金八先生でバトルロワイアル その2at NATSUDORA
金八先生でバトルロワイアル その2 - 暇つぶし2ch75:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/20 18:57:21 SkVi51+/
荒らしもこない駄スレプギャー
作者もいいかげんプ(ry

76:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/20 19:22:33 hAWT+M4/
>>75
そういうあんたが
荒らしさん

77:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/20 20:37:46 hw1M0PJ+
作者も忙しいみたいだし代わりの人間はいない?

78:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/20 21:27:22 6ZDnxVKv
作者さん文化祭が忙しいらしいよ

79:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/20 23:59:41 cwrj5DOS
―這い出る虫の場合―


Cの7 ―北の山頂上・展望台―

「これからどうする?」
「そうね・・・。とにかく逃げるしか・・・。」
そう言うと玲子は島を見下ろした。

「できるなら、あの広場に戻って探知機を手に入れたいわね。
 もちろんしゅうが持ってなければの話だけど・・・。」
「でも・・・このゲームから脱出できると思う・・・?」
「思わない。だから・・・。」
「だから?」
「ううん、なんでもない。」

「近くにしゅうがいると思う?」
「わかんない・・・。でも、勘だけど・・・いないと思う・・・。」
「そう・・・。ヤヨは?走れる?」
「うん。」
弥生は笑顔で答えた。
「ちょっと回り道になるけど行きましょ。」
3人は山の斜面を駆け下りた。
弥生がいるためにゆっくりだったが麓までしゅうと会うことは無かった。

80:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/21 00:00:05 cwrj5DOS
Fの6 ―農家―

「う・・・うわぁぁぁぁっ!!!」
地面からも木からも、そして自分の中からも虫が這い出てくる。
大きく醜い虫が自分の肉を食いちぎる。
目を瞑っても瞼の裏に焼きつく虫たちが這い回る。
虫の恐怖から逃げられずしゅうは苦しんでいた。

Cの5 ―北の住宅地―

「いない・・・!?」
玲子は銃を構え周りを見た。
「うん・・・。いない・・・!」
舞子もまた銃を構えた。
2人は弥生を挟むようにした。

81:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/21 00:00:35 cwrj5DOS
「弾が少なくなってるし・・・武器も欲しいわね・・・。」
「レーコ。」
「えっ?何?」
「これは?」
弥生は崇史のバッグを差し出した。
「これって・・・。」

そのバッグは血に染まっていた。
多分、崇史の血だろう。
玲子が受け取るとバッグは妙に軽かった。

バッグを開けると中まで血が染み込んでいた。
「何・・・それ?」
舞子が中身をのぞいた。

玲子が取り出したもの。
それはクマのぬいぐるみだった。

82:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/21 22:47:41 pPIoccjk
「バトルロワイアル」で2ちゃん内検索したらこのスレにたどり着いた。


ワロタwwwwwwwwww

83:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/23 23:20:35 Mbchs/oF
「・・・・・。」
そのぬいぐるみには血が染みていた。
玲子は崇史の血だろうと思い心が痛んだ。

「これって・・・説明書?」
舞子がぬいぐるみと一緒に入っていた一枚の紙を取り出した。
その紙にも血が染みている。

"呪いのぬいぐるみ ~あなたの念は通じます~"
「胡散臭・・・・。」
玲子は呟いた。
「崇史の支給武器だったのかな・・・。」
「かもね・・・。」

「"このぬいぐるみは呪いのぬいぐるみです。
  誰でもあなたの殺したい人の名前をクマの耳のマイクに向かって呼んでみましょう。
  呼ばれた人の首輪が勝手に爆発します。
  注意書き
  ①殺したい相手の名前はフルネームで呼びましょう。
  ②名前を呼ぶときはマイクから15cmくらい離してはっきりと言いましょう。
    周りが騒がしいと反応しない場合もあります。
  ③自分の名前でも反応します。"」

84:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/23 23:21:27 Mbchs/oF
玲子が説明書を読み上げた。
「"もし、何をしてもだめなら・・・これを・・・。"」
崇史の言葉の意味がわかった気がした。

「もし何をしてもしゅうを止められなければ・・・・これを使うしか・・・。」
「えっ・・・?」
「本当にいざって時によ・・・・。」
そういうと玲子はぬいぐるみをバッグの中に押し込んだ。

「止めるってどういうこと?」
「しゅうが私達を殺すなら、それを止めるってこと。」
「殺すっていうこと・・・?」
「殺すのは・・・最終手段よ・・・。」
「じゃあ、殺す以外にどういう手段で止めるの?」
「それは・・・・。」
玲子は何も言い返せなかった。
確かに殺す以外の手段が無いことは本当だ。
「このゲームをやってる以上・・・止める方法なんて殺す以外ないんじゃないの!?」
「マイコ・・・。」
「玲子だって、皆を殺したんでしょ!?しゅうも同じように殺すんでしょ!?」
「・・・・・・。」

舞子は自分でも何を言っているのかわからなかった。
ただしゅうが殺されるのを見たくない。

85:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/26 23:14:03 3IGZSD5O
「そうね・・・。確かに私は皆を殺したわ・・・・。」
「・・・・・。」
舞子はやっと我に返った。
自分はとても酷いことを言っていた。

「哲史も比呂も直明もデカあすも典子も淳も信子も・・・・皆、私が殺した・・・。」
「ご、ごめんなさい・・・・。」
「いいのよ、別に。私が皆を殺した事実は変わらない・・・。」
「本当にごめんなさい・・・!」
舞子が頭を下げた。
「もういいってば。でも、私はもう誰も殺さないわ・・・。それだけはわかって。」
「玲子・・・・。」
「しゅうを止める方法はちゃんと考えるわ。」
「う、うん。」
「とにかく今は歩きましょ。まだ時間は十分あるわ・・・。」

3人はまた歩き始めた。

86:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/27 02:08:51 9vN5pAYO
やはり比呂殺害の犯人は玲子だったのね。

それにしても
玲子からあの場にいたということ自体が知られていない和晃カワイソス・・・

87:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/29 09:47:16 sXdj/bcA
わくわく(o(^-^)o)

88:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/30 10:17:41 tUU9diw3
みんな離れていってるのがテラワロスwww
このキモスレ 糸冬 わ っ た な

89:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/31 00:23:23 DHesPL/C
ある意味88が一番のファンだな

90:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/31 20:33:27 cb7jTOls
>>88 おまえはまだ離れないの

91:名無しさん@お腹いっぱい。
05/10/31 20:56:00 g3CwpAXY
スレリンク(musice板)

92:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/01 00:32:45 DVeTdTzH
―探知機の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

広場に戻ってきたときには大分、日が昇っていた。
「じゃあ、探知機を探しましょ。」
「うん。」
「あまり離れないでね・・・・・。」

麻子がうつ伏せで倒れていた。
顔は青白く肌は冷たい。
「麻子・・・・。」
舞子は手を合わせてから麻子の周りを探した。
よく見ると麻子の顔は安らいでいるようだった。

自分が撃ち殺した相手がそこにいた。
目が虚ろに開かれている。
自分が撃った・・・・。
今になってその事実が嫌になってきた。
とても嫌でその場を離れたくなった・・・・。
「ごめんね信子・・・・。」
玲子は信子から離れた。

93:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/01 00:33:19 DVeTdTzH
「シンタロ・・・・。」
彼は自分を最後まで守ってくれた。
弥生はその場座り込み伸太郎の髪を撫でた。
「アリガト・・・・・。」
目を瞑り守ってくれたことを思い返した。
量太にも伸太郎にも、もちろん舞子たちにも
感謝の気持ちでいっぱいになった。

「あった・・・・。」
舞子が声を上げた。
玲子は振り向き、弥生は目を開けた。
「あった!」
「どこにあったの?」
「そこの地面の中に半分埋まってた。」
地面の穴を舞子は指差した。
「しゅうの場所は・・・・?」
舞子が電源を入れた。
一瞬光ったと思うとすぐに光が途絶えた。
「えっ・・・・?」
「貸して!」
玲子が探知機を受け取った。
「なんで!?壊れてんの!?」
なんど電源を入れても光らなかった。


94:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/02 17:35:25 OQPGTrEL
「何でこんな大事なときに!!」
玲子は壊れた探知機を地面に向かって思い切り投げつけた。
探知機は一度地面を跳ねて弥生の足元に転がった。
弥生はまだ伸太郎の横に座っていた。

「ど、どうするの・・・・。」
玲子は何も言わなかった。

「レイコ。」
「・・・・・。」
「レイコ、これ。」
弥生は自分の脇に落ちている探知機を見つめていた。
「光ってるよ。」
「えっ・・・・。」
2人は駆け出して探知機を拾った。
「ほ、本当に光ってる!?」

探知機の真ん中には3つの光が確かに見受けられた。
自分たち3人であることは間違いない。
「ほんとだ・・・・。」
「しゅ、しゅうの場所は!?」

95:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/02 17:36:12 OQPGTrEL
真ん中に3つの光。
そのすぐ近くにもう1つの光があった。
「うそっ・・・・!?」
玲子は頭を上げ周りを警戒した。

"ドンッ"

銃声が広場に響いた。
舞子と玲子の目の前で弥生の体が血を噴出しながら傾いていた。
まるで時間が止まっているように静かにゆっくりと倒れた。

「ヤヨ・・・・?」
舞子の問いかけに弥生は答えなかった。
「ヤヨ!?」
玲子が手首を掴んだ。
「だ、大丈夫!まだ脈はある!」
玲子は立ち上がると銃声のした方に銃を撃った。

"ドンッ、ドンッ"

96:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/02 17:36:49 OQPGTrEL
「早く立って!舞子は荷物を持って!私がヤヨを担ぐから!」
「わ、わかった!」

「待てぇーーーーっ!!!」
木々の中からしゅうが姿を現した。
「来た!」
玲子は制服のポケットから残っていた手榴弾を出した。
「喰らえ!!」
ピンを抜きしゅうに向かって思い切り投げた。
「やめて!」
「煙幕の代わりよ!!」

"ズドーンッ"

爆音とともにまわりの砂が舞い上がった。
その間に玲子は弥生を背中に乗せた。
「ヤヨ、大丈夫!絶対に助かるから・・・・!舞子、大丈夫!?」
「う、うん!」
「行くわよ!」

砂埃の中で探知機は光を失った。

97:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/02 17:48:17 OQPGTrEL
「早く立って!舞子は荷物を持って!私がヤヨを担ぐから!」
「わ、わかった!」

「待てぇーーーーっ!!!」
木々の中からしゅうが姿を現した。
「来た!」
玲子は制服のポケットから残っていた手榴弾を出した。
「喰らえ!!」
ピンを抜きしゅうに向かって思い切り投げた。
「やめて!」
「煙幕の代わりよ!!」

"ズドーンッ"

爆音とともにまわりの砂が舞い上がった。
その間に玲子は弥生を背中に乗せた。
「ヤヨ、大丈夫!絶対に助かるから・・・・!舞子、大丈夫!?」
「う、うん!」
「行くわよ!」

砂埃の中で探知機は光を失った。

98:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/02 22:14:21 O25NrQxh


何で2回も同じことを書くの?

99:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/06 12:39:18 6OUM4JWS
                  ___
              ,, : : :´: : : : :`:丶、
            , イ : : : : : : : : : : : : : :ヽ,
           /'  ̄"""ヾ;,;,;,;,: : : : : : : :ヽ
          ./         ヾ; : : : : : : i
          /          /: : : : : : : i
          i- 、        /: : : : : : : :/  ニート板からはるばるやってきた自分は勝ってると思います!
.         /,,,,_    "'''''‐  ヾ: : : : : : :./
         /   ゙ /  .r-、、_    ): : ; :-(
.        i   ノ  .      /:./~b )/
.        i イ、_,.,_)、     ノノ ノ ノ
.        ヽ` i、,___,,、ヽ    ''.,- '´
         丶 ト:ェェェェイ ノ    ノ
          ゙ ,`    '   ,/ト、
           ' 、___, - ' ´ :::/:::/ >
    _,,-―' ̄/:::i 、     .//:::::::::|:::::::::`‐..、__
  ,r'":::::::::::::::/:::::::/i ` 、,r''" /::::::::::::|::::::::::::::::::::::::`,ヽ
  /::i::::::::::::::/::::::::/:::i /"ヽ /ヽ:::::::::::|::::::::::::::::/::::::::::
 /::::i::::::::::::ヽ::::/:::::::i、/ヾ `i /::::ヽ::::::::;!::::::::::::/::::::::::::::::

100:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/06 21:15:34 X6N8wWcU
―アリガトの場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

「ヤヨ・・・!ヤヨッ!!」
弥生はもう虫の息だった。

広場を出て本当にすぐそばの民家にすぐに侵入した。
逃げることよりも弥生のことを先決しようとしたからだ。
しゅうには追いつかれなかった。
弥生をベッドの上に寝かせると玲子は弾痕を探した。

うなじにそれを見つけた。
そこから大量の血が流れ出ている。
「どうしよっ・・・・!」
「無理よ・・・・。」
「えっ・・・・?」
「だめっ!助けられない・・・・。」
「そっ、そんな!」
「手足ならまだしもこんな複雑なところ素人が治療できるわけ無い。
 もちろん専門の薬なんかも無いし・・・・。」
玲子は俯いた。

「な、なら病院に・・・・!」
「探すのに時間が掛かるわ。それに時間が無いからこんな民家に入ったんじゃない・・・・。」
「・・・・・。」
「マイコ・・・玲子・・・。」
「「!?」」
弥生の声は今にも消え入りそうだった。

101:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/06 21:16:57 X6N8wWcU
「ヤヨッ!大丈夫!?」
「ありがと・・・・。」
「えっ・・・・?」
「レイコ、助けてくれてアリガト・・・・。」
「そんなこと今は・・・!」
「マイコも、守ってくれてアリガト・・・・。」
「ヤヨ・・・・。」

「サッチーもリョータもシンタロウもナオカもみんな、アリガト・・・・。」
弥生の視線は決して2人の姿をとらえてず天井を見つめていた。
弥生の目から涙が一筋流れた。
「アリ・・ガ・・・・ト・・・。」

そして弥生の目は閉じた。
「ヤヨ・・・・?ヤヨ!?」
舞子が弥生の体を揺さぶった。
「舞子!」
それを玲子が止める。
「ヤヨは、ヤヨはもう・・・・。」
舞子はその場に崩れ落ちて泣いた。
ベッドの上の弥生にすがるように。

玲子も泣きたかった。
でも今は泣いてはいけないと言う気がして我慢をした。
ただ、弥生の顔を見つめるだけだった。

弥生は微笑んでいるようだった。



飯島弥生死亡
あと3人

102:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/07 23:12:00 AJq4wIUS
―ひとりでの場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

「ヤヨ・・・・しゅう・・・・。」
舞子はいつの間にか寝てしまっていた。
クマのぬいぐるみの入った崇史のバッグを枕にしている。

(よっぽど疲れてなのね・・・・。)
玲子は舞子の髪をなでた。
「無理も無いか・・・・。」

弥生はもう冷たくなっていた。
玲子が民家の中にあった毛布をかぶせた。

「もう・・・もうこんなの嫌・・・・。」
舞子の寝言が聞こえた。
「私も嫌よ・・・。うんざり。もう終わらせたい。」

103:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/07 23:12:52 AJq4wIUS
"「もう・・・もう人を殺さないで・・・。」"

"「レイコ、助けてくれてアリガト・・・・。」 "

(崇史も、ヤヨもごめんね・・・・。)

舞子の手前、しゅうを止める方法は考えてあると言った。
もちろんそんな手段は無い。
殺す以外には。

"「このゲームをやってる以上・・・止める方法なんて殺す以外ないんじゃないの!?」 "

「舞子、あんたを優勝させるわ・・・・。
 ぬいぐるみを使えば早いけど・・・・あんたを起こしたくないし。」

あいつをとめて私も死ぬ。
そう決心した。
いまさら自分が生きていてもそこまでの価値は無いと思った。

玲子はひとりで民家を出た。

104:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/08 21:11:14 Kq7Ndcrh


105:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/09 11:37:12 nMkAppYu
>>3
>>4
スレタイ見ろバカチンが!観察力がないよ君たち。そんなんじゃすぐ死ぬよ~♥

>>9
君いいよ、筋があるね


106:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/11 22:43:08 10rpcG1s
―血の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

しゅうがまだ広場にいるなら。
玲子はそれを願った。

広場に向かって歩いた。
歩いているうちにいろいろなことを思い出した。

茂みから出てくる哲史を撃った。
比呂の喉に鎌を突き立てた。
殺してくれと頼む直明を受け入れた。
ソンを前に涙を流すあすかの涙をさえぎった。
典子は淳を守り息絶えた。
淳は典子の死に怒り銃弾に倒れた。
ヤヨを殺そうとした信子を殺した。

全員、自分が殺し、全てにおいて自分は血に染まった。
そして今からもう一人の人間を殺そうとしている自分。

107:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/11 22:43:49 10rpcG1s
玲子は広場に出た。
「しゅう・・・・。」
すぐにしゅうの姿が目に入った。

しゅうは伸太郎の死体の上に座っていた。
顔中真っ赤だった。
玲子はすぐにしゅうの顔の赤が血だと悟った。

「それは誰の血?伸太郎の?」
「虫・・・・!」
「また、虫・・・・。それしか言えないみたいね・・・・。」
「だまれ・・・・!!!」
「黙らないわ。私はこれからあんたを殺す。」
「うぅっ!!!!」

"タラララララ"

しゅうのマシンガンが火を吹いた。
だが玲子にはかすりもしなかった。

「落魄れたわね・・・・。」

108:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/12 23:10:46 Wr/92NIp
「重たかったから1度も使わなかったけど・・・・。」
玲子は両手で哲史のショットガンを持ち、そして構えた。

"ズドンッ"

反動がものすごい。
玲子は吹き飛びそうになるのを必死でこらえその場に立っていた。

「うっ・・・・!!」
ショットガンの散弾がしゅうの左肩を掠めた。

"タラララ"

足元の土が抉れた。
「おっと・・・・、今のは危なかったわね。」
しゅうに向かって玲子は一歩一歩と歩み寄った。

"ズドンッ"

次は反動で銃身が反れた。
しゅうの後方の木の皮が弾けた。

109:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/12 23:14:22 Wr/92NIp
「虫っ!!!!」
しゅうが突然、走り出した。
玲子に向かって突っ込んでくる。
「少しは待ちなさいよっ!こっちは今弾込めてるとこよ!!」
"ガシャ"

「喰らいなさい!」

"ズドンッ"

弾はしゅうの頬を掠めるだけだった。
だがしゅうは怯む様子は無い。
「ちっ・・・・!!!」
玲子はショットガンを投げ捨て典子の銃を構えた。

"ドンッドンッドンッ"

「ぐっ!!!」
しゅうは横に跳びよけた。
「さすがに素早いわね・・・・!!」
すかさず玲子は銃を撃つ。

110:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/12 23:15:05 Wr/92NIp
"ドンッドンッ"

だがしゅうは早すぎて当たらなかった。
「くそっ・・・・。」

玲子はあることに気づいた。
しゅうは銃を持っていなかった。
「えっ・・・?」
伸太郎の死体のところにマシンガンは落ちていた。

"ガッ"

余所見をした隙に玲子の頭に石がヒットした。
「うっ・・・・!」
玲子の頭から血が流れ出た。

右目の視界が血に染まった。
玲子は制服の袖で血を拭ったがそれでも血が流れた。


"ブツッ"
昼の12時になった。

111:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/14 18:11:20 kKrNsDEB
そして誰も来なくなったな・・・・。

112:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/14 19:22:08 IP4JJqIJ
いつもROMってます。がんばって下さいね ̄∇ ̄

113:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/17 17:26:43 NAktZBsA
まだぁ

114:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/17 17:32:12 G/yr3QhG
前スレで荒れ果てててしばらくこなかったんだが
久しぶりに来てみてもかわってねー

粘着厨や糞コテばっかりだ


115:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/17 19:16:28 7HAOoVZA
―銃声の場合―



Hの5 ―南の住宅地―

「ん・・・・。」
舞子が目を覚ました。

(あれ・・・・?)
民家の中はずいぶんと静かだった。
「そっか、私寝ちゃったんだ・・・・。」
目を擦ると欠伸が出た。

弥生に毛布がかけられていた。
玲子がやったのだろう。

(あれ・・・・?)
玲子がいないことに気づいた。
「玲子?」
返事は返ってこない。

116:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/17 19:17:16 7HAOoVZA
「玲子!?」
家の中に誰かがいるような気配は無かった。

部屋の中を見渡すと玲子の荷物がなくなっていた。
あるのは崇史のバッグだけだった。

「まさか・・・・!!」

"ズドンッ"
「えっ・・・・・?」
舞子は顔を上げた。
(今の・・・・銃声?)

"ズドンッ"

数秒してからまた聞こえた。
「!!」

117:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/17 19:18:22 7HAOoVZA
舞子は崇史のバッグを掴むと外に向かった。

"ズドンッ"
民家のドアを開けた時、また銃声が聞こえた。

(広場からだ・・・・!)
舞子はそう確信し駆け出した。

"ドンッドンッドンッ"

"ドンッドンッ"

広場に近づくにつれてだんだんと銃声は大きくなっていく。
(玲子・・・・!!)
確実に玲子としゅうが戦っている。


"ブツッ"
放送のスイッチが入った。

118:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/19 23:07:19 +nu+fAmX
―最後の放送の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

"はぁ~い、3人とも元気かぁ~?"

(元気なわけ無いでしょ・・・・!)
頭からどんどん血が流れてくる。
玲子はバッグを落とした。
「くっ・・・・。」
拾っている余裕は無い。

"ドンッ"
しゅうに撃つが片目が開かないために遠距離間がつかめない。
もちろんあたるわけが無かった。

"こらこら、放送の間ぐらい静かにしなさ~い。
 手早く済ませちゃうからなぁ。"

しゅうが玲子の落としたバッグをあさり始めた。
(ちょ、ちょっと・・・・!?)

武器をしゅうに持たせては不味い。

119:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/19 23:07:45 +nu+fAmX
"ドンッ"

"はいはい、先生の話を少しは聞きなさい。
 まず死亡者な。
 3番、飯島弥生!"

玲子は反動でしりもちをついた。
「あ、あれ・・・・?」
立ち上がろうとする玲子だが頭がクラクラする。
血を流しすぎたのだろう。

"次は禁止エリアだ!
 まぁ、残り3人だしすぐ近くにいるから特別ルールです。"

しゅうがバッグから銃を取り出した。
麻子のものだ。

"これから10分以内に勝負がつかなかったら全エリアが禁止エリアになります!"

120:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/19 23:08:14 +nu+fAmX
"ドンッ"

「うぁっ・・・・!!」
玲子は右ひざに激痛を感じた。
撃たれた。
目の前でしゅうが銃を構えていた。

"ドンッ"

次は腹部に激痛が走る。
「げはっ・・・・!!」
口から血が噴き出た。

"じゃあ、あと10分な~。"

「玲子っ!!」
「えっ・・・・?」
舞子が広場に入り口に立っていた。

121:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 16:16:28 mcwP4xqp
しゅうVS舞子?!

122:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 16:28:17 a3tLx2Mh
―名前の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

「しゅ、しゅう・・・・!」

玲子は血まみれで、しゅうは玲子の目の前で銃を構えている。
「や、やめてっ!!」
やっと舞子に気づいたのか
しゅうは玲子から目を離し舞子をにらんだ。

(いまだっ!)
玲子はしゅうが余所見をしたうちに引き金を引いた。

"ガシャ"

「えっ・・・?」
弾が出ない。
(嘘でしょ!?)
そう思いながらなんども引き金を引くが弾は出なかった。

このゲームの中で玲子は銃を撃ちに撃った。
弾が切れないわけが無い。

"ドンッ"

123:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 16:29:40 a3tLx2Mh
しゅうがまた玲子に銃を向けていた。
「ぐっ、うあっ・・・・!」
右肩を打ち抜かれた。
右手の握力がどんどん抜ける。

「やめてっ!やめてよっ、しゅう!!」
しゅうは舞子の呼びかけにも何も応じない。
「虫は・・・殺す・・・・!」
玲子の額に銃口を突きつけた。


舞子はこれまで以上に感じたことの無かった感情が込み上げているのに気づいた。

玲子を助けるための方法。
しゅうを止める。つまり殺す。
どうやって止める?どうやって殺す?
クマのぬいぐるみがある。

でも、だめ!
しゅうを殺しちゃいけない!
ううん、死なせたくない!
ずっと、ずっと・・・・好きだった人を・・・・。

124:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 16:30:23 a3tLx2Mh
舞子は崇史のバッグをゆっくりと空けた。

(だめよっ・・・・。)
玲子は舞子がぬいぐるみを取り出すのを横目で見た。

「しゅうっ!もうやめて!!」
舞子はぬいぐるみを抱きしめた。
「私よ、舞子よ。聞こえない・・・の・・・?」


全身が動きを止めた。
体がいうことを利かない。
引き金を引け。目の前の醜い虫をこのよから消し飛ばすんだ。
そうすれば楽になれる・・・。
じゃあ、なぜ引き金を引かない?

しゅうの手から肉を食いちぎるように虫が這い出てきた。
「うわっ!うわぁぁぁぁっ!!!」

虫を殺せ!!

125:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 16:31:37 a3tLx2Mh
「死ね」

しゅうは引き金にかける指に力を入れた。

「丸山・・・・しゅ・・・う・・・・。」
自分の名前を誰かが呼ぶ。
誰が?

"ピピピッ"
首輪から電子音が聞こえる。
いや、首輪じゃない。
虫だ。
虫が自分の首を締め付けている。

多くの虫が首の肉を食いちぎって自分の中から湧き出てくる。

「むっ、虫っ・・・・!!!」


"バンッ"

小さな爆音とともに虫は全て消えた。

126:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 17:05:52 CMJTYkY2


127:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 18:47:12 a3tLx2Mh
―風の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

しゅうの首から上が吹き飛んだ。

舞子も玲子も爆発の瞬間、目を瞑った。
頭を失った体はふらふらと地面に倒れこんだ。


舞子は出来るだけしゅうから目を逸らして玲子を広場の脇まで運んだ。
「なんで、何であんなこと・・・・。」
玲子が言った。
「もう・・・・あんなしゅうは見てられなかったから・・・・。」
「だからって・・・・。」
「玲子が死ぬのも嫌だったから・・・・。」

「そう・・・・。でも・・・・。」
玲子は目を瞑った。

「こんな死にかけの私を助けても・・・・何にもならない。
 どうせ死ぬんだから・・・・。」
「でも・・・・!」
玲子の人差し指が舞子の言葉を止めた。

「静かに寝かせて・・・・。」
「玲子・・・・。」

128:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 18:47:55 a3tLx2Mh
それからの数分間は短くも長い時間だった。

玲子が目をゆっくり開け、口を開いた。
「風の音がよく聞こえる。鳥の声も、波の音も・・・・。
 私は・・・こんな自然を銃声で・・・・。

 私が殺した皆も、崇史もヤヨもしゅうも、
 何も無ければ、私が殺しさえしなければ・・・・。」

玲子自身、朦朧とする意識の中で自分が何を言ってるのかわからなかった。
ただ、死ぬ前に全てを吐き出したくて・・・・。

「舞子・・・・?」
「ん?」
「そろそろ・・・・寝るわ・・・・。」
「うん・・・・。」
「また、会えると良いわね・・・・。」
「すぐ会えるよ・・・・。」

「淳にも、ヤヨにも、皆にも、崇史にも・・・また会い・・・た・・・い。」
静かに目を閉じた。

風が吹いた。
風が吹き黒髪が流れるように靡いた。

玲子はそれ以上何も言わなかった。
ただ寝顔は安らかな顔をしていて・・・笑っているようにも見えた。

129:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 18:48:30 a3tLx2Mh
―優勝者の場合―



"プツッ"

"優勝者が決定したようだな!
 まさか全員死ぬようなことは無いとは思っていたが良かった良かった。
 じゃあ、決まりだからまず死亡者の発表だ。
 1番、麻田玲子!
 30番、丸山しゅう!


