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関西電力が最新鋭のガスタービンコンバインドサイクル発電(GTCC)を採用する姫路第二発電所(兵庫県姫路市)1―6号機の運転を停止した。
5月以降、相次いで蒸気タービンの一部が折損する不具合が見つかり、応急対策を施すためだ。
電源構成で原子力依存の高い関電は、今夏も原発の稼働がなく、昨年同様に需給が厳しい。
主力火力に起きたトラブルはあらためて、電力供給が“綱渡り”にある現状をあらわにした。(大阪・小林広幸)
姫路二は5月9日に3号機が、5号機が6月1日にそれぞれ、蒸気タービンの振動が大きくなったことで自動停止した。
ともにタービン翼の最終段部分に折損が確認できたため、同型機すべてで該当部分の翼を外して、圧力プレートに置き換える応急対策工事を決めた。
姫路二は運転延長中の旧型火力、既設5・6号機を含め総出力は411万9000キロワット。1―6号機は2010年からGTCCへの更新を進め、6号機は計画の7カ月前倒しで3月に営業運転を開始。今夏の供給力を担う主力電源として期待された。
1―6号機は世界最高水準の発電端熱効率約60%を達成した最新鋭のGTCC。ガスタービン発電で生じた高温の排ガスを使い、蒸気タービンでも発電する。
青木健一郎火力運営部長は「蒸気タービンの折損は、ここ10―20年は(関電管内で)経験がない」と話す。
原因は調査中だが、新型GTCCでは、タービンの翼径を約1・3メートルと従来よりも大きくして蒸気を無駄なく発電できるようにしている。見つかった折損の長さは最大で約70センチメートル。
応急対策により当面の間、各機の定格出力は4%程度落ちる。原因を究明次第、圧力プレートを外してタービン翼を元に戻す計画だが、「今でも定期点検が積み上がっている状況」(青木部長)にあり、時期は不透明だ。
1―6号機は5号機を除き8月上旬までに順次運転再開する予定。それでも他電力による応援融通の上積みなしには、今夏の供給力を確保できない事態となった。
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