【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】at ANICHARA
【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】 - 暇つぶし2ch469:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:47:25 x+ugScXF
ハヤトは耳を下じきに傾けた。
すると…
「…呪文を反対に唱えて……」
「!!」
微かだか、下じきからマタの声が聞こえた。
「マタ…呪文を反対に…よおし」
ハヤトは封印をとく体勢をとる。
「ンイボ!ンイボ!ンイーフ!ンイーフ!!」
し~ん…
辺りは静寂な雰囲気になる。
了はすこし呆れた。「何だその呪文?本当にきくのかよ!?」

ボン!モクモク…
何と下じきが爆発、煙が上がる。
「ちょ…まさか…?」
煙からマタが現れた。しかしマタは浮かない顔をしていた。
ハヤトはマタを見て、少し気まずくなった。
「マっ…マタ…大…丈夫?」
マタはハヤトを睨みつけた。
「ハヤト君、ボクは君を見損なったよ!」
ハヤトはその言葉にショックを受けた。 「えっ……?」
「君はプリリンにそそのかされ、ボクの事を信じてくれなかった…
その挙げ句にボクを封印して、世界がめちゃめちゃになったじゃないか!」
「そ…そんな……」
ハヤトはとても深刻な顔になった。
「今、世界はドン・ クラーイに侵され始め、世界がめちゃめちゃなんだ!君はその責任を取れるのかい!?」
ハヤトはその言葉でプリリンに騙され、世界を混乱させたのは自分だと自覚し、罪悪感と後悔でいっぱいになり、涙が込み上げてきた。
「ごっ…ごめん…なさい……」
ハヤトから涙がこぼれてきた。しかしマタはハヤトを一方的に責める。
「ハヤト君、謝って済む問題じゃないんだよ!君がしたことはとても重いことなんだ!」
「うっ…うっ…」
ハヤトはもう泣き崩れた。

しかし
「やめろぉぉ!」
ドン!
いきなりハヤト達のやり取りを見ていた了はマタを押し倒した 。
「つっ…何するんだよ!」
了の顔は怒りで赤くなっていた。
「あんたなぁ!ハヤトばかり悪くゆうけど、あんたは一度も騙されたり間違ったりした事がねえのかよ!!?」
「なっ……?」
「そもそも、そんな大事なことをなんでハヤトみたいな子供にやらそうとすんだよ!?」
「……………」
その言葉で静寂な雰囲気に包まれる。

「うう…ボクの……せいだ…」
ダッ!
ハヤトは泣きながら机の引き出しを開けた。
ハヤトは机の中からハサミを取り出した。
マタ達はとっさにハヤトが何をしようとしてるか気付いた。

470:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:49:47 x+ugScXF
「ハっ…ハヤト…お前…まさかっ!!?」
ハヤトはハサミを逆に持ち、手を上げた。
「ボクのせいだぁぁぁ!!!!!」
クチュ!!
「くああああああ!!!!!!」
何とハヤトはハサミを振り下ろし、足に突き刺した。
「やめてぇぇ!ハヤト君!!!」
「ハヤトぉ!バカかお前は!!!」
マタ達は急いでハヤトを止める。
しかしハヤトは混乱していた。足から大量の血液が流れた。
「ボクのせいなんだぁ!ボクのせいなんだぁぁ!!」
「ハヤト、落ち着け!!これ以上すると死ぬぞ!!!」
「ヘンジル!!」
マタは「ヘンジル」で巨大な救急箱に変身した。
「了君、これを使って!!」
マタは包帯を取り出した。了はそれを使ってハヤトの受傷部位に巻いた。
しかしハヤトの混乱は止まらない
「うわああああ!!」
「落ち着けっていってんだろ!!!」
「ハヤト君!!!」
しかし
ズキンっ!!!!
「あがぁぁっ!!!」
ハヤトはまた頭痛に襲われた。しかも今までと比較にならない程の…
「ハヤト!!どうしたぁっ!!!」
「ハヤト君!!大丈夫!!!?」
(また…頭が…痛い!痛い!)
(ハヤクココカラダセェェェェ!!オマエニカワッテオレガコノカラダヲシハイシテヤルァ!」

「いやだぁ!いやだ!いやだ!いやだ!いやだぁぁっ!!」
マタ達はハヤトの異変に気付いた。それを見た二人の顔が青ざめた。
「しっかりしろっ!!!」
「ハヤト君!!」
「…あうっ…」
ドサッ…
ハヤトはその場に倒れた。どうやら気を失ったようだ。
「ハヤト…」

「…ん…っ」
ハヤトは目覚めた。すると目の前にマタ達がハヤトを見ていた。
「ハヤト、気がついたか!」
「大丈夫?」
ハヤトはかすれた声でしゃべった。
「あれ…ボクは一体…」
「君は気を失ってたんだ。かなりうなされてたよ…」

471:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:55:52 x+ugScXF
マタがそう言うとハヤトは黙り込んだ。 「マタ…ごめんね…もう騙されたりしないから…」
ハヤトがそうゆうとマタは手をハヤトの肩に置いた。
「ううん、もういいよ…君がそこまで責任を感じているならもうボクには君を責める権利はないよ…
こちらこそ一方的に責めてごめんね…」
「マタ…」
了もハヤトに目を輝かせていった。
「ハヤト…お前がここまで思い切ったことをするなんて凄いよ…」
「了………」
空気は少し穏やかになった。

「ねえ、マタお姉さん何でハヤトがこんな目に遭うんだ?」
「そういえば、マックがボクのことを「選ばれし者」っていってたけど一体何なの?
あとなんでボクが敵に狙われたりするの?」
ハヤト達は疑問になってた事を聞いてみた。
「そっか…まだそのことを話してなかったね…わかったよ、教えてあげる。」
マタはハヤトが敵に狙われる理由、「選ばれし者」とは何か、その全てを話した。
………………………それはマタの生まれ故郷ドン・クラーイ世界に伝わる言い伝えから始まる。
「暗黒の世界ドン・クラーイに「金の矛」と「銀の盾」あり。ドン・クラーイ世界が乱れし時、「金の矛」と「銀の盾」は失われる………。
それを見つけられるのは「銅鐸」のみ。
「銅鐸」が「金の矛」と「銀の盾」の場所を示す時、新たな地平が開け「選ばれし者」が現れ、ドン・クラーイ世界に平和をもたらすだろう……。」

ドン・クラーイ世界…
ブウウウウ…ン
ブトムシみたいな生物と巨大な竜が追撃戦を繰り広げていた。
パウっ!
竜の口から巨大な光弾をカブトムシめがけて発射された。
ドワッ!
「うわっ!!」
光弾はカブトムシに直撃し爆発した。
「くう…なんの!!くらえっ!!」
ビィィィ!!
カブトムシは竜にめがけて光線を発射した。
しかし
バリバリバリっ!
竜の周りにバリアが展開し、光線を遮断させる。
「ぬははは……効かんぞ!!貴様の負けだ!!」
ズババババババ!
竜は光弾を無数の光弾を拡散発射した。 そして
ズドン!バン!
光弾たちがカブトムシに直撃する。
「うわあ~~っ!このままじゃ…」
すると
カシャ!
カブトムシは腹部から金色の矛を取り出した。
「オドュルー・アフォー・ニィー・ミルッア・ホー!!」
ピシッ!オオオオオ…

472:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:57:23 x+ugScXF
カブトムシが呪文を唱えると、空間に歪みが生じ、穴が発生した。
ぶんっ!
しゅるるる!
カブトムシは金の矛を穴に向かって投げ、穴に吸い込まれた。
「これで「金の矛」が「選ばれし者」を捜してくれるはずだ!!」
しかし
ドワオオオ!!
「ぎゃああ!!!」
無数の光弾はカブトムシに直撃し、大爆発を起こした。
「た…頼むぞタミ!伝説を甦らせるのだ……!」
爆発が治まるともう、カブトムシは消滅していた。
「ふん…」
竜は変身を解いた。竜の正体はドン・クラーイの王「アセ・ダク・ダーク」だった。
「無駄なあがきをしおって…。
「金の矛」がどこへ行こうとこの「銅鐸」さえあれば簡単に突き止められるわ!!」……………………

「そう…そのカブトムシこそが「ヘンジル」で変身したボクのパパ、「マタ・タビ」だ…
ボクはパパの遺志を継いで、「選ばれし者」を命がけで守ってるわけ!」
ハヤト達は驚いた。そんなことがあったとは全く知らなかった。
「それじゃ「金の矛」」は…」
「そう…「金の矛」はハヤト君、君が持ってる。だから君が「選ばれし者」なんだ!
敵は「金の矛」を所持している「選ばれし者」を狙っているから君が敵に狙われているんだ!」
「けどボクは「金の矛」なんか見たことないよ」
「「金の矛」は目立ちやすいからあのままでは敵に見つかってしまう。
だから「金の矛」に「ヘンジル」をかけて別の姿でハヤト君の身近にあるはず」
了は疑問をマタに聞いてきた。


473:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 23:02:36 x+ugScXF
「けどなんでハヤトが「選ばれし者」に選ばれたんだ?」
「くじに当たる人がいるよね?それと同じでただの偶然だよ!
これは現実だよ!君達がドン・クラーイ世界の影響を受けなかったのはハヤト君が「選ばれし者」だったからなんだ!
了君も無事だったのはハヤト君の近くにいたから君も影響を受けなかったんだよ」
ハヤト達は頭がこんがらがった。
「う~ん…、なんかアニメみたいだな…」
「うん…」

突然
ビュワ!!
「!?」
ポン!
なんとのハヤト達の服装が変わった。
ハヤトはウサギのぬいぐるみ、了はネコのぬいぐるみに変えられていた。
「なっ……なに…これ…?」
「何だ何だぁ!!?」
マタはとっさに気付いた。
「空間をヘンジられた!!敵が来る!!」
すると
ビュワ!!
突然空間が歪み、マックの時同様、別の空間に変えられた。
今日はここまでです。 中盤戦に入りました。ハヤト自身もなにか異変が起こってますね…
どうなることやら…

474:ハヤトの金矛の勇者 訂正
09/04/24 23:35:13 x+ugScXF
〉471
ブトムシ×
カブトムシ〇

475:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 23:37:08 8rYZFPCm
とりあえず乙しとく

476:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 13:00:54 sCbwmDAL
ゲッターロボが剣を振り回してる設定画があったが、違和感が拭えなかった

477:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 13:08:07 ZnlFYEd9
>>476
つソードトマホーク

ゲッターオーガはハンマー使ってたがあんまり違和感なかったな

478:偽書 ゲッターロボDASH外伝 ハヤトの金矛の勇者 続き貼り
09/04/25 17:19:56 EJ2Gc1d9
「おとなしくしてればよいものを……もう少しでこっちはドン・クラーイの物になるのよ!」
「!?」
ハヤト達は後ろに振り向いた。そこにハヤトを騙した張本人、プリリンが待ち構えていた。
「てめぇがプリリンかぁ!!よくもハヤトを…世界をめちゃくちゃにしやがって!!」
「ガキがあたしにえらそうな口きくんじゃないわよっ!」
「なんだとぉ!?」
「この世界がこっちの手に堕ちれば伝説の矛とか盾とか関係なくなるのよぉ~~~!」
マタ達はその言葉に立ち向かう。
「そんなはずはない!!矛と盾はドン・クラーイを救うんだ!!」
しかし一番怒っていたのはハヤトだった。
「プリリンお姉さん…よくもボクを騙したな…よくもマタを酷い目に合わせてくれたな!
ボクはもう許せない!!」

しかしプリリンはハヤト達の言葉を聞くはずがなかった。
「…もういいわ!「選ばれし者」ごといただいちゃう!」
するとプリリンはいきなりしゃがみ込んだ。
「ヘンジル!!」
ボウン!
「プリリン・ザ・スピードキング!!」
プリリンはヘンジルで奇妙な形をした車に「ヘンジ」た。
「さあ…あたしを楽しませてよね♪」
ブロロロ!!
プリリンは高速でハヤト達に突進してきた。
「危ない!!」
「「うわあ~~~っ!!」
ハヤト達は間一髪で突進を避ける。
「こうなったボク達もヘンジるよ!!二人とも、走って!!」
ハヤト達は全力疾走で走り出した。
「待ちなさぁ~~いっ!」
プリリンも負けじとハヤト達を追いかけてきた。

「いくよっ!ヘンジル!!」
ギュンっ!!
マタは粒子と化し、二人を取り込んだ。そして
バン!!
マタも奇妙な車に「ヘンジ」た。しかしプリリンの車と比べて変だった。
ハヤト達がタイヤの上で走ることにより、タイヤもその連動で動く、なんとも情けない動力を持った車だった。
「あ~~ん!格好悪いよぉ!!」
「これ本当に速いのかぁ!?」
しかしマタだけは絶対的な自信を持っていた。
「二人の強い意志の元で作られた「マッタ轟」はプリリンに負けるはずがないよ!!」
「「うう……」」
二人ともマタの感覚を疑った。

しかし明らかにプリリンの性能が良かった。もうすでにマタの後ろにまで追いついていた。
ガバァ~!
プリリンの車の前面が、鋭い牙の生えた巨大な口に変形した。
「あれはっ…オレたちを喰う気か!!」
「いやだぁ~っ!!」


479:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:21:24 EJ2Gc1d9
ガブッ!
ついに口はハヤト達に噛みついてきた。「ひぃぃっ!!」
「二人共、最大出力で行くよ!
「マッタ・ゴー!」」「ゴー!」
「ゴー!、……ネタが古いよぉ~っ…」
これより、ハヤト達とプリリンの激走!カーチェイスが始まった。

ブロロロォォ!
「もひもひィ、今ぁ?ウン平気ィ~♪」
プリリンは余裕そうに化粧とケータイしつつ、パンを食べながらハヤト達を追ってきた。
もうマナーもくそもなかった。
「てめぇ!マトモな運転をしやがれ!」
了はそんなプリリンに叱りつけた。
「うるさぁ~~~い!!そんなのあたしの勝手でしょ~~~っ!!」
プリリンは急にキレだした。
「了!!余計に怒らせてどうするんだよ!!」
ハヤト達が必死で逃げていると先に曲がり角があった。
キキィィ~!
マタ達は何とか曲がった。しかし、
「うっ…うわあ~~!」
ハヤトは曲がった時の衝撃に耐えきれず、マタ達から離れ、空へ宙を舞った。
「ハヤトォォ!!」
ひゅううううっ
飛ばされたハヤトはプリリンの方にめがけて落ちてきた。
「うわあ~~!」

プリリンはハヤトを見逃さなかった。
「ハヤト君♪食べちゃうわよ♪」
プリリンは巨大な口をハヤトに向けて、食べる体勢をとった。
「食べられたくないよぉ~~!!」
ズキィ!
ハヤトは頭痛に襲われる。今度は頭が割れそうな程の激痛だった。
「あがぁぁ~!!頭がまた…」
空中でハヤトは頭を押さえる。
(クウナラオレガクッテヤルゥゥ!!」
(うわあ~~!)

