09/06/05 17:58:50 x40q4Sek
>>1
乙ナー・サンシャイン
池沼の荒らしはスルーの方向で。
4:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 18:07:53 ScRQBP1S
>>1乙、前スレはドグラに覆われてしまったようだ
5:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 18:18:21 x40q4Sek
【前スレが500KB達した理由の概要】
頭のおかしいウジムシ野郎である以下のID連中。
ID:0ACEP7qq
ID:cPAIjuA7
ID:PGt2it5y
ID:kSFQSsIX
ID:t+pWBEIa
ID:OgYnRDn3
ID:VHqeKsFl
おそらくすべて同一人物だろうが、前スレの>>292-386で意味の無い記号列を
ひたすらコピペしまくってレスを無駄に使い、スレを消費したのみならず、
急激な書き込み量と速度で板に多大な負担をかけたであろうクソどもです。
こいつらは頭にドグラが憑いてるか、脳みその代わりにウンコが詰まっている
ド低脳の汚物なので、見つけたら6000度の火柱で消毒しておきましょう。
6:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 18:34:33 GUQI1tmv
>>5
頭にくるのは非常にわかるが、自身が>>3で書いてる通り
スルーして、ほじくりかえさないほうが良いと思うぜ………
7:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 19:06:18 AZBklrEO
よくわからんが真ゲッターに取り込まれる前の凱と同じ状態になったやつがいるのか
8:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 20:05:57 e+d3GQUM
ついにこのスレもラ=グースに見つかってしまったのか…
9:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 20:08:56 ScRQBP1S
ラ=グースによる検閲か……
10:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 21:07:12 trxC5bgR
ついにラ=グースが生まれたのか!!
11:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 21:25:18 YLNkTp6w
前スレ>>291
言葉の上ならわかる。でも実際に大暴れしたラ=グース細胞やゲッペラみたいなシーンがあれば石川世界最大の怪物と言われても納得できたんだ
実際に読んだ話に出てきてすげえって思った石川先生の怪物達より、ほとんど登場してない奴のが凄いぜと語られても納得しにくかったんでちょっと書き込んでみた
というわけで今は魔獣以外に時天空関連の怪物が出る話探してる途中
12:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 21:36:04 iirM5+Aa
>>5
だれか水木兄貴かJAMに(STORM)を起こさして。
>>11
まあ、時空天について資料が少ないのは仕方ないよ。
これから描くという時に、新たな戦場にケンチャン誘われたからな。
13:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/05 23:01:30 u51XTfNt
てかこの手の嵐最近多いね
14:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 02:13:23 YVBnNdCP
今ゲッター線についてのアンサイクロぺディア見てきたけど面白いなw
URLリンク(ansaikuropedia.org)
15:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 11:26:06 OvIGbcs4
笑ったけど、何故か異常に説得力があるな
16:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 12:55:24 MdUwUI9b
「號」の時に隼人のフィアンセが登場したが、隼人の恋愛なんてビタイチ想像できねぇ
17:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 13:22:40 93hQ7rhg
隼人のリアクションと渓が発言から、両者の間に愛はあるらしいが自爆ロボの解体に志願するあたり、相手も特殊なんだろう。
18:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 18:36:07 q+Ikr2zE
竜馬もアークで拓馬という子供を作ってるくらいだからな。
そういえばゲッターとクロスするSSを見て思うけど、ゲッター側のキャラのほとんどがそのクロス元の世界において、別格扱いされるよね。
身体的には普通の人より強いってレベルだけど
19:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 18:51:49 OvIGbcs4
異常な戦闘意欲が目だつからじゃない?あとチェンゲとかの影響かと
20:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 18:57:44 3zPOGN1j
>>18
……え?
新ゲの隼人とか、爪で鬼の頭蓋骨切り裂いてなかったか?
それと互角の竜馬、握力で頭蓋骨粉砕した武蔵坊……いや、新ゲは極端かな
漫画の方も敷島の大口径銃を使いこなしてるしなあ。
21:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 18:58:33 MdUwUI9b
新ゲでの竜馬の斧無双とか
22:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:10:06 U72PqG2N
ネオゲも結構派手にやらかしてた気が
23:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:21:50 fWqor8Rp
単純な肉弾戦では原作含めてもネオゲ竜馬が多分一番強い
頑丈すぎる
24:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:35:10 JhztBuXU
>>23
あの落下シーンはギャグとしか……
漫画でも犬の首をはねたり、裏拳で爬虫人類の頭を叩き潰してたりしたからなぁ。
それでも、「人間」て枠からははみ出してはいないかと。
25:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:52:19 y2zHb+K+
仮面ライダーとか超人と戦って勝てるとは思えないが
無茶苦茶なことをして、負けなさそうな感じがするのがゲッターチームという感じ
まあ、その無茶苦茶が売りということだ
26:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 20:01:24 OvIGbcs4
ライダーとの「闘い」は勝てないだろうけど、単純な「殺し合い」だったらいい所まで行きそうで怖いな
トラップに敷島印のマッドウェポンを駆使して大立ち周り…
ライダーもそうだけど、土壇場力っつーの?凄まじいよな。ゲッターチームもその点で言えば互角かもな
27:いっそのことですな、
09/06/06 20:03:39 oEgZBzPw
ブレイブ・ストーリーや十二国記やふたつのスピカや東京マグニチュード8.0と
石川賢作品の融合が観たいと思っているのは俺だけですかね。
亘「よくもこんな……よくもこんな素晴しい世界に呼んでくれたのう!! 最高じゃあ!」
28:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 20:33:16 fWqor8Rp
その無茶苦茶度が一番高いのが極道兵器だよな、スペック上負けてても負ける気がしないっていう
29:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 21:58:03 gumm1JUI
銃夢とうまくクロスできないもんかと考えている
ノヴァ博士と意気投合する敷島博士とか
宇宙空手と大立ち回りを演じる竜馬とかどうか
30:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 22:05:27 OvIGbcs4
銃夢はいいよね~。ノヴァ博士が最高。ジャシュガンも格好いい。ガリィちゃん可愛いし
あの混沌と荒廃さと命の軽さがいい味を出してる
だから>>29よ、頑張ってくれ。応援してる
31:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 22:47:01 q+Ikr2zE
もし新ゲの竜馬がFF5の世界にきたら…というのを考えた
「エクスデスっ!首を洗って待ってやがれぇぇ!」
と言いながら発破を両手にもって、ビッグブリッジを爆破しながら爆走してくる竜馬を容易に想像できた。
32:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 23:08:31 gumm1JUI
石川キャラはなぜか何にでも勝てそうなんだよな
ARMSジャバウォックVS真説魔獣慎一 大怪獣頂上決戦!ってのも昨日考えて
書ききる能力が足りないことに気づいた
33:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 23:11:52 /HNYjZCh
ARMSてか皆川は石川賢好きすぎw
34:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 23:15:13 gLt0D6Nv
庵野のことも忘れないでやってくれ……
35:激突!! ゲッター対ガイアー
09/06/07 08:54:37 4Q1p+3X8
第15話、投下します。
36:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話①
09/06/07 08:55:31 4Q1p+3X8
『起きろ、拓馬』
(うっ……)
聞き覚えのある呼び声に刺激され、拓馬がゆっくりと瞳を開ける。
全身が泥中に嵌っているかのような疲労感から、彼は指一本動かす事ができず、
かろうじて開いた視界から僅かに覗く、うすぼんやりとした世界を、ただ呆然と眺め続けていた。
(ここ、は……?)
『どうやら聞こえてはいるようだな……
さすがに不死身と言うだけの事はある、しぶとさだけは相当なもんだ』
(なに、を?)
癪に障る口調の男を見定めようと、拓馬が瞳を凝らす。
しかし、朦朧とした意識が捉える事ができたのは、まばゆい逆光にゆらめく人影のみであった。
『聞け、拓馬…… 第六神体・ラーが再び動き出した。
日本政府に匿われているマーズをおびき出すため、都民を人質にとってな』
(何だって!?)
『おそらく、マーズも近い内に動かざるを得ないだろう。
そして、ガイアーとラーが激突する事態になれば、例えどちらが勝とうとも、地球は消滅する』
(…………)
『だが……』
と、男はそこで言葉を区切り、ゆっくりと顔を上げた。
その視線の先を窺う事は、今の拓馬には叶わない。
『だが、アークなら…… 新たな進化を始めた、あのゲッターならば、この事態を収拾できるかもしれん
この世界の悲劇的結末を回避せんがために、ゲッターに内在する意思が、アークを飛ばしたと言うのならば……』
(お前……)
『ゲッターは動かせるようにしてある、後はお前次第だ』
(ま、待て……)
靴音を響かせ遠ざかってくシルエットに、拓馬が必死で取りすがる。
しかし、肉体は、まるで根を下ろしたかのようにピクリとも動かず、拓馬の思いは空回りするばかりであった。
と、その時、不意に男は歩みを止め、拓馬に対し、振り向く事なくポツリと言った。
『こんな茶番でハジをかくなよ、拓馬。
……俺たちの戦いの決着は、元の世界でつける!』
(―ッ!?)
・
・
・
37:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話②
09/06/07 08:56:29 4Q1p+3X8
「待てッ! カムイ!」
叫びと共に、拓馬は寝床から跳ね起きた。
無人の室内に残響がこだまし、やがて、シンとした静寂が周囲を包んだ。
「ここは……?」
頭を一つ振るい、周囲を見渡す。
そこは、おびただしいダクトと配管が走り、大小の計器が立ち並んだ、廃工場のような一室。
いや、薄汚れた厚手のシートで区切られていなければ、部屋とすら呼べないような袋小路の一角であった。
と、不意に即席のカーテンが開き、見覚えのある坊主頭が、にゅっと顔を覗かせた。
「オゥ、ようやく起きたか! 拓馬」
「獏…… ここはどこだ?」
「いや、俺にも分かんねぇことばかりなんだがよ……」
獏に促され、ほの暗い廊下を二人が進む。
鼻を突くカビ臭い匂いが、その建物が長い間、無人で放置されていた物であろう事を示していた。
やがて、通路の果てから差し込む光と共に、二人の視界が一気に開けた。
「うおっ!」
眼前に広がる壮大な光景に、拓馬が驚きの声を上げる。
辿り着いた先は、ゆうに体育館が一つは収まりそうなほどの広さを持った、円筒状のホールであった。
「何だこりゃ? ここは一体どこなんだよ!」
外周に巡らされた欄干より下層を見下ろす。
ホールは吹き抜けの構造で、ほの暗い非常灯の下では窺い知れぬほどに底が深い。
一方、頭上を見れば、巡らされた幾つかの欄干の輪の先に、
垂直に取り付けられた門のような、大型のハッチの姿がわずかに見えた。
その部屋は、例えるならば、まるでロケットの発射台
巨大な何らかの兵器を、上空へと打ち上げるための構造を有した部屋であった。
そして部屋の中央には、打ち上げの時を待ち望むかのように佇む、真紅の悪魔の巨体があった。
「アーク! 無事だったのか!
