08/09/08 00:11:46 me0MgrJt
>>297
あなたの絵はころころ変わって面白いですw
301:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 00:45:24 mQd+Cq4H
らき☆すた6巻発売されたな。
SSが矛盾しないかどうか、dkdkしながら読みますか。
>>297
りゅうじ君久しぶりwwwww
つかさ常に裸か。合理的だな。
302:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 01:27:34 me0MgrJt
>>301
らき☆すたが連載されるということは、
書き手達の構想範囲も少しずつ狭まってゆくということ
303:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 01:35:19 iRr8LQhe
>>302
ノンノン
らき☆すたが継続するということは
開始当初から今までのいきさつ内での状況変化をネタにしやすい
小さな反応もネタに盛り込みやすくなる
という考え方もある
いずれにせよ、こなたはまだまだ自殺する
304:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 03:00:39 P2oWP3+L
だれもいなさそうだし…
作品投下してもいいかな
305:『勘違い(問題編)』1
08/09/08 03:29:31 P2oWP3+L
まともに投下できてないのでコテなしでタイトルのみで投下します。
朝を迎えた私の部屋……。私の部屋は光輝いた色彩の彩りに包まれた……。
息づいた私に眩しい日差しが照らし出す。頬に輝いた光は比較的適当に私を和らげる……。
だけど光は苦手だ。暗闇の中を裸足ですり抜ける私を光はあざ笑う……。
一体何のために生きている?
一体何のために存在する?
私を責める光の連鎖反応……。
一体いつ戻れる?
この場所に居場所なんてない……?
誰もが皆、私を避け始めた……。ただ屈辱を奴等から味あわされていく……。
奴等を信じた私がバカだった……。もう耐えられないよ。
傷つけられるのも、抵抗できないこんな私自信にも……。
泣いてなんかいないよ……泣いてなんか……。
もう私に救いなんて……。
306:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 07:10:32 dgdVmFEs
規制に巻き込まれたか?
307:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 08:13:13 OM3zY2EI
らき☆すた最終回は、自殺で締めくくっていただきたいところ
308:赤いK悪魔の終焉2-3
08/09/08 08:17:58 wpymFdQ2
では投稿無いみたいなので投下します。
309:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 08:53:55 bDKraZVS
ど、どうしたんだ?
310:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 09:59:06 bDKraZVS
書き手達がどんどん謎の消失を遂げていく…
くそっ、なんて時代だ
311:赤いK悪魔の終焉2-3
08/09/08 10:01:11 wpymFdQ2
ここで、死のノートがゆたかに渡るまでと事件までと事件についてまとめよう。
大量殺人犯キラが、山口いや竜崎に逮捕された後、ある事実が判明した。
死神達は、人間界のリンゴやおやつを1個食べると13日間寿命が延びることが判明。
「死神のノート」は封印される事が竜崎と死神との間で決定した。
死神たちもノートで裁くよりも、リンゴやおやつを食べる方が「いい暇潰し」だと気付いた。
死神の中に「ネギ」と呼ばれる死神がいた。ジェラス同様1人を好む死神だった。
境遇が似た、ジェラスとは仲がよかったらしい。
ノートが封印された頃、ネギが現れなくなった。
いつもの事なので誰も気にしなかったが、封印期日になっても来ない。
リュークが見に行くと、何と砂になっていた。どうも人間を助けてしまったらしい。
ノートも人間界に落ちてしまったようだ。どうも川に落ちたらしい。
それは「元荒川」と後日判明。竜崎の元に連絡が来たのは、落ちてから3日後だった。
死神達も、リンゴが食べられなくなったら大変なので、必至に探した。
しかし、全く見当たらない。既に、所有権が人間に移ってしまったのだろうか?
「川に落ちて、使用できなくなったのでは」「拾ったやつが捨てたのでは」?
2ヵ月後、東北と中国地方で指名手配犯2名が相次いで「事故死」した。
「キラか」?捜査機関は騒然となった。しかし、それ以降は何も起こらず、5人10人ならともかく
2人では「ただの偶然」である可能性も否定できず、操作は打ち切られてしまった。
しかし、この時既にノートはゆたかの手中にあった。ゆたかはこなた抹殺を計画していた。
その際、廃工場近くの川辺で、黒いノートを拾った。
ゆたかは、本来なら直ぐに実験をしたかったかもしれない、しかしそれでは、入手直後に
裁きまくり、直ぐに竜崎に注目された、第1のキラの2の舞である。
ゆたかは実験も最低限に止め、計画の時節到来を待った。2年以上も魔性のノート使用を
我慢していた点(忍耐力)に置いては、ゆたかは第1のキラに勝っていたと言えるだろう。
計画の途中で、ゆたかは不良2名を抹殺している。
彼らの役目は、包丁と陶製ガソリン缶を購入し、ゆたかの家まで運ぶと言う役割だった。
彼らはその後、バイクで東京に出かけ、暴走行為が度々報じられる、首都高湾岸線
で「暴走行為を起こし事故死」している。この時も単なる事故死で処理されてしまった。
312:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 10:18:29 eTOQuTGO
↑
残るのはコイツみたいな糞だけか
313:赤いK悪魔の終焉2-3
08/09/08 10:27:36 wpymFdQ2
いよいよ計画実行となるが、ゆたかには1つ欠点があった。「実験不足」だ。
本来なら、白石他1名の暴行から、成美ゆい自殺まで流れを操るのがベストだっただろう。
その上で白石も死亡し、事件は解決が最上だったであろう。
しかし、ノートの実験が不足していたので、確実な方法が必要だった。
暴行事件の結果でノートを使用するという事である。
白石が来なかったり、返り討ちに遭う可能性も否定できない。
その際は「翌日以降に事故死」辺りが妥当だろう。
公園が見える範囲に潜んで、見ていた可能性が高い(電話等で信用できなかった)。聞き込みの結果は当たり。
公園近くの男子児童が、「しゃがんで、ノートに何かを書いている赤毛の少女を目撃」
していた。危険な行為だったが、ゆたかの身長が低すぎて気付かなかった。
ノートに記載されていた内容は以下の通りである。
成美ゆい 自殺 2008年11月15日 生きる希望を全て無くし、東急伊勢崎線踏切に入り、
22:36分頃特急スペーシアけごん239号新栃木行きに撥ねられ死亡。
白石他1名は死なずに済んだ。白石は名前が判るが、もう1名は知らない。
裏サイト等で本名を名乗る人はいない。白石も知らなかった。(千葉県の高校生)
白石だけを消す事は可能だが、片方だけだと疑念を持たれる恐れもある。
もう1人が危険を感じ警察に自首する危険性もある。足が付く可能性大。
裏サイトの性質が、2人を助ける事になった。
数日後、ゆたかは学園でこなたを罠に嵌め、友人たちから孤立させる事に成功する。
こなたとかがみ達の間に修正不可能な亀裂を生じさせた。
以後、こなたは家も飛び出し、黒井先生の救いの手も拒絶し、
二度と出られない袋小路へと追い詰められて行く事になる。
竜崎が手を休め、ケーキを食べていると、黒い影が降りた。リュークだ。
「竜崎、ネギが持っていたノートの変な噂を聞いたぜ」。
「どんな噂ですか」。
「ネギのノートには一つだけ妙な能力があるらしい。しかし内容については
死神大王も含めて誰も知らないんだ。都市伝説ってやつかも」。
314:赤いK悪魔の終焉2-5
08/09/08 10:43:22 wpymFdQ2
翌年4月、ついにゆたかは泉親子抹殺に着手する。
泉そうじろう 服毒死 2009年4月10日12;00に電話をかけ、2分後に死亡。
泉こなた 自殺 2009年4月10日12;00頃に電話を受け、特急で幸手駅で下車。
タクシーで帰宅し、その後家を飛び出し、タクシーで八木崎駅まで行き、大宮行きに乗り
東岩槻駅で下車後、廃工場に行き、生きる希望を無くし、同日14:35分頃
屋上から北東方面に証拠を残さず投身し死亡(北東に幸手市がある)。
ちなみに秋葉原で高良みゆきが3万円を渡したのは、ゆたかに、
「お姉ちゃんが心配なので、少し様子を見てきて欲しい」。
と要請し渋々ではあったが了承。 その際にゆたかは2万円を渡した。
(残りは高良みゆきが出した)。11:50分頃に電話で結果を知り
計画を実行に移した。(先に死亡状況を書いておき、後で空欄に名前を書くのは有効)。
第1のキラがFBI捜査官12名を殺害する際にも使用)。
ゆたかは自転車を盗み廃工場へ(高校は早退・仮病。警察には気分が悪くなり公園で休息と偽証)。
こなた自殺時点では、まだゆたかは警察には証言していない(こなたを騙した可能性大)
警察がこなたを容疑者として手配したのは午後4時過ぎ(ゆたかの聴取は6時前)。
報道されたのは午後3時(ゆたかは5時のニュースを見て、警察に出頭)。
こなたは目撃があるが、ゆたかは無い(強風で住民外出自粛)?
数日後、ゆたか駅のホームから転落し救助(落ち方が不自然、しかし誰もいなかった)。
竜崎はここらで休憩し、テレビでも見ようとした。・・・・その時、
PCの電源が自動的に入り、画面に大きく「W」と表示される。
「竜崎、緊急事態です」。
「ワタリ、何か有りましたか」?
「検察への移送途中で事故が発生し被疑者が逃走しました」。
315:赤いK悪魔の終焉2-5
08/09/08 10:46:47 wpymFdQ2
連投規制喰らって一度消えてしまい、遅くなりました。
今日はここまでの予定です。
316:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 12:29:40 A5kvk3bY
デスノートか
これを貼るしかないな
/::::i::::、:::ヽ、:::::\:ヽ:\::::::ヽ:::、::ヽ::、:',
/::i|::l::ト、ヽ::、:::ヽ:、::::::\::ヽ::::l::::ヽ::i:::i:::!
/:/:!:::!:|::ヽ:\ヽ::::、:\::::ヽ:::ヽ!::::::i::|:::!::!
!ハ::|::::i::l:|心、:ヽ::\:ヽ_\、\:::ヽ:::|!::|:|i
i、:!:|:、N{、ヒjヽゝ\ヾイ ヒj >、ヽi:、|!:|:l
ヽ:!::トヽ ̄ l! ` ` ̄´ |::l::|:|j:,!:! 駄目だこいつ
ト、::! u j |::/lj:::!リ
ヾ、 丶 - u リイ:|リ 早くなんとかしないと……
リヽ ‐、ー- 、_ /イ:::i
rー'"ト:l゙、  ̄ ./ , |::!
/ ヘ ヾ ヽ、 _,. ' / |:'
317:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 13:25:34 eTOQuTGO
まあ全部貼り終わったら自然と消えるだろうけどな
職人気取りで居座られたりしたらちょっと困るけど
318:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 17:29:37 P6kTAMoC
>オリキャラって作者が自身を置き換えてて
>「俺がらきすたキャラに物申す」っ的な出しゃばってる感じがあるのが結構あってどうも気になる。
これに加えて、ニコポやられたらU-1レベルだよな…
まぁオリキャラというより、赤い悪魔続編の人のはクロス物だったけど
319:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 18:19:22 me0MgrJt
いつからか1レスごとに40秒の規制になってるみたいですね
320:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:31:04 L6hYnqiN
そうなんだ
321:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:43:02 P2oWP3+L
規制で途切れたのでこれから一気に投下。
~~~
朝を向かえた私の部屋……。私の部屋は光輝いた色彩の彩りに包まれた……。息
づいた私に眩しい日差しが照らし出す。
頬に輝いた光は比較的適当に私を和らげる……。だけど光は苦手だ。
暗闇の中を裸足ですり抜ける私を光は嘲笑う……。一体何のために生きてる?
一体何のために存在する?
私を責める光の連鎖反応……。一体いつ戻れる?
この世界に私の居場所なんてない……?
誰もが皆、私を避けはじめた……。いつか殺される。ただ屈辱が奴等から味合わ
されていく……。
奴等を信じた私がバカだった……。もう耐えられないよ。傷つけられるのも、抵
抗できないこんな私自身にも……。
泣いてなんかいないよ……泣いてなんか……。
もう一年になるのか……。
もう私に救いなど…………。
322:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:44:27 P2oWP3+L
>>321
〔一日目〕
いつもと変わらない朝。
「そろそろ行こうかな。ほら、つかさ? 早くしなさいよ?」
「あ、待ってぇ~。」
私は柊かがみ。神社の巫子姉妹の三番娘で結構楽しい暮らしをしてる、可愛らし
くておちゃめな優等生よ!
(そこ、突っ込まないように)
で、後からきたのは四番娘の柊つかさ。ドジっ子で私もみてらんないくらい。け
ど、とても可愛くて……。Σはっ!!べ、別にそっちに興味があるんじゃないか
らね?家族としてなんだからね!