ドン!
ハヤトは何と喰われず、プリリンの目の前に着地した。
「あれっ?ちゃんと位置を確かめたのに…まあいいわ♪「選ばれし者」が目の前にいるから手間が省けたわぁ~っ♪」
ハヤトは顔を下に向けたままだった。
「ハヤト君?どうしたのぉ~♪お姉さんがかわいがってあ……ん?」
ハヤトは顔を上げた。
「!!!!!!!?」
プリリンが見たのははいつものハヤトではなかった…いや、見てはいけないものを見た。
「ひぃぃぃぃっ!!」プリリンの顔は恐怖で一気に青ざめた。
「ダーク様ぁ~~!!!」
グシャア!!

マタ達は必死で逃げていた。
「マタお姉ちゃん!ハヤトはどうなった!?」
「分からない!逃げるのに夢中だったから…」
「あのなぁ…」


480:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:26:52 EJ2Gc1d9
突然
ドワオオオ!!
プリリンの車は大爆発を起こした。
「!?」
「そんなバカな!?」
すると
ひゅううううっ…
ハヤトが飛ばされてきた。
「マタ~っ、助けてぇ~!!」

マタ達はハヤトを発見した。
「ハヤト!!大丈夫かぁ!?」
「ハヤト君!!無事だった!!」
ボン!
マタはヘンジルを解いた。
そして
ボフッ!
マタはハヤトを受け止めた。
プニュ…
ハヤトはマタの胸に当たる。
「マタの胸、柔らかぁい~~!」
「あう…………っ」
マタの顔は恥ずかしさのあまり、真っ赤になった。
「……いいな……」
その光景を見ていた了は羨ましがった。
「ハヤト君、どうしてプリリンの車が突然爆発したの?」
ハヤトは首を横に振る。
「ううん…分かんない…気がついたら爆発して、空へ飛んでた」
「そっか…なんでだろうね…?まっいいか」
「プリリンをやっつけたのか?」
「うん!!でもまだ安心はできないよ。敵のボス、「アセ・ダク・ダーク」が残っているはず…」
マタ達が話していると
ポッ!キュルルルル!
「うわっ!」
さっきの空間がまた違う空間に変化した。とても真っ暗でほぼ何も見えない。
「何だここは!?」「暗くて何も見えないっ!」
マタは深刻な顔をしていた。
「奴が……アセ・ダク・ダークが来る!!」
すると
ゴゴゴゴゴゴゴゴっ!!
すると地響きがなり始め、床から塔みたいな物が伸び出てきた。
「こいつが…敵の…ボス…」
「あ……っ」
塔から筋肉質の奇妙な格好をした男が出てきた。
「お初にお目にかかる。私はアセ・ダク・ダーク、こっちの世界も暗くしてあげよう……」
ハヤト達は呆然と見ていた。
「お前が…ダークかっ!?」
するとダークは歩きながら話した。
「私は選ばれしエリートだ。代々、人民を支配、贅沢な暮らしをしてきた……
貧乏でバカなお前ら下等生物は私の指示通り生きるのが幸せなのだ!
何にも考えず私に従え!!」
ダークの言葉にハヤト達は当然納得するはずがなかった。
「なんだとぉ!?んなバカな考えがあるか!!?普通に生活をして普通の幸せを送るんだ!」
了はそうゆうとダークはあざ笑う。
「ちっぽけな望みだ…たかが子供にここまでナメられるとはな…
貴様らは捨て子で親の顔も知らず、可哀相だな…クックック!」
その言葉にハヤト達はキレた。
「なんだとぉっ!!!人のことをバカにしやがって!何様だてめぇは!!?」


481:ハヤトの金矛の勇者
09/04/25 17:28:11 EJ2Gc1d9
「ボクはもうお前を許せない!!みんなと力を合わせて、お前を倒す!!」
「ダーク!お前の好きにはさせないぞ!!」
しかしダークは余裕そうに笑っていた。
「ムダだな…、愚か者に何を言っても時間の無駄使いだな…」
ダークはハヤト達を睨みつける
「ヘンジル!!」
ヒュルルルル!
ズドドドド!!
ダークは「ヘンジル」を唱えた。すると粒子に変形し、どんどん巨大になっていく。
「ウオ~~~~~ッ!!!」
ドォォン
何とダークは超巨大な竜に「ヘンジ」た。
「「わあ~~~ッ!!!」」
「こうなったらオレ達もヘンジルを使おう。マタお姉ちゃん!!頼むぜ!!」
「うん!!」
三人の心を一つにした。
そして
「「「ヘンジル!!」」」
ギュルン!
カッ!
「ダーク!!これがお前がナメていた子供の本当の力だ!!」
光の中から、見るからにとても強そうなロボットが出てきた。
「これなら…勝てるかも!」
「ダーク、いくぞ!!」
ダークは口を開け、パワーを収束させた。コオオオオ!
「死ねえっ!!」
ズハバババババハ!
ダークは無数の光弾を拡散させた。

「了、ボクに任せて、ゲッタァァァビジョン!!」
シュン…
ロボットは目に見えぬ程の高速移動で避けまくる。
ゴゴゴゴ
ダークはロボットを追ってきた。
「了、ダークが追ってくるよ!」
「オレにまかせろ、ゲッタァァァウィングゥ!!」
ぶわっ!
ロボットは背中からマントを展開し、空中に浮上した。
「よおし!!マタ、お願い!!」
「うん!!任せて!!」
ギュルルルル!!
ロボットは手を広げて回転し始めた。
ゴオオオ!!
ロボットの高速回転で巨大な竜巻が発生した。
「いっけぇ!!マッタ・トルネード!」
ロボットは竜巻をダークに投げつけた。ズゴゴゴゴっ!
「ぐわあああっ!」ダークは竜巻の直撃をくらい、上空へ吹き飛ばされた。
「今度はボクの番だ!!」
ジャキン!
ロボットの腕が巨大なドリルに変形し、ドリルをダークに向けた。
「ドリルゥ!アタァック!!!」
ドシュン!
ロボットはドリルをダークめがけて発射した。
ズガガガガガ!!
「ぎゃあああ!!」ドリルはダークの腹部を貫通した。ダークは地上へ落下する。
「よおし!今度はオレの番だぁ!!」
ウィーン…ジャコっ!!
ロボットの両肩が開き、中から巨大なキャノン砲が出てきた。

482:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:50:12 EJ2Gc1d9
シュイイイイン!
キャノン砲にエネルギーが収束し、落下中のダークに照準を合わせる。
「くらえぇ!!プラズマァァ!ノヴァァ!!」
ズギャアアア!
キャノン砲から高出力のビームを発射した。
「ぐええっ!!」
ゴオオオ…ン
ダークは直撃をくらい、地上を叩き落ちる。
「了!マタ!三人の力を合わせるんだ!!」
ハヤトのかけ声で3人は心を一つにする。
「おう!(うん!!」
ガシっ!
ロボットは手を平行にして、力を溜める。
ギュオオオ!
平行にした手を広げると巨大な剣が発生した。
「「「ソゥゥドォ・トマホォォク!!」」」
ロボットは剣を振り上げ、ダークに突進する。
「「「いっけぇ!!!」」」
ザン!
「あ゛あ゛あ゛あ゛~!!」
ロボットはダークを容赦なく斬った。
「ば…ばかなぁっ!!」
ドワオオオオン!!ダークは大爆発を起こし、消滅した。

………
「これで全ては元通りになるんだよね?」
「ボク達が世界を救ったんだね?」
すると
ガシャアアアン!
空間が割れ、元の施設の風景に戻っていく。
「あっ…元に戻っていくよ!」
マタは2人をみて笑う。
「2人共、本当にありがとう!ダークがいなくなれば「金の矛」や「銀の矛」も簡単に見つかるはずだよ!」
ハヤト達も思いっきり笑う。
「ハヤト、お前がこんなに笑うなんて初めてみたぞ!!」
「うん♪」
辺りは明るい雰囲気に包まれた。

しかし…
「はっ!?」
マタは何かに気づいた。
「ハヤト君!!了君が!?」
「えっ?」
ハヤトは了を見た。「!!?」
了は時間が止まったかのように体が硬直していた。
「うわあっ!ま…また止まってるぅ!!」「時間がゆっくりになっているんだ!!」
グーン!
次第に了はハヤトから遠ざかっていった。
「了!!」
ハヤト達は周りを見まわすとまた別の空間に変化していた。
「これは…ダークのヘンジル空間だ!!」
ハヤトは驚いた。
「ええっ!ダークはさっき倒したんじゃないの!?」
「さっきのダークは…偽者?」
「ええっ!?ボク…怖くなってきた…」
「大丈夫!!ボクが守ってあげる!」
マタはハヤトを勇気づける。
「フッフッフッフ……」
「!?」
ハヤト達が振り向くと、目の前に2つの鏡が現れた。すると鏡の後ろからダークが出てくる。

483:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:51:25 EJ2Gc1d9
「ドン・クラーイの王、アセ・ダク・ダークを倒したと思うとは…」
「おめでたい奴らだ……」
「なっ!!」
ついに本物のダークが現れた。
「ひい!!」
ダークはチョキにした両指を合体させる。
「ハヤト君!!危ない!!」
マタはハヤトをいそいでかばう。
「ダーク!!」
ビィィィィィ!
「うわああああ!!」
ダークは指から黒い光線を発射し、ハヤトをかばったマタに直撃させた。
「マタぁぁぁぁっ!!」
カチン!
何とマタはダークの攻撃を受け、石化してしまった。
ハヤトはいそいで石化したマタに駆け寄る。
「マタ!!マタ!!返事してよ!!いやだよ!!」
ハヤトは恐怖で体中が震えていた。
「フッフッフッフ…ギャ~~~ッハッハッハ!」
ダークはハヤト達を見て高笑いした。
「ひいい…」
「確かにお前達は強かった…しかしマタが石化した今、もうお前を助ける者は誰もいない!
「金の矛」と「銀の盾」の伝説など、お前には何の意味もなかったのだ!
ちなみにマタの父親を葬ったのもこの私だ!」
「…………」
ハヤトの顔はものすごく青ざめていた。恐怖感と絶望感が残酷なまでに体中が震えらせる。
ハヤトは石化したマタを見ると、マタの目から一滴の涙が流れていた。
よほど悔しかったのだろう、ハヤトを守れなかったことを後悔しているのだろう、その思いがハヤトにどんどん伝わってきた。
「マタ……」
ハヤトはダークを睨みつけた。
「よ…よくもマタを…ボクはお前を封印してやる!」
その言葉にダークは焦る。
「そ、それだけはやめてくれぇ!!」
ハヤトは体勢をとる。
「フーイン!フーイン!ボイン!ボイ~~~ン!」
「ぐあああああ!!!」
ハヤトは呪文を唱えるとダークはのたれうちまわった。
「や…やった…!」
しかし
ダークはピンピンしていた。
「……なんてな!!オレ様の空間で「ア法」が使えるわけないだろうが!この阿呆ぅが!!」
「うあ……」
シュ…
ダークは顔をハヤトの顔に近づけて脅した。
「「どうする」?、ハヤト君…?」
ハヤトの精神は恐怖で限界にきていた。
「うわあああああっ!!!」
ハヤトは一目散にダークから逃げ出した。
(もういやだ!!これは夢なんだ!早く覚めてお願い!!」
しかし
ミヨイン…ミヨイ~ン…
床から大量のダークの部下達が飛び出してきた。たちまちハヤトは囲まれ、逃げ場を失った。


484:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:55:55 EJ2Gc1d9
「もう終わりだ!」
「!!」
振り向くとダークが待ちかまえていた。 「いやっ…いやっ…」
「たった五年しか生きていない、何の役にも立たんガキだ…ましてや泣き虫で弱気なお前はなおさらだな…
もういい!こんなガキはこの私が直接手を出すまでもない!
我が部下達よ!このガキを始末しろ!」
「はい…ダーク様…」
「うっ…」
ハヤトは何もかも諦めかけた。
突然
ズキィィィン!
「ぎゃああああっ!」ハヤトはこれまでにない頭痛に襲われた。
「あがああああ!」
ハヤトはその場でうずくまった。
(なんか…変なモノが…コミアガッテクルァァ!ウギャアア!」

「ん……?」
ダークはハヤトの異変に気づく。ハヤトが明らかに苦しそうだ。
「フハハハハ!恐怖でもう混乱しているのか!いい眺めだ!!
よし、部下達よ!いけ」
「はい…ダーク様…」
ガサガサっ!
ダークの部下達はハヤトに襲いかかる。
そしてハヤトのいた場所はたちまちダークの部下達に覆い尽くした。
「フッフッフッフ…!これで「選ばれし者」も終わりだ…」

しかし
ズバアアアアン!
ダークの部下達は一気に吹き飛ばされた。「なっ!!なんだ!!?」
ダークはハヤトのいた方向を見た。
「なっ…なんだとぉ!!?」
ダークは見たのはとても信じられないことだった。
なんとダークの部下達の体がバラバラにされていた。
そこにはダークの部下の首を食べている血まみれのハヤトの姿があった。
「キっ…キヒ!!」
今回はここまでです。
ついにラストバトルへ突入します。この先どうなるかまだ考えてません。
けど必ず完結させて見せます。

485:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 23:44:03 rjNmfGog


486:ハヤトの金矛の勇者 ラスト貼り
09/04/26 19:01:26 kVNTOzIP
………………………
ここは万能移動要塞「ゲット・ボマー」の指令室。
そこに8年前、浅間山山麓での大事故の元凶である科学者「早乙女賢」の血縁関係を持ち、
この要塞の司令官「早乙女達人」とメカニック部門の権威で、宇宙最狂のマッドサイエンティスト「敷島博士」が話しをしていた。
ブゥーッ!ブゥーッ!
突然サイレンが艦内に鳴り響く。
「どうした!?」
モニターに出たのはムサシだった。
「司令!ハヤトがまた暴走してます!」
達人は頭を押さえてため息をつく。
「はあっ…またか…、スーパートランキライザー(強力精神安定剤発射装置)で落ち着かせろ」
「はいっ!」
プツン!