一体全体何だってんだ、こりゃ、NASAの陰謀か!?」
「さあな、確かにこれほど大がかりな設備が、日本にあるとは思えねぇが、
だが、さっき見て回った限りでは、この施設は無人だったし、それに……」
「うっ!?」
間近に見た愛機の異相に、拓馬が再び驚きの声を漏らす。
頭部、胸部を中心に、大きく打ち破られていた外装は、今や灰色の地金でべっとりと覆われ、鈍い輝きを放っていた。
あたかも、溢れ出た血液が凝固して瘡蓋となり、傷口を塞いで再生を促すかのように。
あきらかにそれは、人為的な修復の跡とは思えなかった。
周囲には相応しい設備は見当たらないし、それに、それほどの時間的猶予もなかった筈だ。
なにより、破壊を免れたアークの隻眼に、常ならぬ輝きが宿っているのを、拓馬は感じずにはいられなかった。
38:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話③
09/06/07 08:57:39 4Q1p+3X8
コックピットに潜り込み、手馴れた操作で機体を立ち上げる。
ほどなく、ブゥゥゥンという起動音と共に室内が高揚感に包まれ、全周囲のスクリーンがホールの光景を映し出した。
「信じられねえ…… 機体が持ち直してやがる。
宇宙空間で取り込んだエネルギーを使って、アーク自身が修復をしたとでも言うのか……?」
「ああ、だが、驚くのはそれだけじゃなさそうだぜ」
獏の声に促され、拓馬がモニターを見る。
画面の右隅、見慣れた日本地図の南洋には、アークの現在地を示す光点が赤々と瞬いていた。
「ここは…… まさか、秋の島新島なのか!?」
その時であった。
突如、金属の軋む重厚な機械音がホールに響き渡り、アークの頭上に、大量の水が滝の如く降り注いできた。
「な、なんだ!? 水、いや、海水か?」
「天井が抜けたのか? それとも、まさか、誰かがハッチを!?」
突然の異常事態、だが、二人に状況を詮索している余裕は無かった。
逃げ場のない大量の海水は、見る見るうちにアークの腰部にまでせり上がり、機体から降りる事は既に不可能となっていた。
「誰の仕業かは分からねぇが、もう、行くしかないようだな、拓馬」
「ああ」
機体の調子を確認しながら、やや硬い面持ちで、拓馬が手元のスイッチを動かす。
そんな主の緊張とは裏腹に、アークはご機嫌な炉心の回転音を響かせながら、八枚の翼をばさりと広げ、
狭い室内というハンデを感じさせない軽やかさで、緩やかに宙へと浮き上がった。
「ゲッターアーク、発進!!」
拓馬がレバーを勢いよく倒す。
主人の意思と同調し、閉ざされていたアークの右目がカッ、と開く。
瀑布の如き海水の雨をドウッとばかりに掻き分け、衝撃で欄干を吹き飛ばしながら、真紅の悪魔が一直線に飛び出した。
―拓馬達は知らなかった。
彼らがいた場所は、秋の島新島のさらに地下。
眠り続ける最強の神体を不測の事態から守るため、強固なシェルターとして建造された、ガイアーの揺り篭であった事を。
そして、ゲッターが海上へと飛び立った後、何者かの手によって再びハッチは閉ざされ、
備え付けの大型ポンプによる室内の排水が進められていた事を……。
・
・
・
39:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話④
09/06/07 08:58:49 4Q1p+3X8
荒廃した東京の光景を、マーズはガイアーの掌中から見下ろしていた。
崩れ落ちたビルディングに砕けた路盤、大きくひしゃげた廃車の山が道を塞ぎ、ライフラインを分断している。
崩壊していたのは物質ばかりではない。
食料や生活用品を求め、マーケットに乱入する民衆。
そして、神体・ラーに煽動され、自衛隊と衝突する暴徒の群れ。
秩序が奪われ、誰が、何のために戦っているのかさえ分からぬ地獄絵図。
遥か遠い世界で垣間見た光景の一部が、現実のものとなって、マーズの眼下で展開されていた。
尤も、事ここに至って、マーズに迷いは無い。
自らの内にある疑問の全てを、マーズは既に、決着の後の問題と捉え、その答えを保留していたのだ。
やがて、空を行くマーズの視線の先に、爆心地と化した新宿の中心に鎮座する、巨大な黒球のオブジェが姿を見せた。
「おお! あれを見ろ!」
「ガイアーだッ!? ガイアーが来たぞ!」
上空に現れた神体の姿に、疲労の極みにあった人々が立ち上がり、蜘蛛の子を散らしたように瓦礫の影へと走り出した。
たちまち静まり返った広場の中央に、ガイアーはゆるりと着地し、最後の神体・ラーと向かい合った。
「あいつが、マーズか」
「あれが、この惨劇の中心人物……」
立ち塞がる瓦礫をバリケードにして、人々が遠巻きにマーズの姿を眺める。
ラーに人質にとられ、男の言うがままに、マーズの引渡しを望み続けた彼らであったが、
ふたつの神体が対峙した時、果たして地球はどうなってしまうのか。
居合わせた人々は、事態の推移を、ただ固唾を呑んで見守り続けるしかなかった。
『来たか、マーズ』
神体の内部より、監視者の男が声をかける。
ガイアーの掌中で、マーズは無言でかつての同胞を睨み続けていた。
40:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑤
09/06/07 08:59:29 4Q1p+3X8
『ここに来るまでの光景はどうだった?
かつて、お前に話したことがあったな。
人間という生物は、場所や環境の変化によって、瞬く間に悪鬼に変わり果ててしまう……と』
「…………」
『人間なんぞ、一皮剥けばあんなものだ。
一度秩序が失われれば、本性のままに、あのような地獄を進んで作り出すのだ、それでも……』
「そうだ、そして、そうなるように……、秩序が失われるようにお前が仕向けた。
あの地獄は、お前が作り出したものでもある」
『何だと…… 何が言いたい、マーズ?』
「別に……
ただ、僕達を生み出した異星人達も、この星の人々と大差ないって事さ。
進退窮まれば、たった一つの種を滅ぼすために、星一つを吹き飛ばす事くらいは平然とやってのける。
何百万種もの生物と、周辺の星域への影響を犠牲にしても、だ」
『それは違うぞ、マーズ! 我々の戦いは、あくまで宇宙全体の秩序を守るためのものだ』
「お前に、いや、僕達にそれを判断する資格はあるのか?
彼ら異星人が手を汚さぬためだけに作られた、彼らの兵器の一部に過ぎない僕達に」
『マーズ、お前は……!』
チッ、と男が舌打ちをする。
マーズの口調に調子を乱され、すっかり熱くなっている自身に気付いたのだ。
男が日本人を煽動し、東京に地獄絵図を築いたのは、単にマーズをおびき寄せるためだけではない。
人類の浅ましさを目の当たりにしたマーズが、あるいは、自らガイアーを起爆させてくれれば、という期待が、彼の中に少なからず存在していた。
だが、彼の放った毒は、必要以上に効き過ぎていた。
今やマーズは万事に対して懐疑的になり、自分達を創造した異星人達の行為にすら疑念を抱き始めていた。
『……どうやら、お前は本当におかしくなってしまったようだな、マーズよ』
「…………」
『だが、それならばどうやって俺を止めるつもりだ?
知っているだろう、この六神体、ラーを破壊すれば……』
「もう、お前を破壊する必要は無い、と言ったら?」
『何!』
思いもよらぬマーズの言葉に、監視者が驚きの声を漏らす。
一方マーズはと言えば、もはや話は終わったとばかりに、既に監視者を見ていない。
ゆっくりと顔を上げ、ガイアーの瞳に宿る、ある種の意志を確認しているかのようだった。
ここに来るまでの道中で、マーズは一つの結論を導き出していた。
虚空で垣間見た、ゲッターと人類の戦いの歴史、そして、あの異世界での死闘。
もしもあれらの光景が、この世界の人類の窮地を救うべく、ゲッター線に内在する意思が見せたものであると言うならば……。
ゲッター線との邂逅で新たな進化を始めたガイアーとならば、【それ】が出来る筈であった。
かつて見た別の地球で、【真のゲッターロボ】と呼ばれていた機体がそうしたように。
そして、あの地獄のような世界で、彼とガイアーがそうであったように……。
41:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑥
09/06/07 09:03:01 4Q1p+3X8
「行くぞ、ガイアー! この戦いでケリをつける!」
主の意思を確認し、ガイアーがゆっくりと右腕を動かす。
マーズを乗せた掌が、ガイアーの胸元でピタリと静止し、そして……、
そして、なんとガイアーの右掌が、ゆるやかにガイアーの体内へと吸い込まれていくではないか!
『な、なんだとォ!?』
ガイアーの見せた想定外の行動に、状況を静観していた監視者が叫ぶ。
六神体の操縦者として生み出された彼は、当然、それぞれの神体の持つ能力と役割を、知識として知っていた。
だが、眼前で繰り広げられる悪夢のような光景の意味を、彼は知らない。
ガイアーの操縦者であるマーズのみが知る、ガイアーの秘められた能力が発現したものなのか、あるいは……
男が混乱する最中にも、ガイアーとマーズの融合は進んでいく。
差し込む右腕の動きに合わせ、ガイアーの胸甲がチリチリと分解し、内部よりシュルリと伸びるコードの類が、触手のようにマーズの体を包み込む。
絡めとられたマーズの全身が、ガイアーの体内、水銀のように煌く銀色のゼリーの中へ、とぷん、と沈む。
『マ、マーズ、ガイアー……、お前ら、何を……』
呆然自失する監視者の前で、胸元の穴はチリチリと再生を始め、やがて、元の艶やかなな青銅色の装甲が、すっぽりと胸元を覆いつくした。
キッ、と顔を上げたガイアーの双眸に、まるで、命ある者のような輝きが宿る。
『う、うおおおお――ッ!?』
本能的な恐怖に駆られた監視者が、咄嗟に神体を飛ばす。
瞬く間に上空へと飛び上がったラーを追い、ガイアーが大きく腰を落とし、反動で一直線に飛び上がる。
かつての偶像のような挙動からは想像のつかぬ、能動的な跳躍であった。
『く、くるなァ―ッ!』
一瞬の内に眼前へと迫ったガイアーに対し、攻撃態勢に移ったラーが、ありったけの放電を浴びせる。
強烈な閃光が天空を焦がし、ガイアーの全身を包み込む。
だが、半狂乱となって電撃を放ちながらも、監視者の中に残った理性は冷静な考察を続けていた。
すなわち、六神体を統べる特別な存在であるガイアーに、この程度の攻撃は通用しない、と……。
『ヒィッ!?』
懸命の抵抗も空しく、稲妻の嵐から飛び出してきたガイアーの両腕が、ラーのボディをがしりと捕らえる。
ほどなく、黒光りする重厚な装甲が、奇妙な揺らぎを見せ始めた。
『マーズ! キ、キサマ、何をするつもりだ!?』
「同化する」
『や、やめろオオォォォ―ッ!!』
マーズの宣言に合わせ、ラーの球状の装甲が歪み、風船のように膨らみ、あるいは、粘土のようにぐにゃりと捻じれる。
黒色の輝きが見る見る色褪せ、蕩け、交じり合って、徐々にガイアーの青銅色へと吸い込まれていく。
同時に、境界を失ったラーの体内に、ガイアーの揺らめく巨大な指先が侵入を始める。
『うおおおおおおおッ!!』
そこは既にガイアーの体内、監視者の男に逃げ場は無い。
巨大な指が男の動きを捉え、腹部を貫く。
直ちに男の体が変容を始め、指先から溢れたコードが血管のように全身を走る。
指先に触れた男の皮膚が青銅色と化し、全身が硬質な金属と化してうねり始める。
男の恐怖は絶叫となって室内に響き渡ったが、やがて男が背景と同化するとともに、咆哮も次第に消え去っていった。
42:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑦
09/06/07 09:05:16 4Q1p+3X8
・
・
・
(これで、全てが終わった……)
うぞうぞと両腕に取り込まれていく歪んだ球体を眺めながら、マーズが思考する。
最後の神体が破壊された時、ガイアーの起爆条件が満たされ、地球は消滅する。
それならば、爆発の条件もろともに、神体の存在そのものをガイアーの体内に取り込んでしまえば良い。
異世界から介入したゲッターの意思は、まさしく、この攻略法を教えるべく、マーズに過去のゲッターの戦いを見せたのであろう。
地球の滅亡を防ぐためとは言え、ゲッター線に感化されたガイアーの力を用いる事に、躊躇いが無かったわけではない。
だが、今のマーズには、ゲッターの力を使う他に、現状を打破する術が無かったのだ。
全ては、これでよかった筈である……。
『……すばらしい……』
「―!? な、何ッ!」
ポツリ、と同化の進むラーの体内から響いてきた呟きに、マーズの意識が現実へと引き戻される。
見ると、原型を失ったラーの内部で、半鉄の顔面を残し、すっかり取り込まれてしまった監視者の男が、
忘我の表情を浮かべながら、奇妙な呟きをポツリ、ポツリと漏らしていた。
『成る程、そうか、そうだったか……
これでは、これほどのものとあっては、仕方があるまいな……』
「何を…… おい! お前は何を言っているんだ……!?」
『何を、だと……? フフ……、とぼけるのは、よせ』
「お前、一体……?」
『マーズよ…… お前は、ゲッターの意思に触れて知ったのであろう?
