08/07/30 13:12:35 d8wh9z8/
ただお!?
「ついでに貴方の心も、盗ませていただきますか」
三人組の窃盗団の一人から、蠱惑的な発言がなされた。
そしてそれは紛れもなく、成実ゆいに向けてなされたものだった。
レオタードという挑発的な格好もまた、その発言の艶かしさを際立たせている。
「窃盗団から警察に告白なんて、おねーさんビックリだ。
魅力的な女性だけど、お断りさせてもらうよ。生憎、夫持ちでね」
女性、と成実ゆいは言ったが、自らその言葉に違和感を覚えていたのも事実だった。
三人組のうち、二人は間違いなく女性なのだろう。
胸の双丘と、手入れの行き届いた髪、そして妖艶な身体のラインが
女性であるという事実を雄弁に物語っている。
しかし…。残った一人は女性なのだろうか。
膨らみのない胸や短い髪、レオタードごしにでも分かる筋肉質な肉体は、
おおよそ女性という存在からはかけ離れている。
何より…その股間は、醜く盛り上がっていた。
手入れされていない脛毛や腋毛と相まって、ひたすら不快感だけが募る。
「はぁ、捕まえる前に、お役交代をお願いするよ。
みきさん連れて来い…」
早く引き下がってくれ、トリガーに力を込める前に。
射殺しそうになる衝動を必死に理性で押さえ込みながら、
成実ゆいはみきの登場を祈り続けた。