「どうしたんじゃ?またハヤトか…?」「そうです…」
達人は崩れるように椅子に座り込む。
「しかしハヤトのあの性格に困ったものです…」
少し間を置いて、敷島博士は立ち上がり、指令室からゲッターロボの格納庫を眺める。

「ゲッターロボ」は対イデア用最終兵器で、「アンチゲッター線(闇のゲッター線)」というエネルギーで起動するスーパーロボットである。
「ゲッターロボ」は三機の戦闘機「ゲットマシン」から構成し、ゲットマシン同士が後ろから合体することにより、ゲッターロボになる。
さらに、ゲッターは三形態あり、合体する順で攻撃力が高い空戦用「ゲッターⅠ」、高速戦闘を得意とする陸戦用「ゲッターⅡ」、パワー、装甲が高い海戦用「ゲッターⅢ」となる。
まさに変幻自在、無敵で開発者、敷島博士にして「究極の殺戮兵器」と称されるほどの能力を秘めたスーパーロボットだった。
そのゲッターロボを操縦するのが「了」、「ハヤト」、「ムサシ」の「チーム・ゲッター」である。
その中でもハヤトは要監視人物であった。

敷島博士はゲッターロボを見ながら口を開いた。
「奴の特性を生かせば、イデアなんぞ敵じゃないんだがのう」
「ハヤトの出生によると、奴は検査で生まれてすぐに脳波に異常があったらしいですね」
「ふむっ…物心つく前に親に捨てられて…可哀相な奴じゃ」
敷島博士はさらにハヤトについて話し出す。
「奴は本当は「チーム・ゲッター」のリーダーになれる素質は充分にあるんだがなぁ…
戦闘能力、特に殺戮に関しては三人の中ではダントツでハヤトが高い。」


487:ハヤトの金矛の勇者 ラスト貼り
09/04/26 19:03:12 kVNTOzIP
「しかし、問題は奴の性格ですね…」
「ああ…、奴は普段は冷静だがその本性は「凶暴にして凶悪」だからな…。「キチガイ」と言われても仕方がない。
だから奴はいつも精神安定剤を随時服用して、本性が現れるのを防いでいるワケじゃ」
「しかし奴がいつからあんなに精神が不安定になったんでしょうね…?」
「それなんじゃが、ハヤトは子供の時に施設にいたらしいがな…そこで本性が現れて、子供を数人虐殺したらしい…。
それでハヤトはその後、精神病院に行かされたらしい。
安定剤を飲み始めたのもそこからじゃろう。
奴を戦闘時に「覚醒」させてやるのも良いが…全く手がつけられなくなるのがたまにキズだがな…」
「ふむっ…」

その「本性」は「凶暴にして……」
「凶悪!!」
………………………
「…………」
ダークは今の現状を見て、 大量の冷や汗をかいていた。

グチャっ!ズバア!ザクっ!
「ぎゃああああっ!」「ダークさまぁぁ!!」
ハヤトはダークの部下達を素手で胴体をバラバラにしていく。
ある者は引きちぎられ、ある者は咬みちぎられ、そしてある者は爪で引き裂かれた。
「俺はお前達が好きだぁぁっ!!こんなに醜く殺せるんだからなぁぁぁ!!」
ハヤトの顔はもう今までのハヤトの顔ではなかった。
顔中に血管が浮きまくり、目も興奮過剰で充血していた。
ハヤトは今「狂気にとりつかれた」。
「ひぃぃ…!」
部下がハヤトを恐れ、逃げようとした。 ガシッ!
「楽しんで」いるハヤトから逃れることはできなかった。
「めえぇぇぇぇぇぇぇっ!」
ザクッ
「うぎゃあああ!」
もうそこはバラバラ死体と飛び散った血だらけで地獄絵図のようだった。

「お前は一体何者だ!?」
「あ!?俺かぁ!?俺はハヤトだぁ!」
「なっ何!?」
「これが俺の「本性」だ!!」

ついにハヤトは「狂気の本性」を覚醒させた。
「ふっ…ふざけるなぁ!!」
ダークはまたチョキを重ねる。
「ダークっ!」
「!?」
シュン!
ドゴオオオ!
ダークの攻撃が炸裂した。辺りに粉塵が巻き起こる。
しかし
「!?」
ハヤトは無事だった。そこにいたのはあのクロだった。
「クウ~~!!」
キュイイ~ン
クロは何と「ヘンジル」を使った。
「ハヤト君を僕を使って!」
なんとクロは銀色に輝く盾に「ヘンジ」た。


488:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:10:52 kVNTOzIP
「「銀の盾」だとぉ!?」
ダークは驚いた。
「ボクの本当の姿は「銀の盾」のギンギンさ!!」
なんとクロの正体は伝説の「銀の盾」だった。
「僕はハヤト君を選んでよかったよ、五歳児ハヤト君のおか……ん?」
ギンギンはハヤトを見た。しかし今のハヤトは今までのハヤトと全く違っていた。
「誰だクソてめぇはよぉ!!殺すぞ!!」
ギンギンはびっくりした。ハヤトから威圧感と危険な匂いが伝わってきた。
「ハっ…ハヤト君…?
しかしハヤトは狂気的な笑いをした。
「しかしまあ、役に立つなら使ってやる!!しかし使えないんならお前を捨てるぞ!」
「ひぃぃいいい!!」
ギンギンはハヤトに対しての恐怖感を覚えた。

ダークは攻撃体勢に構えた。
「ダーク!!」
ビィィィィィィ!
バリバリ!!
ギンギンはダークの光線を受け止める。 「安心して!!ボクはダークのあらゆる攻撃も前からなら防いでみせるよ!」
「当然だぁ!!俺の役に立たねえ奴はいらねえな!!」
「うう………」
ギンギンは段々ハヤトが「選ばれし者」でよかったのか不安になってきた。

一方、攻撃が効かないことが分かったダークはいらいらしてきた。
「お~の~れ~!!
封印できずとも痛みつけることは出来るぞ!」
しかしハヤトはその言葉に興奮した。
「ひゃはあっ!キサマを俺が醜い姿にするまで遊んでやるァァ!」
しかし、ギンギンはハヤトを止めに入る。
「てめぇ!!邪魔するならこの場で捨てるぞ!!」
「ハヤト君、「金の矛」を持っていない君がダークと戦っても圧倒的に不利だ! 「金の矛」はハヤト君の近くにあるはずだから探すんだ!」
「ちぃ!ふざけやがってぇ!俺は俺のやり方でやらァ!ごちゃごちゃいってっとぉ…」
「頼むよハヤト君!ダークを倒せるのは君しかいないんだ!」
ふとハヤトは思いついた。
(けどもし「金の矛」を手に入れたら……くっくっくっ…)
「分かった!その代わりに「金の矛」まで案内しやがれ!伝説の物ならお前達は自分達の居場所ぐらい分かるだろぅ!」
「えっ…ムリだよそんなこと…」
「ほぉ!そうかぁ!ならお前は役に立たなかったなぁ!!」ハヤトはギンギンを投げ飛ばそうとした。
「ちょっ!!待ってよ!!探してみるよ…」
(うう…このハヤト君コワイよぉ~っ!!)

それを聞いたダークは部下達に命令を下す。
「「金の矛」を見つけさせてたまるかぁ!!お前達!全力であのガキを始末しろ!」

489:ハヤトの金矛の勇者
09/04/26 19:12:14 kVNTOzIP
「うおおおお!」ダークの部下達は全力でハヤト達に襲いかかった。
「いいぜぇぇ!!そっちから向かって来るなんてよぉぉ!!」
ハヤトは急激に興奮した。
ドクン!ドクン!ドクン!
ハヤトの脈拍はすごぶる早かった。

ザシュ!!バキ!ブシャアァ!
「ハアッハ!!ハアあああハアアあああっ!!!!」
ハヤトは鬼神のごとく、奇声を漏らしながらながら部下達を「喰って」いく。
「ドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリィィ!!!!」ズドォォ!!

「ハヤト君!「金の矛」を探すのが先だよ!!」
「んなら早く案内しやがれぇ!!」
「うう………っ」

ギンギンはハヤトの部屋へ行かせた。
ダークも必死で後を追いかける。
「ガキぃ!どこだ!!」
ダークはハヤトを発見した。しかしハヤトは「銀の盾」の他に何かを持っていた。
「何だそれは…」
ハヤトが持っていた物…それは部屋に落ちていた何の変哲もない定規だった。
キュイイ~ン!
定規は「ヘンジル」で別の物に変化した。
キラキラっ…
ハヤトの手には黄金色に輝く物…「金の矛」があった。
「これが「金の矛」かぁ!」
「はじめまして、ハヤト君!私は「金の矛」のキンキンよ!」


490:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:17:20 kVNTOzIP
しかしハヤトはなぜかキレていた。
「てめぇ!気持ちワリぃ声出すんじゃねぇ!吐き気がするぜ!」
ハヤトの言葉にキンキンはショックを受けた。
「なっ…!?レディーに向かって失礼よ!」
「おめぇはもうオレに喋んな!ムシズが走る!!」
「何ですってぇ!!」
喧嘩勃発寸前でギンギンが止めに入る。
「二人ともやめなよ!ダークがすぐそこにいるんだよ!」
「あなたは…ギンギン!?久しぶりね♪」
「うん、1582年ぶりだね!」
キンキンとギンギンが話していると、 ハヤトはしびれをきらす。
「ガタガタうるせぇぇぇ!!てめぇら、分解されてぇぇのかぁぁ!!」
(うう…)
キンキン達は黙り込む。
(ねえ…この子が本当に「選ばれし者」…?)
(もしかしたら「選ばれし者」を間違えたかもしれない…)

一方、ダークは「金の矛」がハヤトが持っていたことに驚いていた。
「伝説の矛と盾が揃っただとぉ!?
こしゃくな!!」
ジャキーン!
何とダークは背中から光輝く二本の大剣を取り出した。
「ダークブレード!!伝説の武具などドン・クラーイには必要無いのだ!!」
ズバッ!!
ハヤトは一瞬でダークを真っ二つにした。
「不意打ちとは…卑怯だぞ…!」
しかしハヤトは聞いてはいなかった。
「これがぁぁ…オレの力だぁ…これがぁぁ…オレの力だぁぁぁああ!!」
ハヤトは伝説の武具を手にしてたことにより、狂気の声を上げていた。

しかし、
「フフフフ…」
「フフ…」
ダークは死んではいなかった。しかも二人に分裂していた。
ハヤトはダークを見るなり、歯を出して笑った。
「ウレシいぜ…俺をここまで楽しませてくれるなんてよぉ…お礼にキサマらを喰ってやるよぉぉ!!!」

「「だあっ!」」
二人のダークは一斉に襲いかかる。
キン!ガキィ!キンっ!
もの凄い接近戦の応酬だ。ハヤトは矛と盾を駆使してダーク達に立ち向かう。
「「だあっ!」」
ドゴオオオン!
ハヤトはダーク達の攻撃に弾かれ、壁に激突する。
「ククク…何が伝説の武具だ!恐れる事などなかったな…」「ガキをやった後で溶鉱炉で溶かしてしまおう!」
「くっ……」
ハヤトは立ち上がったがふらふらだった。無理もない。狂気を覚醒させたとはいえ、体はまだ子供だ。
力的にも体力的にもダーク達と比べたら圧倒的に不利だった。
「お前一人の力などその程度の物だ!」
「自分の力の無さを呪いながらここで散るがよい!」


491:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:18:54 kVNTOzIP
ダーク達はハヤトをあざ笑った。

「ハヤト君!大丈夫!?」
「しっかりしてハヤ……えっ!?」
ハヤトの体は震えて笑っていた。
「おれをぉぉ…あざ笑ったなぁああっ!!おれをぉぉぉあざ笑ったなぁあああああっ!!」
ハヤトはついにぶちギレ、キンキンを空にかざした。
「めぁぁぁぁああああ!!」
グサッ!
ハヤトは何とキンキンを自分の肩に突き刺した。
「なっ…!?何するのハヤト君!?」

ハヤトの肩から大量の血液が流れ出てくる。
「ケアアアアアアア!!ギャアアアアアアアアア!!」
ついにハヤトは暴走した。その顔はもう人間の顔をしていなかった。体中に血管が浮き出ていた。

ギンギン達、ダーク達はハヤトを暴走を見て、一瞬で震え上がる。
「「ハッ…ハヤト君……」」
「こ…こいつ…」
「狂ってやがる……っ!」

「ウギャアアアア!!」
暴走したハヤトはダーク達に襲いかかる。
ズドォォ!ドゴオオオン!
ハヤトはダーク達を圧倒していく。もう五歳児の身体能力ではなかった。
さらに伝説の武具の力も相まって、ハヤトの力は異常なまでに増大する。
「ぐああああ!!!」
「なんだ…っ?こいつの力は!?」
ハヤトは笑っていた。しかし普通の笑い方ではない。「狂暴にして狂悪」のハヤトにふさわしい狂気の笑い方をしていた。
「ドワオォオオオ!!!」
ドギャアアア!

「「ヤバい!!一時退散だぁ!!」」
ダーク達は明らかに不利と分かり、逃げようと背を向けた。
グシャアア!!
「ぐああああ!!」
一人のダークから悲痛の叫び声が聞こえた
ハヤトはダークの腹部を突き刺していた。
バシュュウ!
一人目のダークは粒子となり、消滅した。
残ったもう一人のダークは今までにない恐怖にさらされた。
「バカなっ…?こんなガキにこのドン・クラーイの王がぁ…っ」
「アヒァヒァヒァァァァァァ!!」
そして…
ドグシャ…
…………………………

「あっあれ…ボクは…?」
ハヤトは元のハヤトに戻っていた。
「こっこれは…?」
ハヤトの手に持っていたには伝説の「金の矛」と「銀の盾」だった。

「ハヤト君、元に戻ったの?」
すると銀の盾は喋り出した。
「うわあああ!盾がしゃべった!!?」「そっか…君はあれから知らないのか…。ボクは「銀の盾」のギンギン。そして…」
「ハァイ!私は「金の矛」のキンキンよ!!」


492:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 19:22:56 5AeRGGjY


493:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:24:22 kVNTOzIP
「君達が…「銀の盾」と「金の矛」…」
ハヤトは何かに気付いた。
「あっ!そういえばダークは!?」
「ダークはもう消滅したよ!君がダークを倒したんだよ!」
ハヤトは驚いた。全く何があったかわからなかったからだ。
「ダークは…ボクが倒した…?けどどうやって…?」
キンキンとギンギンは少し落ち込む。
「それは…君は知らない方がいいよ…絶対…」
「うん…」
「?」
ハヤトはギンギン達の態度に疑問をもった。

ハヤトはふと金の矛を見た。黄金色に輝き、神々しい存在感があった。
「……ヒッ………」
ハヤトはギンギン達にきいてみた。
「でもどうして二人はボクを選んだの?」
「一目惚れかしらね…「愛」よ。好きになったってこと!君ならきっと世界を救うことができると思ったのよ!」
「そうそう!ボクらは伝説を作り続けている。「伝説」って人の物語だからね…たいてい好きになったか嫌いになったかのお話なのさ!」
「ハヤト君は本当によく頑張ったわ!私達から何か贈り物してあげる!」
「どんなに高いおもちゃでも大丈夫だよ!!」
ハヤトは迷う。いきなりそんな事を言われてもわからなかった。
ハヤトは決断した。
「ボクは…高いおもちゃなんていらない…ただ……マタを…マタを元に戻して!!」
ギンギン達は大喜びで答えた。
「「モチロンだよ!!」」

