『読みました』報告・国内編Part.2at MYSTERY
『読みました』報告・国内編Part.2 - 暇つぶし2ch358:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/05/27 22:28:06 xQkz7Ixc
中込重明著「落語の種あかし」(岩波書店)を読む。
「落語」そのものを謎解きの対象とした、凡百なミステリよりもはるかに面白い著作
である。
落語には、シナや本邦の民話、読本等を素材にしているものが多いことは良く知られて
いるが、欧州の小説となると「えっ!」とならざるを得ない。
さらには、「怪談乳房榎」のように素になった故事来歴があったとばかり思っていた話が
実は…という次第。
そして、ピカレスク・ストーリーの傑作「黄金餅」に、因果応報となる後篇が
あったのではという話(速記は未発見)も見落せないものがある。
読み易く面白いが、若くして世を去った研究家の豊富で幅広い読書力をベースにした
力作かつ労作であり、私のような落語という大衆文化に興味を持つ知識人には必須の
読物と言い得る。ただし、大量に刊行されている新書ミステリを読む耽ったうえ、
「なんとも凄まじいまでの美少女探偵の推理、最終章で遂にキタ―!」とか、ブックオフで
絶叫しているドキュソなミスヲタには無縁な一書とは言えようかと思う。

359:名無しのオプ
05/05/27 23:00:35 l0fWl5BD
>>358
なる程。狭義のミステリだけにこだわらなければ、面白い読み物は
結構あるんだね。

360:名無しのオプ
05/05/28 00:02:39 jkh3pEyB
>>358
その本、すごく面白そうですね。
ミステリ以外ほとんど読まないミスオタなので、書斎さんがミステリ以外の
良書を紹介してくれるととても助かります。
その本も読んでみようと思います。
東京ではどこに売ってるんでしょうか? 教えていただければ幸いです。

361:名無しのオプ
05/05/28 00:51:09 lszSRWhK
『死亡推定時刻』朔立木
読みました。
むちゃくちゃ面白かった!
資産家の一人娘が誘拐され、身代金受け渡しの時に犯人を逮捕すべく準備していたのに逮捕出来ず、
二日後に少女が遺体となって発見される。
受け渡しの際の捜査陣の失態を、何とか挽回しようと云う努力の結果、
以外に簡単に犯人と思わしき男が逮捕されるのだが・・・

この作品は、「誘拐殺人事件」の犯人として捕まった男が、実は無実であることから始まる。

冤罪と云うものが、如何にして生み出されるか。
被害者の家族、捜査に係わった警察の人間達、そして犯人と決め付けられた男とその家族の様々な要因
(秘密であったり保身であったり、先入観であったり無知であったり)
が、犯人とされた男を追い詰めていく。
フィクションであるのは判っているのに、そのリアルな筆致に引きずり込まれる。

362:名無しのオプ
05/05/28 11:09:37 wLmyzcTU
>>360

ミステリ「以外」の良書の情報を得たいのなら
例えば文学板を覗いたがよほど早いと思うのだけど

だってここは「ミステリ」の板なんだから

363:名無しのオプ
05/05/28 11:41:23 PwNaNB5E
>>360
東京だろうがどこだろうが、本は大抵本屋で売っているよ。
「書店のどこのコーナーにあるか」という意味だと考えても、それこそ書店によって違うから答えようがないし。
大体2ちゃんに来られるということはネット書店にも行けるだろ?

ミステリーというよりも本を読む人間にしては馬鹿なことを訊くもんだ。

364:名無しのオプ
05/05/28 12:39:31 T49V75PI
∧__∧ ∩ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ( ・∀・)/  先生!
__ (     )<  どこからどこまでがジエンですか?
\⊂ノ ̄ ̄ ̄\  \__________
||ヽ||    ||   
 ...|| ̄ ̄ ̄ ̄||

365:名無しのオプ
05/05/28 13:15:12 QSeqIfv7
>>364
AAのずれている人は、みんなジエンです。

366:名無しのオプ
05/05/29 11:13:35 xNDbW4Y1
> 「なんとも凄まじいまでの美少女探偵の推理、最終章で遂にキタ―!」とか、ブックオフで
> 絶叫しているドキュソなミスヲタには無縁な一書とは言えようかと思う。

( ゜Д゜)

367:名無しのオプ
05/05/29 14:08:26 ImXLRDow
>「なんとも凄まじいまでの美少女探偵の推理、最終章で遂にキタ―!」とか、ブックオフで
>絶叫しているドキュソなミスヲタには無縁な一書とは言えようかと思う。

つまり板違いってことだな。
自分で分かってるなら書くなアホ!

368:名無しのオプ
05/05/29 14:17:54 nEcazBVa
文字通り「馬の耳に念仏」
相手するなって…

369:名無しのオプ
05/05/29 18:08:00 i3mPqvxB
鯨統一郎「あすなろの詩」読了
学生たちの青春ミステリなんだけど、
前半が青春小説・後半が推理小説、と断絶しているように感じた。
大すきなクローズドサークルものだったけど、この作品に限ってはフーン
小ネタは面白いんだけどストーリーが致命的に下手

370:名無しのオプ
05/05/31 08:57:34 vp/qkwyU
我孫子武丸「弥勒の掌」 読了

我孫子、久々の長編とミステリーマスターズで期待したが、全然ダメでした。
一言でいうなら「薄っぺらい」
最後はもうバタバタ。
こんなんでまとめられんのかと思ったら、強引な力業しやがった。
しかし、それでも感心してる人もいるようだが・・・・

371:名無しのオプ
05/05/31 09:57:51 pGem50T5
乱歩 『孤島の鬼』

いちさんと八頭身の愛の物語。(・∀・)イイ!

372:名無しのオプ
05/05/31 18:43:26 zZ2fu2zB
>>370
まあ、確かに。
速水三兄弟ものに逆行したような感じだよ。
あの手が好きな人には悪くないのかもしれないけど。

373:名無しのオプ
05/05/31 19:39:40 NKnV93/S
>>370
残り頁を見ながらもう一山あるなと思いながら読んでたら
いきなり終わった。
残りは解説と著者インタビュー(しかもこれが長い)でした。
僕の場合、この「もう終わり?」って感じた食い足りなさ感で
評価を下げてしまった気がします。
目次を見なかったこっちが悪いのかもしらんがそれにしてもなー。
露骨な頁かせぎ+値段上乗せしやがって・・・。

374:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/05/31 21:18:28 yzdFp7+m
>>371
同意する。乱歩流差別モード全開の稀代の作だよな。
今なら生原稿段階でNGかも。

375:名無しのオプ
05/06/01 00:55:43 ojgmwwAC
>>370
バカミスだから薄っぺらいってのはどうだろ。
まぁ中途半端だと思うけどね。短編にしてたら面白かったかもねー

376:名無しのオプ
05/06/01 21:20:03 +kEx6StS
北森鴻「狐闇」
冬狐堂と蓮杖那智のコラボレーションものだけど伝奇小説になりかかってる。
何とかしてほしい・・・

377:読後感
05/06/03 19:50:18 TwAOXPM7
「死神(ザ・デス)」西村寿行(光文社)
 息子とともに里帰りしていた真澄は、ガソリンスタンドで若者達に絡まれてしまう。
 抵抗した息子は殺され、真澄は拉致され、森の中の小屋で性交奴隷として飼われることになる。
 表向きは従順な態度を崩さぬ真澄であったが、その心中には確実に狂気が宿り始めていた。
 
 ヒロインの年齢が30代後半ということで個人的にきてますw
 読了後これまでの寿行作品と違うと強く思ったのですが、その理由はヒロイン真澄の
 凄まじい執念が全編に亘って書き綴られていることに尽きます。マジでスゴイ。
 今までの寿行ヒロインも復讐してたけれども、ここまで徹底して復讐者足りえたのは
 この人だけじゃないでしょうか。他は一度は必ず「堕ちて」るもんね。
 ただ、食材としては弱いかな。肛門に舌を入れるってのはちょっと・・・。



378:読後感
05/06/03 19:58:14 TwAOXPM7
「ロートレック荘事件」筒井康隆(新潮社)
 別荘に集まった男女。女達はみな一人の男を狙っているようであり、男は一人の女しか
 見えていないようでもある。そんな中女達の一人が殺された。また一人、また一人・・・。
 ミステリ史上初の大トリックが炸裂する問題作。

 筒井康隆の長編は初めて読む。が、ギャグみてーな短編だけシコシコ書いとけって感じ。
 「設備は一流でもコンピュータがよちよち歩きじゃ話になりませんよ」(ジュラシック・パークより)
 普通に終わってりゃまだ良作なのに、終盤延々とページ数までご丁寧に示して説明しているという・・・。
 あんたそこまで巧いこと伏線張ってませんからー残念!
 「富豪刑事」も詰まんなかったし、「逆二階堂」って感じだね。自分の畑にいろと。

「フェミニズム殺人事件」筒井康隆(集英社)
 高級リゾートホテルで起きた連続殺人。うち一人は密室で殺される。
 警察も介入し、警戒も十分なはずなのにどうして・・・。

 これも誰かに薦められてたので一緒に読んだが、イマイチ。
 例によってアイデアはいいんだけど、もっと面白く書けると思うんだよな~。
 しかも裏表紙の梗概読むと皆密室で死んだみたいな誤解を招くけど、
 あれは封鎖されたホテル全体を「密室」と表現しているんだよね。
 ジャロにチクりたくなる。
 
 あとラストで明かされる「以前の滞在が楽しかった理由」も
 事件の動機にまつわる各人の反応と照らし合わせると矛盾しているような気がする。 

379:読後感
05/06/03 19:58:46 TwAOXPM7
「人形はこたつで推理する」我孫子武丸(講談社)
 若き腹話術師・朝永と彼に思いを寄せる幼稚園の先生睦月(通称おむつ)が、巻き込まれる
 事件の数々。そこで鮮やかに謎の糸を解きほぐすのは朝永が操る人形・鞠夫。
 ほのかな恋愛を絡ませながらおくる青春ミステリ短編集。

 おむつ萌え~。このあだ名よ。もうイメージ固まった。ちょっと前にあいのりに出てた子。
 ヘタレとか言われてた男と結ばれて帰国した子。あのイメージ。
 見事なほどコージー調で進んでいくが、トリックもあんまり手抜きがない。
 特に2話目の密室ものはいいね。最近話題になった某作品について二階堂が言っていた先駆とは
 これだったんだね。見事。

 もうプロポーズの言葉は決まったね。
 「僕のウンコを包んでください」これ。ウンコってのはもちろん比喩表現であって、自分の嫌な面、悪い面も
 含めて受け入れてくれみたいな。先生、頼んますm( )m

「殺しの双曲線」西村京太郎(講談社)
 続発する奇妙な強盗事件。犯人は双子で、お互いの間で容疑をぼかしてしまう。
 それとほぼ時を同じくして東北の山荘で巻き起こる連続殺人。
 謎の招待状に釣られた参加者達が次々と死んでいく。果たしてこの2つの事件につながりはあるのか?
 
