465:田中 雄一郎
08/09/12 17:23:18 0mIB3HUv
ナナコ「何やっとるんやおまえは!」
俺「い、いや…その…これは…」
白石「ヒューヒュー!まったく授業中も痴話喧嘩なんて見せ付けてくれるぜい!」
『アハハハハハ』
ナナコ「お前ら仲の良いのは結構だけど授業中ぐらい自重しろな~」
白石「田中自重!泉自重!」
『ブワハハハハハ!!』
キモオタA「自重しろwww」
キモオタB「自重www」
つかさ「こなちゃん自重www」
みゆき「たしかにそれはありますねwww」
俺「…」
こなた「…」


ああああぁぁ!!!!!こなたうぜええぇぇえ!!!!!!




466:田中 雄一郎
08/09/12 17:25:41 0mIB3HUv
かがみ「…はいどーもー!」
俺「うわぁぁあ!!かがみん最高ぅ!最高でおま!!」
かがみ「いや~どもども」
つかさ「え~と、あたしは何いれよっかな~」
俺(ふひゅひゅ、ましゃか俺が女の子達とカラオケ来るなんてな…
こうトントン拍子でうまく行くとか…ウッホホーイ!進研ゼミの漫画かっつーの!
まったく…うまく行き過ぎて怖いぜ…)
こなた「冒険でっしょ!でっしょ!」
俺(てめえがいるその一点を除けばなぁ!!こなたぁ!!)



467:田中 雄一郎
08/09/12 17:26:31 0mIB3HUv
つかさ「わぁ~こなちゃんうまぁ~い」
こなた「へへへ~」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「あ、いたんだ」
かがみ「誰にでも取り柄はあるわよね」
こなた「ムムッ、その褒め方はカンに障るなぁ~」
つかさ「あれ?次入ってないよ~?」
かがみ「次は田中くんよね」
俺「あ、ごめんごめん」
(カラオケは言うならば漫才…つかみが重要…そして鮮度が命だ…
さらに溜めれば溜めるほどハードルが高くなる法則性がある…
また見落としてはいけない点としてはこれが俺の一曲目ということ…
そしてまだ来たばかり…それらを考慮して最善の選択肢は…これだ!)
こなた「かーわいたぁーベブッ!!」
俺「ってなんでてめえがまた歌ってんだよボケが!!」
こなた「い、いや、だって田中くん歌わないと思ったから…」
俺「考えてたんだよ!何が悲しくてお前のキーキー声を続けてきかされにゃならんのだ!!」
かがみ「ちょっと!!だからってマイク投げることないじゃない!」
つかさ「そうだよ!酷いよ!」
俺「だ、だって…」
かがみ「もともとあんたがもたもたしてたのがいけないんじゃない!!」
つかさ「そうだよ愚図!」
こなた「二人とも…」
俺「…」



468:田中 雄一郎
08/09/12 17:28:54 0mIB3HUv
かがみ「もうあんた帰りなさいよ!」
つかさ「そうだ帰れ帰れ!」
俺「…」
こなた「いやいや、せっかくカラオケきたんだからみんなで楽しくやろうよ~」
俺「ゴキ…こなた…お前…!」
かがみ「ふぅ…まぁあんたが言うならいいわよ。まったくあんたは…」
つかさ「こなちゃん…」
俺「みんな…ご、ごめん!」
こなた「まーあたしも悪かったしさ、気にしてないよ」
かがみ「こなたが言うならいいけど…次やったらイヤだからね!」
つかさ「ほら、じゃあいれなよ~」
俺「みんな…ありがと!それではいかせてもらいます、私の18番!!」ピッ
タッタラ、タータータターターララー
つかさ「あ、ドラゴンボールだ!」
かがみ「懐かしいわね~」
こなた「いよっ!待ってました!」
俺「光る雲を突き抜けフラィアウェ~!!」
こなた「フライアウェ~…ヘブッ!」
俺「ってんめえ!勝手にのってくんじゃねえよコラ!!」
かがみ「あんたもう帰れ!!」
つかさ「帰れ!!」
俺「…」

『帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!』

俺「…すいませんでした」
みゆき「お恥ずかしながらわたし最近の曲に疎いもので…迷いますわ…あれみなさん、何かあったんですか?」
かがみ「お前も帰れ」

あああああ!!!!こなたうぜぇえええ!!!!!



469:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 17:37:17 nv+nAymL
かがみざまぁw

470:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 17:53:46 shM5TAbe
最近マジ活性化しまくりだな
かがみぼっちやつかさビッチにも分けて欲しいw

471:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 21:00:25 TD8nNRO6
つかさ「明日地震来るんだってねこなちゃん」
こなた「愛知だから関係ないよ」
つかさ「関係ないって、こなちゃん日本人じゃないの?」
こなた「えっ…いや…でもそれは」
つかさ「ふふふ、やっぱりこなちゃんは心まで腐ってるんだねぇ」

472:JEDI_tkms1984
08/09/12 21:07:53 LjWjoO/K
皆さん、こんばんは。
今夜も投下させていただきます。

473:惨劇館15
08/09/12 21:09:28 LjWjoO/K
「何がどうなってるのよ……」
かがみが今にも泣きそうな顔でぼやいた。
誰にも分からない。
楽しい旅行になるハズが、一転して惨劇の渦中に放り込まれてしまったのだ。
「あっ!」
みなみが普段は絶対に出さないような大声を上げた。
「今度は何!?」
過敏になっているこなたは、みなみの声にもいちいち驚いた。
みなみが無言のままに暖炉を指差す。
5本の蝋燭に灯っていた火が、ひとつ消えている。
「消えてる……」
ぼそりとこなたが呟いた。
右端の1本を残して4本は最初に見た時と同じように火を揺らめかせている。
やっぱり犯人を捜そう、と言いかけてこなたは口を噤んだ。
ふと窓の外を見る。
灰色の雲と降る続ける雨は相変わらずだ。
「まさか……!?」
異様に流れの速い雨雲を見ながら、何かを思いついたこなたが声をあげる。
「な、なんですか?」
「ううん、なんでもない」
みゆきの不安そうな顔に、こなたは思っていたことを口にするのを躊躇った。
「気になるじゃない。言いなさいよ」
不機嫌そうにかがみが急かす。
(………………)
みゆきの顔を見ると、彼女も聞きたがっている様子だ。
「うん……雨、降ってるじゃん?」
「それがどうしたのよ?」
「てるてる坊主の唄を思い出しちゃって」
「…………」


てるてる坊主 てる坊主
あした天気に しておくれ
いつかの夢の 空のよに
晴れたら金の鈴あげよ

てるてる坊主 てる坊主
あした天気に しておくれ
私の願いを 聞いたなら
あまいお酒を たんと飲ましょ

てるてる坊主 てる坊主
あした天気に しておくれ
それでも曇って 泣いたなら
そなたの首を チョンと切るぞ


歌詞もメロディーも知っているみゆきは、頭の中で3番まで歌って身震いした。
晴れれば金の鈴。
”泣いたなら”は涙、つまり水のことでこれは雨を指している。
彼女は昨夜、おまじないのつもりでてるてる坊主を吊るした。
そのおかげか昼間は快晴に恵まれたが、ビーチバレーの最中に急に雨が降ってきた。
雨が降ったら―首を斬られる。
「ごめん、そんなつもりじゃ―」
必要のない罪悪感に駆られたみゆきを見て、こなたが慌てて取り繕う。
「い、いえ……」
ぎこちない笑みを返す。
上級生のやりとりをよそに、みなみは横で眠るゆたかを見守りながら先ほどのことを考えていた。
ゆたかの口から発せられた、あの呪文のような言葉。
どう考えても何かに憑依されたとしか思えない。

474:惨劇館16
08/09/12 21:10:43 LjWjoO/K
「さっきのゆーちゃんだけどさ」
てるてる坊主から離れたくなったのか、こなたが切り出した。
「あれって何かの呪文なのかな?」
自分と同じ考えを口にされ、みなみはドキッとしてこなたを見た。
「なんか数えてなかった? ひとつ、ふたつ、って……」
かがみも乗ってくる。
「よく分かりませんが、どうして小早川さんはあんな事を言ったのでしょうか?」
「誰かに操られて……?」
「そんな漫画みたいな話があるわけないだろ。きっと混乱してたのよ」
「混乱したからってあんな呪文みたいなの言うわけないじゃん」
「……そう、ですね。ハッキリと憶えてはいませんが、意味のある文章のようでした」
みゆきも難しい顔をして、必死にあの言葉を思い出そうとする。
しかしあの奇妙さに気をとられて内容をほとんど覚えていない。
「とにかく出ようよ。こんなところにいたくないよ」
他人に借りた別荘を、”こんなところ”呼ばわりしてこなたが立ち上がる。
発言自体は失礼極まりないが、みゆきも同意見だったようで、
「そうですね」
短く言って立ち上がった。
「どこ行くのよ? 迎えは明日まで来ないのよ?」
そう制するかがみには腰をあげる気配はない。
みなみもゆたかが気になっているようで、行動を起こしかける2人を不安げに見つめていた。
「ぅぅ…………」
ゆたかが目を覚ました。
「ゆたか!」
ハッとなって小さな肩に手をかける。
ゆっくりと上体を起こしたゆたかは、何も分からないように目をぱちくりさせた。
「あれぇ……みなみちゃん…………?」
ようやく視点が定まりみなみの顔を認めると、彼女は寝惚けたような声を出した。
その様子にこなたたちも安堵する。
「よかった」
蚊の鳴くような声でそう言うと、みなみはそっと頭を撫でた。
「ゆたか、覚えてる?」
目を覚ましたばかりで悪いと思いながらも、みなみはこれを訊かずにはいられなかった。
ゆたかは目を伏せて、
「うん……田村さんが…………!!」
声を震わせて涙した。
「……違う、その後の―」
「…………?」
みなみの問いにゆたかはキョトンとした目で見返す。
その仕草からあの出来事の記憶はないのだと全員が悟った。
(………………)
数秒の間があり、みなみはみゆきに視線を送る。
(言わないほうがいいと思います。小早川さんを不安にさせるだけですから)
みゆきは無言でそう伝えた。
ゆたかが自分の知らない間に不気味な言葉を吐いたと知ったら、それこそ錯乱しかねない。
記憶がないのならわざわざ教える必要はないだろう。
視線だけのやりとりでみなみはみゆきの言い分を理解した。
「かがみ、鍵貸してよ」
いつの間にか玄関にいたこなたが振り向きざまに言った。
「鍵なんかかけてないわよ」
やはりイラついた口調で面倒臭そうに立ち上がる。
こなたを押しのけるようにして、玄関扉に手をかけるが……。
「なんで?」
電話の時と同じようなリアクションをとる。
押しても引いても扉はびくともしない。
施錠していないにもかかわらず、まるで溶接されたみたいに動かないのだ。
横からこなたも手を伸ばして一緒に押す。
―動かない。
それならと今度は思いっきり引いてみる。
―動かなかった。

