09/05/07 02:44:09 9YCaTrhX
「じゅ、授業中だから…」
オレの言葉にしぶしぶながら納得してくれたのか、やっと手を離し席に着いてくれた。
まだ俺、生きてるよな?ふー、生きてるってこんなに素晴らしいことなんだな。
そして何事もなかったかのように授業が再開される。なんでこのクラスの連中は肝が据わりきってるんだ?普通人の俺がこんなにビビってんのに。
それともハヤトにビビる俺がダイナミック的には異常なのか?
(中略)
なんやかんやで、ハヤトの校舎をつくる手伝いをしろと頼まれた(半ば脅されたとも言う。)オレは、放課後いきなり涼宮ハヤトとに連れられ旧校舎へときた。
旧校舎、通称部室等。(すでにハヤトの校舎と言ってもいいかもしれんが)
音楽部や美術部といった特別教室を持たないクラブや同好会の部室のある棟だ。その文芸部室の前にオレたちは来ている。
「えっと、ハヤトの校舎を作るのになぜ文芸部に?」
まず浮かんだ疑問を口にする。一体ハヤトはどういうつもりでここに来たのだろうか?
「まずは、ここを最初の足がかりとする。あからさまに大きく出れるほど、まだ規模は大きくないのでな。
なに、ここの部員の承諾はすでに得ている」
えっと、承諾って、脅したんじゃないよな?
「ん?ここを使ってもいいかと聞いたら二つ返事で快諾してくれたぞ?」
そ、そうか……。こいつに迫られたらたいていの奴は何でも承諾しそうだが、などと考えているとハヤトが部室のドアを開けた。
中には一人の真っ黒い(というより少し赤い?)アンダースーツを着こんだ少女がいた。
「ゴウ……。長門ゴウ……」
短く彼女は自己紹介をした。そ、そうか。長門役はチェンゲのゴウさんですか。
たしかに無口キャラってのが共通してるよね。
そしてゴウに対し、俺はハヤトが自分の校舎を作るためにここを占拠しようとしていることや、
下手をすれば革命組織の構成員にされるかもしれないことを告げたが、その全てに即答され、半泣きになってしまった。
もうやだ。元の世界が恋しいよう……。
「フフ。これでまずは活動拠点を手に入れることができた。だが、まだ人数が足らんな。最低あと2人はいるか……」
完全に自分の世界にこもり、野望を膨らませてるハヤト。
ああ、オレはこんな無茶な世界でやってくことができるんだろうか…? つづく。