06/09/22 01:24:05 gELmYJcr
>>712
日本軍が鉄道の線路を持ち去ったのは事実
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戦争を知らない日本人に、日中戦争の私の体験を話すと「エッホント、マサカ」という声が返ってくることがある。
平時の常識では考えられないことが多かった。
戦場の常で、残虐な話など聞き飽きる程だったが、略奪も軍の組織が"作戦"という名目で行なうと、当事者に余り罪悪感が無いようだ。
私の勤務していた蚌埠(パンプー)特務機関の管轄する安徽省の揚子江北側に、南北に通じる鉄道が二路線あった。
一つは南京の対岸、浦口(プーカオ)から蚌埠・徐州・天津を通り北京に至る大幹線"津浦鉄道"。
他に、揚子江上流、裕渓口から北に巣県、合肥県を通り、淮南炭鉱の積出し港、田家庵に至る全長約200kmの淮南鉄道である。
昭和18年頃だったと記憶するが、この淮南鉄道を日本軍が撤去すると知らされた。考えられないことだ。
巣県、合肥県には特務機関も現地事務所を置いている。
私は昭和16年、新任の機関長櫻庭大佐の初度巡視に随行した折りに利用したことがあったが、沿線には人口が密集していた。
この重要な鉄道を日本軍が一方的に廃止するなど無茶なことをするはずはないと思ったが、説明を聞いて唖然とした。
大本営参謀の思いつきだった。南方戦場で鉄道を敷設しているが、内地は鉄不足でレールを送れない。
そこで中国の線路を外して送ることにしたというのである。撤去される現地はたまったものではない。
路盤はそのまま自動車が走れるから、さほど不便ではないというが、巣県、合肥県の住民にとっては、生活必需物資の輸送ができなくなる。
この沿線、民間の自動車は一台もない。単線の鉄道路盤は狭くて、荷馬車は軍用トラックと共存できない。
自給自足の農民は別として、一般都市住民にとっては大変な事態である。
併し、日本軍が住民の立場を考慮するはずはない。
秘密裏に準備が進み、蚌埠には工兵の鉄道隊が到着し、直ちに現地に向かった。