07/08/01 03:46:49 j1F0uFPg
原作では蜂蜜色の巻毛とあるからあれでよかったんじゃないかな。
冒頭の化粧老人も、ホテルに来る流しの楽隊の男も、タジオも
アシェンバハを死へと誘う死神の役割だったらしい。
シロッコに乗って疫病が流行ったり、街そのものが死にゆく(沈みゆく)街だったり
死の匂いが濃厚な映画だった。
回想シーンでアシェンバハの娘の死も描かれていた。
一番最初は吹き替えで見たが、タジオの台詞やマンガーノとの会話は訳されず原音のまま。
苺買って~とマーモ(母さん)しか解らんかった。
また原作だがタジオは病弱の設定。
あの一家はポーランド人。
映画では病弱なタジオを母親が気遣う様子が見て取れる。
病弱で甘やかされた一人息子。厳しく躾られた姉妹と違い
朝も一人だけゆっくり寝かされてる。
あの時代高価な果物(オレンジ)もタジオだけ与えられている。
病気のため短命であろうタジオの美しさが
アシェンバハを死へと誘う。
マーラーのアダージェットと海辺の老婦人が唄う歌も
腐敗や爛熟、死をイメージさせる。
ラスト、タジオが指していたのは彼岸(あの世)だったらしい。
徹頭徹尾、タジオはアシェンバハの美しい死神だった。