【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】at ANICHARA
【石川賢】ゲッター線が他作品に出張!! ゲッタードラゴン【NO.4】 - 暇つぶし2ch409:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 00:07:25 5R9gsODU
なかなか本格的でびっくりした
ほんのちょっぴり中二臭いけど石川作品とヘルシングを合わせたらこうなるよな
おつ 

410:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 00:07:50 30BTrMF8
うぉおおおお!面白ぇぇぇぇぇ!魔獣もヘルシングもどっちも大好きだからこりゃあ続きが楽しみだ
セラスはどうなるんだ?
乙でした。

411:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 00:56:58 +GjcIcTc
祝・偽書ゲッターロボ復活
ヤングアニマル嵐で偽書ゲッターロボ ダークネスとして復活する事が決定

412:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 02:34:59 Y/7nsI+r
>>411
情報遅すぎるぞ

413:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 07:05:12 +vLNWHz7
こいつは面白ぇ!この先どうなるか楽しみだぜ!

414:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 08:49:55 LAmHZhyp
ヘルシング…読んでみようかな

415:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 10:00:15 mi3DkeDp
うぉぉぉ、これは面白い! どっちの作品も好きなだけに、期待です。
GJです、作者さん。

……真説魔獣×仮面ライダーアギトとか書いてみようかなあ。
敵が“人類の進化を望まず、進化した人類を殺して回る神の尖兵”だし。

416:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 10:04:48 JceXpuEf
>>408
GJ
西洋風では魔獣はキメラだな。

>>415
でも、アギトはもう一人の神がさせた不当な進化だからという解釈もある。


417:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 10:11:02 LAmHZhyp
特撮は結構相性いいかもわからんね
人工太陽プラズマスパークはゲッター線を出すとか

418:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 10:14:46 mi3DkeDp
>>416
でも、マリアとか慎一とか、どう見てもアギトレベルかそれ以上にヤバイ進化してないかw
慎一はどう見ても魔獣だし、マリアはバベルタワー吹っ飛ばすし。

419:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 14:35:43 vToLQMDk
5000光年の虎×ウルトラマンとかな。
キングクラスなら十分ラグースとも戦えるし

420:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 20:46:09 PZ8rd49L
DBとのクロス止まってるのいくつかあるけど、俺が新しいの書いちゃってもいいかな?

421:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 20:58:39 f/3VKduf
>>420
どんどんいけー

422:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 22:27:20 LAmHZhyp
石川作品って強力だよね
何とクロスさせようとしてもクロス先が虚無戦記の一部になってしまう
逆に石川世界を組み込むってないなーと思って

そこで考えたんだが、
虚無戦記を川上世界のOBSTACLE内に全部まとめられないだろうか
世界崩壊因子が竜とか
壊れる世界に腹を立て、都市世界に再生する際に生まれたのがラグースとか

…恐れ多いですね
すいません

423:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/21 23:08:29 Hkq2sDwN
元祖インフレチート小説菊池作品主人公の一人、混沌コックさんがラ・グースを調理します
味と狂気度の判定を下すのは真一、竜馬、時天空の三名です

424:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 00:03:05 G19JUegK
ところで、魔獣クロスはどこにまとめればいいんだ?

425:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 00:06:45 6e8du9t3
普通にゲッタークロスSSでいいんじゃね?
てか、まとめ方知らないから覚えないといかんな

426:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 09:59:15 ofFPzZTA
ゲッターロボ飛焔のラストで、ゲッタードラゴンとか目覚めたら面白そう。
と思ってしまった。これはSSしかないな。

427:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 18:02:01 ofFPzZTA
よし、書けた。ゲッターロボ飛焔ネタなんだけど、投下して良いかな?
後編が出来たら、理想郷にも投下したいと思っている奴なんだが。


428:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 18:50:07 mw5hXIbk
来やがれ!!

429:地球最後の日
09/04/22 18:51:39 ofFPzZTA
ならば行くぜ!

地球最後の日 前編(ゲッターロボ飛焔×ゲッターサーガ)


「――大いなる意志は言ってくれたのさ」

神官のような装いの青年―マニウス・ジャコフは、脇に並ぶ己が母を見て微笑んだ。
母は一度死に、大いなる意志の導きで蘇った。これが奇跡か。
ならば、私は大いなる意志に従おう。

「“新たなる世界で共に生きよう”とね」

新生ゲッターチームのメンバーたる少年は、驚愕に目を見開いてその言葉を聞いていた。
少年の名は天草弾。目の前で父と母をジャコフ一味に殺され、帰る場所を無くした者であり、そのショックで白髪となった繊細な男だ。
震動。地震に等しい、凄まじい揺れが要塞島を揺らし―とんでもない早さで崩れていく。
足場が崩れていく中、弾は確かにマニウスの声を聞いた。

「――聞こえるか、これが大いなる意志の――」

《弾! とっととゲッターに戻れぇ!》

戦友―竜牙剣の声に現実へ意識を取り戻した弾は、急いでゲッターのコクピットへ走る。
コクピットハッチを閉めると同時に、ゲッターロボが黒い翼を広げ、推進炎を吐いて崩れゆく要塞島から脱出した。
遠離っていく風景の中、巨大な触手―否、樹木の蔦が海底から伸びていた。
弾は呆然と呟く。

「なんだ……アレは」


■■■


海水がまるで津波のように持ち上がったかと思うと、海が割れた。
敵の本拠地たる要塞島が崩壊していく。代わりに土煙と水飛沫を巻き上げるのは、天を割る巨大な“樹木”。
異常進化した植物=植物獣による人類へのテロリズムを行っていた狂気の科学者、プロフェッサージャコフ。
その討伐のために派遣された国連軍は、圧倒的な生命力を誇る植物獣の前に壊滅寸前であった。
流線形の装甲で機体を覆った可変人型マシン―米国製スーパーロボット『エクスカリバーⅡ』のパイロット、ロザリオは信じられない気持ちでそれを見た。
それは寓話を連想させる光景だった。『ジャックと豆の木』の、天まで届く豆の木のような悪夢。
五十メートル級ロボット兵器であるエクスカリバーⅡが、酷く小さく見えるほどの太さ、大きさ―直径数キロメートルにも及ぶ、天へ届く樹木。
海底を断ち割って発生した樹木が巻き上げる海水、その衝撃波によって揺らされる機体を制御しながら、ロザリオは呟いた。

《ハハハ……もう、わけがわからねぇ》

このとき、世界中の植物が枯れるという怪現象が、地球のありとあらゆる場所で起こっていた。
森林は痩せ細り、相次いで朽ち果て、枯れ木は力なく倒れていく。鳥獣は逃げ惑い、昆虫は示し合わせたように、天を突く植物が発生している海域へ去る。
まるで地球の生命力が、ある一点へ集められているかのように。南太平洋の異変は、今や世界中に波及し、地球全土から植生を消していた。
そして。

マニウスは母の胸に抱かれながら、恍惚と呟く。

「――これが、“地球樹”。私と母さんの未来を約束する、ガイアの苗床だ」

上空三万メートルの高度に君臨する、巨大な植物の塊。
天を突き、海水も放射線も、極低温すらものともしない、究極の植物。
それこそが―“地球樹”。

430:地球最後の日
09/04/22 18:52:38 ofFPzZTA
青年は赤子のように母の裸体へ指を這わせていた。

「母さん……」

「時間ね……」

それは別れを告げる言葉。
否、そうすることで永久の命を得るための儀式。

「また後で……抱いて上げる」

「わかったよ、母さん……」

名残惜しそうにそう言うマニウスの目は、既に人間のものではない。
額には異形の証のように第三の目が出現している。
マニウスの母はずぶずぶと沈んでいく。

「あとは」

母は尊い存在へと同化されていくのだ。
この地球樹の―いいや、“ガイア”の核になるために。

「父上、貴方のゲッター炉心が必要だ」


■■■


地球樹をゲッター1のコクピット=頭頂部から眺め、竜牙剣から発せられた言葉は一つ。

「この鬱陶しいクソ雑草園の―番人さんが出てきたぜ」

それはさしずめ巨大な甲殻虫に似ており、体内のゲッター炉心を光らせながら、植物獣の王として地球樹の上に君臨していた。
硬い甲羅の内側に、試作ゲッターロボのゲッター炉心を取り込んだ植物獣の進化形―ナイトメア。
その頭頂部で笑う、猿顔の異形/人外―プロフェッサージャコフ。

『今日は良き日だ』

天へ両手を掲げ、植物と同化した科学者は極楽浄土の表情。
そう、まさに―。

『人類滅亡日和♪』

瞬間、剣の中で自制心が弾けた。
絶対的殺意が心を塗り潰し、吠え声が声帯から迸る。

「ヒヒジジィィィィ!」

歯を食いしばりながら、ゲッターへコマンド入力/ゲッター1の手の甲が開く/かぎ爪=全力の打撃としてゲッターロボが拳を振り下ろす。
音速を超えた巨人の拳がジャコフへ向けて迫る、迫る、迫る―!

「死ねぇぇぇ!!」

431:地球最後の日
09/04/22 18:54:09 ofFPzZTA
対するジャコフの動きは、人間離れした跳躍による回避。
推進器と化した背部植物より、合成燃料を噴出してゲッターロボへ襲いかかる。
そう、ゲッター1の頭頂部、コクピットへ向けて恐るべき突進を行っていたのだ。

『キヒヒヒ!』

衝撃音―ゲッター3のパイロット、鋼轟鬼が弁髪を揺らして叫ぶ。

《なにぃ!? おい、剣!》

ガッシリした体躯の彼が驚く理由は、単純。ジャコフが突っ込んだのは、剣が乗っている場所であるためだ。
天草弾もまた、戦友の危機に焦りを浮かべ、その名を呼んだ。

《大丈夫か、剣!?》


■■■


歯を剥き出しにした猿顔の半人半植の化け物。
醜悪な老人のドアップ。コクピットのキャノピーを割って飛び込んできたのは、ジャコフその人だった。
その異形と化した鋭い爪がヘルメットに食い込むのを感じながら、竜牙剣は気丈に笑った。
いきなりクソ爺の顔たぁ、ついてねぇな俺も。

『―剣(つるぎ)? お前は何者だ? 何故ワシの邪魔をするぅ!?』

白目の部分までどす黒く染まった、人外の瞳が剣を睨む。
ビキビキと割れていくヘルメットの音、漏れ出す空気の音、呼吸が苦しい。
だがしかし―。

「俺の名は竜牙剣。けどよ」

殺意はそれ以上に激しかった。
父親を化け物の苗床にされ、友人達を虐殺された恨み。

「理解する前に」

左手が掴むものは、敷島印の改造リボルバー。かつて初代ゲッターチームが使ったという曰く付きの拳銃だ。
強装弾仕様の変態拳銃、一体何に使うんだかわからないような、化け物専用のそれを抜き打ちでぶっ放した。

「死ねぇッッ!!」

反動で腕が痺れた。
炸裂する暴力/とんでもない轟音/大口径銃に相応しい破壊=ジャコフの顔面が吹き飛ぶ―飛び散る肉片をものともせずにさらに右ストレート。
顔から肉と脳漿の混じったミックスジュースを撒き散らし、虚空へ投げ出されるジャコフの悲鳴。

『ひぎゃああああああぁぁぁ! 痛い、いたぁぁぁぁい!』

「思い出せねぇだろうから言ってやるよ! テメエに化け物にされた親父の仇だ!」


432:地球最後の日
09/04/22 18:56:10 ofFPzZTA
ジャコフは顔面を吹き飛ばされても生きていた。
最早人間ではないと言うことなのか、彼はそのままナイトメアのコクピットへ収まり、呻く。
どろりと零れた脳漿を掻き集め、ギギギと歯軋り。

『……竜牙! そうか、ワシが種を埋め込んだラボの警備員か!』

「へっ、脳味噌吹っ飛ばされて思い出したか、化け物爺っ!」

ゲッター1のキャノピーが修復材で再生され、戦闘可能モードへ再度移行。
剣は凄まじく暴力的な笑みを浮かべると、他の二人の仲間へ呼びかけた。

「あの爺をぶっ殺すぞ、弾、豪鬼!」

《……元からそのつもりだ》

《応よ!》

左肩装甲展開、バレルオープン。プラズマ炉からのエネルギー供給完了、発射準備良し。
高速で遠離っていくナイトメアへ向けて、砲身が光を放つ。

「プラズマ――ノヴァァァ!!」

超高温の激流が迫る中、ゲッターを模した醜悪な頭部が開き、凄まじい出力のゲッター線が解き放たれた。

『このナイトメアには大いなる意志の加護があるぅぅぅ! ゲッタービームゥ!!』

ゲッタービーム。本来、ゲッターロボしか持ち得ない最強の砲撃。
ナイトメアがビームを持つことは、ゲッター炉心が盗み出されたときの追撃戦でわかっていたが、これほどの出力とは。
一瞬でプラズマノヴァを喰ってゲッターロボへ襲いかかる光。それに対抗するように、ゲッターロボの右肩装甲が展開される。
現れるのは長大な砲身。恐るべき光を照射する、最強の兵装。
竜牙剣の咆哮―トリガーを引く。

「ゲッタァァァビィィィィムッッッ!!」

『キヒ、やはり炉心を積んでいたか!』

激突する光の強さは互角、ならばと巨人と植物獣は交差する。
ゲッターは長大な大鎌を手に衝突覚悟で突進し、ナイトメアは両腕の爪を振りかぶり。

“地球樹”が、突如として震えたのは、そのときだった。

433:地球最後の日
09/04/22 18:57:59 ofFPzZTA
■■■


“地球樹”を冒すものがある。
たったそれだけの事実に、マニウスは驚愕して叫ぶ。

「馬鹿な! 国連軍は壊滅状態、なにかできるわけがない―」

事実、国連軍の艦隊は戦力の八割を失い、まともに戦闘できるのは護衛艦数隻とエクスカリバーⅡのみという有様だった。
では、何が動いているのか―それはある意味、最も来てはならない存在であり、禁忌であった。
マニウスの超感覚が捉えたのは、凄まじいゲッター線の塊。これはまるで、ゲッター核分裂を起こし続けているような―!?