そ、それからつかさは二重人格なの。つかさの感情が押さえきれなくなると入れ
替わるみたい。詳しくはまだよくわからないんだけどね。
「「行ってきまーす♪」」
家をでた私とつかさは、早々と学校へ向かった。
今日は陵桜学園の入学式なの。新しい高校生活が楽しみで仕方ないのよ。だから
、ちょっと寝不足だったり……。
高校の近くにまで差し掛かったとき、小さな女の子が目に止まった。青い髪の小
学校高学年くらいの……。
それだけなら何処にでも居そうで別に問題はない。……けれどその小さな女の子
は私と同じ制服を着ていた。
ということはつまり同じ高校生ということになる。その異様な光景は私の視線を
釘付けにしていた。
「お姉ちゃん………?」
そこでつかさが不思議に思い、かがみの視線を辿って同じ少女に視線が止まる。
……が、そこで青い髪の少女は視線に気付き、慌てて走って行ってしまった。
「行っちゃったね……」
「ぅん……」
「お姉ちゃん……?」
「え?あ、何でもないわよ?」
「ほんとに?」
「だ、大丈夫よ。ほら、行くわよ!」
いつもと違う私につかさは不信感を抱いていたが、そのときの私は気付きもしな
かった。
323:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:45:35 P2oWP3+L
>>322
「…………これから陵桜学園入学式を開会いたします…………」
学校に着き、体育館へ連れられてしばらくすると、入学式がはじまった。何気な
くふととなりの席に座っている生徒をみて、私はかなり驚いた。先程の青髪の小
さな少女がちょうどとなりにいたのだ。
そして、驚いた私を不審に思ったのかその少女もこちらを向く。
「……ぁ…………」
少女は小さく呟くと、頬を赤くしてうつ向いてしまった。
私は少し不思議に思いつつも、まぁ初対面だし入学式で緊張してるのだろうと、
あまり気にしてはいなかった。
その後しばらくすると、新入生の点呼を始め、一人ずつ名前を呼ばれていった。
「…………一年B組、柊かがみ!」
私は結構前の方に座っていたので呼ばれるのも早かった。
「はい!」
スッと立ち上がり一礼をし、また座った。
そして、私のとなりの少女が呼ばれる。
「…………一年B組、泉こなた!」
へぇ、こなたって言うんだ。同じクラスだし仲良くなれるかな………。
なんて考えている矢先だった。
「は、はい!……ぁ!」
ガタンッ
たぶん緊張していたんだとおもう。こなたは座っていた椅子に足裏を当てて大き
な音を立ててしまっていた。
「ぁ…………す、すいません。ょ、よろしくお願いします!」
顔を真っ赤にして慌てて座り、そのまままたうつ向いてしまった。
私はそんな彼女が気になって仕方がなかった。
324:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:47:42 P2oWP3+L
>>323
入学式も終わり、それぞれがそれぞれのクラスに入り、それぞれの席に名前の書
いてあるシールが貼られていたので、自分の名前の書いてある席へついた。
そして少しすると同じ出身中学らしき人達どうしで集まって話し始めていた。ど
うやらみんなこの周辺の中学から来てたらしくある程度話し相手には困らなかっ
たみたいだ。
私は少し孤独感を覚えた。が、私以外に一人だけ取り残されている生徒がいた。
それは、泉こなただった。彼女は先程の恥ずかしさが残っているのかうつ向いた
ままだった。
だから私は、彼女に話しかけることにした。
「泉さん、そんなうつ向いてたって何も変わらないわよ?」
「……ぇ……?」
急に話しかけられてわけがわからないといった表情でこちらをみる。
「泉さん、一緒にお話しましょ?」
私が彼女にそう告げると、泣きそうになる。
「……なん……で……?」
「なんでって……。話しかけられるの嫌だった?」
そっとしておいてあげた方がよかったのかと思い、聞いてみる。
「違う…………」
が、違うと言う。じゃあなんだろうと考え込む。
が、長くは続かなかった。
「…………見てたでしょ?」
「……?何を……?」
「私が呼ばれたとき……」
あぁそういうことかと頷く。
「あんな失敗したのに……」
「そんなこと気にすることないわよ。クラスメイトじゃない」
「クラスメイト……?」
「そうよ、同じクラスなんだから一緒にお話するのに理由なんかいるかしら?」
「ありがとう……ありがとう……」
そう言いながら彼女は泣き出す。その光景は彼女の過去に何かあったのだろうか
と思わせるほどに嬉しそうだった……。
325:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:48:17 pETJ+LqL
オリキャラ出す自体はいいんじゃないか?
話の内容によっては出さないわけにはいかない
所もあると思うし
あとここぞと言う所にはAAも張りたいぜ
326:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:48:59 P2oWP3+L
>>324
とりあえずここまでです。
文章下手ですが、最後まで付き合っていただければ幸いです。
ではでは。
327:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 20:55:41 P2oWP3+L
>>321-324
タイトルつけわすれました。
まぁ、一応
『勘違い』(問題編)
328:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 21:00:33 7tgRi2eC
>>326
SF655氏は、すっぽかしが多かったり行動がアレだったりするが
文章力は半端ない部類に入ると思いますよ
近作こそ完結を望む
329:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/08 23:15:36 me0MgrJt
あぁ、やっぱり655氏だったんだw
いいな、文章力のある人は
330:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 00:55:17 cIrOnfBK
>>325
全くだぜ。大多数によるこなた虐めだと特に。
>>288
>一連の議論が落ち着いた頃に投下したいと思います
もう出来あがってるとか?
落としちゃってもいいと思いますよ。
未遂云々の話は、一過性の話題だったし。
331:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 01:00:23 cIrOnfBK
大生壊滅ワロタw
スレ保持数100、ひらがな以外受け付けず。
しょうがないから、次スレはメンヘル辺りに立てるか。
332:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 02:14:37 DJifASsA
大生またやらかしたのかwww
ぼっちも一緒にメンヘルでいいと思うよ。
333:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 11:54:01 W2jPzn6Z
最新刊で、こなたよりかがみの出番多くてワロタw
下手すると、ひよりの方が多かったんじゃないか?
こりゃいよいよ作者から放置でこなた自殺フラグか?
334:JEDI_tkms1984
08/09/09 12:17:27 uuaekYjo
>>330
議論が続くようなら一応の決着がつくまで様子を見ようと思っていました。
ですが特に問題なさそうなので、明日の夜からSSを投下したいと思います。
335:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 16:55:58 bWp8+mhQ
執筆ペース早いなw
>>319
正確には45秒
336:デフォ北
08/09/09 19:59:51 wUra2qbQ
皆さんお久しぶりです
SSの構想が決まったので、少しずつ投下させて頂きますね
長くなりそうですが、お付き合い頂ければ幸いです
『私のお父さん』
「こなちゃん、きっと大丈夫だから」
すっかり気落ちするこなたの肩を優しく叩いて励ますつかさ
夕焼け空の下で長くなった陰が4本
そうじろうが倒れたという黒井の緊急報告を聞いて駆け付けた病院
こなたはそうじろうの手を握りつつ、何度も「お父さん」と呼び掛けた
涙で瞼が腫れ、声もガラガラに枯れても
それでもそうじろうが目を覚ます事は無かった
医者からはレントゲンを見せられたが、原因もまだ判らない上に
脳細胞が破壊される病気で今後どうなるかさえ判らないという
このような病例は初めてで、医師達の戸惑いは目に見えていた
健康診断の結果もその前日帰って来たばかりで良好だったのに
「最善は尽くしますからどうか気を落とさないで下さい
後…なるべくならすぐ連絡がつくように電話の側に…」
それ以外はよく覚えていない
かがみ達が来たのはその後のこと
今は病院からの帰り道
「…こなた、今日から私達の家で泊まる?」
「そうだよこなちゃん、そうしなよ」
二人の善意はとても嬉しい
でも、いずれは一人暮らしを余儀なくされる世の中で
あまり長い間居候する訳にもいかない
「いや、まだいいよ。気持ちだけ受け取るよ。今日は家に帰る。また今度ね」
「でもこなた、あんたは…」
「…大丈夫。一人でもやっていける」
こなたは微笑んではいるものの、不安と恐怖が目に見えていた
無理にでも連れていくべきだろうか
「お姉ちゃん、こなちゃんを一人にしてあげよう?
今はそっとしてあげた方がいいよ。ね、こなちゃん」
まさか、つかさはこなたと一緒に家に居るのが迷惑なのだろうか
普段のつかさのなら率先してでもこなたを家に連れていくんじゃないだろうか
かがみは吃驚の顔でつかさを見る
「つかさ…」
「…本当に大丈夫だから。じゃ」
「あ、ちょっとこなた…」
こなたは既にかがみ達を置いて歩き去っていた
かがみはこなたの華奢な背中を見て歯痒くなった
「こなた!」
337:デフォ北
08/09/09 20:01:46 wUra2qbQ
かがみの大声にこなたは足を止める
こなたは前を向いたままで振り向かない
「私達が、あんたの力になるから…だから…しっかりしなさいよ!」
こなたはしばらく立ち止まり、その場は沈黙に包まれた
そして、こなたは再びゆっくりと歩いて行った
「つかさ、何で家に連れてくのをやめるの?」
「私達の家に来ればこなちゃんも気を遣うだろうし、あの状態じゃ…」
「でも、私達に出来ることってあれぐらいしか無いのに…」
「お姉ちゃん、まだ早いよ…今のこなちゃんに心の余裕はまだ無いよ…」
「とにかく、泉さんの父が一刻も早く完治することを願いましょう」
こなたは空っぽの家に帰宅してソファーに座り、溜息をつきつつ涙を流す
次第に勢いは増し、いつの間にか部屋中に共鳴するぐらいの泣き声になっていた
ゆたかは冬場であるこの1ヶ月程車で学校の送り迎えをしてもらっているらしく
ゆたかは昨日ゆいに連れられて実家に帰った
その時、薄暗いリビングに電話が鳴り響く
こなたは首筋に氷を宛がわれたかのように細い肩をぴくりと跳ね上げつつ
受話器を慌てて手に取る
「も、もしもし…泉です」
「こなた?私、ゆいだよ」
「あぁ、ゆい姉さん」
緊急事態でも起きたのかと病院の連絡を覚悟したのは杞憂だったようだ
こなたは落ち着いてゆいと話をする
今ゆいとゆたかはそうじろうの入院する病院に居て
その帰りに泉家に寄ると報告してきたのだ
「しかし大変な事になったね…お姉さんに出来る事あったら何でもするから
あんまり気落ちしないでね」
「うん…ども」
「ご飯は私達がそっちで用意するからゆっくりくつろいでてよ」
「うん…」
そうして電話は切れた
皆こなたの事を本当に励ましてくれている
でも、もしお父さんが死んで私一人になったら…
そう思うと恐怖と悲しみで涙が溢れ出る
そういえば、お父さんに親孝行したことがあっただろうか
お父さんにウザいと言った事さえあった
そんな些細な事までがこなたの脳裏を掠め
更にこなたに後悔として重くのしかかる
こなたはとうとう真っ暗になった部屋でうずくまっていた
その時、再び電話が鳴り響く
よもやと思いつつ電話を取る
「もしもし、泉です…」
「あぁ、泉か?先生や」
「黒井先生…」
いつもの活気ある関西弁が今日は神妙だった
338:デフォ北
08/09/09 20:05:33 wUra2qbQ
「お父さん、大丈夫やったか?
…ウチも結構心配してて仕事早めに切り上げて帰ったんやけど」
やはり先生は先生でも黒井は放埒である一面が大きいからなのか
生徒の気持ちを一番判っていて、かつ一番考えてくれていると思う
そんな黒井だからこそ、心配をかけたくなくてこなたの口から
勝手に嘘が出てくる
「…一応大丈夫でした」
「そうか?それやったらまだええけど…で、明日から学校どうする?」
「…とりあえず休みます
朝から病院に行きたいですし」
「そやな。この際精一杯親孝行してやり
じゃあプリント類は高良と柊に持って行ってもらうわ
最近忙しうてなかなか外に出られへん身でな…ホンマにごめん
ウチも暇とれたら病院にお邪魔するから、お互い頑張ろな」
「はい、ありがとうございます」
励ましという常套句は口では容易く、酷い
それ故に、言葉の無力さを改めて実感させられる事をこなたは知っていた
ふと、家の前に車が止まる音が聞こえた
多分ゆい達が来たのだろう
こなたは涙を拭き取り、鼻をかみ、万全の準備をとってゆい達が来るのを待った
「やっほー、こなた」
「こんばんは、お姉ちゃん」
開口一番憚り無しにテンション高く挨拶をしてくるゆい
恰もそうじろうが家に居る時と同じ雰囲気だった
それに意表をつかれたのか、そうじろうの居た日々を回顧したのか
どちらかは判らないがこなたは思わず涙を流した
ゆいはそんなこなたを見て力一杯抱擁した
こなたは思わず頬を赤らめる
「ゆ、ゆい姉さん…?」
「怖かったね。よしよし」
堪えていた涙が再び関を切ったように溢れ出す
もうとっくに枯れたと思っていたのに
ゆいの身体は柔らかくてとても暖かかった
夕御飯はゆいとゆたかが大層美味しそうな鶏肉の唐揚げを持て成してくれた
夕御飯が終わると、ゆたかは既に疲労困憊の様子で
10時には布団に入ってしまっていた
こなたは無気力のままソファに座る
ゆいはスイッチの切れたこなたを横目で見ながら食器を洗う
「ねえ、こなた」
「…何?」
「おじさんの病気のことなんだけどね…」
最後の一枚を洗い終え、蛇口を捻って水を止める
ゆいはこなたの方へ振り返って話す
こなたも微動だにしない
「おじさんね、家に篭ってて外出る事あまり無かったから
体力が低下してるみたいなんだよね…」
339:デフォ北
08/09/09 20:07:33 wUra2qbQ
「…うん」
「だから…その…病気が悪化することはあっても治る事は無いと思うって…
それに、かつて無い未知の病だって言うし…」
こなたは溜息をつきながら答える
「…どうなるか判らないって言われたよ
現代医学の敗北ってまさにこの事を言うんだろうね
どうして神様はこうも数奇な運命を私に与えるのかな…」
「こなたはこれからどうするつもり…?」
「病院に毎日通うつもり。友達も来るし
まあ、いつお父さんが目を覚ますか判らないけどね」
「いや、そうじゃなくて…」
ゆいは口篭って切り出すのを躊躇う
代わりにゆいが何を言いたいのか悟ったこなたが口を開く
「…お父さんが死んじゃったらって事?」
「…うん。野暮って事は判ってるんだけどさ…
一応考えておいた方がいいんじゃないかな…」
こなたはふとゆいの泳ぐ目を疑心の目で睨む
何故第一にそう仮定するのか
まるで確実にそうじろうが死ぬかのように
いくら何でも今のこなたには辛辣な言葉だという事を弁えているのだろうか
とはいえ、こなたもゆいも天然な所があるのは理解していた
だがこの言葉が意識的に放たれたものなら
自分は小早川家を敵に回すことになる
「もしかして、ゆい姉さんはお父さんが死んでほしいって思ってるの…?」
「なっ…何言い出すのこなた!」
ゆいは驚愕の表情でこなたを見るが、視線はこなたに定まらない
「図星だな」とこなたは溜息をついた
「何が目的?」
「…おじさんが死んだら
こなたには小早川家の養子になってもらうことになってる」
「私は泉として産まれたんだから小早川にはならないよ
勝手にそんなこと決めないでよ」
「じゃあ、その歳で一人暮らしでもするつもり?
あぁ、こなたなら友達ん家で泊まるのかな…
でも、いつまでも迷惑はかけられないでしょ?
とにかく、こなたは泉じゃだめなんだよ!