 そして優勝者!
 4番!稲葉舞子!"

130:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 19:08:18 a3tLx2Mh
―結末の場合―


Hの5 ―南の住宅地・広場―

"それじゃあ、舞子。
 今からそこに迎えにいくから待ってなさい。"

舞子の耳には放送は聞こえてなかった。
玲子の重みを感じていた。

皆、死んでしまった。
後に残っているのはただ1人、自分だけだった。

しゅうに会いたい・・・・。
玲子にも会いたい・・・・。
崇史にも、ヤヨにも、伸太郎にも会いたい・・・・。

でも会えない。
皆、もういないんだ。
そう自分に言い聞かせる。

これから私はどうするの・・・・?
先生に連れられて、ヘリに乗せられて、家に帰る。
そしていつもの生活に戻るんだ。

131:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/20 19:09:05 a3tLx2Mh
違う。
いつもの生活なんてもう無い。
皆がいない生活なんて成り立たない。
ただ後ろ指を差される生活を送るだけだ。

ならいっそのこと・・・・。

皆に会いたい。

舞子は玲子を静かに地面に下ろした。
そして立ち上がり・・・・首の無い死体に歩み寄った。

もう怖さは無い。
しゅうの手から銃を取った。

「玲子、しゅう、皆。すぐ会いにいくからね・・・・。」
舞子はゆっくりと銃口をこめかみに当てた。


"ドンッ"

「なんだ!?今の音!」
金八はとつぜん無線から響いた銃声に驚いた。

「何があった!」
近くにいた兵士に聞いた。

「そ、それが・・・・その・・・・。」
「なんだ!」
「稲葉舞子の生命反応が・・・・消えました・・・・。」
「はっ・・・・?」
「だから、稲葉舞子は・・・・自殺しました。」

132:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 04:06:05 EKs/nP0k
み~んな死んじゃった・・・。

133:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:37:21 dM17IwiM
―教室の場合―



-桜中学校-


「ぃこ・・・舞子?・・・舞子!」

誰?
誰かが私の名前を読んでる。
「舞子!」
「う、う~ん・・・・。」

舞子が顔を上げると3Bの教室いた。
「えっ・・・・?」
「やっと起きた・・・・。」
玲子が隣の席で私を起こしていたらしい。

「舞子が居眠りなんて珍しいな。」
金八先生が教壇に立っていた。
「えっ、あっ、すいません・・・・。」
「じゃあ、授業の続きに戻るか。」

(なんで?夢・・・・?)
今まで見ていたものはなんだったのか。
夢?嫌、全て鮮明に覚えてる。
自分のこめかみに銃口を当てたのも覚えてる。

134:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:37:45 dM17IwiM
「舞子、大丈夫?」
放課後、玲子が話しかけてきた。
「う、うん。」
「昨日寝てないとか?」
「ううん、でも・・・・。」
「でも?」
「変な気分。」
「あっ、そう。」


周りを見渡すと本当にいつもの教室だった。


「舞子!」
飛鳥だった。あすかもいっしょにいる。
「な、何・・・・?」
「聞いて!康二郎がね・・・・!」
「また康二郎?」
玲子が顔をしかめた。
「いいでしょ!」
「それで?」
「それがさ、作ってきたクッキー美味しいって言ってくれたの!」
「そりゃ、おめでとう・・・・。」
「チビあすったら緊張しちゃって噛んでばっかり。」
「もう!いいでしょ!それよりデカあすは告白しないの?」
「だっ、だれにっ!?」
「そりゃぁ、ソ・・・・!」
「それ以上言うな!!」
あすかが飛鳥の口を押さえた。

135:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:38:16 dM17IwiM
「なに?デカあすってソンのこと好きなの?」
「ほらぁ、玲子にばれちゃった・・・・。」
「で?本当なの?」
「ま、まぁね・・・・。エヘ。」
「エヘって可愛くないわよ。
 でもデカあすがソンのこと好きだったなんて何か以外ね。」
「別にいいでしょ!!」


「ねぇねぇ!これからケーキ食べに行かない?」
ウガがやってきた。
「えっ、これから?」
「うん!」
「私ダイエット中だからパス・・・・。」
「私も予定があるの・・・・。ごめんね・・・・。」
「そっか・・・なら私一人で行こっと。」
ウガは少ししょんぼりしながら一人で教室を出て行った。


「れ、玲子さん!」
淳が教室の後ろの扉のところで玲子を呼んだ。
「何!?」
玲子はツカツカと歩いて淳のところへ行ってしまった。


本当にいつもの教室だ。

136:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:38:56 dM17IwiM
「ねぇ、これから渋谷行かない!?」
「「行く行くぅ~~!!」
比呂の誘いに智美も有希も賛同した。
「あっ!でも数学の宿題!明日提出じゃなかったっけ!?」
「えっ!?そうだっけ!?」
「どうすんのよ!!?」
「う~ん・・・・・・。」
「でもここはやっぱり・・・・。」
「「「渋谷でしょ!!!」」」


「孝太郎、今日新しいゲーム入ったけど家よらない?」
「おっ、良いのか?」
「もちろん!孝太郎は親友じゃないか。」
和晃がうれしそうに言った。
「なぁ、あそこの攻略法教えてよ。」
「じゃあ、行こうぜ!」
「うん!」

137:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:39:17 dM17IwiM
「こ、告白ちゃんとした!?」
「どうだった!?」
麻子と信子が典子に問いただしていた。
「ちゃ、ちゃんとしたよ・・・・。」
「お答えは!?」
「少し時間をくださいだって・・・・。」
「そっかぁ~・・・・。やっぱり玲子が・・・・。」
「シッ!今、玲子の話は!」
「良いよ良いよ!淳はやっぱり玲子のことが好きなんだよ・・・・。」
「でもさでもさ!時間をくださいって言ったんでしょ?典子のこと考えてくれてるんだよ!」
「そ、そうかな・・・・。」
「そうだって!」
「そう・・・だよね!」
「そうだよ!」
麻子と信子の必死のフォローで典子は笑顔になった。


「ここがこうなるから・・・・。」
哲史は参考書を片手に勉強をしていた。
「うああああ!!先生に聞きに行こう!!
 そうすれば絶対わかる!!!」
独り言が多くてうるさかった。

138:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:39:39 dM17IwiM
「ちょっとヤヨに何やってんの。」
「別に何もしてないだろ!」
量太が奈穂佳に怒られていた。
「なぁ、ヤヨ!」
「ねぇ、リョータ。」
「かわいーーーーっ!!」
「おいっ、量太!!ヤヨはお前だけのもんじゃないぞ!!」
「ヤヨは誰のものでもありません!」
奈穂佳が2人を軽く叩いた。

「じゃあ、ヤヨ、帰ろっか。」
祥恵が弥生の手を握った。
「うん。」
弥生が満面の笑みで笑った。
「「あっ!俺もいっしょに帰る!!」」
伸太郎と量太の声が被さった。
「はぁ・・・・。」
奈穂佳が大きくため息をついた。

「ちょ!ちょっと待ってよ!!」
シマケンが黒板の掃除をしていた。
サッサッと黒板消しで黒板を拭くと鞄を手にとって伸太郎たちを追いかけた。

139:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:40:11 dM17IwiM
「今日もダンス行くか!」
「「「「「おうっ!」」」」」
直明の掛け声に他の5人が拳を上げた。
「それにしても康二郎はチビあす良いの~??」
真佐人が聞いた。
「な!何のことだよ!!」
明らかに動揺している康二郎が答えた。
「今日、屋上でなんかいっしょに食べてるの見たぜ♪」
「ひ・る・や・す・み♪」
ソンも隼人もからかい始めた。
「べ、別に良いだろ!好きなんだから!!」
「「「おぉ~っ!」」」
「良くそんな大声で堂々と言えるな・・・・。」
直明が呆れた。
「良いじゃん!恋愛って楽しいよ♪
 ほら!康二郎!チビあすが手、振ってるよ!」
浩美がフォローするように答えた。

「ま、まぁな・・・・。」
「それよりソンはどうなんだよ!」
「何が?」
「このごろデカあすが見つめてるようだけど・・・・。」
「う・・・・。」
「そこんとこ、ど・う・な・の??」
「ま、まぁ、まんざらでもない感じ・・・・?」
「「「「おぉ~っ!!!」」」」
「なら早速!デカあ~す!!!」
「やっ!やめろってば!!」
「ソンが話があるってさ~!!」

140:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:41:29 dM17IwiM
「まったく淳の奴・・・・!」
玲子が戻ってきた。
「どうかした?」
「典子に告白されたんだって。」
「ほ、ほんとに!?」
「デカあすは?」
「あぁ、3B'sに連れられてどっかいっちゃった。
 それで玲子はなんて?」
「私にそんなこと言っても困るから自分で考えなさい。って。」
「玲子・・・淳の気持ちも考えてあげたら・・・・?」
「知らないわよ・・・。でも・・・・。」
「でも?」
「娘を嫁にやる父親の気持ちってこんな気持ちなのかな・・・・。」
「ぷっ、あはははは・・・・。」
舞子も飛鳥も声を上げて笑った。


「玲っ。」
崇史の声がした。
「一緒に・・・・帰らない?」
「えっ?」
「しゅうと一緒に帰ろうと思ったんだけど、先生と話してて長くなりそうでさ・・・・。」
舞子はすぐにそれが嘘だと覚った。
「だめかな・・・・?」
「い、良いよっ!もちろん・・・。ごめん舞子、先帰る!」
「うん。頑張ってね。」
「あんたもね。」
玲子はバッグを手に取ると崇史と部屋を出た。

141:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:49:02 dM17IwiM
やっぱり全部夢だったんだ・・・・。
ここにはいつもの教室がある。
いつもの皆がいる。


「舞子。」
「えっ・・・・?」
「崇史は?」
しゅうだった。
「崇史ならたった今、玲子と・・・・。」
「帰ちゃった?」
「うん。今から追いかければ追いつくと思うけど・・・・。」
「いや、今日はゆっくり帰りたい。それにしても、やっぱり玲子のこと好きなのかな・・・・。崇史の奴。」
「やっぱりしゅうもそう思う?」
「うん。」
しゅうは笑った。
「一緒に帰ろうか・・・・。」
頬を少し染めながらしゅうが言った。
「・・・・うん。」

「チビあす、どうする?」
「私はデカあすと・・・康二郎、待ってるから2人でどうぞ・・・・。」
「ありがと・・・・。」
舞子は顔が赤くなるのを感じた。

142:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 21:51:20 dM17IwiM
夕日が赤く照らすいつもの土手。
前方に玲子と崇史であろう二つの影が見えた。
追いつこうと思えば追いつける。
でも邪魔をしたくないし邪魔されたくなかった。

「ねぇ、しゅう・・・・。」
「ん・・・?」
「しゅうのこと・・・・好きだよ・・・・。」
「うん・・・・。俺も・・・舞子のこと好きだ・・・・。」


舞子は目を閉じた。
夢なのか、現実なのか分からない
あのゲームはいったいなんだったのか。


急に周りが明るくなり始めた。
光が自分の体を包み込んだ。
目が眩むほど光は強い。
「な、何・・・・?」

道の先に皆がいた。
皆、自分に向かって手を振ってる。
玲子も崇史も弥生も伸太郎も、みんなみんな手を振っている。

「舞子・・・・行こっ・・・・。」
隣のしゅうが手を差し伸べていた。

「うん・・・・。」
舞子はしゅうの手を握り皆のところに駆け出した。

143:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 22:00:18 dM17IwiM
―終わりの場合―



「ど、どうするんですか・・・・?」
「どうするも何も、優勝者が自殺しちゃなぁ・・・・。」

金八は自殺した優勝者の死体を覗き込んだ。
「こめかみをドンッ、か・・・・。
 まったく・・・・困った奴らだったなぁ・・・・。」

金八は空を見上げた。

「平成16年度、桜中学校3年B組30名。
 生存者無し。優勝者無し。
 これにてプログラムを終了とします。」


その日の空は眩しいほどの青空だった。

144:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 22:21:52 BpCdxV1w
最後は綺麗にまとまったね。作者さんご苦労さま。
楽しかったよ。ありがとう
 次回作期待してるよ。

145:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 22:27:52 dM17IwiM

長い間、ご愛読(?)ありがとうございました。
一時期スランプとかもありましたが最後まで書き終えるとは自分でも信じられません。


>>144
綺麗なんですかね(´∀`;)

146:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 23:17:31 fBwIkt1n
乙!

147:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 23:20:44 dM17IwiM
①加害者 ②死因 ③殺害した人数 ④殺害者


麻田玲子:①丸山しゅう ②銃殺 ③8人 ④江口哲史、大胡あすか、小川比呂、笠井淳、倉田直明、清水信子、坪井典子、長坂和晃

安生有希:①中木原智美 ②絞殺 ③0人 ④

飯島弥生:①丸山しゅう ②銃殺 ③0人④

稲葉舞子:①稲葉舞子 ②自殺 ③1人 ④丸山しゅう

江口哲史:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

大胡あすか:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

小川比呂:①麻田玲子 ②刺殺 ③0人 ④

小野孝太郎:①(禁止エリア) ②禁止エリア ③0人 ④

笠井淳:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

金丸博明:①田中奈穂佳 ②刺殺 ③0人 ④

狩野伸太郎:①清水信子 ②銃殺 ③0人 ④

倉田直明:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

小塚崇史:①丸山しゅう ②銃殺 ③0人 ④

小村飛鳥:①田中奈穂佳 ②刺殺 ③0人 ④

島健一郎:①田中奈穂佳 ②刺殺 ③0人 ④

148:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/21 23:21:41 dM17IwiM
清水信子:①麻田玲子 ②銃殺 ③6人 ④狩野伸太郎、杉田祥恵、高木隼人、富山量太、中村真佐人、西尾浩美

杉田祥恵:①清水信子 ②銃殺 ③0人 ④

鈴木康二郎:①丸山しゅう ②刺殺 ③0人 ④

園上征幸:①田中奈穂佳 ②刺殺 ③1人 ④田中奈穂佳

高木隼人:①清水信子 ②転落死 ③0人 ④

田中奈穂佳:①園上征幸 ②刺殺 ③4人 ④金丸博明、小村飛鳥、島健一郎、園上征幸

坪井典子:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

富山量太:①清水信子 ②銃殺 ③0人 ④

中木原智美:①中木原智美 ②自殺 ③1人 ④安生有希

中澤雄子:①(禁止エリア) ②禁止エリア ③0人 ④

中村真佐人:①清水信子 ②銃殺 ③0人 ④

長坂和晃:①麻田玲子 ②銃殺 ③0人 ④

西尾浩美:①清水信子 ②爆死 ③0人 ④

姫野麻子:①丸山しゅう ②斬殺 ③0人 ④

丸山しゅう:①稲葉舞子 ②爆死 ③5人 ④麻田玲子、飯島弥生、小塚崇史、鈴木康二郎、姫野麻子

149:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/22 01:18:01 Pi5f8PXz
作者乙!とても楽しんで読ませて頂いてました。
まじ面白かったよ。
ありがとうございました。

150:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/22 19:53:56 yc0Jm3Ck
あの~作者さん。

最後の舞子の夢の中にでてくる、教室のシーンで
車掌の姿だけが見えないような気がするんだけど・・・

ひょっとして典子をレイプしようとした罰ですか?





151:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/23 06:23:05 14W0WH+3
お疲れ様d(*´∀`*)b♪楽しかったよ♪できれば違う金八シリーズとかみんなが知ってる本で。バトロワ2でバトロワとか。まあがんばって下さい。

152:作者
05/11/24 22:30:03 qHlVuAh8
>>150
すいません・・・・。

何かとミスが多いですね・・・・。

153:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/25 02:00:53 XwCBmnLd
第七シリーズの続編年末やるそうですね(^O^)何か楽しみだなぁ

154:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/25 21:04:42 KmhsbH41
これからどうするの?>作者さん

155:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/25 21:47:12 C3rUTOjG
そろそろ7期生以外のキャラでバトロワをやって欲しいなぁ~。

みっちーを桐山和雄風に暴れさせて・・・!

156:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/26 17:32:57 vNe8CKdn
参考までに。
6でやるなら誰が主人公?

157:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/26 18:28:55 6x47JMZh
>>156



ハセケンじゃ弱すぎる・・・。

158:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/26 19:34:24 vNe8CKdn
ちなみに自分は正則がよい

159:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 04:24:34 WP6LOTwe
>>誰か2でやってくれ~

160:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 11:20:06 jH8BhdVx
>>157
ハセケンは三村信史のポジションだろーね。

161:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 13:50:42 OBz1n7UV
全員の武器をおさらい

○男子1番江口哲史=ポンプ式ショットガン
○男子2番小野考太郎=ブーメラン
○男子3番笠井淳=特殊警防
○男子4番金丸博明=電子メガホン
○男子5番狩野伸太郎=ナタ
○男子6番倉田直明=デリンジャー
○男子7番小塚崇史=呪いの(熊の)ぬいぐるみ
○男子8番島健一郎=探知機
○男子9番鈴木康二郎=煙幕玉3個、ガスマスク、市販の100円ライター
○男子10番園上征幸=手榴弾2個
○男子11番高木隼人=手裏剣
○男子12番富山量太=ブローニング
○男子13番中村真佐人=ウージー九ミリサブマシンガン
○男子14番長坂和晃=手作り火器キットとライター
○男子15番丸山しゅう=イングラムM10サブマシンガン


162:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 13:51:05 OBz1n7UV
○女子1番麻田玲子=ベレッタM92F
○女子2番安生有希=ヌンチャク
○女子3番飯島弥生=コルト・ハイウェイパトロールマン
○女子4番稲葉舞子=ナイフ(刃渡り15cm程度)
○女子5番大胡あすか=短刀
○女子6番小川比呂=鎌
○女子7番小村飛鳥=出刃包丁              
○女子8番清水信子=アイスピック
○女子9番杉田幸恵=フライパン
○女子10番田中奈穂佳=ボーガン
○女子11番坪井典子=ワルサーPPK
○女子12番中木原智美=ロープ(3m)
○女子13番中澤雅子=お薬セット(毒薬などいろいろ)    
○女子14番西尾浩美=スミスアンドウエスン
○女子15番姫野麻子=コルト・ガバメント


163:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 14:21:41 OBz1n7UV
>>147-148
勝手にランク付け

    A
麻田玲子、稲葉舞子、丸山しゅう、清水信子、田中奈穂佳
    B
園上征幸、鈴木康二郎、狩野伸太郎、小塚崇史、富山量太、笠井淳、飯島弥生
    C
金丸博明、中村真佐人、杉田幸恵、長坂和晃、島健一郎、中澤雄子、
中木原智美、坪井典子、大胡あすか、姫野麻子、
    D
江口哲史、高木隼人、小川比呂、小村飛鳥、小野孝太郎、安生有希、
西尾浩美、倉田直明、




    



164:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/27 22:51:31 x4TZHQnr
第6シリーズなら…

政則→七原
繭→典子
哲朗→国信
ハセケン→杉村
直→千草or川田
アカネ→琴弾
ミッチー→桐山
美紀→相馬
チュー→瀬戸
カッシー→山本
奈津美→小川
美保→内海
主任→元渕

みたいな感じになるんじゃん?

165:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/28 00:55:17 gtOIyC8X
なんかその設定ムリあるからオリジナルでいいやん

166:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/28 10:07:18 n+1ofXf5
>>164
木村美紀→相馬光子ってw

167:(元)作者
05/11/28 16:28:30 sOgMrzuc
>>161-163
まとめ乙です(・ω・´)

168:(元)作者
05/11/29 21:35:28 LfYsgreA
6か・・・・。

169:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 00:25:50 nhQ0JtlS
2ちゃんねるというサイトでこんなスレッドを見つけました。
『金八先生でバトルロワイアル』
なんじゃこりゃあ!?
と思って読んでみました。
映画『バトルロワイアル』を金八パート7のメンバーでやるという、小説。
初めはちょっとした興味で読んでいたのですが・・・。
何コレ・・・面白い!!
ハマってしまいました。
自分の出てた作品だからこそ、パロディとか夢小説とかは面白い。
周りの人からは『ドラマを侮辱してる!』とか色々言われてたけど・・・。
2スレッドに渡って書かれたこの小説。
URLを載せておきますのでぜひ、見てみて下さい。

ヒロのブログより…
URLリンク(yuisuehiro.blog25.fc2.com)

170:(元)作者
05/11/30 00:46:48 FU+URAeG
Σ (゚Д゚;)

171:(元)作者
05/11/30 00:47:44 FU+URAeG
比呂は最初のほうに死んでしまうのに
こんなこと言われると・・・・。

172:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 03:39:26 jJez/2wI
前のシリーズでもすぐ死んじゃう役だったのにな。

にしてもまさか
金八先生の本当の出演者が読んでて、しかもこんなエールが来るなんて・・・







うれしい通り越して、ちょっとビビるよな。


173:(元)作者
05/11/30 07:18:50 FU+URAeG
>>172
いや、ほんとに。

174:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 12:30:59 eESLwCFV
>>172
ホントに本人か?
イマイチ信じられん。

175:(元)作者
05/11/30 18:19:59 FU+URAeG
比呂のブログより

有希と智美が死んぢゃうトコロは、本人たちに話したら。
『スッゴイ友情じゃん。でもやりそ~(笑)』って言ってました。




(´д`;)

176:作者
05/11/30 18:39:02 FU+URAeG
「卒業旅行にでも行かないか?」

担任のその一言が始まりだった。

担任は学校で、いや地域でも名の知れたすごい先生だ。
生徒のことを一番に考えてくれる。



旅行に行くバスの中。
皆、制服で騒いでいた。
行き先は秘密だそうだ。


バスがトンネルに入った。
外の景色からも目を離し周りを見渡した。
皆、眠ってる。
「えっ・・・・?」

まぶたが重くなってくる・・・・。
眠い・・・・。

最後に見たものはガスマスクをつけた担任だった。

177:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 18:57:24 FU+URAeG
≪最初の話≫


<学校>

「ん・・・・。」
あれ?ここは・・・・?

目を開けると自分の記憶の無い場所にいた。
どこかの教室。
床はフローリング、というか木造建築のようだ・・・・。

首に何かついてる。
だが自分じゃその何かが見えない。

"ガラッ"
教室のドアが開いた。
担任が入ってきた。
そして後ろには軍服を着た大人が何人も入ってきた。

「はぁ~い!おはよう!」
笑顔の担任が教壇に立った。
「皆、起きたかぁ?」
周りの皆も全員、目覚めているようだった。

「ね、ねぇ先生!これ何?」
後ろの席でスガッチこと俊大が手を上げて言った。
「今から説明するから落ち着け、スガッチ!


 君たちにはこれから殺し合いをしてもらいます!」

178:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 18:59:47 FU+URAeG
教室内はシーンとなった。
「あれ?どうした。元気が無いぞ!
 これから説明をするからよく聞けよ!」

プログラム。正式名称は「戦闘実験プログラム」。
 第1回は1947年で、毎年、全国の中学3年生の50クラスを任意に選んで実施、各種の統計を重ねている。
 その実験の内容は単純なもので、各学級内で生徒同士を戦わせ、最後の一人を優勝者とする。その際に各種のデータを取り、取られたデータは後(のち)の対外国戦略プログラムの基礎となる。
 ちなみに、優勝者には総統閣下直筆の色紙と生涯の生活保障が与えられるということだ。

「説明は以上だ!」
担任は説明が一通り終わると教壇に両手をついた。

担任の説明をまとめるとこうだ

まずは、睡眠ガスで眠らされているうちに付けられたらしい爆弾入り首輪の存在。
このコンピューター管理された首輪にはセンサーがついており、生徒の位置、心臓パルスを元にした生徒の生死を読み取ることができる。

そして、禁止エリア。
プログラム開始(午前0時)の7時間後から、2時間ごとに増える禁止エリアに足を踏み込んだ生徒の首輪は自動的に爆破される仕組みだ。
しかも、ご丁寧に各生徒たちには「武器」が一つずつ支給される(他の支給品は、食料、簡易医療セット、島の地図、コンパス、懐中電灯,、腕時計など)。
当たり外れもあるようだが、銃器や刀剣類といった殺傷能力が高いものも多いらしい。

24時間誰も死なない場合、3日たっても優勝者が決まらない場合は、生き残り全ての首輪が爆破される仕組み。
また、禁止エリアが時間ごとに増えていくので一所(ひとところ)に隠れ潜むことが出来にくく、移動せざるを得ない。
移動すればするだけやる気になった選手(担任は説明の間、ずっと「隣のは友達は、もうやる気になっているぞー」と脅してきた)とかち合う可能性が高くなる。
不審な行動を取った者の首輪は政府側が遠隔操作で爆破できるし、役人達が詰めている分校は、すべての生徒がスタートしたらすぐに禁止エリアに指定されるらしい。

179:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 19:00:30 FU+URAeG
「生き残るためには、クラスメイトを殺さなくてはいけない」
そう思わせる誘発剤が随所に散りばめられているのだ。
実際、担任の説明の途中から教室の雰囲気が変わってきた。
錯綜する視線と視線。
こいつは、あいつは、ゲームに乗るんじゃないのか? みんな、仲間を殺そうとしているんじゃないのか?
それぞれの視線に隠された、それぞれの疑心。

「何か質問はあるか~?」
いつもの口調で担任は訊いてくる。いつもの笑顔が怖い・・・。
誰も答えない。

「おっと、忘れるところだったー」
担任は一枚の大きな模造紙を黒板に貼った。
模造紙には、島らしきものが中心に据えられた地図が描かれていた。
そこには碁盤の目のような線が縦横に走っており、その網の端にアルファベットと数字が並んでいる。
あわせて読むと、地図の左上からAの1、Aの2、Aの3……、という具合だ。

「このひとマスを、エリア、というー。さっき説明した禁止エリアのエリアとは、このひとマスのことだからなー。みんな、覚えたかぁ?」
もちろん、誰も答えない。

「そろそろ時間だな!じゃあ始めるか!出席番号順で出発してもらうからな~。
 出発したら、すぐにこの建物からは離れろよー。校舎内でウロウロしている連中は、容赦なく撃ち殺すぞ!」

これから殺し合いが始まる・・・。
今まで一緒にいた友達との・・・・。
今教室にいる皆がもしかしたら自分を殺すかもしれない。自分が殺すかもしれない。
まわりの皆の顔は青ざめていたり、中には落ち着いた顔もあった・・・。


180:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 19:02:48 FU+URAeG
ここらへんはコピペでスマソ・・・・。

181:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 21:12:37 jJez/2wI
6期生でやるんですね!

182:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 21:12:49 FU+URAeG
名簿

1番 青沼美保 2番 赤嶺繭子
3番 今井儀 4番 江藤直美
5番 笠井美由紀 6番 風見陽子
7番 嘉代正臣 8番 北村充宏
9番 木村美紀 10番 小堀健介
11番 近藤悦史 12番 笹岡あかね
13番 下田江里子 14番 榛葉里佳
15番 菅俊大 16番 鶴本直
17番 長澤一寿 18番 成迫政則
19番 信太宏文 20番 長谷川賢
21番 長谷川奈美 22番 馬場恭子
23番 星野雪絵 24番 本田奈津美
25番 前多平八郎 26番 森田香織
27番 安原弘城 28番 山越崇行
29番 山田哲郎 30番 山本健富

183:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 21:15:45 FU+URAeG
見にくい・・・・orz

184:名無しさん@お腹いっぱい。
05/11/30 22:43:16 FU+URAeG
≪美保の話≫


<学校>

「じゃあ、まずは1番だ。青沼美保!」
「・・・・。」
美保は静かに立ち上がった。
体は震えている。

「はい、美保。この中から好きなバッグを持っていきなさい。」
担任はたくさんの荷物の山を前に言った。
「それと君の荷物だ。何かの役に立つと良いね。」
自分のバッグを手渡された。

美保は手近なバッグを手に取り肩に掛け教室を出た。

学校の外は真っ暗だった。
教室の窓は全て鉄板が打ち付けてあって分からなかったが
今は夜らしかった。

「寒い・・・・。」
美保は校庭をまっすぐ進み校門を出た。
(そうだ・・・!)
校門をすぐ出たところでバッグを開けた。

中には50cmぐらいの短刀が入っていた。
「これが・・・・武器・・・・。」

緊張が高まった。

185:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/01 21:34:02 eKQXdfhv
≪繭子の話≫


<学校>

教室を出るとき、政則と目が合った。

「成迫君・・・・もう会えないのかな・・・・。」
哲郎にも儀たちにも。

学校の外は真っ暗で、校庭の隅っこの電灯が輝いているだけだった。
夢なら良いのに・・・・。
そう思って頬を軽くつねった。
(夢じゃない、か・・・・。)

バッグの中には鉄砲の先に弓がついているようなものだった。
そして矢が15本程度。
説明書には「折りたたみ式ボウガン」と書いてある。

ボウガンを握り締めとりあえずゆっくりと歩き始めた。


校門を出て50mぐらいのところだった。
別れ道。

左は山へ続く道。
右は町へ続く道。
看板にはそう書いてあった。

(美保ならどっちに行くかな・・・・。)

繭子は右の道を選んだ。

186:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/01 21:53:17 eKQXdfhv
≪儀の話≫


<E-6 山道>

儀は分かれ道を左に行った。
こっちの方に来る人間は少ないと直感したからだ。

支給武器はブローニング。
銃がバッグの中に入っていた。
本物なんか初めて見る。
本物の重さに内心ビビっていた。

山道はそう険しくは無い。
ただ該当も何も無くあたりは真っ暗だ。
バッグの中の懐中電灯でその道を進んだ。

「なんで先生が・・・・!」

あんなに優しくしてくれた先生。
儀はただただ悔しくて仕方なかった。

「兄ちゃん・・・・。」
パッと兄貴の顔が頭に浮かんだ。
いま何やってるのか・・・・。
(元気でやってるよな・・・。)

まや一歩、足を進めや。

187:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/01 21:53:45 eKQXdfhv
訂正:
また一歩、足を進めた。


188:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 21:21:51 pWEaXooS
≪カッシーの話≫


<学校>

正臣は木造の学校を出ると
校門のすぐそばの茂みの中に身を潜めた。
ここでなら奈津美を待っていられる。


奈津美と会って、二人で行動して・・・・

それからどうする・・・・。
このゲームで優勝できるのは一人だけ。

最後まで二人で残れたとしたら
自分が死ぬ覚悟はできていた。

最後まで残れたらだけど。


支給武器は金属バット。
「これで人を殺すのか・・・・。皆を・・・・。」


それから2,3分後に充宏が校門を通っていった。
大きく溜息を吐いていたのが分かった。


「こりゃ、しばらく待つな・・・・。」

189:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 21:36:29 pWEaXooS
≪直美の話≫


<E-5 分かれ道>

(どうしよ・・・・。)

直美は分かれ道をどちらに進むか迷っていた。
と言うか、これからどうするかを悩んでいた。

昔から病気がちで気の弱い自分が
こんな事に巻き込まれるとは。

直や美紀が一緒に居れば・・・・。
自分は決断力もないし発言力も無い。
一人じゃ何もできない・・・。

バッグの中にはスタンガンが入っていた。
こういうものは初めて触る。
そして触ることによって自分が巻き込まれていることへの実感が湧いてきた。

「右に行こ・・・・。」

190:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 22:04:06 pWEaXooS
≪あかねの話≫


<学校>

今の状況は夢?現実?
この寒さは現実なのだろう。

でも夢なら覚めて欲しい。
「賢ちゃん・・・・。」
ここで賢を待つ。

でも、それまでに誰か乗る気の相手に会ったら・・・・。

もしかしたら周りの茂みの中にも誰か潜んでるかもしれない。
そう思うとあかねは駆け出した。


分かれ道の少し手前でバッグを開いた。
ベレッタM84F(サイレンサー付き)
説明書にそう書かれた銃はズッシリと手に圧し掛かった。

体が震えた。
今、目の前に現実が突きつけられた。


「そうだ・・・・。」
あけなはあることを思いついた。

191:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 22:09:32 pWEaXooS
訂正:
あけな→あかね

192:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 22:10:11 sdwnBkjz
>>190
あかねがあけなになっとるよ。


193:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 22:26:19 pWEaXooS
≪本当の話≫


<G-6 南の住宅街・入り口>

「美保っ!」
繭子は住宅街の入り口で美保の姿を見つけた。

「えっ・・・?」
美保はすばやく振り向いた。
「繭・・・子・・・・?」

2人はお互いを確認し抱きしめ合った。
「よかったぁ・・・!」
「うん、うん・・・!」
美保は涙がポロポロとこぼれた。


しばらくして2人は離れた。
そして歩き出した。

「やっぱり・・・これって本当なんだよね・・・・。」
美保が言った。
「うん・・・。」
「これも本物・・・・。」
「うん・・・・。」

お互いの武器を見せ合った。

「これからどうする・・・・?」
「わかんない・・・・。」
「だよね・・・・。」

194:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 22:47:59 pWEaXooS
≪直の話≫


<E-6 分かれ道>

直は分かれ道の前で止まっていた。


皆とは違う自分。
真っ黒な服。皆の制服とは違う。
女性の体。でも・・・男。

そんな自分を救ってくれた先生が
何でこんなことを始めたのか・・・・分からなかった。

支給武器はポンプ式ショットガン。
こんなもの使いこなせるんだろうか・・・・。
いや、使いこなさなきゃいけないのだろう。


「どっちかな・・・・。」
どっちの道に進むべきか。
ただ、さっきから後ろに誰か居る気配を感じた。

なら山道を走るか・・・。
いや、正体を見極めよう。

195:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 23:22:15 pWEaXooS
≪政則の話≫


<D-5 林の小道>

政則は分かれ道を左に行った。
直感的に左が思いついた。

山道に続くと思われていたその道。
だが政則は途中の林の中に道があるのを見つけた。

支給武器はベレッタM92F。
その銃を左手に握り締めていた。

(繭・・・、哲っちゃん・・・。)
政則は2人の心配をした。
2人と合流できれば・・・。

だが、最低でも繭子はこの道の先に居るとは思えないし
哲郎は自分よりも出席番号が後ろだから学校を出てくるまでずいぶん待つことになる。


林の道を進むうちに広場に出た。
10m四方ぐらいだろうか。

ベンチがあり、そこに誰か座っていた。
制服を見る限り女子だろう。

196:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/02 23:52:05 pWEaXooS
≪江里子の話≫


<D-5 林の広場>

「はぁ・・・・。」
江里子はため息を吐いた。

バッグの中には鎌が入っていた。
農作業用のよく見るもので少し錆びていた。

偶然、林の中に見つけた道を進み今の広場に居る。
ベンチを見つけるとすぐに腰掛け思い出に浸った。

いつもシンバや香織、ミッチーたちと歩いたあの土手。
(もう、帰れなんだろうなぁ・・・・。)
そう思うと何もする気になれなかった。


「江里子・・・・?」
「えっ・・・・?」
江里子は顔を上げた。

「政則・・・・。」
政則が広場の入り口に立っていた。
銃を左手に握っていた。

197:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 00:09:02 l6bo2hR+
≪焚き火の場合≫


<D-5 林の広場>

「こ、来ないで!」
江里子は鎌を両手で持ち構えた。

「待って・・・!」
「来ないで!こ、殺すつもり!?」
「そんなことしない。」
政則は銃を地面に置いた。

「何もしないよ・・・・。」
「ほ、ほんとに・・・?」
「あぁ。」
江里子はゆっくり鎌を下げた。


2人は枝を集めて火を焚いた。
「どう思う・・・・?」
「えっ?」
「この、このプログラムって言うの・・・。」
江里子は震えていた。

「さぁ・・・わからない・・・・。」
「・・・・。」
「でも、こんなことやる意味が分からないよ・・・・。」
「うん・・・・。」

「とにかく朝まで待と・・・・。」

198:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 09:47:31 l6bo2hR+
≪賢の話≫


<F-4 農道>

賢は一人で農道を歩いていた。

一度、町に出てから道を外れた。
この道を行けば地図上では西端、海に出るはず。

支給武器はアーミーナイフだった。
「なんだかな・・・・。」
支給武器の中に銃があると聞くと何か頼りなかった。

これからどうするか。
とりあえずこのプログラムを終了させたい。
(なら、仲間を集めた方がいいな・・・・。)
あかねや平八郎、直たちと合流できれば。


歩いているうちに農家が見えてきた。
なにか使えそうな武器はないかと農家に立ち寄った。

199:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 10:25:02 l6bo2hR+
≪奈津美の話≫


<学校>

奈津美は教室を開けてすぐにバッグを開け武器を取り出した。
支給武器はコルト・ガバメント。
「銃・・・。」
奈津美は右手の銃を眺めながらゆっくりと歩いた。
これで人を殺すんだ。

学校を出ると夜風が肌を冷やした。
「寒いよ・・・・、カッシー。」

正臣のことを思い出した。
いつもお揃いのマフラーを巻いて帰った土手・・・・。
(暖かかったなぁ・・・・。)


「奈津美!」
「えっ?」
奈津美が顔を上げると正臣が校門のところに立っていた。

「カッシー!」
奈津美は駆け寄って抱きしめた。
「待っててくれたの?」
「あぁ、もちろん!」

奈津美の頬に涙が伝った。


二人は手を繋いで分かれ道を右に進んだ。

200:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 10:36:42 l6bo2hR+
≪平八の話≫


<G-6 南の住宅街・入り口>

平八郎は町の入り口についた。
(賢たちを探すか。)

「ま、その前に腹ごしらえだ。」
腹が減っては戦はできぬ。
そう考えてバッグからおにぎりを取り出し食べ始めた。


もし賢なら何をするかを考えた。
多分、自分と同じように仲間を探してるはずだ。
賢はそういう奴だ。

「よしっ!」
おにぎりを食べ終わり平八は歩きだした。

「へ、平八?」
後ろで誰かの声がした。
振り返るとそこに一人、女子が立っていた。

201:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 18:12:46 l6bo2hR+
金八先生でバトルロワイヤル シリーズ7版
書き直しバージョン(随時更新中)

URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

202:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 20:55:38 l6bo2hR+
≪香織の話≫


<G-6 南の住宅街・入り口>

バッグの中に鉈(ナタ)が入っていた。

鉈を握り締めて香織は静かに歩いていた。
(この鉈で・・・人を殺す・・・・。
 だめ!殺しちゃ・・・・だめ・・・。)

香織は鉈を思いっきり木に向けて振った。

"ガッ"

刃は思い切り木の幹に食い込んだ。
ゲームに乗るべきか・・・乗らないべきか・・・・。


道を進むうちに一人の男子生徒を見つけた。
体格の良い体・・・・。

「へ、平八?」
平八郎がこっちを振り返った。

203:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 21:32:23 l6bo2hR+
≪最初の場合≫