475:惨劇館17
08/09/12 21:12:26 LjWjoO/K
「ま、まさか……閉じ込められた……なんてことは…………」
少し離れたところで見守っていたみゆきがぼそりと言った。
誰に、というみなみの問いに、
「犯人に……」
力なく返す。
ふん、とツンデレのツンの部分を引き出したようにかがみが踵を返した。
「どうせ迎えは明日まで来ないのよ。ここから出たってしかたないじゃない」
「でも近くを通りかかる船があるかもしれないじゃん? その船に―」
「こんな離れた島に誰が近づくっていうのよ。それにこんな雨じゃ外にいるほうが危ないわよ」
「それはそうだけどさ…………」
「泳いで帰るわけにもいかないし、まだ中にいたほうがいいわ」
「でも人殺しと一緒にいたくなんかないよ!」
2人は本気なのか冗談なのかよく分からない強い口調で言い合った。
どちらの言い分にもそれなりに説得力があり、みゆきは言葉のラリーを静観する。
かがみは冷静に、こなたは感情的になって争っている。
普段ならやんわりと仲裁に入るハズのみゆきは、状況が状況だけに、
「一縷の望みはあります。少し外に出てみませんか?」
こなたの肩を持つ発言をした。
「もしかしたら通りかかる船があるかもしれません。駄目なら戻って来ればいいじゃないですか」
かがみは明らかに不愉快そうな顔になる。
「出るったって、どうするのよ。玄関が開かないんだからどうしようもないじゃない」
「窓からなら……」
みなみが割って入った。各々がロビーをぐるりと見回す。
正面の窓はかなり厚いガラスに覆われているうえに嵌め殺しだ。
どうやっても破れそうにない。
「部屋の窓だったら開けられるかも?」
諦めかけた時、ゆたかがおずおずと言った。
「ゆーちゃん、ナイス!!」
暗中に光明を見た想いでこなたが親指を立てた。
「行きましょう!」
一刻も早く出たいという想いはみゆきも同じなのか、勢い込んで言う。
5人はみなみの部屋へ走った。
ロビー西側の一番手前が彼女の部屋だったからだ。
2つ向こうの部屋には……ひよりの遺体がある。
できるだけそちらを見ないようにしてドアを開けて中へ。
荷物は丁寧に片づけられており、みなみの几帳面さが窺える。
入って右側にベッドがあり、左側にはクローゼット。突き当りに求めていた窓がある。
洋館には不釣り合いな横引きの窓だが、開閉できれば問題はない。
「………………」
ひとつ問題があるとすれば、その位置が異様に高いことだ。
窓枠の底辺はこなたの頭くらいの場所にある。
「けっこう高いね…………」
発案したゆたかが申し訳なさそうに言った。
彼女などは手をまっすぐ上に伸ばして、ようやくへりを掴めるくらいだ。
「ちょっと見てみます」
だが比較的長身のみなみはひょいっと飛び上がり、金属製のへりにしがみついた。
「あ、レールで手を切らないように気をつけてください」
不安定な姿勢で腹這いになりながら、体を前のめりに外を見やる。
風雨は先ほどよりも勢いを落としている。
「みなみちゃん、パンツ見えてるよ」
こなたがぼそりと言った。
みなみはさらに体を持ち上げて俯瞰した。
地面は多少ぬかるんではいるが着地できそうである。
「大丈夫です―」
一瞬の出来事だった。
開いていた窓がガシャンと音を立てて、凄まじい勢いで閉じた。
「………………?」
呆然と立ち尽くす4人。

476:惨劇館18
08/09/12 21:13:44 LjWjoO/K
飛び散った赤い液体が何であるのか。
床に転がるこれは何なのか。
そもそも何が起きたのかもすぐには分からなかった。
「いや……いやあぁぁぁぁぁッッ!!」
ゆたかの絶叫がこだました。
窓にべっとりと塗られた血液。
足元にあるのはみなみの腰から下だ。
その先は……どこにもつながっていなかった。
断面からは夥しい量の血が流れ、腸がだらんとはみ出していた。
「ああぁぁ…………」
数秒遅れて事態を理解したみゆきは、へなへなとその場に座り込んだ。
こなたもかがみも呆けたように真っ赤な窓を見ていた。
「出よう……」
からからに渇いた咽喉でこなたが言った。
「出ようよっ!」
血の臭いに吐き気を覚えながら、こなたは泣き崩れるゆたかを強引に立たせた。
続いて腰が抜けてしまったみゆきを。
「かがみも!」
3人を引きずるようにして足早に部屋を出る。
1秒もいたくなかった。
死んだみなみが可哀想だとかいう感情は湧いてこない。
とにかくここから離れたかった。
ぞくりと首筋に奇妙な感覚を感じ、こなたは恐る恐る振り向いた。
窓がゆっくりと開いていく。
(………………ッッ!!)
こなたは叩きつけるようにドアを閉めた。




477:JEDI_tkms1984
08/09/12 21:16:12 LjWjoO/K
以上、少し少なめですがキリがよいので今夜はここまでにします。
それではまた明日。

>>457

こういう直喩・暗喩が巧みな文章大好きです。


478:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 22:29:08 SPZ8sb7C
>>477
相変わらず、ぞくぞくと夢中にさせる文章GJ!!

あと、なんとなくですが犯人がわかったような
たぶん外れてるでしょうけど・・・

479:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 23:30:27 htN9Fq97
呪いなのか……?
それとも……

480:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 23:44:12 dnYFWjsk
>>458
よく見るレスだけど、凹む意味が分からない。
競う為にSS書いてるわけでもないでしょうに。

481:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/12 23:55:33 opqn3aJ0
>>471
こなた「あの人、東京の地震の時点で予知外れてたじゃん。だから、もうどうでもいいかなーって」
つかさ「へぇ…東京さえ無事だったら、もうどうでもいいんだ?」
こなた「っていうか、あの人最近になって愛知の地震は半年延期になったとか言ってたよ。延期て。」
つかさ「マジで?バロスwwwwwwwww」

482:デフォ北
08/09/13 00:07:22 TD8nNRO6
最近スレの勢いが物凄いですねぇw
では続きを投下致します

>>434
こなたは首を振りながら涙ぐむ

「嫌です、そんなの嫌です!!」
「もう手遅れなんです!!昨日からの衰頽を見たでしょう!
…もうそうじろうさんの脳細胞が殆ど欠落しています
このままですと、記憶どころか心肺機能も停止してしまいます
むしろ、今亡くなっていないのが奇跡なくらいなんです」

こなたはその場にへたりと座り込み、それ以来何も口にすることは無かった
絶望と虚無がこなたを襲う
医師の言葉も右から左
医師が去ってもこなたはその場に座り続けた

だがこのまま居る訳にはいかないので
こなたは定まらない足取りで病室へ向かった
誰にぶつかろうが声をかけられようが無反応
こなたが病室にたどり着くと
そうじろうはこの前のように目を閉じて眠っていた
そこには前まであった希望も無く
センチメンタルなこなたの心は確実に蝕まれていった

…お父さんが薬物乱用をしてたとでも言うのか
あの医師は何を言い出すんだ
私の心を欠片どころか粉々になるまでボロボロにしたいのか

こなたは漸次窶れていくそうじろうを見るだけでさえ胸が痛むというのに
揚句の果てにはこの病は薬物のせいだったなんて
そうじろうはたまに外出するが、こなたよりもたいてい家に居る
それに、倒れる二日前に健康診断の結果が帰って来たと言っていたので
仮に以前から薬物を乱用していたらすぐに発覚するだろう
となると、ゆたかが帰った日だけが残る
あの日は荷造りや何やらで忙しいかったので、恐らくそんな暇は無かった
となると、食べ物や飲み物に誰かが仕組んでいた可能性が上げられる
それは殺人事件を意味する

あの日こなたは三食全てを作り、そうじろう達に食べさせてあげていた
つまり、食べ物に含まれていた可能性は無い
仮にメタミドホスのような薬が食材に含まれていたとしたら
三人とも被害を受けているはずである
…となると、残るは飲み物である
あの日、そうじろうはゆたかの荷造りを手伝っていたので
飲み物の事もこなたに頼んでいた
ただ、荷造りが終わって休憩していた時には
ゆたかが自主的にコーヒーを入れてくれた
しかし、ゆたかはその時随分手が震えていたのが判った

483:デフォ北
08/09/13 00:08:10 vAcbOqnn
ゆたかにとって3人分は多かったのだろうか
いや、違う。あれは重くて震えていた手では無い
あの日のゆたかは気が動転したかのような喋り方だったから
それ以来、ゆたかが帰るまでこなた達は何も飲んでいない

つまり、その薬品が含まれていたのはコーヒー
信じ難い事だが、この結論から言うと
ゆたかが犯人、ということになる

それが理由で家を去る時に罪悪感染みた表情をしていた
というのなら辻妻が合う
それに、そうじろうに死んで欲しいと思っている小早川家のことだから
罪を犯してまでそうじろうを死に追いやるのは想像に難くないであろう
寧ろこなたにとって、それがゆたかを犯人と決定づける事実であった

奴らが罪を犯してまで私の大切な人を殺すのなら
私も同じ事をやろう
もはや、一度思い込めば自制すらきかない

こなたはカッターナイフをポケットに入れて
ジャンパーを着て帽子を深く被り、サングラスをかけて陵桜学園へ向かった

この時間は電車も空いている
こなたは僅かに不敵な笑みすら見せつつ、通学路を歩く
学園にたどり着くといつも警備員が挨拶するが、偶然にも警備員は居なかった
こなたはその隙を見計らって学園に入り、1年生の教室を目指した

丁度授業時間も終わって休憩時間であり
こなたはすれ違う生徒の不審な視線を気にも止めずに進んでいく
こなたは教室の中で一人本を読んで孤立しているゆたかを見つけた
どうやら、いつもゆたかにくっついている付属品達はまだらしい
今のうちに殺しておけば
特にゆたかに集中してもいないクラスメートに
暫く発覚しないまま逃げられるかもしれない

こなたはそのままゆたかに近付く

「…どなたですか?」

こちらを向いてきょとんとするゆたかの首元にこっそりカッターを構え
静かにさっと引こうとしたその時

「グッドモーニング、ユタカ?」
「あ、おはようパティちゃん」
「おわっ…!?」

こなたは慌ててカッターを隠す
くそっ…もう少しだったのに黄色髪の付属品の邪魔が入った

「オ、オゥー…ソチラノカタハ?」
「え、あっ…えーとそのー…」

こなたは挙動不審になっていた
どうやら自分がこなたということはバレていないようだ
ふと、パティが被っている帽子を取ろうとすると
こなたはさっと後退りして教室から逃げた

「変ナ人デスネ…」
「何だったんだろう…?」

484:デフォ北
08/09/13 00:11:44 vAcbOqnn
こなたはトイレに入って暫く作戦を考えた
最終的に、こなたは念のために逃げる寸前
屋上に来るよう促す手紙をゆたかの机に入れておいた
しかし、この格好で誘えばきっとゆたかのことだから付属品を連れて来るだろう

こなたは昼休みまで作戦を練りつつ、トイレの中で待つことにした

時折憤りがピークに達して、何度もトイレから飛び出して
あの悪魔の首を取ろうという衝動に駆られたが
騒ぎが大きくなるのは流石にこちらの身も危ない
こなたは怒りを温存するために死ぬ思いで堪えた

昼休みのチャイムが鳴ると深くこなたは被っていた帽子を取った
さっきの格好で屋上へ呼ぶのは不審がられるに違いないので
それならいっそこなたの格好で行くことに決めたのである

病院から制服も着ずに突然来たというのは違和感があるだろうが
家庭事情について内密に話し合うと瞞着しておけば
恐らく付属品は気を遣ってついては来ないであろう

こなたはゆたかの教室に入る
ゆたかは緑髪の付属品とご飯を食べていた
こなたは手を上げて声をかける

「ねぇ、ゆーちゃん」
「えっ…お姉ちゃん…」

ゆたかは以前のこなたに恐怖を覚えたのか、微かに震えているようだ
みなみは相変わらずか細い声で話す

「あっ、こなたさん…ゆたかがどうかしたんですか…?」
「あぁうん、ちょっと話があってね」
「どういう話ですか?」
「あぁ…うーん…ちょっとここでは言えないね
ゆーちゃんと二人になりたいんだ」
「内密な話ですか…?家庭事情とか…」
「うん…そそ。だから、悪いんだけどみなみちゃんはここで…」
「…そうですか…判りました。じゃあね、ゆたか…」

ゆたかはこなたに手を引っ張られて進んで行く
屋上へ着いて少し時間が経過しても、みなみが来ることは無かった
もはやこなたの思惑どおりであった
屋上の入口の建物は避雷針や通風孔の穴もあり、そこそこ広範囲の死角がある
こなたはゆたかを屋上端のフェンスに網が拉げるくらい押し当てる

「ひっ」
「正直に答えて。お父さんを殺したのは、ゆーちゃん?」
「…うっ…お姉ちゃん、病院はいいの…?」

ゆたかは顔を引き攣らせる

「さっさと答えろ!!」
「…ごめん」

ゆたかは唇を震わせ、涙をぽろぽろ零す

「私が、殺しました…」

485:デフォ北
08/09/13 00:13:22 vAcbOqnn
こなたは溜息をつきながらも、素直に自供するゆたかに若干驚いていた
まあ、別にゆたかは嘘をつくのが得意な訳でもなし、当然のことか
キリリと歯軋りの音を立てながらカッターナイフを取り出す

「お…お姉ちゃん…何を…?」
「…決まってんじゃん。
お前がお父さんを殺したように、私がお前を殺すだけだよ」
「…そっか。そうだよね…私の意志じゃなくても、幇助に繋がっちゃうよね…」
「何だ、ゆたからしくないね。命乞いくらいすると思ってたけど」
「お姉ちゃん…本当にごめんなさい…当然の報いだと思ってます…」
「マジで?弄り甲斐ないなー。どこまでムカつく女なんだよ」

ゆたかは目を閉じる
こなたはカッターを首元に構える
後はこれを引くだけ
それで復讐が出来る
手に汗が握り、背筋にも冷や汗が湧き出る
これを引くだけ
引くだけ
引く…だけ…

…何故だ、手が動かない
代わりに涙が溢れんばかりに出てくる
何をやってるんだ私は、目の前に居る奴は人殺しなんだぞ…?