貪欲に力を求め、容赦なく奪い、惜しみなく与える、ゲッターの本性を、
そして、ゲッター線に触れたものは、すべからくゲッターの一部となる運命を……!』
「!?」
43:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑧
09/06/07 09:06:53 4Q1p+3X8
心臓がドクリと一つ跳ね、おぞましい映像がサブリミナルのように脳中を駆け巡る。
ゲッター艦隊、聖ドラゴン、そしてゲッターエンペラー。
心音が否応無しに高鳴り、錐で刺したような頭痛が襲い、マーズの視界がグラリと揺らめく。
『ハハ、そうだ、これで、これでいい…… もはや、人類を滅ぼす必要は無い。
ゲッター線の庇護の下、進化を始めたガイアーは、宇宙に新たな秩序を築くであろう』
「やめろ…… お前は、自分が何を言っているのか分かっているのか?」
『ハハ、ハ、いいぞ、喰らい尽くせ、ゲッター』
マーズは気付いた。
結局、この男はただの傀儡だったのだ。
自身が何の意思も持ちえぬことにすら気付かない、プログラムじかけのロボット。
異星人達の計画の欺瞞に、一切の疑問を抱かぬままに人類を滅ぼそうとしていたように、
ゲッター線の導くままに感化されつつあるのだ、と。
そしてその発見は、双刀の剣のように自らの心臓を抉った。
一時の方便としてゲッターの能力を利用しようとした自分が、
その実、ゲッター線に取り込まれていないなどと、誰が証明できるであろうか?
一種のイレギュラーによって自我を得たものと思っていたが、
マーズ自身、異星人の残したプログラムの一部に過ぎないというのに……。
『おお……! 全てが、ひとつに』
「やめろ! やめるんだ! ガイアーッ!!」
『ハハ、ひか、り、が……』
恍惚のままに、男はガイアーの体内へと取り込まれ、地上から完全に姿を消した。
・
・
・
44:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑨
09/06/07 09:10:40 4Q1p+3X8
「う、うわあああああああァあァアアァァァ――ッ!!」
直後、頭部が爆ぜんばかりの頭痛の嵐がマーズを襲う。
ぐるぐると回る世界の中で、嘔吐感が喉元までこみ上げ、心臓を焼き鏝で貫かれたかのような激痛が走る。
全身がバラバラに砕け散らんばかりの衝撃で、同化が急速にほどけ、
テープを逆回ししたかのように、鋼鉄の細胞が逆流を始め、無人となった黒球が、ドスリと大地に落下する。
同時に、バランスを崩したガイアーが、ゆるゆると降下を始める。
拒否感から同化を解かれたマーズが、銀色の液体と共にガイアーから射出され、ゴミ屑のように地面へと転がる。
「う、うう……」
揺らめく視界の中で、マーズが半鉄と化した自身の左腕を見つめる。
肩口から飛び出したコードの束は、主の意思に背き、未だ繋がる相手を求め、うぞうぞと地面を這いずっていた。
「ぼくは……、ボクハ、一体、何をやっていたんだ……?」
呆然とマーズが呟く。
身を起こそうとした瞬間、再び激しい嫌悪感が全身を包み、胃液が逆流する。
全てが悪い夢であって欲しかった。
そんな、憔悴しきったマーズに追い討ちをかけるかのように、更なる悪夢の旋律が、その耳元へと響いてきた。
「見ろ、アイツのおぞましい姿をッ!!」
「どうだ、やっぱり地球はなんともないじゃないか!」
「よくも俺達を騙しやがったな! この機械野郎がッ!?」
「殺せッ! あのペテン師を血祭りにあげろ!!」
その時、事態を静観していた人々が、半ば機械じみたマーズの姿に恐慌を起こした。
元より、昼夜問わずラーに虐げられ続け、極限状態となっていた彼らである。
先頭の一人の叫びにより、理性の壁はたちどころに崩壊し、異星人のマーズ目掛け、暴徒となって襲い掛かった。
起き上がろうとしたマーズ目掛け、角材が振るい、容赦なく大地に叩き付けては踏みつけにする。
凄惨なる私刑がマーズを叩きのめす、が、その攻撃ですら、今のマーズにとっては救いであった。
このまま激痛に思考を奪われ、何も考えられぬままに瞳を閉じてしまいたかった。
だが、地球を守るべくマーズの救援に駆けつけた秩序ある一団が、その望みを叶えてはくれなかった。
45:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑩
09/06/07 09:13:34 4Q1p+3X8
「貴様ら! 一体何をしているッ!?」
「やめろッ! 分かっているのか、マーズが死ねば地球は吹き飛ぶんだぞ!」
「うるせえ、無駄飯ぐらいの軍隊が、どのツラ下げて出てきやがったッ!」
「もう騙されないわよ、コイツの力を利用するために、私達を見殺しにしようとしたくせに」
「構う事ァねェ、お前ら、やっちまえ!!」
「くっ、やむを得ん、マーズを守れッ!!」
マーズが止める暇もなく、小銃の斉射が火を噴いて、先頭の数名が叫び声を上げてバタバタと倒れこむ。
人々が通常の精神状態であったならば、この射撃は十分な抑止効果をなしたであろうが、
極限下におかれ暴走を始めていた彼らに対しては、かえって火に油を注ぐ結果となってしまった。
「な、何だと、こんな異星人を守るために俺達を撃つのか!?」
「ふざけるな! このクサレ政府の犬どもめッ!!」
「チクショウッ! まずはコイツらからぶっ殺せェ!!」
「くそッ! 構わん、撃ちまくれ! マーズを救うんだ」
瓦礫の新宿は、再び阿鼻叫喚の舞台と化した。
怒声が響き、機関銃が唸りを上げ、血風が土埃を孕んで舞い上がる。
そんな悪夢のような光景を、マーズはどこか他人事のように呆然と見続けていた。
(なんと言う、醜い姿だ……)
震える体に活を入れ、ゆっくりと立ち上がる。
人類の醜さを眼前で見せられた事が、皮肉にもマーズに冷静な思考を取り戻させつつあった。
(ぼくは、なんで、こんなヤツラを守ろうとした……?)
―そして、気が付いた時には、マーズはその言葉を叫んでいた。
「うう、いけッ! ガイアァ―!!」
直後、事態を静観していた偶像の瞳に、爛々と瞬く炎が灯る。
両腕を掲げた神体の姿が光に包まれ、流星の如き光弾が人々の頭上に降り注ぐ。
圧倒的な光の渦が、殺し合いをしていた群集を包み、吹き飛ばしては塵芥へと返す。
一切の容赦のない暴力が選択肢を奪い、人々は為すすべもなく逃げ惑う。
数瞬の内に光は収まり、広場にはおびただしい瓦礫の山と赤毛の少年、そして巨大な神体を残すのみとなった。
遠巻きに見つめる人々の視線が、容赦なくマーズに突き刺さる。
恐怖、畏怖、憎悪、敵愾心―。
そんな、自分を人類から孤立させる、諸々の感情のうねりが、今のマーズには却って心地よかった。
何より、ゲッター線の影響下に取り込まれつつあったガイアーが、尚も自分の意思に従った事に、マーズは深い安堵感を覚えていた。
(そうだ…… これで、コレデ、イイ…… 今なら、マダ、全テヲ、ナカッタコトニデキル……)
全てはイレギュラー。
海底火山の噴火というイレギュラーよって目覚めたマーズは、たまたま人類に助けられた事で、人類に与した。
そして、その感情のゆらめきが、ゲッター線の介入する余地を生み出したのだ。
今ここで、再び一個のプログラムへと還り、任務を遂行したならば、全ての悪夢を無かった事に出来るのだ。
シン、と静寂に包まれた大地の上で、マーズが大きく深呼吸をする。
血なまぐさい大気を肺腑に蓄え、一つ瞑目すると、やがて天空へ向け、カッ、と目を開いた。
46:激突!! ゲッター対ガイアー 第15話⑪
09/06/07 09:16:40 4Q1p+3X8
「ガ イ ア……」
「ウ オ オ ォ オ オ オ ォ ォ ォ ッ! ! ! !」
全てを終わらせる筈のマーズの声は、彼方からの少年の雄叫びによって掻き消された。
―刹那、マーズは見た!
あの日のように大地を分断して走る、天空からの一条の光。
一瞬の静寂、そして……
ド ワ オ ォ ッ !!
