06/11/17 20:18:19 o7/v8MA6
本作品ではこのあたりの描写が、実はかなり凝ったつくりになっている。
主人公であるワタナベぽえみ、自称小林は、とにかく奇矯な行動を繰り返す。
駆け出しの声優である彼女は、演技力はともかく演技への熱意だけは一人前で、
突然現れた葛飾区担当の魔法使いに「貴女は地球を守る魔法少女なのよ」
といわれても「いやっスオーディションに行くッス」と頑として反論し、
ありもしない悪女役を演じるため「ねぇ、ルパ~ン、ルパ~ン」としなを作ってイメトレに励む毎日。
普段の日常面でも一事が万事そんな調子で、これはOVA版からの流れのためか、
業界ネタやエロゲネタ、エロ方面に話題が流れることが多く、
親友と共演したゲームが「愛姉妹妻」と言うエロゲだったり、判っているだけで二人と百合百合な関係を持っていたり、
また魔法少女形態でもデフォルトで乳首丸出し、あるときなどコスチュームの着付けがうまくいかず、
(恐らく)魔法少女史上初のトップレス魔法少女としてバトルシーンを演じていたりもする。
このあたりの描写はあまりに強烈で、確かにこの点を取ってこの作品を「へっぽこ」と評するのも無理はない。
だが、ここで留意しておかなければならない点が一つある。
それは恐らく十人が読めば十人とも、そのへっぽこでアナーキー極まる描写のために、
このワタナベぽえみを「頭が可哀想な奴」と認識する、と言うことである。