07/06/01 21:04:58 nclOaLlZ
10代は神保彰に夢中だった者として、一言。
神保のテクニック面の本質は「パラディドルの徹底的な活用」に在ると思います。
両手だけでなく、4肢全部でのパラディドルの応用です。よく言われる「千手観音」っぽさは
ここから発しています。4肢分離の徹底的な練習をすれば神保彰みたいになれる、とは言わないけど
(ドラムも芸術活動だからやはり持って生まれた才能・素質による所が大)、そういう面に興味を持てば、
研究熱心な人ならHRに興味がなくてもジョン・ボーナムなんかも聴くようになるかも知れないし、
本格的なジャズに初めは興味がなくてもトニー・ウィリアムスなんかも聴き始めるかも知れない。
その方が、神保ばかりに注目するより幅が広がるし、アイデアの貯蔵庫=「引き出し」も豊富になるだろう。
若いドラマーがここに居るなら、ぜひそうして欲しい。
神保彰というドラマーが優れている点は手数・足数の多さだけではない。“Looking Up”なんかの
シンプルなパターンでもノリをちゃんと出している。ガッドもそうだが、本当に優れたドラマーは
テクニックだけでなく強力なグルーヴを持っている。そういう点にこそ注目して、自分なりのグルーヴを
育てて欲しいな。派手な手数・足数ばかりに目を奪われずに。
カシオペアに限らないがライブ盤を観たり聴いたりしていると、ドラムソロで観客が「ウワ~!」と
盛り上がっているのは本当に凄いテクニックを披露している箇所ではなく、「派手に見えるが実は簡単」な
箇所だと判るのではないかな、ドラマーなら。ドラム以外の楽器の人や全くのギャラリーならそれでいいけれど、
仮にもドラマーなら、そういうハッタリ・コケ脅し、そして他人のサル真似ではない真のテクニックにこそ注目して、
自分もそれを身につけるべく努力したい。生意気な事を言って済みませんな