【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】at ANICHARA
【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】 - 暇つぶし2ch550:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 01:25:12 eU4IKyp2
オマージュと思考すれば無問題

551:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 01:30:32 S4unGDwE
ガイアー面白いけど、横山ファンとしてはすこしガッカリだな。アルベルトと監視者はあくまで別物。半端なパロはやめてほしい

552:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 09:36:03 k9wzLnS3
ネタをネタとして楽しめないヒトには、(二次創作を読むのは)難しい。

553:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 12:45:11 awUKvvD8
>>527
ゲッターとラ・グースは仲間ではなくお互いに滅ぼしあい、その存在を強くするんだよ。

554:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 16:27:59 +xST9LjV
で、また人を殺します
で、また人を殺します
で、また人を殺します

555:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 18:54:01 SOBONFvM
>>553
アーク読んでたら
ダークデス砲とか撃つ未来ゲッターが敵側にしか見えなかったんで
ちょっと面白いかなと思ってラ・グース陣営にしてみたんだ
OVAの竜馬はゲッター線から開放される側だし、ちょうどいいかと
新解釈のひとつとして気楽に考えてください

ところで、エンペラーと馬頭竜ってどっちが強いの?

556:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 18:56:11 +xST9LjV
馬頭竜は飛び立っただけで地球どころか銀河が終わるとか言われてたな

557:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 20:36:41 qQufJgjU
でも実際、日本列島くらいのサイズじゃあ色々キツそうだよな。

558:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 21:08:25 b7Lh0rsS
日本列島サイズが小さいほうってスケールもどうだろう
まぁ、合体するだけで出るエネルギーがビッグバン並みのエンペラー
飛び立つだけで銀河が終わる馬頭竜
って並べるとエンペラーのが強そうに見える

ところで真ドラゴンのコクピットが馬頭竜と同じだったのは、ゲッター線が行き着いた理想的な
兵器の一つが馬頭竜だったという説はどうだろう

559:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 22:41:44 +xST9LjV
でもラ=グースとまともにかち合える唯一の兵器と書くと凄そう

560:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 23:33:24 KNIb3E8p
ラ・グースと刺し違えれるといっても、相手が生まれたばっかりの時
……十分すごいが。

クロススレらしい無茶ぶりだが
最近はやりのけいおんに石川因子入れたらどうなる?


561:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 23:34:19 g533lvd5
まず名前が「ばくおん!」に変わります

562:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:01:36 HziEFue5
ドワオ!!

563:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:02:02 x+HnEpZk
>>561
わずか一分でそれはwwwwwwwww

ゼノギアスを今頃やってるんだがサーガでもギアスでもゲッターいけそうだな(若干でかい気がするけど)

564:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:09:55 g56PC9od
っていかバンプレはOVA、漫画、テレビ、大決戦の全てのゲッターを入れたハイパーロボット大戦をとっとと出すべき
他はFSSとかイデオンとかゼノギアスとかガオガイガーとかトップとかで
多分ガンダムからはGとターンエーしかだせないけど

565:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:21:29 HSpji2Cm
ハイパーロボっつったらアレだな、ダイナミックサーガ

566:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:36:21 z7pJNN/0
ダイナミックサーガはあの「全ロボの要素をぶち込んでおきました」感がいい。

あれでグロイザーも混じってりゃ最高だったんだがな……

567:しんのすけとカムイの作者です
09/05/02 09:05:23 SW3ejeYt
第3話いきます

568:しんのすけとカムイ 第3話① 貼り
09/05/02 09:07:41 SW3ejeYt
‘カムイお兄ちゃんがいそうろーするゾ!’

「「……………」」
「「……………」」
カムイとしんのすけは2人の夫婦と無言で見つめ合う。
しんのすけの両親、野原ひろし(35)、野原みさえ(29)であった。

「ねえねえ、カムイのお兄ちゃん、父ちゃん、母ちゃん、何で喋んないの?」
沈黙の間を破ったのはしんのすけだった。
「しんのすけ…あっちにいってなさい…」
ひろしが続いて話し出す。
「ええ~~、何で?」

ひろし達はカムイの異様な雰囲気に不安 感を持っていた。
見る限り、10代なのだが異常なほどの落ち着き様と威圧感、なによりウロコがついた顔がひろし達を威圧する。
「アンタは一体何者なんだ…」
ひろしがそう言うと 、カムイも口を開く。
「…その前に…この赤ん坊は一体…?」
ガクっ
「たーぴ!!たーよ!エヘヘヘヘ!」
しんのすけの妹、ひまわりがカムイにへばりついていた。

「すいません!この子、イケメンに目がないんです…」
みさえが少し笑っていった。

話しに戻って…
「アンタは一体誰なんだ…?」
「…わかりました。話しましょう。私が見る限り、あなた達は信用できる…」
「しっ…信用…?」
カムイは間を置いて話し出した。
「私は…人間ではありません…」
「!?」
ひろし達は驚いた。
「私は…人間とハチュウ人類のハーフなんです…」
「はっ…ハチュウ人類…ってなんだ?」
「ハチュウ人類とは、人類は猿から進化しましたよね?それと同じでハチュウ類も進化をした先がハチュウ人類です。」
「ハチュウ類から進化したハチュウ人類か……ってそんなの信じられるわけねぇだろ!!」
ひろしは全く信用していなかった。
「信じられないかもしれないですが、本当です。
地球にこれだけの生物がいるんです。人類と同じ進化をしている生物がいてもおかしくありません。」
「けど…私はハチュウ人類なんて初めて聞いたわよ!」
「俺もだよ!」
「それはそうですよ!私はこの次元世界の者ではないんですよ!」
「「はあ!?」」
ひろし達は全くワケがわからなかった。
「ねえねえ、父ちゃん達何話してんの!」
「うるさい!お前はあっちにいってろ!」
「もう…我がままだな~、ひま、あっちにいってよぉ~」
「たーい」
しんのすけ達はその場から去っていった。


569:しんのすけとカムイ 第3話② 貼り
09/05/02 09:11:22 SW3ejeYt
「んで!その次元世界やらなんやら話してもらおうか…」
カムイはバグのことや、人類抹殺のことを秘密にしてそれ以外を話した。

「あなた達がいる世界は一つではないんです。実は幾つもの次元があり、人々はその存在すら知りません。
しかし私はある出来事で違う次元の地球からこの次元の地球にやってきました。」
「はあ?違う次元のから来たっていわれてもなぁ…」
ひろしは実感がわかなかった。
「例えば、漫画とかで『主人公がある日異世界に行って、世界を救う』って事がありますよね?
それと同じことです。」
「私、SF苦手なのよね…」
「大体、アンタがハチュウ人類とのハーフって証拠があるのか?そのウロコもただつけたかメイクかなんかじゃねえのか!?」
するとカムイが立ち上がった。
「そこまでゆうのなら証拠を見せてあげましょう」
「「え…?」」
カチャ!
カムイは自分の腹に持っていた拳銃を押し付けた。
「まっ…まさか…」ドキュン!
なんとカムイは自分の腹を撃ち抜いた。弾丸は貫通して、棚のガラス窓に突き刺さる。
「「ひいいいっ!!!」」
ひろし達は仰天した。
「アンタはバカか!!?」

しかし…
「ということです。信じてくれましたか?」
カムイはピンピンしていた。銃創があるものの、血はほとんど出ていなかった。「あわわわわ……(ゴクン…)」
ひろし達は驚きのあまり、体が震えていた。

「まだ信じられないならもっと証明させましょうか?」
カムイがそうゆうとひろし達はあわてて止めようとする。
「わっわかった!!アンタの事を信じるよ!!」
カムイはすっと座る。
「わかっていただけましたか?」
ひろし達は半信半疑だが、信じるようにした。

「ねえねえ…父ちゃん達何やってんの?」
「たあ?」
しんのすけとひまわりは銃声を聞いて駆けつけた。

「しんのすけ…なんでもないよ」
「うっ…うん!しんのすけもひまも心配ないわよ!」
しんのすけ達は怪しい目でカムイ達を見つめる。
「怪しい……」
「たっ…」
「ハハッハハ……」カムイは苦笑いする。

とりあえず、このまま話し続けても仕方ないので夕食にすることにした。
「カムイ君、ご飯食べれる?」
「あっ…はい…」
カムイはかなり控え目でいた。やはりいきなり押しかけみたいにしんのすけの家に入ったこともあるが
何よりさっきの行為は今考えてみれば、かなり非常識だったと後悔していた。

570:しんのすけとカムイ 第3話③ 貼り
09/05/02 09:13:36 SW3ejeYt
しんのすけがそんなカムイを見て、肩を叩いた。
「まあまあ、カムイのお兄ちゃん、母ちゃんの飯は余り期待しないほうがいいから…」
ゴチン!
「なら食べるな!」「…うあ……」
しんのすけはみさえにゲンコツをくらい、伸びた。
「ハハ………」
カムイは少し呆れた顔をしていた。

すると
ピンポーン!
「「の~は~ら~さ~ん!」」
家に誰かやってきたようだ。
「その声は……ミッチーとヨシリン…留守を使うか…」
「だ…誰ですか?」
ひろしは嫌な顔をする。
「隣に住んでる奴らだよ…あいつらといるとストレスが溜まるんだよな…」
ピンポーン!ピンポーン!
「の~は~ら~さ~ん!いるんでしょ!?」
「よし…このままいけば奴らは帰ってい…」
「あの…もういるんですけど…」
バタっ!
ヨシリン達は勝手に家に入っていた。
「てめえら!何勝手にはいってんだよ!」
「いやいや!今日は野原さんと一緒にご飯を食べようかなぁ~と。ねえミッチー♪」
「うん♪ヨシリン♪」

「…こんな奴らだ…分かったろ…」
「…はい…」
2人はため息をついた。 ミッチーとヨシリンは愛し合うのはいいが、いき過ぎに困ったものである。

571:しんのすけとカムイ 第3話④ 貼り
09/05/02 09:17:42 SW3ejeYt
「野原さん、ところでこの人は誰ですか?」
ミッチーがカムイに気付いた。
「…この人はカムイ・ショウ君…しんのすけが連れてき…」
しかし、ヨシリンはあることに気付いた。
「うわあ…見てヨシリン、この人、顔にウロコついてる!」
「本当だあ!なんか化け物みたい!私、怖いわぁ~、ヨシリン」
「バッ、バカ!失礼だろうが!!」
するとカムイは立ち上がった。
「カムイ君…?」
「…………」
突然
シュッ…ズバアア!
「がっ……」
カムイはヨシリンの懐に飛び込み、溝打ちをかました。ヨシリンは倒れこみ、悶絶している。
「ヨシリ~~ン!!!何てことことすんのよ!」
カムイの顔はかなり険しかった。
「あわわわわ…」
「ひいいい…」
「おお~!」
「た~い!」
野原家の反応はそれぞれだった。

すると、カムイはヨシリン達を睨みつけて、口を開いた。
「アンタらは俺の顔を馬鹿にしているのか…?また顔を馬鹿にしたら、次はその口を引き裂く!」
「なっ…」
「…………」
みんなは初めてカムイの怒りの表情を見た。
それほどヨシリン達はカムイにとって、とても気にしていることを傷つけたのだった。

「なっなんでよ!!目の前に変なモノがあったら気にしてしまうわよ!」
ミッチーはカムイに反論したが、カムイの方は冷静だった。
「確かにアンタの気持ちはわからんでもない…。だからと言って他人に化け物扱いされると誰でも不快感を覚えるだろう!」
「なっ…なに、学校の先生みたいなこと言ってんのよ!あなたは人間なの?それとも?」
ギロっ
カムイはミッチーを睨みつけた。その目は今にも殺しそうな恐ろしい目だった。
「ひいいい!!」
ミッチーはヨシリンを連れて、家を出て行った。

辺りは静寂な時間が流れる。
「カムイ君…」
すっ…
カムイは野原家の方に向いて頭を下げた。
「すいません…あんなことをして…」
カムイは謝るとみさえは気をつかい、手を振る。
「いっ…いいのよ!あの子達が悪いんだし、後で言っておくわ」
カムイはしんのすけの方を向いた。

572:しんのすけとカムイ 第3話⑤ 貼り
09/05/02 09:19:07 SW3ejeYt
「しんのすけ、ありがとう…けど俺はもう出て行くよ。俺がここにいたら、またさっきのが起こるかもしれない…」
するとしんのすけは不満な顔になった。
「ええ~!カムイのお兄ちゃん、いつでもここにいていいんだよ!」
「とりあえず、今日はここに泊まっていけ!!行くところないんだろ?」
「私はいつでもいてもいいわよ!ひまもあなたのことが気に入ったみたいだし」
「たたたい~た~ゆ!」
野原家は大歓迎だった。
「…すいません……」
カムイは申し訳ないようにいった。内心はかなり複雑だった。こんなに優しくされたのは生まれて初めてだった。どう表現していいかわからなかった。
こうしてカムイは野原家に居候することになった。

ざばぁ~!
カムイとしんのすけは一緒に風呂に入った。
「ふう…極楽極楽ぅ~~!」
「君は年寄りみたいだな…」
しんのすけはカムイの体を見た。ハチュウ人類とのハーフなのか、体は人間であるものの、体は緑色のウロコで覆われていた。
「ほほ~、カムイ君の体は緑色ですな…」
「ああ…半分人間で半分ハチュウ類だからな…」
「うあ!!!!」
しんのすけはカムイの体を見て、驚愕した。
「ん?どうした?」
「カムイ君……ちんちんが父ちゃんより大きい!!ナウマンぞうさんだゾ!!」
ガクっ!
「はは……」
風呂場は笑い声であふれた。

カムイとしんのすけは風呂から上がり、茶の間に戻った。
「母ちゃん!お風呂から上がったよぉ~!」
「お風呂ありがとうございました」
「カムイ君、湯加減は良かった?」
「はい!」
突然しんのすけはみさえにこう言った。
「母ちゃん、カムイ君のちんちん、父ちゃんより大きかったゾ!」
2人の顔が真っ赤になった。
「バッ、バカ!!」
「………」
「父ちゃん父ちゃん、カムイ君のちんちんがね…」
しんのすけはひろしの所へ行った。
「本当にごめんなさい!あの子は昔からこうなの」
「いえいえ…しんのすけ君は元気があっていいと思いますよ。」
少し間を置いてカムイは話し出した。
「みさえさん…あなた達は本当にいい人達だ…いい家族をもって羨ましいです」
「あらぁ…そんなにほめなくていいのよ!」
「その点、俺ときたら…」
「えっ…」
しかしカムイは手を振った。
「いえ、こっちの話です…」
「………」
みさえは少し疑問をもった。