「真逆! 真逆、そんな―大いなる意志が!」

あり得ない。これはゲッター線が選んだ未来ではないのか、それをゲッター線自らが否定する?
とにかく、とマニウスは決断した。最早、私怨で父を残酷に処刑するのは諦めよう。
故に―触手群がびゅるびゅると伸び、ナイトメアを貫いたのは、必然だった。
父の断末魔が聞こえた。

『ま、マァァニウスゥゥゥ!!』

「さあ、生誕だ―“地球の意志”。地球最強の生命よ!」


■■■


ジャコフの駆るナイトメアが触手に貫かれ、地球樹に取り込まれた直後。
突然の幕切れにゲッターチームが呆然としていると、再び地球樹が震えた。
まるでそれは地震であり、脈動であり、胎動だった。まず最初に、山と見紛う巨大な丘が二つ現れた。
剣は最初それが何なのか分からなかったが、すぐに思い至る。

「でけえ……巨乳ってレベルじゃねぇな」

続いて現れるのは、巨大な胴体/角が生えた複眼の頭部/細くしなやかな腕/柔らかく丸みを帯びた下半身/各部から生えた翼。
すなわち―数十キロメートルはあろうかという、異形の女性だ。まるで女神のような姿のそれに、掠れた笑い声を洩らす。

「ちょ……青少年には刺激が強すぎねぇか?」

通信―早乙女研究所の神隼人からの一方的なもの。
画面に映る壮年の戦士は、剣が初めて見るほど驚愕に満ちた表情だ。

《敵は高濃度のゲッター線を放っている。ガイア理論の権化……さしずめ“ゲッターガイア”か》

「……アレもゲッターなのか?」

《わからんが―》

初めて隼人の顔が歪んだ。まるで自らが、戦場にいないことを悔やむように。

《―地底でメルトダウン、ゲッター核分裂を繰り返していたドラゴンが、そちらへ向かった。
とんでもないことが起きるぞ……剣、弾、豪鬼。精々心して望め、ゲッタードラゴンは人間の手には負えないモノだ》


434:地球最後の日
09/04/22 19:00:03 ofFPzZTA
荒々しい気性の少年、その顔が笑みを浮かべた。

「へっ、今更だぜ。此処まで来たら、アレをぶっ殺す以外やることなんて残ってねぇよ!」

《人類の未来はお前らに掛かっている。戦え!》

「とーぜんっ! そのためのゲッターだっ!」

プラズマ炉とゲッター炉心が唸りを上げ、巨人は天を引き裂く刃を手に駆け抜けた。
ただ一つの信念によって突き動かされる、永劫の時を戦う“進化の巨人(ゲッターロボ)”。
その戦いの幕開けは、近い。


■■■

―遙か未来、或いは時空の狭間

「ゲッタードラゴンが動いた?」

「ええ、虫けらとトカゲの兵器―“バグ”の影響で出来た並行宇宙の一つです。
“皇帝”は特異点そのもので時空の因果崩壊から免れていますが、この世界は特別でして」

「ゲッター線が人類以外を選ぶ、ねぇ……例の世界でサルベージした奴を出せ。“バグ”が出る前に、“特異点”に潰させる」

「真ゲッターか……どうなっても知らんぞ?」

男は笑った。

「このくらいでゲッターは―いや、進化は止まらねぇよ」

斯くして、“進化の物語(ゲッターサーガ)”は廻る。

435:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 19:04:12 ofFPzZTA
文体とかでばれてそうですが、某所でゲッタークロス書いている者の妄想でした。
後編はゲッタードラゴンとかチェンゲとか、色々ぶち込む予定。
個人的には、飛焔はドラゴンが出てないのが不満でして。
早乙女研究所地下のアレは、ガイアに反応しなかったのか、とか気になりますしね。
創作の動機は、そんなところです。

楽しんでいただければ幸いです。
ではでは。

436:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 19:22:40 3QhSo7kI
乙! 飛焔読んでないからこれを期に買おうかな。

437:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 20:47:45 IiEfWU0T
乙乙。てか普通に飛焔もサーガに組み込まれてると思ってたけど
こういう解釈もあるのね

438:ハヤトの金矛の勇者 続き貼り 今回は長いです
09/04/22 22:18:51 XpH/g5KG
次の日
「みんな~!!」
ハヤトは珍しく子供達の方へ行った。
子供達はハヤトを見て驚いた。
「ハヤトぉ!?珍しいね!君から来るなんて」
「みんな聞いてよ! 今日の夜中ね…」
ハヤトは夜中にあった出来事を話した。
「…ということなの。みんな信じてくれるよね?」
しかし、みんなは大笑いした。
「わっはっは!!そんなの嘘だあ!」
「夢でも見たんじゃないの!?」
ハヤトは必死に話した。
「違うもん!嘘じゃないもん!」
しかしみんなは信じようとしない。
「絶対作り話だって!この嘘つきハヤトぉ!」
「ハヤトの嘘つき!」
みんなはハヤトを軽蔑した。
「うう…うわぁあああ!!」
ハヤトは泣きながら施設内に戻っていった。
「嘘つきが泣いてるぞぉ~ わいわい!」子供達はハヤトを見て笑った。
しかし
バギっ!
笑う子供を殴る子がいた。了だった。
「てめぇ、ハヤトを泣かすんじゃねえ!」
了は子供の胸ぐらを掴んだ。
「ひいぃ!!」
子供は今にも泣きそうだった。
「了君やめて!!」
みんなで了を止めに入った。
やっとのことで子供達は了達をとめた。
「ハヤト…」

一方、ハヤトは部屋で一人泣いていた。
「ひっく…みんな…ひどいよ…」
ハヤトは悔しくてたまらなかった。必死で話しているのに誰も信用してくれない。
ハヤトは泣いてる内にまた泣き疲れて寝てしまった…………
………その夜………
こんこん…
突然ドアを叩く音が聞こえる。
「ハヤトく~~ん♪開けて~♪」
「ん…何…?」
ハヤトは声に目を冷ました。
「ハ~ヤ~トくん♪開けて~♪」
どうやら女の子の声のようだ。
「ん…誰…?こんな時間に…」
ハヤトは眠たそうにドアを開けた。
カチャ…
「ハヤト君こんばんは~~♪あたしはプリリンってゆうの♪」
そこには誰もがビックリする超ナイスバディな綺麗なお姉さんが立っていた。
「っ………」
ハヤトは見た瞬間、鼻血が流れた。流石のハヤトも綺麗なお姉さんを前に「反応」してしまった。
しかし
「はっ…」
ハヤトは何かに気付いたかのようにドアを閉めようとした。 「あらん、どうしたの?」
ハヤトは震えてプリリンというお姉さんの方を見ていた。
「お姉さん…まさか昨日の怖いおじさんの仲間?」


439:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 22:20:54 XpH/g5KG
「え~~っ!?そんなワケないじゃなァ~い!!」
「ちょっと借りた物を施設の倉庫へ返しに行きたいだけよォ!
けど倉庫のある所は分かんないし、こんな夜中に女の子一人じゃ心細いでしょ♪
だからハヤト君についてきてもらいたいワケ♪」
「えっ…それじゃあ明日、返しにいけばいいんじゃない?
何でこんな夜中に返しにいかないといけないの?」
(ギクっ…)
プリリンはかなり焦った。
「そっ…それはアレよ!明日中に返さないといけないの!!
だから今返したいのよ!お願ァい!」
「う~ん…」
ハヤトは間を置くと、ドアから出てきた。
「…うん、いいよ」
「ありがとぉ♪助かるわァ♪」
こうしてハヤトとプリリンは倉庫へ向かった。

「……」
子供達が寝静まった夜の廊下はいつもより嫌な気がした。
「ハヤト君、君はなんでこの施設にいるの?」
プリリンはそう質問すると、ハヤトは首を横に振った。
「知らない、気がついたらここにいたんだ」
「ふう~ん…そうなんだ…」
そんな会話をしていると倉庫へたどり着いた。
「ここだよ!倉庫は」
「ありがとぉ♪助かったわァ!ハヤト君、ドアを開けてくれる?」
「いいよ」
カチャ…
ハヤトはドアを開いた。
「ハヤト君♪ありがと!君のおかげだよ♪」
「どうもいたしまして」
(ニヤリっ!所詮子供はこんなもんよ…)次の瞬間
カッ!!
突然、倉庫の中が輝きだした。もの凄い光だ。
「うあああああ!」ハヤトは強烈な光で目をつむり、尻餅を付いた。
「ん……」
ハヤトは恐る恐る目を開けた。しかし目の前は普通の倉庫の中だった。
「あれ…?お姉さんは?」
気付いたらプリリンの姿がどこもなかった。
ハヤトは急に不安を感じた。
「うわあああ~~っ!!」
ハヤトは急いで部屋へ戻っていった。

その頃、ドン・クラーイ世界では…
「ダーク様、扉が開きました。」
プリリンはダークに報告を伝えていた。

440:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 22:29:29 XpH/g5KG
「よくやったプリリン、これで向こう側「地球」のものに触れる事ができる!
ドン・クラーイ世界と地球がつながって我々の意識が向こうに流れ始めた。
しかし、それだけでは足りぬ!!」
ダークはそばにいたマックに命令を下した。
「マック、「選ばれし者」を捕らえろ!!そして「金の矛」と「銀の盾」を取り戻すのだ!!」
「御意!!準備が整いしだい、さっそく!!」
ダークは手を上げ、叫んだ。
「生きとし生ける者を全て、夜の民にするのだ!!!」

その頃、夜中に施設の校庭には
ピシッ、ゴオオ!!
校庭の真ん中に大穴が発生した。
ポン!
穴からなにやら箱みたいなものが飛び出した。
コロコロ…
箱は地上に落ちるとまるで意思があるかのごとく、施設に向けて転がっていった。

一方、ハヤトはベッドに入ったがさっきの怪奇現象が気になり、眠れなかった。
「うう…眠れないよ…」
ぶるぅ!
ハヤトに突然、尿意が襲った。
「うう…オシッコ…」
ハヤトはトイレに向かった。

ジョボボボ……
ハヤトは尿を出したせいか、かなり安心した。
「ふぅ…助かった…」
ハヤトはリラックスしていると
「安心するのは早いと思うよ」
突然ハヤトの後ろに声がした。
「!!だ…誰!?」
ハヤトが振り向くと床にあの箱があった?
「箱…?」
ハヤトは不審そうに見ていた。すると
キュルルルルルル…
なんと箱が分解し、粒子と化した。
「えええ!?」
ハヤトは不思議な光景に驚いた。
粒子は段々、人の形を作っていく。
そして奇妙な服をきた少年の形になった。
「うわあああ!!」
ハヤトは驚き、後ずさった。
すると少年はハヤトに喋りだした。
「驚いた?ボク達の世界では「ヘンジル」っていうんだよ」
ハヤトは震えながら言った。
「君は…一体誰…?」
「ボクの名前はマタ・タミ!」


441:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 22:30:43 XpH/g5KG
「マ…マタ…タミ?」
「そう!君の名前は?」
「ぼっ…ボクはハヤト」
そうゆうとマタという少年は笑った。
「そっか!ハヤト君だね」
しかしハヤトはもじもじしていた。
「…トイレ流していい?」
「あっゴメン!!外で話そうか」
マタは顔を赤くし、後ずさった。

そして…
「君に大事な話があるんだ!」
「大事な話?何?」
マタは間を置き、話しだした。
「ハヤト君、君は「扉」を開いてしまったんだよ!
この世界と「ドン・クラーイ世界」とをつなぐ扉を!」
ハヤトは聞き慣れない言葉に疑問を持った。
「ドン…クラーイ…?」
「君は敵に狙われている!敵は「アラ・コラ・マイッタ・マ・イッカ法術」、略して「ア法」を使うんだ。
魔法みたいな物さ!」
「ア法…?プッ…くっくっく」
ハヤトは変テコな名前で少し笑ってしまった。
「わっ、笑い事じゃないよ!!君はア法の恐ろしさを知らないからだ!」
ハヤトはマタに問いかけた。
「それでボクはどうすればいいの?」
「それは…今考えているところさ…」
するとマタが光だした。
「うわあ!」
ハヤトは驚いた。そしてマタの体が透明になっていく。
「ボクが活動できるのは夜の間だけ…それは敵も同じ…
心配しないでハヤト君、君はボクが守ってあげる!それがパパとの約束だから…」
そうゆうとマタは消えていった。いつの間にか朝になっていた。
「……………」
ハヤトは呆然としていた。

その日の午後…
ハヤトは1人で砂場で遊んでいた。
「…?」
ハヤトは何かおかしいことに気付いた。子供達同士で睨み合いしているように思えた。
「なんかみんな変だな…」
すると了がハヤトの横にいた。
「了…」
「ハヤト…見ろよ、なんかみんな1人1人避けてないか…?全員嫌いみたいに…」
「うん…」
ハヤト達は何かの異変に気付いていた。
「了…そういえば…昨日ね…」
ハヤトは夜中のことを伝えた。
「ふう~ん。そんなことがあったのか…」
「了…信じてくれる…?」
了はハヤトを見て笑った。
「ああ!信じるぜ!」
「ほっ本当に!?」 「ああ!あのお前が必死でみんなに喋っている姿見たのは初めてだったしな!」
ハヤトはその言葉に嬉しくなった。
「あっ、ありがと!」
「何かあったらオレにいってこい!聞いてあげるよ」
そうゆうと了は去っていった。
「了…」
ハヤトはなんだか心が温かくなった。

442:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/22 22:35:03 XpH/g5KG
自分の話を聞いてくれる人がいた。それだけでも嬉しかった。
ハヤトは部屋に戻るとあの定規が床に落ちていた。
「あっ…また落ちてる…どうしてだろ?」
ハヤトは定規を机の引き出しに入れた。
その夜中…
スっ…
ハヤトが寝ていると何かが部屋に入ってきた。
ハヤトは目を覚めた。
「ん…?気のせいか…?」
すると
「気のせいじゃないかもしれないぞ!ハヤト君」
突然声がしたのでハヤトはすぐに立った。
「うわあああ!!」
ハヤトの目の前にあの男、マックが逆吊りになっていた。
「ちょっと聞きだい事があってまた来たんだ」
「ひいい……」
ハヤトは本当の恐怖を感じた。
「わあああ!」
ハヤトは焦って部屋から出ていった。
「フフ…」

ドンドン!
ハヤトは別の子供部屋にいって必死にドアを大きく叩いた。
「みんなぁ!!起きて!!助けてぇ!!」
しかし全く反応がなかった。
「起きるわけないぜ!この施設内の時間をゆっくりにした」
ハヤトの真後ろにマックが現れた。
「俺様の「ア法」はすごいだろ?超高等魔術だぜ!今大きな声で叫んでも起きるのはまぁ…二時間後かな?」
「………」
ハヤトの体はかなり震えていた。
「あっ!あれなんだ!?」
ハヤトは右の廊下側を指差した。
「ん…なんだ!?」
マックは右を見た。しかし、ただの廊下しかなかった。
マックは振り返るとハヤトは左の廊下側を全速力で走っていった。
「ほぉ…このマックとカクレンボしたいのかい?
いいとも、やろうぜ!命がけのカクレンボをな!」

ハヤトはロビーに行き、テーブルの下に隠れた。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
するとマックはロビーにやってきた。
「どこだぁ~~い!?ハ~ヤ~ト君!」
マックはロビーを通り過ぎていった。
「ふぅ…行ったかな…?」


