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日本の特撮技術の生みの親といわれる円谷英二氏の
ハワイマレー沖海戦は、
当時の特撮技術の世界水準を超えていたと思います。
ミニチュアをあそこまで大規模に使用して成功した例は他になかったのではないでしょうか。
それは誇りうべきもので、戦後のゴジラを生み出したのも宜なるかなです。
一方、西の雄、米国はどうだったか。
これはミニチュア技術よりも画像合成技術を主体にし、
その面では日本の追随を許していなかったように思われます。
当時は双方とも未成熟な技術でしたから、
出来上がったものは観客にとっては五十歩百歩で、
どちらが優秀かは「好み」「路線」の違いで片付けられる範疇でした。
日本の製作者もそれでタカをくくっていられる時代が当分続きました。
ところがわれわれを瞠目させる作品が生まれました。
「2001年宇宙の旅」
です。
これを期に世界の特撮技術は画像合成技術の完成を見たのであり、
気がつくと日本と米国との差は雲泥となっていたのです。
本来、仮想を現実として描くという目的が特撮技術にはあるのであり、
画像合成かミニチュアかという路線はいつか同じ箇所で交わるはずなのに、
日本の技術はハワイマレー沖海戦から一歩もぬけ出ることなく、
目的の交差点からはかけ離れた位置のまま、1970年代に入っていました。
そして今日に至ります。