573:しんのすけとカムイ 第3話⑥ 貼り
09/05/02 09:20:05 SW3ejeYt
カムイは二階の方で寝ることになった。
そして夜中…
カムイは二階のベランダで夜の空を眺めていた。
「こんなにいい人達なら…手を出したくないのだが…この世界にゲッター線の存在があるなら…私はのこの世界の全人類を抹殺しなければならない…
それがおぞましい未来を治療するオペになるからな…
しかし…この世界にゲッター線が存在がなかったらいいな…」
カムイは夜風に当たり、そう呟いた………

第3話終わりです。
次はカムイが〇〇〇〇しちゃいます。お楽しみに

574:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 09:46:32 2xXtzuyl
これまでのクレしんクロスで一番面白いと思う
その文体だと日常描写のほうが合うね

575:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/05/02 12:12:39 ATfmD0jJ
第十二話、投下します。

576:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話①
09/05/02 12:16:22 ATfmD0jJ
ガイアーが飛ぶ。
大陸を東に、舞台は再び日本へ―、

「ガイアー、お前は自分の主人を、どこへ連れて行こうとしているんだ……?」

並走するアークを寄せながら、拓馬が超神の懐を覗き込む。
マーズの状態は最悪に近い。
背面の傷口より始まった腐敗は徐々に拡大し、今や色男の面影もない。
体中のあちこちがむくれ、紫色のぶよぶよとしたただれに覆われていた。

もっとも、深刻なダメージを負っているのはマーズだけではない。
拓馬の駆るアークもまた、胸甲が無残に砕け、その出力はまるで安定していなかった。
日本-エジプト間の連続飛行と、息つく間も無い神体との連戦、幾度にも及ぶ大技の使用が、
ゲッター線兵器の傑作たるアークを蝕み、じりじりと限界まで追い込みつつあったのだ。

残す神体は、後二体……。

「拓馬、この方向は……」

「ああ」

レーダーの位置を確認しながら、拓馬が頷く。
当初、進路を北東にとったガイアーの目的地を、日本と考えていた二人だったが、
ここに来てガイアーの行先は本土を逸れ、本州の南海上を突き進んでいた。

「やっぱり、目的地は秋の島新島、か?」

「……!、 拓馬、前方に何かいるぞ」

「なんだと…… あれは?」

二人が疑念の声を漏らす。
遥か水平線の彼方、視線の先には、中に浮かぶ小さな黒点が一つ。
風に流され漂うようなゆったりとした動きで、二体の元へと向かってくる。
物体は近寄る程に大きくなり、外見も仔細になっていくが、その奇妙なシルエットは一切変貌しない。
ただひたすらに大きく、黒く、重厚そうな鉄の球体。
アークやガイアーに匹敵するサイズの黒球が、音一つ立てず中空を漂う様は、
あたかも皆既日食を目の当たりにした時のような、どこか非現実じみた違和感を少年達にもたらした。

「あれも、神体なのか……?」





577:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話②
09/05/02 12:17:47 ATfmD0jJ
マーズの状態を知られぬよう、アークを動かし黒球の視界を遮る。
張り詰めた静寂が、両者の間に満ちる。
黒球はしばらくの間、ゲッターのダメージを観察するかのように、等距離を保ちながら後退を続けていたが、
不意についっ、と旋回し、北東の方角へと流れるように動き出した。

「野郎、俺達を誘っていやがるのか……」

「罠だぞ、拓馬」

獏が冷静に言う。
六神体とガイアーの間に、覆しようの無い性能差がある事は、先のウラヌスとの一戦で明白であった。
いかにマーズが昏倒しているとはいえ、ガイアーがバリヤーで周囲を庇護し続けている限り、神体は手を出す事は出来ない。
ゆえに敵は、まずはアークをガイアーから引き剥がし、各個撃破する作戦に切り替えたのであろう。

「そんな事は分かっているさ、だが、アイツがやろうとしている事はブラフじゃねぇ」

「…………」

黒球の向かった進路の先にあるのは、日本の首都・東京である。
人類殲滅をもくろむ監視者達は、計画の過程で文明を破壊する事も厭わない。
ゲッターが追走してこなければ、黒球は迷いもせずに東京を焼き払い、次の獲物を探すであろう。

「行くしかないさ。
 このまま秋の島新島について行ったところで、今の俺達は何の役にも立てねぇ
 マーズの事はガイアーに任せて、俺達はあの黒球を止めるんだ」

「……勝てるのか、今のアークで?」

「……行くぞ!」

きっ、と拓馬が顔を上げる、その瞳には、ある種の覚悟すら宿っていた。
アークはゆらりとガイアーから離れると、しばし、その背を見送った後、決闘の地を目指し、雄大に翼を広げた。






578:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話③
09/05/02 12:20:03 ATfmD0jJ
「やれやれ、ようやく外へ出られたか……」

地の底より這い出してきた岩倉が、半日ぶりの太陽を眩しげに見上げる。
秋の島新島の火口は、今なお黒煙を噴き上げてはいたが、大地の鳴動はほぼ収まり、小康状態と呼べるレベルまで回復していた。

「しかし、自衛隊はどこに行ったんだ?
 彼等がいないんじゃあ、地下に閉じ込められているのと変わらんぞ」

高台に上り、周囲の海をぐるりと見回す。
先日まで付近の海域にいた筈の三台の巡洋艦は、既に影も形も無い。
いかに島が危険な状態であるとはいえ、秋の島新島の探索は、人類の命運を賭けた任務だった筈である。
こんなに簡単に捜査が打ち切られるなど、にわかには考え難い事態であった。

「やはり、カムイ君の推測した通り、本土で何かが起こったんだろうか……」

そこまで考えたところで、岩倉がふっ、と自嘲の笑みを漏らした。
わずか半日かそこらの間に、十近くも年の離れた異世界の少年に、頼り切りになっている自分に気付いたのだ。
事実、先行して島内を探索していたカムイの協力が無ければ、岩倉は未だ、地下室の密室で悪戦苦闘していた事だろう。
岩倉に出来る事と言えば、カムイが自衛隊の一団と鉢合わせになって一悶着おこさぬよう、
彼に代って地上の様子を探ることぐらいであった。

「まったく、我ながら情けない話だな。
 いかん、いかん、何とか彼の力にならなければな……」

―と、

ぼんやりと上空を見上げた岩倉が、不意に島に近づいてくる飛行物体に目を留めた。
あわてて岩陰に身を隠し、様子を探る。

「飛行機…… いや、あれはロボット、か……?」

機影が近付くにつれ、岩倉がその奇妙な外見に気付く。
六神体ではない、彼は地下のデータベースで、カムイと共にそのロボットの映像を見ていた。
外装こそ貝殻や藤壺の類にびっしりと覆われてはいたが、両腕をクロスし、祈るように飛ぶ独特の姿勢を、よもや見間違うはずが無かった。

「ガイアー! と、言う事は、マーズが乗っているのか!?」

喜色満面の岩倉が、上着を大きく振って注意を促す。
その動作に気付いたものか、ガイアーは機体を旋回させ、ゆっくりと近くの海上へと着水した。
岩倉も息せき切って海岸沿いへと駆け寄る。

「―うっ!? マ、マーズ!!」

ガイアーの差し出した右手を、興奮気味に覗き込んだ岩倉が、予期せぬマーズの変わり果てた姿に、思わず驚きの声を上げる。

「しっかりしろッ 何があったんだ!? マーズ」

「…………」

岩倉の必死の呼びかけにも、マーズは応じない。
予断を許さぬ状況である事は明白だった。

「何とかしなければ……、マーズ、気をしっかり持てよ!!」






579:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話④
09/05/02 12:21:12 ATfmD0jJ
「彼がマーズ、ガイアーの操縦者、か……」

岩倉が背負ってきた赤髪の少年を、ハ虫人類特有の赤みがかった瞳が、まじまじと覗き込む。
マーズの腐敗は今や全身に広がり、全身が紫色のただれに覆われ、元の容貌を察する事すらままならない。

「こんな状態になっても生きているとは……、さすがは無性生殖人間の肉体、と言ったところか」

「そ、そんな事より、早く手を打たないと、マーズが……」

「落ち着け、岩倉
 この室内にある設備の機能は、先刻確認していただろう?」

「あ……」

言われて岩倉も思い出す。
かつてマーズがセットされていたこの部屋には、彼が傷を負った場合の、治療のため装置が存在していた。

「隣の部屋の水槽だ。
 学習装置の情報が正しければ、あの中に入っている緑色の培養液が、マーズの肉体を再生してくれる筈だ」

「そ、そうか! そうだったね」

「アンタは早くマーズを水槽へ
 その間に俺は、この島の防衛機能を調べておく」

「防衛機能を?」

「ああ、マーズをここまで追い込んだのが件の監視者達ならば
 やつらは必ず、無防備となったそいつを仕留めに、ここに攻撃を仕掛けてくる筈だ」

そこまで言って立ち上がると、
カムイは室内に据えられていたヘッドギアを被り直し、巨大なモニターの前へと向かった。






580:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑤
09/05/02 12:22:34 ATfmD0jJ
―マーズを収めた円筒状の水槽が稼働を始めてから、八時間。

「マーズ……」

無音の室内に、ボコボコと言う水泡の音が響く。
岩倉の期待通り、回復は絶望的にすら思えた全身の膿も殆どが癒え、マーズの皮膚にはハリのあるピンク色が戻りつつあった。
が、いまだその意識は回復の兆しを見せない。

「マーズ、一体何があったんだ? 拓馬と獏は……、ゲッターは無事なのか?」

「…………」

「折角、カムイ君が見つかったって言うのに……」

ゲッターロボは、三人のパイロットがいてこそ真の力を発揮できる。
かつて拓馬が、岩倉に聞かせてくれた言葉であった。
だが、もしもゲッターが、真の力を発揮する事無く、六神体に破壊されていたならば、
マーズは今後、これ程の重傷を負わせた敵を相手に、単独で戦いを挑まねばならない事になる。

「早く目を覚ませ、マーズ、ガイアーも待っているぞ」

ポツリと呟きを残し、岩倉は静かに部屋を後にした。




「まだ寝ていなかったのか? 岩倉」

「カムイ君……」

室内に戻ってきた岩倉に対し、視線はモニターに向けたまま、ぶっきらぼうにカムイが尋ねる。

「襲撃は必ず来る。
 休めるうちに休んでおいた方がいい」

「……その言葉は、そっくり変えさせてもらうよ。
 防備も大切だが、根を詰めすぎて倒れてしまったら元も子もないよ、カムイ君」

「ああ、俺はもう、これで休ませて貰うよ」

ふぅ、と大きく息をつき、カムイがカプセルへと腰を落とす。
やがて、モニターに表示されていた島のマップに、グリーンのランプがちらほらと点り始めた。

「これで、防衛機能は働くのかい?」

「いや……、マグマの凝固や岩盤の堆積で、自動制御が働かないようだ。
 装置は手動に切り替えたから、万全とまでは言えないが、ある程度の抵抗は出来る筈だ」

「……それにしても、凄いな、君は」

淀みの無いカムイの説明に岩倉が深いため息をつく。


581:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑥
09/05/02 12:25:06 ATfmD0jJ
「わずか十日足らずの間に、異星人の言葉を解読して、
 彼らのテクノロジーを使いこなして見せるなんて
 君たちの世界の人間は、みんな君みたいに頭の回転が早いのかい?」

「前にも行った通りさ、特に難しい事をやっている訳ではない」

さも当然、といった風にカムイがコンソールをまさぐる。
ブゥゥゥン、と言う音と共に画面が揺らぎ、そこに達磨型のロボットが映し出される。

「異なる文明とはいえ、同じ知的生物がまとめたデータだ
 言語のルール、資料を効率良くまとめるためのパターンと言ったものは、自然と似てくる。
 例えば、この文章なら、一番上はロボットの固有名称、
 そのすぐ下の項目は、体長に重量、出力といった基本スペックとなる」

「ふむふむ」

「それら、データ整理上の不文律と、添付された映像を照らし合わせれば、
 ある程度、意味の拾える単語が出てくる。
 そう言った単語の意味を別の文章に当てはめ、文章全体の意味を推測する。
 そこから未知の単語の意味を拾い、さらに別の文章に当てる。
 突き詰めていけば、膨大だが単調なパズルのようなもので、時間さえあれば誰にだって出来る事さ」

「いや……、それをこの短期間でやるのは、やはり普通は無理だよ」

つまるところ、知力や体力よりも執念の問題なのかもしれない、と、岩倉が思う。
絶対に元の世界に戻ろうという使命感。
カムイだけではない、拓馬や獏にしても、ゲッターのパイロット達はみな
性格や主張は違えども、信念を貫く意思、そして生に対する強烈な執念をその身に宿していた。

「それにしたって、まだ、全ての情報を把握できている訳ではないがな」

「えっ?」

「例えば、このガイアーに関する項目だ。
 意味の分かっている単語は『爆弾』『マーズ』それに『死』
 これだけを組み合わせても、全体の文章の意味にまとまらない。
 何か、重要な項目である事だけは、間違いが無さそうだが……」

「……!」

「どうした? 岩倉、心当たりでもあるのか?」

「そうか、君にはまだ知らないんだったね。
 それは多分、ガイアーの体内の爆弾が起動する条件を示しているんだ」

「何ッ! マーズの命令以外に、爆発の可能性があると言うのか?」

岩倉が切り出した深刻な話に、カムイが珍しく動揺を見せる。
ゆっくりと、岩倉がモニターの前に立つ。

「以前、マーズ自身が教えてくれた話だ。
 何らかのトラブルにより、マーズがガイアーに命令を下せなくなった時のために、
 あらかじめガイアーには、マーズの指令以外に爆弾を起動させる条件がプログラムされている、と」

「……まさか!」



582:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 12:27:55 ndt6HPgR
ミニクイ……
コレガニンゲントイウモノカ・・・・・・
ホシュ

583:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑦
09/05/02 12:28:01 ATfmD0jJ
「ひとつはガイアーが破壊された場合。
 そしてもう一つは、マーズが死亡した場合……、おそらく、その項目の意味するところだ。
 ゆえに監視者は、マーズに対して闇雲に攻撃を仕掛けてくるんだ」

