あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part233at ANICHARA
あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part233 - 暇つぶし2ch2:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/04 08:16:15 DnuAY4Bg
あうち、抜かった。
ここはPart234として使用するって事で、

あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part233
スレリンク(anichara板)

使用はこっちからお願いします。

3:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/04 13:28:10 ldmxjlYf
>>1

4:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 00:41:21 lWMaYyHU
保守

5:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:03:08 MLupAo+Y
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/17(日) 02:13:03 ID:9AxAAVZE
やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

完結:やる夫が小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

やる夫が同人小説家になるようです
URLリンク(urasoku.blog106.fc2.com)

6:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:05:05 MLupAo+Y
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)

7:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:06:09 MLupAo+Y
【書き手の方々ヘ】
・作品投下時はコテトリ推奨。トリップは「名前#任意の文字列」で付きます。
・レスは60行、1行につき全角128文字まで。
・一度に書き込めるのは4096Byts、全角だと2048文字分。
・先頭行が改行だけで22行を超えると、投下した文章がエラー無しに削除されます。空白だけでも入れて下さい。
・専用ブラウザなら文字数、行数表示機能付きです。推奨。
・専用ブラウザはこちらのリンクからどうぞ
・ギコナビ(フリーソフト)
  URLリンク(gikonavi.sourceforge.jp)
・Jane Style(フリーソフト)
  URLリンク(janestyle.s11.xrea.com)
・投下時以外のコテトリでの発言は自己責任で、当局は一切の関与を致しません 。
・投下の際には予約を確認してダブルブッキングなどの問題が無いかどうかを前もって確認する事。
・作品の投下は前の投下作品の感想レスが一通り終わった後にしてください。
 前の作品投下終了から30分以上が目安です。

【読み手の方々ヘ】
・リアルタイム投下に遭遇したら、支援レスで援護しよう。
・投下直後以外の感想は応援スレ、もしくはまとめwikiのweb拍手へどうぞ。
・気に入らない作品・職人はスルーしよう。そのためのNG機能です。
・度を過ぎた展開予測・要望レスは控えましょう。
・過度の本編叩きはご法度なの。口で言って分からない人は悪魔らしいやり方で分かってもらうの。

【注意】
・運営に関する案が出た場合皆積極的に議論に参加しましょう。雑談で流すのはもってのほか。
 議論が起こった際には必ず誘導があり、意見がまとまったらその旨の告知があるので、
 皆さま是非ご参加ください。
・書き込みの際、とくにコテハンを付けての発言の際には、この場が衆目の前に在ることを自覚しましょう。
・youtubeやニコ動に代表される動画投稿サイトに嫌悪感を持つ方は多数いらっしゃいます。
 著作権を侵害する動画もあり、スレが荒れる元になるのでリンクは止めましょう。
・盗作は卑劣な犯罪行為であり。物書きとして当然超えてはならぬ一線です。一切を固く禁じます。
 いかなるソースからであっても、文章を無断でそのままコピーすることは盗作に当たります。
・盗作者は言わずもがな、盗作を助長・許容する類の発言もまた、断固としてこれを禁じます。
・盗作ではないかと証拠もなく無責任に疑う発言は、盗作と同じく罪深い行為です。
 追及する際は必ず該当部分を併記して、誰もが納得する発言を心掛けてください。

8:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:07:02 MLupAo+Y
ハルケギニアの暦
→1年は12の月と4の週(1週間8日)で構成される384日
 新年の始まり(日本の元旦)から10日間は始祖ブリミルの降臨祭という休暇となる(戦争も休戦とする習わし)

 0.虚無の曜日 (1巻p.165) 休暇である虚無の曜日の夜に「破壊の杖」盗難
 1.ユルの曜日 (1巻p.141) フリッグの舞踏会は「破壊の杖」盗難の翌日
 2.
 3.
 4.ラーグの曜日(8巻p.221)
 5.
 6.
 7.ダエグの曜日(9巻p.169) 翌日は虚無の曜日
 順番不明 マンの曜日(6巻p.150)
      イングの曜日(7巻p.125)

 1.ヤラの月  (7巻p.164)
 2.ハガルの月 (8巻p.221)
 3.
 4.フェオの月 (5巻p.130)
 5.
 6.
 7.
 8.
 9.
 10.
 11.
 12.ウィンの月 (6巻p.150)
 順番不明  5? ウルの月   (5巻p.145, 12巻p.146)
       6? ニューイの月 (3巻p.203) アンリエッタの結婚式
      11? ケンの月   (6巻p.20) 夏休みが終わって二ヶ月

第一週 フレイヤの週
第二週 ヘイムダルの週 (5巻p.131)
第三週 エオローの週 (8巻p.20)

9:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:08:37 MLupAo+Y
貨幣
→金貨 エキュー
 銀貨 スゥ  100スゥ = 1エキュー
 銅貨 ドニエ 10ドニエ = 1スゥ
 新金貨    金貨の四分の三の価値 3/4エキュー(1新金貨で75スゥ)

 デルフリンガー    新金貨100枚 = 75エキュー
 官能小説       55スゥ
 トリステインの生活費 1人1年120エキュー
 シュヴァリエの年金  年500エキュー

ハルケギニアの衛星(月)
→大(青)小(赤)二つある。大きい方は地球の月の見た目で二倍ほどの大きさ。
 小さい月の軌道は大きい月より内側にある。よって、小さい月の公転周期は大きい月よりも短い。
 二つの月が重なる夜を「スヴェル」の月夜と呼ぶ(2巻p.119)。

サモン・サーヴァントの呪文
→原作(何度か失敗)
 我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン!
 我の運命に従いし、"使い魔"を召喚せよ!
→アニメ版(一発で成功)
 宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ
 神聖で美しく強力な使い魔よ
 私は心より求め訴えるわ
 我が導きに答えなさい!

コントラクト・サーヴァントの呪文
→我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
 五つの力を司るペンタゴン
 この者に祝福を与え、我の使い魔となせ

コントラクト・サーヴァントの洗脳効果
→現状(11巻&タバサの冒険2)では情報は足りず、荒れるばかりで話題にするだけ無駄っぽい。
 スレ住人のスルー力に期待。

長さの単位

1サントは約1センチ(1巻p.39 / 2巻口絵人物紹介)
1メイル=約1m
1リーグ=約1km

10:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:10:49 MLupAo+Y
 一日目
昼   :召喚される
夜   :使い魔とハルケギニアに関して話して、洗濯するよう下着を押しつけられる

 二日目
早朝  :シエスタに洗濯場を教えてもらう(アニメ版)
朝   :ルイズを起こして着替えをしてるところにキュルケがからかいに来る
朝食  :アルヴィーズの食堂で貧しい朝食
授業  :ルイズがシュヴルーズの授業で錬金失敗、後かたづけ、渾名をからかってメシ抜き
昼食  :シエスタから賄いを貰う代わりに配膳手伝い、ギーシュが恥を掻き口論に(小説版ではここでシエスタ初登場)
決闘  :ワルキューレにボコられる、諦めないでいるとギーシュが剣を寄越してガンダールヴ発動、ワルキューレ七体をなで切りにして勝利
 ※同時刻、コルベールがオスマンの執務室にルーンのことで報告に来てロングビルが追い出され、王宮に報告するしないの口論の後、ロングビルが戻ってきて決闘事件を報告、決闘を静観してルーンはガンダールヴのものと断定
 ※ここから三日間負傷が元でルイズの部屋で寝たきり

 四日目
朝   :目覚める、シエスタに事情説明を受け、ルイズに礼を言うとベッドから追い出される

 使い魔生活一週間
うち三日間はパンツのゴムの件でルイズからメシ抜き(正式な食事は厨房で貰っている)

 十一日目(“使い魔としての生活”が四日目からはじまったとして)
朝食  :厨房で食事しているとフレイムが姿を見せる
授業  :夢の件でルイズに折檻される、フレイムの視線を感じる
 ※同時刻、ロングビルがコルベールから宝物庫についての情報を聞き出している
夜   :キュルケの誘惑があるがルイズに邪魔され断念、キュルケの男から襲われるかもと思って武器を欲しがるついでにルーンの力について相談、ルイズは武器には快諾してルーンについては推測と忠告をする

 十二日目 虚無の休日
昼前  :キュルケが目を覚まして出かけるルイズ達を発見、タバサに追跡を頼む
三時間後:トリスティンの武器屋でデルフリンガーを買い求める、ルイズ達がでたあとキュルケがシュペー卿の剣を買い叩く
夜   :フーケが宝物庫の下見、ルイズ達が決闘に来て壁にヒビを入れる、フーケがゴーレムを使って「破壊の杖」を盗む

11:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:12:37 MLupAo+Y
 十三日目
朝   :フーケ対策会議が開かれてその場にいたルイズ達が証言をする、ロングビルがフーケの情報をもって来る、ルイズ達だけが捜索隊に志願
昼   :情報のあった小屋に到着、破壊の杖を取り戻す、ゴーレムに襲われ破壊の杖を使って倒す、ロングビルが正体を現すが捕まる、帰ってオスマンに褒められる
夜   :フリッグの舞踏会

23日目
夜:サイトがルイズに夜這いをかける。ワルドがフーケを脱獄させる

24日目
朝:(授業):ギトーの授業
昼:アンリエッタが学院に来る
夜:アンリエッタがルイズの部屋にお忍び。ルイズがアンリエッタの手紙を取ってくることになる

25日目
朝:ルイズ、サイト、ギーシュ、ワルドがラ・ロシェールに向け出発。キュルケがタバサに頼んでルイズ等を追跡開始
昼:フーケがラ・ロシェール金の酒樽停にて傭兵を雇う
夜:ルイズ一行、ラ・ロシェールに到着、直前に地上のサイトとギーシュは傭兵に襲われるがキュルケ達に助けられ無事に到着、ルイズ一行にキュルケとタバサが参加

26日目 スヴェルの夜
朝:ワルドの発案で女神の杵停中庭にてサイトとワルドが決闘
夜:ルイズ一行、フーケ・傭兵達・仮面の男(ワルド)に襲われる
  キュルケ・タバサ・ギーシュを囮に残し、ルイズ達は船を買い取ってアルビオンへ出航
  キュルケ達は傭兵を追い散らすが精神力切れ、フーケも同じく、キュルケとフーケが殴り合い

27日目 アルビオン-ラ・ロシェールの最接近日
朝:空賊船に捕まるが、すぐに王党派の船であることが発覚し、ウェールズ皇太子に出会う
夜:手紙を返して貰う。戦前パーティーに参加

※キュルケ達はこの間、シルフィードに乗りアルビオンへ向かっている

28日目
朝:ワルドとルイズの結婚式だが、ルイズが断りワルドは本性を現す。ウェールズが殺されワルドはサイトに敗れる
昼:(正午):貴族派の総攻撃開始。キュルケ達が助けに来て、シルフィードに乗ってアルビオンから離脱、キス(二巻はここまで)
昼:(日中):アンリエッタに報告を済ませて学院に帰還

※攻撃開始からすぐニューカッスル城は落ちた

12:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:13:32 MLupAo+Y
29日目
昼:(授業):コルベールが内燃機関を披露
夜:フーケがロンディニウムの酒場でワルドと合流

30日目
昼:(日中):ワルドとフーケが戦跡を検分、クロムウェルがウェールズを生き返らせる

31日目
 アンリエッタとアブレヒト三世の婚約が公式に発表される。式は一ヶ月後を予定


 それを受けゲルマニア首都ヴィンドボナにてトリスティン-ゲルマニア軍事同盟締結
 その翌日アルビオン新政府樹立公布
 すぐにトリスティン・ゲルマニアに不可侵条約の締結を打診し、両国は協議の結果これを受ける

約32日目
朝:オスマン経由でルイズに『始祖の祈祷書』が渡される
夜:サイト、シエスタにお茶を貰い、一緒に風呂につかりながら四方山話

約38日目
昼:(昼食後):ルイズ、ヒトデ型セーターを編む。サイト、シエスタを押し倒して(但し、ものの弾み)ルイズに追い出される。

約41日目
昼:ギーシュがテント生活をしているサイトを発見して、一緒に飲んだくれる
夜:キュルケの発案で、サイト・ギーシュ・タバサ・シエスタとその使い魔一行で宝探しに出発する。

約51日目
昼:(昼食前):宝探しでガラクタを発見する。昼食を取って次の目的地をタルブの村に決定
昼:(昼食後):タルブの村で零戦を発見
夜:(夕方):学院から伝書フクロウが来る

約52日目
サイト達、学院に帰還。持って帰った零戦の運賃をコルベールに肩代わりして貰う。

約55日目
 コルベールがガソリンの精製に成功し、エンジンが少しだけ動く

約57日目
昼:(日中):ラ・ロシェール上空にて、アルビオン艦隊がトリスティン艦隊を奇襲。アルビオンはトリスティン艦隊に対し宣戦を布告
 迎撃に向かったと思われるタルブ領主アストン伯戦死
 アンリエッタを筆頭に、トリスティンは開戦を決意
 同盟に基づきゲルマニアに援軍を要請。回答は、「先陣の到着は三週間後」

約58日目
朝:学院に宣戦布告の報。サイトと、勝手について来たルイズはゼロ戦でタルブへ。
昼:(日中):サイトが零戦で竜騎士とワルドを蹴散らし、ルイズは虚無の魔法『爆発』を発動させ、アルビオン艦隊を焼き墜落させる