443:ハヤトの金矛の勇者
09/04/22 22:50:48 XpH/g5KG
自分の話を聞いてくれる人がいた。それだけでも嬉しかった。
ハヤトは部屋に戻るとあの定規が床に落ちていた。
「あっ…また落ちてる…どうしてだろ?」
ハヤトは定規を机の引き出しに入れた。
その夜中…
スっ…
ハヤトが寝ていると何かが部屋に入ってきた。
ハヤトは目を覚めた。
「ん…?気のせいか…?」
すると
「気のせいじゃないかもしれないぞ!ハヤト君」
突然声がしたのでハヤトはすぐに立った。
「うわあああ!!」
ハヤトの目の前にあの男、マックが逆吊りになっていた。
「ちょっと聞きだい事があってまた来たんだ」
「ひいい……」
ハヤトは本当の恐怖を感じた。
「わあああ!」
ハヤトは焦って部屋から出ていった。
「フフ…」

ドンドン!
ハヤトは別の子供部屋にいって必死にドアを大きく叩いた。
「みんなぁ!!起きて!!助けてぇ!!」
しかし全く反応がなかった。
「起きるわけないぜ!この施設内の時間をゆっくりにした」
ハヤトの真後ろにマックが現れた。
「俺様の「ア法」はすごいだろ?超高等魔術だぜ!今大きな声で叫んでも起きるのはまぁ…二時間後かな?」
「………」
ハヤトの体はかなり震えていた。
「あっ!あれなんだ!?」
ハヤトは右の廊下側を指差した。
「ん…なんだ!?」
マックは右を見た。しかし、ただの廊下しかなかった。
マックは振り返るとハヤトは左の廊下側を全速力で走っていった。
「ほぉ…このマックとカクレンボしたいのかい?
いいとも、やろうぜ!命がけのカクレンボをな!」

ハヤトはロビーに行き、テーブルの下に隠れた。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
するとマックはロビーにやってきた。
「どこだぁ~~い!?ハ~ヤ~ト君!」
マックはロビーを通り過ぎていった。
「ふぅ…行ったかな…?」
ハヤトはため息をついた。しかし
「そこにいるのは分かっているぞ!」
「!!」
ハヤトは横をみると、マックがハヤトを見つめていた。
「うっ、わああ!!」ハヤトは必死で逃げようとするも、やはり五歳児では大人からは逃げられなかった。
マックはハヤトの頭を掴んだ。ハヤトの体は恐怖で硬直していた。
「カクレンボは終わりだよ♪ハヤト君」
「い…いやっ…やだっ…」
「万事休すだな!ハヤト君!」
突然
「やめろ!!」
するとあの少年マタがやってきて、マックにけりかかった。しかしマックはそれを素早くよける。
「マタ!!」


444:ハヤトの金矛の勇者
09/04/22 22:52:12 XpH/g5KG
マックは体勢を立て直す。
「おやおや、父親同様にやられにきたかマタちゃん!」
マタはハヤトをかばうようにハヤトの前に立った。
「ハヤト君はボクが守ってみせる!!」
(ニヤっ!)
マックは後ろに下がると何やら言い始めた。
「ヘンジル!!」
ギュオっ!
次の瞬間、施設内の見える全てのものが変わり、別の空間に変化した。
「うわっ!?」
「しまった!!ヘンジラれた!!!」
周りは地平線のような空間だった。
「なっ…何これ…?」
「ドン・クラーイ世界から空間が染み出しているせいさ!
「「ア法」を使って自分の好きな空間に置き換える事ができるんだ!」
ハヤトは驚いた。
「そんなことができるの!?」
「夢だと思うかもしれないけど、現実は現実なんだ!
こうなったらボクもヘンジルよっ!!」
「えっ…?」
ダダダダダダ!!
マックは全速力でハヤト達を追ってきたのでハヤト達も走り出した。
「ボクがハヤト君と力を合わせれば何にでも変身できる!」
「おお!」
「念じて唱えて!!「ヘンジル」って!」
ハヤトは目をつぶり、心に念じた。
「ヘっ…ヘンジル!!」
ビュっ!
マタは粒子になり、ハヤトを取り込んだ。
ボン!!
「こっ…これは…」
なんとマタは「ヘンジル」で戦闘機に変身した。
「すごいよマタ!ヘンジルって凄いね!?」
ハヤトは今までにない程の興奮をしていた。
「いくよ!ハヤト君!しっかりつかまって!」
ブオオオン!
ハヤト達は大空へ飛び立っていった。
「フフ…甘いな」

ハヤト達は上空に上昇し、雲を突きぬけた。
「マタ!このまま逃げちゃおう!!」
「そんなに手ぬるい相手じゃないよ!!」
ブオオオン!
雲の下から何やら大きいプロペラ音が聞こえる。
「ん…何か来る!」
すると雲からハヤト達の後ろに巨大な戦闘機がハヤト達を追いかけてきた。

445:ハヤトの金矛の勇者
09/04/22 23:00:59 XpH/g5KG
「逃がさないぜ!!」
戦闘機にヘンジたマックだった。
「くらえ!!」
ダダダダダダダダ!!
マックは戦闘機に武装している3連装の機関砲を発射してきた。
「うわああ!」
マタは高い運動性能を生かし、攻撃を避ける。
「くああっ!体が動かない!」
ハヤトは戦闘機の運動に体がついていかなかった。
「ハヤト君!ちゃんと操縦桿を握って!」
「ぐああ…」
マックは照準をマタに定めた。
「お尻がガラ空きだぜ!!」
ダダダダ!!
ズドドド!
マックの攻撃がマタに当たった。戦闘機に穴が開いた。
「うあ…しまった…」
「マっ…マタ!大丈夫!?」
マタはダメージを受け、落ちはじめた。
「「うわあああ!」」
「へっ、もう終わりだな!」
ひゅううう!!
ハヤト達は真下を落ちていた
「うわああ!!ハヤト君大丈夫!?」
ハヤトは恐怖で前が見えなかった。
「もうだめだぁ~!!」
ハヤトは諦めかけた。突然…
ズキン!!
「いっ…頭が…」
ハヤトはいきなり頭痛に襲われ、うずくまった。
(ジャマダ、ザコ!!オレトカワレ!!)
(えっ……?)
ハヤトに異変が起きた。
「あっ…ひへっ…これがぁぁ…オレのカラダぁぁ…くっくっく…」

「ハヤト君大丈夫!?返事して!!」
マタはハヤトに問いかけた。
「はっ……あれ…マタ!?」
ハヤトは汗をかいていた。
マタは全くハヤトの異変に気付かなかった。
「勝負はこれからだ!!いくよ、ハヤト君!!」
ハヤトはその言葉に勇気づけられた。
「マタ……うん!いくよ!!」
マタは体勢を整え、通常の飛行に戻った。
しかしまだマックは追いかけてきた。
「さぁ坊やたち、お片付けですよ~~!!」
ハヤト達は前方にあるブリッジ状の橋に突っ込んだ。
マックは上に、ハヤト達は下に潜り込んだ。
「!?」
橋を過ぎるとマックはハヤト達を見失った。どこを見渡してもハヤト達が見当たらない。
「ガキども、どこ行った!?」
ハヤト達はなんと、マックの真下にへばりついていた。マックはハヤト達に気付いた。
「なにぃ!!!!」「ハヤト君!今だ!!」
「うん!!」
ダダダダダダダダ!ハヤト達はすぐさまマックに方へ向き、機関砲の集中砲火を浴びせた。
マックはダメージを受けまくり、ついに墜落し始めた。
「そんなまさか…この俺様……マック様がぁぁぁ!!」


446:ハヤトの金矛の勇者
09/04/22 23:04:04 XpH/g5KG
マックは墜落していった。そして
ドワオオオオっ!!
マックは大爆発を起こした。

ハヤト達は爆発した方向を眺めていた。
「やった…マックを倒したよ!」
「はあ…はあ…」
ハヤトは汗だくだった。
「頑張ったねハヤト君!」
すると
パァ…
マックの空間がなくなり、元の施設に戻った。
マタ達は元に戻り、施設の外に出た。もう明け方だった。
「ハヤト君、これは終わりじゃなくて始まりなんだってことを覚えててね」
しかしハヤトは困った顔をした。
「えっ…?ボクもう怖いのやだな~!」
「大丈夫!ボクが必ず助けてあげる!」
ハヤトはマタに甘えたいのかマタに抱きついた。
「けどマタがいれば怖くないもんね…ん…」
ムニュ!
ハヤトは何かマタの胸に違和感を感じた。
「あれ…?」
ハヤトはマタの胸を触ってみた。
プニュ!
マタの胸が妙に柔らかい…ハヤトは何かに気付いたのかマタにきいてみた。
「もしかして…マタって…女の子…?」
マタは顔を赤らめらしていった。
「…うん…ボクは女だよ…」
次の瞬間
「マタが女の子…?ってええええ!!!!?」
「気付かなかったの?ボクが女だって」
「マタが自分のこと「ボク」てゆうからお兄さんかと思った。 お姉さんなんだね」
「うん!男なのに私ってゆう人と同じ事だよ!」
「そっかあ!」
「あっ…もう朝だ…じゃあね!ボクは夜しか君を助けられないから行くけど…
敵も夜しか現れないはずだよ!またね!」
そうゆうと軽快な動きでハヤトから去っていった。
「マタ…………」
ハヤトはマタの方向を見ていた。しかし浮かない顔していた。
(ジャマダ、ザコ!!オレトカワレ!)
(なんだ…あの声…なんか嫌な予感が…)

以上です。マタは女の子とわかったときはなんか残念な気がしました。
しかし本気のマガイモノを診せたいと思います。

447:【復讐鬼と吸血鬼】
09/04/23 00:03:51 QrnjtDsk
wikiにまとめてくださった方、ありがとうございます。


>>409-410
>>413-416
ありがとうございます。

>>409
厨二っぽいセリフを独特の平野節で魅せて読ませるのがHELLSINGの醍醐味だぜ!
単純豪快なパワー全開の石川作品も単語だけほじくると、厨二っぽくなってしまうが。

>>410
ちゃんとセラスも出ますよ。ヘルシングの吸血鬼として。

>>414
マジでおすすめ。2巻のバレンタイン戦や8巻の死の河展開シーンは圧巻。

>>415
サイボーグ009の天使編の補完的な作品だったアギトの、
圧倒的神・創造主への反逆ってテーマは良いですね。


>>435
乙! >>434の会話シーン、敬語の人間はひょっとしてTV版リョ(ry

>>446
乙! ひさびさの本郷監督だってのに金矛はまだ未見だからDVD借りよかな……

448:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 05:08:50 lyK4B+4W
金矛の作者です。
442のスレは誤りです。
443から読んでください
すいませんでした。

449:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 12:05:20 3mQg0Nv5
442スレ……凄い長寿なスレだな

450:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 13:15:56 DFDzg9cz
このスレが442まで行ってる頃には他の板で「そろそろ時天空と闘うそうだが」とか
「昨日ラグースと会ったんだが強すぎてワロタ」とかありそうだな

451:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 13:20:33 blMI3Dra
もしも石川世界に2chがあったら的な

452:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 14:37:56 JSQKY87C
バキクロス書いた
URLリンク(dec.2chan.net)
のf0572
パスはgetter

453:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:10:49 yOj8TKDR
面白かったぜー
郭の爺さん出てきた辺りで全く先が読めなくなったがあっさり終わって驚いた

454:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:22:32 blMI3Dra
虚無戦記の中じゃ美勒が一番好き、次が虎

455:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:29:22 oHx0jUB1
>>450
既に時間など意味を成さないのだよ

456:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:39:57 g10TgUjG
>>452
点線とってないけど、WIkiに保存しておいたぜ!

457:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:40:59 oHx0jUB1
>>452
出来ればここに投下してくれるともっと盛り上がるとも思うんだけど

458:オーガの作者です
09/04/23 23:52:14 naIhtktN
>>453
ありがとう。そう言ってもらえると嬉しい
郭海皇好きなんだよねー
オリバを出す余裕がなかったのが残念…

>>454
うちには虚無戦史MIROKUしかないから他の記憶があいまいなんだぜ
でもMIROKUはよく読む

>>456
ありがとう。助かりました
点線はそのままでいいです

>>457
完結しちゃったから…
ごめん

459:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/23 23:59:04 rKMA0zHq
ベルセルクと魔術戦線って似てない?

460:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 09:10:22 M5DcYMN0
似てるか?

461:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 09:12:26 9kKkEdNj
>魔術戦線
ハリー・ポッターと賢ちゃんの意思みたいな

462:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 09:14:46 umJDpD99
だれがうまいこといえと

463:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 11:31:03 RHjv3VKO
ハリー・ゲッター

464:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 12:12:28 M5DcYMN0
俺は今更ながら飛焔を読み終わった…が、それからの事は?