直後、轟く爆音と共に瓦礫の山が一直線に断ち切られ、巨大な断層の如く大地が陥没する。
断面から熱線が火柱となって噴き上がり、マーズの眼前を赤く染める。
「ゲッター…… ヤハリ、イキテ…… 生きて、いたか、拓馬!」
再び上空を仰ぎ見る、そこにはやはり、遥か虚空より猛スピードで迫る、真紅の彗星の姿があった。
「ムオオ!」
彗星が叫ぶ。
鋭利な刃のような八枚の翼がバサリと開き、その物体が急速に減速する。
腰を落として両足を踏みしめ、乱暴に着地する。
衝撃で、大地がひとつズンッ、と揺れ、瓦礫の渦が爆風で舞い、血風をもろともに吹き飛ばす。
「マーズッ! テメェ、何のつもりだッ!?」
コックピットを押し開き、身を乗り出さんばかりにして、拓馬が怒声を上げる。
一方、マーズは光の宿らぬ双眸を拓馬へと向け、淡々と言葉を紡ぐ。
「見ての通りだ、僕は、人類を滅ぼす事に決めたんだ」
「何だとッ!?」
「何故ここへ、この世界に現れた、流 拓馬……
僕達は、僕と君は、出会うべきでは無かったんだ」
「フザけた事を抜かすんじゃねぇ!」
一声叫び、拓馬がコックピットから飛び出す。
差し出されたアークの右手でワンクッションとると、大きく腰を落として瓦礫の大地を踏みしめる。
「……? 何故だ、僕を止めたいのならば、何故ゲッターから降りる?
この世界の人類の危機を救う事が、君の、ゲッターの意思なのだろう、ならば……」
「ウルせぇッ!
人類も監視者も、ゲッターもガイアーも関係あるかッ!」
拓馬は今にも爆発せんばかりの形相で睨み付けると、硬く握り締めた右拳を、マーズへ向けて真っ直ぐに突き出した。
「タイマンだッ! マーズ!
その歪んだ性根、俺が叩きのめしてやるッ!!」
47:激突!! ゲッター対ガイアー
09/06/07 09:19:51 4Q1p+3X8
以上で投下終了です。
終盤の展開は陳腐かとも思いましたが、やはり異世界の危機を救うのはゲッターの意思ではなく、
石川キャラの逞しさであって欲しいと思った次第です。
48:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 09:34:42 qGwMdccq
ウオオオ、リアルタイム乙
49:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 10:43:52 pn3PAPQY
>>47
GJ! いや、面白かったです。原作通りに壊して決着かと思いきや、
ゲッタークロスならではの方法で目から鱗でした。
ゲッターの魔性とも言える力、そしてそれに抗うマーズの葛藤。
拓馬のヒーロー具合に惚れそうw 次回も楽しみにしてます。
50:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 12:45:35 etqaO+ap
うおおお。
なんて熱い展開ww
拳での殴りあいで心を通わせる漢ドラマの開始ですね!
51:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 13:54:51 pn3PAPQY
>>47
追記。
カムイがどういう風に動くのか、とかも楽しみです。
でもあいつ、ゲッター時空に帰ったらやらかすしなあ、などと思いつつ。
さて、私もSSが完成したのでゲッターロボ昴一話、投下します。
52:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 13:58:01 pn3PAPQY
第1話「運命胎動」
―新暦75年(地球・二十一世紀相当)第1管理世界ミッドチルダ 冬
「喰らえ!」
剣閃―二十メートルを超える巨大な剣が振り下ろされた。
刃金と甲殻が激突する/火花を散らす/高周波振動デバイスの刃が甲殻と中の肉を切断!
ぶちぶちと切り裂かれた巨獣の右腕が宙を舞い、現世から“存在を否定”され塵と消える。
天空を引き裂く咆哮―ぎゅおおおお、という大気の唸りと混ざり合う、異形の声。
高度三万メートルの高見で吼えるのは、巨大な怪獣としか形容できない化け物だった。
全身を鎧のような甲殻で覆い尽くし、鋭い爪と牙を生やし―“角を持っている”。
それは桁外れに大きい鬼―下半身はムカデのような構造体だが―であり、“鬼獣”と呼ばれるもの。
対抗するように重力制御で空を舞うは、鋼の装甲で全身を構築した人造の巨人=ネオゲッターロボ。
そのコクピットに、大兵肥満と呼ぶに相応しい大男が黄色いパイロットスーツ姿で座り、巨人の挙動を操っていた。
操縦桿を引き倒す―ネオゲッターの左拳が正拳で打ち出され、怪物の牙をへし折る。
ぶしゃあ、と撒き散らされた赤黒い血液。反撃と言わんばかりに鬼獣が尻尾を鞭のようにしならせ、
青い装甲に衝撃を以て叩きつけた。衝撃緩和装置でも殺しきれない震動―男が呻きながらソニックブレイドを一閃、
鞭のようにしなっていた尻尾を切り落とす。甲高い絶叫と共に尻尾が消え、右腕と尻尾を無くした半人半蛇の鬼獣が鳴いた。
―グワオオオオオ!
威嚇するような叫びの中に、恐怖を見出しネオゲッターのパイロットは豪快に笑う。
「うわっはっはっは! どうだ!」
《ベンケイ二等陸尉、稼働時間に留意してください》
「わかってるけどよ!」
オペレーターからの警告に、ネオゲッタ―の乗り手=ベンケイ・ムサシボウ(武蔵坊弁慶)は顔を曇らせた。
このネオゲッターロボ三号機は、永久機関ゲッター炉心と有限のプラズマ駆動炉で動くハイブリッドだ。
魅力的なほどの―いや、魔性とも言うべきゲッターエネルギーは、しかし未だに安定性を欠いた代物で、
ゲッター炉心を用いたネオゲッターロボ一号機はメルトダウンを起こして消え去ったし、
弁慶自身もかつての経験からその危険性を知っていた。
―丸々一つの街が消し飛ぶという惨劇によって。
だからこそ、弁慶が乗るネオゲッター三号機はゲッター炉心を補助動力とし、
安定性の高いプラズマエンジンによる駆動を行う機体なのだ。
その恩恵―出力の安定によって、パイロットが三人いなくても十分動かせる操作性。
今、弁慶が一人で動かしているように、戦闘行動も十分に可能なほどだ。
だがその代償―従来のゲッター炉心主動力に比べ、出力、戦闘可能時間で劣る―は重い。
既に交戦開始から十分が経過しているにもかかわらず、致命傷を負わせていないのがその証拠だった。
このままでは首都近郊まで侵入される。しかし弁慶は諦めず、必殺を放つべく残量プラズマの二十パーセントを使用、
特殊なガスによってプラズマエネルギーを覆い尽くし大気を遮断、掌の中で巨大なプラズマ球を形成した。
操縦桿のレバー上部にあるトリガーを引きながら、彼は叫ぶ。
「―プラズマサンダー!」
雷電の塊を鬼獣に投擲―その甲殻を蒸発させ肉を吹き飛ばす閃光。
爆風が吹き荒れ、怪物の溜め込んでいたエネルギーが暴発。
眩い光の塊となって昇華された化け物を目にし、弁慶は一息ついた。
53:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 13:59:07 pn3PAPQY
「終わったか……?」
そう呟いたとき。
突然、機体の画面がブラックアウトする。
「お、おい! どうしたんだよ!」
野太い声で叫ぶが、機体の操作系は復活しない。
弁慶の悲鳴を他所に、ネオゲッターロボの青い甲冑の如き巨体は、減速しつつ緩やかに落下し始めた。
眼下の地上、火災現場へ、まるで引き寄せられるが如く。
―運命の歯車が、廻る。
◇
魔法技術と呼ばれるものが世界に定着し、早数百年。
次元の壁を越え、異世界へ渡航できる技術の発達と共に、
ミッドチルダと呼ばれる惑星はそれらの世界の中心として発展を遂げていた。
テロや内紛も遠のき、平和を享受し始めた世界……されど、闇には怪異が巣くっている。
連日、首都クラナガンでは謎の猟奇殺人が起こり、犠牲者は惨たらしく喰い散らかされているというし、
山間部では巨獣の目撃情報や、未確認飛行物体の観測映像がネットで流れ、
すわ宇宙人の来襲だ、と世間を騒がせている。であるから、かつてのテロが横行していた時代とはまったく違う、
漠然とした不安が人々の心に存在するのは、仕方のないことかも知れない。
だが、それは漠然とした不安などでは済まされない。
目に見える脅威として、それらは迫っているのだから―。
廃棄都市と呼ばれる、かつての戦争で廃墟と化した建築物群。
その中でも一際高い高層ビルの屋上に、鉛色の空を眺めその男は佇んでいた。
修験者の如く鍛えられた二メートルほどの肉体。深く皺の刻まれた顔に、爛々と輝く深紅の瞳。
その漆黒の法衣に包まれた肉体は、人間の容姿でありながら何処かおぞましい気配がある。
「永きに渡り……我らは虐げられてきた……!」
どれほどの時間、存在し続けたのか―黒衣の男“無頼”にはわからない。
かつて鬼と呼ばれる異形の者ども―ミュータント達は、殺戮衝動を振りかざして生きていた。
少なくとも、彼らなりに本能に忠実に生きることが出来る時間だった。
しかし“ゲッター”と呼ばれる異形の機械兵器が介入を始めてから、すべてが狂った。
今や彼らの世界は暗黒の次元の狭間であり、生きるには辛すぎる地獄。
「今一度……現世に我らの楽園を築かせて貰う! 手始めはこの魔導の都クラナガン―」
「―残念だが、それは無理だ」
不敵な声に無頼が振り向くと、屋上の入り口に一人の男が立っていた。
白色人種の多い異世界ミッドチルダに似合わぬ、黄色い肌―黄色人種だろうか?
真っ黒な髪/鋭い目つき/冴え渡った冷徹な知性の浮かぶ顔。
黒の仕立ての良いスーツとトレンチコート/長身の引き絞られた肉体―猫科の猛獣の風情。
にやりと、端正な顔を歪めてそいつは笑う。無頼は結界魔法の発動を感知しながら、振り向いた。
廃ビルの周りが物理的な干渉を弾く結界に覆われていく。
「何者だ?」
「特務機関ネイサー、神隼人。貴様らの天敵だ」
54:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:00:25 pn3PAPQY
無頼は無表情に男を睨み付けると、右腕を突き出して宙に呪術陣を描く。
同時に神隼人と名乗った青年は、コートの内側から取り出した大口径拳銃を、何の躊躇いもなくぶっ放す。
黒鉄の無骨な銃身、スミス&ウェッソンM500リボルバー10.5インチモデルをベースに、
強装弾及び炸裂弾の発射を視野に入れた回転式拳銃。「敷島」と刻印されたそれの、強大な反動を伴う咆哮。
音速を超えて襲いかかる銃弾を、さして驚くこともなく半透明の膜―魔術障壁で受け止めた無頼は右腕を一閃。
たったそれだけで空間断裂を引き起こし、見えざる刃として撃ち出した。
「醜く矮小な人間が……随分と驕るものだな」
対し、隼人は跳んだ。
屋上入り口をバターでも切断するように切り裂いた空間断裂の刃を避け、上空から銃弾を連続で撃ち込んでいく。
そのほとんどを一歩も動くこともなく、魔術障壁で受け止める怪人。
強大な反動に腕が痺れることにも構わずに、超人的な身体能力を駆使して着地、
隼人はコートの内側から二本のナイフを取り出した。馬鹿に太いグリップの機構刃である。
同時に無頼の術式が完成し、虚空を引き裂いて現れる異形ども。
どろどろとした闇の中から這いずり出てくる化け物は人型/濁った瞳/牛のような角/鋭い牙=鬼。
呪術陣より覗く醜悪な地獄の悪鬼の数は数えきれぬほどであり、その中でも大きい二匹の鬼が、現世に降り立つ。
―GYEEEEEEEEEEEEEE!