「くっ…駄目だ…」

こなたは首元からカッターを離す
自分のことが信じられ無かった
こんなに酷い事をされたのに、実の父親を殺されたのに…
何で復讐さえ出来ないのだろう…

例えここでゆたかを殺したとして、お父さんは元気になるのか?
…なる訳がない
自分は臆病だな…
ゆたかとの思い出が脳裏を過る

病弱だったけど元気な姿を精一杯こなたに見せてくれたゆたか
一緒にゲームもしたり、沢山楽しく遊んだ
そんなゆたかが人殺しだなんて、実は信じたくも無かったのだ

でも、今の私は気が立ってて…
親戚であるゆーちゃんまで殺しそうになって…
ゆーちゃんを殺しても何も得しないのに…

その時ゆたかが私のカッターを握る手を掴み、そのまま自分の胸元に刺した

「ゆーちゃん!?」

486:デフォ北
08/09/13 00:16:17 vAcbOqnn
キリがいいのでここまでです
あっという間に執筆地点に到達してしまったので
少しの間投下はお休みします
そろそろ期末考査も控えていますので

487:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 00:28:30 25PDDYDB
赤い悪魔が赤い天使になった

488:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 01:14:12 6wOo+XRB
>>350まで読んだ。
お、追いつかねぇw

489:お漏らし中尉
08/09/13 01:41:37 j1ns271e
投稿数が半端じゃない・・・

>>197のつづきを投下します



自殺が出来ない・・・・

不可思議な表現方法である

「しない」でも「したくない」でもない、「できない」のだ
それは人間の自由意志を脅かされた、まさにそんな表現方法
第三の因子が介入した「行動制限」である

それは泉こなた本人が知らぬ間に植えつけられた、ある種の足枷によるものだ


時は少し遡る


その日は酷く日差しが強く、惨劇とは裏腹に太陽はカラカラと嗤っていた


晴天の日光浴日和
明るく包まれたその世界で
陵桜高校の屋上に集まる三人の女子生徒達

柊かかみ、つかさ そして高良みゆきである

柊姉妹はみゆきを囲むようにして話に耳を傾けていた
その内容は

「実は最近、面白いものを手に入れまして・・」
「何々?」
「面白いって事は、映画か何かなの?」

「これです・・ふふ」
みゆきは鞄から取り出したそれを手のひらにのせて微笑む
それは何かの・・・

「「ケース・・・?」」

指輪を入れるには小さいそのケースの中には、
髪の毛並みに細い針金のような物が大事そうにしまわれている

「これは、電子チップの一種なんです」

「電子チップって・・・」
「ポテトチップとは違うの?」

みゆきの眉がかすかに動いたのを察知してかがみはつかさを牽制

「・・・・・つかさ、アンタちょっと黙ってなさい・・・」
「え、うん・・・」

490:お漏らし中尉
08/09/13 01:43:22 j1ns271e
つかさは一瞬、不満そうな顔をしたが素直に口をつぐむ
それを合図にしたかの様にみゆきが再び口を開いた

「人間の感情や運動といったものが、どういった経過で伝達されるかはご存知ですか?」
「・・・また、難しい質問ね・・・」

「ふふ・・・簡単に教えてしまうのもつまりませんから、頭の体操ですよ」
「それもそうね・・・・えー・・・・と・・神経、いや・・・科学物質かしら?」

「流石かがみさんですね、7割といった所でしょうか」
「ありゃ?外れなの?」

「ええ、応えは電気信号です・・・まあ、質問が曖昧でしたので正解というのもあつかましいですが」
「電気信号ねぇ・・・思いつかなかったわぁ、で・・それの何が面白いのよ?」
「・・・電気信号・・・・?」

首を捻るつかさをよそに、秀才二人は話を進める

「実はこのチップは試験品なんですが、人間のある感情に対して『抑制効果』を発揮するものでして」
「抑制効果・・また、随分難しい言葉ね」

「ふふ・・・・ここからが面白いんですよ」
「・・・・・・」

みゆきの顔はいつもの穏やかな顔から、まるで悪魔のような顔に変貌している
もっともトレードマークの笑顔はそのままなのだが
その麗しい笑顔が禍々しさをさらに不気味なものに変えていた

そして、数十分後
いつものありがたーく迷惑な『みWIKI』なんかより
ずっと面白いウンチクを散々語られ、専門用語を幾多と使われたにも関わらず
かがみとつかさは満面の笑みで「すごい!それ本当!?」とチップを見つめていた

「ええ、ですからこの特殊な電子チップを泉さんの首に埋め込めば・・・・・」
「あの馬鹿の自殺癖を止めれる訳だ・・・」
「ざまぁ!・・・だね♪」

491:お漏らし中尉
08/09/13 01:45:42 j1ns271e
談笑の最中、それを沈黙へと変えたのは屋上の扉の音
鋼鉄の扉は冷たく、重々しい音を軋ませながら闇から少女を吐き出した

「こなた・・・・」

特に驚いた様子も無く、無感動にその名前を吐き捨てるかがみ
何をしに来たのかと言わんばかりに柊姉妹はこなたを睨む

「・・・・そんなに見ないでよ、私がそんなに怖いの?」

こなたは強気だ、苛められても苛められてもこなたは平然と学校に来る
それもその筈
こなたは知っているのだ
かがみとみゆきがいくら利口であり、巧妙に嫌がらせをしてこようが
こなたの遺書に名前が載れば死して尚、復讐が出来ることを・・・

『所詮は三人とも自分が可愛いお嬢様、自分を自殺に追い込める程の器は無い』

そうたかを括っているのだ

「どいてよ、私はみゆきさんに呼ばれてここに来たんだからさぁ、かがみんには用なんかないんだよ?」
「・・・・・あんた、ちょっと生意気よ・・・」

「なに?だったら殴ればいいじゃん・・・内申響くんじゃない?弁護士になれないよ?」
「・・・くぅ・・・」

放っておいたら殺し合いが始まりそうな雰囲気が息を凍らせる
つかさはジンジンする肺を両手で抱えるようにして震えていたが
たった一人、みゆきだけは笑顔で その可憐さを纏ったままだった

「まあまあ、お二人とも・・・宜しいじゃ有りませんか」

みゆきの声は真冬の暖炉のように、その冷ややかな空気を一掃する
かがみは「ふん・・・」と鼻をならすとこなたから目を背けて
みゆきを恨めしげに見た


492:お漏らし中尉
08/09/13 01:49:09 j1ns271e
こなたにいたっては「かがみに目を逸らさせた」という小さな余韻に浸りつつ
苛められっ子とは思えない程に傲慢な態度でみゆきに噛み付いていく

「みゆきさん、用事って何?まさかここで私を殺そうって言うんじゃないよね?」
「いいえ、そんなはず無いじゃないですか」

「ふーん、どうだかね?」
「どうして私が友人である泉さんを危険にさらさなければならないんですか?」

みゆきは未だ平静を保ち、凛とした声を響かせたが
こなたは違った

「良く言うよ!私がウザイからって理由で苛め始めた張本人が友達なんて言わないでよ!!」
「・・・・ふふ、それもそうですね」

「・・・・・・ふん」

こなたは少し哀しそうな顔をしたが、かがみとつかさの瞳にはそれが愉快に映る
一方、みゆきの目じりも若干『微笑み』とは違う形で笑顔を表現していた

「貴女みたいな方の為に私の経歴が汚れるのは不本意ですからね、たとえそれが自殺でも
 迷惑千万なんですよ・・・・ね?かがみさん・・」

「・・・・そうね・・・」

この会話の流れで自分の名前を呼ばれたかがみは若干戸惑ったが
そこは秀才である
これがみゆきからの「合図」である事を瞬時に悟るとズカズカとこなたの前に歩き出した

「就学、進学、就職、成功・・・あんたみたいなオタクには縁のない話よね?」
「・・・・!!」

「ほら、言い返せないじゃないの?ほんと、あんたって駄目よね~」
「・・・そんな事・・・そんなこと無いもん!」

「あんたって私がいないと駄目だもんね~、なんなら仲直りでもする?」
「・・・・え・・・?」

493:お漏らし中尉
08/09/13 01:51:14 j1ns271e
かがみはこなたの動きが止まった一瞬を見逃さなかった

『今だ』・・・・

即座にこなたの背後を取ったかがみはそのまま腕を絡めて羽交い絞めにすると
「つかさ!足!!」と妹に応援を要請した

つかさはやっとの思い出状況を把握し、こなたの足にしがみ付く

「はなせ!はなしてよ!!」

身長の小さいこなたは力も弱く、格闘技の経験や運動成績も嘘ではないかと思うくらいに華奢である

「残念だったわね、あんたと仲直りするつもりなんかこれっぽっちも無いのよ?」
「馬鹿ぁ!アホ!はなせ、デブ!」

こなたの執拗な罵声もいまのかがみには無意味である

「言ってなさいよ、それよりもっと面白い事が今から始まるんだからさぁ・・・あはは」
「そうですよ、泉さん・・・ふふ」

気が付いたら、みゆきが目の前におり・・・不安は骨頂に達する

「いや!なにするの!?」
「ほらほら、じっとしなさいよ!」
「こなちゃん、蹴らないで!!酷いよ!?」

みゆきの顔が少しずつ近づいてくる
恐怖が脳天にくいを打った瞬間・・・・

冷たいものが首にのめり込む・・・・・?