 良作だった。初期の西京はすごいということですか? 
 冒頭に十戒持って来て読者に挑戦するあたり、本格スピリットがこの頃はまだあったんだなぁ。
 日露戦争当時の日本軍みたいですね。この後大事なことを忘れてひたすら突っ走るようになると。
 積んでる「七人の証人」「名探偵なんか怖くない」も楽しみだ。

380:名無しのオプ
05/06/03 20:05:53 zzeIFBZS
筒井を推理小説として読んでる時点で間違ってるような。
彼が書くのは「○○小説の形態を借りた『何か』」です。
そこを読み違えると彼の作品はひとつも面白くありません。

381:名無しのオプ
05/06/03 22:22:22 ya2ds2N6
谺健二『未明の悪夢』(光文社文庫)
俺自身神戸生まれということもあり興味深く読んだ。
ストーリーもミステリ部分も良かったけど、密室トリックはもう一捻り欲しかったかも。
とはいえ『恋霊館』『赤赤い月照』も読むの楽しみだ。

382:名無しのオプ
05/06/03 22:34:19 uIGRmmIL
>381
『殉霊』も忘れず読んでくれ

383:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/06/04 13:01:25 Q0NSQJQr
黒井千次「日の砦」を読んだ。
純文学の形態を取ってはいるが、わかる人にはわかるミステリアスな恐怖小説集である。
ネタばれしようにも困難というか不可能に近いものがある。
恐怖の根源を読み取ることが読者各人に委ねられた作品集。
いささか(注 伊佐坂先生ではない)月並みな形容になってしまうが、
どの作も何気ない日常に潜む謎と恐怖を描いて間断するところがない。
本書は、粗製濫造されているこけおどしなホラーに毒されている者には、その「恐怖」に
対する感受性のリトマス試験紙足り得る書と言い得る。
収録作品中では、「祝いの夜」「家の声」を特に推しておく。
心して読め!

384:名無しのオプ
05/06/04 22:26:59 IGLc1eG2
佐々木譲「鷲と虎」(角川文庫)

戦闘機のバトルはもう少しスリル感が欲しいところ

それにしても日本の軍隊の目標無き 作戦のための作戦遂行www
こりゃ戦争に負けるっつうの 中国にも嫌われるわなぁ

385:名無しのオプ
05/06/08 11:40:58 rBchlMN5
「審判」深谷忠記 読了

幼女誘拐殺人犯として有罪判決を受けた柏木。
懲役15年の刑を終えて出所した彼は、意図的に冤罪を着せられたと主張するが・・・

これは拾い物だった。話の途中で説明口調になるのがちょっと難点。
しかし去年の「犯人に告ぐ」の子供だましのような小説が評価されるなら
このミス、ベスト10も期待できるかもしれない。
ただあれは評判にならないと読んでくれない奴らが多いからな。

386:名無しのオプ
05/06/08 15:53:03 sy+uWG9o
>>385
ほう、一読してみるか。
もちっとセールスポイントを挙げてくれると嬉しかったがのぉ。

387:名無しのオプ
05/06/08 21:20:06 y1RUKUwL
山本弘「神は沈黙せず」

2012年、「わたし」こと和久優歌の兄、良輔は失踪した。
〈サールの悪魔〉という言葉を残して・・・・

『この世は神によって造られた巨大なシュミレーションである。』
という兄の説を覆すため、UFO、超能力、フォーティアン現象などの
超常現象をさまざまな角度から検証する優歌。
そして彼女に好意を持つ若き天才小説家・加古沢黎。
彼らが導き出す「神」の正体とは!?

こういうアンビリバボーものが好きなおれにとって久々のヒットでしたw
未来世界が舞台ということもあり、SFものとしても読める。
残念だったのは、結末を急ぎすぎたのか「神」の正体が曖昧になってしまったこと。
まあそれが作者の狙いかもしれんが。

388:名無しのオプ
05/06/08 21:42:40 G8AI85gY
「金雀枝荘の殺人」今邑彩

クローズドサークルものが好きな方はぜひ読んでみてください。
スリルがあって充分楽しめましたよ。
ただ霊には出てきて欲しくなかったかな。(信じてないので)


389:名無しのオプ
05/06/08 21:43:01 4KfU44YS
>>387
あなたは書斎さんですか?

390:名無しのオプ
05/06/08 23:15:40 oomefs8x
>>385
興味がありつつ放置していたが、そんなに良かったのかー。今度勝ってみよう。
深谷忠記ってトラベルミステリ一杯書いてる人だよね

391:名無しのオプ
05/06/09 07:46:51 /L6pXWg3
>>385
「審判」私も読んだ
最近読んだ中では一番良かった
最後の一行は気に入らないけど

392:301
05/06/09 13:27:19 38q5paXl
「夏、19歳の肖像」島田荘二 新装版

最近手直したらしい。元々は1988年に刊行されたもの。
1988年といえば、私は二十歳のヤングで、主人公とほぼ
同い年だったわけ。書店でこの本を目にしたこともある。
「占星術」や「斜め屋敷」で有名な島荘の新刊。買おうかどうか
烈しく迷った。結局買わなかったんだけど。

「青春ミステリ」という惹句が気に喰わなかったんよ。
当時は「「青春もの」なんてのは、楽しい学生生活を送った奴だけが
読めばいいじゃん」、とか捻くれてたの。誰が読んでやるもんかって
思ったのよ。まあずぅっと友達もいなかったしね。
進学あきらめて、就職したばかりで鬱々悶々としてたし。

今回読んでみようと思ったのは、私も歳とったしね。食わず嫌い直そうかと
思ったわけですよ。
でもね、若い頃の直感て案外当たってる(作品の雰囲気は私の予想より
ずっと暗かったけど)。
ちっとも面白くない。展開にわくわくしない。そもそもミステリじゃない。
田宮虎彦あたりの私小説をもっと気持ち悪くしたような感じだった。


393:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/06/09 22:39:40 apLRpmPk
>>387はネタばれだろ。
ただし、ミステリ以外のネタばれは、どう判断したら良いのだろうか。
「神は沈黙せず」はSFミステリどころか、ミステリタッチとも言い難く、
SF板プロパーの作品かと思う。山本弘の薀蓄を読ませるため書かれたような本だ。

394:名無しのオプ
05/06/09 22:52:17 GjzYCij8
黒岩涙香 「白髪鬼」

文体が古くて読みにくかったけど、
心に伝わってくるものがあり、感動した。
次は、死美人に挑戦予定。

395:名無しのオプ
05/06/09 23:38:38 t0TX2YBO
イーガンがソウヤーのパクリって吼えてた件はどうなりました?

396:名無しのオプ
05/06/10 19:39:26 apnRvmZI
『モロッコ水晶の謎』有栖川有栖(講談社NOVELS)
表題作。良。犯人の[メール欄]が結構強烈だった。フーダニットな
んだけど、何となくハウダニットやホワイダニットが混じってる感
じが面白かった。

表題作以外。可。先輩作家に笑った。

397:名無しのオプ
05/06/11 11:22:42 19i0uv4k
>>288
なんとか立ち直って「ゴッホ殺人事件」(講談社文庫版)を読んだ。

一言でいえば「冗長」だな。
上巻はやたらダラダラしているように感じたし、下巻も例えば塔馬と由梨子は過去にどうとかいう部分はいらないと思った。
美術史上の謎についても「ああなるほど」くらいの感想しか抱けず、浮世絵三部作には遙かに見劣りがしたし。
それに何より(メール欄)

駄作とまでは言わんが、凡作以下かな。

398:名無しのオプ
05/06/11 13:04:42 hqTY7Os9
ひのメール欄は浮世絵三部作からずっとそうなんだから、別にいいだろ

399:名無しのオプ
05/06/11 13:05:04 hqTY7Os9
「ひの」ってなんだ。「その」ね。

400:名無しのオプ
05/06/11 15:31:10 io2QWsj2
イニシエーション・ラブ 乾くるみ

面白い、こういうやり方もあったか、と感心した。
変化球、大好きです。

退屈な恋愛小説(しかも文章が下手)がダラダラと
続くばかりで、分量は大したことないのに、読み終えるのに
時間がかかってしまった。
でもね、その苦行は報われた、と言ってもいいと思う。
読了後、嗚呼上手く騙されたものだと、嬉しい気分になったもの。
(途中で気づいた人も多いみたいだけど)
確かに二度読みたくなる小説でした、ハイ。

401:名無しのオプ
05/06/11 17:05:51 LHpS0UKb
↑中の人は書斎

402:名無しのオプ
05/06/11 17:38:05 qtAguYrK
>>397
『ゴッホ殺人事件』の冗長さには同意。連載時と比べてどれぐらい手を入れたのか
知らんが・・・【6点】

大山誠一郎『アルファベット・パズラーズ』読了。【7.5点】
シンプルで律儀な伏線に好感。ただし最終話の誘拐ものだが、どこかで
同じような真相の話しを読んだ気が・・? 気のせいかな?


403:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/06/11 20:23:40 y8P1n3UJ
夏樹静子「白愁のとき」を読む。夏樹静子初のストレート・ノヴェル。
ミスヲタはミステリ作家が書いたこういった普通小説から、
じょじょにまともな読書生活への移行を試みるのがよろしかろう。
アルツハイマー病をテーマとした、今でもある意味タイムリーな作
(単行本刊行は平成4年)ではあるが、ストーリー・テリングと取材力には定評が
ある作者の手になるものとはいえ、このテーマはやはり医者である作家に書いて
欲しかった。
アルツハイマー病に犯された主人公の状況は、作り物の恐怖小説をはるかに上回る
緊迫感があるものだと思うのだが、途中で恋愛小説(というか不倫小説)、
造園のノウハウの薀蓄等に逃げている感が強いのである。
ここはクールに主人公が置かれた苛酷な運命を最後まで描いてこそ、
このテーマを選択した意味があるのではないか。
南木佳士、渡辺淳一、加賀乙彦、医者ではないが吉村昭なら、きっとそこまで描き切った
ことであろう。
死刑問題をテーマのひとつとした「量刑」という作にしても、最終的に作者の主張が
どこにあるのか疑問が残ったが、本書にも同様な不満が存するものである。

404:名無しのオプ
05/06/11 21:08:04 jOAbGJR0
イーガンがソウヤーのパクリって吼えてた件はどうなりました?

405:名無しのオプ
05/06/11 21:13:35 WB9HiTIV
自分が言ったことをたった数秒後には忘れてしまうヤツに聞いても意味が無い

406:名無しのオプ
05/06/12 12:56:36 njdOzrTq
>>404
イーガンて人はたしかSF作家だよね?
ミステリーも書いているとかいうことか?

407:名無しのオプ
05/06/12 13:01:03 arkrIGAo
>>406
たぶんこれのことを言っているのだと思う。
爆笑ものです。

スレリンク(sf板:750-761番)
スレリンク(sf板:765-782番)

408:名無しのオプ
05/06/12 13:29:10 9L6WhNgW
書斎はいろんな板で恥さらしてんだね

409:名無しのオプ
05/06/12 18:55:23 jVLYPpRt
>>407-408
板ごとにハンドルネームを使い分けてということなのかな。
しかし、ここはミステリーを読んだ報告を書くスレだから、
そういう話題は程々に止めておくことだね。

『硝子のハンマー』を読了。
トリックは悪くないと思うけど、読者が貴志祐介作品に求めているものとは
微妙に違うという感じがする。こんな感想多いんじゃないかな。

410:名無しのオプ
05/06/12 20:26:04 vedWx2PK
矢作俊作「AJAPAN」ようやく読み終えました

読み終えたことだけで満足感 いや~疲れた

ん?これミステリか?

411:名無しのオプ
05/06/12 20:34:50 U9xY/SBu
横溝正史『双生児は囁く』読了。


とにかく展開が唐突すぎ。
いやまあせいぜい戦後すぐくらいまでの作品だからしょうがないといえばしょうがないけど、
今まで文庫に収められた作品は、もう少しましだったような…

考えてみれば、そういう作品だからこそ単行本化も遅れたのでしょうね。

412:名無しのオプ
05/06/13 09:01:16 8jkqxTC8
秋月涼介『紅玉の火蜥蜴』を読了。

自己陶酔型の描写がキモく、読んでて気持ち悪くなってしまいました。おえっ。
最後まで読むのがつらいことつらいこと。でも最後まで読みました。
たいした事件でもないのに、大仰な書き方も、ちょっと……ねえ。
とにかく私、ダメです、この作家。


413:名無しのオプ
05/06/13 09:24:36 aXc85kHk
『超・殺人事件 推理作家の苦悩』 東野圭吾
星新一のショートショートのようでした。(;・∀・)

414:304
05/06/13 18:20:11 wYVWo3QT
俺も「むかし僕が死んだ家」を読み終わったところ。
おもしろかったよ。
今度は東野圭吾読破しようかな。

415:名無しのオプ
05/06/15 17:20:20 Psuau/mI
「殺人方程式 切断された死体の問題」綾辻行人

出てきた数式はさっぱりわからなかったけど、
伏線回収及び全体のプロットは非常に秀でていると感じた。
理系の人にはいいかもしれない。
後味の悪さも個人的に◎

416:名無しのオプ
05/06/17 09:04:58 ubu5JCEw
「ユージニア」恩田陸 読了

十七人が毒殺されるという事件があった。
ある男の遺書によって、一応の解決をみたはずの事件が
年月を経て関係者からの視点で回想され、ある真実が見えてくる。

こう紹介すると良質のミステリのようだが、私には全くおもしろくなかった。
「Q&A」の評判の良さに2匹目のなんとかでも狙ったのかな。
まあ、展開がまどろっこしい。途中からは不快感ばかりが先走って苦痛でさえあった。
煽るような言い方になるが、これは恩田による恩田ファンのためだけに向けた本じゃないの。
内容は全く違うが「夜のピクニック」を本屋大賞に選ぶような人にはおもしろいんでしょう。


417:名無しのオプ
05/06/17 14:22:24 uj3spRMG
>>416
いえ、恩田ファンでも評価は悪いです。
「またこのパターン?」と言われていますから

418:名無しのオプ
05/06/17 22:51:54 9cXGfO99
東野圭吾『ゲームの名は誘拐』(光文社文庫)。

犯人側の視点のみで誘拐事件を描く。
もうちょっと犯人側と相手側の駆け引きみたいなものが
描写されるとよかったかも。
東野にしてはヒネリが弱いが相変わらずおもしろい。
ラストのアレも短く効果的に決まってました。
【7点】

419:名無しのオプ
05/06/18 00:26:51 1WpbeUiS
>>416
ユージニアが微妙なのは同意だが、「夜のピクニック」を本屋対象に選ぶような人~の下りは承服しかねるな。
君のレスの内容が不快感を呼び起こしているんだが・・・煽るにしても安すぎる。程度が知れるぞ

420:名無しのオプ
05/06/18 00:43:31 9BYC9wN7
東野
ゲームの名は誘拐

読みやすく2時間位で読了 東野は高校生を描写するのが下手だと思う 白夜行でもそう思ったし 違和感ありまくり 薄っぺらい内容だった

421:名無しのオプ
05/06/18 09:28:31 T/I1scaa
>>419
安すぎて程度が知れる割にはスルーできなかったようですね
痛いところ突かれたという感じでしょうか
「夜のピクニック」が本屋大賞と聞いて私なんかは愕然としましたけどね
でも次の瞬間は納得しましたけどね

「ああ、書店の店員って女性が多いもんな」

422:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/06/18 21:32:00 KTQ0ky/0
北重人「夏の椿」を読む。
2004年松本清張賞最終候補作とのことだが、受賞にまでは到らなかったのが
納得がゆく出来ではある。
清張先生は時代小説も多く書いており、時代ミステリ長篇には「鬼火の町」のような
面白いものもある。従って、本作がノミネートされたこと自体には違和感は無いのだが、
本作に関しては、「かげろう絵図」「天保図録」等の極端な偶然性に頼って物語を
展開してゆく(これは時代小説に限らない清張長篇ミステリの欠点のひとつである)
という清張時代長篇の悪い面を引き継いでしまっているのが残念である。
さらに、物語の貴重な背景を成す田沼VS一橋の抗争の内実が明確に描かれない等、
清張作品に比較してスケール感を欠くものとなっている。
評価出来るのは、江戸風物が丁寧に描かれていること、主人公を安易なスーパーヒーロー
とせず、そこに山本周五郎的な人間臭ささを出すことに成功していること程度か。

423:名無しのオプ
05/06/19 00:39:58 B2y3lplM
>>421
君にはこの言葉を送ろう
「人それぞれ」
貶すことしかできないのは良くないと思われ。

424:名無しのオプ
05/06/19 01:39:23 qRxSWNQM
斎藤栄『飛鳥十字殺人事件』(双葉文庫)

斎藤栄の代表作。
聖徳太子の死因を巡って、作家が殺される『聖徳太子の謎』が前半(作中作)。
その作中作を書いた作家が殺される後半『完全密室の謎』が後半。
文章もそうだが、非常に淡白な出来で、特に面白いとは思わない。
『聖徳太子の謎』の中にはさらに同名の小説が登場するので
どうせなら3部構成くらいに凝った方がいいのでは。

気になった点をふたつ。
・後半の雪密室トリックに関し、主人公とその友人が
乱歩のトリック分類を挙げてマニアックな会話をするくだりがあるが
「雪密室・室内で男女が刃物で惨殺」という状況なら
『ユダの窓』を挙げる前に、大事な作品があるだろう。
・事件解決に手詰まりな主人公が取った行動が
「寝て夢を見ること」。
(主人公は啓示的な夢を見るノウハウを持っている)
いくら何でも不自然すぎないか。

425:名無しのオプ
05/06/19 19:53:51 LztKsdBL
>>423
その言葉そっくりそのまま返すわww

そんな当たり前のことがわかってないの自分だろ?
どうぞ恩田スレにでも行って闘ってきてください
ここは誉めることが前提のスレじゃないですから


426:名無しのオプ
05/06/19 21:43:07 JiEn1vvC
(ノ∀`)

427:名無しのオプ
05/06/19 22:31:09 bcxrsfuE
恩田です。
気分が乗ってきたので歌をうたいます。

♪けんかをやめて~ 二人をとめて~
♪私のため~に~ 争~わない~で~
♪も~う こ~れ~以~上ぉぉぉ~

428:名無しのオプ
05/06/19 23:29:02 B2y3lplM
褒めない事と煽る事は同義でないことに気付こうな。

429:名無しのオプ
05/06/20 00:16:33 +NckZ0f3
お前ら今まで本読んで何学んできたんだ
幼稚園児みたいなケンカばかりして

430:名無しのオプ
05/06/21 16:42:45 lq6ZkO/l
「ハーメルンに哭く笛」藤木稟

……京極夏彦の二番煎じ?