そう怪物が吼えたときには、隼人の身体は動いていた。
瞬時に圧倒的脚力によって加速し、弾丸のように二匹の鬼の視界を横切った、
と見えた瞬間、柘榴のように鬼の頭部が弾け飛んだ。
神隼人の握っていた二本のナイフ―高圧ガスの噴射により内部から対象を粉砕する刃が、
鬼の頭部に突き刺さりその頭蓋骨を貫通、脳漿をガス噴射で破壊し、その圧力で弾け飛んだのだ。
二本のナイフのグリップを捨て去ると獰猛に笑い、黒衣の怪人へ向けてリボルバー=大口径拳銃を突きつける。
同時に無頼が生成した魔刃が隼人の喉元でピタリと止まり、両者の間に緊張した空気が流れた。
隼人が口を開いた。
「脳幹を吹き飛ばせば、人外と言えど死ぬんだろう?」
「驕るなよ人間。我は清明とは違う―ッ!」
旋風/強烈な回し蹴り=一撃でコンクリートすら砕く打撃。
身体が本能で避ける。一瞬の後退/跳躍が生死を分ける―それでも殺しきれなかった衝撃。
腹に浅く食い込んだ右膝と、その凄まじい威力に隼人の身体が屋上の縁まで吹き飛ぶ。
ぐっ、と呻きながらもM500カスタムリボルバーを連射/合計三発。
一発の銃弾が無頼の胸に直撃し、肺腑と骨、血潮の混合物が撒き散らされた。
心臓の大動脈が破壊されたのか、どばどばと胸から鮮血を溢れさせつつ、男は嗤った。
「無意味だ。我らは現世のモノに非ず……土塊にすら還らぬ幻夢よ」
その証明の如く血は霞のように消え、傷は時間を巻き戻すように再生された。
「……消え果てろ」
隼人がさらなる銃撃を加えるべく自動拳銃を取り出す/撃つ、撃つ、撃つ!
スライドする拳銃―四十五口径弾の弾幕を右腕ですべて受け止めながら、無頼は緩やかに跳躍。
……背後の廃棄都市の街並みへと。
55:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:01:08 pn3PAPQY
「―っ! 待て!」
「ゲッターに魅せられし愚者よ、後悔するがいい!」
ぐにゃり、と空間が湾曲し、その歪みの中に黒衣の怪人は飲まれた。
糞ッ、と呟くと、神隼人は痛む腹にも構わずに、ネイサーの指揮官として本部に連絡した。
「こちら神隼人二佐だ。目標は空間転移で逃げた―奴は人間を襲う可能性が高い。
クラナガン全域にサーチを掛けろ!」
《了解》
通信を切る。
そして、一人呟いた。
「……まだ止まれん。真理に到達するまでは―」
緞帳のような曇り空を見上げる。弁慶が戦っている空を。
たとえ“世界が滅ぶ”光景を知っていようと、神隼人は止まれなかった。
◇
紅蓮―首都クラナガンで起こった火事は、一つの雑居ビルを丸々焼き尽くすものだった。
火災の炎がすべてを焦がす中、耐火服を纏った二人の少女がその中を駆け回り、
生存者―幼い子供一人を助け出していた。少女の片方が声を上げた。
柑橘類のような色の髪をツインテールにした、つり目の少女だ。
手には圧縮放水器を持っており、そこから放射される水で退路の火を消している。
「スバル、障害物が邪魔で撤退できない。撤去して!」
「了解!」
スバルと呼ばれた青い髪の利発そうな少女―四年前の空港火災で“流竜馬”に救われた女の子は、
右腕の鋼鉄の籠手―スピナーを持つ白兵戦武装・リボルバーナックルを回転させ、
その黒鉄をコンクリートの瓦礫に叩きつけた。今年で十五歳になるスバル・ナカジマは、
今や陸士学校を卒業した魔導師―魔導技術を使うもの―であり、
それ故に魔力を込めた打撃を放つことが出来た。物質結合に作用するエネルギーの前に、粉々に砕け散る瓦礫。
「ティア、後は入り口までその子を!」
「わかってるわよ!」
ティア=ティアナ・ランスターの愛称/陸士学校からの腐れ縁/一番の親友。
放水器を背負い、幼い少年の手を引いて走るティアナ―スバルの先導でドアが蹴破られ、
入り口から新鮮な空気が流れ込んでくる。走り続け外に飛び出る。
外気のひんやりした感覚に安心した直後、背後で天井が崩落した。
もしも脱出が数瞬遅れていたら、と思うとぞっとするが、相棒のスバルは、
「うわー、危なかったねー」
緊張感の欠片もなかった。これにはティアナも溜息をつくしかない。
どやしてやろうかとも思ったが、まずは上官への報告が先だと思い直す。
56:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:02:05 pn3PAPQY
「ランスター陸士より本部へ。要救助者一名確保、容態は良好」
《了解。ナカジマと一緒にあがれ》
「はい。スバル、行くわよ」
そう言って通信を切った直後―天空を焦がす黒煙を突き破り、青い偶像が見えた。
僅かな影だったそれはどんどん大きくなり、やがて肉眼で巨人とわかるほどに―。
「へ?」
「てぃ、ティア、あれこっちに落ちてくるって!」
言うが早いか、スバルは疑似空間に圧縮格納されていた自身のローラーブーツを開封、
足首に装着、友の手を引いて地上を高速で滑った。ローラーの回転に歩調を合わせるのに四苦八苦しつつ、
ティアナが何か喋ろうとしたが、それはとんでもない衝撃/轟音に掻き消された。
ゴゴゴ、と土煙を立てる巨大な影を目にして、二人は如何にも無力だった。
「なに……これ?」
それは神話の巨人を思わせる、全長四十メートル強の鎧武者だった。
かなりの高度から落下してきたにもかかわらず、その深い青の装甲には傷一つ無い。
いったい如何なる鋼材で出来ているのだろう、と思ったスバルだったが、すぐに気を取り直して相棒に言った。
「ティア、その子を連れて避難して」
「―スバル、まさか」
「うん、取り残されてる人がいないか見てくる」
そう呟いたあとは、止める暇もなかった。
優れた身体能力を活かし、スバルは百五十センチ強の肉体を跳ねさせ、巨人の甲冑を登っていく。
こうなると相棒が止まらないことを知るティアナは、少年の手を引いて後方の陸士部隊へ向けて駆け出す。
最後に一言残し、釘を刺したが。
「無茶するんじゃないわよ!」
「わかってるよ!」
スバル・ナカジマは火災で崩れそうな建物の周辺に人がいないことを確認するべく、
防火服を身に纏ったまま巨人の装甲を駆け上がり、その頭頂部で辺りを見回した。
青い鉄兜を被ったような巨躯のツインアイに意志があるような気がしたが、
気のせいだと言い聞かせ、抜群によい視力で周囲を見下ろす。
見たところ、他に逃げ遅れた人はいないようだ。
「良かったぁ」
胸を撫で下ろし、スバルはすぐに撤退するべく踵を返そうとした。
その瞬間だった。巨人がギギギ、と音を立てて蠢き、ぐらりと足場が揺れたのは。
よく見ればその双眸に緑―スバルと同じ瞳の色―が宿っていたのだが、今の彼女にそれを確認する術はない。
それどころか少女の肉体は揺れによって支えを無くし、
「う、うわわわ!?」
57:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:03:42 pn3PAPQY
ぽっかりと開いた頭部のマスクカバー、すなわち頭頂部コクピットに飲み込まれた。
コクピットシートにスバルが収まるとマスクカバーが閉じられ、
機体中心部の“ゲッター炉心”からのエネルギー供給によって計器に明かりが灯り、
巨人―ネオゲッターロボ三号機の操縦系がすべて回復した。
今まで見せたことのない完動状態のゲッター炉心、そのエネルギー量は膨大。
つまりそれは、高濃度のゲッター線反応を引き起こすと言うことであり―
「遂に“選ばれた者”と出会ったか……我が宿敵、ゲッターロボ!」
―鬼獣王たる魔人、無頼(ブライ)と鬼の眷属が反応すると言うことだった。
黒衣の呪術師が妖しげな呪文を唱えると、無数の召喚陣が展開、ざわざわと空が揺れ、
青空に突如として局地的嵐が発生、暗雲は雷鳴を呼び込みて閃光がクラナガンを襲う。
そして―空間の歪み、次元震を伴い“それ”は現れた。
鬼獣とは異なる、機械と生体の入り混じったおぞましい合成獣(キメラ)。
遠い次元にて異種知的生命の生み出した半生体機動兵器(サイボーグ)。
「来たれ、彼の世界の遺産―メカザウルス・ドバ!」
◇
武蔵坊弁慶が気絶から目覚めてみると、どうやらここは地上らしい。
着地特有のずっしりとした重力の重さがあったからだ。
重力制御での飛行時は感じられない感覚だった。
「うー、痛ぇ……勝手に動くとか、やっぱりゲッター線ってのはわからねぇぜ」
そうぼやきつつも、弁慶はシステムの復旧を喜んでいた。
これで漸く帰れるぜ―そう思いながらゲットマシン各機の状態を調べる。
その所為で、彼は再び怪訝な表情をする羽目になった。
「ネオイーグルに生体反応ォ!?」
急いで機体内部の空間モニターを展開、乗っている人間とコンタクト。
ウィンドウを開く、すると―。
《う、うーん……》
青い髪のボーイッシュな少女が一人、ネオイーグルの頭部コクピットに乗っていた。
何かの拍子に気絶しているらしく、その目蓋は閉じられたままだ。
全身の筋肉は小柄ながらかなり良く発達しており、高い身体能力が伺える。
だが、弁慶の注目している点は別であった。
―ちっちぇな、だいたい十五歳ってところか。にしても、発育良いぜ“こっち”は。
自分のいた地球―第97管理外世界とこちらでは呼ぶ―では考えられないほど、少女達のスタイルは良い。
好色の弁慶には堪らない。尤も、十代の少女に手を出すほど彼は餓えてもいなかったが。
閑話休題。ともかく、叩き起こす必要があった。すぅっと息を吸い込み、怒鳴る。
「起きろぉ! なんでそこにいるか知らないが、そこはベッドじゃねぇ!」
《わひゃあ!》
「よーし、起きたか」
少女は緑色の瞳を見開いて吃驚しているようだが、そんなことは彼の知ったことではない。
「お前が今乗ってるのは時空管理局の機密だ。このまま帰投するから―ってお前、局員か?」
58:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:06:14 pn3PAPQY
《え? あ、はい! スバル・ナカジマ二等陸士、陸上警備隊第386部隊所属です》
「よーし、事情は後で聞くから、とりあえずシートベルト閉めろ」
はい! と返事をするなり、いそいそとシートベルトを締める少女。
随分と元気の良い娘だなあ、と思いつつ、弁慶は本部と通信を試みた。
オペレーターの嬢ちゃんに報告するの、億劫だなあなどと思いながら。
が、通信モニターに映ったのは、旧知の戦友だった。
《―弁慶、ネオゲッターの炉心出力が上昇しているが、何かあったのか?》
「……隼人か。んー、言われてみりゃそうだな。いやな、陸士の娘が何でかゲッターに乗り込んじまってな?