「ひあ・・?」

そして・・・一瞬首に違和感が走ったかと思うと
今まで感じたことの無い程の衝撃がこなたを襲った

494:お漏らし中尉
08/09/13 01:52:49 j1ns271e
「ひいいいいい・・・・・!!!!!!!!」

それは電気とも刃物とも鈍器とも違う刺激・・・
苦しいという部分では共通するが、ほかの何にも表現しようがない感覚だった
そして、それはとても切ない感覚だ・・・・

ドサ・・・・・

こなたはそのまま冷たい地面に倒れこんだ
日の光が消えていく・・・いや、瞳を閉じているのだ
はじめてのその感覚は少女の小さな体には刺激が強すぎたようだった

こなたの意識はそこで途切れる

「こなちゃん~、死んじゃったかな・・かな?」
「まさか殺してないわよね、みゆき?」
「ふふ・・・殺してなんかいませんよ・・・ただ、死ぬほど気持ち良かったでしょうけどね・・・」

かくして、こなたの地獄の日々が幕を開けるのである



                             つづく


495:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 11:11:19 kX72WLq1
やっぱ中尉とJEDIさんの文章素敵だわ。
前者は本当に流暢ですらすら読める。
後者は力強くぐいぐい引き込んでくるね。

何読んでりゃこんなん身に付くんだ?
流暢っていやラノベだし、力強く引き込んでくるのは文学だが、
二人ともラノベや文学につき物といえる、しつこ過ぎる比喩という弱点がない。

496:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 12:48:39 OB1UzCNS
まあ、そういうのがSSってものだからね。
ちゃんとした文章力ある人がSS書けば、そういう感じになるのでは。
たまにラノベチックな過剰な比喩とか挟む人もいたりするけど
そういう人は大抵文章自体がどこか怪しかったりするし。
(このスレには、そういう人はいないです。念のため)

プロが文章に過剰な装飾するのは、まあ文字数稼ぎ的な意味も
あったりするんじゃないのかね。

497:赤いK悪魔の終焉2-10
08/09/13 16:18:35 pe5DqcFl
>>427 投稿無い様なので赤い悪魔終章2レス投稿します。
3分後投下予定。

498:赤いK悪魔の終焉3-1
08/09/13 16:23:31 pe5DqcFl
事件から数日が経過した、大型連休も終わり本格的に5月が始まった。
テレビ・新聞では連日事件の事が報道されている。今までは、デスノートの事は秘匿されて来たが
ゆたか篭城事件により秘匿は困難になったと判断され公表される事になり世界中が驚倒した。
しかし死神の事は秘匿され、ノートは古代文明のオーパーツではないかという発表がなされた。
死神界の存在を公にするのは、宗教的にまずいので隠匿するのはやむをえないだろう。
最後のノートは、ゆたかが死亡するまで保管される事になった。年に一度Lと関係者によりノートが確認される。
ゆたかより先に、Lが死亡した場合はLの後継者の1名が新たに代表になり、ゆたか死亡後葬儀終了を待って焼却される。
竜崎の予想通り、解決した日の夜から雨になり、数日小雨が降り続いた。「キラ事件の犠牲者の涙雨」
と報じたマスコミも多かった。ようやく天候も回復したが、気温もあまり上がらず肌寒い一日だった。
夜11時のニュースを見終えた竜崎は外出の準備を始めた。
「ワタリ、今から出かけてきます。最後にある人に会います」。
「解りました、気を付けて下さい。」ワタリが竜崎に市内地図を渡す。
既に人通りは少ない、竜崎はコンビニでおにぎりや菓子パン、肉まんなどをいくつか買うと再び歩き出した。
竜崎は人気の無い、公園のベンチに座り、買って来たおにぎりを食べしばし休んだ。
ふとある気配を感じ、周囲に誰も居ない事を確認すると、ゆっくりと誰もいない空間に向け呼びかけた。
「そろそろ話しませんか、夜も更けてきました。心の準備は出来ています」。
ぼんやりとした光が立ち込め、やがて人の形を形成した。それはこなたにとてもよく似ていた。
「泉かなたさんですね。私の事は竜崎とお呼び下さい」。動揺も無く話しかける竜崎。
「こんばんわ、今日は竜崎さんに聞きたい事があります」。
「単刀直入に言います。4月19日に駅のホームからゆたかさんを突き落としたのは貴女ですね」。
「はい、私がやりました。こなたやそう君と仇を討ちたかったの。しかし、貴方が助けてしまった」。
「どうしてなの、もう少しでこなたやそう君の仇が取れる筈だったのに、場合によっては」。
「ゆたかさんの様に殺しますか。その気持ちは解ります」。
「そこまでは、力も使ってしまったので、でも変わりにストーキングしちゃいます」。
「なるほど、オヤシロさまならぬカナシロ様と言うわけですね」。竜崎は妙に納得した様子で答える。
「竜崎さんは、そう君みたいに面白い人ですね」。どうやらこの2人気が合うようです。
やがて再び両者の顔が真剣な物になる。竜崎がおもむろに口を開き、
「それでは何故ゆたかさんを助けたのか話します」。
「それは、貴方の愚かな犯行を止める為です。月並みな表現ですみません」。

499:赤いK悪魔の終焉3-1
08/09/13 16:33:22 pe5DqcFl
「私も、様々な犯罪者と戦って来ましたが、幽霊の犯行を阻止したのは初めての経験です」。
「ゆたかさんが死亡した場合、事件の真相究明は難しくなっていたでしょう。
日本には古来より死者に鞭打つ事をダブー視する傾向があります。犯人が自殺し真相究明が出来なかった例もあります。
それで済めばよい方で、こなたさんが犯人ということで事件捜査が打ち切られていた可能性もあります。
事実私がいなければそうなっていたでしょう。貴女の行為は全くの逆効果です」。
かなたの顔は青ざめていた。自分の愚かな行為の意味を知らされた衝撃は大きい。
「私、母親失格ですね。こなたに取り返しの付かない汚名を着せようとしていたのね」。
「はい、その通りです。」ずばりと言い切る竜崎。かなたは怒る気力も消えうせた。
「うう、少し位フォローしてくれてもいいのに、そう君に言いつけてやるー」。泉かなたの憤慨
「いいえ、私もこなたさんを助けられなかった点では全く同じです。後10日早く帰国していれば・・・と考えてしまいます。
さらにゆたかさんを助けた事で、不可効事ではありますが4名もの犠牲者を出してしまいました。
今後私を非難する人も出るかもしれませんね。それが公正な世論と言う物です」。
「あの子を地獄に落として、こなたの痛みを・・・・今更遅いですね」。
「気持ちは解りますが、残念ながら、ある事情によりそれは不可能なのです。」
「何を言っているの、あんな酷いことをしたのだから地獄に落ちるのは当然じゃないですか」?
「所で、キラ事件に付いては知っていますか?最初のキラ事件の方ですが」?
「知ってます。レイさんと美空さんと言う方と友人になり教えて貰いました。貴方が解決したのでは」。
「そうです。実は、ゆたかさんも同じキラの能力を用いて犯行を行いました。
「ええっそうなの、こなたもそう君も・・・・酷い」。かなたの怒りは当然であろう、しかしかなたは知らなかった。
「実はキラの能力には厳しい掟もあります。能力を使用したものは天国にも地獄にも行けない、無だそうです」。
つまりゆたかさんが死亡した場合、ゆたかさんの苦しむ時間は僅か数秒です」。
「ええそうなの!知らなかった」。泉かなたの驚愕@@レイや美空は詳しいルールは知らないので当然である。
かなたは、大きく安堵の息を漏らし竜崎の方を向いた。微笑を浮かべている。
「竜崎さん、私を止めてくれてありがとう。これで思い残す事無く、2人の所にいけます」。
「こなたさんに、いずれゲームの再戦をしたいとお伝えください。半世紀ほど後になるかもしれませんが」。
それと、美空さん達に、Lがごめんなさいと言っていたとお伝えください」。
「責任を持って伝えますね。ではさよなら竜崎さん」。淡い光が立ち込め、一瞬視界が奪われる。
数秒後、竜崎が気付くと既にかなたの姿は無かった。
「さて、ヴァルハラでどんなゲームでこなたさんと対戦するか、60年後までに考えねばなりませんね」。

500:赤いK悪魔の終焉3-1
08/09/13 16:37:45 pe5DqcFl
 これで本編は終了です。
ありがとうございました。やはり見るだけのほうが気楽でよいですね。
明日くらいにエピローグ投下して終了です。

文中のかなたの驚愕や憤慨はハルヒネタです。
「泉かなたは知らなかった」は秘密の県民ショーの「東京一郎は知らなかった」
が元ネタです。

501:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 17:20:42 Bqw3F951
今更だが>>410-414の流れで、神奈川に対するフォローがなくてワロタw

502:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 17:40:50 Bqw3F951
おっと、言い忘れてたぜ
>>500

遂にエピローグか

503:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 19:33:50 vAcbOqnn
>>495
文章が流暢で引き込む力がある、というのはやはり
第一に頭に入っている語彙量に依存するものではないかと思います
でも、文学というのはそれだけの力で表せるものでは決してありません
流暢であったり、読者を魅了するような文章を書くには
それなりの経験、積み重ねがあってのことでしょう
もしくは天性の才能です
語彙量が多いと慣用句や様々な語彙で臨場感を醸し出せます
対して語彙量が少ないと、いくら頑張っても臨場感すら出しにくい訳です
それが出来る中尉さんやJEDIさんは貫禄ものです
住民が一昔前に比べて減っている今でも
それだけの評価レスを得ている中尉さんやJEDIさんは正にこのスレの鏡です

504:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 20:11:59 yceiIiRw
ボキャブラリーはあんま関係ないと思うなー。
語彙なんて常識的な範囲を有していれば問題ないと思う。
それ超えると、古めかしい言葉だったり専門用語の領域に即突入する。
限られた読み手しか着いて来なくなる。

>語彙量が多いと慣用句や様々な語彙で臨場感を醸し出せます
出せない。臨場感は語彙よりも表現技法に依存する。

505:ヤク中大分
08/09/13 20:23:32 9jY85hef
URLリンク(upload.jpn.ph)
サイケデリック3

時間ができたのでまた再開します。
なかなか描けなかったので喫茶店の場面は飛ばしました・・・
今後描くかもしれないし、簡略化するかもしれないです。

506:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 20:27:42 vAcbOqnn
>>505
つかさがかわゆいですw

507:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 20:29:50 dxHyvnD3
>>503
貴方の文章は非常に読み難く鬱陶しい半面内容が薄いため
>>504氏の方が理に適っている事は容易に判断できますね

508:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 20:46:32 vAcbOqnn
>>507
要するにそういうことですね
無駄に敷衍でなくシンプルに文章書いてればいいという訳です

509:JEDI_tkms1984
08/09/13 21:28:41 2+wJ7kqL
皆さん、こんばんは。
少し遅くなりましたが今夜分の投下をいたします。

510:惨劇館19
08/09/13 21:30:28 2+wJ7kqL
「蝋燭が……」
ロビーに戻った瞬間、みゆきが見つけた。
右から2番目の火が消えている。
ここまで来れば、そろそろ関連性が見出せる。
「あの蝋燭って」
気付いたのか、こなたが指差して言った。
「誰かが死ぬと消えるのかな?」
ついに”死”という言葉をストレートに出してしまう。
だがこれはみゆきもゆたかも薄々感づいていただけに、それほど大きな反応はしない。
おそらくその考えで間違いはないだろう。
ひよりの死の後に右の1本が消え、今またみなみの死後に消えている。
「たぶんそうだと思います。順番に右から消えて―」
「だったらさ、火を点けちゃえばいいんだよ!」
みゆきの言葉を最後まで聞かずにこなたが意気込んだ。
「そしたら2人も―」
「なにバカな事言ってんのよ!」
かがみが怒鳴った。
「田村さんも岩崎さんも死んだのよ!? 生き返るわけないだろ!?」
「…………」
そんなことはこなたも分かっている。
言わずにはいられなかっただけだ。
2人とも心肺停止などの類ではなく、蘇生の余地のない死に方だ。
蝋燭に火を灯せば死者が生き返る―。
こんな馬鹿げたこと、漫画でもネタにしないだろう。
錯乱しそうになるのを必死に抑え、みゆきは揺らめく火を見て考えた。
残っている蝋燭は3本、ここにいるのは4人。
考えどおりなら誰か1人が生き残ることになるが……。
(犯人なんて…いないんですね……)
ひよりの死に関しては凶悪な殺人犯がいると認識していた。
これだけの大きな館だ。
どこかに潜んでいて凶行に及んだ、と考えるのが自然だ。
が、先ほどのは違う。
外に誰かいた気配はないし、そもそも人体を切断するほどの強さで窓を閉めるなど人間にはできない。
それにこの蝋燭。
いったい誰がいつ火を消すのだろうか。
「帰りたい……お姉ちゃん…帰りたいよ……」
ゆたかが泣きながら呟く。
厭なこと、苦しいこと、痛いことから逃れたいがために泣く。
人間が生まれた瞬間からやっている、”やっても無駄な事”のひとつだ。
赤ん坊には親がいるから、泣けばどうにかしてくれる。
熱がある時も、お腹が空いた時も親が適切な処置をしてくれるが。
この場合はどうにもならない。
泣いたところで状況は何ひとつ変わらないのだ。
ひよりもみなみも間違いなく死んでいるし、いま自分たちが感じている恐怖が和らぐわけでもない。
「ゆーちゃん……」
こなたはそっとゆたかの頭を撫でた。
本来ならこの役目はみなみが担うハズだったが、今ではそれも叶わない。
「ねえ、喉渇かない?」
陰鬱な空気を吹き飛ばすように、こなたが間延びした口調で言った。
突拍子もないその言葉に、3人は目を丸くしたが、
「そ、そうですね。私も何か飲みたいと思っていたところでして」
「私もお茶が欲しいかな……」
パッと顔をあげて賛同する。
少しだけ、ほんの少しだけ表情に明るさが戻った。
4人は連れ立って厨房を目指す。
何でもいい、こうして何かをしないと落ち着かなかった。
実際、喉が渇いているというのは本当だ。
それに妙に体が熱くなったりその逆に寒気がしたり。時に吐き気もする。