ハヤト達は石化したマタの所にいった。
ギンギン達は力を集中する。
「「せーのっ…「キンキンがギンギン」!!」
「え~~?そんなのが呪文なの?」
シュワワワ…
すると石化したマタが段々元に戻っていく。
「ん……ボクは……?」
マタは元に戻った。そしてすぐにハヤト達に気付いた。
「「金の矛」に「銀の盾」に……ハヤト君!!」
ハヤトはマタが元に戻り、嬉しかったのか、涙が溢れていた。
「マタァ―!また会えたぁ~~っ!!」
ハヤトはマタに泣きながら抱き付いた。


494:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:29:30 kVNTOzIP
マタはそんなハヤトを優しく受け止めた。
「マタァ!元に戻ってよかったぁ!」
「ありがとう、ハヤト君…大変だったろうね!」
マタも少し涙が溢れた。
辺りは暖かい雰囲気に包まれた。

しかし
「……………」
ハヤトは急に無口になった。
「ハヤト君、どうしたんだい?」
するとハヤトはマタにこういった。
「…ねえ…マタ、お願いがあるんだけどいい?」
「えっお願い?いいよ!君は世界を救った英雄だ!何だって言って!」

ハヤトはするとこういった。
「じゃあいいかな…この「金の矛」の切れ味、試していい…?」
「え?」
ドスっ!!
「なっ…がはっ…」
何とマタの腹部はキンキンに貫かれた。
「ハっ…ハヤ…ト…くん…?」
「「マタァァァァ!!!」」
ギンギン達は叫んだ。
ズブっ…
ハヤトはキンキンを握りしめ、マタの腹部に押していく。
「イヒっ…ヒッヒッ!」
「うわあああ!!痛い!痛い!痛いぃ!」
マタはあまりの激痛にのたれうち回る。
「まっ…まさか…」ギンギンは気付い。た
そう……ハヤトはまだ狂気をはらんだままだった。

「ひっ…酷い!!なんてことをすんのよぉ!!」
キンキンはハヤトに怒るがハヤトは聞いてなかった。

マタは腹部を押さえてなんとか立ち上がり、ハヤトを見た。今まで知っているハヤトではなかった。
「ハヤト…君…なんで…?」
するとハヤトは口を開いた。
「るせんだよぉ!!このアマが!何様のつもりだバカがぁ!!」
「なっ…」
「これがぁぁ「本当」のオレ様だぁぁ!!」
「なっ…なんだってえ…?」
マタの腹部から血が大量に溢れでてきた。出血で目が霞む。
するとハヤトから衝撃の事実が明らかになった。
「オレ様はなぁ、今まではコイツの意識下で潜んでいただけだ!
こいつは今までは弱虫で泣き虫でどうしようもねぇクズなハヤトだった。
しかしなぁ…それはオレ様が作り出した仮の人格だ。本当のコイツの人格はオレ様だぁ!
あと、プリリンてウザい女を殺ったのもこのオレ様だぁ!」「「「!!!!?」」」

そう…最初の内気なハヤトは偽物だった。今のハヤトこそ、「正真正銘」のハヤトだったのだ。

「ありがとよぉ!楽しませてくれてぇぇ!しかしな…もうテメェらはもう用済みだぁ!!」


495:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:31:13 kVNTOzIP
マタはこれ以上にない恐怖感と絶望感、そして激痛を味わった。

「キ…ンキン…ギンギン…ボ…ボクを助け…て」
しかしキンキン達はなんの反応もない。
「どっ…どうしたの…?」
すると
「アヒァヒァヒァ!」
「!?」
ハヤトはいきなり笑い出した
「こいつらはもう死んだよ!さっき、こいつらの核を見つけて潰した。
グシャ!てなぁ!!」

「……………」
マタは涙が込み上げてきた。
「こんな…奴を…「選ばれし者」に…したなんて…」

「今さら後悔すんのがおせぇんだよぉぉぉ!!!マタァァァァ!!」
ズボっ!
「目だぁ!耳だァ!鼻ぁ!」
「ぎゃああああぁぁ!!!!」
マタはキレたハヤトによって顔の各部位を潰されていく。
バタっ!
マタは倒れるが、それでも這いつくばって逃げようとする。
目も潰され、耳も鼻も無残に引きちぎられ、マタはもう人間の顔をしてなかった。
「うう……誰…か…助け……っ」

しかしハヤトはそのまま逃がすはずがなかった。
「逃ィげんなよぉ!マタお姉ちゃぁぁん!!」
ガシッ!
ハヤトは瀕死のマタを掴み、引きずり回す。

バキッ!!ゴキッ!グシャァ!!
「イイっヒッヒッヒッ!!アヒァヒァヒァァ!!!」
ハヤトは素手で瀕死のマタを容赦なく襲いかかる。
「……………」
マタはもう意識がなかった。それでもハヤトの暴虐は止まらない。

……「選ばれし者」をハヤトにしたのが間違いだったのかもしれない。
結果的にはハヤトはドン・クラーイを救ったかもしれない。
しかし、ハヤトの本性を知らなかったばかりに、キンキンやギンギン、そしてマタまでもが狂気の犠牲になった。
しかし、本当の犠牲者は事件に巻き込まれ、その挙げ句に凶暴と化した「ハヤト」だったかもしれない……

…………
「……くん…ヤトくん…ハヤト君!!」
「はっ…!!」
ハヤトはハッと気がついた。


496:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:34:34 kVNTOzIP
ハヤトはベッドで寝ていた。ハヤトは全く状況がつかめなかった。
「ここは…どこ……」
ハヤトの目の前に白衣を着た医師だった。
「ここは病院だよ。もう落ち着いているね」
「えっ…、何…?」
ハヤトはダークとその部下達に囲まれてから、それ以降の記憶が全くない。
「君は全く知らないのかい?あんな事をしといて…」
「あ…んな事…?」
「とにかく君は絶対安静が必要だ!もし感情を抑えられなくなったら、そこにいる看護婦さんがいるから大丈夫だよ」
「……?。ボクは一体……?」

ハヤトはあのあと看護婦さんから何があったか話をきいた。
朝、施設の従業員が仕事に来た。
するとそこに無残な姿で倒れている子供達と子供の頭を地面に何度も叩きつけている血まみれのハヤトを発見した。
従業員はびっくりしてハヤトを止めようとしたが暴れて手のつけようがなかった。
そこで病院と警察に要請してもらい、強力な鎮静剤を打ってなんとか落ち着き、精神病院に運ばれたらしい。

「了は…マタは…どうしたのかな…?」
ハヤトはベッドの中でいつもそう思っていた。
今までは全て夢だったのか…しかし妙に感覚があった。
了は何故か施設の倉庫で気を失っていたが、これといった怪我はなかったらしい。
ハヤトはそれを聞いてホッとした。

ある日、ハヤトは病室で絵を描いていた。
それは自分と了、そしてマタの事を描いた絵だった。
(ボクはすごい冒険をしました。このことはずっと…ずっと覚えていこうと思います。
大人になっても覚えておこうとおもいます。マタにまた会えるといいなあと思います。)………………………

ハヤトはあの時の絵を見て感傷に浸っていた。
「そうか…あれからだったな…オレが精神安定剤を飲み始めたのは…
そしてあの大事件が起きて、世界中でイデア共が生まれちまった。
ふっ…夢だったのか現実だったのか知らねえがな…マタはもうこんなオレとあってくれねえな…ふふ…」
ブゥーっ!ブゥーっ!!
突然サイレンが鳴り響いた。
すると部屋のモニターに了達が写る。
「ハヤト!ニューヨークにイデアが出撃した。「チーム・ゲッター」出撃だ!」
ハヤトは立ち上がった。
(マタ…遠くでオレの生き様を見ていてくれ…)
「ああ!今行くぜ!イデア共!テメェら はオレが八つ裂きにしてやる!」


497:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/04/26 20:54:18 kMz47uzS
終了でしょうか?
投下乙です。

宜しければ、第十一話、投下します。

498:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話①
09/04/26 20:56:29 kMz47uzS
地上の光景は一変していた。

荘厳なる吐藩の山々はそこには無く、山脈には幾重にも亀裂が走り、
壁面の如く切り立った断層が、さながら終末の光景すら思わせる。

そして、人類の生死を背負う赤髪の少年の姿も、そこには無かった。

「くそッ! 返事をしろ、マーズ!!」

「落ち着け! 拓馬、ガイアーは無事だ」

土埃を掻き分けアークを飛ばす拓馬に、獏が注意をうながす。
上空を見やると、両腕を胸元でクロスさせたガイアーが、機械特有の冷めた視線で下界を見下ろしていた。

「ガイアーがああして静止している以上、マーズはまだ生きているハズだ
 もっとも、マーズの身に何かあったなら、今頃地球はガイアーごと消滅していただろうけどな」

「そんな事は分かってるさ!
 だが、マーズが本当に無事なら、脱出のためにガイアーを動かしているハズだ
 アイツは気を失っているのか、あるいは、ガイアーを呼べない程に消耗しているのかもしれねぇ」

「そ、そうか! それじゃあ急いで探さないと…… おい、拓馬、アレは何だ?」

「何だと…… うおっ!」

地上の有様に意識を奪われ、二人は【それ】の飛来に備える事が出来なかった。
レーダーに気付いた時には、それは既にゲッターの後方まで迫っていた。

「くっ」

かろうじて機体をよじらせ、間一髪で直撃を避ける。
瞬間、拓馬の視線が謎の飛来物と交錯する。

それはさながら、空飛ぶ生首。
ヒラメ、あるいは手足の無いゴキブリといった方が近いか、触覚の代わりに二本の角を備えた流線形の物体。
メタリックな外装は髪の毛のように幾筋かに分かれ、
そして、甲虫ならば腹部に当たる部分には、中性的な顔立ちのロボットの頭部が存在した。

「コイツ…… ぐっ!? グアアアァァッ」

直後、強烈な放電がすれ違いざまに拓馬達を襲う。
白色の閃光がスクリーンを覆う中、反射的に拓馬がレバーを倒す。
だが、神体は一瞬にして前方へと逃れ、闇雲に振るわれた巨拳がむなしく空を切る。

「クソッ! あの図体で、なんてスピードしてやがる」

「―!? ヤベェぞ、拓馬! ヤツの狙いはマーズだ」

強力な加速でアークを引き剥がした神体が、低空飛行で電撃を周囲へ撒き散らす。
狙いもへったくれもない稲光の暴力が、大地を抉り瓦礫の山を吹き飛ばす。
このまま神体のなすがままにしておいては、いずれは身動きのとれないマーズが巻き添えとなる事であろう。

「バカ野郎ッ! テメェの相手は俺だろうがッ!!」

拓馬が叫び、神体の背面目掛け一条のビームを放つ。
だが、神体もその行動は予測済みであったのだろう。
いち早く機体を旋回させて光線を避け、再び雷鳥と化してアークの眼前へと迫った。


499:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話②
09/04/26 20:58:11 kMz47uzS
「ウオオォォォッ!!」

電撃が両腕の筋肉を強張らせ、閃光が視界を、轟音が聴覚を奪う。
それでも尚、白刃を振り下ろそうとするアークの右腕をかいくぐり、神体の渾身の体当たりが腹部へ直撃する。
衝撃でアークの胸甲が蕩けて爆ぜ、傷口から、無骨な機器に覆われた炉心がチラリと覗く。

「グッ ううっ…… ゲッターの外装を砕いた、だと!?」

「電撃だッ! あの電撃が金属を溶かし、装甲を劣化させているんだ」

獏の推測、だが、それだけではない。
ウラヌスの真空波、スフィンクスの超高熱、そして今、三体目の高電圧。
度重なる神体との連戦が、傷口を癒す事の出来ないゲッターの鋼鉄のボディを、徐々に蝕んでいたのだ。

「―ついに底が見えたな。ゲッター!
 ウラヌス、ミロ、シンよ、お前達の仕事は無駄にはせんぞッ!!」

神体の中で、男の片眼鏡が怪しく瞬く。
ブスブスと金属の灼ける匂いを漂わせたゲッターが、ガクンとひとつ痙攣し、両肩を落とす。
抵抗の術を失った空中の獲物目掛け、男が機首を翻し、猛烈な加速をかける。

「もらったぞッ! ゲッタァ―ッ!!」

「……バカめッ! かかりやがったなァ、生首野郎ッ!!」

「何……!?」

突如、ゲッターの背面が展開し、八枚の鋭利な翼が扇状にバサリと開く。
その時、雷神の風貌を宿した悪魔の胸元が、奇妙な緑色の輝きを放つを、監視者の男は見た。
直後、バチバチと帯電する翼が、一斉に発光を始める。

「サンダァアァァ ボンバアァアアァァ――ッ!!」

「グムッ! ウ、ウオオッ!?」

電撃と稲妻、閃光と衝撃、轟音と爆音が激突し、両機体の周囲から全ての情報が消える。
慣性のまま、猛スピードの神体の頭部は、身動きのとれないゲッターの胴を両断するかに思われた。
が、予想された手応えは無く、神体は無為に閃光の雲を突き抜けた。

「これは…… ヤツらは何処に……?」

監視者の男が周囲を見渡すが、視界には一面の青空と、崩壊した大地が広がるのみであった。
それでも監視者の男は取り乱すことなく、手元の操作盤を動かす。
神体の中から本体同様の、小型の流線型の機体が幾つも射出される。
それは、高速戦闘を行う本体をサポートするための、無数の監視ロボットであった。

―だが、結果的には、男がロボットのカメラ操作に意識を移した一瞬が、死闘の明暗を分けた。

「―! しまった! 上か!?」

「一発勝負だッ! いくぜ、獏!」

「オオッ!!」

「 チ ェ ン ジ !! ゲ ッ タ ー カ ー ン だ ッ !! 」




500:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話③
09/04/26 20:59:32 kMz47uzS
片眼鏡が見上げる遥か上空より、恐るべき速度で三体の戦闘機が迫る。
一機を包み込む形で二台が上下からドッキング。
おぞましき異世界の乱入者が、神体の頭上で巌の如き変貌を遂げる。

「クッ、回避を」

「遅ぇぇ―!!」

引力に引かれるままに、岩石の如き巨体が加速する。
両肩の大型スパイクが勇ましく回転し、カーンの全身をすっぽりと包み込む。
見るからに頑丈そうな体躯を備えていた三体目のゲッターは、瞬く間に頑丈そうな砲弾そのものと化した。

「グオッ くっ、こんな…… 監視者を、六神体を舐めるなァ―ッ!!」

「ウルせぇ! このまま擦り潰してやらァ!!」

規格外の弾丸の衝突に、平べったい神体のボディが大きくえびぞり、機体が急速に落下を始める。
唸りを上げるスパイクが容赦なく火花を散らし、眼下に地面がみるみる迫る。

「うおおおおお!?」


ドワォ!!