こなたにまで四面楚歌になられるのは黙って見てられないんだよ!」
ゆいは珍しく怒号を混ぜて言う
しかし、こなたは極めて冷静に反論する
「お父さんが死んだら泉はもう私しかいない。だからこそ、私は泉を貫き通す
私は誰の養子にもなるつもりはないよ」
「これは私のお母さんが提案したんだよ…」
「…どうしておばさんがそんな事を提案するのさ」
「そうか…こなたは知らなかったんだね…」
ゆいはこなたに真剣な眼差しで
泉家と周りの親戚関係についての事実を話し始めた
340:デフォ北
08/09/09 20:09:25 wUra2qbQ
とりあえずここまでです
病気ネタは自作の中でこれが3作目みたいですが
よろしくお願いします
341:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 21:48:37 Iho6cslU
病気ネタは安易な感動系オチになりがちなので、
ぜひ新展開を期待したい。
「お父さん。そっちに行くね・・・」みたいなのは飽きた。
342:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 23:06:55 XMNkJ2zN
「デフォ北」「中尉」「大阪」が連載中か
すげー豪華執筆陣だな、おい
343:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/09 23:23:22 wUra2qbQ
>>341
今回は結構黒い方向へ展開して行くので
あっさりしたENDじゃないと思います
期待に応えられるかどうかは判りませんが…
344:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 00:18:56 7EcLDxnt
圧縮近いらしいから、あげとくぜ
345:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 00:24:16 7EcLDxnt
3つ目…
前二つはこなボラと白いこなたか
346:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 00:36:26 LU6lbgme
>>345
いえ、こなたランナー
正直あの辺は黒歴史です
白こなたはもう無かったことにして下さい…
347:名無しになりきれ
08/09/10 10:27:14 cv62wpk6
間もなく赤いK悪魔投下します。
予定3レスです。
348:赤いK悪魔の終焉2-6
08/09/10 10:31:29 cv62wpk6
「この時間は、予定を変更しまして、午後2時ごろ発生しました、篭城事件を報道します」。
「姉と、作家の泉そうじろうさん親子を殺害したとして、先日逮捕された埼玉県幸手市の
高2の被疑者が、検察への移送中に、発生した事故に乗じて手錠を外し逃走、近くの幼稚園に、
ナイフを持って押し入り、園児と職員、合わせて25名を人質に立てこもっている模様です」。
「危険ですので、付近の住民の方は外に出ないようにお願いします。」
「竜崎、これはデスノートでしょうか」?ワタリの疑問に対し、
「ガス管を点検中に、爆発事故が発生し、通りかかった移送車両が横転
被疑者が手錠の鍵を奪い逃走・・・・ガス会社作業員は2名死亡していますが、
刑事と警官3名は、重傷ですが生きています。ノートなら全員死んだ可能性が高いです」。
ノートは全て回収しましたし、隠しがあっても、監視下での使用は難しいでしょう」。
「ノートとは、無関係の可能性が高いですね。なるべく早く解決しましょう」。
警察車両から、続々と警官や、機動隊が降りて行く、警視庁や千葉県警等からも
続々と応援が駆けつけつつあった。更に、警視庁がが誇る「対テロ特殊急襲部隊」(SAT)
も到着した。近くのマンションの屋上には万一に備え、狙撃隊も配置された。
「竜崎電話が繋がりました。竜崎と話したいそうです」。
「山口です。ゆたかさん、怪我は無いですか。負傷していれば、病院で治療します」。
「かすり傷だから、大丈夫です。それと、中の人は全員無傷ですので安心して」。
「ありがとうございます。そこでしばらく休んだら、出て来て頂けませんか」?
「ガス爆発事故は偶然の産物です。これ以上は無意味では無いでしょうか」。
「確かに、ガス事故は偶然だよ、でもそれだけで判断するのは、危険じゃないかな、かな」?
「貴方がノートを隠し持っていないかどうかは徹底的に調べましたが」?
「さっきニュースで、福岡で傷害犯が、金沢で窃盗の常習犯が逮捕されたの。3分後に消すね」。
「直ぐに確認してください」!竜崎の指示で、ワタリと大石が慌てて電話で確認する。
「竜崎、福岡の傷害犯が心臓麻痺で死亡しました」。
「うーん、金沢の方もやられました。取調べ中にお亡くなりに」。
「間違いありません、被疑者はノートをまだ持っています。しかしどうやって隠したのか」?
竜崎の質問に対し、ゆたかはまるでゲームを楽しむかのように、
「今から説明してあげるね。山口さんのような天才でも解らないのは、当然だから安心して」。
349:赤いK悪魔の終焉2-7
08/09/10 10:41:00 cv62wpk6
ゆたかは嬉々として、ノートが見つからなかった理由を話し始めた。
「他のノートは知らないけれど、私のノートには不思議な能力があるんだよ。だよ」。
「最初の1ページだけ、ノートを透明に出来るの。私以外には、見る事は出来ないよ」。
「下に落ちたりしないようにも出来るの。お姉ちゃんの前で試したけど大丈夫だった」。
「忘れていたけど、ナイフは公園で奪ったの。絡んできた人がいたので、謝る振りをして
名前を書いてあげたんだよ。2人とも公衆トイレの横に転がっているよ。
既に竜崎の下には、公園で、若い男性2名の遺体発見の知らせが入っていた。
その時。聞き覚えのある声が聞こえた、以前キラ事件で共に捜査した刑事の声だ。
「竜崎じゃないですか。て事はやはり相手はキラ」?
「はい、キラです。松田さんと、相沢さんはどうしてここに」?
「さいたま署に容疑者を移送した帰りに、応援に行くように言われたんだ」。
「松田、お前の銃の腕で何とかならんか、これ以上犠牲者が出るのはまずい」。
「そうですね、未成年者ですが、キラである以上止むを得ないでしょう」。
「松田さん、ダメですよ。相手の身長は138センチしかありません」。
「138って、小学生低学年と同じじゃないですか。人質を盾にされたら、
狙撃は無理ですね。何と狡猾な、月・・・第一のキラより性質が悪いのでは」?
その時、制止を振り切り現場に入ってきた人達がいた。かがみ等3人だ。
「小早川さん、もう止めてください」。「これ以上罪を重ねないで」。
「私の名前を書いて、それで終わりにして」。
「かがみさん、だめっ」!「お姉ちゃん、ダメだよ」。
「私達は、こなたを助けられなかった。1人くらいこなたのそばに行ってあげないとね」。
「こなたは、天国でも問題起こしそうだから、しっかり見張らないとね」。
「かがみさん、将来有望な貴方達が死んではダメです」。
「そうだね、私が書きたいのはかがみ先輩達の名前じゃないよ。だからダメ」。
「先輩達には、計画の役に立ってもらったから恨みも無いし」。
「誰の名前ですか、聞くまでも無さそうですが」。
「山口さん、貴方の名前だよ。山口って言うのは偽名でしょ」?
350:赤いK悪魔の終焉2-8
08/09/10 10:46:38 cv62wpk6
「はい、とりあえず竜崎と呼んで下さい」。苦笑して答える竜崎。
「それも偽名みたいだけど、竜崎さん、私のノート持っているよね」。
「はい、持っています。焼いたりしたら貴方の記憶が飛んでしまうので」。
「偽物とすり替えたりする時間は、無いはずだよ。だよ」。
「はい、この事態は想定外でした。対応する時間は全くありませんでした」。
事実、竜崎はここに来て、初めてノート(1ページ分)がまだある事を知ったのである。
「竜崎さんが持っているノートは本物だよ。私には判るよ。感じがするの」。
「ノートに書く際は、心臓麻痺、眠るように死亡で良いですか」?
「OK。他の人は書かないよ。竜崎さんが死んだら、ノートを持って投降するよ」。
「ありがとうございます。ただし、私以外の名前を書いたら生命の保証は出来ません」。
「じゃ、早く書いてね。ここから見える位置でお願いするね」。
「1つ、最後の願いがあるのですが、良いですか、直ぐ終わります」。
「良いよ、あっ助命はダメだよ」。余裕の表情を見せるゆたか。
「最後におやつを食べさせてください。この時期だと、苺大福と、桜餅が良いですね」。
「うん、良いよ。誰かに買いに行かせてね」。竜崎は、近くの評判の良い菓子店の場所を教えた。
「かがみさん、この前の何か奢るという約束を果たしてください。予約は無くても買えます」。
「そこの半月堂さんで買ってきてください。饅頭もあると良いですね」。
かがみは悲しそうな顔で買いに行き、10分ほどで戻ってきた。
「竜崎さん、本当にいいの?食べ終わったら、死んでしまうんだよ」。
「竜崎、考え直してください」。かがみとワタリが止めようとするが、
「彼女が持っているのは、最後のノートです。もうこれ以上キラ事件で
死者が出ることは無くなります。私の名前が最後に書かれる事で、キラ事件に永遠に幕が引けるのであれば」。
全員竜崎の覚悟に、言葉を発することも出来ない。竜崎はおやつを美味しそうに食べた。
やがて「最後のおやつ」も終わり、竜崎はペンを手にした。
「ワタリ、私が死んだら、後継者達をお願いします。(MとN)支えになってください」。
全員竜崎のそばから離れる。つかさやみゆきは泣いている。
竜崎は迷わずに名前を書いた・・・しかし、最後の1文字を書こうとした時、無線が騒がしくなる。
「入ってはならない。下がりなさい」。誰かを制止する複数の声だ。竜崎の手が止る。
「ゆたか、もう止めて」!振り向くゆたか、そこに居たのは…?
351:赤いK悪魔の終焉2-8
08/09/10 10:55:10 cv62wpk6
今回は、ここまでです。午後にまた投稿するかもしれません。
後1日くらいで終わりそうです。
ありがとうございました。
352:JEDI_tkms1984
08/09/10 12:29:24 DWXLd+HA
今夜9時頃、予定通り投下しますのでよろしくお願いします。
353:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 16:33:41 6FkHY20Y
逃走中、重ね着脱ぎ七変化=ひったくりの「カメレオン」男-大阪
男性のバッグをひったくったとして、大阪府警生野署に窃盗容疑で逮捕された男が、捜査を惑わすために、
自転車で逃走するたびに重ね着した上着を脱ぎ捨て「七変化」していたことが26日、分かった。
署員の間では「カメレオン」と呼ばれていたという。
男は大阪府茨木市新和町、無職李博被告(42)=窃盗罪で起訴=。「犯人像と違う色のシャツを着ていたら、
カムフラージュできると思った」と話しているという。
同署によると、李被告は5月27日、東大阪市足代北の路上で、自営業の男性(69)から現金などが入ったバッグをひったくった後、
Tシャツを数枚脱ぎ捨てながら自転車で逃走した。
URLリンク(www.jiji.com)
>大阪府茨木市新和町、無職李博被告(42)
朝日新聞
URLリンク(www.asahi.com)
>同府茨木市新和町の無職、石原博容疑者(42)
354:デフォ北
08/09/10 16:52:29 LU6lbgme
>>352
いよいよですか。楽しみですねw
じゃあ自分は今晩の0時くらいにでも
355:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 17:18:45 dsVzgTAX
なんという豪華さ
356:『勘違い』(問題編)
08/09/10 18:48:07 riLT+uaS
これから続き投下します。
357:『勘違い』(問題編)
08/09/10 18:49:10 riLT+uaS
>>324
「あのね……私……」
ガララッ
「ほーら、席につけー」
彼女が何かをいいかけた。しかし、タイミング悪く担任の先生が入ってきた。そ
のまま話を聞くのも悪いと思い「また、後でね」と告げると私は自分の席へ向か
った。
「みんな揃っとるな?今日は入学式やからざっと自己紹介しておわるで!」
入ってきた先生は金髪で関西弁。見た目、いい感じのお姉さんと言った感じだっ
た。
「私は黒井ななこや。気軽に黒井先生っていってくれてええで♪よろしゅーな♪
」
そういって笑う先生を見ていると、クラスに恵まれたなと思わずにはいられなか
った。
「じゃ、みんな自己紹介してもらおか♪」
その黒井先生の一言に生徒一同急にざわめきだす。
自己紹介で何を言おうかと考え込む人、さっきまで平然としていたのに急に緊張
し始める人……。
いろいろだった。入学式ともなれば自己紹介することくらい簡単に予想できただ
ろうに。と、私は思った。
そんなこんなでざわめきつつも名前の若い順に自己紹介していくことになった。
「ほな泉、前にでて自己紹介しぃ?」
一番目は、泉さんだった。泉さんは頭文字が『い』だからその可能性は十分高か
った。
だが、泉さんが前に出る気配はなかった。
気になってそちらをみれば、泉さんは体をカタカタと震わせてうつ向いていた。
また緊張しているのだろうか……。
しかしそれにみかねた黒井先生が話しかける。
「クラスの自己紹介くらいでそんな緊張することないで?もっと気楽に。な?」
「……は、はい」
ふと、泉さんが不安そうにこちらをみる。
だから私は、頑張れ!という意味を込めてガッツポーズをした。
すると、泉さんは少しだけうなずいて前に出る。
358:『勘違い』(問題編)
08/09/10 18:50:12 riLT+uaS
>>357
スー……ハー……
と、深呼吸をする。
「……い、泉こなたです。特技は、昔空手を習っていたので、空手が出来ます。
これから一年間よろしくお願いします。」
「趣味とかはなんかないん?」
「趣味は…………」
黒井先生が質問する。
が、泉さんはそこで何故か声が少し小さくなる。
黒井先生は、それでもなにか聞き出そうと続ける。
「なんでもいいんやで?ゲームとか漫画とか。先生も好きやし」
「………ゲームは…少しやります」
「なるほどな。はい、ありがとう」
やっと終わったよとでも言うかのように息をつくと、泉さんは一礼してそそくさ
と席につくと、恥ずかしそうにうつ向いた。
泉さん頑張ったね……。お疲れ様……
それから数人の自己紹介が続き、いよいよ自分の番となった。
「初めまして、柊かがみといいます。家は神社で、時々手伝いをしています。趣
味は文庫小説を読むことです。よろしくお願いします」
よし、こんなものかな……。
あんまり喋りすぎてもイメージ悪いしね。
「ほい、よろしく……。じゃあ次、平塚雷鳥やな………」
それから少しして、一通り全員の自己紹介も終わり、今日することは終わった。
「一通り終わったな。ほな、今日は解散!」
359:『勘違い』(問題編)
08/09/10 18:51:08 riLT+uaS
>>358
放課後、生徒が皆帰っていったにもかかわらず、泉さんはうつ向いたまま座って
いた。
私は泉さんの席へむかった。先程言いかけた話を聞こうと思ったからだ。
「泉さん!」
「…………柊さん」
私の声に反応すると、顔をあげてこちらをみる。
「……かがみでいいわよ、その方が気が楽だわ」
「うん……。じゃあ私もこなたでいいよ、かがみ♪」
元気に反応するこなたをみて私も安心する。
「うん、じゃあこなた。さっき先生来る前に何か言いかけてたじゃない?それを
聞こうと思ったんだけど……」
だから私はすぐさま本題に入ろうとする。
けれど、こなたはまたうつ向き気味に言った。
「あ、うん……。それはまた今度でいいかな?」
「?……わかったわ」
頭上に疑問マークが浮かびつつもこなたの仕草をみる限りは、それ以上詮索しな
いほうがいいと判断し、そのまま私とこなたはしばらく他愛もない会話をしてい
た。
そのおかげでこなたのことが少しだけわかった気がする。
帰り道が途中まで同じこと、こなたは実は漫画やアニメやゲームが大好きなこと
。
それでいてオタクだって馬鹿にされるのが嫌で自己紹介ではいわなかったこと。
人見知りしやすくて他人の前では恥ずかしがりやなこと。
そのせいであまり友達がいなかったこと。
他にもいろいろあるが、ここで確実にひとついえることがある。
それはこなたが私を信頼してくれているということだ。それがとても嬉しくて、
私は上機嫌になる。
「それじゃあ、私はそろそろ帰るけど……」
「あ、じゃあ私も帰るわ。途中まで一緒に帰ろ?」
「うん♪」
嬉しそうに笑うこなたを見ていると、私も自然と笑みがこぼれる。
それから帰り支度をすると、私とこなたは教室を出た。
360:『勘違い』(問題編)
08/09/10 18:52:54 riLT+uaS
>>359
以上です。続きは、今日の夜中か明日にでも。
ではでは。
361:『勘違い』(問題編)
08/09/10 19:00:17 riLT+uaS
『勘違い』の入学式でこなたが椅子にぶつけて音をならしてしまったときの涙目なこなたを描いてみました。
URLリンク(pksp.jp)
362:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 19:34:21 4Yua1xDL
あ
そう
だ
この
なんか
よ
く
わかr
ら
ないい
のなに
?
363:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 20:36:17 8NToHDJr
あとがき見ると3人とも今晩投下予定or可能性ありか。
こなた自殺SSの人気に嫉妬w
そういえばこなたって格闘技経験者なんだよな。
ふと思ったんだけどこなた位の背丈で格闘技習ってた人って
素人の男子相手に勝算はどれ位あるんだろう?
現実的な意味で。
364:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 20:46:15 SEQ+XED0
バイトいじめ
URLリンク(www.uploda.org)
「ハルヒ厨帰れ!」
普通の絵じゃん、これ。スレチすまん
365:JEDI_tkms1984
08/09/10 21:12:55 6Y+PYtN2
みなさん、こんばんは。
ただいまから投下します。
今回はグロテスクな表現がありますのでご了承ください。
366:惨劇館1
08/09/10 21:14:45 6Y+PYtN2
「えっ、別荘?」
こなたが眠そうな目をこじ開けて大仰に驚いた。
「あ、いやまあ……厳密には別荘ってわけじゃないんだけどね」
かがみが慌てたように取り繕う。
「でもお話を聞くと別荘というより豪邸に近いようですね」
小振りな弁当箱をつつきながらみゆきも話に乗ってくる。
こなたはすでにチョココロネを食べ終えており、ブリックパックのカフェオレに吸いついている。
「うーん、豪邸ってほどでもないと思うけど。でもけっこう広かったわ」
件の別荘を想い起こしてか、かがみは遠い目をして言った。
彼女の脳裏に、少し前に見た光景が広がる。
ジャングルのような森林の中にある洋館。
絵画などでしかまずお目にかかれないようなシンメトリーの古い館だ。
「お父さんの知り合いの人が持ってるんだけどね。ずいぶん使ってなかったらしいのよ。
それで夏休みの思い出づくりにどうだ、って」
弁当箱を丁寧に片づけながらかがみが言った。
「それはもったいないですね」
「でしょ? で、どうせならみんなで行かないかなと思ってさ」
ただおの旧友にそこそこの資産家がいるらしい。
いかにして財を成したかは分からないが、各地に別荘をいくつも所有するほどの金持ちだという。
今回、その旧友が離島にある別荘を貸してくれるというのだ。
長いこと放ったらかしにしていたようで埃まみれではあるが、石造りの丈夫な館のため瑕疵はないらしい。
「それってタダなの?」
こなたが訊いた。
「知り合いからお金はとれないって言ってる。でも手入れしてないから汚いのは我慢してくれって」
つまり宿泊代を取らない代わりに、掃除は各自でやってくれということだ。
「心配しなくていいわよ。もう私がやってあるから」
と言ってかがみはニヤっと笑った。
「離島と仰いましたが、遠いのですか?」
今度はみゆきだ。
「けっこう遠いわね。いちおう最寄りの港で送迎船を頼むんだけど、30分くらいかかるかな」
というかがみの口調からして、館を掃除するために何度か往復したようだ。
・
・
・
・
・
次の連休に遊びに行かないか、と誘ったのはかがみだった。
いつもゴミゴミした都会にいるから、たまには自然の空気を味わおうという趣向である。
彼女は2か月ほど前から計画を立てており、休日にはちょくちょく館に出向いて手入れをしていた。
周辺の草を刈ったり、室内の汚れを洗い流したりとかなりの重労働である。
洋館で過ごすなど平民には滅多にない機会だからと、この申し出にはこなたも承諾している。
特に予定のなかったみゆきも、そんな貴重な体験ができるとあって二つ返事で誘いに乗った。
・
・
・
・
・
「それでさ、こなた」
やや間をおいて、かがみが言い難そうに切り出した。
367:惨劇館2
08/09/10 21:15:36 6Y+PYtN2
「私たちだけじゃ寂しいから……ゆたかちゃんも誘ってほしいのよ。駄目かな?」
”寂しい”という部分で急にトーンを落とす。
こなたは何か考えるようにしばらく俯いた後、
「……かがみがそのほうがいいなら、今日にでも声をかけてみるよ」
いつもの眠そうで、しかし真剣な顔つきでそう答える。
それから、とかがみは今度はみゆきに向きなおり、
「岩崎さんも呼びたいんだけど……」
この時もやはり歯切れの悪い口調で申し出た。
急に話を振られたみゆきは一瞬、キョトンとした顔つきで固まったがすぐに、
「え、ええ……分かりました」
曖昧な笑顔で頷く。
「ゆーちゃんが行くって言えば、みなみちゃんもきっとついて来るよ」
百合っぽい想像しながらこなたが言った。
彼女の頭には波打ち際を追いかけっこする2人がかなり鮮明に描かれている。
逃げるゆたかを追いかけるみなみ。
数十メートル走ったところで、ゆたかが苦しそうに胸を押さえてうずくまる。
慌てて駆け寄るみなみ。ゆたかが心配をかけまいと額に汗を浮かべて笑顔を返す。
最後はお姫様抱っこされて恥ずかしそうに俯くゆたかと、もっと恥ずかしそうに俯くみなみだ。
「―聞いてる?」
ツンデレのツンの部分を前面に押し出したかがみが、ぐいっとこなたの顔を覗き見た。
「あ、ごめん、何だっけ?」
ピンクの妄想にひとり萌えていたこなたが我に返る。
「だから、田村さんにも声をかけてほしいんだって」
若干イライラした様子でかがみが言った。
こなたの言動に呆れることはあっても、怒ることなど滅多にない彼女にしては珍しい反応だった。
「ひよりん? いいけど…………?」
かがみがいつもと違うことに、こなたはようやく気付いた。
田村ひよりといえば、立ち位置的には自分に近い。
オタク繋がりで親しくなったが、かがみと彼女はさして接点はない。
(やっぱり賑やかなほうがいいのかな……まあ、そういう気持ちもあると思うけど……)
ならば、とこなたは思いついたように顔を上げた。
「だったらさ、みさきちと峰岸さんも誘えばいいじゃん? 多いほうが―」
「ああ、駄目なのよ。2人とも予定があってさ」
こなたが言い終わらないうちにかがみが制した。
その様子を頬に軽く手をついて眺めているみゆき。
「じゃあ、私たちを入れて全員で6人ね」
この話はこれでおしまい、といった様子でかがみが手をパンと叩いた。
そこにみゆきが口を挟んできた。
「あの……いくらお知り合いの方の別荘とはいえ、私たちだけで大丈夫でしょうか?
どなたか保護者の方にもお付き添いいただいたほうが…………」
良識を弁えた彼女らしい提案だ。
念のために、ということなのだろう。
しかしかがみは、
「うーん、でも送迎の船が6人乗りなのよね。あ、船頭さんは数には入れないわよ?」
さほど考えていないように即答した。
そういう理由ならば仕方がない。
「私たちも子供じゃないんだからさ」
こなたの押しもあって、みゆきは渋々ながら納得した。
あんたはどう見ても子供だけどな、というかがみの指摘が入って再び和やかな雰囲気に包まれる。
しかし誰も笑わない。
重苦しい空気はどこからともなく入り込み、3人を陰鬱な気分にさせた。
「かがみさん…………」
翳りのある表情にまず気付いたのはみゆきだった。
「やはり今回の―」
「いいの! もう決めたんだから! ほら、あんたもそんな顔すんな」
柄にもなく気遣うような視線を向けるこなたに、かがみは虚勢を張った。
口調にツンデレらしい鋭さがない。
気丈に振る舞っているのが痛いくらいに分かるだけに、2人もどう返せばいいか分からない。
「とにかく次の連休は楽しもう。そのために準備してきたんだから」
濡れた瞳でかがみがそう言った時、チャイムが鳴った。
368:惨劇館3
08/09/10 21:16:32 6Y+PYtN2
「天気予報じゃ雨だって言ってたけど、晴れてよかったわね」
潮風にツインテールをなびかせながらかがみが言った。
「そうですね……てるてる坊主を吊るした甲斐がありました」
その横に座るみゆきが目を細めて海の向こうを眺める。
さらさらと流れる髪だけを見ても、彼女が育ちのいいお嬢様だと分かる。
「へぇ~、みゆきさんもそゆことするんだね」
こなたが割り込んできた。
みゆきは少し頬を赤らめて、
「ええ、まあ信じているわけではありませんが、あくまでおまじないということで……」
困ったように俯く。
そういう仕草がいちいち可愛いと思ったこなたは、
「でもさ、みゆきさん。晴れにならなかったらそのてるてる坊主がどうなるか知ってる?」
やや挑戦的な目で問いかけた。
「たしか童謡では首を斬られるんでしたよね」
みゆきは即答する。
「ほほぉ~、さすがみwikiさんだね! じゃあ晴れたら?」
「金の鈴をつけるんですよ」
これまた考える暇もなく答える。
彼女はただ博学なだけではない。
訊かれたことに対して、記憶の中からすぐに該当する項目を引っ張り出して答える。
「残念だったわね、こなた」
かがみが意地悪な笑みを浮かべた。
てるてる坊主の顛末はこなたが知っている数少ないトリビアのひとつだろう。
さすがのみゆきでも分からないだろう、と思っての出題だったがあっさり正答を言い当てられた。
「みゆきは何でも知ってるのよ」
まるで自分のことのようにかがみが威張る。
空と海。濃度の違う青に挟まれて6人は別荘を目指す。
小波に乗って船が小さく揺れた。
「ゆたか、大丈夫?」
てるてる坊主談義の陰で、横たわるゆたかと介抱するみなみがいる。
決して弱くない日差しと船の揺れのせいで、ゆたかは10分ほどこうして体を休めている。
「うん、大丈夫……」
大粒の汗をかいてはいるが血色はよい。
その口調にまだ力強さがあるのを感じ、みなみは少し安心した。
その様子を別の理由で見守るのはひよりだ。
普段、滅多に乗ることのない船。
その中で繰り広げられる百合の世界。
(これっスよ、これ! ありがとう! 小早川さん、岩崎さんッ!)
ひよりの脳内ではすでに次回作の同人誌10ページ近くが完成している。
「お嬢ちゃん、もうちぃっと辛抱してくんな。もうすぐ着くからよ」
操舵席から船頭の声がした。
50代くらいに見える気のよさそうなおじさんだ。
その柔和な顔にみなみが軽く会釈をした。
飛ばせば20分もかからない距離だが、ゆたかを気遣って船頭は速度を落として船を走らせてくれる。
ひよりは落ち着きなく辺りを見渡す。
見えるのは船べりと海しかないのだが、こういう風景をよく目に焼き付けておこうと思った。
「いいッスね~……」
珍しくオタクとしてではなく、ひとりの普通の少女としてひよりは感慨に耽った。
しかし視界にちらちらと飛び込んでくるのは―。
「まだ寝てたほうがいい……」
「い、いいよ、みなみちゃん。もう大丈夫だから」
やはり甘美な世界をおかまいなしに築いている2人だった……。
369:惨劇館4
08/09/10 21:18:23 6Y+PYtN2
「はいよ、お疲れさん」
絶妙なコントロールで船着場に横づけし、船頭が真っ黒に日焼けした顔をひょいと覗かせた。
ゆたかの体調も元に戻り、今はみなみの手を借りずとも自力で船から降りている。
「じゃあ、わしはこれで。迎えは明日の夕方でいいんだな?」
まだ船に乗っていたかがみに、船頭が帰りの予定を訊ねる。
「はい、いつもすみません。明日もお願いします」
と言って、鞄から封筒を取り出し手渡す。
だが船頭はかぶりを振った。
「いや、いいよいいよ。この程度の送迎でお金をとるわけにはいかん。それにきみたち、まだ学生だろう?