511:惨劇館20
08/09/13 21:31:49 2+wJ7kqL
こなたとゆたかは夕食の調理をする際にここに来ているため、冷蔵庫の場所はすぐに分かった。
どこにでもあるような普通の冷蔵庫だ。
たしか食材と一緒にジュースも入っていたハズだと記憶をたどり、こなたが取っ手を引っ張った。
開けた瞬間、中にいたひよりと目が合った。
首だけのひよりがカッと目を見開いてこちらを向いている。
断面からこぼれた血はほどよく冷却されて、濁った塊となってべったりと付着している。
「あ…あ……ああ…………!」
後ずさったこなたはそのまま尻もちをついた。
その横でみゆきとゆたかも、足を掴まれたように動けずにそれを見ていた。
ひよりの眼球がすっと動いて4人を捉えた。
「血の大河流せ、骨の山築け。ひとつ、ふたつ、みつ、よつ、いつつ……。
魂、集め、集め、我に捧げるなら、血骨を以って命、生まれるぞよ。血の大河流せ、骨の山築け。
ひとつ、ふたつ、みつ、よつ、いつつ…………」
紫色の唇を小刻みに動かし、あの呪文のような言葉を唱えている。
「いや……いやだよ……」
ゆたかが駄々をこねるように頭を左右に振った。
「もういやだよぉ!!!」
弾かれるようにしてゆたかが走り出す。
3人が慌ててその後を追う。
病弱とは思えないほどの速さで廊下を駆け、ロビーを通り過ぎる。
「ゆーちゃん、待って!!」
ゆたかは自分の部屋に入るところだった。
すんでのところでこなたがドアノブを掴み、身を滑り込ませる。
やや遅れてかがみ、みゆきも中に入ってきた。
後ろ手にドアを閉め、肩で息をする。
狭い室内に4人の息遣いが不気味なほど響く。
「な…何よ……なんなのよ、もう!」
怯えているのか怒っているのか、かがみが拳を握り締めた。
この現象はさすがの博識なみゆきでさえも説明できないだろう。
理解できない、常識を超越した現象に彼女の頭はパニック寸前だ。
「どうなってるの? ドッキリ?」
恐怖を打ち消そうとしてか、こなたがおどけてみせる。
だが茶化しにしてはあまりに虚しすぎた。
「知らないわよ!」
かがみが怒鳴った。
みゆきはといえば、いま見たものが信じられないのか呆けたように天井を眺めているだけだった。
コツンコツン、とドアを叩く音が聞こえた。
びくりとして4人が顔を見合わせる。

512:惨劇館21
08/09/13 21:33:31 2+wJ7kqL
コツン……コツン……と、今度は遠慮がちに。
間違いなくこの部屋だ。
目の前のドアがノックされているのだ。
こなたたちは何となく開けてはならない気がした。
ゆたかがにわかに破顔し、
「警察だよ! きっと警察だよ!」
ドアに駆け寄ろうとする。
その手をこなたが引いた。
「離してよ、お姉ちゃん! 警察の人が来てくれたんだよ!?」
「通報もしていないのに来るわけないじゃないですか!」
みゆきが震える声で言う。
「電話が通じないから見に来てくれたんだよ! 早く開けなくちゃ―」
「ゆーちゃんっ!!」
こなたの手を振りほどいて、ゆたかはドアに飛びつき一気に開けた。
―誰もいなかった。
「えっ…………?」
気配を感じてゆたかが視線を下に向ける。
―いた。
みなみだった。
腰のあたりから臓物を引きずりながら、腕を支えに這い寄ってくる。
「ゆたか……」
恨みがましい目でゆたかを見上げる。
上半身だけのみなみが緩慢な動きでゆたかの足を掴んだ。
「…………!!」
悲鳴をあげようとしたが声にならない。
見下ろしたまま動けないゆたかを、こなたが後ろから引きずり込んだ。
そして慌ててドアを閉める。
「………………」
全員が見てしまったのだ。
ひよりに続き、あり得ない現実を。
コツン、コツンと再び音。
みゆきたちは耳を塞いだ。
「な、何よ! 何なのよこれ!!」
かがみが怯えを怒りに転化したように叫んだ。
「どうなってんのよ! 岩崎さんも田村さんも……!」
叫びたいのはみゆきも同じだった。
が、自分だけは冷静でなければならないと言い聞かせ、小刻みに震える体をどうにか抑えつける。





数分もするとノックの音は聞こえなくなった。
だが張りつめた空気は彼女たちの神経を過敏にしたままだ。
まだ外にいるような気がする。
誰もがそう思っているようで、ドアを凝視したまま一歩も動かない。
不気味な静寂の中、互いが互いを見つめた。
これからどうなるのだろうか、という無意味な問いと。
これからどうすべきか、というこれもまた意味のない問いを視線に含ませる。
「ひとつ、ふたつ……」
突然、ゆたかが口を開いた。
「罪深き魂、我に捧げよ。魂、集め、集め、我に捧げるなら、血骨を以って命、生まれるぞよ」
先ほどと同じ、あの言葉を。
声は確かにゆたかのものだが、彼女の意思ではないとこなたは直感した。
「ひとつ、ふたつ、みつ……」
低い声で呟きながら、厨房から隠し持ってきたのか果物ナイフを振り上げた。
「ゆたかちゃんっ!?」
「ゆーちゃん!」
かがみとこなたが同時にその手を掴もうとした。
だが遅かった。

513:惨劇館22
08/09/13 21:36:07 2+wJ7kqL
刃先はするりと入り込み華奢な少女の腹を抉る。
傷口からボトボトと鮮血を垂れ流しながら―。
ゆたかは崩れ落ちた。
その様子を3人は黙って見ていた。
短時間のうちに現実離れした死に何度も触れてきたせいで、感覚が麻痺したらしかった。
またか、という程度の思考が首をもたげてくる。
「どうなってんのよ!!」
先に声をあげたのはかがみだった。
「誰かいるんでしょ!? 出て来なさいよ!!」
かがみは壁に天井に窓に向かって叫んだ。
取り乱した様子のかがみを2人が押さえつけるように止めた。
だが目の前でゆたかを喪ったこなたにも精神の限界が近かったらしい。
「悪霊だよ! 悪霊がいるんだよ!」
場合が場合ならまたどこぞのゲームかアニメのオタクネタかと思うようなことを言った。
「悪霊に決まってるよ! それなら説明がつくもん!」
全く説明がつかないが、こなたはもう悪霊のせいだと決めつけている。
「きっと、ゆーちゃんは悪い霊に取り憑かれたんだよ!」
「泉さんもかがみさんも落ち着いてください。悪霊だなんて、そんなのありえませんよ。
小早川さんは……こう言っては申し訳ないですが、気が触れたゆえの行動だとも……」
「じゃあ、ひよりんやみなみちゃんは!?」
そこを突かれてしまうと、みゆきにも反論することはできない。
悪霊など信じたくはなかったが、といってあの現象も科学的に証明できない。
人体を切断する窓も、語る首も、這いずる上半身も。

514:惨劇館23
08/09/13 21:37:59 2+wJ7kqL
「来なきゃよかった…………」
そうぼやくこなたに、かがみの眉がぴくりと引きつった。
「ゆーちゃんと家でゲームしてればよかったよ。そしたら、こんな事にならなかったのに」
「…………」
「ひよりんもみなみちゃんも……こんな所に来たからだよ……!」
「い、泉さんっ!」
みゆきが遮ろうとしたが遅い。
「悪かったわよ」
背を向けてかがみが不貞腐れるように吐き捨てた。
「私はただみんなと楽しく過ごせたらと思って誘ったけど。そうよね、誘わないほうがよかったわね」
同じ凄惨な現場を目撃しても、ショックの度合いはかがみとこなたでは違うらしい。
後ろ向きに明らかにこなたへの敵意を表しながら、
「部屋に戻るわ。どこにいたって明日まではここから出られないんだから」
ドアノブに手をかけた。
「待って下さい! 一緒にいたほうが安全です!」
奇怪な現象を前に、孤立しようが団結しようがもはや危険には変わりない。
だがこの中で最も良識的なみゆきは、固まって待機するほうがまだ安全だと考えた。
「意味ないわよ。どうせ悪霊に憑かれるんだから」
こなたへの怒りは、ひとり冷静であり続けるみゆきにも向けられた。
「みゆきも自分の部屋にいたほうがいいんじゃないの?」
迷惑なとばっちりだ。
見ようによってはチャームポイントにもなるツリ目は、突き刺すような視線でみゆきを見ている。
「………………」
みゆきは何か言いかけたが結局言葉にならず、さっさと部屋を出て行ったかがみを見送るしかできなかった。
あまりに重苦しい沈黙が場を支配した。
こなたは血の海に倒れるゆたかの頭を撫でている。
愛しそうに、血液が染み込みだした柔らかな髪を1本1本、丁寧にほぐすように。
いつまでも愛撫していた。
その様を寂しげに見つめていたみゆきは、眼鏡をかけなおすとドアノブに手を添えた。
「どこ行くの?」
視線はゆたかに落としたままこなたが訊いた。
「かがみさんのところへ―」
私も、という言葉を期待したみゆきだったが、こなたはゆたかから離れようとしない。
小さな体をさらに小さく折り畳むようにしゃがみ、病的なほど愛撫を続ける。
「鍵をかけておいてください」
施錠など何の役にも立たないが、こういう時のお約束の言葉だ。
みゆきは返事を待たずに部屋を出た。
注意深く観察したが、みなみの姿はどこにもなかった。




515:JEDI_tkms1984
08/09/13 21:42:10 2+wJ7kqL
以上、今夜はここで終わりです。
約半分が終了しました。
冗長な文章を短くまとめるのが今後の課題です。
ではおやすみなさい。

516:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/13 22:00:37 yceiIiRw
>>505 >>515
二人とも乙。それとgj

517:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 00:25:43 dNqB0ObM
読書の秋にぴったりですな。

518:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 00:33:44 YP7r+lFf
>>515
乙です。面白いんだけど、かがみの「~だろ?」っていうのが何か変な感じがするので出来れば「~でしょ?」にしてほしいです

519:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 00:36:37 dNqB0ObM
こなたとみさおに対しては、原作だとそんな感じ。

520:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 00:59:30 YP7r+lFf
>>519
ごめんなさい。原作はあまり見てないので知りませんでした
失礼しました

521:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 14:09:05 lcTa+AqD
大分も復活したのか。マジで祭りだな
出し物の豪華さの割りに、一般参加者が少ないのが悲しいが

522:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 14:35:42 ZVNqGfB6
仙台コミケが終わったら漫画で参加するわ

523:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 15:27:31 1l7Ielyl
>>522
ハイハイ
信じないで待ってるわ

524:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 17:14:52 Yd8UR6l6
コンプのCMのこなた
声違いすぎワロタ

525:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 17:24:45 qNHBG7ta
このスレでの投下宣言は当てにならないからな経験則上

526:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 18:21:32 WzwBBG8X
ラノベ君とかラノベ君とかラノベ君とかな

527:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 18:51:33 ozx4Nlv2
だから先駆けて潰すのさ

528:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 20:45:10 WzwBBG8X
でも赤いk悪魔の人はきちんと投下してたな
言っちゃ悪いけど、途中で投げ出すかと思ってたわw

529:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 20:48:53 KQwULDXF
まあ、軽い気持ちでの投下宣言はよくないね

530:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 20:53:53 7Oa5lixD
そんなの大したことじゃないよ。
それよりそれよりあの仕事のほうが大変だったよ。
がくん!
たっちゃん何を言っているんだあ!!
目の細いにいちゃんが、意地を張ったかのように、
何か言っている。




531:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 21:21:01 ECQaJRmV
まさに駄スレ
まさに屑スレ
まさに糞スレ
存在価値の無いスレとはこのこと
こんなスレにいる奴等が信じられない
お前らよっぽど不幸な人生なんだね寂しいね
精々こなたんを羨ましがってればいいよ、悲しいね
いつか幸せなことがあるといいね、人を妬んでる内には来ないけど

532:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 21:26:07 KQwULDXF
>>531
妬んでるんじゃなくて
愛してるんだって言うことがいつになったら判ってもらえるんだろうね

533:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 21:39:07 ECQaJRmV
お前らが愛してるとほざいても絶対に信じられない
俺は好きな子が死んだら悲しい、スレタイからして吐き気がする
本当はこんなスレに書き込むのも嫌だ吐きそうだ
でも書き込まずにはいられないはらわたが煮えくり返るムカついて仕方ない
手前等が愛してるなんて軽々しく口にするなやボケナスが
俺には土下座しなくてもいいからこなたんに土下座して謝れ屑が

534:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 21:45:18 KQwULDXF
>>533
まあ、このスレの理論というか概念というか
それを説明するのにはとても60行では書けないので
諦めてくれないか?
とりあえず土下座はしておくから

535:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:05:07 b5mRjumm
>>533
それはこなたの意図に反するレスです
作中のこなたは同人も好んで読みBLも受け付けます
もちろんエロも読みます
同人は作品そのものを愛する人たちにとっては不快かもしれません
でも、こなたはそれを好んで買います
BLは作品やキャラが大好きな人からしてみたら不快かもしれません
だけど、こなたはそれを好んで集めます
おそらくそれは「キャラに対するこなたの愛」なのだと推測します
したがって533氏の言う

>お前らが愛してるとほざいても絶対に信じられない
は真のこなた好きの発言では有りません
こなたのオタクである部分を否定している事にも繋がります

>俺は好きな子が死んだら悲しい、スレタイからして吐き気がする
例えば、この言葉をBLなどに当てはめるとします

「俺は好きなキャラが男同士でやってるとキモい!スレタイからして吐き気がする

 こうなる訳です
では、これに対してこなたはなんて返すでしょうね?
おそらくこなたはそんな真っ直ぐなあなたのレスに対してこう答えるでしょう

「夏厨 乙!」

手厳しいレスですが仕方ありません
大丈夫、みんな貴方の事はちゃんと解ってますよ
だけどキャラに対する愛はそれぞれなんです

このスレが気に入らなければ、二度とここには来ないことです
それがこなたファンであるあなたの役目です

536:JEDI_tkms1984
08/09/14 22:12:26 UHWab2uR
みなさん、こんばんは。
このスレの人たちはすごく優しいですね。
新参に対しても歓迎してくれるので居心地のよい限りです。
僕は>>533さんのような意見は「独善的で狭い」とか思えませんでしたが、
見方を改めるようキッカケになりました。
それはともかくとして、遅くなりましたが今夜分を投下します。

537:惨劇館24
08/09/14 22:14:33 UHWab2uR
(………………)
ゆたかの部屋を出たみゆきは、ロビーに人影を見た。
かがみだ。
自室に戻ると言いながら、彼女は暖炉に向かって立ったまま動かない。
「……かがみさん」
呼びながら自分も暖炉―その上にある燭台を見てしまう。
火の灯った蝋燭は2本になっていた。
もはやこの5本の蝋燭が示す意味は明白だ。
自分の考えが正しいものであると確信した上でみゆきは、
「かがみさん」
もう一度、その名を呼ぶ。
先ほどの怒りを引きずっているらしいかがみは、不愉快そうな顔でみゆきを見る。
「何か隠していらっしゃるのではありませんか?」
「…………ッ!?」
まさかの一言に、かがみは異常なほど狼狽した。
その仕草がみゆきに更なる確信を抱かせる。
「以前から様子がおかしいとは思っていましたが、やはり何かご存じなんですね?」
問い詰める口調にかがみは何も答えない。
数秒の間をおいて、
「なに言ってるのよ? 隠し事なんてしてないわよ」
動揺を隠すためか語気を強めて返す。
「ここに来る時に船頭さんに訊いたのですが、あの船は10人乗りだったそうですよ」
「…………」
「かがみさん、仰いましたよね。6人乗りの船だから他には誰も連れて行けないと」
「初めて乗る船だったのよ。私が片付けに来てた時はもっと小さくて―」
「船頭さんとの会話を聞く限り、初対面ではないように感じましたが?」
「初めてだって言ってるでしょ?」
「降りる時、”いつもすみません”と仰ってましたよ?」
「…………」
レンズの奥から覗く柔和だが厳しい目に、かがみは返答に窮した。
「この蝋燭もかがみさんが置いたのではないですか?」
みゆきがちらりと暖炉の方を見やる。
「最初にここに来た時にはありませんでした。装飾用の暖炉は目立ちますから、誰もが一度は目を向けたハズです。
蝋燭を確認したのは浜に出かけ、雨の中を帰って来てすぐです」
反応を確かめるために、みゆきはそこで言葉を切る。
かがみが拗ねたように視線をそらした。
「かがみさんだけは用があると言って、しばらく残られましたよね。おそらくその時に置いたのでは?」
「あ、あれは……ビーチバレーの道具を探してたのよ」
どうだ、と言わんばかりに意気込む。
しかしその躱(かわ)し方を予想していたみゆきは、
「ネットを包んでいた袋は新しい物に見えました。事前に用意していたのでしょう。
それを10分以上もかけて探すのもおかしな話です」
淀みなく推理を披露する。
それに、と彼女はさらに付け足す。
「私や泉さんが外に出ようと言うのに対し、かがみさんは頑なに館内にいることを勧めました。
普通、このような異常事態ではとにかく難を逃れようとするのが自然な反応ではないでしょうか?」
自分は自然なのだ、とでも言いたげにみゆきが詰め寄る。
反射的にかがみが一歩退いた。
みゆきも初めは、良識があって冷静なかがみの”館内にいるほうがいい”とする案には理解を示していた。
しかしひよりが死に、みなみが死んでもなお留まり続けたいというのは分からない。
あまりに落ち着きすぎている。
「夕食の準備がなかったのも、今にして思えばおかしな話だと思いませんか?
あの時のかがみさんには、もう夕方以降の予定などなかったのではありませんか?」
「………………」
「もっと言うなら、私たちをこの館に招きさえすればよかった……違いますか?」
かがみは沈黙を守った。
この秀才が何を言うのか。どこまで気付いているのか。
どんな推理をしてくれるのか。
かがみは興味を持った。

538:惨劇館25
08/09/14 22:16:49 UHWab2uR
「決定的だったのは、つい先ほどのことです」
「…………?」
「小早川さんの部屋を出る時―なぜ臆することもなくドアを開けられたのですか?」
聡いかがみはこの問いの意味をすぐに理解した。
冷や汗が流れる。
「小早川さんがあんなふうになってしまって……それに外にはまだ…みなみさんがいるかもしれません。
かがみさんのあの時の行動は軽率という言葉では片付けられません」
「いや、あの…………」
「まるでかがみさんだけが身の安全を保障されているような、そんな印象を受けました」
そこまで言い切られ、かがみは目を伏せた。
そのまま一歩下がる。
「あの際にかがみさん、仰いましたよね。”どこにいたって明日まではここから出られない”。
迎えの船は明日まで来ない、という意味だと思いましたが本当は違うのではありませんか?」
みゆきが半歩詰めた。
名探偵ぶりを披露するのはここまでだ。
「お話しください。あなたはいったい何を―」
みゆきは初めて、かがみのことを”あなた”と呼んだ。
友人に対する愛称ではなく、敵意こそ持たないが一定以上の距離を置きたい時に使う呼称だ。
「さっきから私がどうとか言ってるけど、田村さんたちが死んだのも私のせいだって言いたいの?」
俯いたまま、声を殺してかがみが問う。
「い、いえ…そうとは……ですが……」
逆に問われて歯切れが悪くなる。
「私たち、ずっとトランプやってたわよね? どうやって田村さんを殺したの? っていうか誰がやったの?」
「で、ですから…それは…………」
「岩崎さんはどうなのよ? 誰も窓を閉めてないでしょ? ゆたかちゃんにしたって同じよ」
たしかにそうだ。
ここにいる誰もが3人を殺せない。
百歩譲ってひよりに関しては何者かが殺害したとしても、みなみの件は説明ができない。
ゆたかに至ってはあの時、みゆき自身が言ったように気が触れた故の自殺かもしれないのだ。
「なんて、さすがのみゆきもそこまでは推理できないわよね」
かがみは急に勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
先ほどまでとは正反対の表情に、みゆきは底知れない恐怖を覚える。
「さすがに”みwiki”って呼ばれるだけのことはあるわね。どれも決め手に欠ける気がするけど鋭かった。
注意力っていうのか、洞察力っていうのか、そういう感覚が優れてるんでしょうね」
「…………?」
かがみの言葉はどれもが称賛するものだったが、言われているみゆきは褒められているとは思えなかった。
場違いな彼女の笑顔が、妙に艶めかしくて怖い。
「普通の人なら見過ごすようなところもちゃんと見てる。で、どのあたりから気付いてたの?」
「……正直に申し上げれば…かがみさんに誘われた時からです」
怯えを隠すようにみゆきはしっかりとした口調で答えた。
だが声は滑稽なほど震えている。
「寂しさを紛らせるために誘ってくださったのだと私も思っていました。ですが……」
そこでわずかに言葉を詰まらせる。
「いくらなんでも早すぎる気がしましたし、何より気になったのはこのメンバーです」
みゆきは軽く目を閉じて、この館に生き残っている者、この館で命を落とした者の顔を思い浮かべた。
かがみは想いに耽るみゆきを嗤(わら)うように、
「なるほどね、いくら何でもちょっとあざとすぎたかもね」
わざと声のトーンを上げて言った。
それから逃げ出したくなるほどの沈黙をもたらした後、かがみはいつもの口調で言った。
「こなたの言ったことは正解よ。全部悪霊のおかげなの」
「まさか…………?」
「本当よ。でないと説明つかないでしょ?」
みゆきは体の震えを必死に抑えながら、かがみをよく観察した。
あまりに突飛な発言だったために頭の中を整理する時間が必要だった。
口調や顔つきを見る限り嘘や詭弁ではなさそうだ。
「あ、悪霊だなんて……そんなの存在するハズがありません」
言葉とは裏腹に、みゆきの語気はあまりにも弱々しい。
非科学的なものを否定したいとする想いがあるのに、理性の奥ではかがみの言葉を信じている。
悪霊などいるわけがない。だが、悪霊の存在を認めなければ館で起こる現象の説明ができない。
英邁な彼女は背反する思考ロジックの渦に呑まれた。

