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ヒツジとヤギの除草効果、太陽光発電に生かす
2014年2月に運転を開始した「ソフトバンク鳥取米子ソーラーパーク」の敷地の中に、
環境教育のための「とっとり自然環境館」がある。建物や駐車場の周辺に広がる
900平方メートルの草地を使って、ヒツジとヤギによる除草試験を4月18日から開始する。
最初の1カ月間は2頭のヒツジで除草効果を調べた後に、5月18日から11月30日までの
約6カ月半を2頭のヤギで試験する予定だ(図2)。草が生え始める春から除草を開始して、
雑草が繁茂する秋までを通して除草効果と除草品質を調べる。機械による除草と
比べた安全面や、地域住民が動物と触れ合うことによるセラピー(癒やし)効果も検証する。
除草試験に取り組むのは、メガソーラーの運営会社である鳥取米子ソーラーパークのほか、
出資会社のSBエナジーと三井物産、地元で建設業を営む大協組である。4社は半年前の
2014年10月から11月にかけて、同じ場所で除草試験を実施している。この時は2頭のメスの
ヤギの親子を45日間にわたって現地の柵の中で放牧した。
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その結果、ヤギが食べる草の嗜好性を確認することができた。クローバーやヨモギなど
葉の柔らかい草を好んで食べる一方で、葉の位置が高い草や太い茎の草は避ける傾向が
見られた。さらにヤギが歩いて踏み倒した草は枯れるため、除草と同様の効果があった。
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新たに取り組む第2回の試験では、ヒツジによる除草効果を調べるほか、ヤギを6カ月以上の
長期間に放牧した場合の結果を前回と比べて検証する。第1回の試験では対象面積の
900平方メートルのうち約400平方メートルを除草することができた。試験期間中は
自然環境館の入館者数も通常の2倍に増えて、1カ月間に約1600人が現地を訪れた。
除草効果に加えて集客効果も大きかった。
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