16/01/25 19:29:08.02 CAP_USER.net
(略)2015年の9月中旬、日本では安全保障関連法案をめぐる攻防が
大詰めを迎え、国じゅうが反対運動に揺れました。安保法制そのものの
危険性を語ることは、専門家に任せることにします。私でもわかることは、
戦後長く続いた憲法解釈を決定的に踏み越えるたくさんのことが、強引に、
大急ぎで進められたということです。世論の多数派が一貫して反対して
いることを、あえて無視して。
立憲主義の原則や正常な議会制民主主義の手続きを無視したのもさる
ことながら、露骨な報道統制の動きや反基地運動への不当逮捕など、
安倍政権の政治体質が誰の目にもあらわになったことだと思います。
そうです。問題は安保法制だけではありません。安倍政権のもとでは、
やはり世論の反対を無視して特定秘密保護法がつくられ、大学の教授会
自治を否定して学長専断を規定する法律がつくられました。武器輸出を
原則禁止していた「武器輸出三原則」は撤廃されました。安倍さんは、
かつて核兵器の保有は違憲ではないと言い、今回は自衛隊を「わが軍」と言いました。
10年前の第1次安倍政権時代には、教育基本法も変えられて、「愛国心」が
盛り込まれ、男女共学規定が削除されています(安倍さんはジェンダーフリー
教育を攻撃するのに熱心でした)。当時は、行為がなくても犯罪にされる
「共謀罪」も法制化しようとしました。
安倍さんという人は、旧日本帝国の侵略や慰安婦問題を歴史教育でとりあげる
ことを批判する運動を担ってきた人です。アメリカ政府のあからさまな意向をも
無視して、A級戦犯が祀られている靖国神社に参拝した人です。女系天皇にも反対です。
そしてその政治信条の筆頭にあるのは、もちろん改憲です。総裁選でも国会でも
明言しています。それは単に9条を変えたいという話ではありません。戦後の
日本国憲法をトータルに否定して、それに替わる憲法体系をつくりあげたいと
思っているのです。(略)
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