06/12/16 22:14:47 5xAiOSuQ
久しぶりに訪れた彼の家の中は、昔の面影はまったくなく、
彼の状況が一変してしまったのが容易にうかがえた。
が、彼は昔通りの相変わらずな屈託のない笑顔で僕を迎えてくれた。
仕事の事も、あんな大火事があったことも彼にとっては大きな影響
ではないようだ。
彼の家の中の灯りは白熱電球のみで、家の隅には蓄音機という名前らしい
機械が置いてあり、音楽を奏でていた。小さな白熱電球の光や蓄音機の音は
彼の止まない情熱を表しているように見え、なんだか嬉しかった。
「どうしたんだい?不思議な顔をして。」彼が僕に目を向ける。
僕は思わず彼に言った。
「すごいよ!まさに発明家エジソンの名に恥じない家じゃないか!」