あ…?あ…?まるで「俺たちの戦いはこれからだ!」をかんじますよ

465:ハヤトの金矛の勇者 続き貼ります。
09/04/24 22:33:18 x+ugScXF
その日の午前中、了とハヤトは校庭の隅の木の陰で話をしていた。
「ふう~ん…、夜中にそんなことがあったんだ…」
「なんか夢と本当がわからなくなってきたよ…」
「ハヤト、そのマタってお姉さんに会わせてくれないかな?
もし本当にそんなことが起こっているならオレもハヤト達を助けてあげたい!」
「了…うん!ありがと!」
すると
「ワン!」
ハヤト達の所にあの時の黒い子犬がやってきた。
「あっ…あの時の子犬だ…どうしたの?」
ハヤトは子犬を抱き上げた。
ペロペロっ…
子犬はハヤトの頬を舐めた。
「ひぁっ…くすぐったいよぉ!あはっ!」
了は黒い子犬を珍しがった。
「へえ~、全身黒い子犬って珍しいな!ハヤトになついているな」
「この子、よくボクの後をついてくるんだ。 エサをあげたわけでもないし…」
「ふぅ~ん…」
了は少し間を置いて、ハヤトにこういった。
「こいつに名前を付けてあげないか?ここじゃあ飼えないけど名前ぐらいなら!」
了はそうゆうとハヤトはうなづいた。
「名前かぁ…えっと…よし!お前は全身黒いからクロだ!」
そうゆうと子犬は嬉しそうに尾を振った。
「そうか!じゃあクロ、よろしくね♪」「ワン!」
夕食の時間
ハヤトは子供達と夕食を食べていた。
ここの施設は色々な事情で親がいなくなった孤児たちを養子としてもらってくれる人が現れるまで育てられる。
子供の人数は少なくとも100近くはいる。従業員たちは子供達が早く誰かにもらって幸せになって欲しいと願っている。
ハヤトや了達もその孤児の1人だった。
「わあい!今日はハンバーグだあ!」
子供達はわいわい騒いでいた。
「ハヤト、どこ行くの?」
ハヤトは席を立った。
「ちょっとトイレぇ~!」

ジャアア…
ハヤトはトイレから出てきた。
「ふうっ…すっきりした…」
ハヤトは食事に戻ろうとして、廊下を歩き出した。すると
「こ~んばんワ~♪プリリンよ♪」
ハヤトの前にあのプリリンが再び現れた。
「あっ…プリリンのお姉さん!!」
「この間は先に帰っちゃってごめんネ?」
ハヤトは恥ずかしがった。
「気にしないで…下さい…」
「ふふっ…かわいい子ね♪」

「実は大変な事が起こっているの…」
プリリンが顔を変えてハヤトに話しかけた。
「大変な事…?」
「とりあえず、その事をみんなに話すから案内して!」
「うん…分かった…」
ハヤトはプリリンをみんなのいる場所まで案内した。


466:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:35:32 x+ugScXF
「みんなぁ!ちょっと話があっ…」
ハヤトは戻ると信じられないことが起きた。
なんと子供達はまるで時が止まったかのように硬直していた。
「み…みんなぁ…と…止まっている!!!」
ハヤトには全くわけがわからなかった。
「やっぱり!!あいつのせいだわ!!」
現場を目撃したプリリンは叫んだ。
「あいつのせい?」
ハヤトはそうゆうとプリリンはしゃがんでハヤトを見つめた。
「ハヤト君になぜこうなったのか話しておくわ!」
ごにょごにょ!
プリリンはハヤトに小さな声で教えた。 「なっ…なんだって!?」

同時刻、何かに察知したのかマタは施設に入ってきた。
「ハヤト君!大丈夫!?」
ハヤト達はマタが来たことに気付いた。
「お前は…プリリン・アンコック…?」
マタはプリリンを睨みつけた。
「ハヤト君、言った通りでしょ?」
「………」
ハヤトはうなづいた。
マタはハヤトの様子が変だと気付いた。
「ハヤト君…?どうしたんだい?」
ハヤトは拳を握りしめマタを睨みつけた。
「マタの嘘つき!!」
マタはその言葉にびっくりした。
「え!!?何で!!?」
「プリリンお姉さんから聞いたよ!本当はマタが悪者だって事!!」

(ニヤっ…ハヤト君、この調子よ♪)
プリリンはにや笑いしていた。
「ちがうよハヤト君!!」
「「ア法」で時間をゆっくりにしてみんなを動けなくしてるのはマタだって!!」
「そ~なのよそ~なのよ!!色々変な事が起こるのはみんなこの子のせいなのよ!!」
ハヤト達はマタを責め続ける。
「ハヤト君!!プリリンに騙されないで!!ボクを信じて!!」
「ん~~……」
ハヤトはマタの必死の訴えに少し戸惑ったがプリリンがそれを容赦なくかき消す。
「騙されないで!!封印するわよハヤト君!!」
「はっ…はい!!」
プリリン達は封印の体勢をとった。
「ヘイ!フーイン!フーイン!ボイン!!ボイ~ン!」
シュワ~!!
呪文を唱えるとマタの周りが歪み始めた。
「ああっ!!やっ…やめてぇ!!!」
「フ…フーイン!フーイン!ボイン!ボイ~ン」
ハヤトも呪文を唱えるとマタが段々粒子と化していく。
「うわああ~~~っ!!!」
フュルルルル…
マタの体は粒子になり、下じきと化してしまった。
プリリン達は大喜びではしゃぎ回った。
「やった~♪悪いやつを封印したわ!これで地球は平和になるわ!ありがとう!!これもハヤト君のおかげね!♪」


467:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:42:21 x+ugScXF
「本当に…平和になったかな…?」
「うん!これでもう安心よ♪」

そして…
「じゃ、またね♪ハヤト君、一緒にいい世界にしていこうね!」
そうゆうとプリリンは施設から去っていった。
「…………」
ハヤトは思っていた。なんか酷い事をした気がするが、これで世界が救われるなら…と。
すると…
ズキン!!
「うっ…」
ハヤトはまた頭痛に襲われた。頭を押さえ、うずくまった。
(頭が…いたいっ…)
突然
「ハヤクオレトカワレ!カワレ!カワレ!カワレ!カワレ!カワレ!カワレ!カワレェェ!」
ハヤトの心に叫びが聞こえた。
「なっ…何っ…?」
すると頭痛は治まった。ハヤトは立ち上がると嫌悪感に襲われた。
(はぁ…はぁ…、何なんだ?この頭痛は…)
すると
「美味しいね♪今日のご飯」
子供達が元に戻ったようだ。
ハヤトは何もなかったかのように席に戻った。

そして次の日…
子供達が遊んでいると、施設の従業員がみんなを呼び集めた。
「皆さんにお知らせがあります。今日から少しでも時間に遅れるとお仕置きを受けることになりましたので注意してください。」
それを聞いたハヤトと了は驚いた。
「「え!?」」
「あとむかつく子がいれば、どんどんいじめてもよくなりました。みんな、ありのままの自分でいきましょう」
その言葉にハヤト達はびっくりした。
「「え~~~~~!!?」」
「いじめていいとか有り得ないだろ!何だ?このきまり!?」
「了…何かおかしいよ」
ハヤト達は信じられなかった。
それを聞いたあと、みんなは校庭にいくと
「お前、むかつくんだよ!!」
バキっ!
「やあ~い!バ~カ!」
「なんだと!こいつめ!」
子供達は一斉にいじめ始めた。
そして…乱闘みたいに殴り合い、ある子は蔑み、もう子供達の仲は崩壊した。

「「…………」」
ハヤト達はそれを驚いた表情で見ていた。
「ハヤト…これって何かの間違いだよな…?」
「うん…」
ハヤト達は呆然としていた。
「ハヤト、多分ここにいたらオレ達も巻き込まれる!どこか安全な場所に行こう!」
「了、ボクの部屋に来て!」
二人はとりあえずハヤトの部屋に戻った。
「ここでじっとしてるしかないな…」
「うん…」
チカチカっ…
ハヤトは部屋の片隅に何やら光っている物に気付いた。
「………?」
ぺりっ…
ハヤトは光っている物をはがしてみた。すると…
パリ…パリパリ!

468:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:43:41 x+ugScXF
何とハヤトの目に前にひびが生じた。段々ひびが大きくなっていく。
「こっ…これは…」
ガシャァァン!!
ひびが割れ、ハヤトの周りの空間がすべてが割れ、別の空間が生じた。
「なっ……」
「ハヤト!何だこれは!」
ハヤト達は外に出てみた。すると外が昼間だったにも関わらず、真っ暗な夜のままだった。
「ハヤト!一体どうなってるんだ!?」
「まさか…敵の空間…?」

ハヤトは了に今までのことを全て話した。
「…オレはプリリンって女が絶対に怪しいと思う。」
「…うん…」
「お前が封印したマタお姉さんはどこに行ったんだ?」
「下じきになってどっか行っちゃった…」
すると了は何かに気付いた。
「下じき?まさかあのカラフルな下じきか?それなら落ちてたからそこの机の中にしまったよ!」
「えっ…本当!?」
ハヤトはすぐそこの机の引き出しを開けた。するとマタが封印された下じきを見つけた。
「よおし、マタお姉さんを復活させるんだ!!」
「でもどうやって?」
「オレに聞かれてもなぁ…」
ハヤト達はどうしたらいいかわからなかった。

すると
…………
了は何かに気付いた。
「ん…、ハヤト?この下じきから何か聞こえないか?」
「えっ?」


469:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:47:25 x+ugScXF
ハヤトは耳を下じきに傾けた。
すると…
「…呪文を反対に唱えて……」
「!!」
微かだか、下じきからマタの声が聞こえた。
「マタ…呪文を反対に…よおし」
ハヤトは封印をとく体勢をとる。
「ンイボ!ンイボ!ンイーフ!ンイーフ!!」
し~ん…
辺りは静寂な雰囲気になる。
了はすこし呆れた。「何だその呪文?本当にきくのかよ!?」

ボン!モクモク…
何と下じきが爆発、煙が上がる。
「ちょ…まさか…?」
煙からマタが現れた。しかしマタは浮かない顔をしていた。
ハヤトはマタを見て、少し気まずくなった。
「マっ…マタ…大…丈夫?」
マタはハヤトを睨みつけた。
「ハヤト君、ボクは君を見損なったよ!」
ハヤトはその言葉にショックを受けた。 「えっ……?」
「君はプリリンにそそのかされ、ボクの事を信じてくれなかった…
その挙げ句にボクを封印して、世界がめちゃめちゃになったじゃないか!」
「そ…そんな……」
ハヤトはとても深刻な顔になった。
「今、世界はドン・ クラーイに侵され始め、世界がめちゃめちゃなんだ!君はその責任を取れるのかい!?」
ハヤトはその言葉でプリリンに騙され、世界を混乱させたのは自分だと自覚し、罪悪感と後悔でいっぱいになり、涙が込み上げてきた。
「ごっ…ごめん…なさい……」
ハヤトから涙がこぼれてきた。しかしマタはハヤトを一方的に責める。
「ハヤト君、謝って済む問題じゃないんだよ!君がしたことはとても重いことなんだ!」
「うっ…うっ…」
ハヤトはもう泣き崩れた。

しかし
「やめろぉぉ!」
ドン!
いきなりハヤト達のやり取りを見ていた了はマタを押し倒した 。
「つっ…何するんだよ!」
了の顔は怒りで赤くなっていた。
「あんたなぁ!ハヤトばかり悪くゆうけど、あんたは一度も騙されたり間違ったりした事がねえのかよ!!?」
「なっ……?」
「そもそも、そんな大事なことをなんでハヤトみたいな子供にやらそうとすんだよ!?」
「……………」
その言葉で静寂な雰囲気に包まれる。

「うう…ボクの……せいだ…」
ダッ!
ハヤトは泣きながら机の引き出しを開けた。
ハヤトは机の中からハサミを取り出した。
マタ達はとっさにハヤトが何をしようとしてるか気付いた。

470:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:49:47 x+ugScXF
「ハっ…ハヤト…お前…まさかっ!!?」
ハヤトはハサミを逆に持ち、手を上げた。
「ボクのせいだぁぁぁ!!!!!」
クチュ!!
「くああああああ!!!!!!」
何とハヤトはハサミを振り下ろし、足に突き刺した。
「やめてぇぇ!ハヤト君!!!」
「ハヤトぉ!バカかお前は!!!」
マタ達は急いでハヤトを止める。
しかしハヤトは混乱していた。足から大量の血液が流れた。
「ボクのせいなんだぁ!ボクのせいなんだぁぁ!!」
「ハヤト、落ち着け!!これ以上すると死ぬぞ!!!」
「ヘンジル!!」
マタは「ヘンジル」で巨大な救急箱に変身した。
「了君、これを使って!!」
マタは包帯を取り出した。了はそれを使ってハヤトの受傷部位に巻いた。
しかしハヤトの混乱は止まらない
「うわああああ!!」
「落ち着けっていってんだろ!!!」
「ハヤト君!!!」
しかし
ズキンっ!!!!
「あがぁぁっ!!!」
ハヤトはまた頭痛に襲われた。しかも今までと比較にならない程の…
「ハヤト!!どうしたぁっ!!!」
「ハヤト君!!大丈夫!!!?」
(また…頭が…痛い!痛い!)
(ハヤクココカラダセェェェェ!!オマエニカワッテオレガコノカラダヲシハイシテヤルァ!」

「いやだぁ!いやだ!いやだ!いやだ!いやだぁぁっ!!」
マタ達はハヤトの異変に気付いた。それを見た二人の顔が青ざめた。
「しっかりしろっ!!!」
「ハヤト君!!」
「…あうっ…」
ドサッ…
ハヤトはその場に倒れた。どうやら気を失ったようだ。
「ハヤト…」

「…ん…っ」
ハヤトは目覚めた。すると目の前にマタ達がハヤトを見ていた。
「ハヤト、気がついたか!」
「大丈夫?」
ハヤトはかすれた声でしゃべった。
「あれ…ボクは一体…」
「君は気を失ってたんだ。かなりうなされてたよ…」

471:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:55:52 x+ugScXF
マタがそう言うとハヤトは黙り込んだ。 「マタ…ごめんね…もう騙されたりしないから…」
ハヤトがそうゆうとマタは手をハヤトの肩に置いた。
「ううん、もういいよ…君がそこまで責任を感じているならもうボクには君を責める権利はないよ…
こちらこそ一方的に責めてごめんね…」
「マタ…」
了もハヤトに目を輝かせていった。
「ハヤト…お前がここまで思い切ったことをするなんて凄いよ…」
「了………」
空気は少し穏やかになった。

「ねえ、マタお姉さん何でハヤトがこんな目に遭うんだ?」
「そういえば、マックがボクのことを「選ばれし者」っていってたけど一体何なの?
あとなんでボクが敵に狙われたりするの?」
ハヤト達は疑問になってた事を聞いてみた。
「そっか…まだそのことを話してなかったね…わかったよ、教えてあげる。」
マタはハヤトが敵に狙われる理由、「選ばれし者」とは何か、その全てを話した。
………………………それはマタの生まれ故郷ドン・クラーイ世界に伝わる言い伝えから始まる。
「暗黒の世界ドン・クラーイに「金の矛」と「銀の盾」あり。ドン・クラーイ世界が乱れし時、「金の矛」と「銀の盾」は失われる………。
それを見つけられるのは「銅鐸」のみ。
「銅鐸」が「金の矛」と「銀の盾」の場所を示す時、新たな地平が開け「選ばれし者」が現れ、ドン・クラーイ世界に平和をもたらすだろう……。」

ドン・クラーイ世界…
ブウウウウ…ン
ブトムシみたいな生物と巨大な竜が追撃戦を繰り広げていた。
パウっ!
竜の口から巨大な光弾をカブトムシめがけて発射された。
ドワッ!
「うわっ!!」
光弾はカブトムシに直撃し爆発した。
「くう…なんの!!くらえっ!!」
ビィィィ!!
カブトムシは竜にめがけて光線を発射した。
しかし
バリバリバリっ!
竜の周りにバリアが展開し、光線を遮断させる。
「ぬははは……効かんぞ!!貴様の負けだ!!」
ズババババババ!
竜は光弾を無数の光弾を拡散発射した。 そして
ズドン!バン!
光弾たちがカブトムシに直撃する。
「うわあ~~っ!このままじゃ…」
すると
カシャ!
カブトムシは腹部から金色の矛を取り出した。
「オドュルー・アフォー・ニィー・ミルッア・ホー!!」
ピシッ!オオオオオ…

472:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 22:57:23 x+ugScXF
カブトムシが呪文を唱えると、空間に歪みが生じ、穴が発生した。
ぶんっ!
しゅるるる!
カブトムシは金の矛を穴に向かって投げ、穴に吸い込まれた。
「これで「金の矛」が「選ばれし者」を捜してくれるはずだ!!」
しかし
ドワオオオ!!
「ぎゃああ!!!」
無数の光弾はカブトムシに直撃し、大爆発を起こした。
「た…頼むぞタミ!伝説を甦らせるのだ……!」
爆発が治まるともう、カブトムシは消滅していた。
「ふん…」
竜は変身を解いた。竜の正体はドン・クラーイの王「アセ・ダク・ダーク」だった。
「無駄なあがきをしおって…。
「金の矛」がどこへ行こうとこの「銅鐸」さえあれば簡単に突き止められるわ!!」……………………

「そう…そのカブトムシこそが「ヘンジル」で変身したボクのパパ、「マタ・タビ」だ…
ボクはパパの遺志を継いで、「選ばれし者」を命がけで守ってるわけ!」
ハヤト達は驚いた。そんなことがあったとは全く知らなかった。
「それじゃ「金の矛」」は…」
「そう…「金の矛」はハヤト君、君が持ってる。だから君が「選ばれし者」なんだ!
敵は「金の矛」を所持している「選ばれし者」を狙っているから君が敵に狙われているんだ!」
「けどボクは「金の矛」なんか見たことないよ」
「「金の矛」は目立ちやすいからあのままでは敵に見つかってしまう。
だから「金の矛」に「ヘンジル」をかけて別の姿でハヤト君の身近にあるはず」
了は疑問をマタに聞いてきた。


473:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/24 23:02:36 x+ugScXF
「けどなんでハヤトが「選ばれし者」に選ばれたんだ?」
「くじに当たる人がいるよね?それと同じでただの偶然だよ!
これは現実だよ!君達がドン・クラーイ世界の影響を受けなかったのはハヤト君が「選ばれし者」だったからなんだ!
了君も無事だったのはハヤト君の近くにいたから君も影響を受けなかったんだよ」
ハヤト達は頭がこんがらがった。
「う~ん…、なんかアニメみたいだな…」
「うん…」

突然
ビュワ!!
「!?」
ポン!
なんとのハヤト達の服装が変わった。
ハヤトはウサギのぬいぐるみ、了はネコのぬいぐるみに変えられていた。
「なっ……なに…これ…?」
「何だ何だぁ!!?」
マタはとっさに気付いた。
「空間をヘンジられた!!敵が来る!!」
すると
ビュワ!!
突然空間が歪み、マックの時同様、別の空間に変えられた。
今日はここまでです。 中盤戦に入りました。ハヤト自身もなにか異変が起こってますね…
どうなることやら…

474:ハヤトの金矛の勇者 訂正
09/04/24 23:35:13 x+ugScXF
〉471
ブトムシ×
カブトムシ〇

475:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/24 23:37:08 8rYZFPCm
とりあえず乙しとく

476:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 13:00:54 sCbwmDAL
ゲッターロボが剣を振り回してる設定画があったが、違和感が拭えなかった

477:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 13:08:07 ZnlFYEd9
>>476
つソードトマホーク

ゲッターオーガはハンマー使ってたがあんまり違和感なかったな

478:偽書 ゲッターロボDASH外伝 ハヤトの金矛の勇者 続き貼り
09/04/25 17:19:56 EJ2Gc1d9
「おとなしくしてればよいものを……もう少しでこっちはドン・クラーイの物になるのよ!」
「!?」
ハヤト達は後ろに振り向いた。そこにハヤトを騙した張本人、プリリンが待ち構えていた。
「てめぇがプリリンかぁ!!よくもハヤトを…世界をめちゃくちゃにしやがって!!」
「ガキがあたしにえらそうな口きくんじゃないわよっ!」
「なんだとぉ!?」
「この世界がこっちの手に堕ちれば伝説の矛とか盾とか関係なくなるのよぉ~~~!」
マタ達はその言葉に立ち向かう。
「そんなはずはない!!矛と盾はドン・クラーイを救うんだ!!」
しかし一番怒っていたのはハヤトだった。
「プリリンお姉さん…よくもボクを騙したな…よくもマタを酷い目に合わせてくれたな!
ボクはもう許せない!!」

しかしプリリンはハヤト達の言葉を聞くはずがなかった。
「…もういいわ!「選ばれし者」ごといただいちゃう!」
するとプリリンはいきなりしゃがみ込んだ。
「ヘンジル!!」
ボウン!
「プリリン・ザ・スピードキング!!」
プリリンはヘンジルで奇妙な形をした車に「ヘンジ」た。
「さあ…あたしを楽しませてよね♪」
ブロロロ!!
プリリンは高速でハヤト達に突進してきた。
「危ない!!」
「「うわあ~~~っ!!」
ハヤト達は間一髪で突進を避ける。
「こうなったボク達もヘンジるよ!!二人とも、走って!!」
ハヤト達は全力疾走で走り出した。
「待ちなさぁ~~いっ!」
プリリンも負けじとハヤト達を追いかけてきた。

「いくよっ!ヘンジル!!」
ギュンっ!!
マタは粒子と化し、二人を取り込んだ。そして
バン!!
マタも奇妙な車に「ヘンジ」た。しかしプリリンの車と比べて変だった。
ハヤト達がタイヤの上で走ることにより、タイヤもその連動で動く、なんとも情けない動力を持った車だった。
「あ~~ん!格好悪いよぉ!!」
「これ本当に速いのかぁ!?」
しかしマタだけは絶対的な自信を持っていた。
「二人の強い意志の元で作られた「マッタ轟」はプリリンに負けるはずがないよ!!」
「「うう……」」
二人ともマタの感覚を疑った。

しかし明らかにプリリンの性能が良かった。もうすでにマタの後ろにまで追いついていた。
ガバァ~!
プリリンの車の前面が、鋭い牙の生えた巨大な口に変形した。
「あれはっ…オレたちを喰う気か!!」
「いやだぁ~っ!!」


479:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:21:24 EJ2Gc1d9
ガブッ!
ついに口はハヤト達に噛みついてきた。「ひぃぃっ!!」
「二人共、最大出力で行くよ!
「マッタ・ゴー!」」「ゴー!」
「ゴー!、……ネタが古いよぉ~っ…」
これより、ハヤト達とプリリンの激走!カーチェイスが始まった。

ブロロロォォ!
「もひもひィ、今ぁ?ウン平気ィ~♪」
プリリンは余裕そうに化粧とケータイしつつ、パンを食べながらハヤト達を追ってきた。
もうマナーもくそもなかった。
「てめぇ!マトモな運転をしやがれ!」
了はそんなプリリンに叱りつけた。
「うるさぁ~~~い!!そんなのあたしの勝手でしょ~~~っ!!」
プリリンは急にキレだした。
「了!!余計に怒らせてどうするんだよ!!」
ハヤト達が必死で逃げていると先に曲がり角があった。
キキィィ~!
マタ達は何とか曲がった。しかし、
「うっ…うわあ~~!」
ハヤトは曲がった時の衝撃に耐えきれず、マタ達から離れ、空へ宙を舞った。
「ハヤトォォ!!」
ひゅううううっ
飛ばされたハヤトはプリリンの方にめがけて落ちてきた。
「うわあ~~!」

プリリンはハヤトを見逃さなかった。
「ハヤト君♪食べちゃうわよ♪」
プリリンは巨大な口をハヤトに向けて、食べる体勢をとった。
「食べられたくないよぉ~~!!」
ズキィ!
ハヤトは頭痛に襲われる。今度は頭が割れそうな程の激痛だった。
「あがぁぁ~!!頭がまた…」
空中でハヤトは頭を押さえる。
(クウナラオレガクッテヤルゥゥ!!」
(うわあ~~!)

ドン!
ハヤトは何と喰われず、プリリンの目の前に着地した。
「あれっ?ちゃんと位置を確かめたのに…まあいいわ♪「選ばれし者」が目の前にいるから手間が省けたわぁ~っ♪」
ハヤトは顔を下に向けたままだった。
「ハヤト君?どうしたのぉ~♪お姉さんがかわいがってあ……ん?」
ハヤトは顔を上げた。
「!!!!!!!?」
プリリンが見たのははいつものハヤトではなかった…いや、見てはいけないものを見た。
「ひぃぃぃぃっ!!」プリリンの顔は恐怖で一気に青ざめた。
「ダーク様ぁ~~!!!」
グシャア!!

マタ達は必死で逃げていた。
「マタお姉ちゃん!ハヤトはどうなった!?」
「分からない!逃げるのに夢中だったから…」
「あのなぁ…」


480:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:26:52 EJ2Gc1d9
突然
ドワオオオ!!
プリリンの車は大爆発を起こした。
「!?」
「そんなバカな!?」
すると
ひゅううううっ…
ハヤトが飛ばされてきた。
「マタ~っ、助けてぇ~!!」

マタ達はハヤトを発見した。
「ハヤト!!大丈夫かぁ!?」
「ハヤト君!!無事だった!!」
ボン!
マタはヘンジルを解いた。
そして
ボフッ!
マタはハヤトを受け止めた。
プニュ…
ハヤトはマタの胸に当たる。
「マタの胸、柔らかぁい~~!」
「あう…………っ」
マタの顔は恥ずかしさのあまり、真っ赤になった。
「……いいな……」
その光景を見ていた了は羨ましがった。
「ハヤト君、どうしてプリリンの車が突然爆発したの?」
ハヤトは首を横に振る。
「ううん…分かんない…気がついたら爆発して、空へ飛んでた」
「そっか…なんでだろうね…?まっいいか」
「プリリンをやっつけたのか?」
「うん!!でもまだ安心はできないよ。敵のボス、「アセ・ダク・ダーク」が残っているはず…」
マタ達が話していると
ポッ!キュルルルル!
「うわっ!」
さっきの空間がまた違う空間に変化した。とても真っ暗でほぼ何も見えない。
「何だここは!?」「暗くて何も見えないっ!」
マタは深刻な顔をしていた。
「奴が……アセ・ダク・ダークが来る!!」
すると
ゴゴゴゴゴゴゴゴっ!!
すると地響きがなり始め、床から塔みたいな物が伸び出てきた。
「こいつが…敵の…ボス…」
「あ……っ」
塔から筋肉質の奇妙な格好をした男が出てきた。
「お初にお目にかかる。私はアセ・ダク・ダーク、こっちの世界も暗くしてあげよう……」
ハヤト達は呆然と見ていた。
「お前が…ダークかっ!?」
するとダークは歩きながら話した。
「私は選ばれしエリートだ。代々、人民を支配、贅沢な暮らしをしてきた……
貧乏でバカなお前ら下等生物は私の指示通り生きるのが幸せなのだ!
何にも考えず私に従え!!」
ダークの言葉にハヤト達は当然納得するはずがなかった。
「なんだとぉ!?んなバカな考えがあるか!!?普通に生活をして普通の幸せを送るんだ!」
了はそうゆうとダークはあざ笑う。
「ちっぽけな望みだ…たかが子供にここまでナメられるとはな…
貴様らは捨て子で親の顔も知らず、可哀相だな…クックック!」
その言葉にハヤト達はキレた。
「なんだとぉっ!!!人のことをバカにしやがって!何様だてめぇは!!?」


481:ハヤトの金矛の勇者
09/04/25 17:28:11 EJ2Gc1d9
「ボクはもうお前を許せない!!みんなと力を合わせて、お前を倒す!!」
「ダーク!お前の好きにはさせないぞ!!」
しかしダークは余裕そうに笑っていた。
「ムダだな…、愚か者に何を言っても時間の無駄使いだな…」
ダークはハヤト達を睨みつける
「ヘンジル!!」
ヒュルルルル!
ズドドドド!!
ダークは「ヘンジル」を唱えた。すると粒子に変形し、どんどん巨大になっていく。
「ウオ~~~~~ッ!!!」
ドォォン
何とダークは超巨大な竜に「ヘンジ」た。
「「わあ~~~ッ!!!」」
「こうなったらオレ達もヘンジルを使おう。マタお姉ちゃん!!頼むぜ!!」
「うん!!」
三人の心を一つにした。
そして
「「「ヘンジル!!」」」
ギュルン!
カッ!
「ダーク!!これがお前がナメていた子供の本当の力だ!!」
光の中から、見るからにとても強そうなロボットが出てきた。
「これなら…勝てるかも!」
「ダーク、いくぞ!!」
ダークは口を開け、パワーを収束させた。コオオオオ!
「死ねえっ!!」
ズハバババババハ!
ダークは無数の光弾を拡散させた。

「了、ボクに任せて、ゲッタァァァビジョン!!」
シュン…
ロボットは目に見えぬ程の高速移動で避けまくる。
ゴゴゴゴ
ダークはロボットを追ってきた。
「了、ダークが追ってくるよ!」
「オレにまかせろ、ゲッタァァァウィングゥ!!」
ぶわっ!
ロボットは背中からマントを展開し、空中に浮上した。
「よおし!!マタ、お願い!!」
「うん!!任せて!!」
ギュルルルル!!
ロボットは手を広げて回転し始めた。
ゴオオオ!!
ロボットの高速回転で巨大な竜巻が発生した。
「いっけぇ!!マッタ・トルネード!」
ロボットは竜巻をダークに投げつけた。ズゴゴゴゴっ!
「ぐわあああっ!」ダークは竜巻の直撃をくらい、上空へ吹き飛ばされた。
「今度はボクの番だ!!」
ジャキン!
ロボットの腕が巨大なドリルに変形し、ドリルをダークに向けた。
「ドリルゥ!アタァック!!!」
ドシュン!
ロボットはドリルをダークめがけて発射した。
ズガガガガガ!!
「ぎゃあああ!!」ドリルはダークの腹部を貫通した。ダークは地上へ落下する。
「よおし!今度はオレの番だぁ!!」
ウィーン…ジャコっ!!
ロボットの両肩が開き、中から巨大なキャノン砲が出てきた。

482:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:50:12 EJ2Gc1d9
シュイイイイン!
キャノン砲にエネルギーが収束し、落下中のダークに照準を合わせる。
「くらえぇ!!プラズマァァ!ノヴァァ!!」
ズギャアアア!
キャノン砲から高出力のビームを発射した。
「ぐええっ!!」
ゴオオオ…ン
ダークは直撃をくらい、地上を叩き落ちる。
「了!マタ!三人の力を合わせるんだ!!」
ハヤトのかけ声で3人は心を一つにする。
「おう!(うん!!」
ガシっ!
ロボットは手を平行にして、力を溜める。
ギュオオオ!
平行にした手を広げると巨大な剣が発生した。
「「「ソゥゥドォ・トマホォォク!!」」」
ロボットは剣を振り上げ、ダークに突進する。
「「「いっけぇ!!!」」」
ザン!
「あ゛あ゛あ゛あ゛~!!」
ロボットはダークを容赦なく斬った。
「ば…ばかなぁっ!!」
ドワオオオオン!!ダークは大爆発を起こし、消滅した。