539:惨劇館26
08/09/14 22:17:55 UHWab2uR
「”存在するハズがない”なんて言葉はね―」
かがみはいつものように腕を組み、
「その存在を知らないだけの人間が使う戯言(たわごと)よ」
厭らしく笑んだ。
「そんな……まさか…………?」
かぶりを振るみゆきは、しかし脳裏ではその存在を認め始めていた。
「神社の娘が悪霊だなんてバカげた話よね」
まるで世間話をするように笑いながら言う。
「でもね、もうこうするしかなかったのよ」
笑ったかと思えば、今度はふっと寂しそうな表情になる。
みゆきはかがみが分からなくなった。
「つかさが死んだ時のこと、憶えてる?」
どういう事かと言いかけたところに問われ、みゆきは開けた口を閉じて沈黙を返す。





 つかさに突然訪れた死は、今から2週間ほど前に遡る。
秋葉原で大手ゲームブランドのイベントが開かれた日だ。
その会社は未成年では購入もプレイもできない、いわゆる18禁のゲームメーカーの老舗だった。
会場に入った100名には、オリジナルのトレカが配布されるという触れ込みだった。
先着順ではなく、入り口で配られる番号札と抽籤番号が一致した者だけが手に入れられるシステムである。
それがどうしても欲しいというこなたとひよりが、つかさたちを誘って秋葉原に繰り出した。
人数が多いほうが当選する確率も高くなる。
その日はこなたとひよりを筆頭に、かがみ、つかさ、みゆき、ゆたか、みなみの5人が半ば強引に連れ出された。
みゆきは困惑していたが、番号札を受け取るだけでいいから、というこなたの押しの強さに承諾した恰好である。
当日、会場は1000人を超える客でひしめいていた。
押し挟まれながらもなんとか番号札を手に入れる。
こなたとひよりはイベントを楽しむためと、かがみたちから番号札を受け取って会場の奥へ消えた。
その手の話題に全く興味のない彼女たちは少し離れた休憩スペースで時間をつぶすことにした。
しばらくすると人混みに酔ったのか、ゆたかが気分が悪いと座り込んでしまった。
傍にいたみなみが濡れたハンカチで汗を拭き取るなどしていたが、顔色は悪くなるばかりだった。
やがて介抱の甲斐なく、ゆたかはとうとう高熱を出して倒れてしまった。
みゆきが慌ててケータイで救急車を呼ぶ。
だがイベントはビルの中で行われていたうえに、周囲は道が狭く入り組んでいたために救急車が現場まで入れない。
4人でゆたかを大通りまで運ぶ。
こなたとひよりにはかがみがケータイで連絡した。。
だがこの2人は会場の奥部におり、雑踏に巻き込まれて身動きがとれないらしい。
ほどなくして救急車が到着する。
熱に浮かされるゆたかが担架に乗せられる。
救急隊員が付き添いが必要だと言ったので、つかさがその役を買って出た。
もともとイベントには興味がなかったから、ここを離れることにもなんら抵抗はなかった。
救急車はゆたかとつかさを乗せて近くの病院へ。
医師の診察によると何の問題もなかったらしい。
他の人に比べて疲労が溜まりやすい体質であって、投薬や手術は必要ないとのことだった。
ゆたかはしばらくの間、空き室で休むことになった。
夕方にはそうじろうが迎えに来るという話になり、つかさは役目を終えて病院を出た。
その帰り道、居眠り運転をしていた大型トラックにつかさは撥ねられた。
弾き飛ばされたつかさは目立つ傷こそなかったものの、頭を強く打ちつけて即死だったという。






540:惨劇館27
08/09/14 22:20:03 UHWab2uR
 その時の様子を思い浮かべたみゆきは、苦痛に顔を歪ませた。
「泣いたわ。抜けてるし朝起きるのは苦手だし、頼りないところもあったけど、私の可愛い妹だったから。
つかさが死んだ、なんて言われても信じられなかった」
「…………」
「受け容れたくなかったのよ。あの子はもういないって……」
「え、ええ……」
「でもね、つかさはもうすぐ生き返るのよ」
「ええ…………えっ!?」
みゆきは目を見開いてかがみを凝視した。
「悪霊がつかさに命を与えてくれるのよ」
信じられないことを言う。
「世の中にはね、善い悪霊と悪い悪霊がいるって知ってた? あ、世の中ってのはちょっと違うか―」
あはは、とかがみは照れ笑いを浮かべた。
「善い悪霊のほうはね、5人の命を捧げればつかさを生き返らせてくれるの」
「そんな……そんなバカな話が……」
「1人に対して5人って割に合わない気がするけど、手数料だと思えば納得よね」
信じられないが、信じるしかない話だ。
「そ、それで私たちをここに呼んだのですか?」
「そうよ」
分かりきったことを訊くな、という口ぶりでかがみが言った。
「どうしてそんな事を……」
「……どうして?」
かがみが鋭い目でみゆきを睥睨する。
「あんたたちがつかさを殺したからよ」
驚くほど、恐怖を感じさせるほどに低い声でそう叩きつける。
この話をしてからのかがみの口調や表情は喜怒哀楽がころころと変わる。
その変貌ぶりがみゆきの思考を狂わせる。
「こ、こ、殺しただなんて……」
「こなたたちがくだらないイベントに誘わなかったら、つかさは死なずに済んだのよ」
「…………」
こなたとひより。
確かに発端はこの2人にあったかもしれない。
つかさの死に対する悲しみと憤りを、彼女はこなたたちにぶつけているだけではないのか。
みゆきは思った。
「みなみさんや小早川さんはどうなるんですか!? お二人がいったい何をしたと―」
「ゆたかちゃんが倒れたからよ!」
「どういうことですか!?」
「あの子が熱なんか出して倒れるから救急車を呼ぶハメになったのよ。それに岩崎さんも。
普段はあんなにベタベタしてるくせに、付き添いが要るって段になったら何も言わなかったわね。
仲が良さそうに見えたけど、岩崎さんもけっこう薄情な子だったのよ。分かるでしょ?
あの時、いつものように岩崎さんが付き添いを買って出ていればつかさは生きられたのよ」
怒っているような、笑っているようなよく分からない顔でかがみは滔々と述べた。
(かがみさん……あなたは…………)
間違いない。
かがみはここにいる全員を殺すつもりでいる。
実際に行動するのは悪霊のほうだろうが、それがかがみの意志であることに変わりはない。
死に対する恐怖はみゆきも人並みに持っている。
生きていたい、死にたくないというごく自然な感情だ。
だから死者が出る毎に火が消えていく蝋燭を見た時、彼女は咄嗟に頭の中で勘定した。
生きている者の数と、火が灯っている蝋燭の本数と、そこからはじき出される自分が生き延びる確率を。
誰かが死ぬ度に、自分が最後の1人になる確率は上昇していく。
はじめは16%程度だが、最後には50%まで跳ね上がる。
不謹慎極まりないが、彼女も所詮は人の子。
心のどこかでは誰かが死ぬことで、自分が生き残れるようにと願っていた。
その祈りは届かなかった。
これらが全てかがみの仕組んだことなら当然、生き残るのも彼女ということになる。
「わ…わたしも……?」
「そうよ」
キッパリと言った。

541:惨劇館28
08/09/14 22:21:18 UHWab2uR
「救急車を呼んだのはあんただったわよね?」
分かっていることを確認するように首を傾け、かがみが蔑むようにみゆきを睨んだ。
「かがみさん、あなたはおかしいです!!」
絶対に他人を貶すことをしないみゆきが、保身を懸けてかがみを批難した。
「つかささんの死は事故です! 誰のせいでもありません! あれは偶然が重なった事故なんですよ!?
それを悪霊を使って生き返らせるとか……冷静になってください!」
みゆきの言うとおりだった。
誰かがつかさを死に追いやろうとしたわけではない。
こなたとひよりがイベントに誘い、ゆたかが倒れ、みゆきが救急車を呼び、その付き添いにみなみではなくつかさが同行した、というだけの。
偶然が重なって起きた悲劇。
客観的にはそうなるのだが、姉であるかがみにはそう割り切れるものではなかった。
「よく言うわね」
みゆきが”偶然”という言葉を使ったことに、かがみは明らかに腹を立てていた。
その言葉を用いて許されるのは第三者だけだ。
偶然を盾にして罪の意識から逃れているにすぎない。かがみはこう考えている。
「やめさせて下さい! こんな事をして本当につかささんが生き返るとでも思っているのですか!?」
みゆきは嘆願した。
悪霊の仕業だろうが何だろうが、このままでは自分もこなたも殺される。
助かるにはかがみを説得するしかない。
「虫のいい話よね」
怯えた様子のみゆきを嘲るように言い放つ。
「つかさを殺したくせに、自分は助かりたいってわけ?」
「ち、違います! そうじゃありません! 私はかがみさんに罪を重ねて欲しくないだけです!」
「……罪?」
「そうです。悪霊などを信じて必要のない死を繰り返すことに意味がありますか?」
「罪を犯したのはあんたたちよ」
かがみは呆れたようにため息をつくと、踵を返して自分の部屋に戻ろうとする。
「ま、待ってくださいッ!!」
みゆきが駆け寄ろうと踏み出した時、頭上のシャンデリアが不自然に揺れた。
「――ッッ!!」
その音にみゆきは視線を上に向けようとした。
だが見上げるより前に豪華な装飾のシャンデリアが、彼女の頭蓋をぐちゃぐちゃに砕いた。
ゆっくりとかがみが振り向く。
ちょうど蝋燭の火が消えたところだった。
「かがみっ!!」
血相を変えてこなたが走ってきた。
音を聞いて慌てて来たのだろう。
目の前の惨状と蝋燭を見て、こなたは魚のように口をパクパクさせた。
「こなた……!!」
みゆきの遺体を回り込むようにして駆け寄る。
「怖い…怖いよ……かがみ……」
真っ赤になった目でこなたは見上げた。
「だ、大丈夫よ……。部屋に閉じこもっていれば……明日までの我慢だから」
内心では怯えるこなたを嘲笑いながら、かがみは小さな体を抱きとめた。
自分も死の恐怖と戦うふりをして。
「みゆきまで……」
こなたには見えないよう、勝ち誇った笑みでシャンデリアの下敷きになったみゆきを見下ろす。
「もう出ようよ! こんなとこいたくない!」
かがみの襟首を掴みながらこなたが訴える。
「無理よ! そんなことしたら岩崎さんみたいになるわ!」
「で、でも……ッ!!」
「とにかくじっとしてるのよ! 下手に動かないほうがいい」
どうしても館内にいる必要があるかがみは、半狂乱で泣きじゃくるこなたを必死に説得する。
仮に彼女が本気でこの屋敷を抜け出そうとしても、たどる末路はみなみと同じだ。
成就するまでは予定の人数が必ず死ぬ。
そう分かってはいても、やはりこなたを引き止めてしまう。
万が一にも逃亡が成功してしまったら計画は駄目になる。
「部屋の中なら安全だから」
何度も何度もそう言い聞かされ、こなたはようやく首を縦に振った。

542:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:29:20 b5mRjumm
支援


543:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:31:58 ECQaJRmV
>>534
土下座するならいいよ
こなたんにごめんなさいしてね

>>535
ごめん、言いたい事は何となく分かるけど無理
好きな子が死ぬのを想像して嬉しい!って感覚は伝わらないや、ごめんね無理
好きな子が死ぬのを想像するのが僕たちの愛!とか変人としか思えない無理

>>536
文法勉強しろ阿呆

544:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:41:14 o0Z95tVw
>>543
じゃ、俺はこれからもこなたを自殺させまくるからねー

545:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:45:45 b5mRjumm
>>543
結局お互いに領域を守る以外方法は無い訳ですのであしからず
因みに「好きな子が死ぬのを想像するのが僕たちの愛!」では無く
もうちょっと深い愛です