ネオゲッターの炉心出力が低下したあと、俺が気絶している間に乗り込んだみたいなんだが」
鋭い空気を纏った長身の男―神隼人二佐は考え込むように黙り込むと、口を開いた。
《その娘、竜馬と同じかも知れん。ネイサー本部まで来―》
だがその声は、オペレーターの悲鳴のような声に掻き消された。
《隼人二佐! 時空震確認、“敵”の出現パターンです! 何これ……鬼獣じゃない……?》
画面が切り替わり、ネオゲッターの操縦席に映し出されたのは―破壊される街並み。
巨大な鋼の足に踏み潰される自動車、豪腕の一撃で崩れ去るビルディング、鉄仮面から放たれる熱線で焼け落ちる樹木―。
それは機械仕掛けの巨人であるが、ネオゲッターとはまったく異なる技術体系によるのか、
頭部には二匹の巨大な竜―いや、トカゲのような恐竜を飼っている。
言わばメカと生体の合いの子のような化け物。
「なんだこりゃあ……?」
弁慶の呻きに対し、ネイサーの指揮官たる男が呟く。
その瞳は遠く、遙か遠くの世界を見るように細められていた。
《……メカザウルスだと? 真逆、ブライめ……“あの世界”からサルベージしたか》
「……今、なんて言ったんだ隼人?」
《気にするな。ただの独り言だ―ゲッター炉心は完動に近いようだが、弁慶、やれるか?》
「やれねぇことはねぇと思うが……いいのか?」
しかし、今のネオゲッターロボには異物が紛れ込んでいる。陸士の少女、スバル・ナカジマという存在だ。
少女がゲッターの機動に耐えきれるかわからないだけに、
旧ゲッターチームでも良識派の弁慶は躊躇わざるを得なかった。
だがしかし、冷酷非情になれる男である神隼人は違った。むしろ不敵な笑みさえ浮かべている。
《構わんさ。それに俺の見込みが正しければ―逸材かも知れん》
◇
スバル・ナカジマの瞳に映るもの―それは理不尽、二人の男の会話も耳を通り抜けるほどの衝撃だった。
暴虐たる炎によってすべてを燃やし尽くす巨獣/空港火災で出会った異形にも似た不快感/暴力に対する畏れ、憧れ=激情もしくは怒り。
だから、彼女が思わず叫んでいたのも無理はなかった。
59:ゲッターロボ昴 ◆Ylcy6fqb6A
09/06/07 14:13:02 pn3PAPQY
「あの! アレを倒すことは出来ないんですか!? あ、あたしはスバル・ナカジマ二等陸士です」
スバルの正面に二佐の階級章を付けた黄色人種の男が映り、僅かに唇の端をつり上げて答えた。
黒いスーツに長身、整った顔立ちと相まって―何処までも死神の笑みに似ている。
《このネオゲッターロボならば、可能だ》
この巨大ロボットのことなのだろう、ネオゲッターロボとは。
だが時空管理局のいったい如何なる部署が、このような兵器を造り出したというのか。
「貴方は……?」
《私は神隼人―特務機関ネイサーの長だ。スバル・ナカジマ、お前はアレと戦う覚悟があるのか?》
彼女はその言葉に黙り込み、二秒ほど高速で考え込む。並列情報処理―魔導師だけが持ち得る異能の一つだ。
力を求めて魔導師になった。護りたい笑顔が沢山出来た。そして何よりも―目の前に“力”がある。
たとえそれが悪魔の甘言であろうと、逃したくない機会だった。
あの日から積み上げてきた四年間の意味として―何よりも少女が欲したもの。
やがて、凜とした表情でスバル・ナカジマは言い切った。
「あたしはみんなを護りたいです! 手にした力を証明するために!!」
《いいだろう―ゲッターの地獄にようこそ、スバル・ナカジマ!》
スバルが叫んだ直後のことである。ネオゲッターの補助動力たるゲッター炉心が唸りを上げ、
機体に充填されたエネルギーが装甲表面に緑色の筋となって溢れ出、淡い燐光を撒き散らした。
そのエネルギー量は機体設計時には想定されていないほどであり、主動力のプラズマ炉を上回っていた。
まるで、機神が目覚めるように。それが愛馬の嘶きのようで、スバルは操縦桿を握り締め吼える。
「動け、ネオゲッタァァァ!!」
―機 神 覚 醒 !
斯くして、時空(とき)を超え“進化の叙事詩(ゲッターサーガ)”は始まる。
・後書き
何故、新ゲの隼人がメカザウルスを知っているのか?
というか“滅んだ世界”ってなんだ?
などなど疑問満載の一話でしたが、如何でしたでしょうか。
鬼獣王ブライは、安倍晴明ポジの悪役として作ったオリキャラです。
こいつの存在が十兵衛参戦フラグとかに繋がる……かも?
今回登場したネオゲッターロボは、どっちかというとゲッター飛焔に近い性質のロボです。
三号機……なので一号機とか二号機もあります。では、また次回。
リンカーコア持ちを人間と認めるのか、とかは拙作内部で描いていきたいです。
60:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 14:51:54 CaKd1kgI
ダーク乙砲発射!
61:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 16:26:42 v5BqZ87T
なんか見つけた
URLリンク(solidbluesky.com)
62:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 16:40:12 KjKB6TzV
ガイアーの人&なのはの人乙!
ガイアーはついに終盤、このままアーク対ガイアーにいくと思ったら拳で決着とか熱すぎるw
昴、まさか隼人がアークで出てきた銃を使うとは思わなかった
白兵成分多いのはゲッターらしいちゃあゲッターらしいw
63:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 20:29:15 UjcedA9R
どっちの人もお疲れ様です
ともに自分の文体が確立してていいね
なのは読んだことないけど
こういう風にゲッターを設定の中にしっかり組み込むってのは珍しいかもしれない
64:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:55:16 yfOCbzMQ
駄目だ、無頼っつったらファントム無頼しか浮かばない
65:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:59:21 L1Ao4QMr
いやお前は本当にゲッタースレの人間か?w
66:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:12:21 RtIc7W34
普通に考えたら生身の人間がマーズに勝てる筈がないのだが・・・
タイマン・ステゴロ・石川キャラ、ここまで条件が揃えば負ける道理が無いなw
67:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:17:06 AlONaqMr
二人とも乙でした。
ひそかにガイアーも火星に飛んでくかと思ってた
あと昴の人にはぜひスバルVSセインで
追い詰められるセイン→地中に逃れるセイン→ドリル化した手で地中を掘り進み、セインを追いかけるスバル
を書いてほしい
68:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:04:22 L1Ao4QMr
>>66
てか、一応拓馬も普通の人間じゃないしな
装甲車ぶちぬくパンチ食らっても兵器だし、ナイフに刺されてもピンピンしてるし
69:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:09:14 ccbJcRwd
装甲車ぶちぬくパンチで平気な奴を刺せるあのナイフってどんだけすごい切れ味だったんだろう
あのオッサンも只者では無かったりして
70:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 15:06:54 aKTV1F4W
ナイフで刺されても、血も出てなかったなぁ
71:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 18:10:20 Pbtml9eo
胸板に刺さった刀もへし折ってたな
72:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 18:40:47 67imWjc3
ゲッターロボ対メカゴシラ
火力の昭和か、装甲の平成か、機動性の機龍か。
どのメカゴシラならゲッターロボと名勝負するだろう。
あくまで名勝負で、単純な勝ち負けじゃなくて。
73:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 18:52:50 XSrtG5ZW
ゲッターとやり合うならやはり合体が欲しいな
74:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 19:42:09 kEHgpwg/
>>71
それは拓馬じゃなくて竜馬
75:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 20:09:02 67imWjc3
>>73
平成は支援航空機ガルーダと合体して火力&機動力UP
機龍は火力の集中したバックパックを分離して機動力UP
合体分離といったら平成MOGERAかなあ……
76:【復讐鬼と吸血鬼】第2話
09/06/08 20:41:30 LiLVQNBP
ガイアーの方もなのはの方も乙です。
>>72
昭和メカゴジラは流星ミサイルマイト並みの超弾幕で、ゴジラをフルボッコにしていたような………
それはそうと、第2話投下します。
やたら説明台詞書いていたら無駄に長くなってきて、しょうもないので2話目を分割して第2話と第3話として投下することにしました。
第3話はもうチョイはやく投下できると思います。楽しみにしてるとカキコしていてくださった方、お待たせしてすいませんでした。
77:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 20:42:44 j0z03c2k
きたーーー
78:【復讐鬼と吸血鬼】第2話
09/06/08 20:43:43 LiLVQNBP
第2話 「出撃」
満月の光が降りそそぐ夜――― ロンドン郊外、とある英国貴族の私有地。
そこには非常に古い血筋を受け継ぐ伝統的貴族の権威をよく示した、観る者に畏敬の念を抱かせる巨大な屋敷が建っている。
一見いかにも高貴な、伝統ある雰囲気の古めかしい建築であるが、その内部は最新技術を多々用いた設備が整っていた。
とくに防犯、というより『防衛』や『迎撃』と言うべきシステムが多分に詰め込まれている。まるで軍でも相手にするかのような。
だが、この屋敷の当主とそれに仕える者たちが相手にするのは、軍隊などよりずっと恐ろしく、そして強力で凶悪な連中だった。
その屋敷の執務室。 窓から月光が射すその部屋に四人の男女が集まっている。
内二人は若い女性と老人。 残り二人は―― ヒトでは無い、化け物。
女性の名はインテグラ。 インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング。
この屋敷の所有者、ヘルシング家の当主。 そして『人間』である。
金糸のような見事なブロンドの長髪に、北欧系白人種の整った美しい顔立ち。だがその肌は褐色だ。
英国の歴史を考えると、その身体には南インドのドラヴィダ人の血が流れているのかもしれない………
彼女こそ大英帝国を脅かさんとするアンチ・キリストの怪物たちと、100年間も闘い続けているヘルシング家の末裔であり、
そして国教(プロテスタント)を侵すそれら化物どもを葬り去る組織 『王立国教騎士団』―― HELLSING機関の長なのだ。
彼女の傍に侍る老爺の名はウォルター・クム・ドルネーズ。
ヘルシング家の執事(バトラー)兼、元『ゴミ処理係』。 先代ヘルシング卿の頃から仕えている最古参の奉公人だ。
その二つ名は“死神”である。 好々爺然とした彼に似つかわしくない、この名の由来たる『武器』と『技』を目にした者は少ない。
だが、いくら人畜無害な老紳士の仮面を被っていても、その片眼鏡(モノクル)の奥から放たれる鋭い眼光は隠しようがなかった。
やはり彼もまた、まぎれもない『人間』だ。
.