約60日目 ニューイの月一日
 アンリエッタの結婚式予定日

13:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/06 19:14:35 MLupAo+Y
ルイズ     16歳 / 身長153 / B76( -8.0%)-62(C) / W53(-8.8%) / H75( -9.2%) / BW比1.43 / HW比1.42
シエスタ    17歳 / 身長162 / B83( -5.1%)-69(C) / W60(-2.5%) / H85( -2.8%) / BW比1.38 / HW比1.42
タバサ     15歳 / 身長142 / B68(-11.3%)-57(A) / W49(-9.2%) / H67(-12.6%) / BW比1.39 / HW比1.37
キュルケ    18歳 / 身長171 / B94( 1.8%)-72(F) / W63(-3.0%) / H95( 2.9%) / BW比1.49 / HW比1.51
モンモランシー 16歳 / 身長166 / B80(-10.8%)-68(B) / W58(-8.1%) / H79(-11.9%) / BW比1.38 / HW比1.36
アンリエッタ  17歳 / 身長158 / B84( -1.5%)-67(D) / W59(-1.7%) / H85( -0.4%) / BW比1.42 / HW比1.44


ルイズ      16歳 / 身長153 / B76-65(A)  / 体重42.4 / BMI 18.0
シエスタ     17歳 / 身長162 / B83-68(C)  / 体重51.8 / BMI 19.5
タバサ      15歳 / 身長142 / B68-62(AA) / 体重36.2 / BMI 17.9
キュルケ     18歳 / 身長171 / B94-69(G)  / 体重62.1 / BMI 20.5
モンモランシー 16歳 / 身長166 / B80-72(A) / 体重48.8 / BMI 17.6
アンリエッタ   17歳 / 身長158 / B84-65(E) / 体重51.6 / BMI 20.2


計算するとルイズはB~Cカップ。なのに何故胸が小さいと言われるのか?
それは要するに純粋な胸の体積が小さいから。つまり、UBが細いからです。
そこで、胸の体積とカップ数の比較をしてみました。
平均身長時の平均UBからカップ数ごとの体積を算出し、実測体積が近いものを割り出せば、実際にはどの程度のカップ数に相当するかがわかるはずです。
大雑把に胸を半球状としてふたつ合わせて楕円体になると考え、半径の組み合わせを3通り用意して計算していきます。

これらの計算結果は以下の通りです。()内は市販ブラのサイズを示しています。

ルイズ      16歳 / 身長153 / B76-62.5(B65) / 実測体積893  / 体積比A~B相当
シエスタ     17歳 / 身長162 / B83-65.5(D65) / 実測体積1274 / 体積比C~D相当
タバサ      15歳 / 身長142 / B68-58.9(A60) / 実測体積501  / 体積比AA~A相当
キュルケ     18歳 / 身長171 / B94-70.3(G70) / 実測体積1959 / 体積比F~G相当
モンモランシー 16歳 / 身長166 / B80-68.2(B70) / 実測体積903  / 体積比A~B相当
アンリエッタ   17歳 / 身長158 / B84-65.3(E65) / 実測体積1348 / 体積比C~D相当

ハルケギニアにはブラがないし、見た目的にも揉みごたえ的にも体積比で比べた方が正確です。現実でもUBが細いとカップが大きくても小さいですし。
体積の小さい順に並べると、タバサ、ルイズ、モンモン、シエスタ、アンアン、キュルケになります。これは作中描写通り。
体積比だけであえて「○○は×カップ」と呼ぶとすれば、タバサAA、ルイズB、モンモンB、シエスタC、アンアンD、キュルケG。
実測値とくびれ具合(UB―W―Hのライン)も鑑みれば、タバサAA、ルイズA、モンモンB、シエスタD、アンアンE、キュルケHと呼ぶのが妥当なとこだと思います。

ちなみにくびれ具合は寸胴な順に、タバサ、モンモン、ルイズ、シエスタ、アンアン、キュルケでした。

14:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 19:08:08 1qmo9iJc
このスレはそのまま沈めた方が良くね?

15:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 19:11:19 2QOxxxi6
こっちのスレが今450kb
そのまま再利用の方向のようだぞ

16:15
09/06/07 19:12:01 2QOxxxi6
すまんURL抜けてた
スレリンク(anichara板)

17:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 20:49:16 jqs8s37J
コピペ荒らしが調子に乗ってるから廃棄した方が良さそうだけどな
荒らしの成功実績にしかならんから正規のPart234立てて削除依頼出しとく方が得策と思われ

18:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:04:13 UU6Ig/hd
乱立はどうかと思う

19:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:05:18 2QOxxxi6
いつも通り再利用されそうだけどねェ
コピペ荒らしもいつものことだし

20:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:09:08 +NWvnJjB
今となっては、むしろ新しく立てたほうが調子に乗ると思うよ。

21:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 21:50:43 Tm6EF8w0
>>17
そのうち切りがなくなるよ

22:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:12:42 UFBzh/Ub
いきなりなんのことかわからない人に

>>5-13はコピペ荒らしですのでスルー推奨

23:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:16:53 68hb1dBU
単に設定羅列してるだけだし、200レスとか無駄に雑談して食いつぶすのとなんら変わらないと思うがな

24:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:18:40 Tm6EF8w0
お兄さん、ここそういうスレでもあるのよ?
もちろん召喚に全く関係の無い雑談じゃダメだけどね。

25:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:22:43 UU6Ig/hd
まとめブログのリンクさえなければ、テンプレとしても別に悪かないんだが

26:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:27:01 UFBzh/Ub
単純化だのブラサイズだのをテンプレにするって何の冗談だ

27:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:27:02 yxYrDtpN
問題ない
俺はNG設定で消している

28:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:28:41 gWY2/LIx
まとめブログの宣伝をしてるのか

29:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:31:54 UU6Ig/hd
>>26
初めて書く人が参考になればいいんじゃない?
思いつきで書く人も多いだろうし、全員が避難所や設定Wikiまで足を運ぶとは限らない。

ブログの宣伝さえなければ、充分許容範囲だと思う。

30:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:33:27 Tm6EF8w0
>>29
書く方はしっかり原作を読めよってことじゃね?

31:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:34:18 1IgaJZHm
>>29
一つ忠告
荒らしのテンプレを活用した事実を作るのは良くない
調子に乗る要因になるから。甘い汁を用意すればいいってエスカレートするかも
こういうのはね、最初から存在自体を消しとくのが得策

32:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:36:17 UU6Ig/hd
>>30
読み込むのって結構骨なんだぜ。
有志がまとめてくれるなら、積極的に活用するべき。

基本テンプレに設定Wikiのリンク貼って、ブログを省いた>>5>>7は、テンプレにしてもいいと思う。

33:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:36:35 mElXdkVt
>>29
運営議論に行って発言しろ
そして叩かれろ

34:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:38:23 Tm6EF8w0
>>32
そこをサボって書ける人がどれだけいるのかね……。
とりあえず、こっから先は運営で提案してみな、ここはそういう場じゃないからさ。

35:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:39:28 HJgJDFpp
叩かれろとは言わんが、ともかくテンプレ改変の提案があるなら運営スレ行ってみては

36:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:39:32 1IgaJZHm
>>32
そろそろ止めとけ
あれが荒らしが書き込んだものである以上、利用するなどもっての他だ
世の中ってのはな、いいとこ取りでうまくいくほど甘くはない
それでもテンプレに入れたいのなら、しかるべき場所で議論してくれ

37:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:41:27 JNy1ZHmD
1000行くのもまれなほど容量に困っているのに、
テンプレだけでちょっとしたSS投下1回から2回分使うってのは勘弁して欲しい。

38:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:41:33 UFBzh/Ub
そもそも有志がまとめたなんて代物じゃなくて、別の小説スレ?からもっともらしいのを荒らしがパクってきただけなんだがね…

39:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:43:00 68hb1dBU
雑談スレや構想スレが然るべき場所にあるのに、ダラダラと妄想垂れる連中も目糞鼻糞www

カスどもの俺が正しい論合戦は面白いっすねw

40:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:46:24 PVRzbEEq
スレや板の空気でも違ってくるんだろうけどさ
書き込みや投下ってのは、テンプレやまとめや避難所でルールをチェックして
現行スレを適当に読んで空気を理解してからするもんでないの?

作品の投下なんて、それこそ調べに調べてからせん?

41:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:47:22 UU6Ig/hd
>>38
それが理に適っていて利用できるものなら、積極的に使うべきだと思うけどね。
それがひいては新たな多くの作品を生み、作品の質が上がる可能性があるんだから。

まぁスレ違いだからこの辺にしておく。

42:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:49:17 Tm6EF8w0
>>41
運営には行かないの?

43:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:50:25 jqs8s37J
>>5の前半もあまりに不注意な手合いが多発して
「テンプレに入れるところまでいかないが注意する事」として書かれたのを
荒らしが取り込んだせいで無視されて意味が無くなったいわく付き文言なんだけどな

44:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:50:53 Mpj5fvv+
みんな何故か運営で提案しろっていうと話を打ち切るよな

45:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:52:47 RKr1JrqV
お察しください

46:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:54:08 kIVS8aNv
>>40
そういう奴は少ないだろう

初歩的な固有名詞すら間違ってるのがあったりするし
ちょっと前に論争になった、召喚召還問題や単純過ぎる誤字など

自分初心者なんです発言したりする奴も少なくないし
とりあえず衝動的に書いて、反響多かったら嬉しくなってちゃんと書き始めるって方が多いと思うよ

>>44
人が少ないから行きたくないんだろう
ここで雑談する連中だって、すぐにレス返ってくるからここでするんだろうしな

流れが出来たらそこでしたくなるのが人情

47:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:56:54 Tm6EF8w0
雑談と重要な案件を同列に扱う単発か……

48:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:56:57 jvOJ9LKs
運営で活発に議論してるところなんて、全くとは言わないが滅多に見たことない。

49:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:58:15 jqs8s37J
荒らしの自演自己正当化に賛同する者は誰も居ない
そう言う事だ
やっぱ正規Part234立ててここは削除前提の雑談埋め潰しの方がインジャネ?

50:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:59:01 Egzc4ce6
偽テンプレなんざ無視すればいい。どうでもいい。
それと雑談がうぜぇ。先日の召換後の平民扱い云々の話なんざ避難所の設定考察スレか雑談スレでやれっつーの。


51:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:59:26 mxWRWsaW
次も同じことになると思うがなw

52:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 22:59:27 UFBzh/Ub
そりゃ運営で議論しなけりゃならないような問題が頻発するところなんてそうそうないだろうさ
同じ板にある某スレとか

53:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:00:52 Tm6EF8w0
>>49
またコピペされるから、切りがないってw

54:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:01:17 kIVS8aNv
>>50
まぁNGに入れておけば済む話なのに、毎回突っ込む奴が出るからなぁ
それで変な流れができて、こうやって荒れる
毎回触る奴も荒らしとな~んちゃ変わらん

55:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:03:56 BJfyO//P
荒らしにはNGで対抗するしかない
建てなおすとか愚の骨頂やがな

56:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:04:38 68hb1dBU
みんなちゃんと避難所を活用しようよww
これ雑談でしょw
定期テンプレ荒らしには文句言う癖に、自分の事は棚に上げてる奴ばっかwww

特にウザいのが構想系なw
○○を召喚したら~とかマジ避難所でやれっつのwww

そういう雑談で、ログが流れて感想貰えない人がいると思うと、本当に可哀想だよwwwwww

57:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:06:10 mElXdkVt
さて皆さん
何をNGするか分かってますでしょうね!?

58:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:07:16 Tm6EF8w0
構想系は、前に避難所でスレ立てした奴がいたけど、削除された。
ここは元々そういうスレで、SSも扱うってだけなんだそうだ。

避難所がどうって理屈なら、感想も避難所にある。

59:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:08:52 Egzc4ce6
雑談を正当化したがる輩がいるから困ったもんだよなw


60:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:09:23 mxWRWsaW
何で今日はこんなに荒れてんだ?

61:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:09:35 Tm6EF8w0
>>59
もうさ、そこまで言うなら運営で話し合ってテンプレに追加してくれ。

62:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:10:53 68hb1dBU
>>58
避難所の感想は、文字通りだろw
規制で書き込めない人とかが、書き手さんにエールを送りたいときに使う

構想スレは
構想は練れるけれど文才がない人のためのスレ
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

があるだろw


いちいち○○を召喚したら~とか垂れ流すくらいなら、SS書けっつーのww
単に雑談したいだけなら、それこそ避難所でやれって話wwwww

63:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:11:06 Mpj5fvv+
>>50
昨日のアレは最早毒だよ毒

64:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:11:37 UFBzh/Ub
たかが2ちゃんの雑談でハブられたくらいで依存しすぎだろwww

65:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:12:52 mxWRWsaW
とりあえずお前らまとめて避難所に行って来い

66:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:14:00 Tm6EF8w0
>>62
文字通りじゃなくて独自解釈だなw
その理屈なら、雑談も構想も「規制で書き込めない人とかが使う」ということになるw

67:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:14:44 68hb1dBU
>>65
雑談正当化派がんなとこ好き好んで行くわけないじゃんw

それやっちゃったら、自分達はスレ違いって認める事になるんだからwww

68:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:15:03 BJfyO//P
こんな流れじゃ投下しにくいだろ
ちっとは自重しやがれ

69:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:15:48 jvOJ9LKs
まあこれも雑談ってことでいいんじゃないの、もう。

70:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:16:05 kIVS8aNv
>>68
むしろぶった切って欲しいものだ

71:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:18:10 mElXdkVt
おまえら、気になるあの子はNGにしろよ

72:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:20:50 68hb1dBU
>>66
売り言葉に買い言葉か?w

感想をここで言っちゃいけないとかwww低能にも程があんぞwwwww

73:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:21:25 ZNkpV9W+
さっきからNGだらけで、何がなにやらさっぱり分からん。

74:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:22:45 1vsWqBIa
じゃ流れを変えるけど前スレ埋めに使われたAA、でかすぎるせいでスタイル崩れてまともに見えないからやめろ

75:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:22:53 DO30Qzy+
テンプレ以下は参考資料になって便利っちゃ便利なんだけどな。
テンプレ云々はそういう議論が好きな人に任せるけど。

有用性で言えば、雑談よりも上だけど、
だからと言って雑談を締め出すのもどうかと思う。

76:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:24:47 Tm6EF8w0
>>72
俺の主張じゃなくて、お前の理屈はそういうことだって指摘だよ。

77:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:27:14 mElXdkVt
>>74
ごめんなさい
ルイルイ♪ルイズはダメルイズ♪のAAでも作ります

78:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:28:29 1vsWqBIa
あ、なんとなく代理スレ覗いたらディケイド2話来てんじゃん
前スレ検索しても代理されてないみたいだし、特に予約なければ代理投下いくけどいいよね

79:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:29:20 BJfyO//P
許す

80:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:29:37 n/78UsUn
頼む

81:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:29:39 +NWvnJjB
おk

82:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:30:24 mxWRWsaW
おまえナイスだな

83:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:30:27 1vsWqBIa
第2話「ゼロの使い魔の世界」


 ルイズは、自分が召還した家こと『光写真』館の中に案内されると、広い部屋に通された。
 部屋の中心にはルイズの背丈程ある見た事も無い物体が置かれ、奥にはルイズもよく知る双月が浮かぶ夜空が描かれた大きな絵が飾られていた。部屋の隅に小さな机やソファが並べられていてちょっとしたサロンになっていた。
 ユウスケが説明するに、そこではキネンサツエイなるものが行われる場所らしいのだが、サツエイと言う行為がどういったものなのかを理解してないルイズにはいまいち要領を得られなかった。
 ルイズは部屋の中をさっとだが見渡したが、思ったより綺麗にされてる事がよく判った。平民の家には初めて入ったが、こういうものなのかと少し感心した。
 部屋の中にはさっき士達と一緒に外に出てきた女性がいた。ルイズと一瞬目が合ったが、何故かすぐに反らされてしまった。
 この家の平民はみんなこんななのか、とルイズはちょっとムッとした。
 ユウスケから、彼女の名前は光夏海だと紹介された。同じ様にユウスケはルイズもルイズとだけ紹介した。やっぱり、さっきの長いフルネームは覚えきれなかったらしい。
「なんだ夏海、いなくなったと思ったらこっちに帰ってたのか」
「…」
 夏海を見つけると士が話しかけたが、何故か夏海は士にもそっぽを向いた。
 士は訝しんだ。
「おい夏みかん、何怒ってんだ?」
 士は反らされた夏海の顔を追って眼前に回り込むが、夏海は「怒ってません」と再びそっぽを向く。
 そんな行為が、3回程繰り返された後、士は「ははぁん…」と何か気付いた素振りで嫌らしい笑みを浮かべた。
「そうかそうか、お前、俺があいつとキスしたんで、それで妬いてるんだな」
 あいつ、と言う言葉に思い辺りがあったルイズは、さっきのコントラクト・サーヴァントの事を思い出して、顔を赤らめた。
 すると夏海はバネ仕掛けの人形の様にバッと士に向き直ると「そ、そんなんじゃありません!」と顔を真っ赤にして声を荒げた。
 しかし士はそんな夏海に構わず「そうか、夏海が俺の事をそんなに…」などと言いながらニヤニヤと嫌らしい笑みを浮かべていた。
 こいつ、基本的にいじめっ子なんだわ…とルイズは士の事を理解して目を細めた。
 すると夏海はキッと未だにニヤけている士の背中を睨みつけると、スッと親指をおっ立て、そのまま士の背後に向かって吶喊して行った。
「光家秘伝…笑いのツボ!」
 と、士の背後から親指をその首元に突き立てる。
 『グギッ』っと何とも嫌な音が響くと、突如士がその場で笑い始めた。
「ははははは!…てめ、夏みかん…ははははは!」
 夏海は士を放置してぷいとそっぽを向くと、部屋の隅まで引っ込んだ。
 目の前のあまりにもな光景にただただ絶句するしか無いルイズ。ユウスケは呆れながら「いつもの事だよ」とルイズに説明する。
 一体どんな『いつも』だ、とルイズは突っ込まずにはいられなかった。
「ユウスケェー、お帰りなさぁい、早かったのね。…あら、士も」
 すると今度は何処からとも無く小さくて白い、何かコウモリの様なものが飛んで来た。
 その白いコウモリみたいな何かはユウスケの周りを戯れる様に飛び回っていた。
 それも、人語を話しながら。
 突然現れた人語を話す謎の物体に、ルイズは眼をまんまるにして驚いた。
「ちょっ…!?何そいつ!!?何で人間の言葉を話してるの!!?!?幻獣かなにか!!?」
 するとその白い未確認物体はルイズに向き直る。どうやらその時点で初めてルイズの存在を確認したようだ。
「あら?見かけない顔ねぇ…ユウスケ、このコ誰?」
「彼女はルイズちゃん。この世界の人間で、士のご主人様」
「わぁお!士ったら、いつの間にこんなコの家来になったのぉ?」
「…け、家来じゃないわ、使い魔よ」
「…どっちにもなった覚えは無い!」
 笑いのツボ押しから復帰した士が直ぐさまルイズにツッコミを入れた。
「ま、どっちも似た様なものよね。あぁ、私はキバーラ。キバット族のキバーラよ、宜しくねルイズちゃん♪」
 キバーラはそう名乗るとルイズにウインクして見せた。
 それを見ながら、ルイズはふと思った。最初に出て来たのが士じゃなくてコイツだったなら…。
 見た事も無い種族の、それも人語を話すコウモリ…コイツを使い魔に出来ていたなら、文句無しでもう誰にもゼロだなんて言わせなかっただろうに…。などとキバーラを見つめながら有り得たかもしれない過去を妄想するルイズ。
 その瞬間、キバーラはそのルイズの視線に言い知れぬ寒気を感じたと言う。


84:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:30:59 LsWo0JNC
sien

85:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:31:26 n/78UsUn
夏海STEP支援

86:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:31:30 1vsWqBIa
「おやおや、お客さんですかな?」
 まだ居たのかと心の中でツッコミつつ新たな声の主の方を見るルイズ。
 そこに居たのはキバーラとは違い、普通の人間であった。白髪に眼鏡をかけた老人だ。ルイズはちょっとだけ安堵した。
 光栄次郎。この写真館の主人で、夏海の祖父と紹介された。
「さぁさぁ、そんな所に突っ立ってないで、どうぞ腰をかけてください。えぇと…」
 ルイズはこれまでの異常事態に驚嘆して、すっかり腰を下ろす事も忘れて立ち惚けていた事に今更ながら気がついら。
 栄次郎に促され、ルイズは部屋の窓際に備え付けられていたソファの真ん中に腰を下ろす。
「ルイズよ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール」
 栄次郎が言い吃っていたのはルイズの名を知らないからだと判断し、改めて、態とらしく長ったらしい本名で名乗ってみせた。
「おぉ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールちゃんだね。どうぞゆっくりして行ってください。今、美味しいコーヒーを入れて来ますからね」
「…ルイズで良いです」
 ちょっとした悪戯のつもりだったが、予想外にもあっさりと返されてしまいルイズは気を削がれてしまった。
 しかしあの長ったらしい本名を一度で覚えるなんて、あの爺さん何者?と考えている内に栄次郎は部屋の奥の調理場へと吸い込まれて行った。
「…さて、それじゃ色々と話を聞くとしようか」
 そう言い出したのは士だ。士は手近な椅子を手繰り寄せると背もたれに上体を凭れさせて話を聞く体制を取った。
 この男、本当に礼儀がなっていないとルイズは考えつつも、今ここで言うべきではないなと言葉を噛み殺す。
 何、士はルイズの使い魔になったんだ。なれば教育し直す時間はたっぷりとある。
 そうこうしている内にユウスケと夏海も椅子に座ってルイズの話を聞く体制に入る。
 キバーラだけが「何?何が起こるの?」と状況を理解出来ていなかった。
「それじゃあ、何処から話そうかしら…」
 ルイズが一言目を模索していると、栄次郎がお茶を入れて戻って来た。
 折角なので、お茶を一口飲んで喉を潤してから話し出そうと、ルイズは栄次郎からカップを受け取った。
 ルイズが受け取ったカップには、いつも口にしている紅茶とは全く違う、見た事も無い黒い液体が注がれていた。コーヒーと言うらしい。
(そう言えばユウスケも栄次郎もしきりにコーヒーって言ってたわね…)
 記憶を辿りつつルイズは自分がコーヒーと言う単語を知らなかった事に今になって思い至った。そして目の前のコーヒーと格闘を始めた。
 香りは、悪くない。紅茶とはまた趣の違う味のある香りだ。
 ふと周りを見ると、士もユウスケも夏海も何の抵抗も無く飲んでいる。ユウスケなんか「相変わらず巧いっすね!」と大絶賛してる。
 試しに一口。
「にがっ!」
 予想以上の苦さに思わず顔を顰めた。なんだこれは?よくこんな苦いものを平気で飲めるな?これが平民のお茶なのか?ルイズの中でコーヒーへの疑問は尽きない。
 するとそんな様子を士は鼻で笑った。
「思った通りのお子ちゃま味覚だな」
 ルイズはキッと睨みつけたが、夏海が親指をスッとおっ立てると、士は首元を押さえてそれ以上何も言わなくなった。
 ユウスケに勧められて砂糖とミルクを入れて再度コーヒーにチャレンジしたら、先程の苦みがかなり和らぎ飲みやすくなった。
 これはこれで癖になりそうな味だ。
 コーヒーを飲んで一服したところで、ルイズは当初の目的であった状況説明を開始する。


87:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:32:04 Tm6EF8w0
支援

88:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:32:20 1vsWqBIa
「まず、アンタ達が家ごと魔法学院に飛ばされて来たのは私の『サモン・サーヴァント』、つまり使い魔召還の儀式が原因よ。
本当は生物や幻獣が喚び出されるのが普通なんだけど、何がどう狂っちゃったか知れないけれどこの建物ごと召還しちゃったってワケ。
正直、悪いとは思ってるけど、残念だけどこの家を戻す方法は無いの。だから帰りたかったらこの家は諦めるしか無いわね」
 とりあえず一息で説明その一終了。
 だらだらと長話しても仕方が無いと、手早く済ませようと言うのがルイズの魂胆だ。
 続けて説明その二、使い魔に関しての説明を始めようとした時、そこで待ったが入る。
「そんな事より、そもそも此処は何処だ?」
「この世界の人ってみんな魔法が使えるの?」
「ん?ねぇねぇ、魔法って何の事ぉ?」
「使い魔って一体どういう事なんですか?」
「あ、コーヒーのお代わりはいるかい?」
 そして怒濤の質問攻め。
 話を手短に済ませようと言うルイズの目論見は脆くも崩れ去った。
 予想以上に田舎者だった光写真館の一同に、仕方なくルイズはこの世界についてを一から説明をする羽目になってしまった。

 まず語り出したのはこの国トリステインと、その周辺国の事。
 次に魔法の事、4つの系統魔法と失われた虚無の系統の事。
 魔法を使える貴族と、使えない平民の関係。
 魔法をこの世界に齎した始祖ブリミルの事。
 エルフの事。
 エルフに奪われた聖地の事。
 最初はそこまで話すつもりではなかったが、ユウスケや夏海の質問に答えている内にかなり深い所まで話してしまった。

 一段落付いた所で、ルイズにドッと疲れが襲いかかった。都合5杯目のコーヒーを胃に注ぐ。
「ドミニ…ドミニカ…トリニダード…トルクメニ…やっぱり無いですねぇ」
「さっきから一体何を調べてるの?」
 途中から栄次郎は輪を離れて何かの本を取り出して調べものを始めていた。
 ルイズは自分が話している最中も調べものをしていた栄次郎が気になって仕方なかった。
「いえね、世界地図でトリステインって国を探してみたんですが、やっぱり全然見つからないんですよ」
「そんな馬鹿な!?」
 憤慨したルイズは栄次郎が広げていた地図帳を引ったくる。
 そこにはルイズが見た事も無い異国の文字が綴られていたのだが、幾らページを捲っても、その何処にも、自分が見慣れたハルケギニアの地図が載っていなかった。
「何よこれ、とんだパチもんじゃない!トリステインもゲルマニアもガリアも、ハルケギニアが全然載ってないなんて、一体何処でこんな偽物買わされたの?」
「いや、それは間違いなく俺たちの世界の地図だ」
 そう言ったのは士。さっきルイズが話している間殆ど口を出さず聞きに徹していた士が、久しぶりにここで口を開いた。
 その士の言葉の中に、ルイズは疑問を覚えた単語を見つけた。
「アンタ達の…世界?」
 「そうだ」と士は頷き、続けて口を開く。
「今のお前の話でだいたいわかった。魔法も、ハルケギニアもトリステインも、さっき聞いた事の殆どが俺達が今まで旅して来た世界じゃ聞いた事無い話ばかりだ。
だとしたら考えられる事は一つ…ここは9つの世界とも違う全く別の世界…それも俺達の知る地球とも違う全くの異世界だ…と言う事だ」
 ルイズは、唖然とした。
 変なヤツだと思ってはいたけれど、まさかここまでとは…かなりの重傷だ、とルイズは頭を抱えた。
 が、すぐにそんな自分の感覚にも疑問符を浮かべる事になる。
 ユウスケも夏海も、そんな士の的外れに思えた考察に対して何も疑問に思ってない、むしろ納得しているようだった。
 …なんだろうこの空気は。間違った事を言ったつもりは無いのだが、何故か自分が一番間違っている、そんな感覚に囚われた。

89:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:33:00 1vsWqBIa
「あっれぇ~?もしかして今の士の解説、半信半疑だったぁ?」
 キバーラは嘲笑する様な口調でそう言いながらルイズの周囲を飛び回る。
 図星であるが、少し違うのは、半信半疑どころか全く信じてないと言う点だ。
「ま、写真を知らなかった辺りから大体想像はついてたがな」
 そう言って士から何枚かの紙を渡された。
 その紙には様々な人が精密に描かれていたのだが、ルイズはその絵を見て驚かざるを得なかった。
 何故ならその絵にはインクも絵の具も使われず見た事も無い技法で描かれていたからだ。
「それが写真だ。その瞬間の像をそのまま紙に焼き付ける技術…俺達の居た世界ではお前達の言う平民でも簡単に作れるものだ」
 ルイズは再び唖然とした。
 しかしさっきとは違う理由、素直に驚きを表現したものだ。
 すると士は首から下げたド派手なピンク色の箱をルイズに向けながらカチリと音を鳴らした。
 何をしたかと聞けば、写真を撮ったと言う。あとで現像してやると言って士は椅子に腰掛け直した。
 そんなに簡単に出来るのかと、ルイズはもう驚く事しか出来なかった。
 士の話だけでは信じる事は出来なかったが、こうして証拠となる現物が出されてしまったら信じる他無いだろう。
 少なくとも、貴族である自分も知らない技術を平民の士達が持っている事は事実なのだから。
 恐らく、この家を探索するだけで見た事も無い物がゴロゴロと出てくるのだろう。…と、さっき別れたコルベールの表情を思い出した。
 コルベールは教師であると同時に発明家で、いつも変梃な物を発明してはそれを授業で発表して皆から失笑されていた。
 もしかしたらこの家から何か異文化の匂いを嗅ぎ付けて、それであんなにはしゃいでいたのだろう。あのコルベールなら異世界の技術と聞いたら脇目も振らずに飛びつくに決まってる。
 もしあの後の授業が無かったらすぐにでもこの家に飛び込みたかった筈だ。あのコルベールなら十分あり得る、と、ルイズはうんうんと頷いた。
「…にしても異世界かぁ、今まで色んな世界を回ったけど、まさか魔法の世界とはなぁ…」
 そう言ったのはユウスケだ。
「これまでは異世界って言っても日本から出た事はありませんでしたから、これは色々と驚きです」
 とユウスケに同意する形で付け加える夏海。
「外国どころか地球ですら無いがな」
 士が更に補足づける。
 ルイズはふと、疑問が浮かんだ。
「ねぇアンタ達、世界を旅してたって言うけど、アンタ達って旅人なの?さっき9つの世界がどうとか言ってたけど…」
 ルイズの疑問を受けて、ユウスケと夏海の表情が一瞬固まる。
 夏海が士に視線を向けると、士は「別に良いだろう」と言った表情で返す。
 それを受け、夏海の口から彼らの素性が説明された。

 曰く、彼らは世界を滅びから救う為、9つの世界を旅して回っていたらしい。
 9つの世界とは基本的には同じ地球と言う世界だけれども何かが少しだけ違う、パラレルワールドだと教えられた。
 何でも、ユウスケとキバーラはその旅の過程で仲間になった間柄らしい。

 それを聞いて、ルイズはまたまた唖然とした。
 いや、流石にそれは無いだろう。と、ルイズは真っ向から否定する他無かった。
 滅びから世界を救う?その為に9つの異世界を旅していた?そこまでくるともう物語の域だ。
 彼らが異世界の住人だと言う事はルイズは先程の遣り取りで十分理解した。それでも、世界を救うために異世界を渡り歩いてたなんて…ルイズはその部分だけは納得し切れなかった。
「…てことは何?アンタらって勇者ご一行なの?」
 世界を救う者の定番と言えば勇者である。随分とルイズのイメージとはかけ離れた勇者であるが。
 それに対する問いに、士はしれっと答えた。
「いや、俺は破壊者だ。中には悪魔と呼ぶ奴もいるがな」
 そう言って士はユウスケに視線を向ける。ユウスケはちょっと膨れて士を小突いた。
 …破壊者?悪魔?ルイズは首を傾げた。
 士は見た目は普通の人間であった。とても破壊者とか悪魔とかには見えない。
 悪魔と言うと、エルフの事を度々鬼だの悪魔だのと喩えるが、士はエルフでもない。
 その辺について詳しく聞いたが、残念ながらそれは士にも説明出来なかった。
 何でも士は過去の記憶が曖昧らしい。


90:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:34:08 1vsWqBIa
「ごめんくださ~い」
 そんな折、玄関から声が響いた。
 授業とその後の職員会議、書類整理が一段落して、コルベールが光写真館を訪れたのだ。
 夏海が玄関先まで迎えにゆき、ルイズ達が集まっていた部屋まで通される。いつの間にかキバーラは姿を消していた。
 部屋まで通されたコルベールは予想通りその部屋にあった様々な物を前にして、禿頭の煌めきに負けない程の輝きを眼球から放っていた。
 とりあえず興奮する禿…もとい、コルベールを落ち着かせ、ソファに座らせる。つまりルイズの隣だ。
 ルイズはちょっと嫌な顔をしたが他に座る所が無いのだから仕方が無いと諦めた。
 間もなく栄次郎からコーヒーが振る舞われ、これまた見た事も無い未知の飲み物に大いに喜ぶコルベール。そのまま何の警戒も無く口をつける。
 ルイズはその苦さに驚けとその横でニヤニヤしながら動向を見守っていたが、コルベールは「初めて味わう香ばしさとコクのある苦みが実に味わい深い!」と大絶賛した。なのでルイズはちょっとだけガッカリした。
「そう言えばミス・ヴァリエール、今夜はこちらに厄介になるのかい?」
「え?」
 全くそんな気はなかったのだが、コルベールに促されて外を見て、初めてもう日が暮れていた事に気がついた。
 そんなに長く話し込んでいた事にも驚いたのだが、日が暮れてもこの部屋は照明とやらで照らされて全く暗くならなかったのだ、これまた未知の技術に驚かされる。
 コルベール曰く、もう既に夕餉の時間だと言う。早く行かないと食いっ逸れると聞いてルイズはいい加減お暇しようとした。
 ならコルベールは?と聞くと折角なので異文化の食事を頂こうとご馳走になる気満々で来たと言う。それはどうなんだと思ったが、貴族が平民の家で食事を頂く事はむしろ平民側にとって光栄だろうと考えた。
 まぁ、異世界の平民なのだが…でも栄次郎が快諾しているのだから、問題は無いのだろう。
 ルイズもまた一緒にどうかと誘われたが、ここは丁重に断った。異世界の食事にも興味はあったが、それでも平民の家で食事をすると言う事をルイズの中の貴族のプライドが許さなかったのだ。

「それじゃ、明日早めに起こしに来なさいよ」
「はぁ?何で俺がそんな事しなきゃならない」
 そうルイズが切り出したのは士がルイズを玄関まで送った時であった。無論、士がそうしたのは親指を立てた夏海に命令されたからである。
 そしてそれに対する士の応えは予想した通りだった。
「アンタねぇ、私の使い魔になったんだからそのくらいの事をするのが義務ってもんでしょう!」
「俺はお前の使い魔にはなったが下僕になった覚えは無い。そもそも何で使い魔だからってそんな身の回りの世話なんかしなきゃならない?それじゃあお前ら貴族が雇ってる使用人とやらと何も変わらないだろ」
 そこでルイズはメイジの使い魔についてを教えてなかった事に気がついた。
 ハルケギニアの歴史やトリステインの文化の事など色々な事を説明している内にすっかり忘れてしまったのだ。
 仕方が無いのでこの場で簡単に説明する事にした。
「使い魔には主人の代わりに色々な事をしてもらうものなの。まずは主人の目となり耳となり、…ってこれは駄目ね。さっきも試したけど駄目だったし」
 さっきとは写真館に向かう道すがら。試しに目を瞑って意識を集中してみたけれど、何も見えず何も聞こえなかった。
「四六時中他人に覗かれてたまるか」
 いい加減士がこう言う物言いしか出来ない事が判ってきたので、もうルイズはいちいち怒らない。怒っても疲れるだけだ。ちょっと腹は立つけど。
「次に主人の望む者の収集。例えば秘薬の材料とか…も、異世界から来たアンタじゃ判るワケないか」
 士達がハルケギニアとは違う世界から訪れた人間と言う事は、もう嫌と言う程理解した。
「で、後は主人の護衛とか雑用とか…そう言えばアンタ自分で破壊者って言ってたけど、そこそこ強いの?」
「あぁ。俺はかーなーりー強い!」
 自信満々で言い放った。
 でもまぁ強いと言っても普通の平民に毛が生えた程度だろうとルイズは勝手に評価した。良くてそこらの衛士クラスだろう。



91:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:35:27 1vsWqBIa
「と言うワケで、一先ずアンタには私の身の回りの雑用をやってもらうからね!」
「何がと言うワケだ。結局使用人扱いじゃないか」
「仕方ないでしょ、そのくらいしかアンタに出来る事なんて無いんだから」
「そもそも俺は好き好んでお前と契約したワケじゃない。お前に無理矢理…」
「わ、私だってアンタなんか使い魔にしたくなかったわよ!ただあの状況じゃそうするしかなかっただけで…でも、契約しちゃったんだから、ちゃんとそれに見合う働きをしてくれないと私が困るの!!」
「俺の感情は無視か…」
 やれやれと肩を落とす士。

 しかしこのまま言い争っていても恐らくずっと意見は平行線のままだろう。一刻も早く食堂に向かいたいルイズは強引に話を締めくくり自分の部屋の位置を教えると部屋の合鍵を渡す。
「絶対に部屋は間違えないでよね!」
 と、その点だけを強調した。何故ならルイズの部屋の隣はあの宿敵ツェルプストーの部屋である。間違って入られてはたまったもんじゃない。
 用件を言い終わるとルイズは光写真館を後にし、足早に食堂へと向かった。もうお腹ペコペコだ。
 正直言って、士が起こしに来てくれるかどうかかなり怪しい。だからと言って自分の部屋で一緒に寝ろとも言えない。あそこにはベッドはルイズのもの一つしか無いし、それに一応は帰る家があるのだから。ルイズはその点だけは妥協した。
 しかし…と、ルイズは夜空に輝く双月を見上げた。
 本当にハチャメチャな一日だった、と改めて思った。
 召還したのは家で、使い魔にしたのは平民で、しかもその平民は異世界の人間で、見た事も無い物を次々と見せられる始末。
 今日一日だけでこれなのだ、これから先一体どうなってしまうのだろう、と、ルイズははぁと大きな溜息をつくのであった。

 その一方、士もまた双月を見上げて小さく溜息を付いた。
 夜空に輝く双月が、改めてここがこれまで旅して来た9つの世界とも違う異世界だと言う事を如実に物語っていた。
「本当に、異世界に来ちゃったみたいですね…」
 するとそこに夏海もやってきた。夏海は空に浮かぶ双月を見詰めて感慨深く呟いた。
「せっかく9つの世界を全部巡ったと言うのに、どうして私達はこんな所まで来てしまったのでしょう…」
「…さあな」
 士は首から掛けていたカメラで双月に向かってシャッターを切った。カシャ、と言うシャッター音が静寂の中に響き渡る。
「…でも、もしかしたら、私達がこの世界に来た意味が何かあるんじゃないのでしょうか?」
「ライダーが存在しないかもしれないこの世界に、か?」
「それでもです。きっと士くんがあの子の使い魔になった事にも意味があると思います。これまでの世界みたいに」
「それがこの世界に与えられた俺の役割…ね」
 あんな生意気で我が侭なガキんちょにこき使われろってか、と士は心の中でぼやいた。
「これまでみたいにその役割を果たしていれば、きっとこの世界でのやるべき事が見つかると思います」
「やるべき事、か…正直、気は進まないが」
 そう言って士は踵を返して写真館の中に戻って行った。
「ちょっと、士くん!」
「だが俺がこの世界で何かしなきゃならないって言うんなら、俺はその何かをするさ、これまで通りにな」
 そうして士は写真館の奥に消えて行った。
 取り残された夏海は「もうっ!」と頬を膨らませた。


92:ゼロと世界の破壊者 代理
09/06/07 23:37:32 1vsWqBIa
今回は以上になります。
本編には来週にもコンプリート出そうですがこっちは暫くお預けですw
…ていうか変身すらも5話までお預けなんですけどね;

―――


以上代理終了、最後から二つ目だけちょいと容量が多かったようなので切る場所変更。

93:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:38:08 jvOJ9LKs
この士って今やってるネガの世界には行ってないわけだから、コンプリートフォームにはなれないんだよな支援

94:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:39:33 jvOJ9LKs
おや終わってたか。

鳴滝さんの立ち位置に期待しつつ乙。

95:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:49:47 3cu6eWH5
ディケイドの人乙です。
てかコンプリートフォーム無しでも十分無双出来るがなw
つか変身したもやしに勝てる奴いねぇw

96:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:51:42 yxYrDtpN
うむ、よくぶったぎった。
乙。

97:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/07 23:53:36 Zzhu0YN5
乙代わりに753と一緒にイクササイズだ

98:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:11:28 dXUkQebF
ポケモンの人も10年間の人も乙

ところでD&Pで一人で4つのルーン持ってるけど
他の虚無使いの使い魔はどうなるんだろう

99:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:13:18 K2nndDwm
乙、何気に電王ネタが入ってるなw

100:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:16:12 yMqWy1dm
白髪に眼鏡をかけた老人“光栄次郎”は普通の人間とは・・・ぐぁ!!

101:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:17:11 nBB60dcq
>>98
TAPは現在「一人」で二つ持ってるのを確認してるが、
多分、ガンダも持ってるから三つ持ってることになる

小ネタならメロスが四つ持ってたな

102:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:31:32 dXUkQebF
>>101
TAPはいつも楽しませてもらってるよ

それはそうと虚無の使い魔のルーンって同じのが複数同時に存在できたっけ?
ということが聞きたかった

103:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:33:24 dXUkQebF
設定スレ向きの話題かな
スレ汚しすまなかった

104:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:34:11 nBB60dcq
ああ、なるほどな
どうも俺は読解力が無いようだw

まあ、そこは何か考えがあるんじゃないかな?
SS毎に細かい部分で設定が違うなんてよくあることだし

105:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:40:52 jr7s/o1/
>>95
ジョゼフの加速にクロックアップで対抗する姿を幻視した。

106:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:50:25 tKM6JR5Y
もやしは飛ばした下駄で河童をのけぞらせるほどの強者だからなw

107:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:53:13 lpBovM4A
もやしって天道に次ぐハイスペック主人公だよな

108:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 00:57:25 IsmKH08V
ポケモンのパールってやったことないのだけど胸に「PAR」の文字と
都合良く現れる複数のルーンって嫌な予感がする・・・

109:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:03:05 y9Dss6ut
もやしは下手したら天道以上にハイスペックかも

110:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:14:20 e7MuGAtk
デルフが文字通り活躍するのって
ブラックアウト召喚のやつくらいじゃね?
なんかいつも持て余されてるな

111:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:17:06 14YFYnGB
>>108
PAR…プロアクションリプレイ…ッ!チート…ッ!

112:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:18:12 oAohp09j
フリーゲームって禁止?

113:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:21:00 adZ4l2mC
かもすぞ~

ってそれはもやしもん

114:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:22:33 hJnfYn8w
二次創作でないのならOK。

投下するのならテンプレの注意の確認と、
投下前の予告に注意して下さい。

115:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:30:41 oAohp09j
>>114
感謝
気をつけます

116:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:34:28 l97pVy6+
>>112
一瞬フリーセルと間違えて、斬新な作品だなとwktkしてた。
寝る

117:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:37:21 nnNSpM6c
>>116
フリーセルwww
それは、読みたいわ。

ジョン平を呼んでみたいが、知ってる人がいるかどうか…。

118:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:38:16 6cGAiLbX
マインスイーパーやテトリスのトレーラーが作られる時代だからな

119:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:49:51 ZGBQtHSl
>>108
あるある

120:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 01:52:53 ojD7SNZV
腐女子はテトリスだろうとブロック崩しだろうと、そこに物語を見つける。
我々にできないはずがあろうか?

121:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 02:03:17 OGfjBEFy
電車でGO学園を思い出した…
…寝よう…

122:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 02:27:15 7ZWKNalh
フリーゲームから召喚?
だったら「君の瞳はサンダーボルト殺人事件~太陽はまぶしい星~」から三田を召喚。
グ○コのキャラメルを食べて300㍍を物凄い速さで走ったり、
キッ○カットやビ○コを食べて悪人共をやっつける高校教師。
バナナの皮は立派な武器です。

123:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 02:31:42 N4cawEz6
テトリス召喚は本気で考えたこともある。
作家友達と話し合って、プロットまで組んだ。

ただ、俺の実力では手に余ると判断して放置してる。


あの右側の猿の代わりにルイズが躍ってるのまで画になってるのになぁ。

124:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 02:40:42 qZM8rVy0
>>123
バカだ!(褒め言葉

125:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 02:54:09 cJ4OCMNZ
>>112
フリーのゲーム(と言うか個人でやっている作品全般)は止めといた方がいいと思う。
最悪クロス先の作者に思わぬ迷惑を掛けてしまう恐れがあるからな。
何だかんだ言ってもそう言う行為は残念ながら「2ちゃんに個人サイトを勝手に晒す」のとそう変わりないし。


126:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:00:14 j1QChogE
毒の爪の使い魔の第40話が書きあがりました。
予定などが無ければ3:05から投下開始したいと思います。

127:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:05:37 j1QChogE
では、時間ですのでそろそろ投下開始します。

「はァ…」
ジャンガは窓の外の景色を眺めながら、ため息を吐いた。
「どうしたの?」
隣に座るタバサが―無表情ではあったが―心配そうに尋ねてくる。
「…別になんでもねェ」
と、言ってはみたが…実際は頭痛に悩んでいた。
(チッ、まったくよ…、やっぱり面倒事になったじゃネェかよ…)
そんな風に心の中で毒づきながら、ジャンガは事の経緯を思い返す。


あの夜……アンリエッタ女王が、アルビオンの手の者と思われる男に誘拐されたという事実は、
一夜にしてトリステイン中の貴族と平民に知れ渡った。
この前代未聞の事件は王宮内を騒然とさせた。
当然の如くアンリエッタ救出は即時決定、同盟国ゲルマニアにもその旨を伝え、
アルビオンへの侵攻作戦は開始される事となった。
だが現在、アルビオンは海上の最も遠い場所に位置しており、攻め込むのが非常に難しく、
その為、アルビオン再接近の時を待つ必要があった。
その時は少なく見積もって一週間後。
その間、王宮は遠征軍を再編制、士官教育を施していた学生達を再度徴兵し、
一週間の再教育を施し、各軍へと配置していく考えだった。
事が事だけに魔法学院も戦争が終わるまで一時休校となり、男性教師も全員が出征した。

ルイズも当然ながら従軍を望んだが、その事を実家に報告した為に事はややこしくなってしまった。
”従軍まかりならぬ”と言う内容の手紙が届き、それを無視したら今度は彼女の上の姉がやって来た。
そして、ルイズを連れて帰省するべく彼女を連れ出したのだ。
その連れとして使い魔であるジャンガと、彼を慕うタバサが同行する事となった。


そこまで思い返し、ジャンガは再度ため息を吐く。
前にタバサを助ける為にガリアに乗り込んだ際は黙って行ったが、やはりあれは正解だったとジャンガは思った。
今の状況が如実にそれを物語っている。
何でまた戦争に参加するなどとわざわざ報告したのだろうか?
そんな事をすれば一悶着あるのは目に見えている。
大体黙って参加しても、それがバレる可能性は限りなくゼロに近い。
何事も無く終えて戻れば問題は無い。
仮に怪我などしても、説明しだいでどうとでもなる。
…考えれば考えるほど、わざわざ連絡した事がバカらしく思えてきた。
ジャンガは三度目のため息を吐いた。
それに、他にも頭を悩ませる事があった。それは……
(何で…ガーレンの野郎が生きていた?)
ルイズやタバサの話からアンリエッタを攫った男はガーレンと名乗っている事が解った。
名前を聞いて、もしや? と思ったが、あいつは既に亡くなっているはずなのだ。
例の夢の事もそうだし、何よりシエスタの実家で見た帽子は紛れも無いあいつの物だった。
だが、話を聞いた男の特徴はガーレンと完全に一致する。
何故だ? 何故あいつは生きている? もしや、死んだというのはフェイクだろうか?
いやいや、あんなメダルを持って帽子を被り、話に聞いた特徴がほぼ完璧に一致する人物がそうそう居るはずが無い。
ならば…どちらもガーレンという事になるのだが、やはりおかしい。
シエスタの亡くなっている曽祖父が本物か? アンリエッタを攫ったのが本物か?
(…ヤメだヤメだ)
ジャンガは首を振った。
考えても仕方ない…、あいつが生きていようが死んでようが自分には殆ど関係無い事だ。
寧ろ…今は目の前の問題について考えるべきだろう。
(さて…、鬼が出るか蛇が出るか…)
まだ見ぬ、ラ・ヴァリエールの領地を彼方に見据えながら、ジャンガは四度目のため息を吐いた。

魔法学院を出て二日目の夜―
ジャンガとタバサ、ルイズとその姉エレオノールを乗せた二台の馬車は、ルイズの実家へと到着した。
それは高い城壁と深い堀に囲まれた”城”と呼ぶに相応しい物だった。

128:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:08:59 j1QChogE
堀に架けられた跳ね橋を渡り、門を潜り、馬車は城の前へと到着した。
城の中に入ると早速大勢の使用人の出迎えを受けた。
広い玄関ホールの中央に敷かれた赤い豪勢な絨毯の両脇に並び、一斉にお辞儀をする。
「「「「「お帰りなさいませ、エレオノール様! ルイズ様!」」」」」
そんな使用人達の声が両サイドから上がる。
人数が人数なので、同時に喋った場合の音量は相当なものだった。
ジャンガ顔を顰めるが、目の前に見えた人影に、ハッとなる。
その人物はルイズのような見事な桃色の髪に、綺麗な鳶色の目をしていた女性だった。
ルイズが穏やかな性格の大人になった…と言った感じがする。…体付きはまるで正反対だが。
彼女は雰囲気どおりの優しい微笑を浮かべる。
「お帰りなさい、小さなルイズ」
「ちいねえさま!」
名前を呼ばれたルイズは顔を輝かせ、彼女の胸に飛び込んだ。
そのまま抱き合いながら、互いに再会を喜び合う。
見た感じの雰囲気などから察するに彼女はルイズの直ぐ上の姉のようだ。
それもエレオノールとは打って変わって大の仲良しの様だ。
「カトレア、母さまは?」
「晩餐の席でお二人の到着を待ってますわ」
エレオノールの問いにカトレアは答える。
姉とそんなやり取りをするカトレアを、ジャンガはジッと見つめる。
(似てるな…)
ルイズもまた似ているが、一つ上の姉である彼女もまたシェリーに似ていた。
少々おしとやか過ぎる所は違うが、それでも成長すればこんな風になったかもしれない。
そんな事を考えていると、彼女がいつのまにか自分の前に歩み寄って来ていた。
「な、何だ…?」
いきなりの事に棒立ちになるジャンガの頬をカトレアはペタペタと触る。
その行為にジャンガは珍しく気恥ずかしくなってきた。
暫くカトレアはジャンガの頬を触っていたが、やがて手を離す。
「ごめんなさい、亜人のお客さんなんて珍しかったから」
「は、はァ…?」
間抜けな声が口から漏れた。
「あなた、お名前は?」
「…ジャンガだ」
「まあ、まあ、カッコいい名前ね」
ドキリ、とした。シェリーと同じような感想を、目の前のそっくりな姿をした彼女は言ったのだから…。
そんなジャンガを見て、カトレアはコロコロと楽しそうに笑う。
そして、今度は隣に立つタバサを見つめる。
「あなたはルイズのお友達ね。お名前は?」
「タバサ」
「まあ、まあ、可愛らしい名前ね」
名前を褒められたのが嬉しかったのか、タバサはほんのりと頬を染めた。
その小さな手をカトレアは優しく握る。
その手の感触にタバサは優しい母を思い出した。
「ルイズ、とても寂しがりやなの。だから、これからもお友達でいてあげてね」
「ち、ちいねえさま!? わたし別に寂しがってなんか…」
ルイズが何か反論していたが、タバサは気にせず頷いた。



そして玄関ホールでの挨拶が終わり、皆はダイニングルームへと移動する。
タバサは客人として客室に案内されたが、ジャンガは使い魔と言う事で晩餐会に同伴となった。
勿論、同伴と言ってもルイズの席の後ろに控えるだけである。―本来は。
そこはジャンガ、周りの視線など気にもせずに無遠慮に、ルイズの隣の席へと座る。
おまけにテーブルの上に足を投げ出す行儀の悪さも発揮する。
当然、エレオノールは表情を曇らせたが、カトレアがそれを変わらぬ調子で押さえた。
ルイズは極力気に留めないようにした。
上座に控えた公爵夫人はまったく動じていない様子。…そして晩餐会が始まった。
(静かだゼ…)
そんな感想をジャンガは抱いた。

129:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:11:59 j1QChogE
何せ、誰も喋らない。食器が触れ合って立てる、カチャカチャと言う音しか聞こえてこない。
作法を守って食事をする魔法学院の食堂でも、お喋りなどはあった。
目を閉じて食器の音が聞こえなければ、誰も居ないんじゃないか、と錯覚してしまうかもしれない。
そんな沈黙を破るようにしてルイズが口を開く。
「あ、あの…、母さま」
緊張しきった声で尋ねるルイズだが、公爵夫人は返事を返さない。
エレオノールが後を引き取った。
「母さま! ルイズに言ってあげて! もう家で大人しくしていなさいって! 戦争に行くだなんてバカな事を言って!」
ルイズがテーブルを力強く叩いて立ち上がった。
「バカな事じゃないわ! 姫さまを…陛下をお助けしに行く事がバカな事なの!?」
「そうは言っていないわよ! 戦争は女の子が行くような物じゃないって事を言っているのよ!」
「それは昔の話よ! 今は男も女も平等に扱われる時代だわ! だから、魔法学院は男子と女子が席を並べるし、
エレオノール姉さまだってアカデミーの主席研究員になれたんじゃないの!」
「それとこれとは別の話よ。戦場がどんな所か、あなた知っているの? 少なくとも女子供が行くところじゃないのよ」
「でも!?」
「大体、あなたが行ったところで何が出来ると言うの? 何をやっても失敗ばかりの”ゼロ”のあなたに!」
その姉の言葉にルイズは悔しさに身体を震わせながら唇を噛む。
自分はもう昔の様な失敗を繰り返す”ゼロ”ではない…伝説の”虚無”の担い手なのだ。
だが、家族であろうとも、その事は話せない。ルイズはただ黙って俯くしかなかった。
エレオノールは公爵夫人を振り返る。
「母さま、やっぱりルイズには婿でも取らせましょう。アルベルト男爵家の次男なんかどうかしら?」
(このクソガキをもらうような物好きな奴がいるのかネ~?)
そんな事を考えながらジャンガは爪で耳の穴を穿る。
ルイズはそれに反論した。
「どうしてそうなるの!? 結婚ならエレオノール姉さまが先でしょ!? バーガンディ伯爵との婚約が…」
―場の空気が変わった。
もともと静かだったダイニングルームが、一瞬更なる静寂に包まれた。
それまで平然とした表情でいた使用人達の顔に、一斉に焦りの様なものが浮かぶ。
カトレアが少し慌てた様子でルイズに声を掛ける。
「あ…ルイズ、その話は…」
そしてチラリと横の姉を見る。
髪を振り乱し、鬼神の如きオーラを発するエレオノールの姿がそこに在った。
「ちびルイズぅ~…、このわたしに対して嫌味が言えるなんて、態度だけは大きくなったようねぇ~…」
地の底から響いてくるかのような声がエレオノールの口から漏れる。
その姉の様子にルイズはただならぬ物を感じ取った。
「あ、あの姉さま…?」
エレオノールは立ち上がり、声を荒げて叫んだ。
「婚約は解消よ! 解消になりましたがぁぁぁーーーーー!!! 何かッッッ!!?」
「な、なにゆえに?」
姉の迫力に押されながらも、それだけはなんとか口にできた。
エレオノールは身体を怒りに震わせながら話を続ける。
「さあね…? なんでも『もう限界』だそうよ。どうしてなのかしら…」
「ンな事も解らねェのか?」
三姉妹の視線が突如割って入った声の方に集中する。
欠伸をかみ殺しながらジャンガが行儀悪く席に腰掛けている。
「今のはどう言う意味かしら?」
エレオノールが震えながらジャンガに聞き返す。
「言ったまでの意味だっての」
ジャンガはつまらなさそうに答える。
そして、エレオノールに視線を向けた。
「そいつが…バーガンディつったか? テメェから逃げたのはテメェ自身に問題が在るからだろうが」
「わたしの何処に問題が在るのかしら?」
平静を装ってはいるが、今のエレオノールは爆発寸前のブッピィだ。
ちょっと刺激を与えただけで辺りに怒鳴り声が響き渡るだろう。
しかし、ジャンガはお構い無しである。ルイズを爪で指し示す。
「このクソガキ以上の高飛車な性格みたいじゃないかテメェ?
そんな奴の相手なんてまともにしてたら体が普通持たねェだろうが。
そいつはテメェの相手をするのは『これ以上はもう限界』って、思ったんだろ? 妥当な考えだと思うゼ」
「何ですってぇ~?」

130:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:14:59 j1QChogE
「ああ…、だからと言って他の相手を探すのも無理だな。てか…普通に結婚無理だろ?
性格キツくて胸は無し尻は無しの幼児体型…、ガキをそのまま大人にしたような感じじゃねェかテメェ。
そんな奴を本気で嫁にしたいなんて考える”物好き”がいるならお目にかかりたいゼ。
ああ、勿論俺もお前の様な女は断固お断りだ。真っ当な相手をするだけでなく、刻む気もおきないゼ…キキキ」
ブチッ、という音が聞こえた気がした。
エレオノールの纏うオーラの濃度が濃くなる。
「ルイズ」
「は、はい!」
唐突に名を呼ばれ、ルイズは慌てて返事を返す。
「あなたには悪いけど、別のもっと”まともな”使い魔を召喚する事をお勧めするわ」
「ね、姉さま?」
エレオノールは無言で杖を構える。
ジャンガは不敵な笑みを浮かべる。
「面白ェ…、やるってか?」
「ラ・ヴァリエールの人間を侮辱したらどうなるか…その身に思い知らせてあげるわ、下賎な亜人!」
正に一瞬即発の状況を終わらせたのは、公爵夫人の手を叩く音だった。
全員の視線がそちらに向いた。
公爵夫人はよく通る威厳のある声で言った。
「エレオノール、食事中ですよ?」
「でも、母さま…」
「ルイズの事は明日、お父さまがお戻りになってから話しましょう」
今し方のジャンガの娘に対する暴言は露程も気にしていない様子だった。
エレオノールはこれ以上言っても無駄だと解り、大人しく席に着いた。
ジャンガは小さく鼻を鳴らして目を閉じ―ようとして、鋭い視線を感じて目を見開く。
視線の先に目を向ける。そこには公爵夫人の姿が…。
その目が自分を見据えている…、獲物を狙う鷹の様な目―否、そんなレベルでは推し量れない。
ジャンガはその目を無言で見つめ返す。
公爵夫人は直ぐに食事に戻った。
(なかなかどうして…こんな姉妹の母親とは到底思えねェな…。ありゃ、相当場数を踏んできた目だゼ…)
そんな事を考えながらジャンガは含み笑いをした。



―その夜…
ジャンガは自分に与えられた部屋のベッドに寝転んでいた。
そこは納戸のようなスペースらしく、壁には箒が立て掛けられており、床の隅には雑巾の入ったバケツが置いてある。
ベッドも床に藁を敷き詰め、シーツを被せただけの粗末な物だった。
だが、そんな場所ではあったが、いや…そんな場所だからこそジャンガは自然と落ち着いた。
もともとスラム暮らしだった彼は、豪華な部屋よりも小汚い場所の方が好みなのだ。
もっとも、金を取るような奴の場合豪華な物を望んだりするが…、そこら辺はジャンガらしい横暴さだった。
と、扉がノックされた。
納戸などに誰が何の用で来た? などとはジャンガは考えなかった。
こんな夜更けに使用人達が掃除道具を取りに来る訳が無いし、他の姉妹達が来るなど論外だ。
となれば…考えられるのは一つだけである。
「鍵は開いてるゼ、タバサ嬢ちゃんよ?」
扉が開かれる。はたして、入ってきたのはタバサであった。
「起きてた」
「何の用だ?」
「特に無い。一緒に居たい…、それだけ」
「…フン」
ジャンガはベッドのスペースを開ける。
タバサは静かに歩み寄ると、開いたスペースに座った。
そのまま互いに何も喋らずに時が過ぎた。
「オイ」
ジャンガが沈黙を破って口を開いた。
「お前は…この戦争に参加するのか?」
タバサは静かに頷いた。
「ほゥ? 他所の国の戦争に首を突っ込むような奴だったかな…お前は?」
意地悪そうに聞くジャンガ。

131:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:19:54 j1QChogE
タバサは静かに口を開く。
「あの人にも恩がある。母さまを匿ってくれている。だから、助けてあげたい」
「ああ、そうだな」
「あなたは?」
「愚問だな。テメェの物、盗られてそのままにしておくほど俺の器はデカくねェ。
当然取り戻しに行くゼ…、上の奴等にはコネもあるからな」
「そう」
そして再び互いに口を閉ざす。
ジャンガは横目でタバサを見る。
小柄な身体の少女は相変わらずの無表情、…に見えるのは他の人の場合だろう。
ジャンガは違った。彼女の目の奥に浮かぶ寂しそうな感情を見逃さなかった。
「―家族が恋しいか…?」
タバサの身体が僅かに震える。
そして、顔に寂しげな表情が浮かぶ。
「皆には家族が居る…、甘える事が出来て、抱いてくれる家族が。わたしには今は居ない」
「俺も居ない。お前と違って取り戻す事何ざ出来ないがな…。もっとも、あのバカ親共は御免だがな…」
「…一人が寂しかった」
「ンな事ァ最初から解ってる。テメェが一人で寝れない理由何ざ幾つも無いからな…」
そして、その首にマフラーの端を巻き、そのまま肩に手を回した。
タバサは驚きで目を見開く。
「ほら、こうすりゃ少し温かいだろ? そろそろ夜も冷えてきたからな…」
「…ありがとう」
そのままタバサはジャンガに寄り添う。
―温かい。タバサは素直にそう感じた。
昔、お化けなどがまだ苦手だった頃は、こうして母親や父親に抱かれたまま眠ったものだ。
そんな事をタバサは思い返しながら静かに目を閉じた。

「……何よ、いい雰囲気じゃない?」
納戸の中を除き見ていたルイズは一人呟いた。
彼女は今、寝巻きに毛布を一枚引っ被った状態だ。
カトレアの部屋で姉と寝ていた彼女が、こんな所に居るのには訳があり、
最初は他愛無い話をしていたのだが、カトレアの『あなたも恋をするようになったのね』の一言から始まった。
ルイズは顔を真っ赤にしながら否定したが、カトレアは『解っちゃうんだから』と一歩も譲らず。
そのまま寝ようとしたが、先刻の会話で頭が茹ってしまってなかなか寝付けない。
何しろ…自分の頭にはカトレアの一言を聞いてから”あのバカネコ”の顔が浮かんで仕方ないのだ。
ありえない、ありえるはずがない、そんな事は無い、とルイズは必死になって自分に言い聞かせた。
しかし、カトレアが『自分の隣ではもう寝れない』とか『誰を考えていたの?』とか言われて、
終いには『行ってらっしゃいな。あなたの今の居場所に』とか言われてしまった。
結局、姉には口では勝てず、こうして自らの使い魔が居る納戸の前へとやってきたのだ。
だが、除いてみればそこには先客が居た。
タバサがジャンガの隣に座っているのだ。

いや、なんでそこにいるの? あなたの部屋は別に用意されてるじゃない?

大体、貴族が使い魔と一緒に、それも納戸で寝るなんてありえないから…。

…そこまで考えて、自分もまた同じ事をしようとしていた事に気が付き、ルイズは顔を赤らめた。
もっとも、そればかりが原因ではないだろうが…。
「…精々仲良くすればいいわ」
そう呟いて、ルイズは納戸の前から静かに歩き去った。



―翌朝…
ラ・ヴァリエール一家は日当たりの良いバルコニーで朝食をとっていた。
ルイズは目元を赤くしてフラフラしている。夕べ散々泣きはらした結果だ。
お陰で朝食にも手が出ない様子で、ただ黙って座っている。
そのルイズの前にパンが差し出された。
顔を上げると差し出したのはカトレアだった。

132:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:24:41 j1QChogE
「ちいねえさま…」
「元気が無いのは解るけど、ちゃんとご飯は食べないと…ね?」
優しく微笑む姉の言葉にルイズは静かに頷き、差し出されたパンを手にとって食べ始めた。
そんな妹の様子をカトレアは優しく見守る。
そして、その姉妹の暖かな交流をジャンガは壁際に寄り掛りながら、ぼんやりと眺めていた。
何故だか寂しい気持ちになってくる。
自分が手に入れかけたかもしれない光景を、見ているような気分になったからかもしれない。
(何だかな…)
ジャンガは鼻を鳴らし、自嘲気味に笑う。
その時、パルコニーの扉が開き、初老の貴族が姿を見せた。ルイズの父のラ・ヴァリエール公爵だ。
白くなりはじめた金色の髪に形の良い口髭、豪華な衣装がいかにも大貴族な雰囲気を漂わせている。
左目にはモノクルが嵌り、鋭い眼光を撒き散らしていた。
「ルイズは戻ったか?」
ラ・ヴァリエール公爵の言葉に公爵夫人が顔を上げる。
「遅いお戻りでしたわね。軍の会議が長引きましたの?」
「うむ、何しろ事が事だからな。また直ぐに出なければならん。
それにしてもあの鳥の骨…わしをトリスタニアに呼びつけて何を言うかと思えば『一個軍団編制されたし』だと? 無茶を言う」
「承諾なさったのですか?」
夫人の言葉に公爵は苦い表情を浮かべる。
「…本来ならば断固断ったのだがな。わしはもう軍務を退いていたのだし、わしに代わって兵を率いる世継ぎもおらぬのだ。
だが、先にも言ったとおり、事が事だ。何とかせねばならぬだろう」
公爵が言い終わるとルイズが口を開いた。
「あ、あの父さま? 父さまに伺いたい事があります」
「いいとも。だが…その前に久しぶりに会った父親に接吻してはくれんかね、ルイズ?」
その言葉に、ハァ? とジャンガは呆れた表情を浮かべた。
ルイズは立ち上がり、ととと、と父に近寄り、その頬にキスをした。
その瞬間、ジャンガは見た。―公爵の顔が一瞬だらしない位に綻ぶのを…。
親バカが…、とジャンガは心の中で呟いた。
…確かバッツも息子と戯れている時はあんな顔をしていなかったか?
父親と言うのは総じてああなるのか? とジャンガは本気で頭を悩ませた。
ルイズは父の目を真っ直ぐに見つめた。
「父さまも…お許しにはなってくれませんか? わたしが戦争に参加する事は?」
「無論だ」
にべも無く、公爵はルイズに告げた。
「何故ですか?」
「この戦は本来ならば間違った戦だからだ」
「何が間違っていると言うのですか? 戦争を仕掛けてきたのはアルビオンですわ」
「確かにな…、陛下をお救いする為にも攻め入らなければならぬ。…それが問題なのだ」
「どう言う事です?」
「『攻める』という事は圧倒的な兵力の差があって初めて成功するものだ。
敵軍は五万。対して我が軍はゲルマニアと合わせて六万」
「我が軍が一万も多いじゃありませんか?」
「そんな数の差…、地の利や戦力でどうとでも覆せるんだよ」
唐突にジャンガが会話に割り込んだ。
ラ・ヴァリエール公爵は顔を顰め、振り返る。
「貴族の会話に亜人風情が割り込むな! 大体、貴様はなんだ!?」
「と、父さま! あいつはわたしの使い魔なんです!」
慌ててルイズが取り繕う。
公爵はルイズを振り返る。
「お前の使い魔だと?」
「はい」
「そうか、そうか、何かを召喚できたのは知っていたが亜人だったとはな。お前も失敗ばかりではなくなったのだな」
表情を僅かに綻ばせ、公爵は娘の頭を撫でた。
ルイズは頭を撫でられる事に気恥ずかしそうにしながらも、ジャンガに顔を向ける。
「ねぇ、あんたもこの戦いが間違ってるって言うの?」
「ン? ああ、そりゃ普通はな。相手は空の上の巨大な大陸だろ? そこへ簡単に近づかせてくれるわけが無ェだろうが。
相手は空の戦いに関してはこっちよりも上だろうゼ。一万程度の数の差じゃ有利には運ばねェな」
「そうなのですか、父さま?」
ルイズに尋ねられた公爵は頷く。

133:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:29:37 j1QChogE
「攻める軍は守る側に比べて、三倍の数が在ってこそ確実に勝利できるのだ。
あの亜人が言った事ではあるが…地の利に関しては敵の方に分が在る。
拠点を得て、空を制してなお、この数では苦しい戦いになるだろう」
「でも…」
まだ納得出来ないルイズの顔を、公爵は覗き込んだ。
「本来ならば我々は、あの大陸を包囲するべきなのだ。空から完全に封鎖して日干しになるのを待てば良い。
そうすれば向こうから和平を言い出してきたはずなのだ。
数が足りないからと魔法学院の生徒を士官として連れて行くそうだが、それも間違っているのだ。
戦は数を揃えれば良いと言う物ではない。付け焼刃の訓練を受けさせただけの子供に何が出来る?
攻めると言う行為は”絶対に勝てる”と言う自信が在って初めて行えるのだ。
この戦いにはそれが無い…。そんな危険な戦に、大切な娘を行かせるわけにはいかん」
「父さま…」
ルイズはしょんぼりとなってしまった。
父の言う事は正論である…、確かに危険な戦である事には変わり無いのだから。
でも…それでも自分はアンリエッタを助けに行きたい。だって…彼女大切な人なのだ。
その大切な人の為に頑張りたい、それは間違った事ではないはずだ。
ルイズは唇を噛み締める。
「話はこれで終わりだ。ルイズ、お前には謹慎を命ずる。戦が終わるまでこの城から出る事は許さん」
そう言って立ち去ろうとする公爵にルイズは声を掛けた。
「待ってください、父さま」
「何だ? 話は終わりだと言っている」
エレオノールもカトレアも心配そうにルイズを見つめる。
ルイズは真っ直ぐに父を見詰めた。
「わたしは…姫さま、いえ、陛下をお助けしたいんです。だって、わたしと陛下はお互いを大事に思っているのだから」
「ルイズ…、お前の気持ちは解らんでもないが…お前が行ったところでどうなる?
使い魔は無事召喚できたようだが、それでも魔法の才能は…」
「今は言えない…、けど…けど…」
ルイズは暫く俯いていたが、どこまでも真剣な表情で顔を上げた。
「わたし、もう昔とは違うの!」
その言葉に公爵は目の色を変える。
「どう言う意味だね?」
「わたし、いつも姉さま達に比べられて、魔法を失敗ばかりして、馬鹿にされてきて辛かった…。
でも、今は違うの! 陛下はわたしの力を認めてくれた! 必要な時には力を貸して欲しいと、はっきりおっしゃってくれたわ!
今がその時なの! 陛下の身が危険に晒されている今が、わたしの力が必要な時なのよ!」
公爵は口髭を弄りながら膝を付き、ルイズの目を真っ直ぐに覗き込んだ。
「…お前、得意な系統に目覚めたのかね?」
公爵の言葉に、こくり、とルイズは頷く。
「四系統のどれだね?」
ルイズはその言葉に悩んだ。虚無の事は秘密…、だが父に嘘を吐くのも忍びない。
逡巡し、ルイズは嘘を吐く事を選んだ。
「……火、です」
「火?」
ルイズは再び頷く。
公爵は暫くルイズを見つめていたが、やがて納得したように頷いた。
「…なるほど”火”か。お前のおじいさまと同じ系統だね」
そこで公爵はため息を吐いた。
「なるほど…それならば戦に惹かれるのも無理は無い。力が有ると思うのも無理は無い。
罪深い系統だ…、本当に罪に塗れた系統だ……」

その公爵の言葉にジャンガは苦い表情をした。
(罪深いね…)
ジャンガは火によってその人生を狂わされた人間を二人知っている。
死んだコルベール、そしてアニエス。
火によって生まれた罪に苦しんだ男、そして火によって生まれた復讐心に己を殺した女。
(いや…三人だな)
三人目……自分だ。
罪に苦しみ、復讐心に己を殺した自分。…二人よりもキツイな、と自嘲する。
あの火事が無かったら…自分は今頃どうしていただろうか?
ふと、そんな事が頭を過ぎる事もあったが、ジャンガはあまり考えないようにしていた。

134:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:34:36 j1QChogE
「…陛下はお前の力が必要だと、確かにそうおっしゃったのだね?
他の誰でもなく…陛下がそうおっしゃったのだね?」
「はい」
公爵の言葉にルイズは力強く頷いた。
公爵は首を振った。
「名誉な事だ。大変名誉な事だ。……だが、やはり従軍は認めるわけにはいかん」
「何故です!?」
「戦への参戦は認めぬ、断じて認めぬ! このような危険な戦に娘をむざむざ送り出せるわけがない。
お前は例のワルドの件で半ば自棄になっているのであろう? だからお前は婿を取れ。
そうすれば気持ちも落ち着く。二度と戦に行きたいなどと言い出さぬだろう。これは命令だ、違える事は許さぬ」
「父さま!」
ルイズは叫んだが、公爵は背を向ける。
「ジェローム! ルイズをこの城から出してはならん。よいな?」
「かしこまりました」
公爵の言葉に執事は頷いた。
そして、公爵は朝食の席から退場していった。

「どうして…」
自分を心配してくれていると言う父の気持ちは良く理解している。
だが、それでも自分はアンリエッタを助けに行きたいのだ。
危険なのは百も承知…、その覚悟は既に出来ているのだ。なのに…何故…。
と、長姉が自分の隣に立った。
「決まりね。早くルイズの縁談をまとめましょう。この子を落ち着かせるにはそれが一番だわ」
「そんな、結婚なら順番から考えてエレオノール姉さまから先に―」
「だ・か・ら! わたしは婚約解消したっていったでしょうが~~~~~!」
怒りの表情を浮かべながらエレオノールはルイズの頬を抓り上げる。
「ごめんなふぁい~~~…」
為す術無く、頬を抓られてルイズは喚いた。
やっとのことで解放されたルイズは頬を赤くしながら半分涙目になって答える。
「でも…、わたしまだ…結婚なんて…」
「母さま、姉さま、いきなり結婚なんて…ルイズが困ってしまうわ」
カトレアが仲裁するように言葉を挟む。
そこで公爵夫人は何かに気が付いた様子で口を開いた。
「…ルイズ、あなた恋人でもいるの?」
その言葉にルイズは目を見開き、取り乱す。
「い、いいい、いないわ! いない! いない! いないんだから!!!」
言いながら顔をりんごのように赤く染め上げる。
その様子にエレオノールは確信したような口調で言った。
「想い人はいるみたいね」
「そ、そそ、そんなのは…いな、いないんだから!!!」
必死に否定するルイズだが、公爵夫人と姉は追及の手を緩めない。
「誰? 何処の貴族なの?」
「伯爵? 男爵? まさか…準男爵とかそれ以下じゃないでしょうね!?」
その姉の言葉にルイズは硬直する。
「やだ、この子…。本当なの? 身分の低い男に恋を!?」
エレオノールは呆れたような表情になる。母は疲れきった表情で額を押さえた。
「おお……、この子は本当にいくつになっても心配をかけて…」
「わ、わたし恋なんかしてないわ!!! してないもの!!!」
そう叫ぶや、ルイズは踵を返して駆け出す。
「あ、ルイズ!?」
カトレアの静止の言葉も聞かず、ルイズはバルコニーを飛び出していった。
「フン…、恥ずかしがりやだな…。まァ、あいつほど”素直”と言う言葉が似合わない奴もいないがな…キキキ」
そう言って笑い、ジャンガは首の骨を鳴らす。
「ンじゃ、”ご主人様”もいなくなった事だしよ…、俺も失礼させてもらうゼ」
”ご主人様”の部分を嫌みったらしく強調しながらそう言って、ジャンガはバルコニーから出て行った。
その後姿をカトレアは少し寂しげな表情で見つめていた。

135:毒の爪の使い魔
09/06/08 03:40:07 j1QChogE
納戸へと戻ったジャンガは、食堂から失敬したワインを煽りながらベッドの上に寝転がっていた。
「さてと……どうすっかな?」
天井を見上げながらジャンガは一人呟く。
今、行方を晦ませたルイズの捜索で、慌てふためく使用人達が立てる足音が城中に響き渡っている。
あれから軽く一時間は経過していると思われるが、一向に見つからないようだ。
「城が広くても人数が有るだろ? ガキ一人まだ見つけられないのかよ?」
タバサも部屋に戻っている。さて、如何暇を潰そうか?
「…あいつは放っておいて、俺とタバサ嬢ちゃんだけで戻るか?」
そんな事を考えていると、扉をノックする音が響いた。
「開いてるゼ?」
ジャンガがそう言うと、再び扉がノックされる。
タバサならば鍵が開いていれば勝手に入ってくる。使用人達ならばノックすらしない。
では…誰だ?
ジャンガはいぶかしみながらも、ベッドから身体を起こし、扉の方へと歩く。
扉を開けると、そこに立っていたのはルイズ…ではなく、カトレアだった。
「な、なんだ?」
ジャンガは突然目の前に現れたカトレアに僅かながら怯んだ。
カトレアは変わらぬ笑顔でジャンガを見つめている。
「少し、お邪魔してもよろしいですか…?」
「あ、ああ……。って言うか…お前の家なんだから、別に断りなんか必要ないだろうが?」
「確かにわたしの家だけれど、今はあなたのお部屋…、断りを入れるのは当然の事ですわ」
そう言われては返す言葉が無い。ジャンガはカトレアを部屋に招きいれた。
カトレアは奥に敷かれたベッドの上に座った。その隣にジャンガも座った。
ジャンガは隣のカトレアを見つめる。
見れば見るほどシェリーに似ている…、性格が少しおっとり気味なのは似てないが、それ以外はあのガキ以上のレベルだ。
何より…相手を優しい気分にさせるこの雰囲気は、少なくともあのクソガキからは微塵も感じられない。
(やっぱりこいつの方が似てるか…)
性格もそうだが、身体の方は最早どうにもなら無いだろう。
そんな事を考えているとカトレアが徐にジャンガを見た。
突然見つめられ、ジャンガは、ドキリとなる。
「な、んだよ?」
「…ルイズにはわたしとは違った魅力が有るわ」
「は、はい?」
「人には人それぞれの良い所が有るの。それは誰かと比べられる物じゃないし、比べるような物ではないわ」
「そうか? そうだとしてもな…、世の中には差別って物が無くならねェぞ?」
「そうね…、悲しい事だわ」
カトレアは一瞬悲しげな表情を浮かべる。
「でも、だからと言って…個人の良い所を殺すのは良くないと思うの。
人は…それぞれの良い所を必ず持っている物だから」
「…まァ、否定はしネェ…」
その言葉にカトレアは笑みを浮かべた。
「ねぇ、あなたは何者? このハルケギニアの亜人じゃないわね…。
いえ、もっとこう…根っこから違う気がするの。違って?」
「……別に隠す事じゃねェが、何で解った?」
カトレアはコロコロと笑う。
「わたし、昔から妙に勘が鋭いみたいで…、それで大抵の事は解っちゃうの」
「…ふ~ん」
「でも、それはいいの。どうもありがとうございます。それをまず言いたかったの」
「礼を言われるような事をした覚えは無いが?」
「わたしじゃなくて…ルイズの事。あの子が陛下に認められるような手柄はあの子一人じゃ無理なはず…。
きっとあなたが手助けをしてくれたのよね。そうでしょう?」
「……」
「あ、無理に言わなくてもいいの。話せない事もあるわよね」
「で…用はそれだけなのか?」
「ううん、これからが本題」
そう言ってカトレアはジャンガを真摯な目で見つめた。
ジャンガは、ドキッ、となって後退る。
思わずそうしてしまうほど、今のカトレアの顔はシェリーのそれと、瓜二つなまでにそっくりだった。
「あの子がこのままでは婿をとって結婚してしまうのは知っているでしょ?」

136:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 03:53:45 +Vp96ikH
読み終わるまで眠れない支援