あと>>536氏に対する発言は倫理以前の問題です
暴言に注意してください

546:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:50:43 fMYp/jTA
392 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/09/14(日) 22:37:31 ID:ECQaJRmV

こなたんはレズには興味ないです
俺と毎日楽しく過ごしてます

547:惨劇館29
08/09/14 22:55:43 UHWab2uR



2人はかがみの部屋に閉じこもることにした。
(あともう少し…………)
時計を見ながらかがみは思った。
ひよりも、みなみも、ゆたかも、みゆきも死んだ。
残るはたった1人だ。
じきに彼女の悲願は成就する。
「ねえ、かがみ……」
凄惨な現場を何度も目の当たりにしたからだろうか。
こなたは消え入りそうな声で言った。
「なに?」
「……何でもない」
「気になるじゃない。言いなさいよ」
かがみが怒ったように促すが、こなたはそれっきり何も言わない。
今も悲痛な顔を隠そうと俯いているだけだ。
「なんでこんな事になっちゃったんだろ……」
たっぷり数分の間をとってこなたが言った。
「知らないわよ。私だって何が何だか分からないわ」
もちろん全てを知っているかがみは、そういう素振りを見せずにこなたに話を合わせる。
こなたはずいぶん長いこと黙った後、
「やっぱり……そういうことなのかな……」
声にならない声で呟いた。
「…………」
「…………」
沈黙。
秒針の動く音が不愉快なほど大きく響く。
かがみはそわそわと落ち着きなく、こなたは像のように硬直したまま動かない。
ドン! と、何かが落ちたような音がした。
「なにっ!?」
過敏になっているこなたは狂ったように室内を見回した。
おかしな所はない。
だが何かが起こったことをこなたは悟った。
生きているのは自分とかがみだけ。
物音がするなどあり得ない。
そこまで思考が働くと、次に抱くのが恐怖心と好奇心。
死ぬかも知れない恐怖と、何が起こったのかを知りたい欲求が競り合った。
「ちょ、やめなって!」
口調だけは本気で制止するふりをして、ドアノブに手をかけたこなたの肩を掴む。
だがそれよりわずかに早くこなたはドアを開け放った。
息を止めてこなたが首だけを外に出す。
廊下の向こうに何かが見えた。
ズズズ……と布を引きずるような音。
ペタ…ペタ……と歩く音も聞こえる。
「こなた?」
「ダメッ!!」
自分も様子を見ようと顔を出しかけたかがみを、こなたが慌てて押し戻そうとする。
しかし恐怖に震えるこなたの手にはまるで力が入らない。
視線は廊下の奥に釘付けにされた。
かがみが後ろからひょいと顔を覗かせる。

548:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:57:04 THq3TTtw
コイツ ネオの模倣犯のつもりかそれともこなたスレ他で完全無視されるようになったネオ自身?

549:惨劇館30
08/09/14 22:57:10 UHWab2uR


―見た。


奥の暗闇からひよりがふらつく足取りでこちらに歩いてくる。
自分の首を大事そうに両手で抱え、一歩一歩踏みしめるように。
真っ白に変色したひよりの首は、あの呪文をぶつぶつと唱えていた。


その足元で上半身のみなみが腕の力だけで這っていた。
腸をだらりと引きずり、ズズズ……と服の擦れる音をさせて。
床に爪を食い込ませて恨みがましい目で見上げながら、やはり呪文を繰り返している。


後ろからはゆたかが眠そうな目で遠慮がちに向かってくる。
腹部に空いた穴からはまだボタボタと生温かい血液が流れ出していた。
ほとんど聞き取れないほどの小さな声で、呪文を唱え続けている。


最後尾を歩くのは首を奇妙な角度に傾けたみゆきだ。
バランスがうまく取れないのか時おり体を揺らしている。
頭蓋の左半分が陥没した彼女は、3分の1ほどになった口を歪ませて呪文を呟いている。



我に返ったこなたはかがみを強引に押し戻すと、震える手でドアを閉めた。
落ち着けと自分に言い聞かせながら鍵をかける。
青白い顔をかがみに向け、
「見た……?」
聞き取れない声で問うた。
かがみは無言で頷く。
ドン! とドアが激しく叩かれた。
それに続いて小さくノックする音。ノブをガチャガチャと回す音。
「どうしよう!?」
こなたはドアから離れた。
ひよりたちが部屋に入ろうとしている。
何をされるのかは―考えるまでもない。
「どうしようって言ったって……」
かがみも困惑した顔を返すしかない。
(………………)
施錠こそしているがこれは鉄の扉ではなくただの木製のドアだ。
いずれ壊される。
「かがみ―」
ドア一枚隔ててひよりたちの息遣いを感じたこなたは、覚悟を決めたように部屋の隅に移動した。
自分と違い、さほど恐怖心を抱いていなさそうなかがみの目をしっかりと見つめ―。
ポケットから果物ナイフを取り出した。
ゆたかが使っていた物だ。
変色しかけた血液が刃先に付着している。
「ちょっ……あんた、何するつもりよ!?」
刃が自分に向けられていることに気付き、かがみはたじろいだ。
「ごめんね」
こなたは俯いて言った。
「やっぱり悪霊がいるんだよ。だからゆーちゃんたちがあんな…………」
あんな事になってしまった、という言葉を最後まで口にできない。
震える両手でナイフを握る。
赤く光る刃はまだかがみに向いたままだ。

550:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 22:57:25 ECQaJRmV
>>545
>もうちょっと深い愛です
具体的に言え



551:惨劇館31
08/09/14 22:58:42 UHWab2uR
「あの蝋燭はひとり死ぬ度に火が消えるんだよね?」
「えっ?」
「消えるんだよね?」
「あ、いや……そうだと思うけど……」
唐突の質問にかがみは曖昧に答えた。
そろそろ、”そうだ”と言い切っても良さそうだが彼女はあえて言わなかった。
「あと1本なんだよね?」
また質問だ。
かがみは、うん、と答えた。
「私かかがみ、どっちかが死んだらどっちかは助かるんだよね?」
「……何が言いたいのよ?」
こなたはナイフを逆手に持ちかえた。
「私が死ぬよ。かがみは生きて」
刃先から血が一滴落ちた。
(………………?)
「ずっと考えてたんだ。私が生きてていいのかなって」
「はあ? いきなり何言って―」
「だって私はつかさを殺したんだよ!?」
「…………!!」
「ただの偶然だって言ってくれた人もいたけど……やっぱりそんなふうには思えないよ……!」
ぽたり、と零れたのは血ではなく涙だ。
「私がイベントなんかに誘わなければよかったんだ。ひよりんとだけ行けばよかった。
ゆーちゃんもつかさも乗り気じゃなかったもんね。それなのに私たちが強引に誘ったりして……。
ほんとにバカだよ。あんなカードのために…ほんとにバカだよ…………っ!!」
「こなた…………」
かがみは独白するこなたを訝しげに見つめた。
「全部私のせい……私が悪いんだよ。皆は何も悪くないのに」
正常なのか、それとも錯乱しているのか、こなたは語調に全く強弱をつけない。
「それで自分から死ぬっていうのか?」
かがみは腕を組んで怒ったように言った。
ふと意識を外に向けると、ドアを叩く音がいつの間にか収まっている。
しかし独特の陰鬱な空気が流れ込み、ひよりたちはまだそこにいる、とかがみは感じた。
「もしかしたら私も、ゆーちゃんたちみたいに操られるかもしれないから。
私が死ぬならいいけど、かがみを殺してしまうかも―」
それは絶対に無い、という言葉が出そうになるのをかがみは懸命に抑えた。
「私が死んだらかがみは助かるから」
間もなく自ら命を断とうとする少女は、凛とした表情で助けたい少女を見た。
得体の知れない何者かに殺されるという恐怖心はもはや無い。
自分から死ぬのだ。自分には死ぬべき理由があるのだ。
一度覚悟を決めてしまえば恐れる必要はない。
逆手にナイフを持つ両腕に力を込める。
「ずっと考えてたんだよ、つかさのこと。かがみが誘ってくれた時も。海で遊んでた時も。
トランプしてた時も。楽しかったけど、ずっと引っかかってたんだ。私だけいい想いしてるって。
私なんかよりかがみのほうがもっともっと辛かったハズなのに……!!」
血濡れの刃を振り上げる。

552:惨劇館32
08/09/14 22:59:46 UHWab2uR
「私に生きる資格なんてないんだよ、かがみ。私がつかさを―」
「こなたっ!!」
感情を含ませずにかがみが叫んだ。
「もたもたしてたら、かがみが危ないから……」
こなたは目を閉じて深く息を吸い込み―。
「かがみ、つかさ…………ごめんなさいっ!!」
それを腹に突き刺した。
腹部から走る痛みと熱さが全身を駆け抜けた。
中途半端に傷を残して生き延びないようにと。
まだ力が残っているうちにこなたはナイフを引き抜き、
「こなたぁっっ!!」
もう一度、刺した。
どぶどぶと鮮血があふれ出す。
(ま…だ……)
自分がまだ生きていることを感じたこなたは、二度、三度と刃を突き刺した。
生き延びてはならない。
死ななければかがみを助けられない。
がくりと膝をつく。
激しい出血と苦痛がいよいよこなたから全ての力を奪おうとする。
これでいいんだ。
自分はつかさを殺したも同然。
ならばその咎を受けるべきだ。
(かがみ……つか……さ……)
暗転する視界の中、こなたが最後に見たものは―。
嬉々とした笑顔で勝ち誇ったように自分を見下ろすかがみだった―。




553:JEDI_tkms1984
08/09/14 23:06:09 UHWab2uR
以上、キリよくここで止めます。
明日は来られないので、今日は少し多めに投下しました。
次かその次に完結すると思います。
お読みくださりありがとうございました。


554:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:11:11 KQwULDXF
>>553
乙です
毎週月曜に一体何があるのだろうか

555:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:12:01 WkRjNZv8
>>553
乙です。

それにしてもここ数日、8月の過疎っぷりが嘘みたい、
もう容量が419KBもあることにびっくり。
当方もアルバイトの続き書き進めてるので、
よかったら次スレ辺りに投下させてくださいな。

・・・需要は知らないけど。

556:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:15:36 KQwULDXF
>>555
恐ろしい活性化だな
以前は読み手が異常に多かったが
現在は書き手が異常に増加してるな

557:JEDI_tkms1984
08/09/14 23:21:07 UHWab2uR
>>554
株価とか為替相場とかとにらめっこしてます。
週明けは相場の変動が大きい傾向が強いので、これにかかりっきりです。

>>555
僕は絵心が全くないので、絵や漫画を描ける人を尊敬します。
続きを楽しみにしています。



558:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:23:35 KQwULDXF
>>557
いえ、>>555の方は小説を書かれているのですよJEDIさん
以前このスレでつかさのビッチネタを一人で投下していた方です

株価、為替相場…ビジネスマンですねw

559:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:40:58 WzwBBG8X
>>555
需要ならあるよ。ここにあるよ

560:JEDI_tkms1984
08/09/14 23:41:33 UHWab2uR
そうだったのですか。
>>555さん、失礼しました。

>>556

ビジネスマンという大層なものではないですよ。
小さな会社の経理やってます。
株とかFXとかはあくまで趣味の範囲でして。
でも稀に月給より高い利益が出たりするので止められなくなります。

561:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/14 23:43:55 AiRdIq4w
>>550
らき☆すたと欝ストーリが好きなだから
ミックスしてみたいって言うのが俺の考え
あんたがこういうの話が嫌いなら見なければ
いいってだけの話
>>553
ホラー好きとしてはGJといわざるおえない
贅沢を言うともうちょっとこなたをうざく
してほしかった。
頼むから死んでくれって言いたくなるような
そんなこなたに遭いたいww
何はともあれ続き期待です



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