「何だとッ!? ……くそ! そんな事がッ!?」

ガンッ、と、カムイが右拳をカプセルへと叩き付ける。
普段の沈着冷静なカムイらしからぬ取り乱しように、岩倉が思わず目を見張る。

(いや、無理も無い……。
 彼は元の世界に戻ることを目標に、過酷な作業を一人で続けてきたんだ
 ここでマーズが死ねば、これまでの努力が水泡に帰す事になる)

カムイの動揺は、彼の持つ責任感の強さゆえと、この時、岩倉は推測した。
だが実のところ、この時のカムイが真に恐れていたのは、手中にある対ゲッター線用の兵器のデータが失われる事であった。

遥か未来に、あまねく宇宙の生命に仇を為すであろう人類を止めるため、ゲッターにまつわる全ての因縁を破壊する。
それこそが、岩倉にも語っていない、カムイの本当の目的であった。
そしてその目的のためには、ゲッターアークは、この地で六神体と相打ちになるのが望ましい。
ゲッター線研究の第一人者・早乙女博士の残した最後の遺産であるアークは、
カムイにとって、現状、もっとも危険な潜在能力を秘めた兵器であった。

だが、もはや事態を静観している訳にはいかなくなった。
監視者達は知らないのだ、遥かな時空の彼方にある、もう一つの地球の存在を。
仮にアークがガイアーもろとも消滅したとしても、別時空にあるゲッターの因果を葬り去る事は出来ない。
最終的に、ゲッターと人類を消滅させるためには、この場はアークを助け、マーズを勝利へ導かねばならないと言う事である。
ゲッター殲滅を誓いアークから降りてカムイにとって、痛烈な皮肉がそこにはあった。

「……ちょっと待て、岩倉、まだ二つだ」

「えっ?」

「ガイアーの項に関して、未解明の文章は三つある。
 これらが爆弾の起動条件を説明していると言うのなら、後の一つは何だ?
 ガイアーが爆発する条件は、もう一つある筈だ」

「な、なんだって!? それは、急いで調べないと……!」

「ああ、いくつかの単語は、既に意味が判明している。
 この文章が爆弾の起動条件を示しているというのならば、
 あとは、単語をを入れ込んでやれば……」

カムイが脇の手帳を取り上げ、したためられた単語をモニターの文章と照らし合わせる。
ややあって、白紙にペンを走らせ始めたカムイの指先を、息を呑んで岩倉が見守る。

「―ッ!! そんなッ! これが、事実だというのかッ!?」

「……恐らくは間違いない。
 仮に俺が異星人の立場であったとしたら、ガイアーが人類に奪われた場合の備えとして
 やはり、同様の措置を施しておくだろう」

「だが、これでは…… これが最後の条件だとしたら、人類に打つ手はないじゃないか!?」

「…………」



584:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑧
09/05/02 12:29:48 ATfmD0jJ
その時であった。
突如として、室内にけたたましいサイレンの音が鳴り響き、沈黙を打ち破った。
思考を切り替えたカムイが、赤色灯の点滅を横目にモニターの前へと立つ。

「な、何だッ!? カムイ君!」

「チッ! 奴さん、ついにお出ましのようだ」

手早くスイッチを切り替え、モニターの映像を上空へと向ける。
三本のサーチライトが夜空を照らし、集結した焦点に招かれざる来訪者の姿を映し出す。

それは、まるで潜水艦、いや、UFOといった方が近いであろうか。
中華鍋をふたつ張り合わせたかのような、丸みを帯びた円盤型のフォルムに、
角のように突き出したレーダーと、頂部にそそり立つアンテナのような突起が見る者の目を引く。
その一方で、黒色のボディには、コミカルな目鼻の紋様が施され、
奇抜な外見と相まって、傍目には悠然と空を泳ぐ深海魚のように見えた。

「あのフォルムは、第五神体【ウラエヌス】か!」

「さっきの話は後回しだ、まずはアイツを何とかするぞ」

ウラエヌスの巨体を凝視しながら、迷いの無い動きでカムイが装置を動かす。
ウィーン、という機会音ともに、カモフラージュされた島中のハッチが開き、
マーズを守るべく配された、異星人のテクノロジーが姿を見せる。

「よし…… 行け!」

カムイのスイッチ操作に合わせ、銀色の砲塔から熱線が一斉に放たれ、
大型のポッドからはミサイルが、ドミノのような淀みない流れで次々と飛び出していく。
万全な状態ではないとは言え、手動制御による連続攻撃が天空の一点に炸裂する。
真昼の如き閃光が天を焦がし、爆音と衝撃が大地を襲う。

「おお! やったのかッ!?」

「いや、おそらくは……」

天を覆いつくす黒煙が徐々に晴れ、やがて、二人の前に絶望的な光景が現れる。
視線の先の映ったのは、球状をなして輝く金色のオーラと、その中央で静止する鋼鉄の神体であった。

「やはりバリヤー、情報通りだな…… ダメージはほとんど無し、か」

「れ、冷静に分析している場合では無いよ
 防衛機能が通用しないんじゃあ、ここが落ちるのは時間の問題じゃないか」

「……岩倉、俺がアイツを引きつけている内に、マーズを連れてガイアーの元へ行け
 覚醒したマーズがガイアーを動かしさえすれば、形勢は逆転する」

「何だって! ……だが、それでは」

岩倉が思わず二の足を踏む。
カムイの言葉を逆手に取るなら、マーズが目を覚まさない限り、現状を打破する手段は無いという事だ。
それだけではない、仮にガイアーを動かすことが出来たとしても、先にこの部屋が攻撃にさらされたなら、カムイの命は無い。

「構わん、行け! 俺もこんな所で死ぬ気は毛頭無い。
 しばらくヤツを足止めした後、隙を見て脱出を図るさ」

「……分かった、くれぐれも無茶だけはしないでくれよ、カムイ君」

カムイの覚悟を知った岩倉は静かに頷くと、マーズの眠る部屋へと踵を返した。

585:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑨
09/05/02 12:32:35 ATfmD0jJ




「防衛装置、太古の昔からマーズを守り続けた忠実なプログラムが
 今や、すっかり狂ってしまった主人をかばい、我々の前に立ちはだかるとはな……」 

運命の女神がもたらした皮肉な現実に、長髪の監視者が舌打ちをする。
カムイ達の存在を知らない彼は、攻撃はあくまで防衛システムの自動制御によるものと判断していた。

「だが、ガイアーが出て来ないというと言う事は、マーズはまだ回復していないようだな。
 それならば、ヤツが覚醒する前に、一気にケリを付けてくれよう」

意気高揚した監視者がウラエヌスを動かす。
たちまち神体は空中を泳ぐが如く自在に旋回し、地上からの一斉放火をたやすく避ける。
そうして第三射への間隙を縫いながら、機体を降下させて反撃の態勢をとる。

男の操作に合わせ、頭部の突起が提灯鮟鱇のように輝きを放ち、
ピュピュッという独特の怪音とともに、熱線放つ砲塔の一つに炸裂する。
強烈な閃光が、砲身を周囲の岩盤ごと粉微塵に砕いて消滅させる。

「クッ」

カムイが、射角を調整し斉射を行う。
だが、神体は再びバリヤーをめぐらして、砲火の中を悠然と飛び交い、
防衛装置の死角に回りこんでは各個撃破を繰り返す。
ウラエヌスの執拗な攻撃に対し、攻撃は次第に散発的なものとなっていく。

「うむ、いかに強固な武装と言えども、所詮は対人類戦を想定したもの
 六神体の力ならば、赤子の手を捻るような物よ」

弾幕が薄くなったのを見た監視者が、本拠地に攻撃を加えるべくウラエヌスを駆る。
上空で静止してバリヤーを解き、攻撃態勢に移ろうとする神体に対し、
カムイも火力を集中させ迎撃を行うが、今や半減した防衛装置の火力では、敵の装甲を破るには至らない。
やがて、ウラエヌスの頂部が、再び眩い輝きを放ち始める。

「目標は島の中心だ、この一撃で……」

「よし! 今だ、ガイアー!!」

「何ッ!?」

586:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 12:56:09 ndt6HPgR
さるさんか?

587:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 12:56:40 s1XjnJmW
一応支援。  投下終了?

588:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑩
09/05/02 13:00:42 ATfmD0jJ
怪光線が放たれんとした刹那、突如として後方の海中からきらめきが溢れ
流星群のような光弾が、無防備となった神体の脇腹を襲った。
ドゥッ、という重低音とともに、光弾の一つがウラエヌスを貫き、
反動で狙いを反らした光線が大地を抉る。

「さあ! 今だガイアー、岩倉さんを安全な所まで運ぶんだ」

「ぐっ…… し、しまった! すでに回復していたのか、マーズ」

水柱を上空に吹き上げ、マーズ達を抱えたガイアーが海上へと浮かび上がる。
体勢を立て直したウラエヌスが、追撃を加えんと反射的に機体を返す。

「何処を見ているッ! こちらの機能はまだ死んではいないぞ!」

「なッ!? うっ、グオッ!!」

監視者の注意がガイアーに注がれた一瞬を、カムイは見逃さなかった。
間髪いれずに撃ち込まれた、ありったけの砲弾が、神体の装甲の裂け目へと飛び込んでいく。
閃光と爆発が再び夜空を焦がし、黒煙を吹き上げる機体がグラリと傾く。
この一撃が致命傷となった。

「う、ううっ、おのれ、マーズ……」

電気系統がショートを起こし、黒煙がコックピットを包む中、
遠ざかっていくガイアーの背中を、長髪の監視者が食い入るように見つめる。

「もはや、このダメージではガイアーを追う事は叶わんか…… ならば!」

男の執念により、かろうじて持ち直した神体が、
弾丸を撃ち尽くし、無防備となった秋の島新島の大地にふらふらと迫る。
監視者が最後の力を振り絞り、手元のレバーを思い切り引く。
ガゴン、と言う音とともに、ウラエヌスの釜の底が抜け、投げ出された黒色の弾丸が、ゆっくりと地上に吸い込まれていく。

「フフ…… これで…… マーズは何も学べぬ……」

一瞬、大気に静寂が満ち……、

直後、視界を奪うほどの強烈な閃光が、秋の島新島の海域を包み込んだ。





589:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑪
09/05/02 13:02:06 ATfmD0jJ
「マ、マーズッ!? これは……!」

「ガイアー! 岩倉さんを守れ!」

閃光、爆音についで、凄まじいばかりの衝撃波が、バリヤー越しに二人を襲う。
轟音が耳をつんざき、目も開けていられない程の光が溢れる。
地上の終わりを迎えたかのような強烈な爆発が通り過ぎるのを、
ガイアーの掌の内で、歯を食いしばって二人が耐える。

― やがて衝撃は突き抜け、周囲に再び静寂が戻った。

「岩倉さん、大丈夫でしたか?」

「あ、ああ…… しかし、今の爆発は…… うっ!?」

掻き消えていく黒煙の先に、信じがたい光景が広がっていく。
視線の先にあったのは、壊滅的な打撃をうけた秋の島新島、
いや、それは既に島と呼べるほどの物ですらない。
かろうじて残った陸地の中心には、黒煙を吹き上げる火口は既に無く、
天空から巨大なスプーンで抉り取ったかのような虚穴に、荒れ狂う海が大渦を巻き起こしていた。

「秋の島新島が消滅…… 核を、使ったのか」

「あ、ああ…… なんと、なんという事だ……」

眼下のおぞましいばかりの光景に、力無くした岩倉が、へなへなと倒れこんだ。
放心したかの様な岩倉に気づき、マーズが慌てて体を支える。

「岩倉さん! しっかりして下さいッ! 大丈夫です、秋の島新島は無人の……」

「いや、違うんだ、マーズ……」

「え……?」

「島には、カムイ君が……、未来から来た、拓馬君たちの仲間が残っていたんだ
 だが、この惨状では、もう……」

「―!? そ、そんなッ!!」

岩倉の衝撃的な発言に、マーズもまた、顔色を失い絶句する。
しばらくの間、二人は無言のまま、秋の島新島であった海上を見下ろしていたが、
やがて、岩倉はキッ、と表情を変え、頭を振るって立ち上がった。

「マーズ…… よく聞いてくれ、
 カムイ君が秋の島新島で調べ上げた、ガイアーに関する重要な情報を伝えておくよ」

「ガイアーに関する情報、ですか?」

ごくり、とマーズが唾を飲み込む。
その情報が極めて深刻なものであろう事が、どこか思いつめた表情の岩倉から、ありありと窺えた。

長い沈黙の後、岩倉は大きく息を吐き出し、その言葉を口にした。

「ガイアーの体内の爆弾が起動する条件は、実は、もうひとつ存在していたんだ。
 本来、ガイアーをサポートする筈だった六つの神体、
 それら全てが機能を停止した時、ガイアーのコンピューターは、マーズが寝返ったものと判断して
 その体内に眠る爆弾を、自動的に起動させる……」

590:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/05/02 13:05:06 ATfmD0jJ
以上、投下終了です。
ゲッター線の力を以てしても、さるさんには敵わないのか……

ともあれ、神体も残り一体、怒涛の後半戦突入、予定です。

591:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 14:11:12 s1XjnJmW
ドワ乙!

592:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 15:52:01 guzOpX9Q
おお、ついに6神体の秘密が出てきたか
ついでに前回もカーンの登場と拓馬のリボルバーのくだりもよかったぜ、乙!

593:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 20:27:19 HSpji2Cm
2000年のゲッタースレを読んでいたのだが、みんな真ゲッターロボの終わり方に批難ごうごうなのな

594:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 21:50:47 z7pJNN/0
大抵賢ちゃんは全ての伏線を回収して風呂敷畳んだ……と見せかけて
実は1本取りこぼしててラストで風呂敷ごとひっくり返しちゃうタイプだけど
真ゲッターはあのゲッターGがどうなるか分からないままだったしな。
アークで救われた感じ。

595:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 23:10:59 MmhzAmB2
結局初代ゲッターロボはどうなったの?
破壊されたの?それとも博物館行き?

596:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 23:14:19 s1XjnJmW
エルリック兄弟が真理の扉の先で見たものがゲッターエンペラーだったら……


武蔵のように量産される生身のアル。錬金術師を、人体錬成の志を捨てるエド。

「見てよ、兄さん。これが真理の、大いなるゲッターの姿。その素晴らしい力の一部だよ」
「やめろ、やめるんだアル。この世界に奴等を、おぞましい虚無の戦いを持ち込むな!」

597:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 23:36:18 6mjpulgl
それって、通行料の違いからアルの方が本質を理解してるよな。
でも、真理の扉の先にいそうなのは魔獣戦線の神だろうな。

598:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 23:53:55 6mjpulgl
連投ですまん
>>596
一応、飛焔で出てくる。
だけど、賢ちゃんのはどうなったかはわからん。
號ではゲッター線使っちゃいけないっぽいし、
アークでは量産型ゲッター部隊がいるからわざわざ旧型を出動する必要もないし。

599:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 01:20:31 VjR0TRYb
ゲッターオルタネイティブの続き投下してもいいですか?
あと10分ほどで上げれる分くらい書けそうなんで。

600:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 01:21:21 sAbAjjnq
OK

601:ゲッターオルタネイティブ
09/05/03 01:31:35 VjR0TRYb
横浜基地格納庫―。
ゲッターチームの3人は手すりにもたれながら、自分たちの操る機体を眺めていた。
「で、白銀のやつは?」
「知らねーよ。ま、あの様子なら大丈夫だろ」
弁慶が武の様子を聞いてきたが、竜馬はなんの心配もしていないといった様子だ。
佐渡島ハイヴ攻略作戦、甲21作戦から4日という時間が過ぎていた。
その間に武が小隊長に昇進し、部隊に00ユニット―鑑純夏―が新たに配属された。
もちろん部隊員のほとんどが純夏が00ユニットであることは知らない。
表向きは凄乃皇に代わる新兵器の制御に必要な人員であると説明されていた。
竜馬たちは彼女が00ユニットであることを知ってはいたが、彼らはそんなことで態度を変えるような人物ではない。
面識があるのもゲッターなどの新型兵器の開発で接触したことがあるという言い訳をしておいた。
他の者も様々な事情があろうが、そんなこと関係ないと、純夏を温かく受け入れた。
だが、なぜか純夏は、彼女は武に対してよそよそしい、と言える態度を取り始めていた、

竜馬はここ数日の出来事を思い出していたが、やはりあの時から純夏は武のことが心配でたまらなかったのだと思った。
「なのに、アイツはそれをぜぇんぜん見当違いしてやがんだもんなあ」
純夏の態度に戸惑っていた武の姿を思い出し、つぶやく。
「フ、女に疎そうな竜馬でさえ気づくのに、それに気づかんとはな。まったく武の奴は……」
竜馬のつぶやきに全くもって同感だという表情を見せつつ、すこし楽しそうな顔をする隼人。
「鈍感、だな!」
「「まったくだ」」
弁慶のことばに強く同意し、3人は笑いだす。
だが、その笑いの中に武を馬鹿にしたような気持ちは感じられない。
むしろ彼のことを祝福しているかのようである。
というのも先ほど、グラウンドで意気消沈しきった武を見つけたときのことである。
話を聞けば、純夏から「タケルちゃん邪魔なんだよ!」と言われたそうだ。
その時、少し前にプレゼントした木彫りのウサギのサンタも突き返されたらしい。
「オレ……邪魔だそうです。今のアイツには邪魔以外のなにものでもないって……」
完全に純夏から拒絶されたと思いこみ、竜馬たちに弱音、いや愚痴る。
「たしかにもうあれだけ人格を回復したら俺なんていらないすよね……ねえ、竜馬さ―ガフッ!」


602:ゲッターオルタネイティブ
09/05/03 01:32:03 VjR0TRYb
だが愚痴を続ける武に対し、竜馬が拳を振るう。
「な、いきなりなにするんですか! 一体何なんです!!?」
突然の出来事に武は怒りを隠せない。先ほど心底悲しいことがあったのに、今度は理不尽な暴力。
怒るなという方が無理かもしれない。
だがそんな武に竜馬は怒声を浴びせる。
「なにするだあ!? 何すっトボケたことぬかしてやがる! ボケた奴をぶん殴って何が悪いんだ! ええ!?」
全くもって理解のできない竜馬の言葉についに武はキレてしまった。
「いきなりワケのわからないこと言わないでください! オレの気も知らないで!!
守ると決めた女から邪魔だって言われたんですよ!?」
竜馬に殴りかかるが、さらりとよけられ、逆にまた拳をもらい、地面に這いつくばる形となった。
「ソレがボケてるってんだ! オメエはそんとき鑑の顔をちゃんと見てたのか!?
どうだ!? 見てねえだろ! どうせてめえのことだ、鑑の言葉聞いた瞬間から自分のことで頭いっぱいだったんだろうな!」
すぐさま立ち上がり反撃しようとしたが、その言葉を聞いた瞬間ハッとする。
そんな武の胸倉を竜馬はつかみ立ち上がらせる。
「武よう……よく考えてみろ。お前の知っている鑑純夏はいきなり自分を心配してくれてた人間につらく当たるような奴か?
答えはわざわざ聞きやしねぇ。だがよく考えてみるんだ。よぉくな」
「竜馬さん……」
伝えたいことは伝えたぞ、つかんでいた手から力を抜き、そのまま武に背を向け歩きだす。
後で一部始終見ていた隼人と弁慶は何も言わない。
しかし、その目を見れば何を言いたいかすぐにわかった。
考えればすぐに気付くようなことなのに、殴られて、他人から言われないと気づけないなんて、オレって馬鹿だよなあ、武はそう自嘲してからすぐに走り出した。
もちろん行く先は純夏の所だ。やっと気づいた。自分がまずやらないといけないこと。
自分、白銀武にしかできないことを。

「まさかお前が女心が分かってる奴だとは思わなかった」
意外だな、と隼人は付け加え、再び整備ハンガーの機体を見上げる。
「フツーだろ?流石の竜馬もそこまでニブくはねーよなあ。だが、あれはナイスだったぜ竜馬?」
「ほっとけクソ坊主。だがよ隼人、まさかお前が、いつのまにかこんなの作ってたとはなあ」

603:ゲッターオルタネイティブ
09/05/03 01:32:24 VjR0TRYb
少々照れてるのか、話題をすりかえるべく隼人と同じようにハンガーを見る。
その視線の先には2体の巨人。青と赤のスーパーロボット。
「まあな。だがここまで早く形になるとはな。こいつ等が完成すればBETAだろうがインベーダーだろうがあっという間だ」
「えらく自身満々だなオイ。初めて作ったモンだろ?大丈夫なのか?」
隼人の自身たっぷりな物言いに弁慶は疑問を感じた。
「因果導体―か。俺らも武と同じように別世界の情報をまた別の世界にもたらしてる。
だが俺達の場合はその情報が記憶として流れ込んできてるってことか」
弁慶の疑問に竜馬がなんとなしに答えた。
弁慶も思いあたるフシがあるのか黙り込んでしまう。
と、その時基地中に非常警報のサイレンの音が鳴り響く。
「なんだ!? まさか……」
『BETA接近の反応あり、各員は第一種戦闘配備に移行せよ。くりかえす―』
「BETAだと!? くそ!! このタイミングでか!! マズイことになった」
BETA接近の知らせを聞いて隼人は拳を手すりに叩きつけるゆがませる。
「お、おい隼人! まずいって何だよ」
「いいか弁慶。この間の戦闘から何日経つ?」
「4日、だよな。あ、まさか!?」
「そのまさかだ。まだゲッターは完全に修理出来ていない。特に炉心関係がな……。
無理もない。最大出力と言えるほどのパワーをアレで使ったんだ。
損傷したボディの修理なら予備パーツの交換でなんとかなっているが、炉心までは流石に手が回っていない。
今動かすと暴走の危険性も……」
隼人が最悪の事態を予想し、表情を曇らせる。
「バカヤロウ! 今はそんなこと言ってる場合じゃねえ! ともかく部隊に集合がかかってるはずだ! 急ぐぞ!」
そんな隼人の肩を叩き、竜馬がせかす。
そう、今は起こるかどうかわからないことを考えるヒマはない。
せまりくる脅威をどのようにしりぞけるか、それが最優先事項であった。
そしてこのあと、彼らは真の脅威と出会う。
あの宿敵との再会という形で。

604:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 01:33:14 VjR0TRYb
一応投下終了です。
あと2~3回投稿で終わりそう、かな?

605:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 03:01:14 FYDICg1e
乙でした。盛り上がってきたw

606:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 17:50:46 CdfLqNT+
>>597
また進化する兵器か

607:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 20:27:41 V3w0nLeU
進化しない兵器なんて石川世界においてはゴミです

608:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/03 21:01:32 N5V/wPNE
読者である我々も石川作品に対する抵抗力と理解を身に着けた進化した人類なのだ

609:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 01:08:31 SZclMYvv
松岡修造にゲッター線を当てるとどうなるんだろうか?

前スレが1000行く前に容量を超えたり、mugen(虚無戦記だが)やアイマスとのクロスがニコ動であったり
飛焔が完結と思ったら、兄弟的な存在のマジンガーリメイクでのゲッターTV版への期待、西川ゲッターの再開など
ゲッターの人気が上がってるのかな?

610:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 02:12:50 sGpfFx7z
最近なんか緑色一色すぎてヤバい
常にゲッターロボ!かSTORMかDORAGONかSAGAが脳内再生されてる
博士、見えます。新しい世界が……

611:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 08:20:31 oR7E3N0i
おい、>>610の身体になんか光る緑の線が出てるぞ

612:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 09:33:19 atFI8Brw
もっと同化されるべき

613:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 11:16:21 7cOYkcwQ
新ゲの竜馬は同化したら暴走してましたね

614:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 12:05:40 V6Y+VYFi
>>610
今がその時だとかHEATSとかCan'tStopとか21世紀少年とかも仲間に入れてあげてください
yeah! yeah! yeah!は別にいいや

615:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 13:16:15 JaGeLypy
>>609
とりあえず某所でたまに立つスパロボスレでは漫画版ゲッター(サーガ)をきちっと出すか
チェンゲ、新のどれかをちゃんと出して、真のゲッターを知らない人たちに衝撃を与えてやりたいって意見は多いな

ゲッター、マジンガー?はっ!古くせぇんだよっていう少年少女が居るからさ
漫画版のやばさを味わって欲しい

616:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 13:30:45 7cOYkcwQ
でもそれで手のひらを返したかの様に「ゲッター最高」とか思われるのもなー

617:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 20:08:07 JaGeLypy
別にいいと思うんだけどね、それはそれで
スパロボのアニメ版ゲッターしか知らないやつに漫画とチェンゲを見せたら驚愕して面白いって言ってくれたし…

618:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 20:37:48 7BSoBSU1
面白いって言ってくれるんなら素直に喜ぼうぜ
東映アニメのほうも普通に面白いと思うんだけどな

619:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 21:00:40 atFI8Brw
東映版は見てみたいとは思うけどビデオ屋になかなか置いてないという
マジンガーはあるのになあ

620:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/04 21:44:40 SAxu2sez
最近になってこのスレを知りました
面白いね

創作者の皆さん、楽しませて頂いております
元ネタを尊重しつつ、ゲッターとの融合…それはなんと素晴らしい事か!!


621:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 00:05:02 Wf8CAy2R
>>615
>ゲッター、マジンガー?はっ!古くせぇんだよっていう少年少女
恥ずかしながら俺はそうだった、きかっけとしてはスパロボDからゲッターにはまった。
中学の時に「簡単な戦略シュミレーションやりてー」と思って、発売から半年以上たってそれなりに安くなったやつを買った。
ゲッターはその時『昔のスパーロボット』しか知らなくて、OPからのワイルドさに度肝を抜かれたのはいい思い出。

それにしても、OVA真ゲッターが参加したゲームって
スパロボD、ACE3、隠しで大決戦しかないんだよね。

622:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 11:45:18 NJWOHKiI
最近の作品では常に微妙な扱いで、ZのEDでは理由なくハブられ、Kでは参戦自体無くて……

正直、スタッフはゲッター嫌いなのではと疑ってる

623:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 12:12:33 gVR6IA31
UCガンダムだってはぶられることがあんだからゲッターがはぶられることだっておかしかないだろ。

ちなみにマジンガーがいるだけ参戦であろうとしつこく出続けているのは
難色を示した永井に「今後スパロボには絶対にマジンガーを出し続けます」と
頼んでようやくOK貰えたから。

624:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 14:27:24 cvomhelJ
そもそも忘れ去られてた&知名度低い真ゲッターを発掘したのはスパロボだしな

625:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 14:30:51 BusGrg9n
>>623
冷奴先生、マジンガーの世界観あんまり壊したくないんだっけ?

626:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 14:54:10 CBeXjAJ+
>>623
マジンガー云々はデマだぞ

>>624
忘れ去られたってかちょうど第四次の頃って漫画版の方のゲッター號が完結した時ぐらいじゃなかったか?

627:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 17:22:00 Wf8CAy2R
>>626
號のアニメが91~2までで、漫画はそれより長く続いて93まで。
っで第四次が95(3月)発売
確かに忘れ去られるには早い気もするな。

次のスパロボでゲッターに期待してもいいのかな?

628:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 17:34:23 t5MH2HM1
俺はそろそろメダロットが参戦すると思っている。

629:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 17:38:42 MMhKvxE4
ゲッター×メダロットか・・・

アキハバラアトム「そうか・・・そうだったのか・・・これがゲッター!」

630:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 18:39:51 90eoQrBT
ナエさんがゴム毬つけた男みたいに…

631:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 18:41:45 MJGy8vla
GET型メダロットか……メダルはなんだろう?

632:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 19:24:03 90eoQrBT
メダロットはほるまりんの漫画版がいちばん石川作品と相性が良いと思う。
侵食は全ての生命共通の使命だとか

633:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 19:36:50 UR4C5yE4
イッキ「メダチェーンジゲッターワン!」

634:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 21:02:32 hDINSG0z
流れぶった切りしてスマンが、ゲッターオルタネイティブの続き投下させていただきます。

635:ゲッターオルタネイティブ
09/05/05 21:03:02 hDINSG0z
横浜基地を襲撃したのは佐渡ヶ島ハイヴの生き残りであった。
彼等はすでに甲21号作戦時には横抗を本土まで掘り進めており、それを通りあの爆発から逃れていたのだった。
突然の生き残りによる来襲に混乱が生じたが、それより驚くべきことに彼等は『戦術』を手にしていた。
今まで単純な突撃やレーザーによる攻撃しかしてこなかったBETAが、陽動作戦を行い、それを迎撃に向かった部隊の背面に穴を掘り進んできた主力が出現。
挟み撃ちとなった先遣隊は瞬く間に全滅し、現在では敵の基地敷地内への侵入を許してしまい、横浜基地全軍の必死の抵抗も、BETAの圧倒的な物量により、じわじわと押し切られつつあった。

「ちい! なんて数よ! BETA最大の武器はその物量って言うけれど、これだけの数を温存してたなんて……。
白銀の隊は補給のため後退! カバーはあたしらがするわ、急いで!」
次々とBETAを撃破しているものの、それより多い増援があとを絶たない。
形勢はこちらが不利、厳しい状況に水月が舌打つ。
戦術機隊の損耗率の上昇も激しく、次々と味方のマーカーが消えていく。
そしてゲッターも苦戦を強いられていた。
「くそ! まとめてぶっ飛ばしてやる!! ゲッターぁあ―」
次々と押し寄せるBETAの群れにゲッタービームを浴びせようと、ビーム照射のモーションをとる、がそれを隼人の叫びが止めた。
「待て竜馬! 今ゲッタービームを撃つと炉心がもたん! ゲッタービームは使えん!」
「ち! 炉心がギリギリだとは分かっちゃいたが、ビームまで使えんのか!」
ゲッタービームを撃つのをやめ、ゲッタートマホークへと切り替え、群れの中に突っ込む。
だが、そのスピードも佐渡ヶ島の時とは大違いである。
端的に言えばかなり遅い。
原因は佐渡ヶ島での炉心への過負荷だった。ボディの修理はパーツのストックが既に用意されていたので何の問題もなかった。
だが炉心は違う。ゲッターの心臓部であり、その構造も遙かに複雑であり、いくらパーツがあろうと修理には時間がかかるのだ。
その修理途中で無理やりに動かしているのだ。十分なパワーが得られないのは当然であった。
そのため、いつもならば避けられる攻撃も、テンポが遅れ食らってしまう。
それは要塞級などとの戦いでは致命的であった。
「しまった!?」
反応が鈍っているゲッターに要塞級の巨大なサソリの尾のような触手が振り下ろされる。

636:ゲッターオルタネイティブ
09/05/05 21:03:37 hDINSG0z
完全に直撃だと思い、すかさず防御態勢にうつる。
だがその動きも少し遅い。こままでは間に合わない、とその時要塞級の触手が吹き飛ばされる。
「大丈夫ですか、竜馬さん! 冥夜と彩峰はそのまま要塞級を撃破してくれ!」
「「了解」」
要塞級の触手をい吹き飛ばしたのは武の放った攻撃だった。冥夜と慧は武の命令通り、弱った要塞級を片づけにかかっている。
「すまねえな武」
竜馬が礼を言う。
「いいんですよ。それに竜馬さんには純夏のことでオレに気づかせてくれた恩がありますから。これで貸し借りなしです」
「へ、分かったよ。で、純夏とはどうだったんだ?」
態勢を立て直し、BETA掃除を再開しつつ、竜馬は武に聞いた。
「竜馬さんたちのおかげで仲直りできました。……でも今、純夏は過負荷のせいでODLが劣化して……。
今は緊急メンテナンス中らしいです」
「……そうか。ODLって00ユニット用の冷却液だったか? それが劣化したら鑑はあぶねえんだったな。
悪いな余計なこと聞いちまったようだ」
「いいんですよ。たぶん責任はオレにあると思いますから」
秘匿回線で通信しつつも、ちゃんとBETAは駆除してゆく。
ゲッターのサポートを武たちが行い、今度は逆にゲッターが武たちをサポートぢて戦ってゆく。
だが、依然戦況はこちらが不利だ。
と、そこに遥からの通信が入る。
「A-01全機に通達、A-01は基地内へ侵入したBETAから凄乃皇四型と新型機を防衛するため、格納庫へと向かえ」
凄乃皇四型は最終決戦に必要な機体だ。その防衛の命令を受けたA-01部隊は現防衛エリアを他の隊に任せ即座に撤退する。
無論、ゲッターも同じようにしようとした。
するとゲッターにだけ夕呼から別命が伝えられる。
「ゲッターは防衛任務から外れてもらうわ。ゲッターの図体じゃ格納庫内の屋内戦は不利よ。まして今のゲッターじゃ余計にね。
あなた達には基地地下の反応炉に行ってもらうわ。
詳しくは鑑から聞いてちょうだい」
夕呼が言い終えるやいなや画面が切り替わり、辛そうな表情の純夏が写った。

637:ゲッターオルタネイティブ
09/05/05 21:04:05 hDINSG0z
「大丈夫か? 鑑? ODL劣化でヤバいんじゃあ……」
弁慶が純夏を気遣う。
「今はそんなことよりも、もっと重大なことがあるの。
こればっかりはタケルちゃんにも頼めない。竜馬さんたちじゃないと絶対に無理」
純夏を横で支える霞が心配そうな目をしている。純夏の状態はかなりおもわしくないようだ。
「分かった。で、その重大なこととはなんだ」
そんな純夏を気遣ってか、隼人が先を促す。
「反応炉を壊してほしいの。私、気づいちゃったんだ。ODLの交換のたびに私は反応炉とつながる必要があるの。
でもそこから、ここの反応炉からBETAに情報が私から流れているの」
「なんだと……どういうことだ」
いきなりのことに流石の隼人も困惑する。すると夕呼が通信に割り込んで説明する。
「00ユニットに必要なODLは、BETA由来のものなの。現時点では、人類にそれを再現することはできない。
だからBETAの技術にすがるしかなかったのよ。でも今回はそれが裏目に出たようね」
00ユニットである純夏が彼女であるためには定期的なODLの交換が必要不可欠である。
だが、その交換と洗浄には基地地下の反応炉を通さなくてはならない。
基地地下の反応炉。それは人類が横浜にあったハイヴを占領し手に入れたもの。
生きた反応炉はBETAの技術の解明や、対BETAの技術開発に大きく貢献した。
だが、生きた反応炉は、その機能全てが生きており、オリジナルハイヴとのリンクも切れていなかったのだ。
それを知らず、純夏が基地の反応炉とつながることで人類側の情報がBETAに漏れ、今回のようにBETAへ戦術を覚えさせてしまったのだった。
だから、その原因となった反応炉を壊せというのだ。だが――。
「だが、そんなことをすれば00ユニットである鑑、お前は―」
死んでしまう、と隼人は最後まで言いかけたが通信画面の純夏の表情を見て言葉をしまった。
純夏は微笑んでいた。
「だからタケルちゃんには頼めない。タケルちゃんだときっと躊躇しちゃう。
私が死んじゃうから、タケルちゃんはきっとできない。
だから竜馬さんたちにしか頼めないの。お願い。黙って私の言うことを聞いて……」
そしてしばしの無言のあと竜馬が口を開いた。
「分かった。これよりゲッターロボは反応炉へと向かう。いいんだな? 鑑」
竜馬の問いに純夏は無言でうなづき、小さく、ありがとう、とつぶやいた。

638:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 21:04:55 hDINSG0z
投下終了です。なんかオレの文章って長ったらしいよなあ。
楽しんでもらえてるのか不安で仕方ないよ。

639:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 21:24:42 UR4C5yE4
楽しんでますよ。
クレしんやDBは読んでて辛くなる時があるけど。

640:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 21:47:17 wx24X0D3
>>638
大丈夫。ゲッターとマブラブのクロスってのが面白いし、文章も下手じゃないと思う。
必要な情報量がちゃんと入ってるから。

>>639
誤解を恐れずに言わせてもらえば、クレしんの人はト書きが苦手なんだと思う。
戦闘が読みにくい。

みんな楽しく読ませてもらってるんで
特に貶めようという意図はないです。

641:しんのすけとカムイの作者です。
09/05/05 22:51:15 ZhIR7sRs
第4話前編貼ります。

642:しんのすけとカムイ 第4話前編①
09/05/05 22:53:32 ZhIR7sRs
“カムイ君が幼稚園に来るゾ!”前編

チュン…チュン…
日がまぶしい清々しい朝になり、スズメ達が元気に飛び回っていた。
「ホラ、しんのすけ!早く食べないと幼稚園に遅れるわよ!」
「ほ~い…」
しんのすけはかなり眠たそうだった。
「おはようごさいます」
カムイは2階から降りてきた。
「あらカムイ君、おはよう!」
「カムイ君、おはようございマクリスティ~♪」
「おはようしんのすけ、あれ…ひろしさんは?」
「もう会社へ出かけたわよ!」
「そうですか。早いですね」
するとしんのすけはテーブルから離れた。
「オラ、ウンコ…」
「もう…早くしなさい!」
カムイはテーブルに座った。
「昨日は本当にありがとうございました。」
「気にしなくてもいいのよ。ウチは賑やかの方がいいし」
「ハハ…」

カムイは朝食を食べていると
ピンポーン!
「野原さん!しんちゃんをお迎えにまいりました!」
しんのすけが通っているふたば幼稚園の先生、よしなが先生がもう迎えにきていた。
「あっ…もうこんな時間かぁ…しんのすけ、支度できたぁ?」
しかし
「まだぁ…あともう一本くらい出そう…」
しんのすけはトイレにこもっていた。
カクン…
「はあ…またか…」
みさえは肩を落とした。
「…どうしたんですか…?」
「あの子、またバスに乗り遅れるわ…」
「えっ…?」
そう…しんのすけはいつもトイレ(大)で幼稚園のお迎えバスに乗り遅れるのが日常茶飯事なため、みさえにとって大きな悩みだった。
「すいません…今日も無理みたいです…」
みさえはよしなが先生にペコペコ謝った。
「今日もですか…わかりました…」
ブロロロ…
バスは去っていった。

ジャアアア…
「ああ…スッキリした…」
しんのすけは満足そうにトイレから出てきた。
「もう!アンタはいつもいつも、間に合わせる気はないの!?」
みさえは叱るがしんのすけは全く効いてはいなかった。
「ふ…妖怪おベンピ-…」
ゴチン!
「うう……」
しんのすけはげんこつをくらい、その場に倒れる。
カムイは呆れてモノも言えなかった。
「…たくぅ…またしんのすけを送ってこなくちゃ…」
すると
「みさえさん!俺がしんのすけを送ってきましょうか?」
カムイはこう言い出す。
「えっ…?」
「昨日お世話になった事だし、俺も恩返しとまでいかないけど、役に立つことぐらいしたいです!」

643:しんのすけとカムイ 第4話前編②
09/05/05 22:55:00 ZhIR7sRs
しかしみさえは悩んでいた。
「だけど…カムイ君幼稚園の場所分かるの?」
するとしんのすけが立ち上がった。
「オラが教えるゾ!カムイ君、いこ!」
「しんのすけもそう言ってることだし、送ってきてもいいですか?」
内心、みさえにとって、とても嬉しいことだった。
「わかったわ…じゃあカムイ君、お願いね」
「はい!」

「じゃあしんのすけ、幼稚園まで案内してくれ!」
「ブ・ラジャー!!」

しんのすけはすぐに制服に着替えた。
「じゃあ行ってくるゾ!」
「しんのすけを送ってきます」
「カムイ君、頼んだわよ」
しんのすけとカムイは家を出て行った。「フフ…それにしてもカムイ君って礼儀正しいし、誠実でいい子よね…」
みさえはカムイに対しての印象が良かった。

ズババババ!
カムイは自転車を借り、全速力で幼稚園に向かった。
「うおお!カムイ君速すぎるゾぉ~!!」
「遅れたんだから、間に合わせる!ハジをかかないようにな!」「ハジ?」
「あっ…いや…こっちの話だ…」

キキーッ
しんのすけ達はふたば幼稚園に到着した。
「おお~い!只今オラ参上!」
するとみんなはしんのすけ達に気づく。
「あっ…しんちゃん!」
「よおしんのすけ!今日も自転車か?」

644:しんのすけとカムイ 第4話前編③
09/05/05 23:00:07 ZhIR7sRs
「うん!今日はカムイ君が送ってくれたんだゾ!」
すると、みんなはカムイに気付いた。
「あっ、昨日のカムイお兄ちゃん。おはようございます」
「おはよう、昨日はしんのすけの家に泊まったんだ」
風間君達はカムイが来て喜んだが、カムイを知らない子は顔を見てびっくりした。
「あの人…誰?」
「顔にウロコがついてるよ…なんか怪しい人…」
カムイを知らない子達はひそひそ話を始めた。
するとそこによしなが先生がやってきた。
「あらしんちゃん、今日も自転車?」
「おお!よしなが先生、今日はカムイ君に送ってもらったんだゾ!」
よしなが先生はカムイを方を見ると面食らった。
(げっ…怪しい人…顔にウロコがついてる…)
カムイの方も
(うっ…こっち見てる…)
少し気まずい雰囲気になった。

すると、よしなが先生が口を開いた。
「あのぅ……、あなたは…?」
「えっ…俺は…ある事情で昨日、しんのすけ君の家に泊めさせてもらった者です…」
「あら…そうなんですか…?」
二人の話がぎこちなかった。
するとしんのすけがしびれを切らす。
「んもう…カムイ君はウロコがあるだけであとは普通の怪しい人だゾ!」
バタっ…
「怪しくないわ!!」

「しんのすけ、俺もう行くから」
カムイは帰ろうとしたがしんのすけは引き止めた。
「カムイ君、せっかくだし幼稚園に遊んでいこうよぉ!」
カムイはしんのすけの言葉に戸惑う。
「えっ…でも俺がいたら迷惑じゃないか?しかも外見もアレだから変に思われないか?」
「大丈夫!オラに任せて!よしなが先生、カムイ君を幼稚園に入れていい?」
するとよしなが先生も困った顔をした。
「えっ…いきなり言われてもねぇ…この人の素性が分からないし…」
「よしなが先生、カムイ君はいいお兄ちゃんだゾ!顔がアレだけど」
「こっコラ!!」

すると
「…わかったわ。園長先生に相談してくるわ、少し待ってて」
カムイは顔を赤くした。
「すっ…すいません…」
そんなカムイにしんのすけは生意気に肩を叩く。
「ここはオラのおかげってことですなぁ」
「………」

しばらくして、よしなが先生は戻ってきた。
「園長先生が入園していいそうよ!こっちに来て入園手続きして下さい。」
するとしんのすけは大喜びだった。


645:しんのすけとカムイ 第4話前編④
09/05/05 23:01:59 ZhIR7sRs
「おお!組長太ももぉ!」
「それを言うなら太っ腹だろ!本当にすいません…」
「いいのよ、しんちゃんがそう言ってるし、園長先生がいいってゆうなら否定は出来ないわ」
カムイはよしなが先生に頭を下げた。

カムイは入園を許可されて、幼稚園に入っていった。


一方、女の子と黒いスーツを着た男がカムイ達を見ていた。 「黒磯、しん様のそばにいたあの男…どう思いますか?」
「個人的にあの男は得体がしれません。しんのすけ様と何か関係あるのでは…」
「私は見ず知らずの得体のしれない男が私のしん様のお家に泊まったのが許せません!
私はあの男を監視します」
「お嬢様、いけません。万が一お嬢様の身に何かあったら…」
黒磯という男が心配するも女の子は振り払う。
「心配は無用です!しん様の将来の花嫁、酢乙女あいがあの男の正体を掴んでみせますわ!」


以上前編終わりです。酢乙女あいの登場で大波乱が巻き起こりそうです。


646:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/05 23:06:59 ZhIR7sRs
しんのすけとカムイの作者です。

このスレ見る限り、ここの作者さんとか文章作るのすごいと思います。
自分はここの作者さんよりかなり下手ですけど頑張りたいと思います。

647:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 00:10:29 +YB8KiXp
>>646
頑張れ!ゲッターという危険分子をあえてほのぼの?ギャグ作品に投入するという心意気!
すげぇと思ってんだからな!

648:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 01:07:16 fMSbQHg3
ははは。今日はいい感じだ。
あとは決戦を残すのみ!!
というわけでゲッターオルタネイティブ続き投下です。

649:ゲッターオルタネイティブ
09/05/06 01:08:18 fMSbQHg3
竜馬たちが反応炉に着くと、そこは既に異界と化していた。
反応炉をインベーダーたち体が覆い、反応炉の制御施設はすでに跡形もなく消え去っていた。
なるほど、反応炉の奪回ではなく、破壊をあの夕呼が許したのもコレが理由か。
隼人は夕呼が反応炉の破壊を許可したことに同意しかねていたが、目の前に広がる光景に納得した。
「うじゃうじゃいやがるな。ゲッタービームすりゃ撃てたらあっという間なのによう……」
想像以上のインベーダーの多さに動揺を隠せない竜馬。
今の状態のゲッターではこれは骨の折れる仕事である。
「だがやるしかねえだろう。他のみんなは俺達の分も凄乃皇やアレの防衛をやってくれてんだ。
ここで弱音を吐いてりゃ、あいつ等に顔向けできんぜ?」
「へ、わかってらぁ、弁慶。今は目の前の害虫駆除に集中しねえとな!
行くぜ! ゲッタートマホーク!!」
幸い、目の前の敵は反応炉からのエネルギー補給に集中しており、こちらには無関心だ。
時間はかかるが、一匹残らずしらみつぶしにすべく、ゲッターの肩口からトマホークをとりだす。
そしてインベーダーに斬りかかるべく飛びかかろうとしたその瞬間、全てのインベーダーの目がこちらを向く。
「な!?」
インベーダーの突然の行動にひるんだ瞬間、数多の触手がゲッターに襲い掛かり、身動きが出来ぬように拘束する。
「クソッ! てめえらはなしやがれ!」
触手を引きちぎろうとするが、パワーが不足している今のゲッターではそれはかなわない。
『ふははははは! 情けないものよのう。ゲッたーロボぉ』
触手に悪戦苦闘していると、聞き覚えのある声が空間内にこだまする。
「まさか……この声は―!」
声の主がここにいるはずはない。そのありえない事態に隼人の額から汗が流れる・
「う、嘘だろ!? あいつはオレらがやったはずだ!」
信じられぬ現実に弁慶は叫ぶ。
『忘れたとはいわせぬぞ、この私をなぁ~』
またどこからともなく声が聞こえる。
「てめえは……安倍晴明ぃい!!!!」
竜馬が憎々しげにかつて倒した敵の名を呼ぶ。
『そうだ! ひさしぶりよのう、ゲッターチームぅうう』
インベーダーたちの肉体があつまり、だんだんとヒトの形をなしてゆく。

650:ゲッターオルタネイティブ
09/05/06 01:08:38 fMSbQHg3
そして現れたのは上半身のみの安倍晴明であった。
下半身は存在しておらず、インベーダーたちの身体から生えているかたちとなっている。
「晴明ぃいい! なんでてめえが生きていやがる!!」
『簡単なことよ。貴様らと同じようにこの世界へと飛ばされてきたのだ。
だが貴様らと違い私は精神のみ送りこまれたのだがなあ! こうして受肉するのもインベーダー達の力を借りねばままならん。
だが、こうして貴様らへ復讐することができるのだ。感謝せねばなあっ!!』
ハンマーの如くかためられたインベーダーの触手がゲッターを打つ。
「「「がぁあ!」」」
とてつもない衝撃に竜馬たちは悲鳴をあげる。
『そうだ! もっと叫べ! そして私に許しを乞うのだ!! 私をこんな姿にしたことをなあ!!』
竜馬たちの叫びを聞いた晴明は次々とゲッターを攻撃を浴びせる。
一撃、また一撃と食らうたびにゲッターはボロボロになっていく。
「晴明、てめえに聞きたいことがある……」
竜馬がそう告げると、攻撃がピタっと止まる。
『なんだ? 流竜馬。何が聞きたい? 冥土の土産に教えてやらんでもないぞ?』
余裕たっぷりに生命は言い放つ。その言葉に舌打ちながらも竜馬は続けた。
「てめえがこの世界に来たのはいつだ。てめえの本体はどこにいる。
そしてこのインベーダーとはナニモンだ…」
『ふふふ、良かろう。何も知らぬ貴様らにすべて教えてやろう。
まず私がこの世界へ来たのは貴様らと同じ時期だ。正しくは貴様らに引きずられてきたのだがなあ。
まさか私の開いた門を別世界へ繋げるとはのう。いや、これはゲッターの成せる業か……。
私がこの世界へ来たとき、その精神はこの星にいるBETAと言ったか?
それの本拠地、この世界の人間がオリジナルハイヴと呼ぶ場所に囚われた。
肉体を持たぬ私は何とかしてそのオリジナルハイヴを乗っ取ることに成功した。
だが、それだけでは私の肉体を形作ることはかなわなんだ。そのために呼んだのだ!
インベーダーをなああ!』
「安倍晴明、貴様が呼んだのかインベーダーを……!」
驚愕の事実に隼人が反応した。インベーダーの出現の原因がまさか晴明だとは思ってもみないことだった。
『そうだ。私がBETAどもの反応炉のエネルギーを利用し、インベーダーたちのいる空間を繋いだ。
インベーダーはゲッター線に寄生し、生きる種族であり、ゲッター線を滅ぼそうとする私と目的が異なると思っていた。だが』

651:ゲッターオルタネイティブ
09/05/06 01:09:03 fMSbQHg3
「だが?」
あまりの事実に驚きながらも弁慶は晴明から話を聞き出そうとした。
『彼らこそ真に選ばれた種族なのだ! 貴様ら人類ではなく! インベーダーこそゲッター線に選ばれたのだ!
彼らから力も手に入れた! あとは貴様ら人類を滅ぼすだけよ! それが私がこの世界へ来た理由なのだ!
そのためにはまず、貴様らには死んでもらう。なぁに、すぐに貴様らの仲間も送ってやろうぞ。心配はいらぬ。
ふははははははは!!』
晴明の笑い声が響きわたる。
「へへへ、じゃあオリジナルハイヴをぶっつぶしゃあてめえをぶっ殺せるんだな?」
『そのとおりだ。だがこれから死ぬ貴様らには不可能な話だ。ん?』
晴明が異変にやっと気づく。反応炉のある空間内のゲッター線濃度が上がっているのだ。
すると先ほどまで手も足も出せていなかったゲッターが軽々と触手を引きちぎる。
『な、貴様ら!? まだ動けたのか!?』
「あたぼうよ。ま、炉心を暴走させてやっと、て所だがなぁ。」
「だが安心しろ。貴様を倒すのは俺達じゃない」
「そうだ。お前を倒すのは俺達の仲間だ」
竜馬、隼人、弁慶が晴明に言い放つ。
『まさか貴様ら……ここで死ぬつもりか!?』
「ああその通りだ。てめえをこの手でぶっ殺せねえのが残念だがなあ!!」
そして言うが早いか、トマホークを晴明に振りおろす。
『ぎやあああああ!! おのれぇぇえ、ゲッターロボぉお!
だが貴様らは無駄死にだ! 残りのもの達では私を倒すことなぞ叶わぬ!!』
真っ二つに切り裂かれ、血を噴き出しながらも晴明が言う。
「無駄死に? ちがうぜ。俺達は偉大な遺産を残すために死んでいくんだ。俺達の死はムダじゃない!」
それに弁慶が反論する。
『ククク、まあいい。ここで貴様らを葬れるのだからなあ! 貴様らの遺産とやら、楽しみにしているぞ! ふははははは!』
笑い声の中、晴明を構成していたインベーダー達が崩壊してゆく。
多量のゲッター線を浴び、この空間内のインベーダーたちは次々を滅してゆく。
それを静かに見たあと、ゲッターは本部へ通信を入れる。
「あーあー、聞こえるか~。聞こえたら応答どうぞ」
ザザ、と少しのノイズのあと、通信がなんとかつながった。
『竜馬さん!? 大丈夫ですか!?』

652:ゲッターオルタネイティブ
09/05/06 01:09:24 fMSbQHg3
通信にまず出たのは武だった。後ろに聞こえる銃撃の音からして、まだ防衛は続いているようだ。
「どうだ。そっちの様子は?」
『それが……、速瀬中尉、宗像中尉、風間少尉と負傷して、ちょっとキツクなってきてます。そっちはどうなんです?』
「んー。まあ順調だ。そうだ、てめえらに頼みがある。たぶん、これが最後になるだろうがな」
『?最後って……まさか!?』
竜馬の物言いから、彼らが死ぬつもりであることを武は感じ取った。
そしてそれを止めるべく言葉を紡ごうとすると、それにかぶせるように隼人が言った。
「この世界を救うために、オリジナルハイヴを早々に叩け。そのための遺産はもう用意してある」
『遺産って、まさかアレですか?』
「そうだ白銀。アレを使ってお前たちの手でこの世界を救うんだ。
情けないが、オレたちはココでリタイアさせてもらうわ。ほんと情けない」
深々と弁慶が頭を下げる。
「ま、そういうことだ。じゃあな」
『ちょ、待って―』
武の言葉を遮り、通信を一方的に切る。そして先ほど繋げていた夕呼にかえる。
「よう先生。今まで世話になったな」
『気持ち悪いわね。貴方がそんなこと言うなんて』
「最後くらい、礼を言ってもいいだろう?」
これから死ぬ人間とは思えぬ軽いノリで夕呼と竜馬は会話する。
「もう時間がないんでな。詳しいことはオレたちをずっとモニターしてくれてた鑑にでも聞いてくれ。
それと、アレの最終調整を頼む。オレの部屋に詳しい資料を置いているからソレを見ながらやれば何の問題もない」
『最後だってのにあんたはいつも通りなのね神。まあいいわ。任せておきなさい』
竜馬と違い、いつも通りの様子の隼人に思わず笑みを浮かべる。
「博士、いつかあんたのハートを射止めようと思ってたが、残念だぜ」
『あらそうなの武蔵坊? でも私、あなたみたいなのはタイプじゃないの。残念だったわね~』
そりゃないぜ、とがっくり肩を落とす弁慶。
それに全員が笑う。
「じゃ、そろそろ炉心の限界だ。通信切るぜ」
『ええ。あとは任せておいて。あなた達の死、無駄にはしないから』

653:ゲッターオルタネイティブ
09/05/06 01:09:44 fMSbQHg3
夕呼が言い終えると通信が切られる。
ゲッターはすでに限界をはるかに超えており、先ほどの晴明の攻撃により左のツノ、左腕を無くした姿が痛々しい。
「それじゃそろそろいくぜ」
「「ああ、派手に行こうや」」
次の瞬間、竜馬は残った右腕をゲッターの腹に突き立てる。
突き立てた腕を使い、穴を広げつつ、あるものを取り出した。
ゲッター炉心だ。ゲッターロボの力の源。驚異のエネルギー源。
それを腹からえぐりだしたのだった。
そしてそれを高々と持ち上げる。
炉心から直接漏れるエネルギーの奔流がゲッターの表面をじわじわと溶かしていく。
竜馬は今までこの世界で仲間と過ごした日々を思い返した。くだらないことから、重大なことまで。
その行為を終え、操縦機を再び握りなおし、力を込める。
ゲッター自ら、炉心が握りつぶされてゆく。握りつぶされ、行き場を無くしたエネルギーが外部へ出ようと光を放つ。

「アバヨ。ダチ公」

完全に炉心を握りつぶすと共に爆発が起きた。
その爆発はエネルギーの柱となり、基地外部から見ても分かるほどの巨大な柱のエネルギーの塊となった。
その緑に輝く柱がそびえると、そのエネルギーにさらされた基地内の全てのBETA、インベーダーが塵と消えていく。

「竜馬さん……」
竜馬の最後の言葉が聞こえたような気がした武は、目の前で消え去っていくBETAたちが彼らの最後を示していることを悟った。
そして、最後の戦いは自分たちでだけで戦い抜くことを、散っていった彼らに誓った。

654:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 01:11:06 fMSbQHg3
投下終了です。
ゴール見えてきたなあ。帝王じゃない方の。
さてさて、竜馬たちのいなくなった状態で武たちはどう晴明に挑むのか。
おたのしみに!(関智一風に)

655:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 11:14:25 bHvLy1hU
スイッチ・乙!

656:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 12:23:33 ApGSF78z
オーツプンゲット!

657:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 14:05:06 y0aoZtG/
今投下せずにノロノロと書いてるけど、なんか他の人の読んでて自分の欠点が分かってきた気がする
どうも俺は漫画的な展開に拘ってしまうようだ

658:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/05/06 19:44:20 I/5QlXxO
第十三話、投下します。

659:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話①
09/05/06 19:47:56 I/5QlXxO
「ウラエヌス…… 逝ったか」

ほの暗いコックピットの内部で、オールバックの男が深い溜息を漏らす。
手元のスイッチを切ると、ザーッ、という砂嵐のノイズが掻き消え、室内には静寂が戻った。

第五神体・ウラエヌスとの通信が途絶えてから、既に五時間。
最後に発せられた仲間の言葉と、直後の強烈な爆音から推測すれば、
ガイアーとの戦いに敗れたウラエヌスが、搭載していた核爆弾の使用に踏み切った事は明白だった。
だが、今や夜明けを迎えようと言う時間帯になっても、一向に地上は消滅する気配を見せない。

「つまり、ガイアーの破壊は不可能と判断して、秋の島新島の爆破に踏み切ったと言う事か」

誰に聞かせるでも無く、監視者の男が呟く。
最上の形とは呼べぬものの、それでも現状、監視者達の計画は予定通りに進んでいた。

まず第一段階、先行して日本に到着した男の神体【ラー】がマーズ達と接触し、
東京に攻撃を加えるとみせてゲッターを引き離し、両者を分断して時間を稼ぐ。
その間、残る神体・ウラエヌスは、秋の島新島へと急行し、身動きのとれない再生中のマーズを襲う。
最悪、マーズが回復し、ガイアーの破壊が不可能となった時は、
秋の島新島に核攻撃を敢行し、マーズの拠点を奪う……。

ガイアーの奇襲により深刻なダメージを受けながらも、ウラエヌスは自らの任務を全うした。
残る神体は、ラーただ一機、ラーとガイアーのどちらが滅んでも、地球は消滅する。
人類抹殺を目指す監視者達の決死の戦いは、ついにその実現を間近にしていた。

「だが、奴との決戦の前に、全ての不確定要素を取り除いておこう」

監視者達の計画に大きな波乱を与えた、異世界からの乱入者・ゲッター
ウラエヌス到着の時間を稼ぐため、ラーは、かの真紅の悪魔を相手に
東京、名古屋、大阪と舞台を変えながら、散発的な戦闘を繰り返していた。
そして接触の結果、ゲッターには既に神体に抵抗するだけの力は残っていないと、男は判断していた。

660:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話②
09/05/06 19:49:39 I/5QlXxO
東より高速で接近する物体をレーダーに捉え、男が装置を動かす。
オブジェクトのように動きを停止していた黒球が、魔法のように音も無く宙に浮き、
ガシャリと開いた各部のハッチから、銀色の触手がニョキリと生え揃う。

「さあ、どうしたゲッター! この広島の地を、丸ごと焼き払われたいのか!?」

男の操作に合わせ、六本の触手はまうで生物のように自在にうねり、白色の輝きを灯し始め、
閃光と共に放電現象を巻き起こしては、無人と化した広島の中心地を丸ごと薙ぎ払っていく。

「うるせぇ! ちょこまかと逃げ回りやがって」

「来たか、ゲッター!」

「うおお! ゲッタービィームッ!!」

真紅の流星をカメラに捉え、黒球が放電を止め、周囲にバリヤーを展開する。
直後、視界を白色に染める一条の矢が、黒球目掛けて一直線に放たれる。
バシュゥッ、という音と共に二つのエネルギーが炸裂し、なお強烈な光が一面に広がる。

強烈な力の奔流は障壁の対消滅を引き起こし、両エネルギーが掻き消え、不意に視界に朝焼け空が戻る。
間髪を入れず、アークの悪魔の如き異様がラーの目前へと迫る。

「バトルショットカッタァーッ!」

「バリアを貫いただと? ……だが!」

拓馬の叫びに合わせ、アークの右腕の分厚い刃がラーを襲う。
広島の空にギンッ、という金属音が響き……、

やがて、ズンッという重低音を鳴らし、根元より圧し折れた無骨な刃が、無人のビルに突き刺さった。






661:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話③
09/05/06 19:52:00 I/5QlXxO
「クソッ! カッターが…… うっ!?」

「フフ、惜しかったな、ゲッター
 その程度の刃では、タイタンはいざ知らず、このラーには通用せんぞ」

対手が反動でよろめいた隙を突き、ラーの触手がアークの右足を絡め捕る。
元々、ラーは神体の中でも、特に堅牢な装甲を有する機体である。
間隙の無い球面のボディは衝撃を分散させ、相手につけいる術を与えない。
それでも、仮にアークが戦斧を有した万全の状態であったなら、ある程度のダメージは見込めたであろうが……。

「ぐッ ぐあああァァッ!?」

「電撃か……! ううッ! やべェぞ、拓馬」

触手が力強い動きで翻り、右足を一本釣りにされたアークが宙に舞い、近くのビルへと叩きつけられる。
高電圧でショートしたアークに、崩れ落ちるコンクリートが容赦なく降り注ぐ。
尚も瓦礫の山から身を起こそうとするアークの頭上に、黒球の威容が影を成す。

直後、黒球が一個の砲丸と化し、急降下してアークを襲う。
ドゴン、という轟音が炸裂し、衝撃でくの字に折れ曲がったアークが大地にめり込む。

「フハハ! どうしたゲッター! お前の力はそんなものか?」

「ぐあっ! な、なめんじゃぁねぇ!」

全身のダメージをものともせず、万力を込めて押し返そうとするアークの虚を突き、
黒球はふわりと浮きあがると、再び加速をかけ、その全身を、幾度も幾度も幾度も容赦なく叩きつける。

爆音がテンポよく無人の都市に響き、衝撃でアークの頭部がひしゃげ、前面の装甲が砕け散り、
肩口からドス黒いオイルが吹き出し、ねじ曲がった肘先から火花が散る。

やがて、痙攣するアークが反攻の予知を失った事を確認すると、黒球は音も無く飛び上がり、遥か上空で静止した。

「ゲッターよ、我ら六神体を相手取り、単独でここまで戦い抜いた事、最後に見事と言っておこう
 だが、ここまでだ! 貴様はこのヒロシマの地で、人類の業の深さを知って滅ぶのだ」

「なんだと?」

「お、おい! 拓馬、アレは……」

キリキリと言う音と共にラーの底部が観音開きを始め、
アームで固定されたラグビーボール状の鉄塊がゆっくりと姿を見せる。
ヒロシマ、人間の業、滅亡。
監視者の言葉が、拓馬の脳内で一つの答えを導き出す。

「……まさか!?」

「さあ、地球が滅ぶ前に、まずは貴様を地獄に送ってやる、ゲッター」

ガタン、とアームがひとつ大きく揺れ、黒色のラグビーボールが自由落下を始める。

「うおおおおォォ――ッ!!」

かろうじて上体を起こしたアークだが、翼を広げ損ね、大きくたたらを踏む。
型膝を付いたアークの上に、ゆっくりと黒色の爆弾が迫る。



662:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話④
09/05/06 19:53:49 I/5QlXxO
と、不意に、爆弾の動きが緩やかになり、中空でピタリと静止すろ。
一同があっけにとられるなか、爆弾は地上の細かな瓦礫を巻き込みながら、ゆっくりと上昇を始めた。

「これは…… 重力装置か?」

「しまった!? 来たのか、ガイアー!」

爆弾の行方をラーが見上げる。
上空には既に、両腕を掲げて爆弾を迎え入れる巨神の姿があった。

「今だ! ガイアー、核を安全な所まで運ぶんだ!」

「くっ、どこだ! マーズ!」

慌てた監視者が地上を見渡す。
しかし、マーズは一面の瓦礫の中へと巧みに身を隠しているようで、姿を捉えるのは容易ではない。
その間にも、爆弾を抱えたガイアーは見る見る上空へと飛び去っていく。

「くそっ、核を大気圏外に捨て去る気か! ……ならば!」

キッと上空を見上げ、監視者が手元のスイッチを動かす。
黒球はただちに加速を始め、驚くべき急上昇でガイアーの行方を追った。

「アイツ、一体なにをする気なんだ?」

「分からねぇ、だが…… ヤツを追うぞ、獏」

「待て! アイツをこれ以上追撃してはダメだッ!」

「―ッ!? マーズ!」

かろうじて体勢を立て直し、上空へ飛ばんとしたアークの足元に、マーズが姿を現す。


663:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑤
09/05/06 19:56:03 I/5QlXxO
「ヤツを追うな、とは、どう言う事だ?」

「今は詳しい事情を話している暇はない。
 だが、六神体が全滅した時、ガイアーの爆弾が起動する事が判ったんだ」

「な、何だと!?」

「神体は残り一体…… ヤツを倒してしまうと、自動的に地球は消滅する」

「だ、だが、それじゃあ、打つ手がないじゃねぇか……?」

弱気な獏の言葉に、マーズが沈黙する。
しばし、静寂が周囲を包んだが、やがて拓馬が、はっとした表情で頭上を見上げた。

「ダメだッ! やはりここは、アイツを追いかけるぞ!」

「拓馬!」

「マーズ、アイツは核を奪い返して、そのまま自爆する気かもしれねぇ!」

「!?」

望外の拓馬の言葉に、マーズが目を見張る。
確かに、監視者たちの狙いはあくまで地球の消滅であり、マーズの抹殺は手段の一つに過ぎない。
神体が残り一体となった現在、自らの兵器による自爆は、乱暴だが最も効率の良い裏技と言えた。

「だが! どうやってヤツを追撃しようって言うんだ?
 ゲッターは、もう……」

「へっ、ゲッターの本気は、これからさ!!」

「ああ! やってやれ、拓馬!」

アークが大きく腰を落とし、両腕を広げて静止する。
大きくひしゃげた頭部の。かろうじて残っていた隻眼に光が宿り、
やがて、半ば骨格標本と化した胸元から、緑色の輝きがあふれ出す。
ギュイイイィィィンという機械音と共に、高温の蒸気がマーズを吹きつけ、奇妙な高揚感が辺りを包む。

「もっとだ! こんなもんじゃねぇだろう、アーク!
 残りのゲッター線エネルギーを、ありったけ炉心に注ぎ込め!!」

「―ッ! 無茶をするな、拓馬!
 それに、そんなボディで大気圏外に出たら……」

「構わねぇ! やれッ!!」

「うおおおおッ! 行けッ、いけぇッ! アーク!!」

マーズの叫びも空しく、炉心をフル回転させたゲッターが、八枚の翼を雄大に広げる。
緑色の輝きに包まれ、あたかも一個の生命のように胎動する悪魔の姿に、ぞくり、とマーズの本能が震える。
直後、衝撃と熱風を吹き上げながら、緑色の流星が、天空を目指し一条の光となった。





664:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 19:58:55 y0aoZtG/
支援

665:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑥
09/05/06 19:58:55 I/5QlXxO
「我ながら迂闊だったものだ。
 ガイアーに核を奪われるまで、この手段を思い付かなかったのだからな」

高速飛行を続ける神体の中で、監視者が自嘲の笑みを漏らす。
マーズ達は知らない事だが、ガイアーの爆発条件は、六神体の『外部からの破壊』でなければならない。
自爆や内部からの攻撃では、神体の故障と判断され、ガイアー体内の爆弾は起動しない。
その意味で、一度投下した核に自身をぶつけるというのは、まさしく考慮外の裏技であった。

尤も、装甲の厚さでは六神体随一を誇るラーである。
下手をすれば、機体を破壊し損なって、貴重な核を無駄にするだけかもしれない。
仮に思い付いていたとしても、現実に核を奪われるような事態にならなければ、実行しない策であったろう。

「む! しまった、間に合わなかったか!?」

監視者がモニター越し舌打ちをする。
宙の彼方に捉えたガイアーは、既に爆発寸前となった核を投下した所であった。

「まだだ! こうなれば、核爆発の中心に飛び込んで―」

その時、不意に機内に警報が鳴り響いた。
慌てた監視者が省みたレーダーに映っていたのは、通常兵器にあるまじき加速で、神体に肉薄する熱源であった。

「な、何だッ!? こんな物体は、つい先刻まで……」

「ジ ャ マ だ あ ア ァ ア ア ア ァ ァ ――ッ!!」

男には驚く暇さえなかった。
一瞬の内に地上から駆け上がってきた緑色の稲妻が、強烈な衝撃波と共に神体を追い抜き、眼前へと立ちはだかる。

「げえッ!? ゲ、ゲッターッ!」

「うおああああ―ッ!!」

息つく暇もなく、再び雷光と貸した悪魔が神体を襲う。
ゲッター炉心のフルパワーがもたらした強烈な一蹴りにより、
最強の神体は勢いよく弾き飛ばされ、重力に惹かれるままに、急速に地上へと落下していく。

「ゲ、ゲッタアアァアァァ―!!」

監視者の彷徨。
だが、敵を重力圏へと叩き落したゲッターにも、それに応える余裕は無かった。
渾身の一撃を叩き込むと同時に、衝撃でアークの各部位を支えていた関節が砕け、
人形の糸が切れたかのように、アークが機能を停止した。
ラーとは逆に、反動で重力圏から突き飛ばされた巨体は、成すすべも無く地球から遠ざかっていく。
慣性に流されるままとなった二人の前に、忌まわしき、黒色のラグビーボールがゆっくりと近付いてくる。

「くそっ、今度ばかりは……」

「仕方がねぇな、すまねぇ、獏……」

拓馬の眼前で、鉄塊が一瞬、終わりを告げる閃光をあげる。

「クソったれぇ! 地球を頼むぜッ マーズゥッ!!」

閃光は瞬く間に周囲を白色に包み、やがて、全ての音を奪い去った……。





666:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑦
09/05/06 20:00:33 I/5QlXxO
「な、何だ……? 僕は一体、何を見ているんだ?」

突然の異常事態に、マーズが驚きの呻きを漏らす。
彼は広島の大地から、アークが核の閃光の渦に飲み込まれる様を見ていた。
勿論、本来ならばそんな事ができるはずも無い。
地上から捉える事ができるのは、朝焼けの空に星のように煌く、爆発の残滓が精々といったところであろう。

だがこの時、彼の体は地上にありながら、手を伸ばせば届きそうな位置にアークを捉え、
眩いばかりの閃光を、瞼の裏に感じていたのだ。

(これは…… この視界は僕のものではないのか?
 まるで、何者かが目にしている光景を、ダイレクトに脳に送られているようだ……)

我が身を襲った異変に戸惑いながらも、光が薄れていくのを感じたマーズが瞳を開ける。
この高熱の中、すでに大破寸前だったゲッターが無事である筈も無いが、
せめて、その痕跡だけでも探そうと、必死になって目を凝らす。

(……なんだ? あの光)

白一色の世界の中に、ポツンと浮かんだ緑の点に、マーズが視線を落とす。
美しくもおぞましい輝きが、光の収束と共に、徐々に鮮明なものとなっていく。

(あれは…… ゲッター……?)





667:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑧
09/05/06 20:02:39 I/5QlXxO
(獏…… こいつは、一体……?)

(わ、わからねぇ、 俺に聞くなよ……?)

コックピットの中で、二人が呆然と言葉を漏らす。
眩いばかりの閃光に、彼岸を感じて瞳を開けてみれば、そこはいまだ核の放つ輝きの中で
にも拘らず、シートも計器も蕩けもせずに、そこに存在した。
モニターの先では、鋼すら溶かす超高熱の輝きから守るように、緑色のヴェールが視界を包んでいた。

(なあ獏…… 何だかこの光、ガイアーに似てないか?)

(まさか! 緑色のコイツは、ゲッター線のバリヤーだとでも言うのか!?
 だが、俺たちは一切の操縦をしていないし、それに、そんなをエネルギーどこから……)

そこまで言いかけて、モニターを見た獏が気付いた。
力の全てを使い果たした筈のアークの炉心に、膨大なエネルギーが注ぎ込まれているのを。

(翼だ! 拓馬、
 背中の八枚の翼が、宇宙に満ちたゲッター線を取り込んでいるんだ!?)

(何だと! だが、神さんはそんな事は一言も言わなかったぞ)

(……もしかしたら、アークを建造した研究所のヤツらすらも、
 こんな能力が備わっている事を知らなかったんじゃないか?)

(そんな筈が……)

だが、目の前の現実に対し、二人にそれ以上の推測が出来る筈も無い。

呆然とモニターを見つめる二人の前で、緑のヴェールが怪しいうねりを見せ始め、
やがて、映画のスクリーンのように、奇妙な映像を投影し始めた……。





668:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑨
09/05/06 20:04:13 I/5QlXxO
『百鬼帝国 これで最後だ!』

『太陽のおかげでエネルギーが上昇しているぜ!!』

(な、なんだ!? この映像は)

アークの周囲の宇宙がうねり、拓馬達の眼前で、別の宇宙、異なる戦いが次々に展開されていく。
視線の先、太陽の如き金色の輝きを纏ったゲッターが、
己の体をエネルギーそのものとして、巨大な戦艦めがけ、流星となって突っ込んでいく。

『ゲッター最後の武器 シャインスパーク!!』

ゲッターの全身より放たれた一撃は、小型の太陽のように戦艦を包み、やがて閃光が周囲に満ちる。

(シャインスパーク…… スゲェ威力だ……
 やっぱりゲッターは、宇宙で戦うための潜在能力をそなえているのか……?)

(……親父)




『さあ、旅立ちだ!!』

(兄貴!?)

視界がうねりモニターに現れた坊主頭の少年に、獏が驚愕する。
その少年の名はタイール、十数年前にゲッターを導き、地球の危機を退けた謎の少年。
そして、写真や映像でしか知らない、獏の兄であった。

(敵を…… 喰っている。 あれも、あれもゲッターなのか?)

いや、その様は喰うと言うよりも、同化すると言ったほうが正解に近いかもしれない。
強大な敵を丸ごと取り込み、機械の殻すらゲッターが、一つのエネルギーとなって虚空と飛び立っていく。


『友よ、また会おう!』


遥か虚空に、一個の意思となった男達の声が響き渡った……。



669:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑩
09/05/06 20:05:36 I/5QlXxO
『エンペラー、敵がサードムーンから出撃してきます』

『まかせろ! 月ごと吹き飛ばしてやる!!』

(うっ!?)

眩い閃光と共に再び視界が揺らぎ、
気が付いたときには、二人は凄惨なる宇宙戦争の渦中にあった。
人知を超えた凄まじい兵器の数々、虚空を覆いつくさんばかりゲッター達。

そして……

『ああ、ダビィーンが押し潰されるッ!?』

『ゲッター線指数が上がっていく! ウォォ、この指数はビッグバンを引き起こすだけの!?』


『 チ ェ ー ン ジ   ゲ ッ タ ー エ ン ペ ラー !!』


(エンペラー!?)

そして……、星一つを押し潰しながら合体を敢行する、究極のゲッターの姿。

拓馬たちは知っている。
これは、幻でも、先ほどまでの過去の記憶でもない、
拓馬達とアークが到達するであろう、遥か未来の光景である事を。

『なぜ、人類が存在するのか
 宇宙はゲッターに何を求めているのか
 かつて人類がそうであったように、ゲッターの進化はとまらぬ!!』

拓馬の脳裏に、かつて未来で出会った男の言葉が響く。

『見てみようではないか…… ゲッターの行き着く先を……
 そこに結論が待っているやもしれぬ!』





670:激突!! ゲッター対ガイアー 第十三話⑪
09/05/06 20:07:33 I/5QlXxO
やがて光は消え去り、虚空に静寂が戻った。
軋みを上げるアークのコックピットの中で、憔悴しきった拓馬が大きく息をつく。

「アーク、お前は……」

悄然として拓馬が呟く。

元来、宇宙空間に満ちたゲッター線を、宇宙開発のエネルギー源とする事すべく開発されたゲッターロボ。
そして、ゲッター線研究の第一人者たる早乙女博士が作り上げた最後の遺産、ゲッターアーク。
先のバリヤーは、それらの因子が神体と出会った事で急速に発現した、ある種の必然だったのではあるまいか?

「お前は、既に進化を始めているのか……?」

噴出す疲労と睡魔が、拓馬から思考を奪い去っていく。
やがて、力の全てを出しつくし、その機能を停止したアークが、
引力に導かれるままに、ゆっくりと青い惑星へと吸い込まれていった……。




「何だったんだ…… 今見た光景が、全ての真実だと言うのか?」

がくり、と、マーズが両膝を大地につく。
彼の問いに答えられるものは、そこにはいない。
彼もまた、何者かの眼を通じて、先の光景を見ていたのだ。

遥かな星の海に飛び出し、生物のように無限の進化を続けるゲッター
そして、その庇護の元、宇宙の脅威となって文明の破壊を重ねる人類。

怒り、迷い、戸惑い―。
たちまちマーズの心中に、様々な感情がうねりを上げて吹き上がり、脳中を割れんばかりに刺激する。

(な、何だ、この感情の奔流は……)

マーズの体内に溢れる奇妙な怒り、
自分は何に怒っているというのか、気を抜くと意識すら朦朧として、まともに思考を巡らす事が出来ない。

(この怒りは何だ? 人類の監視者であった頃の残滓なのか……?
 あるいは……、あるいは、嫉妬……?)

それは嫉妬。
プログラムとしての性分を捨て去り、自らの意思で進化を始めようとしているロボットに対して。
そして、自身の役割を失う事を恐れ、自らの意思を得られずにいる自分自身の……

「違う……! これは僕の……、僕自身の感情ではない!?」

不意にマーズが気付いた。
遥か空の彼方でマーズの眼となり、
今また彼の思考に、強烈な感情を流し込んでいた自我の持ち主。

「お、お前か…… ガイアー……?」

意識が混濁し、視界が揺らぎ、どすんと頭部が地面に横たわる。

「ゲッターとの遭遇が…… お前を変えたと言うのか? ガイアー……」

マーズの意識は、そこで途絶えた。

671:激突!! ゲッター対ガイアー
09/05/06 20:09:21 I/5QlXxO
以上、投下終了です。
ゲッター線の本格的な出張により、いささかラーが空気気味になりつつも続きます。

672:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 20:15:24 iL4pn2J4
おおお、オリジナル要素が強くなってきましたなぁ。乙です
どうでもいいけど「げえッ!? ゲ、ゲッターッ!」 が横山節過ぎてフイタw

673:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 20:19:09 y0aoZtG/
乙!
すごい盛り上がってきたなあ

674:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/06 23:31:47 ZQRgWQeS
進化を始めたゲッターロボなら核の一つや二つ、喰って見せねばならんわなw

675:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/07 00:38:13 9dL+Wuga
アークは本来、勝手に進化したり火星に飛んでったりしない安定性の高いゲッターの筈なんだが……と言うのは無粋な話か。
まぁ、壊れた結果箍が外れて、今までの反動でかっとんだんだよね、きっと。

676:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/07 02:41:46 9YCaTrhX
あんま面白くないかも知れんけど、ネタ投下させてもらう。

677:涼宮ハヤトの憂鬱
09/05/07 02:42:38 9YCaTrhX
サンタのことをいつまで信じていたかなんてことはたわいもない世間話にもならないくらいどうでもいいような話だが、それでも俺がいつまでサンタなどという想像上の赤服じいさんを信じていたかと言うと
これは確信を持って言えるが最初から信じてなどいなかった。
そんなこんなでオフクロがサンタにキスしたところを目撃したわけでもないのに、その存在を疑っていた賢しいオレなのだが、
ハチュウ人類や鬼やアトランティス人やアンドロメダ流国やインベーダーや悪魔人間や
それらと戦う永井豪的石川賢的ダイナミック的スーパーロボットたちがこの世に存在しないのだと気づいたのは
相当あとになってからだった。

(中略)

そして中学を卒業するころにはこの世の普通さにも慣れ、オレは大した考えもなく高校生になり、ソイツに出会った…。

「東中出身、涼宮ハヤト。ただの人間には興味はない。この中にハチュウ人類、鬼、昆虫野郎、インベーダーがいたら私の所に来い。地獄をみせてやる。以上」
ふりむくとエライ恐ろしい目つきの女がソコにいた。
目があった瞬間、目と耳と鼻がもがれるかと思ったぜ……。

(中略)

こうしてオレたちは出会っちまった。しみじみと思う、ゲッター線の導きではないと信じたい、と。

OP:ゲッターロボ!

 涼宮ハヤトは黙ってじっと座っていると一美少女(?)高校生(?)に見えないこともないので、
席がたまたま真ん前だったという地の利を生かしてお近づきになっとくのもいいんじゃないかと
一瞬血迷ったオレを誰が責められよう。
「なあ、しょっぱなの自己紹介のアレ、どのへんまで本気だったんだ?」
涼宮ハヤトがギロリとこちらを睨む。あの、なんでそんな目に殺気がこもってんすか……。

678:涼宮ハヤトの憂鬱
09/05/07 02:43:26 9YCaTrhX
「アレ、とは?」
いや、だからなんでさんなに殺す気満々なんすか。
「いや、あの、だからハチュウ人類がどうとか…」
もう喉カラカラだぜ?まだ超序盤なのに……。
「貴様…、は虫類か?」
「あ、いや、違うけどさ」
すこしかすれ気味の声でやっとこさ答える。
「だったら話かけるな。時間の無駄だ」
思わず「後生ですから殺さないで下さい」と命乞いしそうになるくらい冷徹かつ冷酷な口調と視線だったね。
 そして、まるで革命をゲームだと思ってた奴を見るような視線をフイと逸らすと、またどこか違うところを睨む。
 クラスの何人かがオレを憐れむような目で見ていたが、それが涼宮ハヤトと同じ中学の連中だと知ったのは後の話だった。

「ハヤトさん気があるなら、悪いことは言わん。やめとけ」
 こんなことを言ってるのは谷口、谷口竜二。なんか鬼に改造されて魔王鬼にされちまいそうな奴だ。
 つかあのやり取りでそう思えるお前はすげえよ。どう見ても肉食獣の前の草食動物だったじゃねえか。
「ハヤトさんの天才ぶりは常軌を逸してる。聞いたろ、あの自己紹介」
「ハチュウ人類がどうとかってやつ?」
 弁当をつついていた国木田が口を挟む。あ、お前はキャスティング変わらんのな。
「そうだ、有名なのが早乙女研究所前大臣襲撃。表向きにはリーダー不明のテロって報道されたが、
たぶんハヤトさんがやったんだと思う。あの人自身は明言してないが」
 アレ?話がかなりヤバイ方向に行ってない?中学でテロてw……マジ?
「ああ、新聞の一面に載ってたねー。大臣、謎の集団に襲われる!って」
 そのあとも涼宮ハヤトの奇行が竜二の口から話されたが、オレはこう思った。流石にコレでラブコメ展開はムリじゃないかと。
 バイオレンスジャックな事態に巻き込まれるのは御免だぜ?

(中略)


679:涼宮ハヤトの憂鬱
09/05/07 02:43:48 9YCaTrhX
こうして、何故かはわからんが、何か大いなる意思による影響を受けたのか、俺は涼宮ハヤトに毎日のように話しかけていた。
 ホント、生きた心地のしない瞬間だったぜ。なんで俺、そんな目にあいながらも話しかけてるんだろうね?
 これがゲッター線の導きなのだろうか?
 そんなこんなで少しは仲良くなった(?)頃には、席替えとなっていた。
 いや、ホント助かるよ。なんで話しかけてるのか自分でも分からんけど、やっと涼宮ハヤトから解放されるんだ!
 たぶん、ライオンから逃げきった草食動物はこんな気持ちなんだろうな。さらばダチ公、フォーエヴァー♪

 ……嘘だよな。なんでまたコイツの真ん前の席なんだよ。窓際後ろから2番目という絶好のポジションながら、
ここはまるでいつ死ぬか分からないアラスカの最前線の気分だぜ。

(中略)

 ある日、いつものように授業を受けていると(後ろの奴が怖くておちおち居眠りも出来んおかげで俺の授業態度はかなりマジメなものだった)、
いきなり首根っこをひっつかまれて、「ああ、殺されるのかな俺」と思っていると涼宮ハヤトがいきなりこう告げた。
「そうだ。気がついた」
「え、えっと……何に?」
「無ければ作ればいいんだ」
もう何を言ってるのか分かりません。妙に目をギラギラさせないで下さい。怖いんで。
「だ、だから何を?」
「私の校舎をだ!」
たぶん体をぶつけて痛いんじゃないな。心が痛いんだな(ストレスで)。
「そ、そうか。と、とりあえず手を離してもらえないか……?」
「どうした。貴様も喜べこの発見に」
 狂気を孕んだ視線が俺を貫く。誰だよ、こいつをこの学校に入学させたの…。
明らかに革命起こす気マンマンじゃねーか。
「その発見についてはあとで聞かせてもらうから、今は落ち着いて」
必死にハヤトをなだめようとする俺。たぶんこいつの相手するよりランドウの作った自爆メカの解体する方が楽そうだ。
「なぜだ?」


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