05/10/02 17:32:15 ZukQwaZm
育美ちゃんは小学校に上がる前に、お父さんを亡くしてしまいました。
お母さんはその後 再婚もせずに働き通しで、
育美ちゃんを 高校は もちろん、大学にまで入れてくれました。
でも、無理がたたって倒れてしまいました。
それでも身体が良くなるとまた働きはじめて、そしてまた倒れて・・・。
そんなことを繰り返しているうちに
ついに起き上がれない身体になってしまいました。
そして自分がもう長くないと悟ったお母さんは
お守りを1つ育美ちゃんに手渡し、
「ごめんね育美。ひとりでも頑張るんだよ。
でも、どうしても辛かったり耐えられなくなったら、このお守りを開けなさい」
と言いました。
しばらくしてお母さんは亡くなってしまいました。
育美ちゃんはお母さんに貰ったお守りを
お風呂に入るとき以外は、肌身離さず持ち歩いていました。
あるとき友達とプールに行ったとき、
更衣室で育美ちゃんのお守りの話になり
中を見てみよう、ということになったそうです。
最初は断った育美ちゃんも、
お母さんが亡くなってからだいぶ経っていたこともあり、
まあいいかと思ってお守りの中をのぞいてみました。
するとそこにはお母さんが折り畳んで入っていました。