<G-6 南の住宅街・入り口>

平八郎の頬にご飯粒がついていた。
「平八・・・ご飯粒ついてるよ・・・・。」
「えっ?」

平八郎は自分の頬を触った。
「サンキュ。」
ご飯粒を口に入れながら平八郎が笑った。

「良いってことよ。」
鉈を握る手を緩めた。


「平八は賢とか探してんの?」
「まぁな。」
2人は歩き始めた。
「あいつは親友だからな!」
「親友・・・か・・・。」
「お前は誰か探してないのか?」
「・・・・。」


204:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 21:34:24 l6bo2hR+
江里子やシンバ、ミッチー達の顔が浮かんだ。
そっか。
皆を探せばいいんだ。
(そんなこと思いつかなかったなんて・・・・。)

「メロスは、走るぞー――っ!!!」
「!」
いきなり平八郎が叫んだ。
「い、いきなり何っ!?」
「ただ叫びたくなっただけだ。」

平八郎が自分よりも2、3歩前に出た。
「これが俺の志だ!」
「そう・・・・。」

突然、木の幹と平八の太い首がオーバーラップした。


一瞬のことだった。
香織は鉈を平八郎の首目掛けて振っていた。

もの凄い量の血が噴出した。
香織の顔にも返り血がついた。


「えっ・・・・?」
自分で何をしたのか分からなかった。

205:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/03 23:59:17 HaJvBHSn
平八いきなり脱落かよ・・・。










よわっ

206:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 09:38:45 mylNcFq3
どうせならケントミ殺せばよかったのに・・・
出席番号最後だが

207:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 10:58:17 ccKNvkQD
スマソ。こっちだった

金八先生でバトルロワイヤル シリーズ7版
書き直しバージョン(随時更新中)



URLリンク(jbbs.livedoor.jp)

208:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 21:11:15 ccKNvkQD
「嘘・・・嘘でしょ・・・・。」
香織は目の前で起きていることを嘘だと思いたかった。

でも首が半分切られた平八郎も、流れ出る血も、
自分の振った鉈も全て本物だった。

「わ、私が・・・・平八を・・・・!」
香織は首を振って周りを見た。

(だ、誰も見てない・・・?)
誰かが居る気配は無かった。
「なら、なら・・・!」

ならここから早く離れなくちゃ。
香織は平八郎の首に食い込む鉈を抜いた。

鉈が線になっていたのか、抜いた瞬間にまた血が噴出した。
「キャッ!」

そうだ。
平八郎のバッグを開けて、その中の食料などを自分のバッグに移した。
そしてバッグの奥に平八郎の支給武器を見つけた。

スミスアンドウエスン

香織は銃をブレザーの内ポケットにしまい走り出した。



25番 前多平八郎 脱落
残り29人

209:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 21:20:41 jWQR1NVl
最初の犠牲者にまさか平八を選ぶとは・・・



自分で殺したくせに「嘘・・・嘘でしょ・・・・。」
って香織は二重人格ですか?
この調子で香織、ミッチーや美紀とかも殺しちゃうんじゃ・・・








210:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 21:42:08 ccKNvkQD
≪スガッチの話≫


<C-8 北東の山・麓>

「あぁあ・・・・。」
俊大は木の根元に座り込んで菓子パンを食べていた。

支給武器は太鼓の撥(バチ)だった。
「洒落んなんねぇな・・・・。」

確かに自分は太鼓を叩くのは得意だ。
だがこんなところまでこんなもの・・・・。
(こんなんで人を殺せってのか?)


とりあえず太鼓を叩くようしてに地面を叩いた。
叩いてるのは楽しかった。
初めて撥を持ったとき、叩き方を習ったとき、
いろいろなことを思い出した。


その内、叩くのをやめて回りで小枝を集めて火を炊いた。
「自殺・・・・するかなぁ・・・・。」
俊大は撥を眺めた。

「恨むなよ。」
火の中に撥を投げようとした。

「何やってんだ?」
誰かの声がした。
撥を投げる手を止めた。

211:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 21:54:09 ccKNvkQD
「だ、誰だっ!!」
俊大は立ち上がって声のした方を見た。

「こっちに殺意は無いけど、そっちは?」
誰かの声が答えた。
「いや、殺そうにも武器が太鼓の撥じゃな・・・・。」

木の陰から現れたのは直だった。
直は大きな銃を構えていた。

「おっ、おいっ!う、撃つなよっ!?」
「撃たないけど・・・。」
「ほ、本当だな。」
「あぁ。それよりお前の武器って・・・。」
直は俊大の持ってる撥に目が行った。

「あぁ・・・。これだよ。」
「・・・・・。」
「洒落になんないよな。
 もしも銃が出たら、このゲームに乗ろうかなって思った。
 でも、こんなんじゃな・・・・・。」
「そうか・・・。」
「あぁ・・・。」

俊大はさっきまで座ってた場所にまた座り込んだ。
そしてまた撥を眺め始めた。
「ここ、いいか?」
直は焚き火を挟んで俊大の反対側の地面を指差した。
「おう。」
直はその場に座った。

212:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 22:04:07 ccKNvkQD
「でもよ・・・。」
「あっ・・・?」
「お前の武器、それで良かったんじゃない?」
「どう意味だよ。」
「もしお前が殺傷力のある武器が出てたら人を殺してたんだろ?」
「多分な。」

「なら、それでよかったじゃん。」
「・・・・。」
俊紘は直の顔を見てからまた撥に目を戻した。
「神様が、まぁ、もし居るならだけど。
 お前に『人を殺すな』ってそれをくれたんだろ。」
 お前は人を殺しちゃいけないってことだ・・・・。」

「でも、俺・・・自殺しようかなって思うんだ。」
「やめとけ。『人を殺すな』。」
「・・・・。」
俊大は直の話に妙に納得できた。
滅茶苦茶な話だとは思ったけど。

「そっか!そうだよな!」
俊大は思い切りその場で立ち上がり拳を握った。
「あぁ。」

"パシュッ"

「「えっ・・・?」」
俊大の胸に激痛が走った。

213:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 22:11:40 ccKNvkQD
俊大はその場に崩れ落ちた。
「おっ、おいっ!」

直は銃を構えた。
(誰だっ!?)
周りを見回すが誰の姿もない。

「ぐっ・・・うぁっ・・・・。」
俊大の口から血が流れた。
「おいっ、大丈夫か!?」
「うっ・・・!」
俊大は首を横に振った。

直は俊大の学ランを脱がし血を止めようとした。
だが俊大は苦しみながらもまた首を横に振った。

「あっ・・・・!」
俊大は手を伸ばした。
「えっ?」
直はその手の先に撥があるのに気づき撥を掴んだ。
「これかっ!?」
俊大は首を縦に振った。

直が俊大に撥を持たせると、
俊大は胸の前に撥を掴んだ手を置いた。
そして目を瞑った。

「えっ・・・・?お、おい・・・・。」
直は俊大の頬を叩いた。
「おいっ!」
俊大は目を開けなかった。

214:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/04 22:28:07 ccKNvkQD
直は立ち上がった。
そんなに時間は経ってない。
まだこの近くに俊大を撃った犯人が居るはずだ。

「出てこいっ!!」
直は銃を両手で持ち叫んだ。
辺りはシンとしている。

周りを少し探索したが誰も見つからなかった


直は俊大の元に戻った。
人ってこんなにすぐに死ぬものなのか。
さっきまで話していたはずなのに。

そう思うと直は悔しく気持ちが溢れてきた。
「くそっ!!」
地面を殴った。


俊大に手を合わせて焚き火を踏み消すと
直は歩き始めた。

215:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/05 22:27:02 Rv6RaEAu
≪信太の話≫


<F-8 果樹園>

「あ~ぁ・・・・やんなっちゃうよなぁ・・・・。」
宏文は一人、果樹園に居た。


最初の分かれ道で右にも左にも行かず、
わざわざ看板を押しのけて真ん中を歩いてきた。

道なき道を超え果樹園に出た。

一人で農園の真ん中に寝転んで空を見上げていた。
果樹の枝や葉の隙間から星が見えた。


支給武器は手榴弾が3つ。
できれば使いたくないものだった。
たまに3つのうちの1つを手に取り一人で空中に放った。


「たこ焼き食いてぇなぁ・・・・。」

216:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 18:33:03 8PuEIKeE
≪チューの話≫


<E-5 分かれ道>

崇行は分かれ道でどっちに行くか悩んでいた。
「う~ん・・・・。」

繭子ならどっちに行くか。
ここは悩まずに右の道だ。
いや、もしかしたら左に行ったかもしれない。

そんなことを考えながらもう5分近くその場に居た。


支給武器は20cmぐらいの筒状のものが3本と100円ライター。
説明書には煙幕と書いてあった。

すぐ使えるようにと
煙幕は学ランの左ポケットに、ライターは右ポケットにいれていた。


「チュ、チュー・・・・?」

217:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 18:54:07 8PuEIKeE
≪哲郎の話≫


<E-5 分かれ道>

「チュ、チュー・・・・?」

分かれ道の前に背の低い男子が立ってるのを見つけて駆け寄った。
「あ?」
崇行が振り返った。
「なんだよ、お前かよ・・・・。」
「う、うん・・・・。」

「そうだ。繭子ってどっちに行ったと思う?」
「こっち。」
哲郎は直感的に右を指差した。

「本当か?」
「うん。多分。」
「多分ってなんだよ!俺は絶対に行く方を聞いてんだよ!」
「こっち。」
また右の道を指した。
「本当だな!もし繭子がいなかったらお前の責任だぞ!」

繭子は出席番号が2番目。
どう考えても後ろから数えた方が早い自分達に見つけられるわけが無い。
でもそれを崇行には言わなかった。

ただ、政則は右の道に行った気がした。

218:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 19:18:43 8PuEIKeE
≪ケントミの話≫


<E-5 分かれ道>

健富は小走りで学校を出た。
早くここから離れなくちゃ禁止エリアになって死んでしまう。


分かれ道は迷わずに右に進んだ。
そしてしばらくしてからバッグを開けた。

コルト・ハイウェイパトロールマン
「本物だ・・・・!」
本物のリボルバーはヒヤリと冷たくズシリと重かった。

「これで・・・これで・・・・!」
リボルバーに弾を込めた。


「あんまりくっつくなよ!」
「ごめん・・・・。」


誰かの話し声が聞こえた。

219:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 19:37:04 8PuEIKeE
音を出来るだけ立てないように話し声を追った。
町に続く道の途中に2人の男子を見つけた。
背の低いのと知恵の輪を握ってるの。

見た感じはこれといった武器は持ってない。
(よし・・・・!!)

「おいっ!」
健富は声をかけた。

「「えっ?」」
2人が同時に振り返った

"ドンッドンッ"

「おぁっ!!」
崇行の足元に弾は当たった。
「えっ?えっ!?」
哲郎はただ口をあけて驚いていた。

「なっ、何すんだよっ!!」
「悪いな!俺は勝ち残りたいんだ!」

健富はまた引き金を引こうとした。
「逃げるぞ!」
「う、うんっ!」
2人は走り出した。
「待てっ!!」

"ドンッ"

弾は2人には当たらなかった。

220:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 19:44:03 8PuEIKeE
2人は必死に走ったがまだ健富は後ろで追いかけていた。

「ねぇ!どうすんの!?」
「うるせぇなぁ!とにかく走れよ!」

崇行はポケットのものを思い出した。
「そうだっ!」
煙幕を1本とライターを手に持った。

火がなかなか点かない。
崇行は一度立ち止まった。
「ねぇ!来ちゃうよっ!」
「うるさい!」

ライターに火が点いた。
すぐに煙幕の導火線に火を点した。
「くらえっ!」

周りに煙が立ち込めた。
「くそっ!!」
健富の声がした。

「行くぞっ!」
「うんっ!」
哲郎の学ランの袖を引っ張り茂みの中に逃げ込んだ。

221:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 20:40:40 HSmUnA9+
ケントミ頑張れ!
クラス1影薄いと言われた汚名を晴らすんだ!

222:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 22:30:19 Cr+zfbzB
前回の信子といい本作で背景だった奴が活躍するね。

223:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 22:30:52 8PuEIKeE
≪一寿の話≫


<E-3 北西の住宅街・入り口>

一寿は南の住宅街で見つけたマウンテンバイクに乗っていた。
これなら移動も速いし、少しぐらいなら山道も進めた。


支給武器は357マグナムリボルバー。
今はズボンのポケットの中だ。


政則たちを見つけようとしていたが他にももう1人、見つけたい人間がいた。
彼女は気が弱くて前はいじめられっ子だった
一人で無事にやってるのかが気になった。

俺が探し出して守りたい・・・・。

一寿は彼女のことが好きだった。
物静かと言うかそういうところが。


「直美・・・どこに居んだよ・・・・。」

224:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/06 22:52:26 8PuEIKeE
≪コボの話≫


<G-7 南の住宅街・民家>

「あぁあ・・・・どうしよ・・・・。」

健介は民家の中でお湯を沸かしていた。
バッグの中のカップラーメンを食べようとおもったから。

支給武器は刺身包丁。

この先、どうするかまだ全然わからなかった。
いつもクラスでは頼りない自分だし
美保がいないと何も決められない。

「でも口うるさいのと一緒に居たく無いしなぁ・・・・。」

お湯が沸騰した。
カップラーメンの蓋を開けてお湯を注いだ。

禁止エリアになるまでここにいるか・・・・。

「とりあえず食べるか・・・・。」

225:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/07 00:12:48 W9c40Cp5
>>223
オリジナル展開キタ~~~~~~~~~~~!


226:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/07 16:52:13 ahpI8AaK
書き直し版は少し展開違うの?

227:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/08 21:14:05 l1ohVibm
続きまだー

228:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/08 21:27:07 Az7zVevz
≪眠るの話≫


<H-8 南の住宅街>

「ここで休も・・・・。」
「うん・・・・。」

美保と繭子は住宅街の端っこに少し大きめの家を見つけた。
表札には『坂本』と書かれていた。
「「坂本・・・。」」
2人は担任の顔を思い出した。


「繭、少し眠る・・・・?」
「ううん、私はいいよ。」
「でも・・・。」
「大丈夫。私、そんなに眠たくないから。
 美保寝てもいいよ。」
「そう・・・・?」
「うん。」

美保はリビングのソファに寝転んですぐに眠りについた。

「はぁ・・・・。」
繭子はビスケットを1枚口に入れた。

外は明るくなり始めていた。

229:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/08 21:50:02 Az7zVevz
≪シンバの話≫


<J-7 港>

「ふぅ・・・・。」
里佳は支給武器のワルサーPPKを手に歩いていた。

こういう本物を見ると死への実感が湧いてきた。
死ぬことは怖い・・・・。
でもこんな事に巻き込まれたならいつ死ぬか分からない。
しっかりとした覚悟を決めなくちゃいけない・・・・。


ただ、
覚悟を決めるならその前にしたいことがあった。

海を見たい。
海を見れば不思議と覚悟が決まる気がした。


海が見えてきた。
波止場に誰か座っていた。

230:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/08 22:03:48 Az7zVevz
「か、香織・・・・?」

波止場に座っているのは香織だった。
振り向いた顔はいつもと違う印象だった。

目は充血していてクマが出来ている。
涙のあともあり、
何より顔に血が付いていた。

「ど、どうしたの!?その顔!」
「シ、シンバぁ・・・・!」
香織は里佳に泣きついた。
「私・・・私・・・平八を殺しちゃった・・・・。」
「えっ・・・・?」


里佳は香織の話を聞いた。
平八郎の首目掛けて鉈を振ったこと。
首から噴出した血のこと。

「私・・・・。」
香織は泣き崩れた。
「香織・・・大丈夫・・・・。」
そっと抱きしめた。

親友が人を殺した・・・・。
これは海どころじゃない・・・・。


231:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/09 22:50:08 VsPTRCsh
≪美紀の話≫


<F-1 島の西端・浜辺>

(ここどこよ・・・。)
美紀は周りを見回した。

バッグから地図を取り出し広げた。
(一番端っこか・・・・。)

美紀は直美を探し回っていた。
直美の居そうなところをと思ったがパッと思い浮かばない。
どこを探してよいやらわからずここまで歩いてきた。

支給武器は銃や刃物ではなく、ましてやハズレ武器とも思えなかった。
チョッキが1着入っていた。
説明書には防弾チョッキと書いてあった。
今はブレザーの下に着込んでいる。

直美がどこに居るか思いつかないが
とりあえず住宅街を目指すことを思いついた。

ここからなら北の住宅街が近い。

「とりあえず歩くか・・・・。」

232:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/10 22:38:26 4bjJc7zP
続きまだー

233:作者
05/12/11 02:45:23 fTww+Xkl
スイマセン・・・・・orz

学生につき期末試験期間のため
月曜日まで休載させていただきます。

なにとぞご理解のほどを。

234:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/11 09:04:05 ExKIHtKa
了解。

試験頑張って栗!

235:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/11 21:42:24 eBm9Pi/4
頑張れ☆

236:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/14 16:45:19 cSS2prAy
来週の月曜って意味かな?

237:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/14 20:31:34 5/BPqz0h
まぁ焦るな。気長に待とう。

238:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/15 18:55:43 CmTtJSog
続きまだー

239:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/16 10:55:20 dqfTTCJS
気長に待とうよ

240:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/16 14:57:52 +37bfRei
続きまだー

241:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/16 15:06:04 kIhQ1Okc
もう誰でもいいからパート2でやれ!

242:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/16 21:37:42 C6WZuMr/
もう金曜日なんですケド・・・打ち切り?

243:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/17 00:39:44 CaAT7Pcn
続きマダー

244:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/17 13:52:54 PQUjbonj
明後日までじゃない?気長に待つべし

245:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/17 15:18:37 CaAT7Pcn
わかった

246:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/17 17:52:06 mWNL1jOn
なんかモーニングの「バカボンド」、終わったけど「蒼天航路」みたいな
感じだね。この2つもよく休載して木曜になると速効でコンビ二で立ち読み
していつも確認してるよね。

247:作者
05/12/18 10:52:34 fzPO56uD
皆さんすいませんでした!!

パソコンが不調でしばらく起動できませんでした。
楽しみに待ってくれていた方には大変ご迷惑をおかけしました。

248:作者
05/12/18 10:54:02 fzPO56uD
≪陽子の場合≫


<I-9 島の東南端・浜辺>

陽子は浜辺で溜息を吐いた。
「はぁ・・・・。」

自分はこれまで難易度の高い高校を狙って勉強を続けてきた。
なのに・・・・。

「なんで・・・?」
今まで続けていた猛勉強はなんだったのか・・・・。
こんなことで死んで、受験ができないなら、
勉強なんてしないで友達を作ればよかった・・・・。

「後の祭りか・・・・。」

ふとバッグのことを思い出した。
いままで自分の支給武器のことなんか忘れていた。

バッグを開けると今話題の最新携帯ゲームが1台。
(なにこれ・・・・。)

『~これで皆の居場所が分かる!~
 使い方は君次第!』

「簡易・・・レーダー・・・・?」

249:作者
05/12/18 11:23:00 fzPO56uD
≪母さんの場合≫


<A-8 島の北端・崖>

恭子は野良猫に自分の支給品を与えていた。
「ほら、おいしいかい?」

野良猫は「にゃー」と一声上げた。
「そっか。」
恭子はその場に座り込んだ。

ただ、今の状況を何もかも忘れたかった。
全てを忘れて・・・・普通に戻りたい。
自由になりたい。

崖下を見下ろした。
ここから飛び降りれば自由に・・・・なれるかもしれない。
恭子は覚悟を決めようと精神統一し始めた。

「ふぅー・・・・・。」
恭子は目を瞑り手を広げた。

"タララ"

最後に聞いたのはタイプライターのような銃声だった。

250:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/18 11:32:58 fzPO56uD
≪雪絵の場合≫


<A-8 島の北端・崖>

「これで!これで私を馬鹿にし奴らを見返すんだ!!」
雪絵は支給武器のウージー九ミリサブマシンガンを握り締め歩いていた。

いつもどこでもクラスや周りの人間に
ダイエットのことや勉強のことでバカにされ続けてきた。

このゲームに乗るんだ。
馬鹿にした奴を全員殺すんだ。
優勝するんだ。


人影が見えた。
恭子が崖を前にして目を瞑っている。
(まずは母さんから・・・・!)
雪絵は引き金を軽く引いた。

"タララ"


銃声とともに恭子が倒れた。
血を噴出しながら。

251:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/18 11:40:33 fzPO56uD
銃弾の1発が見事に頭に命中していた。
恭子は目を瞑ったまま。

「ざまぁみろ!」
雪絵は恭子を踏みつけるように右足を置いた。

「ニャー・・・・。」
野良猫が恭子の死体に擦りついていた。
「むかつく猫だねぇ・・・・!」
雪絵は野良猫を蹴り飛ばした。

猫は崖下に落ちていった。

雪絵は恭子のバッグをあさった。
フリスビーが1枚入っていた。
「役にたたねぇなぁっ!!」

雪絵は恭子の死体も崖下に落とした。


22番 馬場恭子 脱落
残り27人

252:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/18 11:59:13 fzPO56uD
≪穴の場合≫


<C-6 北東の山・麓>

「これ・・・・なんだと思う・・・・?」
「さぁ・・・・。」

政則と江里子は明るくなり始め歩き出して
今は8,9m近くある崖の下に居た。
その崖の下に茂みに隠れて
人1人が屈んでやっと入れるぐらいの穴が開いていた。

中は人が十何人か寝転んでも余分が出るほど広く
壁はしっかりと固められていた。

「防空・・・壕?」
江里子は同じようなものをテレビで見た覚えがあった。
「かな・・・・。」
政則は壁を叩いた。

「ここで休めるかな・・・・。」
「多分・・・・。」


「あっ・・・。」
江里子は腕時計を見つめた。
「そろそろ6時だ・・・・。」

253:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/19 00:17:32 Cnf6xtUv
>>作者
ガン( ゚д゚)ガレ
雪絵ちゃん…

254:作者
05/12/19 21:16:08 XCOLjOSx
前作の癖で>>248-252が~の場合になってますがあしからず・・・・。

255:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/19 21:25:14 XCOLjOSx
≪最初の放送の話≫


"プツッ"

島中に放送の始まりの合図が響いた。

"はぁ~い!最初の放送の時間だぞぉ~っ!!
 皆、元気にやってるかぁ~?"


<H-8 南の住宅街>
「ん・・・・。」
美保が放送で目を覚ました。
「美保、起きた?」
「うん・・・・。」

"じゃあ、まずは死亡者の発表だっ。
 今のところ3人死んでるぞぉ~。"

皆、驚愕した。
もう3人も死んでいるということに・・・・。

"はぁ~い、じゃあ発表するぞぉ!
 15番、菅俊大!スガッチ!
 22番、馬場恭子!母さん!
 25番、前多平八郎!平八!"

256:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/19 21:34:34 XCOLjOSx
<D-2 北西の住宅街>
「へ、平八が・・・・?」
賢はたった今、読み上げられた親友の名前に呆然とした。
嘘だ・・・。
そんなはずない・・・・。


"う~ん、皆、もう少しペースをあげたほうがいいぞ?
 続いて、禁止エリアの発表だ!
 今回は1番最初だから手始めに2ヶ所だ!
 H-5とD-8だ!
 皆ちゃんと聞いてたかぁ?2度とはいわないぞぉ!
 それじゃあ最初の放送はもう終わるぞぉ~。

 皆頑張れよぉ~!"

"プツッ"

放送が切れた。

<C-6 北東の山・麓>
「3人も・・・・。」
政則も江里子も死亡者が出ていることに驚きを隠せなかった。

「3人が死んだということは・・・もしかしたらゲームに乗ってる人間も・・・・。」
「政則!嫌なこと言わないでよっ!」

257:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/20 11:17:17 NI7ZyAy1
雪絵ちゃん
バトロワの南さんみたいだな・・・。

258:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/20 19:48:15 fQe/MiEr
≪主任の話≫


<H-4 南の山・麓の川>

悦史は川原にある切り株に一人、座って
考え事をしていた。

考えてるのは陽子のことだ。
陽子のことが好きとかそういうんじゃない。
ただ・・・・。
ただなんなのか・・・・。

自分は恋なんてものもしたことないし
ましてやそんな感覚が分からない。

彼女を探し出して守って・・・・。
結局はどっちかは、もしかしたらどっちもだが
死ぬのだろう。
それなら・・・・。

支給武器はイングラムM10サブマシンガン 。
こんなものは参考書を読んでも使い方が書いてあるわけじゃない。
自分に使いこなせるんだろうか・・・・。

「はぁ・・・・。」
悦史は溜息をつきながら立ち上がった。

259:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/20 21:24:37 fQe/MiEr
≪ミッチーの場合≫


<C-9 公園>

充宏はブランコに揺られ風に当たっていた。
腕時計は7時を指している。

「あぁあ・・・・。」
自分はクラスでは憎まれ役だった。
そんな自分が嫌で嫌でたまらなかった・・・・。

だから、このゲームではいいことをしたかった。
誰かを守りたかった。
直美や美紀や、直を・・・・。
自分が悪いことをしたからこそ・・・・。

支給武器はデリンジャー。
大分、小型だが銃は銃だ。


これは人を殺す道具じゃない。
人を守る道具だ。

そう自分に言い聞かせた。

260:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/21 14:03:43 phhj0EER
ミッチーが七原になるのか・・・?

261:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/21 22:51:56 zFxWqcgm
>>260
まだこの先わかんないよ。

262:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/22 15:13:53 0QKER1gK
≪美由紀の話≫


<H-6 南の住宅街>

美由紀は住宅街の民家の中に居た。

支給武器は鉛筆が10本。
それに鉛筆削りとノートが1冊。

美由紀自身こんなものが役に立つとは思えなかった。
鉛筆を全部削ってポケットに入れた。

ノートは中身を見もせずにバッグにしまった。

数学の臨時教員のことを思い出した。
自分は彼に惚れている。
だがこのゲームに巻き込まれてる以上、彼に会えることはない。
勝たない限りは・・・・。

「でもなぁ・・・・。」
こんな支給武器で勝てるわけが無いだろう。

鉛筆を一本取り出した。

これで・・・・人を殺す・・・・。

263:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/22 16:30:54 0QKER1gK
≪奈美の話≫


<D-2 北西の住宅街>

奈美は住宅街の中にいた。
もう3人も死んでいることにショックは隠せなかった。
支給武器のアイスピックを手に歩いていた。


こんな島から脱出したい。
脱出して、自由になって、またたこ焼きを焼いて・・・・。

できることなら3B全員で・・・・。

でも・・・・
でももう3Bは27人になっている。

それにもし脱出できたとしても後は軍に追われる身だろう。
それならいっそこの島で・・・・。


「だめだめ・・・。私にそんな度胸はないって・・・。」


ふと顔を上げると道の先、1本の電柱に
誰かがもたれかかっているのが見えた。

264:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/22 16:51:32 0QKER1gK
「賢・・・・?」
「・・・・。」
賢がゆっくりと顔を上げた。

奈美は賢の顔を見て大体、察しがついた。
涙こそ流してはいなかったが
目は真っ赤だった。

「大丈夫?」
奈美は隣にしゃがみ込んだ。
「あぁ・・・・。」

どう見ても大丈夫じゃなさそうな賢に
奈美はビスケットを一枚手渡した。
「お腹空いてない?」
賢はビスケットを手に取り口に入れた。

「平八の奴・・・ほんと昔からいい奴だった・・・・。」
「うん・・・・。」

賢は平八のことを話し始めた。
初めて会った時、
一緒に遊んだこと、
2人で町で迷子になったこと。

いろいろな思い出を奈美に話した。

265:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/22 17:11:45 0QKER1gK
「賢は・・・平八が殺されたと思う?」
奈美は聞きづらいことを聞いたと自覚していた。

「あいつが自殺するとは思えない・・・・。誰かに殺されたんだ・・・・。」
「じゃあ、復讐・・・・するの?」
「そんなことは・・・・しない・・・・。
 俺は、人を殺したくない・・・!」

奈美はそれ以上何も言わなかった。


賢が立ち上がった。
「賢・・・・?」
「俺は・・・俺はあかね達を探さなくちゃ・・・・。
 そして・・・このゲームを止めるんだ・・・・。」

「そっか・・・。」
「奈美は?どうする?」
「・・・・・。」
少し考えてから奈美も立ち上がった。

「私もこんなゲームやめたいし・・・・。
 賢に付いて行こうかな。」


266:金八天国
05/12/22 17:14:16 bbrOALXH
12月30日金八先生スペシャルやりますねー!多分これが最後ですね(涙
またやんないかなー、きょうときどき・・・・・

267:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/22 22:41:40 0U2y0+R7
金八っつぁんももう歳だからなぁ…。

今回で本当に最後だろーな。

268:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/23 13:10:41 aY/p5xq2
まさか平八がいきなり死ぬとは夢にも思わんかった・・・。

前作でも一番初めに死んだのはテツという存在感の薄いガリ勉キャラだったのに。

269:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/23 17:42:43 R/TZjp/L
≪銃撃の話≫


<F-9 東の住宅街>

正臣と奈津美は小さい公園に居た。

「カッシー、これからどうするの・・・?」
「どうするって・・・・。」

正臣は銃を握り締め思考をめぐらせた。
この銃を使って皆を殺す・・・・。
そして2人で勝ち残る・・・・。

最後に自分が死ぬ。

このシナリオならいける・・・・。
奈津美が承諾するなら。

「俺に・・・考えがある・・・・。」
「かん・・・がえ?」
「あぁ・・・・。このじゅ、」

"ドンッ"

銃声があたりに響いた。

「な、なにっ!?」
奈津美が立ち上がった。

270:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/23 17:52:41 R/TZjp/L
「だれだっ!?」
正臣は奈津美を庇うように立ち上がり銃を構えた。

"ドンッ"

また銃声が響く。
「っ!」
銃弾が正臣の頬を掠めた。

「そこかっ!!」
正臣は玉が飛んできたと思われる方向に銃身を向けた。
「出てこいっ!!」

銃を向けた木の陰から健富が現れた。

「ケントミ・・・・。」
「いちゃいちゃしてんなよっ!!」

"ドンッ"

奈津美の足元の土が抉れた。
「ケントミ、やめろっ!!」
「死ね!!」

"ドンッドンッ"

「逃げるぞっ奈津美!」
「うんっ・・・!」

正臣は奈津美の手を取り走り出した。

271:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 13:00:05 mnkGv9Ym
<HG玩具>同性愛者差別を助長と発売中止要請
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
ここに出てくる「セクシュアルマイノリティ教職員ネットワーク」って、6の直の話で出てきた団体だったと思うけど、日狂組との関連性があるんだよな?

272:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 13:06:24 JZEHTSMY
<F-8 果樹園>

「銃声・・・・。」

宏文の耳に銃声が聞こえた。
大分、近い。

宏文は起き上がって警戒した。

(隠れた方が良さそうやな・・・・。)

すぐそばの倉庫の影に身を潜めた。


正臣は奈津美と倉庫の中に逃げ込んだ。
「そんなとこ逃げ込んだところでどうするんだ!!」
すぐに健富が走ってきて倉庫の扉の前に立った。

健富が倉庫の扉を開けた。
倉庫の中は広く軽トラックが3台駐車されている。
「どこに隠れたっ!」

宏文はすぐ側に置いてあった鉄パイプを握り締めた。

"ドンッ"

273:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 13:06:55 JZEHTSMY
健富が威嚇射撃をした。
「出てこいっ!!」
後ろから宏文が近寄ってるのに気づかない。

健富の頭を思い切り鉄パイプで殴った。
もちろん殺すつもりはない。

その場に崩れ落ちた健富の脈を確認した。
脈はある。心臓も動いてる。
「カッシー!奈津美!今のうちや!」

入り口から見て一番奥の軽トラックの影から2人は姿を現した。
「「信太・・・・。」」

3人は倉庫を出た。
宏文は出る際に健富の銃を取り果樹園に向かって思い切り投げた。
倉庫の扉をして持っていた鉄パイプをつっかえ棒にした。

「これで大丈夫・・・・。」
「信太・・・なんで俺たちなんか助けたんだよ・・・・。」
「当たり前やろ。」
「当たり前って・・・?」
「わいは人を殺すことは好かん。」

274:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 14:33:45 JZEHTSMY
≪脳裏の話≫


<J-7 港>

「私は・・・私は・・・・。」
香織は里佳の腕の中で震えていた。
「人殺しだ・・・・。」
「香織・・・・。」

波止場は海風が強く
体に冷たく痛い風が触れた。

「もう忘れようよ・・・・。」
「だめ・・・・。忘れたくても・・・忘れられない・・・・。」

飛び散る真っ赤な血が脳裏に刻まれていた。
目を瞑ればあのシーンがなんども再生された。

「江里子達を探しにいこ・・・・。
 江里子とかミッチーと一緒にお喋りすれば忘れるよ・・・・。」
「・・・・・。」

江里子や充宏、里佳とよく話したことを思い出した。
充宏に鞄を持たせて、土手を歩いて・・・・。

「うん・・・・。」

里佳は香織を抱えてゆっくり立ち上がった。

275:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 14:47:48 JZEHTSMY
≪閉じ込められた話≫


<F-8 果樹園・倉庫>

「くそっ・・・。」
健富は後頭部を抑えながら起き上がった。
少し大きめの瘤ができている。

「殴りやがったのは誰だ・・・・。」
倉庫の中を見渡したが正臣や奈津美はおろか誰かがいる気配はなかった。

「!?」
銃がなくなっているのに気づいた。
「どこだっ!?どこいった!?」

四つん這いになって探したが銃はなくなっていた。
「くそーーっ!!」

あきらめて倉庫から出ようとした。
が、引き戸はビクともしない。
「あっ!?」
蹴ってもだめ。体当たりをしてもだめ。
何をしても扉は開かなかった。

276:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 15:01:05 JZEHTSMY
「これって・・・・。」
直美は腰を屈め銃を拾った。
「本物・・・・。」

慎重にブレザーのうちポケットにしまいこんだ。

"バンッ"

何かを叩くような音が聞こえ直美の体は驚きで跳ね上がった。
(なに・・・・?)

音はすぐ側の倉庫から聞こえていた。
倉庫の内側から扉を叩いている。
直美はそっと近づいた。
扉には鉄パイプでつっかえ棒がされていた。

「だ、誰かいるの・・・・?」
「!?」
扉を叩く音は止まった。
「誰だっ!?誰かいるのか!?」
聞き覚えのある声だった。
「健・・・富・・・・?」

「こっから出してくれ!!」

277:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 15:10:03 JZEHTSMY
「な、なんで・・・閉じ込められてるの・・・・?」
「知らねぇよ!急に後ろから殴られて、気づけばこうなってたんだよ!!」
健富は自分に殺意があることは言わなかった。

「ちょっとまって・・・・。」
直美は扉の鉄パイプを取って放り捨てた。
「いいよ・・・。」

"ガラッ"

「直美か。ありがとうな。」
「ううん。」
「くそっ!思い切り殴りやがって・・・!
 俺の武器まで持って行きやがった!!」
「武器って・・・・。」
「俺の銃だよ!」

まさか・・・・。
さっき拾った銃は健富のものかもしれない。
でも・・・でも、もし銃を渡したら・・・・。
健富にも殺意があるかもしれない。

「くそっ!!絶対に探し出してやる!!」
「あ、あの・・・。」
「あっ!?」
「私も付いて行っていい・・・・?」
「勝手にしろよ!!」

278:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 15:20:13 JZEHTSMY
≪会いたい人の話≫


<C-6 北東の山・麓>

「皆に会いたいなぁ・・・・。」
江里子はそう呟いた。

「皆って?」
「シンバに香織でしょ・・・・。それからミッチーに美紀・・・。
 っていうかクラス皆・・・・。」
「・・・・・。」
「また皆で3Bの教室で騒ぎたい・・・・。」
「そう・・・・。」

「政則は?誰か会いたい人いる?」
「そうだなぁ・・・・。」
「やっぱマユ?」
江里子は無邪気そうに笑った。

「そうかな・・・・。会いたいかも・・・・。
 あと、哲っちゃんにも、儀たちにも・・・。」
「そっか。」
「うん。」

"ガサッ"

「「!?」」
外の茂みで物音がした。

279:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 15:34:30 JZEHTSMY
「誰だ・・・・。」
政則は入り口の茂みに銃身を向けた。

"ガサッ"

誰かが勢いよく転がり込んできた。
「きゃっ!」
江里子は政則にしがみ付いた。

転がり込んできた人物はすぐに持っていた銃を放り投げて両手を上げた。
「な・・・」
「直・・・・。」
「政則・・・・江里子・・・・。」
「悪い・・・。少し匿ってくれ・・・!」

「匿ってって・・・・何かあったの・・・?」
「誰かが・・・ずっと追ってくるんだ。」
「誰かって?」
「わからない・・・・。でもそいつが・・・スガッチを撃った・・・・。」
「「えっ・・・・?」」

「スガッチは殺されたんだ・・・・。」

280:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 18:37:17 V5HLygbP
ちょびちょびアップしないで、もっとまとめて出してくれ!

281:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 19:04:04 JZEHTSMY
そんな無茶な(・ω・`;)

282:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 21:47:25 JZEHTSMY
≪携帯電話の話≫


<I-2 砂浜>

「あんまくっ付くんじゃねぇよ!」
崇行は哲郎があまりにもくっ付いてくるのにウンザリだった。
哲郎は哲郎で1人じゃ不安だった。

2人は砂浜に座っていた。

「これからどうするの?」
「しらねぇよ。」
「・・・・・。」
「つかよ・・・お前の武器は?」
「えっ?」
「武!器!わかるか!?」

哲郎は今まで自分の支給武器のことを忘れていた。
あわててバッグを開けた。

携帯電話が入っていた。

「「ケータイ?」」
2人そろって首をかしげた。

「!
 そうだ!これで家に電話できねぇか!?」
「無理・・・・。」
哲郎が携帯電話の説明書を見ながら言った。

283:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/24 21:59:14 JZEHTSMY
【この携帯電話は電話、メールなどの通信機能は使用できません。

この携帯電話に自分の出席番号を入力すると
ある人物の持つ簡易レーダーにあなたは映らなくなります。
もちろん軍本部のレーダーには映ります。

 この携帯電話に自分の出席番号を入れた後、
 他の人物の出席番号を入力するとその出席番号の人物の首輪は
 10分後に爆発します。
 ですがこの機能は生きている人間が10人以下になった時点で1人だけに限ります。】

「どういうこと・・・・?」
「さぁ・・・・。」
「役に立つの?」
「わかんねぇよ。」

哲郎はとりあえず携帯電話をズボンのポケットにしまった。


「で・・・これからどうするか・・・・。」
「さぁ・・・・。」

284:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/25 10:04:28 lVYeITOk
直を追いかけている奴ってまさか・・・弘城?

もうそいつしか出てきてないのはいないわけだが。

285:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/26 15:46:39 g7q6OmYT
 

286:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/26 21:59:48 yigIOSgg
≪自転車の話≫


<G-7 南の住宅街・民家>

「ん・・・ん~・・・・。」
健介は民家の外で大きく伸びをした。

放送を聞いた直後に少し眠ったが
結局、すぐに起きてしまった。
緊張のせいからか全然眠れなかった。

"シャーッ"

「えっ・・・?」
何か変な音が聞こえた。
健介はすぐに民家の塀の陰に隠れた。

"シャーッ"

自転車が1台、通った。
(いまのって・・・・。)

健介は道路に出た。
「一寿!」

287:名無しさん@お腹いっぱい。
05/12/26 22:03:36 yigIOSgg
「ん?」
一寿は自転車を止め振り向いた。
銃を向けている。

「コボ・・・・。」
「や、やめろよっ!そんなの降ろせよ!」
健介は自分に向けられている銃にビビッた。

「お前に殺意が無いなら降ろす。」
「あっ、あるわけないだろ!」
支給武器の包丁は今は家の中だ。
改めて自分が無用心だと思った。

「でも悪いな。話してる暇はない。」
「なんで・・・・。」
「探してる奴がいるんだ。
 そいつを早く探し出したいんだ。」
そういうなり一寿はまた前を向き自転車を漕ぎ出した。

「お、おいっ!」


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