痛烈な衝撃が再び大地を揺るがし、砕けた岩盤が土柱と共に巻き上がる。
カーンと地面にサンドイッチされた神体は、強固な装甲のド真ん中を穿たれ、やがて、その機能を停止した。

「や、やった…… あとはマーズを……」

「まだ終わっちゃぁいねぇ!!」

「た、拓馬!?」

摩擦熱で蒸気を上げるカーンのハッチをこじ開け、拓馬が瓦礫の海と化した地表に降り立つ。
相方の突然の暴走に、驚いた獏が素っ頓狂な声を上げる。

「野郎、地表スレスレで脱出しやがった! マーズを狙っていやがるんだ!」

「まさかっ!? いくら何でもそんな事……」

出来るかもしれない、と、マーズと出会った時の事を思い出し、獏が考え直す。
無性生殖人間は、風のような速さで走り、十メートル以上もの高さまで飛ぶ事が出来ると、マーズ本人が語っていた。
彼らの身体能力を持ってすれば、落下速度を殺して大地に降り立つ事も可能かもしれなかった。

「待てよ! 拓馬、俺も」

脱出のスペースを空けるため、獏がカーンを動かそうする。
しかし、落下の強い衝撃で、機体は砕けた岩盤の窪地にはまり、容易に脱出できない。

「クソッ! パワーが上がらねぇ」

「お前は残れ、留守になったゲッターを奪われでもしたらシャレにならねぇ」





501:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 21:01:12 kVNTOzIP
ハヤトは急いで部屋を出て行った。

人には知られたくない過去がある。しかし、それを糧に今を生きる人もいる。
ハヤト達「チーム・ゲッター」は今日もイデア達からうばわれた全てを奪取すべく、戦いの渦中に飛び込んでいく。……………………


「偽書 ゲッターロボDASH外伝 ハヤトのちょー嵐を呼ぶ!金矛の勇者」
おしまい

これで終わりです。文章下手くそですいませんでした。
マタごめんね…

502:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話④
09/04/26 21:01:45 kMz47uzS
ゆらめく視界。
雲ひとつない青空の中に、逆光を背に受ける黒い影が浮かぶ。

(ガイアーだ……)

マーズは空を見ていた。
先刻、第四神体・シンの生み出した大地震により、岩盤の間に押し潰されながらも。
彼は無性生殖人間の膂力でもって、地上へと這い出す事に成功していたのだ。

もちろん、無傷ではない。
雪山の一件より蓄積していた疲労に加え、全身の打撲、おそらくは肋骨も何本かは折れている。
更に、頭部への衝撃と体力の消耗で、気を抜くと意識の方も危うい状態であった。

本来ならば、ここまでくればダメージを心配する必要はない筈だった。
マーズがひとつ念じたならば、たちどころにガイアーの引力装置が働いて
彼を安全なところまで自動的に運んでくれる筈であったから……。

だが、その為にはまず、目の前に現れた障害を取り除かねばならなかった。

「……監視者、か」

「随分と酷い様だな、マーズよ」

カチャリ、と、片眼鏡の男が銃を構える。
脱出の衝撃で、セットした長髪は大きく乱れ、一張羅のスーツの裾も破れてはいたが、
その身には傷一つ負っていない。

ガイアーは地上に比肩する物が無い、極めて強力なロボットであるが、
それ故に兵器としては、やや大雑把な代物だった。
光弾にせよ引力装置にせよ、威力が強大すぎるために、マーズに危害の及ぶ状況では使用できない。
先ほど、圧倒的な戦力差を持ちながらシンの術中に嵌ってしまったのも、その欠陥を突かれた為であった。
ゆえに現在、ガイアーは動かせない。
監視者とマーズ、両者の間で、既に状況は詰んでいた。

「待て、僕の話を聞け……」

「問答無用だ、貴様の余計な誤作動のせいで、同志の血が無駄に流れた
 その報い、貴様の死と地球の消滅で償ってもらおうか」

「クッ」

殺気を感じ取ったマーズが、渾身の力で横に跳ねる。
直後、狙いをわずかに外した熱線が、マーズの右腿を貫く。

「グ、グアァ!」

「フン、限界だな、これで終わりだ、マーズよ」

再び倒れ込んだマーズ目掛け、男が銃口を構え直す。
既にマーズの全身は悲鳴を上げ、まともに体を動かすことも出来ない状態であったが、
それでも尚、生き残る術を求め、ざわざわと長髪を波立たせ始めた。

「無駄な足掻きを…… もう良い、死ね! マーズッ!」

「!!」

本能のままにマーズが髪の毛を針のように打ち放つ。
監視者は横っ飛びで難なくかわし、再びマーズに銃口を向け、銃爪を弾く。
ドゥッ! と言う銃声が、中空に響き渡る。

503:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話⑤
09/04/26 21:03:27 kMz47uzS
「な、何だとォ!?」

監視者が驚きの声を上げる。
吹っ飛ばされたのは、彼の右腕の方であった。
横合いから打ち込まれた銃弾が右肘に直撃し、根元から抉り取られたのだ。
光線銃を握り締めた肘先がドスンと地面に落ち、放たれた熱線が無意味に天空を焦がす。

「クソッ! 今一歩の所で」

監視者がとっさに振り返る。
そこには、銃口を構えて飛び込んでくる拓馬の姿があった。

「このエセ紳士がッ! マーズから離れやがれッ!」

少年が再び銃爪に手をかける。
リボルバー式の、使い込まれた感のあるクラシカルな拳銃である。
本来の監視者ならば慌てる場面ではない。
銃口から弾の軌道を予測し、直線状から身を逸らす。
彼ら無性生殖人間には、それだけの行動をとれる身体能力がある。
だが、先の一撃の威力を思い出した男は、本能的に後方へと大きく飛び退いた。

直後、第二射。
銃弾が中空で散開し、面の攻撃となって空間を通過し、射線上の岩盤を跡形もなく消し飛ばした。

「散弾だとォ!? 小癪な真似を!」

状況の不利を悟った片眼鏡が、隻腕の手負いとは思えぬ身軽さで岩影へ消える。

「見たか! マーズッ!?
 人類の生み出す兵器のおぞましさよッ!
 これほどに手の込んだ武器を嬉々として生み出す生物が、宇宙の何処にいるというのだ!」

「好き勝手言ってんじゃねぇぞ!
 それが、他人様の星に爆弾置いていった一味の言うセリフかッ!?」

油断無く周囲を見渡しながら、拓馬が弾倉を変える。
リボルバーから弾丸が数珠繋ぎに延び、小型の散弾銃がマシンガンへと変貌する。

直後、死角から飛礫が飛来し、のけぞった拓馬が大きくバランスを崩す。
一瞬の隙を突いて飛び出した監視者が、その手を光線銃へと伸ばす。

「全ては宇宙の秩序のため!
 貴様ら人類を生かしておけば、生命の未来は……!」

「クソッタレがーッ!!」

二人が同時に向き直り、銃爪へと手をかける。

「……ッ! グアァ!!」

― だが、その銃爪が弾かれることは無かった。

カツン、と、乾いた音を立て、光線銃が地に落ちる。
痙攣する監視者の左腕には、一筋の赤い針が、深々と打ち込まれていた……。





504:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話⑥
09/04/26 21:04:10 kMz47uzS

「それが、お前の答えか、マーズ……」

大地に両膝を屈し、痙攣する左腕を振るいながら、監視者が恨みがましい視線をマーズに向ける。

「人類など、お前が思うほどのものでは無いぞ
 これはプログラムでは無い、今日に至るまで地球を監視し続けてきた、俺個人の感想だ」

「……それでも、僕は」

「まだまだ、人間はそう捨てたもんじゃねぇよ、おっさん
 高みから地球人を見下し続けてきたアンタらにゃ、分からねぇ話だろうがな」

やや言いよどんだ風のマーズに代わり、あくまでぶっきらぼうに拓馬が言い放つ。
あれ程の死闘の後にも関わらず、拓馬の瞳は、マーズには奇妙に澄んだものに思えた。

「お前らがそう思うなら構わんさ、若造ども
 だが、俺はあくまで監視者の……」

「……テメェ!」

震える指先で、再び銃を拾い直そうとする男に、拓馬が容赦なく銃口を向ける。
―と、

「どけえぇェ――ッ! マーズ! 拓馬ッ!!」

咆哮と共に、男の周囲を黒い影が多い、飛び散った砕石が頭上に落ちる。
呆然と片眼鏡が見上げた先にあったのは、巌の如き巨体の、大きな大きな腕―。

「うおおおおおおおお!!」

ドゴオン、と、三度大地が鳴いて、監視者の男が瓦礫の底へと沈む。
それで漸く、周囲には静寂が戻った。





505:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話⑦
09/04/26 21:04:55 kMz47uzS
「これが、ゲッターカーン…… ゲッターの三号機」

驚愕を通り越し、やや呆れた風な表情で、マーズがその無骨な巨体を見上げる。

高い飛行能力と多彩な武装を持ち、あらゆる状況に対応できるアーク。

驚異的な運動性能を誇り、一撃離脱に長けたキリク。

そして三機の中でも、圧倒的な重装甲を有するカーン。

訓練を積んだパイロットが乗り込み、状況によって変形を使いこなしたならば、この機体に死角は無いだろう。
それはまさしく、単独で戦場のあらゆる局面に対応できる、究極の兵器の形の一つであった。

(見たか! マーズッ!?
 人類の生み出す兵器のおぞましさよッ!
 これほどに手の込んだ武器を嬉々として生み出す生物が、宇宙の何処にいるというのだ!)

どくり、と、不意にマーズの心臓が脈打ち、片眼鏡の言葉がトゲのように突き刺さる。
反射的に頭を振るい、不意に胸中にわいた負の思考を雲散させる。

(何故だ? 拓馬達の辿ってきた道も、
 人類がゲッターロボを作らねばならなかった理由も、今の僕は知っている。
 それが何故、今更になって、あんな言葉に揺さぶられるんだ……?)

「……どうした、マーズ?」

「あ、ああ、いや……」

拓馬も声に我に返ったマーズが、何とか言葉を返そうとするが、彼に出来たのはそこまでだった。
張り詰めた緊張の糸が切れたマーズは、ついにその場に、どうっ、と崩れ落ちた。



506:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話⑧
09/04/26 21:05:57 kMz47uzS
「― マーズ!?」

慌てて二人が駆け寄り、ダメージを確認するため、破れかけた上着を脱がす。

「うっ!?」

「こ、こりゃあ……」

予想以上の深刻な状態に、二人が絶句する。
先のウラヌス戦で負った裂傷が、今回の戦いで再び開き、
背中の傷口はグズグズに崩れ、紫色にただれ、腐り始めていた。

「マーズ! しっかりしろ、急いで病院に……」

「……無駄だろうな、僕は地球上の生物とは、根本的に体のつくりが違う
 生きながら腐っていく肉体を治療する医学は、今の地上には存在しない」

「そ、そんな……」

「それよりも、僕を、ガイアーへ……」

頭上を指差すマーズに促され、拓馬が上空を見上げる。
主の意思を汲み取り、中空のガイアーがゆっくりと降下を始める。

「……先の神体との戦いの折、ガイアーは僕の命令に背くそぶりを見せた。
 おそらく僕の指示とは別に、主の生命を守ろうとするプログラムが働いているんだ」

「……それで?」

「僕の身柄をガイアーに任せ、行く先をアイツに委ねて欲しい。
 あるいは、ガイアー、なら、傷を癒す術、を……」

「おい! マーズ!!」

必死に呼び掛けを続ける拓馬を遮るように、ガイアーがゆっくりと両手を差し出す。
マーズは不意に、奇妙な安心感に包まれ、安らかな表情で瞳を閉じた……。

507:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話
09/04/26 21:09:40 kMz47uzS
以上で投下終了です。

>>501さん

あわわっ! 割り込みスイマセン
あれは事故だったんだ!


508:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 21:19:02 AiNvpUmR
GJ!

509:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 21:33:09 JLM+ailZ
GJです
マーズ知らないからどうなるのか楽しみです

510:ハヤトの金矛の勇者の作者です
09/04/26 21:34:12 kVNTOzIP
ガイヤーの作者さん。割り込んですいません。


511:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 22:05:00 ljiyE1Nn
金矛の人、ガイアーの人どちらも乙でした

512:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 22:59:46 sTFztnwx
おおおお乙うううう

513:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 14:06:11 kH8XliDR
ここの小説は面白いですな!ところでゲッター・オーガでゲッターがラ・グースの手下は違和感がありますなあ…

514:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 18:19:13 m5AKLoYq
ラ=グースに滅ぼされた宇宙ってどうなんの?同化されるの?

515:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 18:51:25 Pc/Dg70r
そもそもラグースの真理って何
良いのか悪いのか
あいつら「わかったぞ!そうか!」とかで台詞を切るからぜんぜん分からんw

516:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 20:05:38 W9uHBZAk
「そうか…そうだったのか」

「俺達の戦いはこれからだ!」
以外の終わり方をする石川作品って何がある?

517:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 20:09:07 QL7gn2zr
武蔵伝

518:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 20:11:51 m5AKLoYq
魔空八犬伝

519:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 20:29:45 Uxwb5kQ3
伊賀淫花忍法帳

520:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 20:54:56 vhidS8Bs
意識で理解してるんじゃなくて感性で感じ取ってるから、言葉に表せないんじゃない?

521:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 21:45:19 03AlKzBA
今の人間の頭ですべてを理解するには宇宙の終わるまでの時間をかけても足りないから
ああやって描写するしかないんだろ、JK

知りたければ進化の階梯を登り、上位次元で賢ちゃんが書き遺してくれたゲッターを読むしかないね

522:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 22:07:12 Pc/Dg70r
>>516
勝海舟とか

523:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/27 23:30:47 MNovFeOa
逆に
そうか……そうだったのか!
で終わる作品は?

524:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 00:28:16 NoSiiomD
ラ=グース細胞っぽい

URLリンク(blog-imgs-26-origin.fc2.com)

525:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 07:25:03 M0iq81Wv
まとめでゲッターロボ鬼(オーガ)を読んできたがゲッターがラグース側というのは初めてみたな。
真魔獣の機械の化け物発言からゲッターも抵抗側と思っていたんだが、たしかに描写としてはあっち側でも違和感無いな。

526:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 10:07:42 ubh/7OIo
>>516
あとサムライたちの明治維新も


527:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 12:24:42 paRsH7Ey
>>525
ラ・グースも対時天空兵器の可能性があるから、エンペラーの仲間といえば仲間かもしれん

528:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 13:45:23 s2G0WBws
豚インフルエンザ発生で人類が次のステップを踏む時が来たようだ
そう!ウィルスによる突然変異!進化だよ!!

529:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 13:48:17 B06PQ5rK
>>528
キバヤシさんなにやってんッスか

530:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 14:02:11 +9Xvvv3B
実はレジデントオブサンは神の軍団の手先だったんだよ!

531:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 14:39:43 s2G0WBws
そこから導かれる答えは、そう!!
豚インフルエンザこそ!ゲッター線だったんだよっ!!

532:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 16:46:48 +9Xvvv3B
ΩΩ ΩΩ<な、なんだってー!?

533:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/28 17:38:15 v9OeHnM/
ああ、知ってしまったのか。
知らなければ良かったのに。
穏やかな幸せを失うこともなかったのに。

534:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/29 07:28:22 twXBCN0x
またクレしんネタを考えたけど投稿していいかな?

535:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/29 12:41:19 oJWuDmgt
いいですとも

536:新作ネタ行きます。
09/04/29 13:19:34 twXBCN0x
しんのすけとカムイ 第一話「突然、空から落ちてきたゾ!」①

「来た!」
竜牙剣、天草弾、鋼轟鬼の駆るスーパーメカ、「ゲッターロボ」の見つめる先には…
ゴゴゴゴゴ!!
虚空の彼方から巨大な物体が舞い降りてくる。
「ほう…ゲッターロボか…ゲッター線がこのバグを導いたのか?
ゲッター線を追い続ける運命に私にあるのか…
……まぁいい…今やる事は一つ…『ゲッターロボの消滅』!!」
ドドドドド!!
バグはゲッターロボに対して攻撃を開始する。
その攻撃の範囲は後方のゲッターロボの基地、早乙女研究所にまで及ぶ。
「うわぁ!」
剣達は強大な謎の敵「バグ」を前にする。
「んっだぁ!!コイツはぁ!!」
「研究所の方は無事のようだ」
「植物どもの隠し玉か?」

「―いや、違う。―しかし…」
早乙女研究所の司令官で元初代ゲッターチーム「神隼人」にしてもあいての正体は分からなかった。
ガシャ!
ゲッターロボの両肩部からキャノン砲を展開し、照準をバグに向ける。
「消えて無くなれぇ!!」

‘プラズマノヴァ!!’
ズオ!!
収束した高密度のプラズマエネルギーがバグを襲う。

しかし…
ゴウン…ゴウン…
ゲッターロボの目の前に巨大なリングが出現する。
「なんだこのリングはぁ!?」
「ゲッターよ!一緒に来てもらうぞ!!どことも知れぬ時空の果てに!!」
ゴゴゴゴゴ!!
リングは膨張し、ゲッターを取り込む。
「うわあああっ!!」

早乙女研究所では…
「ゲッターロボ、ロスト!!」
「サテライトスキャンにも反応ありません!」
不可思議な現象に神隼人も驚くほかはなかった。
「ーー一体どこへ?」

…一方、ゲッターロボは…
「こ…これはぁ何だぁーー!?」
剣達が目にしたのは今まで見たことのない巨大な物体だった。
ーーそれは惑星をも喰らうほどの大きさを持った、機械の化け物だったーー

(なぜここに来た?)
突然、剣達に謎の声が聞こえた。
「だ…誰だ?ここって…ここはどこだ!?」
(幾重をも流れ進む時間を生きるものよ……ここは一つの終着点…人類がたどり着くであろう終着点!)
剣達がその言葉に呆然としていた。
「人類がたどり着く…」
「終着点…」
「見ろっ!!星が…」
轟鬼が叫んだ方向はあの巨大な物体がゲッターロボのように合体し、隣接する惑星をことごとく破壊する。
「う…宇宙を食いつぶしているのか…コイツはぁ…!?」
さすがの剣もこのおぞましさに驚愕した

537:しんのすけとカムイ 第一話②
09/04/29 13:20:40 twXBCN0x
しかし
「こんな未来など!!ゲッターの野望など、私が打ち砕いてくれる!!」
ガシッ!
バグはゲッターを捕まえ、握り締める。
バキ!
「プラズマ炉がっ!」
バグはゲッターロボの動力源である『プラズマ炉』を握り潰す。

「これでまた一つの未来が守られた…これでお前たちを倒し、今一度『ゾーン』を使い、ドラゴンを潰しにいく!
さらばだゲッターロボ!!」
バキ!バキ!バキ!バグはゲッターロボをとどめの一撃を喰らわそうとした。

「勝手に決めんなぁーー!!」
ズワッ!
剣が叫ぶとゲッターロボに異常なエネルギーが発生し、バグの肢体を粉々にする。
「なっ……」
ゴウン…バチ…
封印されてゲッターロボの本当の動力源『ゲッター炉』と潰された『プラズマ炉』が復活する。
「ーーゲッター炉に火が入った…」

バグが目にしたのはさっきのゲッターロボとはまた別の異形の姿に変わっていた。

ギュワ!
ゲッターロボは両手から高密度のエネルギー球をバグ目掛けて放つとあのゲッターロボを吸い込んだリングが発生した。
「こ…これは…ゾーン!?」
リングは次第に膨張し、バグを取り込む。
「ぐが…吸い込まれ…る…」
バグはリングの中に吸い込まれていった。

538:しんのすけとカムイ 第一話③
09/04/29 13:23:54 twXBCN0x
ーーーここは日本、埼玉県春日部市ーー
「春日部防衛隊ファイヤー!!」
「「「「ファイヤー!!」」」」

公園で元気に遊んでいる5人組の幼稚園児がいた。
「今日のリアルおままごとは…」
5人組の中の紅一点、ネネちゃんが指揮をとる。
「…………」
4人は黙りこんだ。ネネちゃんのおままごとはかなりドロドロしていて、かなり疲れるからだった。 「それより今日は惑星破壊ごっこをしよう!」
5人の中で一番のトラブルメイカーで後にとんでもないことに巻き込まれる幼稚園児、野原しんのすけがワケの分からない遊びを提案する。
「どうゆう遊びだよ!!?」
この中で一番の常識人、風間君が反論する。

「こうやって…泥でお団子を作って…『チェェェンジ!ゲッタァァァ!エンペラァァァァ!ワンッ!』」
グシャ!
泥だんごは粉々にされた
「こんな遊び!」
「これのどこが面白いんだよ!!」
「もう、リアルおままごとはどうするのよ!?」
いつもまとまりがつかないのが普通だった。

「そういえばさ…ボク最近、変な夢見るんだよね」
「ボクも……」
5人の中で一番泣き虫のマサオ君と無口だが何かかくしてそうな子、ボーちゃんが夢について話し出す。
「へえ…どんな夢?」
「なんか…巨大ロボットがボク達の街をめちゃくちゃにする夢なんだけど…」
「ボクも……同じ…」
マサオ君は何かに怯えていた。
「ほうほう…それは土偶ですなぁ~」
「…奇遇だろ…?」
「で…それからどうなったの?」
「それで夢から覚めたんけど…ボク…なんか怖くて…」

ビクビクするマサオ君にボーちゃんが話し出す。

「…大丈夫…夢は所詮、夢だから…」
「ボーちゃん…」

「けどね、正夢ってこともありえるのよ!ネネもこの前、新しいウサギの人形を買ってもらう夢を見たの!
そしたら、次の日にママがデパートで新しいウサギの人形を買ってきてもらったの」
ネネちゃんがそうゆうと風間君がくだらない顔をする。

「ふっ…そんなバカな、いくらなんでもロボットが街をめちゃくちゃにするワケな……」

ゴゴゴゴゴ!
突然、陽向が日陰になった。
「ん?」
5人は空を見上げた。
「「「「「うわぁぁ~~~っ!!!」」」」」
何と空から巨大な物体が公園目掛けて落ちてきた。

5人は一目散にその場から離れた。
そして、
ドゴオオオ!!
「「「「なっ……何だこれはぁ~~!!」」」」
「ほほ~っ」



539:しんのすけとカムイ 第一話④
09/04/29 13:24:52 twXBCN0x
巨大なロボットの首みたいな物が公園に墜落していた。
そう……それはあのゲッターロボと戦った謎の敵、バグの首だった。
「あわわわわ…っ」
しんのすけを覗く4人は謎の物体に怯えていた。
「これはスゴいゾっ…」
しんのすけはバグの首に近づこうとした。
「しんのすけ!!危ないだろ!戻ってこい!!」
「もう、みんな臆病なんだからぁ~!!」
しんのすけはみんなの言うことを聞かず、バグに近づく。

すると
「ウィーン…ガシュ…」
バグの口が開き、中から謎の人物が出てきた。
「ちっ…忌々しいゲッターロボめ…ここはどこだ…バグがここまで損壊したら自己修復に時間がかかるな…ん?」
すると、謎の人物はしんのすけに気づいた。しんのすけも謎の人物に気づく。
「あんた誰?」

カチャ!
「動くな!動くと撃つ!」
謎の人物は銃を取り出し、銃口をしんのすけに向ける。

第一話終わりです。しんのすけとカムイが出会って珍騒動が繰り広げる予定です。

540:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/29 21:08:01 RKnZSsXK
俺の所にもバグこねぇかなあ(フリーダーバグの方の)

541:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/29 21:59:32 sYa7AU62
天地創造でもする気か

542:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/29 22:50:32 ujxFdR0R
しかし、しんのすけとのクロスも三つ目だけど大丈夫なのかなあの世界
そろそろ許容範囲超えてドワオしそうなんだけど

543:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/30 13:32:16 pvAJGBsL
宇宙を喰っていくのだ!

544:しんのすけとカムイの作者です
09/04/30 17:31:23 yYZM+CaJ
続き行きます

545:しんのすけとカムイ 第2話①
09/04/30 17:35:52 yYZM+CaJ
‘名前はカムイ・ショウだゾ!’

「おじさんここに住んでんの?家賃いくら?」
ガクっ!
「違うわ!ここはどこだ!?」
「ここは春日部だゾ!?
「春日部…?ここは日本か…」
謎の男はしんのすけに近づく。
この周辺は不思議にしんのすけと謎の人物以外は誰もいなかった。

「しんのすけぇ!戻ってこい!」
「しんちゃん!なにされるか分からないよ!」
「不吉な……予感…」
風間君はしんのすけに警告するが、しんのすけは聞こうとしなかった。
「お?」
謎の人物はしんのすけの目の前に立つとしんのすけを見つめた。
「お前、俺が怖くないのか?」
しんのすけは首を横に振る
「おじさん…それ新しいファッション?」「…………」
カチャっ!
謎の男はしんのすけに拳銃を向ける。
「「「「ひぃぃぃぃ!!」」」」

「……………」
銃口をしんのすけに向けたまま、無音の時間が過ぎる。
しかししんのすけは銃口を前にして、全く臆することはなかった。

スッ…
謎の人物は銃口を下ろす。
「……私の負けだ…人類の中でもこんなに肝が据わっている子供がいたなんてな…」
「いやぁ~っ、照れますな~っ」
カパっ…
謎の人物は被っていたヘルメットを取った。
「「「「!!!?」」」」
しんのすけ以外の4人は驚いた。
謎の人物の素顔はとりあえず人間の顔をしているものの、人間にはないものを持っていた。
「かっ顔に…」
「ウロコが…」
「ついてる!!!!」
「ボ~~~っ!!」「おお!スゴいゾ!おじさんどこで買ったのぉ~?」
ガクっ
「お前、俺の顔が怖くないのか?こんな緑色のウロコがついたこの俺が…」
しんのすけは怖がる様子は全くなかった。
すると謎の人物はしゃがみ、しんのすけの頭をなでる。
「君だけだな…初対面で私の顔を怖がらないのは…」
謎の人物は少し笑った。
「ふうん…おじさん、名前は?オラ、野原しんのすけ!好きな女の子の好みは…」
「俺の名前はカムイ…カムイ・ショウ…」
「ほほ~っ!じゃあカムカムですな~!!」
ガクっ…
「…君は本当に変わった子だな…」

「………」
カムイは向こうで怯えている4人組を見て、笑った。
「もういいよ!悪い事をしないからこっちにおいで!」
「そうだよみんな!カムイのおじさんは心配ないぞ…」
すると
「………」
風間君達はゆっくり近づいてきた。
風間君達はカムイを見た。

546:しんのすけとカムイ 第2話②
09/04/30 17:37:02 yYZM+CaJ
確かにウロコがあり、人間と少し違う顔をしていた。が、それを除けばすっきりとした顔立ちで、むしろ美形に部類に入る。
「うわあ…」
ネネちゃんはカムイに惚れたのか、顔が赤くなった。
「みんな…驚かして悪かった。俺の名前はカムイ・ショウ。カムイって呼んでくれ」

そして、5人とカムイの関係は溶け込んだ。
「カムイお兄ちゃんってどこからきたの?」
カムイは返答に困る。
「どこから…うん…空から!」

しかし風間君は信じなさそうだった。
「そんな空から来るわけな…」
ハムっ…
しんのすけは風間君の耳を噛む
「あっ…あひぃ~~っ…て、しんのすけぇぇぇ!!!」
「もう…風間君のオ・マ・セ・サ・ン~」
まるで恋人のようにしんのすけと風間君は顔を赤くする。
「あ…あ………」
カムイは二人を見て呆れる。
「……この二人っていつもこうなのか……?」
「…気にしないで……特にしんちゃんはいつもあんなんだから……」
マサオ君も呆れながらカムイに説明した。

「カムイ…お兄さん…なんで…ウロコが…ついてるの…?」ボーちゃんがみんなが気になっている事を聞いてみた。
「えっ…これっ…?それは……」
カムイは返答に悩む。
「まあまあっ~人に話せない秘密はあるよ~」
しんのすけは珍しく空気を読んだ。
「で…なんで顔にウロコがあるの?」
ガクっ
カムイ達の肩は崩れた。

「そ……そんなことより、俺からも聞きたい。君らはいつも5人で遊んでいるのか?」
「うん!!」
「ボクたちはいつも一緒だよ!」
「いつもはリアルおままごとを…」
「いやいや!!とにかく仲良しだよ!」
「まっ…オラのおかげです!」
5人の純粋な気持ちを聞いて、少し心が温かくなった。

今まではゲッターへの復讐と憎悪でしかなく、カムイの素性上、複雑な気持ちだった。
しかし5人の笑顔を見て、そんな気持ちも徐々に浄化されつつあった。
(人類が…こんなんだったら…私も妙な考えを興さなかったろうに…)

カムイと5人は延々と話しをした。


547:しんのすけとカムイ 第2話③
09/04/30 17:39:02 yYZM+CaJ
そして夕方になり…
「もう家に帰らなくちゃ…」
「そうだね…」
「カムイお兄ちゃんはどうするの?」
「そっ……それは……」

カムイは困った。バグがあれだけ大破するとゾーンは使えない。かといって知っている人もいなければ、身を寄せる所もない。

(バグをこのままにしていれば、あとで面倒なことになるな…今のバグの力を収束して時空間に隠すことはできるけど…問題は俺だな…)

すると
「ウチにくれば?」
しんのすけがカムイを誘う。
「えっ…?」
「ウチには父ちゃんと母ちゃん、ひまわりにシロもいるゾ!」
しかしカムイは首を横に振る
「けど…しんのすけの家に勝手に入っていいのか?俺は知らない人だぞ?」
「ううん…まっ…なんとかなるよ!」
(…ホントにいいのかな…?)