431:名無しのオプ
05/06/22 00:43:32 q+19rv44
井沢元彦『本廟寺焼亡』
浄土真宗についての解説は分かり易くて面白かったけど。
犯人丸分かりだし、トリックや伏線も稚拙過ぎ。

「猿丸幻視行」や「逆説の日本史」は面白かったんだけどなぁ。

432:名無しのオプ
05/06/22 04:50:49 bhRF6Flo
深谷忠記「審判」
普段読まないタイプ。借りたんでなければ読んでなかったかも。
面白かったんでそう云う意味ではラッキーだった。
一気に読んだけど、いやー何だか怖かった。

433:名無しのオプ
05/06/23 13:11:35 Dqcq12Su
「第三の容疑者」小杉健治 読了

サブタイトルが検事:沢木正夫とあり、シリーズ化になっているらしい。
ストーリーは二つの事件が微妙に絡み合い、考えられてはいるが
いたるところに粗が見える。
ストーリーに触れるのはネタバレに繋がるのでむずかしいが、
まず登場人物が事件に関わるきっかけが弱すぎる。
読み手が展開や登場人物の行動に?と思うことが多く、冷めて読んでしまう。
肝心の事件も最後の一つ前で謎解きしてしまい盛り上がりにも欠けた。
文章の古くささも合わせて平均点を大きく下回る出来だった。

434:名無しのオプ
05/06/24 06:27:26 vHTo0w+x
大倉崇裕/白戸修の事件簿
つまらなくなかった。のだが…全体の印章がたまらなく不愉快だった。
何が合わなかったのやらOTL
この人の創元の奴文庫待ち中なんだけど…そっちも合わんのだろうかOTL

435:名無しのオプ
05/06/24 06:29:01 vHTo0w+x
うわ何て間抜けな変換ミスを。何かもう踏んだり蹴ったりだ…

436:名無しのオプ
05/06/24 12:17:02 jRjVn6gP
*『マリオネットの罠』 赤川次郎  
急展開すぎ。そうくるのかよっ!というようなありえない設定。
悪役たち・ヒロイン二人の言動が漫画みたいで笑えますが、傑作。
それにしてもタイトルでネタバレ?

*『どちらかが彼女を殺した』 東野圭吾
被害者に同情できない。
結局一番嫌な奴だったのか『彼女』ではないだろうか。
真犯人はどっちでもいいじゃん、と思った作品。

437:名無しのオプ
05/06/24 13:24:19 2/LwydhO
>>434-435
ハンコ押してくれよ!

438:名無しのオプ
05/06/24 18:11:47 jRjVn6gP
>>437 ワロタ。
はい、ハンコヽ(-_-)ヽ

439:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/06/25 09:36:38 kZ6DSoV0
水上勉「故郷」を読む。
冒頭、原発銀座とも称される北陸の町の駐在所を若いハーフの娘が訪れる。
彼女はいったい何者なのか?ミステリかと思わすような出だしだが、
アメリカへ移住し成功した老夫婦の故郷に対する真摯な「想い」を描いた
真面目な作である。
筆者は、清張作品と同時期に「海の牙」「霧と影」「死の流域」
そして映画化もされ、著者の代表作となった「飢餓海峡」等の水上ミステリを
読み耽ったものである。
さらには、ミステリ作家には稀有なその「文学性」に惹かれて、「雁の寺」「五番町夕霧桜」
等の純文学、自伝的な要素が強い「フライパンの歌」「車椅子の歌」等まで
読み進めたが、「なんで、この人がミステリなど書くのだろうか?」
これが、当時抱いた正直な感想であった。
後年、著者自身はミステリを書きたくなかった旨を告白している。
この点では、著者は社会派ミステリブームという時代の犠牲者のひとりと言えなくもない。
本作なども、時代が違えば版元の要請により、ミステリ仕立てにさせられていた恐れさえあるのだから。
ただし、若い頃の作とは異なり、作風にやや重量感を欠き、軽く書き過ぎている感を
受けないでもない。相続の件があっさりと流して書かれている点にも、
著者の人間観の転換(悪→善)さえ見る思いがする。
かっては、ここからの修羅場における人間の本性を書く作家だったのだが。

440:名無しのオプ
05/06/25 13:37:19 zSoCEQeN
伊坂幸太郎「オーデュボンの祈り」 読了
 
読みやすかった。
それだけだった。

441:名無しのオプ
05/06/25 21:40:30 +mtPZWYj
小川勝巳「彼岸の奴隷」
殺戮に至る病を超えるグロさ。
どこが青春の証明のオマージュやねん。

442:名無しのオプ
05/06/29 02:08:31 Cl7er2ww
島田「水晶のピラミッド」

御手洗登場が後半からって…なげぇーぇよ。
でも焦らされるのって…悪くないな


などと変な感慨に耽った一冊でした。

443:名無しのオプ
05/06/30 08:11:45 6sxZPzmL
『哲学者の密室』 笠井潔

ツタンカーメンが
「Merci beaucoup」と言ったり、
サンドイッチをむしゃむしゃしたり、
食べ過ぎじゃないのか、ビーダッシュ♪
愛の哲学。

444:名無しのオプ
05/07/03 00:27:13 GBuPOH16
我孫子さんの「殺伐に至る病」を今さらですが読みました。
ただの異常心理系のホラーかと思ってたらびっくり!
多くの人が読めって言ってるのに納得しました。

445:名無しのオプ
05/07/03 03:08:49 mUjdo9zD
「ロートレック荘事件」筒井 康隆
後味の悪さが物足りない。

「鳴風荘事件」綾辻行人
うほ

「しあわせの書」泡坂妻夫
もう殺人が起きないと物足りない身体になってしまったようだ…

「夏と花火と私の死体」乙一
アイス食べたくなった。

446:名無しのオプ
05/07/03 18:34:58 CWZdabJ9
>>444は「さつりく」を漢字変換してみよう。

447:444
05/07/03 23:33:00 GBuPOH16
>>446
ひえー 本気でずっと殺伐だとおもってましたorz

448:名無しのオプ
05/07/04 00:10:48 +O7mK5Fq
>>447
イ㌔

「アリア系銀河鉄道」読了。
連作だから順番に読んで驚かされるところはいいと思うのだけれど
前半のキリスト教絡み(?)二編で挫折する人が多い気がする。
後の方になると結構小ネタで「やられた!」気分を味わえるのに…

続編の「ゴーレムの檻」が発売されているのに上記作品を絶賛していた
書評サイトで感想が無いのはただ単に知らないから?

449:名無しのオプ
05/07/04 01:27:46 60kGOxaO
>>447
ワラタ。
周囲に「オマエ殺伐読んだ?」とか言ってなかっただろな。

450:名無しのオプ
05/07/04 09:00:07 FfWOFS/g
わたしは僧正をそうせいと呼んでました。。。

451:名無しのオプ
05/07/05 10:06:04 JZ6CNtjF
島田荘司「龍臥亭事件」
こんなに長くする必要があったのか…?
津山三十人殺しの事件は別の本で読んで知ってたので、ちょっと退屈だったかな。
それにしても里美の男の趣味って…。

452:名無しのオプ
05/07/05 12:56:21 HAyhjrOM
吉野屋ってのはな、もっと殺戮としてるべきなんだよ。

453:名無しのオプ
05/07/06 03:07:11 9/qkpTI2
>>452
ワロタ

454:名無しのオプ
05/07/06 22:34:06 f1aacU2c
歌野晶午「生存者、一名」
長さもほどほどでさっと読めて面白かった。
5人の男女が無人島にやってきて、そこで連続殺人が起こる。
死者5名、生存者1名。
もう一人の人物とはいったい誰か。
「むー。この手があったか!」という感じでした。

455: ◆Q12eSHthww
05/07/07 00:19:45 aRH1KNAz
辻村深月『冷たい校舎の時はとまる』(講談社ノベルス)【7点】

半分馬鹿にして読み始めたけど、高校生たちの過去話もけっこう
読ませる。ミステリー的な箇所も、個人的にはうまく騙されたので
満足。それでもやっぱり冗長という読後感は否定できない。

456:名無しのオプ
05/07/07 01:38:38 BxdGDitV
>>447
てか「ひえー」なんていうやつ久しぶりに見た。


457:名無しのオプ
05/07/07 04:26:10 BoMNkOSp
北森鴻 顔のない男

この人の本、結構好きだっけどコレには正直がっかり。

458:名無しのオプ
05/07/07 18:56:00 OtetAx9I
山村正夫・編「死体消滅」(KKベストブックス?社)

聞いたこともない出版社から出たアンソロジー。「死体の隠し方」テーマの
作品を揃えたもの。
楠田匡介「人肉の詩集」と北洋「失楽園」が入っているのが良かった。
その他は、夢野「人間腸詰」、ダンセイニ「二瓶のソース」、日影「王との
つきあい」といった有名どころなど。
割と最近の、森村誠一「人間解体」、斉藤栄「屍臭の女」、編者の「(題名失念)」
は駄作。読者に阿るエロ作品で全くダメ。
まあ50円でしたから買い物でしたが。

459:名無しのオプ
05/07/11 14:17:51 eB8djJWQ
井上夢人「メデューサ、鏡をごらん」

うーん……。

460:名無しのオプ
05/07/12 01:59:53 r66xoqxr
459 名作との世間の評判だよ

461:名無しのオプ
05/07/12 02:52:24 z6qjSSEU
ホラーとしては、の話(褒めてます)。

462:名無しのオプ
05/07/13 10:35:27 BAd8lGMr
ISOLA読了
これ以前映画を先に見たのだが、内容をスコーンと忘れるくらいつまんなかったから
小説は別物として新鮮に読めた。いいねー面白かったよ。

463:名無しのオプ
05/07/13 17:33:59 cJMHDBpm
藤岡真 「ギブソン」 約320頁

大量のレッド・ヘリングに翻弄されながら
と本書のあらすじ(?)にも書いてあるように
大量の伏線が用意されていて、いくつかは偽の伏線
真の伏線を拾い上げた果ての結末は?そんな作品

「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」を読んだだけだが
伊坂幸太郎にちょっと似てるな、と俺は途中で思った

謎は地味で、解決も特筆する程ではないかな
レッド・ヘリングが好きじゃないらしい俺は並、普通の作品って感じ


100冊程度読んだ毛の生えた初心者には楽しめず
初心者には解決でそれなりに驚けそう
中・上級者はレッド・ヘリングを味わいつくせるのかな?