137:毒の爪の使い魔
09/06/08 04:00:26 j1QChogE
「ああ…。けどよ、それがどうした? あいつが婿とって結婚しようが俺には関係無ェ」
カトレアは少しすまなそうな表情になる。
「うん。あなたにはもう心に決めた人がいるのよね…」
「”いた”って言うべきだ…」
「…ごめんなさい」
「謝らなくてもいいゼ。ま、そう言うわけだ…、俺はあいつとはそんな関係にはならねェよ…」
カトレアは首を振った。
「別にそういう事を頼みに来たわけではないの」
「じゃあ…何だ?」
「あの子をね……此処から連れ出して欲しいの」
ジャンガは怪訝な表情になる。
「どう言う事だ? 戦争には不参加が決まって、婿とるんだろ? おまけに外出禁止も言われてんじゃねェか?」
「ええ…そうね。正直に言えば、わたしも戦争に参加するのは感心しない…、行ってはほしくない。
でも、あの子がそう決めて、それを必要としている人が居る。だったら行かせてあげるべきだと思うの。
それは他人が決める事じゃない…、あの子の意思を尊重したい」
「そうか…」
「あの子は中庭にいるわ。中庭には池があって、小さな小船が浮かんでるの。その中にいるわ。
あの子は昔から嫌な事があるとそこに隠れるのよ。ルイズを連れ出したら城の外に出て。
そこにはあのルイズのお友達が自分の風竜と一緒に待っているから」
「用意周到だな…、脱帽ものだゼ」
カトレアはどこまでも優しい笑みを浮かべながらジャンガの顔を両手で優しく挟んだ。
「あなたとルイズに、始祖のご加護がありますように」
そして、ジャンガの額に優しくキスをした。
ジャンガはされるがままだった。
「わたしの可愛い妹をどうかよろしくお願いいたしますわ。騎士殿」
「……騎士ね」
そんなご大層な身分など自分には似合わないし、要りもしない。
そう思ったが……何故だか否定の言葉は口に出来なかった。
もうなんと言えばいいのだろうか…、カトレアのペースに巻き込まれっぱなしで、自分のペースが取り戻せない。
…こんな所も本当にそっくりである。
ジャンガは頭をポリポリと掻いた。
「…なァ、お前は何か問題を抱えてたりしてるだろ?」
「え?」
「悪いな…、お前とあいつの夕べの会話を少し聞かせてもらった。…身体弱いんだってな?」
「ええ…」

この優しいルイズの姉は原因不明の病に掛かっていた。
身体の何処かが悪くなり、そこを薬や魔法で抑えるとまた別の所が悪くなるのだ。
長い事治療は続けられているが、一向に改善の兆しは見られないのだ。
結局はその繰り返しで医者はさじを投げてしまう。
今も様々な薬や魔法で症状を緩和しているとの事だ。

ジャンガはカトレアを真っ直ぐに見つめた。
「元気になりたいか?」
「…それは、勿論。元気になってルイズと一緒にお出かけもしたい。この城以外の場所にも行ってみたい」
「…解った」
ジャンガは言ってカトレアに近づき、その首筋に爪を押し当てる。
血の玉が浮かび上がり、爪の先に乗る。
爪の先に乗った一滴の血をジャンガは舐めた。
暫くその血を口の中で味わっていたが、ふと表情を曇らせた。
(何だこりゃ?)
ジャンガはカトレアが患っている病気は毒か病原菌による物だと踏んでいた。
だが、その血はそれとは違っていた。
例えるならば、普通の毒に侵された者の血液は毒液を流した川の水である。
だが、このカトレアの血はそうではない…。
なんと言えばいいのだろうか…、川の中に”毒の塊”が落ちて、それから毒が滲み出ているといった感じだ。
ジャンガは逡巡し、真剣な顔付きでカトレアを見つめた。
「なァ…、ちょいとばかりキツくなるが…我慢できるか?」
「大変なの?」

138:毒の爪の使い魔
09/06/08 04:03:22 j1QChogE
「ああ…、キツイだろうな」
「…大丈夫、我慢できるわ。だからお願い」
ジャンガは頷く。
「今は何処が悪い?」
カトレアは服を捲くる。綺麗な素肌が露わになった。
「この辺りかしらね…」
左の脇腹の部分を指し示す。
ジャンガはその辺りに爪を当てる。
血を採り、それを舐める。
「…ここか?」
ジャンガは”毒の大元”の居場所を突き止めた。
カトレアを見つめる。
「いくぞ?」
「…はい」
ジャンガは爪を鳴らし―カトレアの脇腹に爪を突き立てた。
「―痛ッ…」
カトレアの顔が苦痛に歪む。
ジャンガは爪の先端で毒の大元がある部分を徹底的に探る。
―爪の先が硬い物に当たった。骨ではない。
「こいつか!?」
ジャンガは”それ”を爪で掴むと一気に引き抜いた。
爪の先には黒い物が掴まれていた。
「はぁ…、はぁ…」
カトレアは顔に汗を掻き、苦しそうに呼吸を繰り返す。
ジャンガはカトレアを気遣うように声を掛ける。
「大丈夫か?」
「…え、ええ」
「身体の具合は?」
「…まだ、なんとも言えませんわ」
「だろうな―ン?」
爪が震えているのに気が付き、ジャンガは目を向ける。
いや…正確には爪に掴まれた”それ”が震えているのだ。
「くっ!?」
ジャンガは”それ”を床に投げ捨てた。
”それ”の震えはどんどん激しくなっていく。
すると、今度は膨張を始めた。
「な、何だ!?」
”それ”の膨張は人の頭よりも一回り大きな位になるまで続いた。
膨張が収まると、そこには黒い物体があった。いや、黒ではない…”漆黒”だ。
その漆黒の物体には同じ色の角が二本生え、真っ赤な一つ目があった。
それにジャンガは見覚えがあった。
「ササルンか?」
だが、こんなタイプは見た事が無い。

『デスササルン』―悪夢の中で生まれた、呪われた一つ目のササルン。
漆黒のボディはあらゆる攻撃を跳ね返す究極のバリアである。
他のササルンと同じく呪い攻撃も得意とする。

デスササルンはその一つ目をギョロリと動かし、ジャンガとカトレアを見据える。
ジャンガは両の爪を構えて臨戦態勢を整えた。
だが、デスササルンは動こうとしない。
どうしたのか? と、ジャンガが悩むとデスササルンの周囲に黒い煙の様な物が発生した。
その中にデスササルンは姿を消し、デスササルンの姿が見えなくなるや、煙の方も跡形も無く消え去った。
暫く、ジャンガとカトレアはデスササルンの消えた場所を見つめたまま動けなかった。
「…何だったんだ?」
ジャンガが漸く口を開いた。
と、カトレアが苦痛に顔を歪ませた。
「おい、大丈夫か?」
「ええ……平気…」

139:毒の爪の使い魔
09/06/08 04:15:30 j1QChogE
「…平気じゃねェだろ。待ってろ…、直ぐに救急箱でも―」
そこまでジャンガが話したのと、納戸の扉が開かれてエレオノールが姿を見せたのはほぼ同時だった。

ルイズを探して此処へやって来たエレオノールは、呆然とした表情で目の前の光景を見つめている。
「何を…してるの…?」
どうしてカトレアがこんな所に居るのか…、それも気になったがそれ以上に衝撃的な現実が目の前にあった。

―ジャンガの爪から滴る血…

―脇腹から血を流しているカトレア…

それらから導き出される答えは―

エレオノールは反射的に杖をジャンガ目掛けて突きつける。
「あなた!? カトレアに何をしていたの!!?」
「ね、姉さま……これは違…」
カトレアは必死に訴えようとするが、痛みの所為で上手く喋れない。このままでは誤解を招いてしまう。
するとジャンガは笑った。
「キキキ、余裕が無いのはこういう時に不便だよな…?」
「あなた!?」
「キキキ! あばよ! 釣り目の幼児体型!」
叫ぶや、ジャンガはたった一つだけ備えられた窓を突き破って外に出た。
「待ちなさい!!!」
エレオノールは叫んで部屋を飛び出そうとする。
その背にカトレアは必死になって声を掛ける。
「ま、待って、姉さま…」
「あなたはそこでじっとしていなさい。すぐに使用人を呼ぶから、いいわね?」
それだけ言うと納戸から飛び出して行った。
カトレアは複雑な表情を浮かべて割られた窓を見上げた。
「…ありがとう」
一言だけ、カトレアは呟いた。



-------------------

以上で投下終了です。
えと、まずお詫びを申し上げなければなりません…。
前にタルブの戦いから数日しか経っていないのに会戦につながるような感じにしてしまいましたが、
あれは完全に俺が原作での艦隊編成や仕官教育などの日数を勘違いしていた為です。
まとめの方でそこらあたりを修正しましたが、今度からはもっとそういう細かい事にも気をつけたいと思います。

で、今回はようやく実家です。
カトレアの病気に関しては俺はこんな感じだと推測しています。
これではデスササルンを代用していますが、
原作でもカトレアの病気は何かしらの病原体が身体の中にいるのではないかと考えています。
それならば、魔法で直そうとして別の場所が悲鳴を上げるのがその病原体が逃げ回っているからだと説明が付きますし。
まぁ…実際どうかは解りませんが。

では、また次回。アデュー!

140:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 05:47:27 LW9V9gqc
毒の爪の人、乙です!
ジャンガ、カトレアはシェリーに雰囲気が似てると思いましたか~
見返りないのに治療とかしてますしね
病気の原因がデスササルンというのも面白い考えでした

今回ルイズはいいとこなしですね~
タバサ派の自分としては納戸のシーンはニヤニヤものでしたがw

次回は逃亡編? 
すんなりとは逃げられないような気がしますね~ 特にカリーヌさんとかがw

141:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 08:16:24 TtuJlKQ1
>>107
てつを「俺の召喚はまだかい?」

142:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 10:42:00 Ear8oeDg
時空干渉系の攻撃にも耐性があるので、召喚をキャンセルしてしまう。

143:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 10:49:02 uGdjp7E3
むしろ召喚してないのに召喚されてくる

144:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 11:12:24 RGxpnUSz
超魔王バール→ルイズ「レベル2000だと!?」

145:名無しさん@お腹いっぱい。
09/06/08 11:30:52 EPsHanJF
>>141
てつをさんはもうすぐ大ショッカーとの戦闘が控えてるじゃないですか。
だから皆さん遠慮しているんですよ。きっと。

146:ゴーストステップ・ゼロ
09/06/08 11:56:41 Pokm8NO0
こんちゃー。
予約がなければ 12:00 からシーン22 の運命の扉を開こうかと思います。
今回は8レス+後書きの予定

147:ゴーストステップ・ゼロ
09/06/08 12:02:22 Pokm8NO0
大丈夫そうなので運命の扉を開きます。

ニューカッスル城の宝物庫で不思議な光景が展開されていた。
小さなオルゴールを掌にのせたまま微動だにしない少女を3人の男が見守っている。
未だ歳若い貴公子は少女の様子に戸惑い。
逞しく精悍な青年は少女の様子を驚きと期待をもって見つめている。
最後の一人、少女の使い魔たる男だけがただ当然の事と受け止めていた。

ゴーストステップ・ゼロ  シーン22 “Parting salutation Ⅱ / わかれのことば Ⅱ”
    シーンカード:ニューロ(完成/成功。衆人の耳目を集めるほどの完璧な結果。最終目標の達成。)

しかし。

「以下に、我が扱いし『虚無』の呪文を記す。初歩の初歩の初歩。
 『エクスプロージョン(爆発)』」

少女……ルイズの唇からその言葉が紡がれた瞬間、ヒューの手が素早く動き、オルゴールの蓋を閉じてしまう。
その瞬間、唐突に夢から覚めた様に周囲を見回したルイズは、暫く事態を把握出来なかった。

「おめでとう、ルイズお嬢さん。それが君の『魔法』だ。」

ヒューにそう告げられても未だルイズはぼんやりと掌にあるオルゴールを見つめている。
ウェールズは何事が起きているのか未だ把握してはいなかったが、残る一人……ワルドは理解した。
そう、とうとうルイズが『虚無』に目覚めたのだ、しかもそれはレコン・キスタの盟主クロムウェルや自分の手ではなく、
ルイズの使い魔……ヒューによって。
ワルドは内心、臍を噛んだ。ルイズが『虚無』に目覚めた以上、最早コンプレックスを利用して彼女をレコン・キスタへと誘
う事は出来ないだろう。
いや、彼女が『虚無』に目覚めたという事はレコン・キスタの正当性も疑われる事と等しい。何しろ“聖地を奪回しようとし
なかった王家に成り代わる”と宣言して蜂起したのだ、ルイズの実家は言わずと知れたトリステイン王家と血縁関係にある
ラ・ヴァリエール公爵家だ、正しくレコン・キスタの主張とは相反する家の娘だった。
そんな思考に没頭しているワルドの耳にルイズとヒューの会話が飛び込んで来る。

「ヒュー、貴方この事を知っていたの?」

ルイズは掌の中にあるオルゴールをみつめながら自分の使い魔に問いかける。
ヒューはルイズの質問にただ頷く事で答えた。

「どうしてそう思った?」
「だって、貴方だけ驚いていなかったもの。
 ……理由、教えてくれるんでしょうね?」

そう聞いてきた主に使い魔は自分が知りえた情報を教えはじめる。

「実は『虚無』そのものに関する情報はそこまで知らないんだ。
 知っていたのはルイズお嬢さんが『虚無』の使い手であること、使い手になる為の条件及び覚醒手段、具体的にどういった
呪文か……、そんなところだ。」
「どうして教えてくれなかったの」
「ルイズお嬢さんも知っての通り、オレは平民で魔法は全くの門外漢だ、教えたところで信用したかい?」
「それは…分からないけど」

言い返しつつも、ルイズは自分が信用しなかったであろう事を確信している。理由はヒューが言った通り、『魔法』を使えな
い者にいくら「貴方は『虚無』の使い手だ」と言われた所で、信用するどころか怒り狂っていただろう事は想像に難くなかった。

そんな二人の会話に割って入ってくる人物がいた、先程まで呆然と目の前の出来事を見ているだけだったウェールズ皇太子だ。

「ちょっと良いかな?
 話を聞いているとヒュー君は『虚無』の使い手になる為の条件とその覚醒手段を知っていると言っていたが。」
「ええ、又聞きですけどね。」
「そのような情報、一体誰から……」
「もしかしてオールド・オスマン?」


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