カムイはとりあえず しんのすけ以外の4人を帰らせた。
「しんのすけ…ちょっと待ってろよ…」
カムイはバグに向かい、コックピットに乗る。
「エネルギー集中…ゾーン発生まであと30秒…」
カムイはバグから降りると急いでこの場を離れた。
「しんのすけ…見るな…」
カムイはしんのすけをバグの反対方向に向かせる。

そして…
ゴウン…ゴウン…
ゾーンが発生し、バグを吸い込んでいった。
「よし…あとは自己修復させるだけか…」
「カムイのお兄ちゃん、何したの?」
「いや…なんでもない」

こうしてしんのすけはカムイを家まで案内した。

以上2話終わりです。次にカムイが野原家に行きます。

548:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 00:39:57 UTi42Ago
乙でした

549:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 01:11:14 nerB219Y
>>500
>「グオッ くっ、こんな…… 監視者を、六神体を舐めるなァ―ッ!!」 
元ネタキャラが派生キャラの名台詞をパクりますかw

550:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 01:25:12 eU4IKyp2
オマージュと思考すれば無問題

551:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 01:30:32 S4unGDwE
ガイアー面白いけど、横山ファンとしてはすこしガッカリだな。アルベルトと監視者はあくまで別物。半端なパロはやめてほしい

552:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 09:36:03 k9wzLnS3
ネタをネタとして楽しめないヒトには、(二次創作を読むのは)難しい。

553:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 12:45:11 awUKvvD8
>>527
ゲッターとラ・グースは仲間ではなくお互いに滅ぼしあい、その存在を強くするんだよ。

554:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 16:27:59 +xST9LjV
で、また人を殺します
で、また人を殺します
で、また人を殺します

555:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 18:54:01 SOBONFvM
>>553
アーク読んでたら
ダークデス砲とか撃つ未来ゲッターが敵側にしか見えなかったんで
ちょっと面白いかなと思ってラ・グース陣営にしてみたんだ
OVAの竜馬はゲッター線から開放される側だし、ちょうどいいかと
新解釈のひとつとして気楽に考えてください

ところで、エンペラーと馬頭竜ってどっちが強いの?

556:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 18:56:11 +xST9LjV
馬頭竜は飛び立っただけで地球どころか銀河が終わるとか言われてたな

557:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 20:36:41 qQufJgjU
でも実際、日本列島くらいのサイズじゃあ色々キツそうだよな。

558:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 21:08:25 b7Lh0rsS
日本列島サイズが小さいほうってスケールもどうだろう
まぁ、合体するだけで出るエネルギーがビッグバン並みのエンペラー
飛び立つだけで銀河が終わる馬頭竜
って並べるとエンペラーのが強そうに見える

ところで真ドラゴンのコクピットが馬頭竜と同じだったのは、ゲッター線が行き着いた理想的な
兵器の一つが馬頭竜だったという説はどうだろう

559:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 22:41:44 +xST9LjV
でもラ=グースとまともにかち合える唯一の兵器と書くと凄そう

560:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 23:33:24 KNIb3E8p
ラ・グースと刺し違えれるといっても、相手が生まれたばっかりの時
……十分すごいが。

クロススレらしい無茶ぶりだが
最近はやりのけいおんに石川因子入れたらどうなる?


561:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/01 23:34:19 g533lvd5
まず名前が「ばくおん!」に変わります

562:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:01:36 HziEFue5
ドワオ!!

563:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:02:02 x+HnEpZk
>>561
わずか一分でそれはwwwwwwwww

ゼノギアスを今頃やってるんだがサーガでもギアスでもゲッターいけそうだな(若干でかい気がするけど)

564:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:09:55 g56PC9od
っていかバンプレはOVA、漫画、テレビ、大決戦の全てのゲッターを入れたハイパーロボット大戦をとっとと出すべき
他はFSSとかイデオンとかゼノギアスとかガオガイガーとかトップとかで
多分ガンダムからはGとターンエーしかだせないけど

565:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:21:29 HSpji2Cm
ハイパーロボっつったらアレだな、ダイナミックサーガ

566:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 00:36:21 z7pJNN/0
ダイナミックサーガはあの「全ロボの要素をぶち込んでおきました」感がいい。

あれでグロイザーも混じってりゃ最高だったんだがな……

567:しんのすけとカムイの作者です
09/05/02 09:05:23 SW3ejeYt
第3話いきます

568:しんのすけとカムイ 第3話① 貼り
09/05/02 09:07:41 SW3ejeYt
‘カムイお兄ちゃんがいそうろーするゾ!’

「「……………」」
「「……………」」
カムイとしんのすけは2人の夫婦と無言で見つめ合う。
しんのすけの両親、野原ひろし(35)、野原みさえ(29)であった。

「ねえねえ、カムイのお兄ちゃん、父ちゃん、母ちゃん、何で喋んないの?」
沈黙の間を破ったのはしんのすけだった。
「しんのすけ…あっちにいってなさい…」
ひろしが続いて話し出す。
「ええ~~、何で?」

ひろし達はカムイの異様な雰囲気に不安 感を持っていた。
見る限り、10代なのだが異常なほどの落ち着き様と威圧感、なによりウロコがついた顔がひろし達を威圧する。
「アンタは一体何者なんだ…」
ひろしがそう言うと 、カムイも口を開く。
「…その前に…この赤ん坊は一体…?」
ガクっ
「たーぴ!!たーよ!エヘヘヘヘ!」
しんのすけの妹、ひまわりがカムイにへばりついていた。

「すいません!この子、イケメンに目がないんです…」
みさえが少し笑っていった。

話しに戻って…
「アンタは一体誰なんだ…?」
「…わかりました。話しましょう。私が見る限り、あなた達は信用できる…」
「しっ…信用…?」
カムイは間を置いて話し出した。
「私は…人間ではありません…」
「!?」
ひろし達は驚いた。
「私は…人間とハチュウ人類のハーフなんです…」
「はっ…ハチュウ人類…ってなんだ?」
「ハチュウ人類とは、人類は猿から進化しましたよね?それと同じでハチュウ類も進化をした先がハチュウ人類です。」
「ハチュウ類から進化したハチュウ人類か……ってそんなの信じられるわけねぇだろ!!」
ひろしは全く信用していなかった。
「信じられないかもしれないですが、本当です。
地球にこれだけの生物がいるんです。人類と同じ進化をしている生物がいてもおかしくありません。」
「けど…私はハチュウ人類なんて初めて聞いたわよ!」
「俺もだよ!」
「それはそうですよ!私はこの次元世界の者ではないんですよ!」
「「はあ!?」」
ひろし達は全くワケがわからなかった。
「ねえねえ、父ちゃん達何話してんの!」
「うるさい!お前はあっちにいってろ!」
「もう…我がままだな~、ひま、あっちにいってよぉ~」
「たーい」
しんのすけ達はその場から去っていった。


569:しんのすけとカムイ 第3話② 貼り
09/05/02 09:11:22 SW3ejeYt
「んで!その次元世界やらなんやら話してもらおうか…」
カムイはバグのことや、人類抹殺のことを秘密にしてそれ以外を話した。

「あなた達がいる世界は一つではないんです。実は幾つもの次元があり、人々はその存在すら知りません。
しかし私はある出来事で違う次元の地球からこの次元の地球にやってきました。」
「はあ?違う次元のから来たっていわれてもなぁ…」
ひろしは実感がわかなかった。
「例えば、漫画とかで『主人公がある日異世界に行って、世界を救う』って事がありますよね?
それと同じことです。」
「私、SF苦手なのよね…」
「大体、アンタがハチュウ人類とのハーフって証拠があるのか?そのウロコもただつけたかメイクかなんかじゃねえのか!?」
するとカムイが立ち上がった。
「そこまでゆうのなら証拠を見せてあげましょう」
「「え…?」」
カチャ!
カムイは自分の腹に持っていた拳銃を押し付けた。
「まっ…まさか…」ドキュン!
なんとカムイは自分の腹を撃ち抜いた。弾丸は貫通して、棚のガラス窓に突き刺さる。
「「ひいいいっ!!!」」
ひろし達は仰天した。
「アンタはバカか!!?」

しかし…
「ということです。信じてくれましたか?」
カムイはピンピンしていた。銃創があるものの、血はほとんど出ていなかった。「あわわわわ……(ゴクン…)」
ひろし達は驚きのあまり、体が震えていた。

「まだ信じられないならもっと証明させましょうか?」
カムイがそうゆうとひろし達はあわてて止めようとする。
「わっわかった!!アンタの事を信じるよ!!」
カムイはすっと座る。
「わかっていただけましたか?」
ひろし達は半信半疑だが、信じるようにした。

「ねえねえ…父ちゃん達何やってんの?」
「たあ?」
しんのすけとひまわりは銃声を聞いて駆けつけた。

「しんのすけ…なんでもないよ」
「うっ…うん!しんのすけもひまも心配ないわよ!」
しんのすけ達は怪しい目でカムイ達を見つめる。
「怪しい……」
「たっ…」
「ハハッハハ……」カムイは苦笑いする。

とりあえず、このまま話し続けても仕方ないので夕食にすることにした。
「カムイ君、ご飯食べれる?」
「あっ…はい…」
カムイはかなり控え目でいた。やはりいきなり押しかけみたいにしんのすけの家に入ったこともあるが
何よりさっきの行為は今考えてみれば、かなり非常識だったと後悔していた。

570:しんのすけとカムイ 第3話③ 貼り
09/05/02 09:13:36 SW3ejeYt
しんのすけがそんなカムイを見て、肩を叩いた。
「まあまあ、カムイのお兄ちゃん、母ちゃんの飯は余り期待しないほうがいいから…」
ゴチン!
「なら食べるな!」「…うあ……」
しんのすけはみさえにゲンコツをくらい、伸びた。
「ハハ………」
カムイは少し呆れた顔をしていた。

すると
ピンポーン!
「「の~は~ら~さ~ん!」」
家に誰かやってきたようだ。
「その声は……ミッチーとヨシリン…留守を使うか…」
「だ…誰ですか?」
ひろしは嫌な顔をする。
「隣に住んでる奴らだよ…あいつらといるとストレスが溜まるんだよな…」
ピンポーン!ピンポーン!
「の~は~ら~さ~ん!いるんでしょ!?」
「よし…このままいけば奴らは帰ってい…」
「あの…もういるんですけど…」
バタっ!
ヨシリン達は勝手に家に入っていた。
「てめえら!何勝手にはいってんだよ!」
「いやいや!今日は野原さんと一緒にご飯を食べようかなぁ~と。ねえミッチー♪」
「うん♪ヨシリン♪」

「…こんな奴らだ…分かったろ…」
「…はい…」
2人はため息をついた。 ミッチーとヨシリンは愛し合うのはいいが、いき過ぎに困ったものである。

571:しんのすけとカムイ 第3話④ 貼り
09/05/02 09:17:42 SW3ejeYt
「野原さん、ところでこの人は誰ですか?」
ミッチーがカムイに気付いた。
「…この人はカムイ・ショウ君…しんのすけが連れてき…」
しかし、ヨシリンはあることに気付いた。
「うわあ…見てヨシリン、この人、顔にウロコついてる!」
「本当だあ!なんか化け物みたい!私、怖いわぁ~、ヨシリン」
「バッ、バカ!失礼だろうが!!」
するとカムイは立ち上がった。
「カムイ君…?」
「…………」
突然
シュッ…ズバアア!
「がっ……」
カムイはヨシリンの懐に飛び込み、溝打ちをかました。ヨシリンは倒れこみ、悶絶している。
「ヨシリ~~ン!!!何てことことすんのよ!」
カムイの顔はかなり険しかった。
「あわわわわ…」
「ひいいい…」
「おお~!」
「た~い!」
野原家の反応はそれぞれだった。

すると、カムイはヨシリン達を睨みつけて、口を開いた。
「アンタらは俺の顔を馬鹿にしているのか…?また顔を馬鹿にしたら、次はその口を引き裂く!」
「なっ…」
「…………」
みんなは初めてカムイの怒りの表情を見た。
それほどヨシリン達はカムイにとって、とても気にしていることを傷つけたのだった。

「なっなんでよ!!目の前に変なモノがあったら気にしてしまうわよ!」
ミッチーはカムイに反論したが、カムイの方は冷静だった。
「確かにアンタの気持ちはわからんでもない…。だからと言って他人に化け物扱いされると誰でも不快感を覚えるだろう!」
「なっ…なに、学校の先生みたいなこと言ってんのよ!あなたは人間なの?それとも?」
ギロっ
カムイはミッチーを睨みつけた。その目は今にも殺しそうな恐ろしい目だった。
「ひいいい!!」
ミッチーはヨシリンを連れて、家を出て行った。

辺りは静寂な時間が流れる。
「カムイ君…」
すっ…
カムイは野原家の方に向いて頭を下げた。
「すいません…あんなことをして…」
カムイは謝るとみさえは気をつかい、手を振る。
「いっ…いいのよ!あの子達が悪いんだし、後で言っておくわ」
カムイはしんのすけの方を向いた。

572:しんのすけとカムイ 第3話⑤ 貼り
09/05/02 09:19:07 SW3ejeYt
「しんのすけ、ありがとう…けど俺はもう出て行くよ。俺がここにいたら、またさっきのが起こるかもしれない…」
するとしんのすけは不満な顔になった。
「ええ~!カムイのお兄ちゃん、いつでもここにいていいんだよ!」
「とりあえず、今日はここに泊まっていけ!!行くところないんだろ?」
「私はいつでもいてもいいわよ!ひまもあなたのことが気に入ったみたいだし」
「たたたい~た~ゆ!」
野原家は大歓迎だった。
「…すいません……」
カムイは申し訳ないようにいった。内心はかなり複雑だった。こんなに優しくされたのは生まれて初めてだった。どう表現していいかわからなかった。
こうしてカムイは野原家に居候することになった。

ざばぁ~!
カムイとしんのすけは一緒に風呂に入った。
「ふう…極楽極楽ぅ~~!」
「君は年寄りみたいだな…」
しんのすけはカムイの体を見た。ハチュウ人類とのハーフなのか、体は人間であるものの、体は緑色のウロコで覆われていた。
「ほほ~、カムイ君の体は緑色ですな…」
「ああ…半分人間で半分ハチュウ類だからな…」
「うあ!!!!」
しんのすけはカムイの体を見て、驚愕した。
「ん?どうした?」
「カムイ君……ちんちんが父ちゃんより大きい!!ナウマンぞうさんだゾ!!」
ガクっ!
「はは……」
風呂場は笑い声であふれた。