464:名無しのオプ
05/07/13 23:58:54 Z+EKZSvo
レッド・ヘリングって何?

465:名無しのオプ
05/07/14 00:05:22 LZF4cx/Y
偽の手がかり

466:名無しのオプ
05/07/14 09:57:29 cj4p1mWB
いまさらだけど「ハサミ男」
わたしはメル欄だと思っていたので、すっかり騙された。
あんまり期待してなかったけど、面白かったです。

467:名無しのオプ
05/07/14 17:51:29 hChmr+w6
五十嵐貴久「Fake」
面白いけどちょっと単調かな。
内容的には福本伸行のカイジ沼編+銀金ポーカー編てな感じだが
あそこまでのインパクトはないかも。
あとラストで疑問に思ったのが「メール欄」
他にもあのラストは「現実問題としては」かなり無理がある点が多いような気がする。
垣根涼介あたりの小説読むと(メ欄2相手の商売ということで)その辺気を配っている
のがよくわかるが、この小説ではどうも行き当たりばったりな感じがする。
(垣根よりつまらない、ということではないけどね)

468:名無しのオプ
05/07/15 07:19:45 xMRsfJxU
谺健二 『星の牢獄』 約470頁

初・谺健二作品だったんだが、大変楽しめた、大当たり
トリックは大したもんじゃない、期待しない方がいいだろう
謎解明後のアクションが俺には邪魔だった、あと長過ぎた
悪い点ばかり挙げてるが大変楽しめたんですよ、本格好きにはオススメ

しかしミステリー・リーグって凄いね
これで八冊読んで当りが六冊だよ

469:名無しのオプ
05/07/15 15:00:12 R4Gb8sVG
外れの二冊を教えてくれ

470:468
05/07/15 15:48:40 xMRsfJxU
>>469
○ 飛鳥部勝則 『誰のための綾織』
△ 倉阪鬼一郎 『冥い天使のための音楽』
○ 乾くるみ .  『イニシエーション・ラブ』
◎ 谺健二    『星の牢獄』
◎ 霧舎巧    『名探偵はもういない』
◎ 西澤保彦   『聯愁殺』
○ 氷川透    『追いし者 追われし者』
△ 芦辺拓    『グラン・ギニョール城』

△は別に読まなくても良かったな、というもの。つまりはハズレ。

参考までに読書傾向というか嗜好。
金田一少年からミステリに入って、好きな作品は『迷路館』『ある閉ざされた雪の山荘で』
去年面白かったのは『硝子のハンマー』
本格って何?って聞かれたら答えられないけど、多分本格好きなんだと思う。

471:名無しのオプ
05/07/16 21:59:22 H2x7VsBK
宮野村子 伝説の里
緑色の犯罪 甲賀四郎

かなり面白かった。

472:名無しのオプ
05/07/16 23:54:03 ADd6hgEK
ハサミ男読了。

なぜこれが評価されているかわからない。トリックはミステリ好き
なら最初の十数ページで看破してもおかしくないほど。
なかなか読ませるようにはなっているが、予定調和に過ぎない。

473:名無しのオプ
05/07/17 00:31:02 N9zL8JgZ
浮世離れした>>471にワロタ

474:名無しのオプ
05/07/17 02:46:23 plzOKyOk
>>472
もう聞き飽きた。その意見は。

475:名無しのオプ
05/07/17 14:11:12 KcAFPZ+5
東野圭吾「さまよう刃」
読みやすいので一気呵成に読了。
娘が凌辱の果てに殺された父親の行動に感情移入しつつ
読み進めていったが、結末はある程度予想がついていた。
週刊“朝日”の連載だもん、チャールズ・ブロンソンの映画
のようにはいかないよな。
糞餓鬼の悪行非道ぶりを繰りかえし描写して、彼らに一点の弁解
の余地もない・・・・・なら別の結末があってもよかったのでは。

476:名無しのオプ
05/07/17 18:05:45 cZUk6vU3
東野圭吾 『名探偵の掟』 約330頁(文庫)

面白かった、長めの解説も中々良かった
是非何作かに1作かでも本格を書いて欲しい

477:名無しのオプ
05/07/17 22:01:13 V1jl3cX9
泡坂妻夫「しあわせの書」
これは圧巻・・・。
私にとって(メル欄)で感じたおぼろげな違和感が、今思い返せば、作者から与えられたヒントだったとは・・・悔しい。
面白かったので、他の作品も読んでみようと思います。

478:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/07/18 21:42:13 2jZj7NTg
三木卓「路上」を読んだ。谷崎潤一郎賞受賞作だけあって、
その物語性は確かなものが存する。
本作品集の本質は、鎌倉を舞台に日常生活に潜む「ミステリ」を抉ったもので
あると言い得る。ミステリ板で指導的立場にある者としては、当板の厨房連中にも
幼稚な名探偵ものばかりに耽溺することなく、本書のような大人の読物にも挑戦して
欲しいものである。
独立した短編の主人公が、他の作品にも脇役や点景として登場するのは、
ちょっと阿刀田高「街の観覧車」を想起させる構成ではある。
末尾の収録作「いくたびか繰り返された夜」の本編、
最後の一行「そうか、極楽蜻蛉みたいな子か」という締めの言葉が見事である。
(この言葉に込められた重みは、本書を通読することによりわかる)
小説の構成としては、唯一、鎌倉を表舞台とはしない「高野川を過ぎていく雲」が
逆に「ヒロインの鎌倉」という存在感を際立たせる効果を上げて、強い印象を残す。

479:名無しのオプ
05/07/18 22:58:39 ysj5M21T
筒井康隆 『ロートレック荘事件』 約200頁

前人未到の言語トリックとの事だが、それは当時(1990年)の話か
すれた言語トリックが多すぎる昨今だ、それ程の驚愕は味わえなかった

480:名無しのオプ
05/07/18 22:59:21 a9YJDpdh
魍魎の匣読了しました
枚数に圧倒され敬遠していたんですが
最高に面白かったです。

中学の時に読んだ「孤島の鬼」と似た読後感。
堪能させていただきました
京極先生ありがとう( ・∀・)


481:名無しのオプ
05/07/19 03:17:04 CN3WrT6r
小林泰三 『密室・殺人』 角川書店 約360頁

帯から 新本格推理とホラーを融合させた初の長編
     究極の新本格ホラー推理誕生

ホラーの要素はあるけれど融合と言う程に融け合ってはいないように感じられた
しかしホラーに期待してないので無問題
推理ものとしては地味で記憶に残りにくそうな解決ではあるが満足できた

それにしてもやっぱり関係者集めての謎解きは燃えるなぁ

482:名無しのオプ
05/07/19 17:43:08 CN3WrT6r
佐々木俊介 『模像殺人事件』 約240頁

このスレで好評だったので読んでみた作品
書評や解説に目を通してみると、横溝に絡めたのが多いが
ミステリ歴浅くて横溝作品には触れてない俺はよくわからなかった
読み終わってみると>>89氏のメル欄の作品が思い浮かんだ
タイトルが中身によくマッチしている、大変面白かった

それにしてもやっぱり作中作の問題・疑問点などを挙げていくのは燃えるなぁ

483:名無しのオプ
05/07/20 00:11:17 8PvpLuFQ
>それにしてもやっぱり作中作の問題・疑問点などを挙げていくのは燃えるなぁ

わかる。ごく些細なところを突いて崩していくのって面白いよね。
あと、読み返してみるとプロローグと作中作ではメ欄が違ってるんだよね。
ああいう細かい気配りに触れると「ああ、この人本格わかってるなあ」と嬉しくなる。

484:名無しのオプ
05/07/20 00:14:23 tz9Yb/BG
>>482
俺は89が数ページで思いついたせいか、退屈の一言。
作品が云々ではなく、そういう不運もあるのだなというわけです。
個人的には横溝オマージュは面白かったけど、特に必然性はかんじなかったなあ。
ホントは帯のジャック(変換せんなあ?)で分かっちゃったんだけどねw

485:483
05/07/20 00:25:18 8PvpLuFQ
横レスだけど482に続いて484の気持ちもわかる。
モロ被りだもんね。作品の出来はいいと思うけどね。
タイトルこそ明示してないがメフィストで巽昌章が二作品を比較してたよ。

486:名無しのオプ
05/07/20 00:26:25 YoGez5pr
惹句の「じゃく」は、「ひく」で変換すると出るよ。

487:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/07/20 21:47:07 yo2l0zom
春日武彦「屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理」を読む。
内容は、屋根裏等に潜む幻の同居人妄想をモティーフとしたものだが、
乱歩ファン、特に「屋根裏の散歩者」が好きな者には必読の書である。
著者は、「屋根裏の散歩者」以外にも「陰獣」、中絶となった「空気男」まで目を
通しているほどの乱歩ファンであり、海外のミステリ(本書でもかなりマイナーな作品に
対する言及が見られる)も好きそうなのは、何気に嬉しいものがある。
本書を読み終えて思うのは、
妄想をはじめとした人間の狂気、これこそ21世紀にも残された最大のミステリ
ではないだろうか、ということ。
そして、プロの精神科医の手になるものだけに、本書を読むと日本でも流行りの
サイコ・ミステリが安っぽいものに見えて来るであろう。

488:名無しのオプ
05/07/20 22:20:35 2D7dVgno
>>485
あの作品が先行してなかったら驚天動地だったろうね。
でも読んじゃったわけで・・・。
惹句の使い方も一考すべしと思う今日この頃。

489:名無しのオプ
05/07/20 23:10:10 hdzWzwVb
孤高の鉄人、書斎さん。いつもながらお見事!!
私淑しています。。。

490:名無しのオプ
05/07/21 19:12:47 F65dcnUe
都筑道夫 『退職刑事 1』 約270頁 創元推理文庫

法月の解説を読みたくて中古で購入した本書
安楽椅子探偵ものだけで構成された短編集
短編は嫌いなんだが、型がしっかりと固定されてるので
安心してスラスラと読め、そして論理論理論理を味わえた
目当ての法月の解説も大変良かった
自分が生まれる前に「名探偵論争」などと
そんな漫画的な事があったなんて驚きでした
あまり数を読んでいないけど、今まで読んだ短編集では最高級の良作

491:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/07/22 21:05:22 W7ohCyGl
>>490
ミッチー晩年のライフワーク的シリーズだけあって、第1集収録作品の出来は良い。
ただし、巻が進むごとに論理の物語は影を潜め、謎々レベルになって来てしまうのが難。
最後の方になると、設定も安楽椅子探偵の枠を外れ、退職刑事氏が歩き回ってしまった
りする反則(?)も出て来る。
続けて読みたくなる気持ちはわかるが、第1巻のみ読了し、このシリーズに
良い印象を残したまま終わって欲しい気もする。
ただし、第2巻収録の「真冬のビキニ」は読んでおけ。
タイトルを見ればわかるとおり、「なぜ真冬にビキニを…」という謎が、すっきりと
論理的に書かれている快作。ただし、お色気を期待すると失望するぜよ(w

492:名無しのオプ
05/07/22 22:03:36 06d8W8iR
>>491
アドバイズ、サンクス。読んでみます。

493:490
05/07/23 08:28:05 /WNqUvSE
>>492
あんた誰?
ひょっとして俺を騙っているのか?