………
「これで全ては元通りになるんだよね?」
「ボク達が世界を救ったんだね?」
すると
ガシャアアアン!
空間が割れ、元の施設の風景に戻っていく。
「あっ…元に戻っていくよ!」
マタは2人をみて笑う。
「2人共、本当にありがとう!ダークがいなくなれば「金の矛」や「銀の矛」も簡単に見つかるはずだよ!」
ハヤト達も思いっきり笑う。
「ハヤト、お前がこんなに笑うなんて初めてみたぞ!!」
「うん♪」
辺りは明るい雰囲気に包まれた。

しかし…
「はっ!?」
マタは何かに気づいた。
「ハヤト君!!了君が!?」
「えっ?」
ハヤトは了を見た。「!!?」
了は時間が止まったかのように体が硬直していた。
「うわあっ!ま…また止まってるぅ!!」「時間がゆっくりになっているんだ!!」
グーン!
次第に了はハヤトから遠ざかっていった。
「了!!」
ハヤト達は周りを見まわすとまた別の空間に変化していた。
「これは…ダークのヘンジル空間だ!!」
ハヤトは驚いた。
「ええっ!ダークはさっき倒したんじゃないの!?」
「さっきのダークは…偽者?」
「ええっ!?ボク…怖くなってきた…」
「大丈夫!!ボクが守ってあげる!」
マタはハヤトを勇気づける。
「フッフッフッフ……」
「!?」
ハヤト達が振り向くと、目の前に2つの鏡が現れた。すると鏡の後ろからダークが出てくる。

483:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:51:25 EJ2Gc1d9
「ドン・クラーイの王、アセ・ダク・ダークを倒したと思うとは…」
「おめでたい奴らだ……」
「なっ!!」
ついに本物のダークが現れた。
「ひい!!」
ダークはチョキにした両指を合体させる。
「ハヤト君!!危ない!!」
マタはハヤトをいそいでかばう。
「ダーク!!」
ビィィィィィ!
「うわああああ!!」
ダークは指から黒い光線を発射し、ハヤトをかばったマタに直撃させた。
「マタぁぁぁぁっ!!」
カチン!
何とマタはダークの攻撃を受け、石化してしまった。
ハヤトはいそいで石化したマタに駆け寄る。
「マタ!!マタ!!返事してよ!!いやだよ!!」
ハヤトは恐怖で体中が震えていた。
「フッフッフッフ…ギャ~~~ッハッハッハ!」
ダークはハヤト達を見て高笑いした。
「ひいい…」
「確かにお前達は強かった…しかしマタが石化した今、もうお前を助ける者は誰もいない!
「金の矛」と「銀の盾」の伝説など、お前には何の意味もなかったのだ!
ちなみにマタの父親を葬ったのもこの私だ!」
「…………」
ハヤトの顔はものすごく青ざめていた。恐怖感と絶望感が残酷なまでに体中が震えらせる。
ハヤトは石化したマタを見ると、マタの目から一滴の涙が流れていた。
よほど悔しかったのだろう、ハヤトを守れなかったことを後悔しているのだろう、その思いがハヤトにどんどん伝わってきた。
「マタ……」
ハヤトはダークを睨みつけた。
「よ…よくもマタを…ボクはお前を封印してやる!」
その言葉にダークは焦る。
「そ、それだけはやめてくれぇ!!」
ハヤトは体勢をとる。
「フーイン!フーイン!ボイン!ボイ~~~ン!」
「ぐあああああ!!!」
ハヤトは呪文を唱えるとダークはのたれうちまわった。
「や…やった…!」
しかし
ダークはピンピンしていた。
「……なんてな!!オレ様の空間で「ア法」が使えるわけないだろうが!この阿呆ぅが!!」
「うあ……」
シュ…
ダークは顔をハヤトの顔に近づけて脅した。
「「どうする」?、ハヤト君…?」
ハヤトの精神は恐怖で限界にきていた。
「うわあああああっ!!!」
ハヤトは一目散にダークから逃げ出した。
(もういやだ!!これは夢なんだ!早く覚めてお願い!!」
しかし
ミヨイン…ミヨイ~ン…
床から大量のダークの部下達が飛び出してきた。たちまちハヤトは囲まれ、逃げ場を失った。


484:ハヤトの金矛の勇者 続き
09/04/25 17:55:55 EJ2Gc1d9
「もう終わりだ!」
「!!」
振り向くとダークが待ちかまえていた。 「いやっ…いやっ…」
「たった五年しか生きていない、何の役にも立たんガキだ…ましてや泣き虫で弱気なお前はなおさらだな…
もういい!こんなガキはこの私が直接手を出すまでもない!
我が部下達よ!このガキを始末しろ!」
「はい…ダーク様…」
「うっ…」
ハヤトは何もかも諦めかけた。
突然
ズキィィィン!
「ぎゃああああっ!」ハヤトはこれまでにない頭痛に襲われた。
「あがああああ!」
ハヤトはその場でうずくまった。
(なんか…変なモノが…コミアガッテクルァァ!ウギャアア!」

「ん……?」
ダークはハヤトの異変に気づく。ハヤトが明らかに苦しそうだ。
「フハハハハ!恐怖でもう混乱しているのか!いい眺めだ!!
よし、部下達よ!いけ」
「はい…ダーク様…」
ガサガサっ!
ダークの部下達はハヤトに襲いかかる。
そしてハヤトのいた場所はたちまちダークの部下達に覆い尽くした。
「フッフッフッフ…!これで「選ばれし者」も終わりだ…」

しかし
ズバアアアアン!
ダークの部下達は一気に吹き飛ばされた。「なっ!!なんだ!!?」
ダークはハヤトのいた方向を見た。
「なっ…なんだとぉ!!?」
ダークは見たのはとても信じられないことだった。
なんとダークの部下達の体がバラバラにされていた。
そこにはダークの部下の首を食べている血まみれのハヤトの姿があった。
「キっ…キヒ!!」
今回はここまでです。
ついにラストバトルへ突入します。この先どうなるかまだ考えてません。
けど必ず完結させて見せます。

485:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/25 23:44:03 rjNmfGog


486:ハヤトの金矛の勇者 ラスト貼り
09/04/26 19:01:26 kVNTOzIP
………………………
ここは万能移動要塞「ゲット・ボマー」の指令室。
そこに8年前、浅間山山麓での大事故の元凶である科学者「早乙女賢」の血縁関係を持ち、
この要塞の司令官「早乙女達人」とメカニック部門の権威で、宇宙最狂のマッドサイエンティスト「敷島博士」が話しをしていた。
ブゥーッ!ブゥーッ!
突然サイレンが艦内に鳴り響く。
「どうした!?」
モニターに出たのはムサシだった。
「司令!ハヤトがまた暴走してます!」
達人は頭を押さえてため息をつく。
「はあっ…またか…、スーパートランキライザー(強力精神安定剤発射装置)で落ち着かせろ」
「はいっ!」
プツン!

「どうしたんじゃ?またハヤトか…?」「そうです…」
達人は崩れるように椅子に座り込む。
「しかしハヤトのあの性格に困ったものです…」
少し間を置いて、敷島博士は立ち上がり、指令室からゲッターロボの格納庫を眺める。

「ゲッターロボ」は対イデア用最終兵器で、「アンチゲッター線(闇のゲッター線)」というエネルギーで起動するスーパーロボットである。
「ゲッターロボ」は三機の戦闘機「ゲットマシン」から構成し、ゲットマシン同士が後ろから合体することにより、ゲッターロボになる。
さらに、ゲッターは三形態あり、合体する順で攻撃力が高い空戦用「ゲッターⅠ」、高速戦闘を得意とする陸戦用「ゲッターⅡ」、パワー、装甲が高い海戦用「ゲッターⅢ」となる。
まさに変幻自在、無敵で開発者、敷島博士にして「究極の殺戮兵器」と称されるほどの能力を秘めたスーパーロボットだった。
そのゲッターロボを操縦するのが「了」、「ハヤト」、「ムサシ」の「チーム・ゲッター」である。
その中でもハヤトは要監視人物であった。

敷島博士はゲッターロボを見ながら口を開いた。
「奴の特性を生かせば、イデアなんぞ敵じゃないんだがのう」
「ハヤトの出生によると、奴は検査で生まれてすぐに脳波に異常があったらしいですね」
「ふむっ…物心つく前に親に捨てられて…可哀相な奴じゃ」
敷島博士はさらにハヤトについて話し出す。
「奴は本当は「チーム・ゲッター」のリーダーになれる素質は充分にあるんだがなぁ…
戦闘能力、特に殺戮に関しては三人の中ではダントツでハヤトが高い。」


487:ハヤトの金矛の勇者 ラスト貼り
09/04/26 19:03:12 kVNTOzIP
「しかし、問題は奴の性格ですね…」
「ああ…、奴は普段は冷静だがその本性は「凶暴にして凶悪」だからな…。「キチガイ」と言われても仕方がない。
だから奴はいつも精神安定剤を随時服用して、本性が現れるのを防いでいるワケじゃ」
「しかし奴がいつからあんなに精神が不安定になったんでしょうね…?」
「それなんじゃが、ハヤトは子供の時に施設にいたらしいがな…そこで本性が現れて、子供を数人虐殺したらしい…。
それでハヤトはその後、精神病院に行かされたらしい。
安定剤を飲み始めたのもそこからじゃろう。
奴を戦闘時に「覚醒」させてやるのも良いが…全く手がつけられなくなるのがたまにキズだがな…」
「ふむっ…」

その「本性」は「凶暴にして……」
「凶悪!!」
………………………
「…………」
ダークは今の現状を見て、 大量の冷や汗をかいていた。

グチャっ!ズバア!ザクっ!
「ぎゃああああっ!」「ダークさまぁぁ!!」
ハヤトはダークの部下達を素手で胴体をバラバラにしていく。
ある者は引きちぎられ、ある者は咬みちぎられ、そしてある者は爪で引き裂かれた。
「俺はお前達が好きだぁぁっ!!こんなに醜く殺せるんだからなぁぁぁ!!」
ハヤトの顔はもう今までのハヤトの顔ではなかった。
顔中に血管が浮きまくり、目も興奮過剰で充血していた。
ハヤトは今「狂気にとりつかれた」。
「ひぃぃ…!」
部下がハヤトを恐れ、逃げようとした。 ガシッ!
「楽しんで」いるハヤトから逃れることはできなかった。
「めえぇぇぇぇぇぇぇっ!」
ザクッ
「うぎゃあああ!」
もうそこはバラバラ死体と飛び散った血だらけで地獄絵図のようだった。

「お前は一体何者だ!?」
「あ!?俺かぁ!?俺はハヤトだぁ!」
「なっ何!?」
「これが俺の「本性」だ!!」

ついにハヤトは「狂気の本性」を覚醒させた。
「ふっ…ふざけるなぁ!!」
ダークはまたチョキを重ねる。
「ダークっ!」
「!?」
シュン!
ドゴオオオ!
ダークの攻撃が炸裂した。辺りに粉塵が巻き起こる。
しかし
「!?」
ハヤトは無事だった。そこにいたのはあのクロだった。
「クウ~~!!」
キュイイ~ン
クロは何と「ヘンジル」を使った。
「ハヤト君を僕を使って!」
なんとクロは銀色に輝く盾に「ヘンジ」た。


488:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:10:52 kVNTOzIP
「「銀の盾」だとぉ!?」
ダークは驚いた。
「ボクの本当の姿は「銀の盾」のギンギンさ!!」
なんとクロの正体は伝説の「銀の盾」だった。
「僕はハヤト君を選んでよかったよ、五歳児ハヤト君のおか……ん?」
ギンギンはハヤトを見た。しかし今のハヤトは今までのハヤトと全く違っていた。
「誰だクソてめぇはよぉ!!殺すぞ!!」
ギンギンはびっくりした。ハヤトから威圧感と危険な匂いが伝わってきた。
「ハっ…ハヤト君…?
しかしハヤトは狂気的な笑いをした。
「しかしまあ、役に立つなら使ってやる!!しかし使えないんならお前を捨てるぞ!」
「ひぃぃいいい!!」
ギンギンはハヤトに対しての恐怖感を覚えた。

ダークは攻撃体勢に構えた。
「ダーク!!」
ビィィィィィィ!
バリバリ!!
ギンギンはダークの光線を受け止める。 「安心して!!ボクはダークのあらゆる攻撃も前からなら防いでみせるよ!」
「当然だぁ!!俺の役に立たねえ奴はいらねえな!!」
「うう………」
ギンギンは段々ハヤトが「選ばれし者」でよかったのか不安になってきた。

一方、攻撃が効かないことが分かったダークはいらいらしてきた。
「お~の~れ~!!
封印できずとも痛みつけることは出来るぞ!」
しかしハヤトはその言葉に興奮した。
「ひゃはあっ!キサマを俺が醜い姿にするまで遊んでやるァァ!」
しかし、ギンギンはハヤトを止めに入る。
「てめぇ!!邪魔するならこの場で捨てるぞ!!」
「ハヤト君、「金の矛」を持っていない君がダークと戦っても圧倒的に不利だ! 「金の矛」はハヤト君の近くにあるはずだから探すんだ!」
「ちぃ!ふざけやがってぇ!俺は俺のやり方でやらァ!ごちゃごちゃいってっとぉ…」
「頼むよハヤト君!ダークを倒せるのは君しかいないんだ!」
ふとハヤトは思いついた。
(けどもし「金の矛」を手に入れたら……くっくっくっ…)
「分かった!その代わりに「金の矛」まで案内しやがれ!伝説の物ならお前達は自分達の居場所ぐらい分かるだろぅ!」
「えっ…ムリだよそんなこと…」
「ほぉ!そうかぁ!ならお前は役に立たなかったなぁ!!」ハヤトはギンギンを投げ飛ばそうとした。
「ちょっ!!待ってよ!!探してみるよ…」
(うう…このハヤト君コワイよぉ~っ!!)

それを聞いたダークは部下達に命令を下す。
「「金の矛」を見つけさせてたまるかぁ!!お前達!全力であのガキを始末しろ!」

489:ハヤトの金矛の勇者
09/04/26 19:12:14 kVNTOzIP
「うおおおお!」ダークの部下達は全力でハヤト達に襲いかかった。
「いいぜぇぇ!!そっちから向かって来るなんてよぉぉ!!」
ハヤトは急激に興奮した。
ドクン!ドクン!ドクン!
ハヤトの脈拍はすごぶる早かった。

ザシュ!!バキ!ブシャアァ!
「ハアッハ!!ハアあああハアアあああっ!!!!」
ハヤトは鬼神のごとく、奇声を漏らしながらながら部下達を「喰って」いく。
「ドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリドリィィ!!!!」ズドォォ!!