79:復讐鬼と吸血鬼[2/7]
09/06/08 20:46:14 LiLVQNBP
残る二人は人間ではない。人間の姿をしているがヒトではない化物。
その正体は“不死の怪物(ノスフェラトゥ)”、吸血鬼――であるが、それらは二人ともインテグラの忠実なる部下だった。
二人の吸血鬼の内、“少女の姿をした化物”の名はセラス・ヴィクトリア。
軍服に似たヘルシングの制服を着込んだ、金髪ショートヘアの少女。 ほんの少し、気後れした眼の少女。
実際、外見と年齢自体は少女というべきものではないが、彼女自身の気弱な性格と、そこからくるどこか頼りない印象のために、
淑女(レディ)というよりは少女と表現し、またお嬢さん、あるいは甚だ不遜であるが、『小娘』と呼ぶのが相応しいと思えてしまう。
だが、その本質はまぎれもない化物であり、根底にあるのは吸血鬼の本能と性(さが)である。
ひとたび闘争に酔って昂れば、彼女はその能力を遺憾なく、そして嬉々として発揮し、殺戮の宴で踊り狂う残虐な魔性なのだ。
しかしつい先日“そうなった”ばかりの、吸血鬼として幼いセラスは、人間であった頃と現在の自分の違いに悩み苦しんでいた。
虐殺に悦び、血にどうしようもない渇望を感じるバケモノである、“女吸血鬼・セラス”を人間の理性が拒むことで葛藤していた。
その葛藤こそが彼女の物理的なものではない、何か……別の『弱さ』に繋がっているのかもしれない。
未だ血を吸ったことが無い吸血鬼であるセラスが、人間の生き血を吸って、人間を喰って、真の化物となるのはいつの日だろうか。
.
80:復讐鬼と吸血鬼[3/7]
09/06/08 20:48:13 LiLVQNBP
そしてもう一人、最後の一人。 彼の名は『アーカード』 ―― < A R U C A R D >
室内だというのに真っ赤なロングコートを纏い、紅いサングラスをかけている。その向こうに奈落の底のような瞳があった。
それに艶やかな黒髪、病的に白く悪魔的な妖艶さを兼ね備えた美丈夫の顔。 なるほど如何にもそれらしい出で立ちである。
彼こそはヘルシング“最強にして最大”の戦力。無敵にして不死身の吸血鬼。 アンデッドの王。 化物殺しの鬼札(ジョーカー)。
王立国教騎士団ヘルシングの『ゴミ処理屋』。 対吸血鬼のエキスパート。 化物専門の殺し屋。 ヴァンパイア・ハンター!!
100年前ヘルシングに倒され、以来100年間ヘルシングに仕え、現在もまた使役され、同族を殺し続けている最強の吸血鬼。
その不死身ぶりと超常の能力は並の吸血鬼の比ではない。 まさしくノスフェラトゥ。 吸血鬼の中の吸血鬼である。
対化物機関であるヘルシングの構成員が何故、こともあろうか宿敵たる吸血鬼なのか?
“目には目を”ということだろうか。 確かに戦力としては頼もしいことこの上ないだろう。
しかし総じて人間に敵対し、人間を見下し、人間を食料と見なし、人間を遥かに上回る
能力を持ったプライドの高い魔族(ミディアン)である吸血鬼が、何故に人間の従僕に?
セラスの場合はある意味簡単だ。
彼女の血を吸い、吸血鬼という新たな生を与えることで救ったのはアーカード。
そのアーカードが仕えるのはヘルシング。 アーカードの眷族――使徒的存在の
女吸血鬼である彼女がヘルシングに使えるのは、当然のことといえるかもしれない。
もとより死人となった彼女が身を寄せることができる所は限られているだろうから。
だが、そのアーカードは? 何故アーカードはヘルシング機関に従っている?
何かおいしい見返りがあるのか、でなければ致命的な弱みを握られているのか。
あるいはヘルシングという組織、もしくはインテグラという人間への純粋な忠誠心か………
とにかく理由は不明であるものの、彼はヘルシング局長たるインテグラに服従している。
.
81:復讐鬼と吸血鬼[4/7]
09/06/08 20:50:14 LiLVQNBP
.
「さて……ことは急を要する。だが、まず状況を説明しようか」
インテグラはそれ一本で低所得者の月給が飛ぶ非常に高価な葉巻を燻らせながら、そう言って傍らの忠実な執事に目配せした。
ウォルターは頷いて、2枚の地図を取り出して拡げる。 ひとつはイングランド北部の地図。もう1枚はロンドン市内の詳細な地図だ。
「ことの起こりは北部だが、現在の現場はロンドン市内だ」
「「!」」
アーカードとセラスに微妙な驚きと緊張が生じた。
今まで本土イングランド内外を問わず、国内で吸血鬼を始めとする化物共が出現し、事件を起こしたことは多々ある。
だが大英帝国の首都であり、また己らヘルシングの本拠地が存在するロンドンに侵入を許したことは、ほとんど無い。
「発端は二週間前。北部の小農村、スチュワート村に1体の吸血鬼が侵入した」
「それって……!」
「そうだ、セラス。おまえが女吸血鬼(ドラキュリーナ)となったチェーダース村の隣村だ。状況もよく似ているぞ」
「…………」
セラス・ヴィクトリアが吸血鬼となったのは約一ヶ月半前の7月5日。北部の小村チェーダース村に吸血鬼が侵入した事件によってだ。
吸血鬼は牧師として村に入り込み、住民の中に溶け込んだ後に吸血行為を開始。次々と村人を襲撃して吸血し、喰屍鬼へと変えた。
それらは秘密裏に行われ、村人たちにその正体が露呈することは無かったものの、間一髪助かった村民の証言によりついに発覚。
村人と警官に問い詰められた吸血鬼は本性を表し、村の住民を皆殺しにした。 結果、チェーダース村近くの地方都市市警が出動。
しかしいくら銃器で武装していようとも、ただの人間。それも吸血鬼と喰屍鬼の知識を持たない者たちがそれらを倒せるはずもなく、
突入した警察隊は壊滅。みな喰屍鬼にされた。その隊所属の婦警であったセラスは、吸血鬼に襲われていたところを救出されたのだ。
要請を受けて出動したヘルシング―― アーカードによって。
吸血鬼を始末するためそれごとアーカードに撃ち抜かれたセラスは、彼が提示したふたつの選択肢、
『“神からの最高の贈り物”である死』か『太陽の光に背いた新たな生』か、どちらかを選ぶこととなった。
そして彼女は選択したのだ。吸血鬼という呪われた生を、闇夜でしか生きられぬ新たな命を選択した。
太陽を、“昼”を、光に満ち満ちた世界を捨てて。 他の色々な、大切なものも捨てて。
.
82:復讐鬼と吸血鬼[5/7]
09/06/08 20:52:15 LiLVQNBP
.
「標的の吸血鬼は二週間前に新任の牧師としてスチュワート村の教会に赴任、その後10日ほど経ってから村人を襲い始めた。
化物風情がこともあろうか、そしてまたしても我らが国教の聖職者に化けて栄えある大英帝国に入り込んだというわけだ………」
インテグラはそこで煙を大いに吐き一息ついた後、その美貌を冷ややかな、だが確かな怒りの表情で歪めた。
「我々を、国教をなめ腐りおってクソ化物(フリークス)が……!」
忌々しそうに低い声でそう言うと、葉巻を荒々しく灰皿に押し付ける。
つい十日ほど前にも男女の吸血鬼が2体、アメリカ中西部で犯罪を繰り返した殺人鬼カップルの『ボニー&クライド』を気取り、
バーミンガムの街道17号線に沿って次々とその進路上にある家々を襲撃し、最終的に4家族16名を殺害した事件があった。
インテグラを苛立たせるのはそれらの犯行が単なる吸血行為と喰屍鬼の発生に留まらず、その吸血鬼たちが犯行現場の家に
神を呪い、貶し、侮辱し、アンチ・キリストを謳って、暗闇や地獄を礼賛する言葉を書き残していったからだ。 犠牲者たちの血で。
国教を守護する者としてそれらは実に許しがたい行為なのだろう。 そしてさらに今回の事件だ。
吸血鬼という化物が聖職者たる牧師の姿で血を吸い、喰屍鬼という化物を生み出すということをやってのけたである。
しかも別の吸血鬼が同様の事件をわずか一月半前に、それもすぐ隣の村で引き起こしておきながら間を置かずに。
インテグラの怒りはいかばかりか。
「だが、スチュワート村の人間も馬鹿じゃあない。似たような事件がついこの間に隣村で起こったとあれば、すぐに感づいた。
2日後、牧師に疑いを向けた村民はチェーダース村の事件を知っていたことも相まって慎重になり、近場の市警に通報。
前回の事件を担当した同市警は今度こそ名誉挽回せんと我々ヘルシングには連絡せず、短機関銃やショットガンなどの
小火器類で完全武装した機動隊を大量投入し、吸血鬼の制圧に当たった………余計な事をしてくれたものだ。
結果、喰屍鬼どもはほぼ殲滅されたものの、肝心の吸血鬼は機動隊と全面衝突せず包囲網を突破。まんまと逃亡した」
「逃げた? 腰抜けめ……しかし、賢い判断だ」
そこで初めてアーカードが口を開いた。声と顔にはその吸血鬼に対する侮蔑が表れている。
吸血鬼独特の高貴さと信念と理性を持つ彼からしてみれば、誰彼かまわずに人間の血を吸って喰屍鬼を作り出すという
今回の事件のような行為は軽蔑すべきものなのだろう。 まして自分に殺意を向ける人間たちと正面切って戦闘をせず、
喰屍鬼を囮に負け犬のように尻尾を巻いて逃げ去る吸血鬼は、何の誇りもない唾棄すべき存在と思っているに違いない。
.
83:復讐鬼と吸血鬼[6/7]
09/06/08 20:54:13 LiLVQNBP
だが、彼の言う『賢い』というのもまた正しかった。
吸血鬼にとって人間とは狩りの対象であり食糧にすぎないが、その数と知恵が集まれば“敵対者”となる。
一見無敵の吸血鬼にも弱点はある。そして人間は強力な武器を所持しており、その力をもってすれば吸血鬼を殺すことも可能だ。
まして超常の能力を碌に持っていない三流四流どころ吸血鬼にとっては、『普通の』銃器も充分な脅威であることは明らかだろう。
故にこの吸血鬼がとった闘争せずに逃走するという行為は、自己の生存を第一に優先するという点において正確な戦法といえる。
「フム……確かに賢いかもしれませんな。その後の行動も含めますと」
アーカードの称賛にインテグラは閉口し、ウォルターが説明を引き継いだ。
「“こいつ”は包囲網を突破した後、バスや鉄道などの交通機関を利用して移動。行く先々でその場の人間を喰屍鬼にしています。
あえて己の脚を使わないことで我々のような連中の追跡をくらまし、かつバリケードとして喰屍鬼を大量に作り出したようですな。
こいつにとって車輌は飯の詰まったエサ箱というわけです。ですがあまりにも喰屍鬼を作り出しすぎたのが逆にアダとなりました。
喰屍鬼の発生した地点をたどるのは簡単でしたので、それらを始末するのも兼ねて派遣した武装局員がこの吸血鬼と遭遇。
局員はあらかじめ吸血鬼自体とは自衛以外で積極的に交戦するなと命令されておりましたので、その時点では撤退しました。
ですがその後、距離を置いて追跡・尾行したところロンドン市内に侵入したのを確認との連絡があり、現在の状況にいたります」
ウォルターはロンドンの詳細地図、その北部に記された『Cockfosters』を指示棒で指す。
「標的はロンドン地下鉄で移動して“いました”。コックフォスターズ駅からピカデリー線に乗り、都心部へ入り込もうと企んだようです。
しかもこいつはすべての停車駅で乗車してくる客を片っ端から喰屍鬼にしています。幸い時刻が深夜だったこともあり被害者は
少ないものの、放っておけばロンドンは喰屍鬼で溢れかえってしまいますな………列車がピカデリー・サーカス駅に到達する前、
ロンドン交通局へ連絡して強制停車させることができたのは僥倖でした。標的は現在、旧オルドウィッチ駅跡の地下ホームにいます。」
青い『Piccadilly line』に沿って動いていた指示棒が『Aldwych tube station』で止まった。
そのすぐ近くには『King's College London』と書かれた小さな文字列がある。
キングス・カレッジ・ロンドン―― 学生数2万を超えるロンドン大学最大のカレッジで、それらの生徒を収容している寮もある。
早急に標的の吸血鬼を始末しなければ、学生たちが襲われる可能性もあるということだ。 セラスの表情がより一層引き締まる。
.