そういうお金は大事に取っておいて、必要な時に使いなさい」
「いえ、でも……」
「いいからいいから」
というやりとりをしばらく続けたが結局、船頭は一円のお金も受け取らなかった。
「ありがとうございました」
申し訳なさそうにお礼を述べ、かがみはゆっくりと船を降りた。
すでにこなたたちは浜辺にいる。
「おーーい、みゆきさーーん!!」
こなたの呼び声にかがみが振り返ると、みゆきは何やら船頭と話していた。
「……あ、はい。今行きます! どうもありがとうございました」
前半はこなたに、後半は船頭にそう言って足早に向かってくる。
全員が降りたのを確認してから、送迎船はくるりと向きを変えると飛沫をあげて地平線に消えた。
「すごくきれいだね」
ゆたかの感嘆に、一同がそろって眺める。
都会ではまずお目にかかれない絶景だ。
宝石を敷き詰めたような海。
覗き込めば底まで見通せそうだ。
海鳥の鳴き声に今度は空を見上げると、これもまた透き通るような青が続いている。
地元で見るのとは明らかに違う、自然が生み出した美があった。
風光明媚は何も遠方にだけあるわけではない。
微風でもさらさらと舞い上がる繊細な砂浜がいっぱいに広がっている。
真珠色の砂、そのところどころに打ち上げた流木。
「みんな、水着持ってきた?」
こなたが背丈ほどもあるバッグをおろしながら言う。
「あんた、何持ってきたのよ? 一泊だって言ったでしょ?」
1週間は泊まれそうな荷物の大きさに、かがみが呆れた口調でこぼした。
こなたは立てた人差し指を左右に振りながら、
「分かってないな、かがみん。DSに携帯プレイヤーは旅のお供の必需品だよ?」
小馬鹿にしたような顔でしれっと返す。
反論する気にもなれず、かがみはみゆきたちに向きなおった。
「別荘はあっちよ。ちょっと歩くけど、先に荷物を置いてからにしましょ」
という言葉に、早くも砂の城を作りかけたゆたかとみなみが慌てて立ち上がる。
それぞれに活動的な恰好で来ているため、もちろんこのまま波打ち際で戯れることはできる。
だがせっかくこんな綺麗な海に来ているのだ。
荷物を置き、水着に着替えて泳ぎたいと思うのが自然な欲求だ。
「ここからは遠いんですか?」
みなみのこの問いは、やはりゆたかの体調を気遣ってのものと思われる。
「そんなにないわよ。10分か15分くらいね」
ゆたかの歩く速度を計算しながらかがみが答えた。
「じゃあ行こっか」
肩越しに5人に告げ、かがみが先頭に立って歩き出す。
植物園で見るような背の高い樹木が乱立している。
足元には名前も知らない草が茂っていて、6人の歩みを阻むように足に絡み付いてくる。
「なんだか、LOSTを思い出しますね……」
興味深そうにきょろきょろと視線をさまよわせるみゆきが言う。
「LOSTって何ですか?」
今やゆたかの保護者のように病弱な少女の手を引いているみなみが、抑揚のない声で訊ねる。
「海外のドラマですよ。旅客機が孤島に墜落して、乗客が力を合わせて危機を乗り越える……というお話です。
登場人物が魅力的なんですよね。みな、それぞれに重い過去を背負っていて―」
「あ、それ知ってる。最後は怪物に食べられちゃうんだよね」
重い荷物を抱えながら、息切れひとつしないこなたが割り込んでくる。
370:惨劇館5
08/09/10 21:19:17 6Y+PYtN2
「ちょっと違うと思いますが……」
みゆきが苦笑するが、表情の端々に不安の色が見え隠れしている。
栄養状態がいいのか、この辺りの植物は大きく生長している。
高木から傘のように垂れ下がる葉が頭上に無数のアーチを作っている。
そのせいで陽光を完全に遮ってしまい、夜のような暗さになる場所もある。
「でも本当に怪物が出てきたりしないッスかね?」
木々の揺れる音に、ひよりが柄にもなく怯えたように言う。
「ええ~、怖いよ~」
すぐ横を歩いていたゆたかが不安げな顔になると、
「大丈夫。私がゆたかを守るから」
引いていた手をぎゅっと握る。
草木をかき分けて歩く。
不意に視界が開けた。
日光の直射を浴びて6人が反射的に目を細める。
「おおぉ~~!!」
最初にそれを見たこなたが仰天した。
ここに来てから目に飛び込むもの全てが新鮮だったが、これはレベルが違った。
一見すると黄土色の巨大な壁が鎮座しているように思える。
しかしじっくり観察すると、それは単なる館の外壁である。
高さ2メートルを超す外壁に囲まれた敷地の中に、件の洋館があった。
想像していたよりも少し小さいが、それでも館と呼ぶに相応しい荘厳さである。
「これは……すごいですね……」
みゆきでさえ、”すごい”という言葉しか出てこない。
「大っきいね~」
「うん」
遅れてやって来たゆたかとみなみも、呆然とした様子で洋館を見上げた。
「本当にここ泊まっていいんスかね……?」
2人の甘美な世界をしばらく堪能していたひよりは、我に返ったようにかがみに聞いた。
「許可はもらってるから。さすがに壺とかヨロイとか壊したりしたら弁償だと思うけど」
「えっ!? そんなのまで……?」
ひよりが大仰に驚く。
絵画から切り取ったような洋館は日本人向けに縮小化されているが、作りは本場と変わりない。
おそらく中も同じなのだろう。ひよりの脳内に、調度品の数々が浮かんでは消えた。
「花言葉は復讐……」
不意にこなたが呟いた。
「また、あんたは……いったい何のアニメよ?」
「弟切草知らないなんて、かがみもまだまだ浅いね」
あきれ顔のかがみに、にやりと笑みを浮かべる。
「さ、入るわよ」
その笑みを無視し、かがみが鉄扉に手をかける。
ギギギ……と、耳障りな音を立てて人ひとりが通れるくらいの隙間ができた。
雑草だらけの庭を踏みしめる。
「さすがにこれは刈る気にはなれなかったわ。他人の敷地だしね」
腰ほどの高さがあるススキのような雑草に向かってかがみが呟いた。
こなたなどは葉先が首のあたりまで達している。
「大丈夫とは思いますが、蛇などに注意したほうがよさそうですね」
こなたのすぐ後ろを歩くみゆきが不安そうな顔で言う。
「あるいは怪物とか?」
そう付け加えるひよりは、まだLOSTの話が頭にあるようだ。
数十歩歩いた先にようやく扉が見えた。
かがみがバッグから鍵を取り出し、錆だらけの鍵穴に差し込む。
大掛かりな建造物の割りに施錠は甘い。
取っ手を握り、力いっぱい開く。
「うわぁ~~」
直後に広がる光景に全員が息を呑んだ。
赤いカーペットが足元から伸び、数メートル先で左右に分かれている。
分かれた先は木製の格調高い階段が続く。
「これは驚きました……」
ロビーの広さにみゆきが目を丸くした。
まさしく映画のワンシーンだ。
371:惨劇館6
08/09/10 21:20:51 6Y+PYtN2
目の前にあるソファも、装飾用の西洋甲冑も、吊り下げられたシャンデリアも。
そのどれもが極上だ。
1泊2日の旅行にしては贅沢すぎる。
「車椅子のミイラとかコウモリのお姉さんとか出てきそうだね」
顎に手を当ててこなたが言った。
「はい、これ」
こなたのボケを無視して、かがみがそれぞれに四角く折った紙を渡す。
この館の見取り図だった。
1階と2階の間取りが簡単な線で描かれている。
1階は中央のロビーから東西に廊下が伸び、その左右に個室が6部屋ずつ。
ロビーの北側には厨房や浴室などが設備されている。
ほぼ同じ構造で2階にも個室があるから、都合24室の部屋が並んでいることになる。
「この赤いマークはなんですか?」
手渡された見取り図を覗きながらゆかたが訊く。
見ると1階のロビーに近い東側の3部屋、西側の3部屋にマークがついている。
「ああ、それね。私たちが泊まる部屋よ。手入れが間に合わなかったら、とりあえずその6部屋だけ」
「他の部屋はどうなってるの?」
というこなたの問いに、かがみは一瞬狼狽したように、
「あ、まあ……散らかってるからさ。ほら、そんな部屋使うわけにはいかないでしょ?」
取り繕うように言った。
ふーん、と興味なさそうに返すこなた。
「トイレはこことここ。お風呂はこっちね。で、これが食堂で―」
顔を突き合わせ、見取り図を使って各場所を説明する。
中が広いから歩き回って説明するより、こちらの方が手っ取り早い。
だいたいの位置を確認したところで、名々がマークのついた部屋から好きな場所を選ぶ。
かがみ、こなた、みゆきは東側の3室。
ゆたか、みなみ、ひよりは西側に決まった。
「上はどうなっているのでしょうか?」
「2階は私もほとんど見てないのよ。とりあえずロビーから順に掃除してただけだからね」
ここに永住するわけではないのだから、自分たちが使う場所だけ手入れしていればいい。
「それにしても……」
ひよりが見取り図から顔を上げてぐるりと見渡した。
「すごいッスね……」
玄関のすぐ右手には長テーブルとソファが、談話しやすいように配置されている。
左側には剣を持った甲冑がこちらを向いて立っている。
そのすぐ横に暖炉がある。が、この館には煙突はないからこれはただの飾りだ。
ロビーだけを見ればちょっとしたホテルのようなものだった。
「じゃあさ、とりあえず荷物置いてこようよ。遊びに行くのはそれからってことで」
遊びに関しては抜群の力を発揮するこなたが、重い荷物を抱えてさっさと部屋に向かう。
「ではここで落ち合いましょう」
みゆきの言葉に、それぞれ自分にあてられた部屋へと移動する。
・
・
・
・
・
10分後。
荷物を片付け、水着姿になった6人がロビーに揃った。
ここから砂浜まではあの森林を通らなければならない。
水着姿といっても、彼女たちは上から薄手の上着を羽織っている。
「おまっ……またそれかよ……」
かがみがジト目で見た先には、小学校時代のスクール水着を見事に着こなすこなたがいた。
その横に立っているゆたかも体格では大差ない。
ただしこちらは高校生としては妥当なチョイスをしている。
「それでは参りましょうか」
純白のレオタードタイプに身を包むみゆきは、20代後半でも通りそうなほど大人っぽい。
ぞろぞろと館を出ようとしたところに、
「あ、ごめん。みんな先に行っててくれる?」
ロビーの真ん中あたりでかがみが言った。
372:惨劇館7
08/09/10 21:22:25 6Y+PYtN2
「ん、どしたの?」
洒落か本気か、浮き輪まで用意しているこなたが訝った。
「ちょっとやる事ができたのよ。すぐに行くから。道は分かるわよね?」
「それでしたら私も手伝いますよ。2人のほうが用事もすぐに―ー」
「いいから、みゆきも先に行っててよ」
「ですが―」
「っていうかさ、このメンバーだとみゆきがいないと不安なのよ……」
特にこなたが、という意味を込めてかがみが流し目を送った。
「そういうことでしたら……」
かがみとこなたを交互に見つめてから、みゆきが苦笑して言った。
下級生チームは2人が先導すれば問題ないだろう。
「本当にいいの? なんなら私が……」
今度はやりとりを見ていたこなたが申し出るが、かがみは同じように協力を断った。
それでは、と言い残しみゆきを先頭に続く4人も館を出て行く。
雑草だらけの庭を抜け、生い茂る草木をかき分けて進む。
少し前に一度通っている道だから、来た時よりも抜けるまでに時間はかからなかった。
「ねえ、あっちの方に行ってみない?」
着くなりゆたかが、みなみとひよりに言った。
彼女が指し示すのは離れにある岩場だ。
あそこから日陰もあるから、疲れてもすぐに日差しを避けることができる。
「うん」
「いいね、行こっか」
岩場の利点を素早く察知した2人が頷く。
「お姉ちゃん、私たちあっちに行ってるから」
「ほいよ~、気をつけてね」
2人がついているから大丈夫だろうと思ったこなたは、特に何の心配もしていない。
「ビーチパラソルでも持って来たほうがよかったでしょうか?」
「いいんじゃない? かさ張るだけだしね」
眠そうな目で言いながら、こなたはすでに浮き輪につかまってプカプカ浮いている。
活動的なみゆきではないが、今日ばかりは波と戯れたいのかこなたの傍で背泳を披露した。
背中に当たる冷たさと陽光の暖かさが心地よい。
みゆきは泳ぐのをやめ、しばらく漂った。
「ねえ、みゆきさん」
不意に声をかけられ、そちらを振り向こうとバランスを崩したみゆきの顔に海水がかかった。
「は、はい……ふぅ、なんでしょうか?」
「あのさ、かがみの事だけど」
浮き輪に体重を預け、こなたが声をひそめた。
ゆたかたちはやや離れた岩場で砂の城造りに熱中している。
聞き取られることはないだろう。
「ええ、私も気になっていました……ずいぶん無理をされているみたいですね」
「私もそう思う。きっと寂しかったんじゃないかな……だからこうやって私たちを誘ってくれたのかも……」
とろんとした眼差しで、しかし口調は真剣そのものにこなたが言う。
この辺りの波は優しい。
揺籃のような心地よさがほどよく眠気を誘う。
「いいのかなって―」
「えっ?」
「楽しんでていいのかなって。つかさの事は私にも―」
「泉さん」
みゆきが落ち着いた口調で制した。
「……泉さんのせいではありませんよ。あれは事故ですから……誰のせいでもありませんから」
「だけどさ―」
「お気持ちは分かります。ですがあれは偶然です。それに泉さんがそんなこと仰っていたら……。
私たちを誘ってくださったかがみさんにも悪いですよ」
淀みなくみゆきは述べたが、言葉の選択には彼女も熟慮したようだ。
こなたへの言葉、かがみを想っての言葉に適切な表現が見つからない。
「おーーい!!」
塞ぎ込むこなたが何か言いかけた時、森の方向からかがみの声がした。
こちらへ向かって走ってくる。
「遅くなってごめーん!」
373:惨劇館8
08/09/10 21:24:13 6Y+PYtN2
体の上下にわずかに遅れて、決して豊かとはいえない胸が小さく弾む。
「行きましょう」
言うが早いか、みゆきは綺麗なフォームで浜へ泳ぐ。
こなたも浮き輪を掴みなおしてその後を追う。
砂の城を完成させたゆたかたちもやって来る。
「これ探してたのよ」
かがみが棒状の包みを置いた。
ほどくと中からビーチバレー用のネットが出てきた。
「せっかくだからさ、みんなでやろうと思って」
肩で息をしながらかがみが笑う。
こなた、ゆたかが率先してポールを砂に差し込む。
直立したところで比較的長身のみゆきとみなみがネットの高さを調節する。
その間にかがみが一緒に持ってきたビーチボールを膨らませる。
「チーム分けはどうするの?」
こなたが訊くと、
「あの……私はパスってことでいいッスかね……」
おずおずとひよりが手を挙げた。
「運動は苦手なもので」
恥ずかしそうに頭を掻く。
私も、と続いて声をあげたのはゆたかだ。
こちらも理由は同じ。激しい運動は体に障る。
結局こなたとかがみ、みゆきとみなみでチームが組まれた。
「私が審判やりますから」
「じゃあ私は得点数えるね」
それぞれに役割が決まり、ゲームが始まった。
単なるお遊びだからルールも何もかもいい加減なものだ。
「ちょ、かがみん! 今のは取れるでしょ」
「うっさいわね。あんたほど器用じゃないのよ」
「さすがみなみさん。お上手ですね」
「みゆきさんも……」
「柊先輩、すごいっスね」
「お姉ちゃん、がんばって~」
374:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 21:34:01 ARMrfzvc
>>363
いくら格闘技をやってたからって、真正面から戦ったら筋力やリーチ等の面で不利だと思う。抱えて持ち上げられたら何も出来なくなるだろうし…。
もしヤるなら不意打ち。後ろから鈍器で頸椎を一撃とか。相手が複数ならゲリラ戦。
まあ、こなたの事だから戦うとか喧嘩以前に、そうならない状況にするんじゃないかな。
とはいえ原作でデンプシーロールとか二重の極みとか一生懸命練習した様な事言ってたし、アミノ式のCMの運動なら全部出来るとも言ってたから、その運動能力をフルに活かして男子をフルボッコする所も見たいけど。
375:JEDI_tkms1984
08/09/10 22:00:11 6Y+PYtN2
以上、キリのよいところで今夜はここまでにします。
(この最後の投稿がちょうど規制に)
それではまた明日。
376:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 22:27:19 CIuvKJLt
>>363
「格闘技やってたこなたの強さってどれ位?」
スレリンク(asaloon板)
ネタレスも多いけど真面目な考察もあるから読んでみれ。
全体的に相手がマジなら辛い反面、二次キャラだから書けば何でもありって意見よ多めかな?