494:490
05/07/23 09:02:13 mALA+D8I
ここで流れを読まずに真の490登場

>>493
誰ですか?
いや、誰ってのはどうでもいいや
何で490を騙るの?

ちなみに>>492>>490です


と言っても
「自分が犯人じゃないのだけは確かだからお前らの中に犯人が居る」
ってのと同じくらい説得力ないけどさ

495:名無しのオプ
05/07/23 09:25:51 V/bS5LgM
ここで
「俺こそが本物の490だ!」
と言い出したらどうなるだろうw

493は判らんが、492は誰かさんの(・∀・)だろうと思う。

496:490
05/07/23 09:57:45 +j3SZ2jo
すみません、自己解決しました。

497:490
05/07/23 12:08:34 vvDG+2JB
お前らいい加減にしないか

498:名無しのオプ
05/07/23 12:44:19 hvcJ7VYL
>>494
いや、確立の高い証拠があるよw
あぁいう表記をする人は滅多にいないw

>>495
実際には>492は“∀”を出すことができないんだよね~w

499:名無しのオプ
05/07/24 13:26:35 NaBUW6b+
黙れ・・・

500:名無しのオプ
05/07/24 14:56:40 TORQDH4G
「陰毛怪怪殺人事件」
読みました。

作者はさだやす圭と組んで、
「獅子のごとく」って漫画の原作を書いていた大谷昭宏です。

泥くさい横山秀夫が、
西丸與一か「死体は語る」の作者にアイデアをいただいて書いたような作品です。
横山秀夫の「臨場」が面白かったひとはオススメです。
エロはありません。

ただ、このタイトルは何とかならなかったのかなー。
レジに持っていきにくいし、女性は敬遠するだろうし、
第一、思いきりネタバレしてるよ。




501:名無しのオプ
05/07/25 13:53:45 hPheYm9p
東野圭吾の「名探偵の掟」。
こんなの書いちゃって色々と敵をつくったんだろうな
そういう感想しか抱かなかった。

502:名無しのオプ
05/07/25 17:19:25 4VldRwK0
>>500
 朝のニュースショーにコメンテーターで出てる大石さんだよ。元大阪読売新聞の記者(黒田組)。

503:名無しのオプ
05/07/25 17:19:51 DqQ/1yLU
芦辺拓 『紅楼夢の殺人』 約400頁

去年の話題作の一つ
2頁に渡る登場人物、入り組んだ家系図
馴染みの無い中国系の名前、風習、会話
作品世界に慣れるまでに時間がかかった

なぜ不可能状況は作り上げられたか?
これに対しての回答が余りにも見事

慣れるまで読み辛かったけど投げ出さなくて良かった
中国という舞台や、巨大な登場人物表・家系図などで
避けてる人は読んでみてはいかがでしょうか?

504:名無しのオプ
05/07/25 22:20:22 jgWEMxRY
今年、「模像殺人事件」の評価が高い佐々木俊介のデビュー作「繭の夏」を読みました。

いやー良いですね。
ちょっと切ないけど、謎解きは見事だし。
一気に読みました。

しかし、寡作だなー。
生活できているのかな?


505:名無しのオプ
05/07/26 02:39:12 VQms99jO
佐々木さんは飲食店にお勤めです。十年に一作ではとても食っていけません。
でも去年の「剣薔薇」の例もあります。十五年ぶりだかに書いて推協賞取っちゃいましたからね。
佐々木さんもいきなりハジける可能性有り。

506:504
05/07/28 00:26:01 lzJ54jQh
>>505
そうでしたか。

ありがとうございます。


507:名無しのオプ
05/07/28 20:24:37 DEVDCqyF
URLリンク(www.k3.dion.ne.jp)

>>504-506
の流れがネタにされているぞ。作者自身に。
2ch見てるのか……。

508:504
05/07/28 22:21:15 lzJ54jQh
おー、本人が読んでいるとは。

2作とも大変面白かったです。
今後も応援していきます。
がんばってください。

と、2ちゃんを私物化してしまう。



509:304
05/07/29 00:04:43 sV5ywAzo
佐々木俊介、知らなかった(すまん)
検索してみたけど、面白そうだね
今度読んでみようかな

510:名無しのオプ
05/07/30 00:43:44 nJzA99Y8
>>508
ほのぼのする話だ。

511:名無しのオプ
05/07/30 03:54:50 13QuPCL3
模像は年末のベストテン時期にそれなりに話題になるんでないの
ああいう新でない正統な本格物は少ないしさ(昭和初期の香りがしたし)

512:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/07/30 21:57:49 HwYkfdjW
活字が読み易くバージョンアップされた松本清張「黒い福音」を再読してみた。
実話ねた、後味の悪さがピカイチと言い得る作。
推理編として書かれた第二部だけでも、十分にミステリとして読み得るものがある。
見方によっては、第一部はやや冗長な感あり。
物語の締めは作者の所感ではなく、
教会を遠望した描写等であっさり終えた方が、物語全体に対する印象度は
かえって深まったのではないだろうか。
本書に登場する不良外人問題、日本人の外国人コンプレックス等は、形を変えて
現代日本及び日本人の精神面にも、いまだに残存し、さらには
本書に描かれた事件処理の経緯には、拉致問題に相通じるものさえ感じさせるもの
がある。
今でも人気がある清張作品ではあるが、カソリック聖職者の犯罪を描いたものだけに、
今後の映像化は期待出来ないため、
粗製濫造される新書読み狂いなハッピーエンド大好きミスヲタ野郎にも、
この機会に突き付けて読ませたい作である。
心して読め!

513:名無しのオプ
05/07/31 00:24:53 baQqB9eu
書斎さんのカキコにはいつも元気を貰います。一日中ニコニコしてしまいます。
まさに僕の癒し計かな?

514:名無しのオプ
05/07/31 00:29:25 Ds+UQdUf
マジで笑えるよねw

515:名無しのオプ
05/07/31 06:31:44 yPTszbFm
「亡国のイージス」
今更ながら、映画化を前に読み終えました。
感想。まるで劇画だと思いました。
ハリウッドの映画手法も入っている感じがしました。
映画化されるのを念頭に置いて作っているかのようです。

516:名無しのオプ
05/07/31 06:46:56 j5SW598F
>>511
よく知らないんだけど新本格とそれ以前の本格の違いって何?
「模像殺人事件」は新本格ではない?

517:名無しのオプ
05/07/31 09:09:53 UEfdvI6B
>>516
摸造殺人事件は新本格よりいい意味で古臭いというかもっと横溝直系の泥臭さがあるんだよね


518:名無しのオプ
05/07/31 10:42:00 qpSJSbsr
>516
綾辻以降の本格推理を新本格と言うんだよ。作品に違いは無いと思う

519:名無しのオプ
05/07/31 11:52:27 WezpCf5w
模造殺人事件は自分はイマイチだった
横溝直系を狙ってるんだけど筆力が追いつかない感じ
でもまあ最後まで読めた
文章に馴染めないときついかも

520:名無しのオプ
05/07/31 13:08:17 63+1YfHX
確かにあれは万人向けとは言い難いな。

521:名無しのオプ
05/08/01 04:40:43 nGJ+FCz1
『ななつのこ』
読後感がとても爽やかで清々しい作品。
なかでも「白いタンポポ」に感動した。
脇を彩る人物たちが魅力的で、特に真雪ちゃんの描写が素晴らしい。
これは、ちまたの評判以上の名作なんじゃないかな?
ときどき読み返して荒んだ心を洗い流したいと思う。

522:名無しのオプ
05/08/02 23:27:41 DOKLKJL0
>>515
あれは映画化前提にして書いたものだよ

523:名無しのオプ
05/08/03 01:16:07 FEzHxXqQ
それはローレライのほうじゃないの?

