07/01/20 15:01:47 boSGzMva
「神様のパズル」 機本 伸司 著
この本を読むにあたり最も重要なことは「わかったふり」である。ツンデレというより
知的クールという代名詞の似合うヒロインの脳が織り成す専門単語の交通渋滞っぷりは
最近脳内彼女の人数が17人を超えた私の脳では理解できないほど崇高で、輝かしい。
読者の脳(と同レベルであろう主人公の脳)とヒロインの脳の隔たりは
TM.Rの名曲レベル4の一節、「まるで相手にされてない痛みがまた刺激だよ」で見事に
あらわされていると一部で有名である。あ、これを脳内ブームというんですね。
・・失礼した。誠に恥ずかしいことだが私が読んだところではヒロインが宇宙を作ろうとする
ことぐらいまでしか理解できなかった。なんとこの本の崇高なところであろうか。
だがこの本の最難関ポイントはクールヒロインが物語の最後では素直な性格に見事なジョブチェンジを
果たしているところであろう。これを「キャラクター性の崩壊」などと言っているようでは
この本を読み込めているとは言えない。これこそが題字「神様のパズル」なのだ。
主人公については後半から田んぼを耕しているだけなのだから実は脇役と言っていい。なんと斬新。
小学校二年生の頃、成績優秀でクラスの人気者の松井君に嫉妬して「俺さ、三桁のひっさんできるんだよね」
などと「わかったふり」をして、見透かしたような笑みを浮かべた松井君に「じゃあやってみてよ」と
追い詰められ、結局できずに机に突っ伏して泣き出したトラウマを持つ人なら。
何度も書かれてるのにすいません。この本を読んだ感動と幼き日の思い出との
邂逅をあなた達に伝えたかった。