「ハヤト君!「金の矛」を探すのが先だよ!!」
「んなら早く案内しやがれぇ!!」
「うう………っ」

ギンギンはハヤトの部屋へ行かせた。
ダークも必死で後を追いかける。
「ガキぃ!どこだ!!」
ダークはハヤトを発見した。しかしハヤトは「銀の盾」の他に何かを持っていた。
「何だそれは…」
ハヤトが持っていた物…それは部屋に落ちていた何の変哲もない定規だった。
キュイイ~ン!
定規は「ヘンジル」で別の物に変化した。
キラキラっ…
ハヤトの手には黄金色に輝く物…「金の矛」があった。
「これが「金の矛」かぁ!」
「はじめまして、ハヤト君!私は「金の矛」のキンキンよ!」


490:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:17:20 kVNTOzIP
しかしハヤトはなぜかキレていた。
「てめぇ!気持ちワリぃ声出すんじゃねぇ!吐き気がするぜ!」
ハヤトの言葉にキンキンはショックを受けた。
「なっ…!?レディーに向かって失礼よ!」
「おめぇはもうオレに喋んな!ムシズが走る!!」
「何ですってぇ!!」
喧嘩勃発寸前でギンギンが止めに入る。
「二人ともやめなよ!ダークがすぐそこにいるんだよ!」
「あなたは…ギンギン!?久しぶりね♪」
「うん、1582年ぶりだね!」
キンキンとギンギンが話していると、 ハヤトはしびれをきらす。
「ガタガタうるせぇぇぇ!!てめぇら、分解されてぇぇのかぁぁ!!」
(うう…)
キンキン達は黙り込む。
(ねえ…この子が本当に「選ばれし者」…?)
(もしかしたら「選ばれし者」を間違えたかもしれない…)

一方、ダークは「金の矛」がハヤトが持っていたことに驚いていた。
「伝説の矛と盾が揃っただとぉ!?
こしゃくな!!」
ジャキーン!
何とダークは背中から光輝く二本の大剣を取り出した。
「ダークブレード!!伝説の武具などドン・クラーイには必要無いのだ!!」
ズバッ!!
ハヤトは一瞬でダークを真っ二つにした。
「不意打ちとは…卑怯だぞ…!」
しかしハヤトは聞いてはいなかった。
「これがぁぁ…オレの力だぁ…これがぁぁ…オレの力だぁぁぁああ!!」
ハヤトは伝説の武具を手にしてたことにより、狂気の声を上げていた。

しかし、
「フフフフ…」
「フフ…」
ダークは死んではいなかった。しかも二人に分裂していた。
ハヤトはダークを見るなり、歯を出して笑った。
「ウレシいぜ…俺をここまで楽しませてくれるなんてよぉ…お礼にキサマらを喰ってやるよぉぉ!!!」

「「だあっ!」」
二人のダークは一斉に襲いかかる。
キン!ガキィ!キンっ!
もの凄い接近戦の応酬だ。ハヤトは矛と盾を駆使してダーク達に立ち向かう。
「「だあっ!」」
ドゴオオオン!
ハヤトはダーク達の攻撃に弾かれ、壁に激突する。
「ククク…何が伝説の武具だ!恐れる事などなかったな…」「ガキをやった後で溶鉱炉で溶かしてしまおう!」
「くっ……」
ハヤトは立ち上がったがふらふらだった。無理もない。狂気を覚醒させたとはいえ、体はまだ子供だ。
力的にも体力的にもダーク達と比べたら圧倒的に不利だった。
「お前一人の力などその程度の物だ!」
「自分の力の無さを呪いながらここで散るがよい!」


491:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:18:54 kVNTOzIP
ダーク達はハヤトをあざ笑った。

「ハヤト君!大丈夫!?」
「しっかりしてハヤ……えっ!?」
ハヤトの体は震えて笑っていた。
「おれをぉぉ…あざ笑ったなぁああっ!!おれをぉぉぉあざ笑ったなぁあああああっ!!」
ハヤトはついにぶちギレ、キンキンを空にかざした。
「めぁぁぁぁああああ!!」
グサッ!
ハヤトは何とキンキンを自分の肩に突き刺した。
「なっ…!?何するのハヤト君!?」

ハヤトの肩から大量の血液が流れ出てくる。
「ケアアアアアアア!!ギャアアアアアアアアア!!」
ついにハヤトは暴走した。その顔はもう人間の顔をしていなかった。体中に血管が浮き出ていた。

ギンギン達、ダーク達はハヤトを暴走を見て、一瞬で震え上がる。
「「ハッ…ハヤト君……」」
「こ…こいつ…」
「狂ってやがる……っ!」

「ウギャアアアア!!」
暴走したハヤトはダーク達に襲いかかる。
ズドォォ!ドゴオオオン!
ハヤトはダーク達を圧倒していく。もう五歳児の身体能力ではなかった。
さらに伝説の武具の力も相まって、ハヤトの力は異常なまでに増大する。
「ぐああああ!!!」
「なんだ…っ?こいつの力は!?」
ハヤトは笑っていた。しかし普通の笑い方ではない。「狂暴にして狂悪」のハヤトにふさわしい狂気の笑い方をしていた。
「ドワオォオオオ!!!」
ドギャアアア!

「「ヤバい!!一時退散だぁ!!」」
ダーク達は明らかに不利と分かり、逃げようと背を向けた。
グシャアア!!
「ぐああああ!!」
一人のダークから悲痛の叫び声が聞こえた
ハヤトはダークの腹部を突き刺していた。
バシュュウ!
一人目のダークは粒子となり、消滅した。
残ったもう一人のダークは今までにない恐怖にさらされた。
「バカなっ…?こんなガキにこのドン・クラーイの王がぁ…っ」
「アヒァヒァヒァァァァァァ!!」
そして…
ドグシャ…
…………………………

「あっあれ…ボクは…?」
ハヤトは元のハヤトに戻っていた。
「こっこれは…?」
ハヤトの手に持っていたには伝説の「金の矛」と「銀の盾」だった。

「ハヤト君、元に戻ったの?」
すると銀の盾は喋り出した。
「うわあああ!盾がしゃべった!!?」「そっか…君はあれから知らないのか…。ボクは「銀の盾」のギンギン。そして…」
「ハァイ!私は「金の矛」のキンキンよ!!」


492:名無しさん@お腹いっぱい。
09/04/26 19:22:56 5AeRGGjY


493:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:24:22 kVNTOzIP
「君達が…「銀の盾」と「金の矛」…」
ハヤトは何かに気付いた。
「あっ!そういえばダークは!?」
「ダークはもう消滅したよ!君がダークを倒したんだよ!」
ハヤトは驚いた。全く何があったかわからなかったからだ。
「ダークは…ボクが倒した…?けどどうやって…?」
キンキンとギンギンは少し落ち込む。
「それは…君は知らない方がいいよ…絶対…」
「うん…」
「?」
ハヤトはギンギン達の態度に疑問をもった。

ハヤトはふと金の矛を見た。黄金色に輝き、神々しい存在感があった。
「……ヒッ………」
ハヤトはギンギン達にきいてみた。
「でもどうして二人はボクを選んだの?」
「一目惚れかしらね…「愛」よ。好きになったってこと!君ならきっと世界を救うことができると思ったのよ!」
「そうそう!ボクらは伝説を作り続けている。「伝説」って人の物語だからね…たいてい好きになったか嫌いになったかのお話なのさ!」
「ハヤト君は本当によく頑張ったわ!私達から何か贈り物してあげる!」
「どんなに高いおもちゃでも大丈夫だよ!!」
ハヤトは迷う。いきなりそんな事を言われてもわからなかった。
ハヤトは決断した。
「ボクは…高いおもちゃなんていらない…ただ……マタを…マタを元に戻して!!」
ギンギン達は大喜びで答えた。
「「モチロンだよ!!」」

ハヤト達は石化したマタの所にいった。
ギンギン達は力を集中する。
「「せーのっ…「キンキンがギンギン」!!」
「え~~?そんなのが呪文なの?」
シュワワワ…
すると石化したマタが段々元に戻っていく。
「ん……ボクは……?」
マタは元に戻った。そしてすぐにハヤト達に気付いた。
「「金の矛」に「銀の盾」に……ハヤト君!!」
ハヤトはマタが元に戻り、嬉しかったのか、涙が溢れていた。
「マタァ―!また会えたぁ~~っ!!」
ハヤトはマタに泣きながら抱き付いた。


494:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:29:30 kVNTOzIP
マタはそんなハヤトを優しく受け止めた。
「マタァ!元に戻ってよかったぁ!」
「ありがとう、ハヤト君…大変だったろうね!」
マタも少し涙が溢れた。
辺りは暖かい雰囲気に包まれた。

しかし
「……………」
ハヤトは急に無口になった。
「ハヤト君、どうしたんだい?」
するとハヤトはマタにこういった。
「…ねえ…マタ、お願いがあるんだけどいい?」
「えっお願い?いいよ!君は世界を救った英雄だ!何だって言って!」

ハヤトはするとこういった。
「じゃあいいかな…この「金の矛」の切れ味、試していい…?」
「え?」
ドスっ!!
「なっ…がはっ…」
何とマタの腹部はキンキンに貫かれた。
「ハっ…ハヤ…ト…くん…?」
「「マタァァァァ!!!」」
ギンギン達は叫んだ。
ズブっ…
ハヤトはキンキンを握りしめ、マタの腹部に押していく。
「イヒっ…ヒッヒッ!」
「うわあああ!!痛い!痛い!痛いぃ!」
マタはあまりの激痛にのたれうち回る。
「まっ…まさか…」ギンギンは気付い。た
そう……ハヤトはまだ狂気をはらんだままだった。

「ひっ…酷い!!なんてことをすんのよぉ!!」
キンキンはハヤトに怒るがハヤトは聞いてなかった。

マタは腹部を押さえてなんとか立ち上がり、ハヤトを見た。今まで知っているハヤトではなかった。
「ハヤト…君…なんで…?」
するとハヤトは口を開いた。
「るせんだよぉ!!このアマが!何様のつもりだバカがぁ!!」
「なっ…」
「これがぁぁ「本当」のオレ様だぁぁ!!」
「なっ…なんだってえ…?」
マタの腹部から血が大量に溢れでてきた。出血で目が霞む。
するとハヤトから衝撃の事実が明らかになった。
「オレ様はなぁ、今まではコイツの意識下で潜んでいただけだ!
こいつは今までは弱虫で泣き虫でどうしようもねぇクズなハヤトだった。
しかしなぁ…それはオレ様が作り出した仮の人格だ。本当のコイツの人格はオレ様だぁ!
あと、プリリンてウザい女を殺ったのもこのオレ様だぁ!」「「「!!!!?」」」

そう…最初の内気なハヤトは偽物だった。今のハヤトこそ、「正真正銘」のハヤトだったのだ。

「ありがとよぉ!楽しませてくれてぇぇ!しかしな…もうテメェらはもう用済みだぁ!!」


495:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:31:13 kVNTOzIP
マタはこれ以上にない恐怖感と絶望感、そして激痛を味わった。

「キ…ンキン…ギンギン…ボ…ボクを助け…て」
しかしキンキン達はなんの反応もない。
「どっ…どうしたの…?」
すると
「アヒァヒァヒァ!」
「!?」
ハヤトはいきなり笑い出した
「こいつらはもう死んだよ!さっき、こいつらの核を見つけて潰した。
グシャ!てなぁ!!」

「……………」
マタは涙が込み上げてきた。
「こんな…奴を…「選ばれし者」に…したなんて…」

「今さら後悔すんのがおせぇんだよぉぉぉ!!!マタァァァァ!!」
ズボっ!
「目だぁ!耳だァ!鼻ぁ!」
「ぎゃああああぁぁ!!!!」
マタはキレたハヤトによって顔の各部位を潰されていく。
バタっ!
マタは倒れるが、それでも這いつくばって逃げようとする。
目も潰され、耳も鼻も無残に引きちぎられ、マタはもう人間の顔をしてなかった。
「うう……誰…か…助け……っ」

しかしハヤトはそのまま逃がすはずがなかった。
「逃ィげんなよぉ!マタお姉ちゃぁぁん!!」
ガシッ!
ハヤトは瀕死のマタを掴み、引きずり回す。

バキッ!!ゴキッ!グシャァ!!
「イイっヒッヒッヒッ!!アヒァヒァヒァァ!!!」
ハヤトは素手で瀕死のマタを容赦なく襲いかかる。
「……………」
マタはもう意識がなかった。それでもハヤトの暴虐は止まらない。

……「選ばれし者」をハヤトにしたのが間違いだったのかもしれない。
結果的にはハヤトはドン・クラーイを救ったかもしれない。
しかし、ハヤトの本性を知らなかったばかりに、キンキンやギンギン、そしてマタまでもが狂気の犠牲になった。
しかし、本当の犠牲者は事件に巻き込まれ、その挙げ句に凶暴と化した「ハヤト」だったかもしれない……

…………
「……くん…ヤトくん…ハヤト君!!」
「はっ…!!」
ハヤトはハッと気がついた。


496:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 19:34:34 kVNTOzIP
ハヤトはベッドで寝ていた。ハヤトは全く状況がつかめなかった。
「ここは…どこ……」
ハヤトの目の前に白衣を着た医師だった。
「ここは病院だよ。もう落ち着いているね」
「えっ…、何…?」
ハヤトはダークとその部下達に囲まれてから、それ以降の記憶が全くない。
「君は全く知らないのかい?あんな事をしといて…」
「あ…んな事…?」
「とにかく君は絶対安静が必要だ!もし感情を抑えられなくなったら、そこにいる看護婦さんがいるから大丈夫だよ」
「……?。ボクは一体……?」

ハヤトはあのあと看護婦さんから何があったか話をきいた。
朝、施設の従業員が仕事に来た。
するとそこに無残な姿で倒れている子供達と子供の頭を地面に何度も叩きつけている血まみれのハヤトを発見した。
従業員はびっくりしてハヤトを止めようとしたが暴れて手のつけようがなかった。
そこで病院と警察に要請してもらい、強力な鎮静剤を打ってなんとか落ち着き、精神病院に運ばれたらしい。

「了は…マタは…どうしたのかな…?」
ハヤトはベッドの中でいつもそう思っていた。
今までは全て夢だったのか…しかし妙に感覚があった。
了は何故か施設の倉庫で気を失っていたが、これといった怪我はなかったらしい。
ハヤトはそれを聞いてホッとした。

ある日、ハヤトは病室で絵を描いていた。
それは自分と了、そしてマタの事を描いた絵だった。
(ボクはすごい冒険をしました。このことはずっと…ずっと覚えていこうと思います。
大人になっても覚えておこうとおもいます。マタにまた会えるといいなあと思います。)………………………

