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犯人独白ストーカー篇 その2
俺が平岡さんの退社を何回も待ち続けたのは、
いつか一人の日があると考えたからだ。
そしてその日、目の前に一人で退社しようとしている平岡さんがいた。
俺は心の中で思わず「歩け」と叫んだ。
バスやタクシーで帰られては待ち続けた甲斐がない。
念が通じたのか平岡さんは普段通りの道を帰りはじめた。
それを見届けると、俺は広小路に向かった。
バス停に車を止めて平岡さんが来るのを待った。
平岡さんが八幡宮の境内を抜けて帰ることを知っていたからだ。
平岡さんがどのルートで八幡宮に向かっても、
広小路から確認できるのだ。
案の定、平岡さんが八幡宮方向に歩いているのを確認した。
俺は即座に天満公園をぐるっと回って、
八幡宮南に向かった。
八幡宮南から9号線ガードまでは300メートルほど。
この300メートルの間に人は誰もいなかった。
ガード下に初めてやってくる人がほぼ平岡さんになるという計算だ。
ガードに着くと、車を側道にバックで入れた。
これで準備完了だ。