84:復讐鬼と吸血鬼[7/7]
09/06/08 20:56:17 LiLVQNBP
.
「………御心配なく、セラス嬢。すでに付近一帯はロンドン警視庁(スコットランドヤード)によって封鎖されています。
キングスカレッジの学生たちも大学上層部を通して連絡し、『周囲に有毒化学物質が漏出した』ということで避難させてあります。
オルドウィッチ駅入口も我々の武装局員15名によって包囲し、喰屍鬼どもが這い出てこぬようにしておりますので大丈夫ですよ」
「えっ? ああッ! ええと、その。そうですか、アハハハ……… (表情を読まれた? ていうか私、顔に出やすいのかしら)」
乾いた笑みを浮かべ冷や汗を流すセラス。そんなセラスに優しく微笑むウォルター。そのウォルターにアーカードが尋ねる。
「ウォルター、その列車がオルドウィッチ駅で停車したのは何時だ」
「今から約30分前です、アーカード様」
「駅入口を包囲したのは?」
「………20分ほど前です。ですがこの地区の路上監視カメラの記録には地下ホームから標的の吸血鬼もしくは喰屍鬼が出てくる姿は
認められませんでしたし、地下路線内に設けられた監視カメラにも標的が徒歩によってホルボーンへ引き返すか、コベントガーデンに
向かったという映像記録はありません。オルドウィッチ自体は廃駅なので監視カメラが無いために、今現在リアルタイムの標的の姿を
確認することはできませんが、取り逃がした心配はないかと思われます………何か懸念することでもあるのですか」
「つまりだ、そいつは30分間も阿呆のように何もせず、廃止された地下鉄駅で静かにたたずんでいた、ということか?」
「!! ……それは」
列車が廃駅で急停車したということは、『交通局あるいはヘルシングが異変に気づき、対処すべく動き出した』と考えるのが妥当だろう。
まして今回のような用心深い吸血鬼がそう思考しない方がおかしい。ならば何らかの対策にすでに打って出ていなければならないはず。
少なくともまず止まった列車から出て、地上に上がるか路線に沿って他の駅に移動するのが手っ取り早く、また妥当な行動だと思われる。
にもかかわらず、この吸血鬼が何もしていないということは。
「何かを企んでいるのか、あるいは“何かに”阻まれているのかは知らんがな。なんとも良い予感がしてならん」
「良い予感だと?」
「ああ、そうだとも御主人様(マイ・マスター)。確固とした“予測”なんかじゃあない、曖昧模糊とした下らんモノだがな。
たまらない、心躍る何かの予感がするのだ。 股座がいきり立つような、とてつもなく楽しくてしょうがない何かの、な………」
心底楽しそうに嗤うアーカードに、心底嫌そうに顔をしかめるインテグラ。主たる彼女は従僕たる吸血鬼に命令する。
命令(オーダー)は唯ひとつ(オンリーワン)。
「『見敵必殺(サーチ・アンド・デストロイ)』だ。何をしていようと、何がいようと!
大英帝国の敵を、国教に反する化物どもを速やかにブチ殺してこい!!」
「ヤ、了解(ヤー)!!」
「Sir, Yes Sir. My MASTER!」
鬼が征く。 二人の鬼が。 獣が、“獣鬼”が待ち受ける暗闇の地下へと。 憤怒の炎で血が煮えたぎっている地獄へと。
.
85:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 21:00:24 3FzMk0T6
乙
メチャクチャ楽しみにしてた
86:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 21:03:08 aKTV1F4W
乙、慎一とアーカードの邂逅が楽しみで仕方ない
87:【復讐鬼と吸血鬼】第2話
09/06/08 21:09:24 LiLVQNBP
以上で投下終了です。
いよいよHELLSING勢が登場ですが、慎一が出てない上に短くてすいません。
あと台詞も地の文も説明ばっかりですいません。第3話には少しは戦闘シーンらしきものが出ますので。
今回イギリスの交通や地理を調べるのにGoogleマップとWikiに大変お世話になりました。
廃止されたオルドウィッチ駅がまだ残ってるかどうかとは超テキトーです。
ちなみにこのSSは、時系列的にアンデルセンと交戦した「8月15日」以降で、
バレンタイン兄弟との交戦とヘルシング本部襲撃前の時期であり、日付的には
「8月20日~25日」あたりと思ってください。
ってよく見たら>>76日本語がおかしいし!
>楽しみにしてるとカキコしていてくださった方
正しくは「楽しみにしてるとカキコしくださった方」です。
88:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 21:09:27 Z6uxNAET
乙乙。そういやヘルシングに慎一みたいに本当に何にも考えずムチャクチャやるキャラって
いそうでいなかったよな
89:【復讐鬼と吸血鬼】第2話
09/06/08 21:14:13 LiLVQNBP
>>85-86>>88
ありがとうございます。
>>87
┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /
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正しくは 「楽しみにしてるとカキコしてくださった方」 です!!!
90:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 21:19:07 67imWjc3
乙! あんま気にすんなw
91:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 21:44:31 TStymw7e
~しくさりやがって!って言うと石川キャラっぽい
っていうか極道兵器っぽい
92:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 23:19:52 aLpS4zxZ
URLリンク(a-draw.com)
勢いで作ってみたがなかなか酷いことになった
93:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 23:51:07 67imWjc3
これはひどい
94:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 00:18:44 oAztFWHe
笑顔が足りないね!もっと楽しそうな顔しなきゃ
95:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 00:40:42 JQfQd2bm
どうみても薬中です。本当にありがとうございました
96:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 06:59:31 4FJ4RPjd
グルグル目にすりゃ良いってもんじゃねえw
97:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 07:29:18 GMrkYjhi
合うキャラと合わないキャラがいると思うんだ…
98:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 17:28:48 t4v0/C2K
誰なら石川目が似合うだろうか…
99:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 18:49:57 +qWSxRCB
ステキな顔(敷島的センス)で敵と戦うバーサーカーみたいなキャラ
100:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 18:52:00 GMrkYjhi
ガッツか!
101:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 18:55:07 Fyedm4PZ
戦闘中の切れてるヴァンもあの目が似合いそう
102:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 19:21:36 sprSPgxm
ふとひぐらしとのクロスさせたらどうか想像した
・・・・雛身沢大災害なんて可愛い可愛い子猫ちゃんに見える程壮絶なのが
起きそうだ
103:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 19:34:17 Fyedm4PZ
それじゃあサイレンとかは?バイオレンスホラーがスタイリッシュスプラッタアクションに大変身だよ
104:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 19:43:15 GMrkYjhi
デッドライジングで想像したところ結局フランクさんとやることが大差なかったでござる、の巻
105:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 21:10:17 uJ3uz11D
まぁ問題は女の子が登場する作品とクロスさせるとかわいくなくなるという事だ
106:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 22:33:05 sprSPgxm
>>105
なのはが来てる。問題ない
あとゲッターロボ昴氏はもう存分にドワオしまくって下さい
107:【復讐鬼と吸血鬼】
09/06/09 22:34:04 3gBpfrKO
>>90
ありがとうございます。
ちなみに「スチュワート村」というのは完全創作で、HELLSING作中に出てきた「チェーダース村」の元ネタであろう
イングランドを統治していたテュ(チュ)ーダー朝と同時期、スコットランドにあった「ステュアート朝」を元にしました。
>>105
日本版ウィッチブレイドと石川版魔界転生を(ry
出てくるおっぱいがみんなみんなゴム毬になるのは勘弁して欲しい。
108:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 22:47:01 /CCKtbSq
武流のほうかマサムネかどっちだよ日本版
ちなみに本国版でも日本人のウィッチブレイド装着者はいるんだぜ
坂額御前とか
109:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 22:57:20 o1xxmlz4
大丈夫、小説なら大丈夫。
もし、ファンイラストがきたら……
110:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 23:03:59 3gBpfrKO
>>108
のっぱいの方で……
111:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 23:19:59 sprSPgxm
>>102
イヤ良く考えればゲッター線にひぐらしキャラが気に入られればあるいは・・・
アカン、あいつ等鬼の混血だから人間以外皆殺し上等のゲッター線にゃむしろ殺されるかも
てかゲッターチームは感染しても大して変わらん気がす・・・イヤむしろ感染すらしないか?
112:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 23:24:47 xRlLn4cT
火垂るの墓×ゲッターロボ
113:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/09 23:38:46 IVv7JBGS
なんでゲッターに関わると皆すぐ死んでしまうん?
114:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 00:00:49 NNfby8rC
死ぬんじゃない、肉体という殻を捨てるだけだ
115:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 01:10:09 8SOvCk89
またみんな一つの形になる
そしてさらなる飛躍を
116:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 01:35:28 FOKZoJbo
どうやらまた嵐が出没しているようだ
気をつけなければ
117:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 01:43:09 8SOvCk89
ではかつてドラゴンが地中深くで繭になったように、私達も地下へ…
118:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 09:08:10 fWlntTSb
>>116
どこだ?
119:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 09:35:41 DtCOa6W9
>>111
そもそも疑心暗鬼に陥る様なタマじゃないだろ連中は。
120:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 10:24:58 bM5XdEpv
伊藤潤二「富江」とかクロスさせれば石川キャラに対抗できるかもしれない
121:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 14:03:55 N545kCZJ
話ぶった切って悪いがwiiの新作のスパロボで新ゲッターでるぞ
wiiもってねぇ・・・
122:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 14:07:33 GC6VjAp1
むしろ不安だぜ、他の作品のメンバーが子ども多い中、
おっかねえ竜馬に、テロリスト隼人、女とやってる弁慶……
教育に悪すぎるだろJK
123:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 14:13:04 4Ped87B0
3Dか…うーん
124:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 15:31:57 FOKZoJbo
>>118
リリカルんとこ
125:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 18:52:25 LUu7IOLW
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126:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 18:52:48 LUu7IOLW
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127:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 18:53:10 LUu7IOLW
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128:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 18:53:33 LUu7IOLW
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129:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/10 18:53:56 LUu7IOLW
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