ハヤトはあの時の絵を見て感傷に浸っていた。
「そうか…あれからだったな…オレが精神安定剤を飲み始めたのは…
そしてあの大事件が起きて、世界中でイデア共が生まれちまった。
ふっ…夢だったのか現実だったのか知らねえがな…マタはもうこんなオレとあってくれねえな…ふふ…」
ブゥーっ!ブゥーっ!!
突然サイレンが鳴り響いた。
すると部屋のモニターに了達が写る。
「ハヤト!ニューヨークにイデアが出撃した。「チーム・ゲッター」出撃だ!」
ハヤトは立ち上がった。
(マタ…遠くでオレの生き様を見ていてくれ…)
「ああ!今行くぜ!イデア共!テメェら はオレが八つ裂きにしてやる!」


497:激突!! ゲッター対ガイアー 
09/04/26 20:54:18 kMz47uzS
終了でしょうか?
投下乙です。

宜しければ、第十一話、投下します。

498:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話①
09/04/26 20:56:29 kMz47uzS
地上の光景は一変していた。

荘厳なる吐藩の山々はそこには無く、山脈には幾重にも亀裂が走り、
壁面の如く切り立った断層が、さながら終末の光景すら思わせる。

そして、人類の生死を背負う赤髪の少年の姿も、そこには無かった。

「くそッ! 返事をしろ、マーズ!!」

「落ち着け! 拓馬、ガイアーは無事だ」

土埃を掻き分けアークを飛ばす拓馬に、獏が注意をうながす。
上空を見やると、両腕を胸元でクロスさせたガイアーが、機械特有の冷めた視線で下界を見下ろしていた。

「ガイアーがああして静止している以上、マーズはまだ生きているハズだ
 もっとも、マーズの身に何かあったなら、今頃地球はガイアーごと消滅していただろうけどな」

「そんな事は分かってるさ!
 だが、マーズが本当に無事なら、脱出のためにガイアーを動かしているハズだ
 アイツは気を失っているのか、あるいは、ガイアーを呼べない程に消耗しているのかもしれねぇ」

「そ、そうか! それじゃあ急いで探さないと…… おい、拓馬、アレは何だ?」

「何だと…… うおっ!」

地上の有様に意識を奪われ、二人は【それ】の飛来に備える事が出来なかった。
レーダーに気付いた時には、それは既にゲッターの後方まで迫っていた。

「くっ」

かろうじて機体をよじらせ、間一髪で直撃を避ける。
瞬間、拓馬の視線が謎の飛来物と交錯する。

それはさながら、空飛ぶ生首。
ヒラメ、あるいは手足の無いゴキブリといった方が近いか、触覚の代わりに二本の角を備えた流線形の物体。
メタリックな外装は髪の毛のように幾筋かに分かれ、
そして、甲虫ならば腹部に当たる部分には、中性的な顔立ちのロボットの頭部が存在した。

「コイツ…… ぐっ!? グアアアァァッ」

直後、強烈な放電がすれ違いざまに拓馬達を襲う。
白色の閃光がスクリーンを覆う中、反射的に拓馬がレバーを倒す。
だが、神体は一瞬にして前方へと逃れ、闇雲に振るわれた巨拳がむなしく空を切る。

「クソッ! あの図体で、なんてスピードしてやがる」

「―!? ヤベェぞ、拓馬! ヤツの狙いはマーズだ」

強力な加速でアークを引き剥がした神体が、低空飛行で電撃を周囲へ撒き散らす。
狙いもへったくれもない稲光の暴力が、大地を抉り瓦礫の山を吹き飛ばす。
このまま神体のなすがままにしておいては、いずれは身動きのとれないマーズが巻き添えとなる事であろう。

「バカ野郎ッ! テメェの相手は俺だろうがッ!!」

拓馬が叫び、神体の背面目掛け一条のビームを放つ。
だが、神体もその行動は予測済みであったのだろう。
いち早く機体を旋回させて光線を避け、再び雷鳥と化してアークの眼前へと迫った。


499:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話②
09/04/26 20:58:11 kMz47uzS
「ウオオォォォッ!!」

電撃が両腕の筋肉を強張らせ、閃光が視界を、轟音が聴覚を奪う。
それでも尚、白刃を振り下ろそうとするアークの右腕をかいくぐり、神体の渾身の体当たりが腹部へ直撃する。
衝撃でアークの胸甲が蕩けて爆ぜ、傷口から、無骨な機器に覆われた炉心がチラリと覗く。

「グッ ううっ…… ゲッターの外装を砕いた、だと!?」

「電撃だッ! あの電撃が金属を溶かし、装甲を劣化させているんだ」

獏の推測、だが、それだけではない。
ウラヌスの真空波、スフィンクスの超高熱、そして今、三体目の高電圧。
度重なる神体との連戦が、傷口を癒す事の出来ないゲッターの鋼鉄のボディを、徐々に蝕んでいたのだ。

「―ついに底が見えたな。ゲッター!
 ウラヌス、ミロ、シンよ、お前達の仕事は無駄にはせんぞッ!!」

神体の中で、男の片眼鏡が怪しく瞬く。
ブスブスと金属の灼ける匂いを漂わせたゲッターが、ガクンとひとつ痙攣し、両肩を落とす。
抵抗の術を失った空中の獲物目掛け、男が機首を翻し、猛烈な加速をかける。

「もらったぞッ! ゲッタァ―ッ!!」

「……バカめッ! かかりやがったなァ、生首野郎ッ!!」

「何……!?」

突如、ゲッターの背面が展開し、八枚の鋭利な翼が扇状にバサリと開く。
その時、雷神の風貌を宿した悪魔の胸元が、奇妙な緑色の輝きを放つを、監視者の男は見た。
直後、バチバチと帯電する翼が、一斉に発光を始める。

「サンダァアァァ ボンバアァアアァァ――ッ!!」

「グムッ! ウ、ウオオッ!?」

電撃と稲妻、閃光と衝撃、轟音と爆音が激突し、両機体の周囲から全ての情報が消える。
慣性のまま、猛スピードの神体の頭部は、身動きのとれないゲッターの胴を両断するかに思われた。
が、予想された手応えは無く、神体は無為に閃光の雲を突き抜けた。

「これは…… ヤツらは何処に……?」

監視者の男が周囲を見渡すが、視界には一面の青空と、崩壊した大地が広がるのみであった。
それでも監視者の男は取り乱すことなく、手元の操作盤を動かす。
神体の中から本体同様の、小型の流線型の機体が幾つも射出される。
それは、高速戦闘を行う本体をサポートするための、無数の監視ロボットであった。

―だが、結果的には、男がロボットのカメラ操作に意識を移した一瞬が、死闘の明暗を分けた。

「―! しまった! 上か!?」

「一発勝負だッ! いくぜ、獏!」

「オオッ!!」

「 チ ェ ン ジ !! ゲ ッ タ ー カ ー ン だ ッ !! 」




500:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話③
09/04/26 20:59:32 kMz47uzS
片眼鏡が見上げる遥か上空より、恐るべき速度で三体の戦闘機が迫る。
一機を包み込む形で二台が上下からドッキング。
おぞましき異世界の乱入者が、神体の頭上で巌の如き変貌を遂げる。

「クッ、回避を」

「遅ぇぇ―!!」

引力に引かれるままに、岩石の如き巨体が加速する。
両肩の大型スパイクが勇ましく回転し、カーンの全身をすっぽりと包み込む。
見るからに頑丈そうな体躯を備えていた三体目のゲッターは、瞬く間に頑丈そうな砲弾そのものと化した。

「グオッ くっ、こんな…… 監視者を、六神体を舐めるなァ―ッ!!」

「ウルせぇ! このまま擦り潰してやらァ!!」

規格外の弾丸の衝突に、平べったい神体のボディが大きくえびぞり、機体が急速に落下を始める。
唸りを上げるスパイクが容赦なく火花を散らし、眼下に地面がみるみる迫る。

「うおおおおお!?」


ドワォ!!


痛烈な衝撃が再び大地を揺るがし、砕けた岩盤が土柱と共に巻き上がる。
カーンと地面にサンドイッチされた神体は、強固な装甲のド真ん中を穿たれ、やがて、その機能を停止した。

「や、やった…… あとはマーズを……」

「まだ終わっちゃぁいねぇ!!」

「た、拓馬!?」

摩擦熱で蒸気を上げるカーンのハッチをこじ開け、拓馬が瓦礫の海と化した地表に降り立つ。
相方の突然の暴走に、驚いた獏が素っ頓狂な声を上げる。

「野郎、地表スレスレで脱出しやがった! マーズを狙っていやがるんだ!」

「まさかっ!? いくら何でもそんな事……」

出来るかもしれない、と、マーズと出会った時の事を思い出し、獏が考え直す。
無性生殖人間は、風のような速さで走り、十メートル以上もの高さまで飛ぶ事が出来ると、マーズ本人が語っていた。
彼らの身体能力を持ってすれば、落下速度を殺して大地に降り立つ事も可能かもしれなかった。

「待てよ! 拓馬、俺も」

脱出のスペースを空けるため、獏がカーンを動かそうする。
しかし、落下の強い衝撃で、機体は砕けた岩盤の窪地にはまり、容易に脱出できない。

「クソッ! パワーが上がらねぇ」

「お前は残れ、留守になったゲッターを奪われでもしたらシャレにならねぇ」





501:ハヤトの金矛の勇者 ラスト
09/04/26 21:01:12 kVNTOzIP
ハヤトは急いで部屋を出て行った。

人には知られたくない過去がある。しかし、それを糧に今を生きる人もいる。
ハヤト達「チーム・ゲッター」は今日もイデア達からうばわれた全てを奪取すべく、戦いの渦中に飛び込んでいく。……………………


「偽書 ゲッターロボDASH外伝 ハヤトのちょー嵐を呼ぶ!金矛の勇者」
おしまい

これで終わりです。文章下手くそですいませんでした。
マタごめんね…

502:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話④
09/04/26 21:01:45 kMz47uzS
ゆらめく視界。
雲ひとつない青空の中に、逆光を背に受ける黒い影が浮かぶ。

(ガイアーだ……)

マーズは空を見ていた。
先刻、第四神体・シンの生み出した大地震により、岩盤の間に押し潰されながらも。
彼は無性生殖人間の膂力でもって、地上へと這い出す事に成功していたのだ。

もちろん、無傷ではない。
雪山の一件より蓄積していた疲労に加え、全身の打撲、おそらくは肋骨も何本かは折れている。
更に、頭部への衝撃と体力の消耗で、気を抜くと意識の方も危うい状態であった。

本来ならば、ここまでくればダメージを心配する必要はない筈だった。
マーズがひとつ念じたならば、たちどころにガイアーの引力装置が働いて
彼を安全なところまで自動的に運んでくれる筈であったから……。

だが、その為にはまず、目の前に現れた障害を取り除かねばならなかった。

「……監視者、か」

「随分と酷い様だな、マーズよ」

カチャリ、と、片眼鏡の男が銃を構える。
脱出の衝撃で、セットした長髪は大きく乱れ、一張羅のスーツの裾も破れてはいたが、
その身には傷一つ負っていない。

ガイアーは地上に比肩する物が無い、極めて強力なロボットであるが、
それ故に兵器としては、やや大雑把な代物だった。
光弾にせよ引力装置にせよ、威力が強大すぎるために、マーズに危害の及ぶ状況では使用できない。
先ほど、圧倒的な戦力差を持ちながらシンの術中に嵌ってしまったのも、その欠陥を突かれた為であった。
ゆえに現在、ガイアーは動かせない。
監視者とマーズ、両者の間で、既に状況は詰んでいた。

「待て、僕の話を聞け……」

「問答無用だ、貴様の余計な誤作動のせいで、同志の血が無駄に流れた
 その報い、貴様の死と地球の消滅で償ってもらおうか」

「クッ」

殺気を感じ取ったマーズが、渾身の力で横に跳ねる。
直後、狙いをわずかに外した熱線が、マーズの右腿を貫く。

「グ、グアァ!」

「フン、限界だな、これで終わりだ、マーズよ」

再び倒れ込んだマーズ目掛け、男が銃口を構え直す。
既にマーズの全身は悲鳴を上げ、まともに体を動かすことも出来ない状態であったが、
それでも尚、生き残る術を求め、ざわざわと長髪を波立たせ始めた。

「無駄な足掻きを…… もう良い、死ね! マーズッ!」

「!!」

本能のままにマーズが髪の毛を針のように打ち放つ。
監視者は横っ飛びで難なくかわし、再びマーズに銃口を向け、銃爪を弾く。
ドゥッ! と言う銃声が、中空に響き渡る。

503:激突!! ゲッター対ガイアー 第十一話⑤
09/04/26 21:03:27 kMz47uzS
「な、何だとォ!?」

監視者が驚きの声を上げる。
吹っ飛ばされたのは、彼の右腕の方であった。
横合いから打ち込まれた銃弾が右肘に直撃し、根元から抉り取られたのだ。
光線銃を握り締めた肘先がドスンと地面に落ち、放たれた熱線が無意味に天空を焦がす。

「クソッ! 今一歩の所で」

監視者がとっさに振り返る。
そこには、銃口を構えて飛び込んでくる拓馬の姿があった。

「このエセ紳士がッ! マーズから離れやがれッ!」

少年が再び銃爪に手をかける。
リボルバー式の、使い込まれた感のあるクラシカルな拳銃である。
本来の監視者ならば慌てる場面ではない。
銃口から弾の軌道を予測し、直線状から身を逸らす。
彼ら無性生殖人間には、それだけの行動をとれる身体能力がある。
だが、先の一撃の威力を思い出した男は、本能的に後方へと大きく飛び退いた。

直後、第二射。
銃弾が中空で散開し、面の攻撃となって空間を通過し、射線上の岩盤を跡形もなく消し飛ばした。

「散弾だとォ!? 小癪な真似を!」

状況の不利を悟った片眼鏡が、隻腕の手負いとは思えぬ身軽さで岩影へ消える。

「見たか! マーズッ!?
 人類の生み出す兵器のおぞましさよッ!
 これほどに手の込んだ武器を嬉々として生み出す生物が、宇宙の何処にいるというのだ!」

「好き勝手言ってんじゃねぇぞ!
 それが、他人様の星に爆弾置いていった一味の言うセリフかッ!?」

油断無く周囲を見渡しながら、拓馬が弾倉を変える。
リボルバーから弾丸が数珠繋ぎに延び、小型の散弾銃がマシンガンへと変貌する。

直後、死角から飛礫が飛来し、のけぞった拓馬が大きくバランスを崩す。
一瞬の隙を突いて飛び出した監視者が、その手を光線銃へと伸ばす。

「全ては宇宙の秩序のため!
 貴様ら人類を生かしておけば、生命の未来は……!」

「クソッタレがーッ!!」

二人が同時に向き直り、銃爪へと手をかける。

「……ッ! グアァ!!」

― だが、その銃爪が弾かれることは無かった。

カツン、と、乾いた音を立て、光線銃が地に落ちる。
痙攣する監視者の左腕には、一筋の赤い針が、深々と打ち込まれていた……。






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