524:読後感
05/08/04 17:21:10 xAuyNPbs
「島崎警部のアリバイ事件簿」天城一(日本評論社)

パート1はちと苦痛だった。代わり映えしない話ばっかで。
でもパート2に入ると縛りも弱まる分読みやすかった。
お気には「朽木教授の幽霊」と「ヴァンパイア」

525:名無しのオプ
05/08/07 13:44:16 yM5QOnwB
「聖殺人者」新堂冬樹を読んだ。

「悪の華」の続編。
最初に延々と前作の粗筋が書いているが、
前作を読んでいない読者は全く面白くないと思う。
暗黒小説としては、迫力に欠ける。
中途半端。


526:ルナマリア
05/08/14 11:41:44 rb7eT7eL
昨日東野圭吾の手紙を読ませていただきました。これよりおもしろい小説ってあるのかなって思ってしまいました。

527: ◆CAFE0taAE.
05/08/14 19:25:38 zLJwT7AD
こんなスレあったんだ。私も参加。

「DZ」小笠原慧 読みました。

場面が次々と変わり、何が起きているのか把握できない序盤と、
それらがどんどん収束していく過程が迫力のあり面白い。
ラストの一行に私は寂しさを感じましたが他の意見の人もいそう。
医療用専門用語が多発するので有る程度書籍を読む人向けか。


528:名無しのオプ
05/08/14 19:30:16 c7bMeBIY
>>526
君あちこちに書いてるな
そんなに感銘を受けたのか
まあいいけど

529:名無しのオプ
05/08/15 01:46:45 tHO3kTd7
「翼ある闇」 麻耶雄嵩

お勧めBEST5に名前が頻繁に挙がってたので読んでみた。
無理やりどんでん返し盛り込んだ話にしてみました・・・って感じの話。
あまりの強引な展開で「ありえね~、やりすぎだろ」と思いながら読み終えた。
こんな強引じゃ驚かねぇだろ~。
読まなきゃよかった。

530:名無しのオプ
05/08/15 02:15:22 sKw5h4LM
>>529
次は「夏と冬の奏鳴曲」にトライ!
これは重厚な本格だよ。
「鴉」や「螢」は小説として上手くなってるし、どんでん返しが凄い。

531:名無しのオプ
05/08/15 17:37:13 mSRWmYgD
翼が合わないなら講談社の本を読むより(夏と冬~、痾、あいにくの雨でなど)先に鴉を読んだほうがいいと思う。
そんなに捻くれてないし本格好きにも受けているから
夏冬はもっと訳わからなくなりそうだし

532:名無しのオプ
05/08/15 19:02:15 3MV4ibPa
麻耶はかなり好みが分かれる
無理して読むこともないよ

533:名無しのオプ
05/08/15 21:47:22 JgKe5QjC
「螢」は名作だと思う。

「夏と冬の奏鳴曲」は評価がひどくわかれる。



534:名無しのオプ
05/08/16 00:30:29 lG+9KOK/
多島斗志之「不思議島」
読み始めからなんか違和感があったんだけど、
最後のほうまで来て昔読んだ事あるのに気づいた。

この分だと80年代後半から90年代前半ぐらいに読んだのは
はじめての気持ちで読めるかも...

535:名無しのオプ
05/08/16 19:18:39 ughwQxh9
>>534
同じAVを二回レンタルしちゃうってのは割と良くあるよw
やっぱりホラ、好きなシュチュエーションってあるじゃない。


536:名無しのオプ
05/08/17 15:39:18 0gMdXub/
「グラスホッパー」伊坂幸太郎 読了 

まあ、いい意味での伊坂節でしょう。
三人の殺し屋と巻き込まれる一人がそれぞれ別のシチュエーションがやがて一つの収束に向かう。
伊坂はちょっと苦手の自分もさくっと読めた。
苦手の最たる、作中のあまりにも不自然な会話も今回はかなりマシになっている。
しかしなあ・・・あまりにも都合のいい偶然が多すぎる。
というか、偶然のオンパレードである。
こういうのしか書けないのかなあ。

537:名無しのオプ
05/08/17 16:56:22 cbFb8KJ+
小林信彦「大統領の密使」を読了。
SRの会が昭和46年のミステリ第1位に選んだ秀作。
主人公・今似はホテルから持ち帰った聖書のために「きのうのジョー」
なる殺し屋に追われることに・・・。仲間の放送作家・南洋一らと組んで
反撃を開始するも英国諜報部やらオヨヨ大統領一派も登場し三つ巴、四つ巴
への争いへと・・・。
「HMMを読んでいる、すれっからしの読者に一杯食わせるために書いた」
と作者が述べているように、ミステリ、映画、テレビ等の楽屋落ちの連続ですが、
今となっては古めかしい部分や、当時の世相を知らないと今ひとつ乗り切れないのが残念。
殺し屋「きのうのジョー」は宍戸錠のパロディ、007ジェームス・ボンドの遺児・鈴木ボンド、
南洋一は猛獣狩り大好きなど、そしてミステリ・マニアの中原弓彦などなど。
本筋と関係ないプラクティカル・ジョークの話やテレビ界の裏話などが延々と続き、大丈夫かな、
と思わせつつ、ドタバタ騒ぎが最後にトリッキーな大技をかましているのは流石。

538:名無しのオプ
05/08/17 18:30:06 pFcdJUNL
伊坂幸太郎著「ラッシュライフ」を読みました。
「見事な構成がある。パズルのピースが少しずつ、
でもランダムにはまっていき、気付くと出来上がっている」と
誰か言っていましたので期待して読んだのですが……
「パズルの…出来上がっている」なら、断然、逢坂 剛著
「百舌の叫ぶ夜」でしょう。
これが頭にあったのものでちょっとネェ…でした。

539:名無しのオプ
05/08/17 21:25:40 4ZlDFlqP
伊坂幸太郎は厨房御用達作家だから

540:304
05/08/18 01:07:46 PG6rE7fe
「硝子のハンマー」貴志祐介、読了
後半の彼を中心にしてたら「青の炎」に凄く似た作品になってたね

あの二人でシリーズ化していくのかな?

541:名無しのオプ
05/08/18 03:05:31 bp6gzCn2
天使のナイフ:薬丸 岳 (著)

たった今読了。最愛の妻が殺される。犯人は三人の13歳の少年達。
少年であるがゆえに罰を受けずに社会復帰した少年達が次々と
襲われる。四年前に被害者だった主人公は一転して容疑者となる。

題材が少年犯罪と少年法という、いささか手垢が付いた題材だけに
ともすれば作者の義憤に終始する凡作に陥りがちなところを、この
作者は実にうまくエンターテイメントにまとめあげていた。クライマックス
の部分で「ああ、やっぱり読みどおりか」と思った後もさらに話は二転三転
して驚いた。

いかにも乱歩賞作品といったところか。

542:名無しのオプ
05/08/18 10:52:28 T5m66ViJ

中学生っぽい文章と感想ですね。
微笑ましいです。

543:名無しのオプ
05/08/18 20:54:23 W12DSqbA
殊能将之「鏡の中は日曜日」を読了しました
現在と過去に分かれてそれぞれ展開する構造はわりと好き
どんでん返しにつぐどんでん返しで、楽しく読めました。
同時収録の「樒/榁」もなかなか面白かった

氏の日記でもみられる、皮肉屋さんな一面が文面から見え隠れして
思わず笑ってしまいます

544:541
05/08/20 01:05:05 F9oLPLiY
青い炎:貴志祐介

「天使のナイフ」読了後即読み始めたため、頭の中にその残滓がこびりついたまま
読み終える結果となった。それだけに、あのラストをどう受け止めるべきなのか未だに
迷ってしまう。

倒述ものとして見た場合、硝子のハンマーの後半よりもこちらの方が秀逸。
友人達がラストに見せた愚直な誠実さが、一つの救いとなりつつも切なさを
増幅させる要因へと連なるところは上手い。映画も見よっと。

545:名無しのオプ
05/08/20 07:43:51 uIK5lwCa
倒述ってなんだ?

546:名無しのオプ
05/08/20 11:30:08 FwyDkbvP
スタンリイ・エリンの「九時から五時までの男」読了
ああ、おもしれえ
なんか読み終わったあとじわじわ体温が下がっていく感じがいい
「七つの大徳」だけオチの意味がわからなかった。なんでいきなりメル欄が出てくるのか?俺が無知なだけか。
次は「闇に踊れ」「鏡よ鏡」を読もうと古本屋巡ってんだがまるで見当たらない

>>545
倒叙で叙述なんだよきっと

547:名無しのオプ
05/08/20 17:08:22 poinnAp8
とりあえずスレタイ100回読め

548:546
05/08/20 17:15:54 FwyDkbvP
>>547
素で間違えたwすまん

549:名無しのオプ
05/08/21 17:17:25 AQIC6ScR
長編には短編ほどの切味はないと断言

550:544
05/08/21 21:16:57 ZWYkTnXP
>>546
いや違う。普通に間違えた。倒叙っす。

551:名無しのオプ
05/08/23 16:27:31 bjQRDdxa
「ミステリ・オペラ」 山田正紀 読了
文庫が出るのに間に合ったよw
わるい子ちゃんたちの動機は、不運な人たちのセツジツさに比べていつでも陳腐。

552:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/08/25 21:40:00 NrRqiBpG
貴志裕介「硝子のハンマー」を読む。
2部構成を取る作品だが、作者の持味が良く出たのは第2部かと思う。
前作「青の炎」が好きな者には、主舞台は六本木のインテリジェントビルとはいえ、
古風な探偵小説の風がある第1部よりも、最初期の大藪春彦作品を想起させるような
ハードボイルド風青春ものの味わいがある第2部の方が嗜好に合うであろう。
ミステリとして全体的に見た場合は不満点は多い。
まず、探偵役である元泥棒の防犯ショップ経営者、ワトスン役を勤める美貌の女性弁護士と、一時代前のアメリカン・ミステリか安手な新本格作品を思わせるあまりに月並みで
現実離れし過ぎたメーンキャラクター設定が頂けないし、丁寧な取材にもとづくトリックの斬新さは十分過ぎるものがあるとはいえ、構成上、フーダニットの面白さは皆無に近い
のも、このボリュームの謎解きミステリとしては不満が残るところである。
前作「青の炎」で倒叙スタイルでメランコリックな青春ミステリを書くことに成功した
作者ゆえ、今回も第2部のみで作品構成した方が良かったように思う。
他作と同様、本作でも防犯、介護、ロボット、法律等、謎解きの興趣に
とどまらない多彩な薀蓄が散りばめられており、私のような読書人の鑑賞に絶え得る
ような工夫がなされているとはいえ、ミステリとして書かれた以上、その興趣が
トリックのみではいささか弱い感がある。
京大経済卒。大手生保勤務のキャリアというミステリ作家では異色の経歴を持つ作者
であり、そのストーリーテリングの才と構成力の良さは認めるものであるゆえ、
一層の精進を期待したい。
なお、本作中には、2ちゃんねるが実名で登場し犯罪に利用される場面が存するが、
これは、最近は「電車男」でとかく美化されがちな2ちゃんねるが、
犯罪及び犯罪者(予備軍を含む)の巣窟であるという実態を示すものとして的確であると言い得る。

553:名無しのオプ
05/08/25 22:03:01 It9uMV8U
「暗黒太陽の浮気娘」 シャーリン・マクラム 再読

本棚から取り出して久しぶりに読んでみました。
やはり、トリックや探偵役の謎解きは蛇足ですね。
作者が本当に描きたかったのは「あの大会」の雰囲気だったのでしょうね。



554:553
05/08/25 22:04:34 It9uMV8U
あ、すみません。
ここは国内編でしたね・・・
誤爆しました、回線切って行ってきます。

555:名無しのオプ
05/08/25 22:42:17 6NBgq2Ks
「もうずっと人大杉」ばっかし

556:名無しのオプ
05/08/25 22:59:21 wvK92CcA
>>555
いまどき専ブラも使ってないのか

557:名無しのオプ
05/08/25 23:05:57 XoqKXA2r
>>556
私もずっとミステリー板みられなくて、困ってるんです。
専ブラじゃないんで・・・
いつかは見れるようになるんでしょうか?だめなの?
そんな事いわずに、教えてくださいませんか?
スレ違いですみませんが・・・怒る?