カムイとしんのすけは風呂から上がり、茶の間に戻った。
「母ちゃん!お風呂から上がったよぉ~!」
「お風呂ありがとうございました」
「カムイ君、湯加減は良かった?」
「はい!」
突然しんのすけはみさえにこう言った。
「母ちゃん、カムイ君のちんちん、父ちゃんより大きかったゾ!」
2人の顔が真っ赤になった。
「バッ、バカ!!」
「………」
「父ちゃん父ちゃん、カムイ君のちんちんがね…」
しんのすけはひろしの所へ行った。
「本当にごめんなさい!あの子は昔からこうなの」
「いえいえ…しんのすけ君は元気があっていいと思いますよ。」
少し間を置いてカムイは話し出した。
「みさえさん…あなた達は本当にいい人達だ…いい家族をもって羨ましいです」
「あらぁ…そんなにほめなくていいのよ!」
「その点、俺ときたら…」
「えっ…」
しかしカムイは手を振った。
「いえ、こっちの話です…」
「………」
みさえは少し疑問をもった。

573:しんのすけとカムイ 第3話⑥ 貼り
09/05/02 09:20:05 SW3ejeYt
カムイは二階の方で寝ることになった。
そして夜中…
カムイは二階のベランダで夜の空を眺めていた。
「こんなにいい人達なら…手を出したくないのだが…この世界にゲッター線の存在があるなら…私はのこの世界の全人類を抹殺しなければならない…
それがおぞましい未来を治療するオペになるからな…
しかし…この世界にゲッター線が存在がなかったらいいな…」
カムイは夜風に当たり、そう呟いた………

第3話終わりです。
次はカムイが〇〇〇〇しちゃいます。お楽しみに

574:名無しさん@お腹いっぱい。
09/05/02 09:46:32 2xXtzuyl
これまでのクレしんクロスで一番面白いと思う
その文体だと日常描写のほうが合うね

575:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/05/02 12:12:39 ATfmD0jJ
第十二話、投下します。

576:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話①
09/05/02 12:16:22 ATfmD0jJ
ガイアーが飛ぶ。
大陸を東に、舞台は再び日本へ―、

「ガイアー、お前は自分の主人を、どこへ連れて行こうとしているんだ……?」

並走するアークを寄せながら、拓馬が超神の懐を覗き込む。
マーズの状態は最悪に近い。
背面の傷口より始まった腐敗は徐々に拡大し、今や色男の面影もない。
体中のあちこちがむくれ、紫色のぶよぶよとしたただれに覆われていた。

もっとも、深刻なダメージを負っているのはマーズだけではない。
拓馬の駆るアークもまた、胸甲が無残に砕け、その出力はまるで安定していなかった。
日本-エジプト間の連続飛行と、息つく間も無い神体との連戦、幾度にも及ぶ大技の使用が、
ゲッター線兵器の傑作たるアークを蝕み、じりじりと限界まで追い込みつつあったのだ。

残す神体は、後二体……。

「拓馬、この方向は……」

「ああ」

レーダーの位置を確認しながら、拓馬が頷く。
当初、進路を北東にとったガイアーの目的地を、日本と考えていた二人だったが、
ここに来てガイアーの行先は本土を逸れ、本州の南海上を突き進んでいた。

「やっぱり、目的地は秋の島新島、か?」

「……!、 拓馬、前方に何かいるぞ」

「なんだと…… あれは?」

二人が疑念の声を漏らす。
遥か水平線の彼方、視線の先には、中に浮かぶ小さな黒点が一つ。
風に流され漂うようなゆったりとした動きで、二体の元へと向かってくる。
物体は近寄る程に大きくなり、外見も仔細になっていくが、その奇妙なシルエットは一切変貌しない。
ただひたすらに大きく、黒く、重厚そうな鉄の球体。
アークやガイアーに匹敵するサイズの黒球が、音一つ立てず中空を漂う様は、
あたかも皆既日食を目の当たりにした時のような、どこか非現実じみた違和感を少年達にもたらした。

「あれも、神体なのか……?」





577:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話②
09/05/02 12:17:47 ATfmD0jJ
マーズの状態を知られぬよう、アークを動かし黒球の視界を遮る。
張り詰めた静寂が、両者の間に満ちる。
黒球はしばらくの間、ゲッターのダメージを観察するかのように、等距離を保ちながら後退を続けていたが、
不意についっ、と旋回し、北東の方角へと流れるように動き出した。

「野郎、俺達を誘っていやがるのか……」

「罠だぞ、拓馬」

獏が冷静に言う。
六神体とガイアーの間に、覆しようの無い性能差がある事は、先のウラヌスとの一戦で明白であった。
いかにマーズが昏倒しているとはいえ、ガイアーがバリヤーで周囲を庇護し続けている限り、神体は手を出す事は出来ない。
ゆえに敵は、まずはアークをガイアーから引き剥がし、各個撃破する作戦に切り替えたのであろう。

「そんな事は分かっているさ、だが、アイツがやろうとしている事はブラフじゃねぇ」

「…………」

黒球の向かった進路の先にあるのは、日本の首都・東京である。
人類殲滅をもくろむ監視者達は、計画の過程で文明を破壊する事も厭わない。
ゲッターが追走してこなければ、黒球は迷いもせずに東京を焼き払い、次の獲物を探すであろう。

「行くしかないさ。
 このまま秋の島新島について行ったところで、今の俺達は何の役にも立てねぇ
 マーズの事はガイアーに任せて、俺達はあの黒球を止めるんだ」

「……勝てるのか、今のアークで?」

「……行くぞ!」

きっ、と拓馬が顔を上げる、その瞳には、ある種の覚悟すら宿っていた。
アークはゆらりとガイアーから離れると、しばし、その背を見送った後、決闘の地を目指し、雄大に翼を広げた。






578:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話③
09/05/02 12:20:03 ATfmD0jJ
「やれやれ、ようやく外へ出られたか……」

地の底より這い出してきた岩倉が、半日ぶりの太陽を眩しげに見上げる。
秋の島新島の火口は、今なお黒煙を噴き上げてはいたが、大地の鳴動はほぼ収まり、小康状態と呼べるレベルまで回復していた。

「しかし、自衛隊はどこに行ったんだ?
 彼等がいないんじゃあ、地下に閉じ込められているのと変わらんぞ」

高台に上り、周囲の海をぐるりと見回す。
先日まで付近の海域にいた筈の三台の巡洋艦は、既に影も形も無い。
いかに島が危険な状態であるとはいえ、秋の島新島の探索は、人類の命運を賭けた任務だった筈である。
こんなに簡単に捜査が打ち切られるなど、にわかには考え難い事態であった。

「やはり、カムイ君の推測した通り、本土で何かが起こったんだろうか……」

そこまで考えたところで、岩倉がふっ、と自嘲の笑みを漏らした。
わずか半日かそこらの間に、十近くも年の離れた異世界の少年に、頼り切りになっている自分に気付いたのだ。
事実、先行して島内を探索していたカムイの協力が無ければ、岩倉は未だ、地下室の密室で悪戦苦闘していた事だろう。
岩倉に出来る事と言えば、カムイが自衛隊の一団と鉢合わせになって一悶着おこさぬよう、
彼に代って地上の様子を探ることぐらいであった。

「まったく、我ながら情けない話だな。
 いかん、いかん、何とか彼の力にならなければな……」

―と、

ぼんやりと上空を見上げた岩倉が、不意に島に近づいてくる飛行物体に目を留めた。
あわてて岩陰に身を隠し、様子を探る。

「飛行機…… いや、あれはロボット、か……?」

機影が近付くにつれ、岩倉がその奇妙な外見に気付く。
六神体ではない、彼は地下のデータベースで、カムイと共にそのロボットの映像を見ていた。
外装こそ貝殻や藤壺の類にびっしりと覆われてはいたが、両腕をクロスし、祈るように飛ぶ独特の姿勢を、よもや見間違うはずが無かった。

「ガイアー! と、言う事は、マーズが乗っているのか!?」

喜色満面の岩倉が、上着を大きく振って注意を促す。
その動作に気付いたものか、ガイアーは機体を旋回させ、ゆっくりと近くの海上へと着水した。
岩倉も息せき切って海岸沿いへと駆け寄る。

「―うっ!? マ、マーズ!!」

ガイアーの差し出した右手を、興奮気味に覗き込んだ岩倉が、予期せぬマーズの変わり果てた姿に、思わず驚きの声を上げる。

「しっかりしろッ 何があったんだ!? マーズ」

「…………」

岩倉の必死の呼びかけにも、マーズは応じない。
予断を許さぬ状況である事は明白だった。

「何とかしなければ……、マーズ、気をしっかり持てよ!!」






579:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話④
09/05/02 12:21:12 ATfmD0jJ
「彼がマーズ、ガイアーの操縦者、か……」

岩倉が背負ってきた赤髪の少年を、ハ虫人類特有の赤みがかった瞳が、まじまじと覗き込む。
マーズの腐敗は今や全身に広がり、全身が紫色のただれに覆われ、元の容貌を察する事すらままならない。

「こんな状態になっても生きているとは……、さすがは無性生殖人間の肉体、と言ったところか」

「そ、そんな事より、早く手を打たないと、マーズが……」

「落ち着け、岩倉
 この室内にある設備の機能は、先刻確認していただろう?」

「あ……」

言われて岩倉も思い出す。
かつてマーズがセットされていたこの部屋には、彼が傷を負った場合の、治療のため装置が存在していた。

「隣の部屋の水槽だ。
 学習装置の情報が正しければ、あの中に入っている緑色の培養液が、マーズの肉体を再生してくれる筈だ」

「そ、そうか! そうだったね」

「アンタは早くマーズを水槽へ
 その間に俺は、この島の防衛機能を調べておく」

「防衛機能を?」

「ああ、マーズをここまで追い込んだのが件の監視者達ならば
 やつらは必ず、無防備となったそいつを仕留めに、ここに攻撃を仕掛けてくる筈だ」

そこまで言って立ち上がると、
カムイは室内に据えられていたヘッドギアを被り直し、巨大なモニターの前へと向かった。






580:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑤
09/05/02 12:22:34 ATfmD0jJ
―マーズを収めた円筒状の水槽が稼働を始めてから、八時間。

「マーズ……」

無音の室内に、ボコボコと言う水泡の音が響く。
岩倉の期待通り、回復は絶望的にすら思えた全身の膿も殆どが癒え、マーズの皮膚にはハリのあるピンク色が戻りつつあった。
が、いまだその意識は回復の兆しを見せない。

「マーズ、一体何があったんだ? 拓馬と獏は……、ゲッターは無事なのか?」

「…………」

「折角、カムイ君が見つかったって言うのに……」

ゲッターロボは、三人のパイロットがいてこそ真の力を発揮できる。
かつて拓馬が、岩倉に聞かせてくれた言葉であった。
だが、もしもゲッターが、真の力を発揮する事無く、六神体に破壊されていたならば、
マーズは今後、これ程の重傷を負わせた敵を相手に、単独で戦いを挑まねばならない事になる。

「早く目を覚ませ、マーズ、ガイアーも待っているぞ」

ポツリと呟きを残し、岩倉は静かに部屋を後にした。




「まだ寝ていなかったのか? 岩倉」

「カムイ君……」

室内に戻ってきた岩倉に対し、視線はモニターに向けたまま、ぶっきらぼうにカムイが尋ねる。

「襲撃は必ず来る。
 休めるうちに休んでおいた方がいい」

「……その言葉は、そっくり変えさせてもらうよ。
 防備も大切だが、根を詰めすぎて倒れてしまったら元も子もないよ、カムイ君」

「ああ、俺はもう、これで休ませて貰うよ」

ふぅ、と大きく息をつき、カムイがカプセルへと腰を落とす。
やがて、モニターに表示されていた島のマップに、グリーンのランプがちらほらと点り始めた。

「これで、防衛機能は働くのかい?」

「いや……、マグマの凝固や岩盤の堆積で、自動制御が働かないようだ。
 装置は手動に切り替えたから、万全とまでは言えないが、ある程度の抵抗は出来る筈だ」

「……それにしても、凄いな、君は」

淀みの無いカムイの説明に岩倉が深いため息をつく。


581:激突!! ゲッター対ガイアー 第十二話⑥
09/05/02 12:25:06 ATfmD0jJ
「わずか十日足らずの間に、異星人の言葉を解読して、
 彼らのテクノロジーを使いこなして見せるなんて
 君たちの世界の人間は、みんな君みたいに頭の回転が早いのかい?」

「前にも行った通りさ、特に難しい事をやっている訳ではない」

さも当然、といった風にカムイがコンソールをまさぐる。
ブゥゥゥン、と言う音と共に画面が揺らぎ、そこに達磨型のロボットが映し出される。

「異なる文明とはいえ、同じ知的生物がまとめたデータだ
 言語のルール、資料を効率良くまとめるためのパターンと言ったものは、自然と似てくる。
 例えば、この文章なら、一番上はロボットの固有名称、
 そのすぐ下の項目は、体長に重量、出力といった基本スペックとなる」

「ふむふむ」

「それら、データ整理上の不文律と、添付された映像を照らし合わせれば、
 ある程度、意味の拾える単語が出てくる。
 そう言った単語の意味を別の文章に当てはめ、文章全体の意味を推測する。
 そこから未知の単語の意味を拾い、さらに別の文章に当てる。
 突き詰めていけば、膨大だが単調なパズルのようなもので、時間さえあれば誰にだって出来る事さ」

「いや……、それをこの短期間でやるのは、やはり普通は無理だよ」

つまるところ、知力や体力よりも執念の問題なのかもしれない、と、岩倉が思う。
絶対に元の世界に戻ろうという使命感。
カムイだけではない、拓馬や獏にしても、ゲッターのパイロット達はみな
性格や主張は違えども、信念を貫く意思、そして生に対する強烈な執念をその身に宿していた。

「それにしたって、まだ、全ての情報を把握できている訳ではないがな」

「えっ?」

「例えば、このガイアーに関する項目だ。
 意味の分かっている単語は『爆弾』『マーズ』それに『死』
 これだけを組み合わせても、全体の文章の意味にまとまらない。
 何か、重要な項目である事だけは、間違いが無さそうだが……」

「……!」

「どうした? 岩倉、心当たりでもあるのか?」

「そうか、君にはまだ知らないんだったね。
 それは多分、ガイアーの体内の爆弾が起動する条件を示しているんだ」

「何ッ! マーズの命令以外に、爆発の可能性があると言うのか?」

岩倉が切り出した深刻な話に、カムイが珍しく動揺を見せる。
ゆっくりと、岩倉がモニターの前に立つ。

「以前、マーズ自身が教えてくれた話だ。
 何らかのトラブルにより、マーズがガイアーに命令を下せなくなった時のために、
 あらかじめガイアーには、マーズの指令以外に爆弾を起動させる条件がプログラムされている、と」

「……まさか!」




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