05/11/06 09:03:53 KeVtcSz2
大学の学食で昼飯を友人と食ってる時に、
俺が最近気になってるKさんの話になったことがあった。
「Kは、たい人恐怖症みたいだよな」
「ああ、みたいだな」同意する友人たち。
俺はそんなカンジが全くしなかったので意外だった。
――数日後、英語の講義の時間。
この教授は学生にテキストを読ませるので有名だった。
指名された者は、その場で立って大きな声で読まなければならない。
まるで小学校だ。そして、俺の願いも空しくKさんが指名されてしまった。
立って長文を音読しだすKさん。何故か心臓がバクバクする俺。
だが、音読はスムーズで、ひっかかりがなく、全く緊張の兆候がない。
「なんだガセか」俺は思った。それから、長文が最後の段落に差し掛かった時の事だ。
教室の前のドアがガラっと開き、彫りの深い人物が入ってきた。
途端に、Kさんに異変が。音読はつっかえつっかえで、顔は赤らんでいる。
そして、彫りの深い人物はKさんの隣の空いてる席に座ろうとした時に、
音読を続けるKさんの取り乱した様子に気づいてこう言った。
「Kサンダイジョブディスカ?」それはタイからの留学生だったのである。