>>375
まさに嵐の前の静けさだな……
377:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 22:56:56 SMH8QdzX
てめえら大生復活したからさっさと去ね
まじで目障りだ虫唾が走る
378:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/10 23:30:49 sOBuHyNZ
6巻読んでると、こなた自殺させたりかがみボッチにするより、
みゆきボッチネタ展開したくなる今日この頃。
作者絡んでのみゆきいじめかよw
>>377
大生戻った途端にお前運営に突撃する
オチが読めんぜ。一昨日来な。
379:デフォ北
08/09/11 00:01:51 LU6lbgme
ではそろそろ
実は、こなたは泉家や小早川家の両親どころか
かなた側の両親とさえ顔を合わせた覚えが無いのである
それは、そうじろうの周りの親戚関係が完全に断絶していることを物語っていた
その原因はある小さな誤解から生まれたもの
田舎の石川から逃げるように埼玉にやって来た
そうじろうとかなたは同居生活を始めた
当時かなたの父親が大麻所持で逮捕されたことが発覚し
そうじろうの両親とかなたの両親の関係は最悪になっていた
しかし、親の確固たる反対を無視してまで
隠居生活を始めた二人は数年の交際を経て、親戚に内密な結婚を遂げる
そうじろうは小説家への道を極め、かなたは出産の為の準備期間を過ごしていた
そんな中、かなたの病気が発覚した
それは、元々のかなたの持病が悪化したものであった
かつて覚醒剤所持の父親に暴行を加えられ続けていたかなたが
一生傷は出来なかったもののストレスや痣を作って
ついには精神的な無治の持病まで患ってしまったのだ
それを知らされたのは妊娠の診断を下された日の事である
その日、家に帰宅するとそうじろうは
待ち兼ねていたかのようにかなたを出迎えた
食べ切れない程並ぶ豪華料理やシャンパン
まるで妊娠しているのを悟っていたかのように
こんなに嬉しそうなそうじろうに
かなたは病気のことを切り出す事が出来ず、時間だけがどんどん過ぎて行った
そうじろうは毎日家に居て小説家でありながらも家事もあらかた手伝ってくれる
かなたはいかにそうじろうに支えられて生きているか身をもって実感した
そして、かなたが出産間際に入院しだした頃
漸くそうじろうはかなたの病を知ることになる
だが、かなたは初めから子供を産むと決めていたので
今更降ろすなどということはしなかった
5月28日、ようやく一人の女の子が生まれ
その子供の名はこなたと名付けられた
しかし、その日を境にかなたが家に帰る事は二度と無かった
かなたの両親も、そうじろうの両親から勘当されてまで
交際を始めた二人を未だ許すことのない頑固者である上に
何処へ行くかの置き手紙も無かった
それ故に共に病院に来ることが無かった為に
かなたの現状を知らないままであった
とうとうかなたが死ぬと、漸くお互いの両親に訃報が回った
その時、かなたの両親の偏見からかそうじろうが毎日毎日小説を書き続け
かなたの事を気にも止めず筆を進めていたのではないかという
勝手な誤解が生まれてしまったのである
噂が町中に広がり、そうじろうの両親はその誤解から故郷を追い出されて自殺
そうじろうは完全に悪人扱いにされ、親戚関係は断絶状態
かなたの両親はこなたが小学生になる前に早死にし
ついには小早川家にまで疎外されたのである
ゆたかを引き取ったのもそのためである
そうじろうは孤独に苦しみ努力しながらこなたをここまで育ててきたのだ
380:デフォ北
08/09/11 00:03:26 LU6lbgme
しまった安価忘れてましたorz↑は>>339の続きです
「今からでもいいよ。小早川こなたになろう?」
「嫌だ!」
「こなた!!」
「やめてよ二人とも!!」
ゆたかが泣き声混じりに叫ぶ
あまりに二人の声が五月蝿かったので起きてきたようだ
「ゆたか…」
「やっぱり駄目だよ…こんな事は…こなたお姉ちゃんの自由でいいじゃない…」
「何で誤解だって判ったのに執拗に泉家を拒むの?
私には全然関係無いことじゃない」
こなたは今までに見せたことの無いような剣幕で指摘する
「お母さんは叔父さんのせいで両親が死んだと思ってるんだよ…
それは誤解なんだけど…自殺したのは事実だし
だから私達も頼んだんだ
お母さんになんとか泉家を許して欲しいって
そしたらこう提案してくれたの
もし叔父さんが死んで、こなたが小早川家に来るんだったら疎外はやめるって…」
「…そっか。もういいよ
二人して私を裏切るんだね
私達を疎外するような小早川家なんて、こっちからお断りだよ…もう来ないで。
勿論グルの成実家にも来てもらわなくていいから
単なる誤解だけでお父さんの死を望んでるような輩が
我が家に居ること事態に虫酸が走るんだよ!!!」
「こ、こなた…聞いてよ」
こなたはゆいとゆたかを玄関へ追い出す
「出てって!!さっさと出ていけ!!もう親戚の面して二度と来るな!!」
こなたは二人を外へ押し倒し、砂利の上に転ぶ二人を蔑むような目で睨みながら
勢いよくドアを閉めた
その音は閑静な住宅街に大きくこだました
ゆたかは泣き出してしまい
ゆいもこなたの憐れさに耐えられなくなって涙を零した
あの事実だけは言えないから…
こなたは自室に駆け戻り、布団を涙に濡らした
もう、小早川家は敵なんだ
ひとしきり泣いたら睡魔が襲い掛かり、こなたはそのまま眠りについた
翌日、こなたはまだ太陽が顔を出す前に目覚めた
布団の上で暫くほうけていたが、自分のすべき事を思い出し
朝食と昼食用弁当の支度を渋々始めた
もはや卵焼きすら喉を通らなかったこなたは
作った食事を食べるなり戻してしまった
一先ず弁当を詰めたこなたは、溜息をついて病院を目指した
381:デフォ北
08/09/11 00:04:30 LU6lbgme
こなたは一人病室に入り
単調な電子音が等間隔に鳴り響く心電図を一目見ながら
未だ目覚めないそうじろうの隣に座る
そうじろうの腕には何本もの点滴の針が刺さっており
酸素マスクには一定のペースで水蒸気が張り付く
そうじろうはゆたかを実家に送り出す時は普通だった
そういえばあの日、ゆたかが罪悪感に満ちた顔で帰ったような気がする
恐らく二度と泉家に住むことは無いと知っていたのだろう
そうじろうが倒れて意識不明になっていたのは翌日の朝方
それ以来、そうじろうの意識は無い
こなたはそうじろうの手を握りしめる
…まだほんのり温かい
そうじろうは前日よりも痩せ細っており、かなり窶れているようだった
ふと病床の脇を見ると、棚の上に写真立てが飾られてあった
その写真にはこなたがまだ赤ん坊でかなたに抱かれており
その隣でそうじろうが笑っている、そんな写真だった
泉家の居間の棚の上にあるあの写真である
「あ、おはようございます」
白い服を纏った昨日の男性医師が病室に入って来る
医師は突然の来客に一瞬驚いた姿を見せ、挨拶する
こなたも席を立って軽く頭を下げる
医師は聴診器をそうじろうの胸に当てたり
点滴柱にぶら下がる薬の量を確認していた
「…容態はどうですか?」
ふと、こなたは尋ねる
「昨日からお変わりはありません
ですが、やはり脳細胞の欠落が多いようで…
このままですと目覚めないまま亡くなることも…」
「そんな…嫌です、嫌です!なんとか治して下さいよ!」
こなたは医師の白衣を引っ張って言う
「落ち着いて下さい、まだそうなると決まった訳では無いですから…
貴女は…そうじろうさんの娘の、こなたさんでしたね」
「…はい」
「そこの写真立て…見ましたか?」
「…今見ました」
「あの写真は、そうじろうさんが倒れられた時に
ずっと握り締めていた写真なんですよ
お父さん、家族の事をよっぽど愛されてるんですね
貴女は本当に幸せな娘さんです
お父さんのことを誇りに思ってあげて下さい」
こなたは思わず照れ笑いする
しかしその笑みも次第に再び涙に変わり、ほんのり焼けた頬を濡らしてゆく
「私達も全力を尽くしますが…覚悟はしておいて下さいね」
「…はい」
「では」
382:デフォ北
08/09/11 00:05:23 m+6GQEnk
そう言うと、医師は病室から静かに出て行った
沈黙が病室を包む
余りに静かで耳鳴りがする
こなたはそうじろうにゆっくりと近づき、再び手を両手で包む
「お父さん…」
思わずそう呟いていた
すると、そうじろうの瞼がぴくりと微かに動いた
「お父さん?」
そうじろうは目を薄く開き、辺りを見回して最後にこなたの方を向く
「お父さん、お父さん!良かった…良かったよぉ…」
こなたは何度目か判らないが、あまりの嬉しさに泣いたのは初めてだった
しかしその嬉しさもつかの間であり
こなたにとって一番辛辣な言葉がそうじろうにより投げ掛けられることとなった
「…誰ですか?」
「えっ…?」
383:デフォ北
08/09/11 00:09:39 m+6GQEnk
キリがいいのでここまでです
今書いてる部分に追いつかないように少しずつ投下していますので
その点についてはご了承下さい
ではまた明日。
>>375
あなたの文章力には本当に感服させられる限りです
これからも頑張って下さいね
384:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:28:41 mmHbk04T
こなたのうざさは異常ッ!!
ソースは俺
385:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:30:06 mmHbk04T
つかさ「くさくてさー」
かがみ「くさいよねー」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「くさいよね~ふふふっ」
(ああ~なんて幸せなんだ…こんなかわいい女の子に囲まれて会話を交わすなんて…
髪が紫なのと、変なメガネブタがいるのが少し気になるけど取るに足らないことだぜ…これであいつさえいなければ…)
こなた「ん?どったの?なんの話してんのさ~!?」
俺「ああ!?てめえのことだよボケ!寄るなゴキブリが!!」
こなた「え…」
かがみ「ちょ、ちょっと~!!ど、どうしたのよ急に!!それは酷いすぎでしょ!!」
つかさ「そうだよ~酷いと思うな~」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「え…ちょ…」
かがみ「早くこなたに謝りなさいよ!」
つかさ「そ、そうだよ~!」
みゆき「たしかにそれはありますね!」
こなた「み、みんな…」
俺「ご、ごめん…なさい…」
こなた「い、いやそんな気にしてないからいいのに…ははは…」
かがみ「もうこんなやつほっといて行こっ、こなた」
みゆき「たしかにそれはありますね」
つかさ「あ~お姉ちゃんたち待って~」
俺「…」
あああぁぁ!!!!こなたうぜええええ!!!!!
386:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:31:16 mmHbk04T
俺「へぇ~、つかささんはそうなんだ~」
つかさ「え…つかささん…」
俺「いやいや柊さんじゃどっちかわからないじゃん?」
つかさ「あ、うん、そうだよね、でもなんだか恥ずかしいな」
俺「そういうとこ可愛いよね、つかささんは☆」
つかさ「え…///」
俺(ふふ、この馬鹿女、完全に俺にフォーリンラブってんな。よし、もう一押しってとこか…)
こなた「おはよーつかさー!」
俺(でた!KYチビガリクソンッッ!!!)
つかさ「あーこなちゃんおはよー」
俺「お、おはよ」
こなた「そういやチョココロネなんだけどさー」
俺(はいでました十八番どうでもいい話)
つかさ「難しいよね~」
みゆき「お恥ずかしながら、私ははちぎって~」
俺(あ、ピザメガネいたんだ)
みゆき「そうすることにより~」
俺(うんちくなげぇ~…)
こなた「さすがみゆきさん!!」
俺「あああもう!!さすがじゃねぇよハゲ!!さっきからゴミみてぇな話ばっかしやがってよぉお!!!
それもこれもてめえが悪ぃんだよゴキブリがぁ!!」
こなた「え…」
ガラッ
かがみ「またあんたこなたいじめてんのね!!いい加減にしなさいよ!」
つかさ「あたしもそういうの酷いと思うな~」
みゆき「たしかにそれはありますね」
かがみ「ほら早く謝りなさいよ」
俺「ご、ごめん…なさい…」
あああああぁぁぁ!!!こなたうぜええええええ!!!!!!
387:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:32:14 mmHbk04T
かがみ「~ってわけよ」
俺「ははは」
みゆき「それは傑作ですね」
つかさ「そ、そんなことしてないよ~」
かがみ「いやいや言い逃れはできないわよ~」
つかさ「そんなこと言ったらこの間お姉ちゃんだってこの間ご飯のとき…」
俺「え、なになに?」
かがみ「ちょ、それは!!」
つかさ「それがさ…」
かがみ「だぁーー!!つかさ!もうやめなさいよ!!」
俺「気になるな~ニヤニヤ」
かがみ「気にしなくていいの!///」
俺(まったく、焦るお前も最高にキュートだぜかがみ…。ああ、かがみかわいいよかがみ…
ていうかつかさもかわいいよつかさ…。柊かわいいよ柊…
相変わらず変なブタが一匹混じってるけど、そんなこと差ほど気にならないぜ…幸せすぎるぜ…)
こなた「焦るかがみん萌え~」
俺(てめえさえいなけりゃな!!こなた!!!)
こたな「そういや萌えで思い出したんだけどさ~こないだゲマズ行ったらさ~」
ガシッ
俺「いちいちオタ話を被せてくるんじゃねぇ!!」
こなた「…ヒッ!」
俺「てめえがッ!絡んでくるとッ!甘酸っぱい雰囲気もッ!汗酸っぱい雰囲気にッ!なるんだよッ!
親父のッ!枕みたいなッ!すえた臭いがッ!すんだよおッ!!」
つかさ「やめてー!」
かがみ「あんたいい加減にしなさいよ!!」バシッ
俺「へぶしっ!」
つかさ「こなちゃん!大丈夫!?」
こなた「ゲホ、ゲホッ!あ、う、うん…平気…だよ…」
かがみ「やだ震えてる…あんた女の子にこんなことするとか何考えてんの!」
俺「だ、だって…」
こなた「い、いいよかがみん…だ、大丈夫…だから…」
かがみ「こなたこんな怯えてるじゃない!もう先生に言うからね!いこっ!」
つかさ「こういうことするの最低だと思う…じゃあね!」
みゆき「たしかにそれはありますね。それでは失礼します」
俺「…」
あああぁぁぁ!!!!こなたうぜええええぇぇ!!!!!!!
388:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:33:28 mmHbk04T
つかさ「はいどーぞ」
かがみ「まあ入って入って」
俺「おじゃましまーす…」
つかさ「ん?どうしたの?ボーとして」
俺「いやぁ女の子の部屋ってこんなんなってるんだな~って思ってさー」ニヤニヤ
かがみ「ヤダ、そんなジロジロみないでよ!」
つかさ「へへへーいつもより綺麗にしてるねお姉ちゃん」
かがみ「ちょ、馬鹿、そんなことないわよ!つかさの部屋なんて凄いんだから!ちょっと見に行ってみよっか」
俺「いくいく」
つかさ「あーーー!!やめてぇー!ウソウソ!」
かがみ「なら余計なこと言わないの!」
つかさ「ごめんなさ~い」
かがみ「わかればよろしい。あ、ちょっとそこで待っててくれる?今飲み物とお菓子持ってくるね」
俺「あ、お気遣いなく」
つかさ「お姉ちゃんあたしはね~え~と」
かがみ「つかさも手伝うの!ほら、いっしょにいくわよ!」
つかさ「ふええ、はぁ~~い」
バタン
俺(まったく、なめ回したくなるほどカワイイ姉妹だぜ…
て、ここはかがみんの部屋…あのベッドで毎晩寝てるのかハァハァ…ムムッ!
あのタンスの中にかがみんの…下着が…!!イカン!思わずおいらの股間がサマーキャンプ!!
いやーにしてもまさかここまでこぎつけるとは…我ながら女の子の部屋に来るとか神だろ!全知全能の神だろ!
俺始まったな。いや始まりすぎだろこれは!!)
こなた「なんか漫画ないかなーと」ガサゴソ
俺(てめぇさえいなければな!!こなた!!!)
389:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:34:22 mmHbk04T
こなた「ん~本ばっかだなぁ~あたし活字ダメなんだよなぁ~」
俺(ふん、無能が。
にしてもかがみ知性溢れてかわいいよかがみハァハァ…)
こなた「あ、ゲームあった。ねーねー、これ対戦しようよ。」
俺「…!?」
こなた「そーそーキミだよキミ。」
俺「てめぇ気安く…!!」
(いかん駄目だ!冷静になれ雄一郎。ここでまたキレたら二人に嫌われてしまう…!我慢だ…我慢…クールになれ雄一郎…)
俺「…お、俺とゴキ…、泉さんがかい?」
こなた「うんそだよ。対戦しよーよ!あたし負けないよー!」
俺「わ、わかった。いいよ。やろうよ。」
こなた「ワーイ!悪いけど手加減はしないよー」
俺「…はは、お手柔らかに…」
ピコピコ
つかさ「はーい持ってきたよ~」
かがみ「ごめんね、遅くなって~。って二人でゲームなんてやって~」
つかさ「仲良しだね!」
俺「…」
390:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:35:49 mmHbk04T
俺「…」ギジギジ
こなた「甘い!」
俺「…!」
こなた「はいパターン入ったぁ」
俺「!!」
こなた「へいへいへいへ~い!成す術無しとはこのこ…ヘボラッッ!」
俺「やってられっかボケ!!何がパターン入っただボケ!!髪長いし死ねッ!ゲーオタだし死ねッ!」
つかさ「やめてーー!」
かがみ「ちょっと!負けたぐらいでコントローラー投げ付けるなんてあんたどうかしてんじゃないの!?」
俺「だ、だって…」
こなた「いいんだよ…、あたしも調子乗りすぎたし…」
かがみ「よくないわよ!大丈夫こなた!?怪我ない!?」
つかさ「こなちゃん大丈夫!?」
こなた「いやホントちょっと当たっただけだからさ…ジョブジョブ…」
かがみ「…帰ってよ。」
俺「いや、その…魔がさして…」
かがみ「帰ってよ!!もう二度とこないで!!」
つかさ「お姉ちゃんの言うとおり、今日はもう帰って…」
みゆき「たしかにそれはありますね!!」
俺「あ、いたんだ」
かがみ「早く帰って!!」
俺「…おじゃま…しました…」
あああぁぁぁ!!!!こなたうぜぇええええ!!!!!!
391:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:37:26 mmHbk04T
こなたのうざさは異常シリーズ
まだまだ続くよ☆
スーパー田中ちゃんタイムはこれからだよ☆
392:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:40:01 w58aiqvH
お前バカか
393:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 00:41:51 if4a/q+A
さっきから頑張り過ぎたろWWW
394:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:04:42 s0BMgdjB
なんかダるー なんかデるー
あいしテるー あれ一個が違ってるんるー
なやみン坊ー 高鉄棒ー
おいしん簿ー いーかげんにシナサイ
飛んでったアイツの火照るカラダって
所謂(いわゆる)ふつーのおにゃのコ
驚いたあたしだけ?豚骨ハリガネおかわり
だだだだだ…だぁッ!!
俺「うおおおお!!」
かがみ「ちょっとぉ!!またぁ!?」
つかさ「こなちゃん!大丈夫!!」
こなた「ゴフッ!だ、大丈夫だよ…ちょっくら前蹴りが水月にクリーンヒットしたぐらいだから…ゴフッ」
かがみ「あんた何してんのよ!!こなたが何したっていうのよ!!」
俺「いや…その、つい…」
かがみ「つい、でこんなことするとかあんたおかしいんじゃないの!?」
つかさ「そうだよ酷いよ!ただみんなで歌ってただけじゃない!」
みゆき「たしかにそれはありますね!」
俺「あ、いたんだ」
こなた「…み、みんな、だ、大丈夫だから…」
かがみ「あんたはしゃべんないで!ほらいっしょに保健室いこっ!立てる?」
こなた「かがみん…ありがと…」
つかさ「あたしもいくよ。こなちゃん心配だし」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「あ、じゃあ俺も…」
かがみ「あんたは来なくていいわよ!!馬鹿!死んじゃえ!」
俺「…」
ああああぁぁぁ!!!!こなたうぜぇええええ!!!!!
395:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:05:28 s0BMgdjB
こなた「うおっ!なんということか、夏休み終わったっていうのに宿題やってないや…
まあいっか、かがみに見せてもーらおっと」
俺「そうはいかんざき」
こなた「ギョ!な、何なのさ」
俺「テメエみたいな害虫がかがみさんの宿題をみようなんて100世紀早えんだよ」
こなた「いやいやあんたに関係ないでしょ」
俺「とりあえず俺を倒してからいくんだなフフフ」
こなた「はは~んこりゃ新しいネタかなんかだね!
フフフ、あたしは一応格闘技経験者なんだぞ~シュシュシュ…テボラァッ!!」
俺「笑止ッ!!女の力で男に敵うと思ったか!!このうつけものめがッ!!」
こなた「う、うう~」
かがみ「ちょ、ちょっと!あんた何してんのよ!!」
俺「!!」
こなた「か、かがみ…なんで…?」
かがみ「そ、その、あんたにゲーム借りようと思って!あとほら、どうせ宿題やってないと思って…」
俺「おやさしいですね」
かがみ「あんたはうっさいわよ!もう…こなた痛がってるじゃない!!」
こなた「だ、大丈夫だよ…ちょっくらボディブローで肋骨何本かいっちゃったぐらいだから…ゴフッ」
かがみ「こなた!!しっかりして!捕まって!いっしょに病院いこっ!」
こなた「かがみ…ありがと…へへおかげで宿題…やらずに済みそうだね…」
かがみ「バカ…」
俺「お役に立てて光栄です」
かがみ「あんたはもう黙って!!死ね!あんたなんかもう二度と見たくもない!!じゃあね!!」
俺「…」
あああぁああぁ!!!!こなたうぜえええええ!!!!!
396:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:07:32 s0BMgdjB
規制されたからパソコン変えましたwwwどんどんいきます
まだまだ田中ちゃんタイムは終わらない
397:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:11:16 s0BMgdjB
俺(あーかがみつかさで姉妹丼してぇ~
ベッドの上だと思いの外積極的なつかさ、ベッドの上だだと思いの外恥じらうかがみ…たまらん
にしてこなたうぜぇな)
白石「おい、おいってば」
俺「あ、ああ、ど、どうしたんだよ」
白石「いや、どうしたもこうしたもお前があんまり思い詰めた顔してたからよ」
俺「そ、そんなことないけど」
白石「無理すんなよ!へへっわかるんだぜ俺には…泉のことだろ?誰にも言わないからさ」
俺「ああ…まぁそうだよ…あいつだよ…」
白石「やっぱり!…気持ちはわかるよ」
俺「だろ!だってあいつ空気読めないし、オタだって開き直っててキモいし、
チビでキモいし、髪長くてキモいし、口変でキモいし、声変でキモいし…」
白石「小さくてカワイイしな。わかるよ」
俺「いや、お前俺の話聞いて…」
白石「オーーーイみんな!!田中が泉のこと好きなんだってぇーー!!」
俺「…!!!」
「えぇーマジかよ」「うそー」「あのクラスのイケメン担当の田中君が!?」
ガヤガヤ
俺「いや…ちょ…ちが」
つかさ「えぇ~ホントなの?キャー」
俺「いや、まって、ちが」
こなた「な、なんと!」
俺「いやホント違うから!」
みゆき「これは傑作ですね」
俺「ブタ、てめえは黙れ」
398:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:14:43 UmyGILoy
田中圭一のほうが幾らかマシだ
399:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:15:10 s0BMgdjB
白石「ヒューヒュー!!ほら泉もなんとか言えよ!男に恥かかすなよ!ヘイヘ~イ!」
こなた「…う、うん、そ、その…嬉しい…よ///」
白石「ヒャッホー!!同意とみてよろしいですね!同意とみてよろしいですね!!」
つかさ「キャー」
俺「ま、マジで違うから!!」
白石「あらあら~ムキになっちゃってキャワイイ!」
俺「いやホントちがっ」
こなた「…///」
白石「そーれ、キス!キス!キス!キス!」
『キス!キス!キス!キス!キス!キス!』
俺「…死にたい」
ガラッ
ナナコ「コラー!いつまで、さわいどんねん!授業始まるから席つきー!!」
白石「いやー田中くんと泉さんの赤い実が弾ける瞬間を見ちゃったもんで、パチッ☆」
ナナコ「ほほー、そりゃめでたいな。でも残念ながら学生の本分は学業なんでな、いまからテスト返すでー」
『えぇー!!』
俺(ふう…なんとか命拾いしたぜ)
こなた「…///」
俺「ッッ!!!こっち見てんじゃねぇよ!!ゴキブリがぁ!!」
ナナコ「コラッ!痴話喧嘩もそんぐらいにしーやー、授業中やで」
白石「妬けるね~オフタリサン!」
『アハハハハハ』
俺「…」
あああああぁぁぁ!!!!こなたうぜぇえええええ!!!!!
400:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:19:10 s0BMgdjB
つかさ「ねーねー今日放課後空いてるかなー」
俺「え!?う、うんまぁ」
(え、あらやだこの馬鹿女いつになく積極的じゃない。フヘヘいよいよ完全に俺にイカレちまったようだなフヘヘ)
つかさ「お姉ちゃんとゆきちゃんとでいっしょにでかけないかな?」
俺「え…!!」
(え、何この姉妹丼フラグ…まあ小煩いブタが一匹混じってるけどもとから空気みたいなもんだしどうでもいいか。
飛べない豚はただの豚だし。いや…まてよ!ゴキブリが…!!)
俺「えーと、その、ゴキ…泉さんは?」
つかさ「ああ、こなちゃんならバイトなんだってさ。えっと、こなちゃんが来ないといやかな?」
俺「いやいやそんなことないよ!!いやー楽しみだなぁ!!」
つかさ「そっか。んじゃ5時に駅ね!」
俺「うんじゃああとでね~♪」
(ゴキブリにしては珍しく空気読んだなありがとうフヘヘ)
放課後
俺「ところでどこいくの?」
つかさ「へへへ~ヒミツ」
かがみ「きっと喜んでくれると思うわよ」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「ワクワクしちゃうなぁ~」
トコトコ
俺「こ、ここは…」
つかさ「まあ開けてみてよ」
俺「ゴクリ…」バタッ
こなた「お帰りなさいませご主人様!」
俺「キモッ!!!」
バタン
401:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:20:04 s0BMgdjB
俺「俺帰る」
かがみ「ちょ、ちょっとどうしたのよ~!」
つかさ「そーだよ照れ臭いのはわかるけど、せっかくだから…ね」
みゆき「たしかにそれはありますね」
俺「…」
402:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 01:55:54 6Um08lhc
田中だけど、また規制されたwww
続きはまた今度で
403:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 02:50:46 TTMZyo8W
>>355
中尉、うつ☆すた大阪、SF655、デフォ北、JEDI…
神すぎワロタwwwwwww
404:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 08:16:28 so4wwyRJ
活きのいい馬鹿がやってきたw
405:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 11:56:35 5gYiEJPq
やけに伸びていると思ったらプチ祭りがあったのか
乙
406:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 12:43:19 3uyB92aO
このスレに飛び込もうと考えてる人たちも、
彼くらい元気よくな!
407:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 17:24:13 OfEEFQFa
沖縄氏なんか描いてくれー
408:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 17:38:22 i4WPIJiF
振り込め詐欺容疑、韓国籍の男ら逮捕・警視庁
融資保証金名目などで現金を振り込ませてだまし取ったとして、警視庁少年事件課は25日までに、
韓国籍で住所不定、無職、李貴信容疑者(29)ら計8人を詐欺などの疑いで逮捕した。
李容疑者は容疑を認めているという。
同課は、李容疑者を中心とした振り込め詐欺グループが昨年3月から同5月までの間、
全国の多重債務者など計約250人から約1800万円をだまし取ったとみて、調べを進めている。
調べによると、李容疑者らは昨年3月中旬ごろ、「日本総和株式会社」と称する金融会社社員を装い
ダイレクトメールを送付し、当時60歳だった山形県の飲食店店員の女性に架空の融資話を持ちかけ、
「融資には保険加入が必要」などと話し、計約284万円をだまし取った疑い。
李容疑者らは多重債務者リストを名簿業者から入手し、ダイレクトメールを送っていた。(13:01)
URLリンク(www.nikkei.co.jp)
409:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 17:45:36 8wUR9W0R
>>402
それVIPで何日か前に立ったウザこなた突発スレのだろうw
410:(≡ω≡.)神奈川
08/09/11 20:45:18 uylmZyg4
なんか祭りみたいだから参加しても良いかな?
空いてる時間で良いんで。
411:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 21:03:06 n6/VLIUQ
大歓迎。てか今誰も居ないっぽいから、カム
412:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 21:04:44 m+6GQEnk
>>411
いや、そろそろジェダイさんが…
413:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 21:05:30 n6/VLIUQ
ああそうか、いつも21時頃だったな
414:名無しさん@お腹いっぱい。
08/09/11 21:06:04 FgvtHLwi
ああセンスのない虐待の人か
まあ勝手に投下したら?
ID変えんなよNGするから
415:JEDI_tkms1984
08/09/11 21:10:31 c+jUmJVi
皆さん、こんばんは。
今夜も投下させていただきます。
そういえばいつもこのくらいの時間ですね。
別に決めてるわけじゃないですが……。
416:惨劇館9
08/09/11 21:12:07 c+jUmJVi
そうして1時間ほど白熱した試合を展開した頃。
「あれ……?」
ボールの行き来を目で追っていたひよりが空を見上げた。
青かった空がいつの間にか灰色に染まっている。
そのあちこちから落ちてくる水滴。
「うそ、さっきまであんなに晴れてたのに?」
雨に気付いたかがみも天を仰ぐ。
ぽつぽつと降る雨は次第に勢いを増してくる。
「このままでは風邪をひいてしまいます。戻りましょう」
言いながらみゆきはすでにネットの取り外しにかかっている。
雨量が多くなるにともなって強い風も吹きつけてくる。
手早く後片付けをすませると、かがみたちは小走りに館を目指す。
水分を含んだ泥土に足をとられそうになりながら、ようやく館にたどり着いた時には、
ザーザーと轟きをあげながら、大粒の雨が容赦なく降り注いでいた。
「山の天気は変わりやすいっていうけど、海もそうなのかな?」
というこなたの問いに、
「小さい頃に沖縄に行った時も、こんな風に雨が降りました」
ぼそりとみなみが答えた。
とにかく間一髪だったと一同は揃って荷物をおろす。
「ゆーちゃん、大丈夫?」
常人にはただの降雨でも、ゆたかが当たればそれだけで発熱することもある。
「うん、平気」
屈託なく笑う様子を見る限りでは心配はなさそうだ。
「濡れたままじゃ風邪ひくわね。交代でお風呂入ろっか」
かがみがロビーの北側を指差した。
「今からお湯を張ったのでは時間がかかるのでは?」
というみゆきの指摘があり、入浴はあっさりシャワーに変更された。
体調を考えてまずはゆたかが先に浴びることになった。
残った5人はその間に濡れた体を拭き、厚手の上着でしのぐことにする。
「もうこんな時間……」
ロビー脇のソファにもたれていたひよりが腕時計を見て呟く。
古臭いアナログの針は午後5時23分を示している。
「夢中になって遊んでたからね。それにこんな天気じゃ時間の感覚も狂うし」
こなたが窓の外を覗き見る。
白と灰と黒が混ざり損ねたような雲が空をすっかり覆っている。
先ほどまでの勢いはないにしても、沛然として雨が降っている。
ほどなくしてゆたかが戻ってくる。
その後ひより、みなみと順に浴室に消え、最後のかがみが出てくる頃には午後6時を過ぎていた。
「あれ? あんなのあったっけ?」
こなたが間抜けな声を出した。
かがみたちがその視線の先をたどると、装飾用暖炉の上に真鍮製の燭台が置いてある。
煤けているがそれなりに高価そうな代物だ。
「枝付きの燭台ですね」
みゆきが言った。
台座から先端が5本、横に並ぶように分かれている。
そのそれぞれに蝋燭が立てられ、ほのかに火が灯っている。
魔術やパーティーで使うような、高さ30センチほどもある豪華な蝋燭だ。
「いつの間に……」
「いいじゃない。雰囲気出ててさ」
かがみが笑いながら言った。
褒め言葉に応えるように、5つの火がゆらりと揺れた。
「ところで、夕食はどうしましょうか?」
思い出したようにみゆきが言った。
全員の視線がかがみに集まる。
417:惨劇館10
08/09/11 21:14:22 c+jUmJVi
「……カ、カップ麺くらいならあるけど……?」
ぎこちない笑みから何の準備もないと分かり、奇妙な空気が流れる。
「いちおう材料はあるのよ? でも、ね……」
料理は得意ではない、という事実をかがみは言葉を切ることで伝えた。
しょうがないなあ、とこなたがおもむろに立ち上がる。
「材料あるんでしょ? だったら私が作ってみるよ」
「私も手伝う」
ゆたかがそれに倣う。
「では私たちは食器などの準備をしますね」
示し合わせたようにみゆきとみなみが2人の後を追って厨房に消えた。
「え、えっ……?」
気がつくとかがみとひよりだけがロビーに取り残されていた。
「……私たちはどうしたらいいっスかね?」
自分だけ何もしないことに後ろめたさを感じてか、ひよりが低頭して言った。
しばらくの間があって―。
「掃除……かな。食堂の」
食堂のテーブルに6人が揃った。
並べられた料理はこの場の雰囲気からあまりにもかけ離れた、一般家庭の料理だ。
肉じゃがと味噌汁。それに少しばかりのサラダ。飲み物は麦茶。
食後のデザートは誰かが持ってきたスナック菓子だ、
「いただきます」
各々が箸をつける。
「美味しい!」
まず声をあげたのはひよりだった。
「本当に美味しいですね。お味噌汁もとても」
みゆきは食べ方のマナーを心得ており、上品に椀に口をつけた。
ステーキだのワインだのが出なくてもいい。
肉じゃがだって、味噌汁だって立派な一品だ。
「よかったね、お姉ちゃん」
高評を得られてゆたかが嬉しそうに笑う。
「うちじゃよく作ってるからね。あ、かがみにも教えてあげよっか?」
口元に手をあて、したり顔でこなたが言った。
その口調が何とも憎たらしい。
「ま、まあ、そのうちね……」
かがみは中空に目を泳がせた。
418:惨劇館11
08/09/11 21:15:58 c+jUmJVi
食後の片づけが終わると、誰が誘うともなしに6人はロビーに集まる。
この館にはテレビもラジオもない。
こなたは最初、深夜アニメが観られないと不満を言っていたが、今はそんなこともすっかり忘れている。
「ちょっと部屋に行ってきますね。すぐに戻ってくるッスから」
ひよりがいそいそと立ち上がる。
「お、創作意欲に火がついたね?」
「そうなんスよ。ラブラブ百合物語第7集! 忘れないうちにメモっとこうと思いましてね。
小早川さん、岩崎さんのおかげだよ!」
なぜか名前を出された2人はキョトンとして互いに顔を見合わせた。
ひよりの発言の意味はこなたにしか分からない。
軽い足取りで廊下に消えるひよりを見送ると、こなたがバッグからトランプを取り出した。
「旅行の定番だよね。TCGのほうがいいんだけど、今日はこっちで」
「当たり前だ。そんなの、あんたたちしか分からないっつーの」
ツッコミながら、手際よくカードを切って配るこなたを見て相当カードゲームをやりこんでいるな、とかがみは思った。
「じゃ最初はババ抜きね」
こなたが勝手に決めてゲームを始める。
特に誰も口を挟まなかったから、そのまま5人でババ抜きをやることになった。
「あら、私のところにジョーカーが……」
「みゆき、それ言っちゃ駄目なんじゃ……?」
「大丈夫ですよ。引かせる自信がありますから」
「ゆーちゃんは順調だね」
「あ、ゆたか、それ取ったら駄目……」
「え、そうなの? じゃあこっち…………みなみちゃん、これって―?」
「岩崎さんもなかなかやるわね。ってことはゆたかちゃんが今持ってるわけか」
「そういうことになりますね。はい、フルハウスです」
「甘い! こっちもフルハウスよ」
「では引き分けですね」
「よく見てみなさい、みゆき。こっちはキングとクイーンよ」
「…………フォーカード」
「ポーカーフェイスのみなみさんはやはりお強いですね」
「じゃあこっちはファイブカードで」
「はあ? そんな役柄なんて……ちょっと、なんでジョーカー入れてるのよ」
「ふふん。そういうルールもあるのだよ、かがみん」
ババ抜きはいつの間にやらポーカーに変わり、気がつくと大富豪が始まり、七並べに転じていた。
「田村さん、遅いですね」
たっぷり1時間は遊んだ時、思い出したようにみゆきが言った。
そういえば、と4人も顔を見合わせる。
ゲームに集中し過ぎてひよりのことをすっかり忘れていた。
「すぐに戻ってくるって言ってたけど?」
「筆が進んでるのかもね。2人ともラブラブだったし……」
にやり、とこなたが笑う。
「寝てるのかもしれません」
みなみが言った。
「雨に当たったから風邪を引いたのかも―」
「ちょっと見てくるわ」
かがみが立ち上がる。
私も、とこなたも同行する。
ひよりの部屋はロビーの西側、割り当てられた3室の中では一番奥にある。
「日中はけっこう暑かったからね。熱中症とかになってなかったらいいけど」
2人は赤いカーペットの廊下を足早に進む。
ロビーや食堂に比べて照明が暗いため、廊下の突き当たりまでは見えない。
419:惨劇館12
08/09/11 21:17:10 c+jUmJVi
「なんだか寒いわね……」
かがみは言いかけた言葉を途中で切った。
そしてこなたを見る。
なんとなく空気が重くなっているのを2人は感じていた。
ひよりの部屋の前に立ち、かがみがノックする。
「田村さん?」
…………返事はない。
「おーい、ひよりーん」
少し強くドアを叩きながらこなたも呼びかけるが、中からは何の反応もなかった。
寝ているのかも、とこなたは思ったが、なぜか厭な予感がしてドアノブに手をかける。
「ちょ、ちょっと。入るのは駄目だろ。マナーってものが、あんたには―」
「倒れてるかもしんないじゃん」
なぜか真剣な表情のこなたを見て、かがみは押し黙った。
年季の入った木製のドアは、少し開くだけで不気味な軋りを立てる。
「うっ…………!」
鼻をつく不快な臭いが室内に充満していた。
ただならぬ気配を感じてこなたが一気にドアを開ける。
ひよりが壁にもたれて座っていた。
四肢をだらんと力なく伸ばしたまま。
「あ、あ、あ…………!!」
2人とも言葉を発せなかった。
丁寧に置かれた人形のように座るひよりには首がなかった。
何かに斬り飛ばされたような綺麗な切断面から、赤とも黒ともつかない血液が噴き出した跡がある。
「ああ、あ……こ…んな…………!」
こなたは腰が抜けたようにその場にへたり込んだ。
似たような状態のかがみはしかし気力だけで体重を支えると、廊下をロビーに向かって走り出す。
血相を変えたかがみに、みゆきたちは何事かと問い詰めた。
「どうしたんですか!」
みゆきとゆたかが同時に訊いてくる。
「田村さんが……田村さんが……!!」
廊下の奥を指さしながら、同じ言葉を繰り返す。
「落ち着いてください、かがみさん! いったいどうしたんですか!?」
「田村さん……田村さんが……!!」
なおも繰り返す。
埒が明かないと思い、みゆきはひよりの部屋へ向かった。
その後ろからゆたかとみなみもついてくる。
「あっ……?」
目の前に情けなく座りこんでいるこなたがいる。
怯えたような表情で、開けっぱなしのひよりの部屋を見つめ続けている。
「お姉ちゃん?」
ゆたかの問いにこなたは答えない。
(………………?)
みゆきはそっと部屋を覗き込んだ。
「見てはいけませんッッ!!」
惨状を目撃した瞬間、みゆきは反射的に後ろを振り返った。
しかしその制止はわずかに遅く、ゆたかとみなみはすでにその光景を見てしまっていた。
ほとんど凝固しかけている血の海の中、居眠りするようにもたれる首のないひよりを―。
「なに……これ…………」
理解が追い付かない出来事に、ゆたかは呆けたようにひよりを凝視した。
眩暈を覚えながら、みゆきは乱暴にドアを閉めた。
バタン! と大きな音にようやくこなたの意識が現実に引き戻される。
「みゆきさん……」
ふらふらと立ち上がり、みゆきの顔を見る。
「…………ロビーに」
泣きそうになるのを懸命に抑え、みゆきは肩で息をしながら歩き出した。
その後ろにみなみに体を支えられながらのゆたか、こなたが続く。