558:名無しのオプ
05/08/25 23:18:34 BwXmIpME
専ブラ使えば済む話

559:名無しのオプ
05/08/25 23:34:44 BvpMYN6k
>>557
サーバーが増強されるまでは無理だと思うよ。

URLリンク(www.monazilla.org)
ここ行って、左袖のメニューから、適当な専ブラサイトに飛ぶべし。
DLしてすぐに使えるから。
全然難しくないし。


さ、迷わずGOだ!

560:557
05/08/26 00:16:01 BnXvS8lX
>>559
レスどうもありがとうございます!
この機に専ブラ導入することに致します。(おおげさか)
スレ汚しすみませんでした。

561:名無しのオプ
05/08/26 16:55:17 ti1bWxtM
北森鴻 『凶笑面』 約320頁 新潮文庫 5編収録・短編集

法月の解説目当てで読んだ
民俗学ミステリという事だが、正直面白かった、アタリ
直球面白いというより、じわじわ面白い
民俗学的謎と現在の事件の謎が無理矢理っぽくでも結びつくのが良いと感じた
そういう意味で『鬼封会』『不帰屋』が面白かった
だけどベストは最初の一文が見事に冴える『邪宗仏』
他の2編もまぁまぁ面白かったし、読めてラッキーでした

562:名無しのオプ
05/08/26 18:36:02 F8SiGIHy
>>552
>なお、本作中には、2ちゃんねるが実名で登場し犯罪に利用される場面が存するが、
>これは、最近は「電車男」でとかく美化されがちな2ちゃんねるが、
>犯罪及び犯罪者(予備軍を含む)の巣窟であるという実態を示すものとして的確であると言い得る。

貴公」のような良心的住人ばかりならいいのですがね。特にニュー速、最悪あたりは酷い。
まさに予備軍とはいい得て妙。

563:名無しのオプ
05/08/26 19:22:21 qMaGwx2X
美唄清斗「由仁葉は或る日」(東京創元社‘94)

“視覚障害の世界を切り開く端正な本格派、鮎川賞佳作は伊達じゃない!”

どうだろうか、視覚障害者の世界から俯瞰した本格ミステリを考察するに当たっての、
この毎度毎度のイタ過ぎるキャッチコピーは。リーダビリティ?黒い?チャーシューメン?
血風?そんな馴れ合い連中を完膚なきまでに打倒する本格ミステリに出会えることの
楽しみと、この作品の評価は全く別のものであろう。
しかしながら貫井×郎の文庫解説における小生の巧緻極まる考察が、勘違いだの提灯記事
だのと言われなき迫害を受けていることもまた確かか。
本作に限って言えば、真犯人の意外性に果敢にトライした点、巧妙に張り巡らされた伏線の
妙など、決して「若書き」などと言えない、そこには「饒舌に語りつつ一切はまた沈黙して
いる」などという訳の分からないイタい評価がなされるのもまた一興、ミステリを読み込んだ
者のみが吟味できる、差別的な美しさがそこにはあるのだ。
付言するならば、叙述の仕方にももう一工夫凝らし、一部の登場人物の描き方に感情移入し
難い面もあるものの、今、この作者からは目が離せない!

564:名無しのオプ
05/08/26 21:50:08 f42tMGbe
↑何コレ、どっから引っ張ってきた文章?
そもそも佳作なんて取ってないし。

565:名無しのオプ
05/08/27 01:09:19 MHNkIQlb
>>563
よく判らん文章だなw
ところで、

>美唄清斗「由仁葉は或る日」(東京創元社‘94)

>今、この作者からは目が離せない!

10年近く前の作品なのだが?w

566:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/08/29 23:42:22 9lCbhuva
松本清張「二重葉脈」を読む。
文春の全集や中公のセレクションにも収録されていない作品である。
著名な「砂の器」等、清張長編には刑事の丹念な捜査活動を描いた警察小説の味わい
を持つものが多いが、会社倒産・更生事件が絡んだ本作には、特にこのテーストが
濃厚である。丹念な捜査活動による事件解決までのプロセスを読むべきものであり、
謎解きに期待すると、失望する作品ではある。
作品の時代背景は、昭和40年代前半だが、会社破綻時における大企業優遇の基本構造
は、今も変わっていない。
この辺には、さすがに社会派と称された清張氏の着眼点の良さを感じさせるものがある。
刑事たちが、第三者がいない警察関係者だけのシーンでも事件関係者をさん付けで
呼称しているのは、新聞小説だった配慮であろうか。

567:名無しのオプ
05/08/30 02:33:46 W30WAsqo
「ハサミ男」読了。
まあまあ。と言ったところか。
評判ほどじゃないな。折原一の文庫で出ている作品はほとんど読んでいて、まあ当たりはずれはあるにしろ、叙述ものとしてはやっぱりあちらが上かと。
読み終わった時のやられた感はあまり感じなかったし

568:名無しのオプ
05/08/30 10:07:41 7yGYrAtz
「ミミズクとオリーブ」芦原すなお 読了
肩の凝らない安楽椅子探偵ものとして割と楽しめた。
どうでもいいところでケチをつければ、「ずずばな」に出てきたフグ料亭、
管理甘すぎw
どう考えても法令違反じゃないかと思うが

569:名無しのオプ
05/08/30 16:17:11 NJj4lTat
叙述はなんだかんだ言っても評判とか聞いちゃったら正当な評価はできないよ

570:567
05/08/30 18:39:25 tL8oI6DV
>>569
いや、面白いって聞いただけなんだけどw

571:名無しのオプ
05/08/30 19:02:20 5hCrX4VP
叙述って聞いちゃった時点でおもしろみ半減でねえの?

572:名無しのオプ
05/08/30 20:00:09 iDgp42vm
>>571
叙述モノとは知らずただ単に「面白い」と聞いただけ、という意味では?

573:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/08/30 23:07:38 oNjEG87f
なんだかんだ言うても、もっかのところの殊能タンの最高作は「ハサミ男」だと思うのだが・・・
事前にトリックねたばれ気味だったのでは?

574:名無しのオプ
05/08/31 00:16:44 gV6pGXbd
叙述叙述うるさいお(´Д⊂

575:名無しのオプ
05/08/31 05:21:45 Tqt10b0h
叙述叙述叙述叙述叙述叙述序数珠

576:名無しのオプ
05/08/31 07:29:49 CaAxgybc
>>575はサディスト

577:567
05/09/01 04:37:45 niovr30K
>>572
その通り。殊能も初読だし。
スルーされちゃった感のある568さんが書いてる
ミミズクとオリーブシリーズの方がよっぽど好きだw
まあ、ほのぼの系が好きなのもあるけど。

北村薫の円紫、覆面シリーズとか
倉知淳の猫丸シリーズとか
二階堂麗人のボクシリーズとか
我孫子武丸の人形シリーズとか

578:名無しのオプ
05/09/01 21:33:43 cr3uTeoK
飛鳥部勝則の「鏡陥セイ」を読んだ。
自分の人格や品性を疑われると厭なので、他人には勧めないが、面白かった。
個人的には今年のベスト5に入れても良い。

昔のクーンツや乱歩が好きなひとは面白いと感じるかも。


579:304
05/09/01 23:12:12 A4DBHSMD
「繭の夏」佐々木俊介、読了。
面白かったけど、後味が良くないな。(書評にも出てたけど)
犯人や謎のメッセージがストレートすぎる感じがしたよ。


580:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/09/03 10:03:12 jp/1BVc2
北川歩実「猿の証言」を読んだ。
随分と前に購入し積読状態になっていた作だが、今回読んでみて、
今まで読書欲が湧かなかったのも致し方ないという気がした。
クローン、人工授精、キメラ、サル学等、タイムリーというか刊行時を
考慮すれば先鋭的とも言える内容を持った作なのだが、
それなりに興趣をそそるものがあるとはいえ、ミステリにしてはあまりに
膨大なサル学等に関する薀蓄は、作品を無駄に長くし、ストーリーも
冗長に流れてしまう弊を招いている。
また、登場人物も類型的(研究者の女性がことごとく美人というのは、
リアリティを殺ぐ結果となっている)に過ぎるし、過去に渡る人間関係もあまりに
創り過ぎである。
本書のテーマを、地味目な女性研究者あたりをを主人公にして、妙な過去の因縁話を付けずに人間関係を自然に描けば、逆にリアルで凄味があるスリラーに仕上がったのではないだろうか。
ただし、これもあくまで「スリラー」としてであり、そもそも「ミステリ」としての
オーソドックスな謎解きの面白さは薄い作であるとは言える。
全体的に見て、作者の力量・技巧不足を強く感じさせるものがある。

581:名無しのオプ
05/09/03 13:25:02 x5i3MZES
朱川湊人「都市伝説セピア」
ホラー小説には当たりはずれが多いものの、これは当たりだった。
独特の世界観を形成していて、読み応えがあった。さらにどの話もオチが効いている。
某メフィスト賞受賞作とメイントリックが一緒だったのには、ちょっと笑った。影響受けてるなあ、と。

582:名無しのオプ
05/09/04 00:57:21 tRgT9Oor

 「星降り山荘の殺人」読みました。 その手があったか!
 やられた。2chで評判イイだけのことはある。
 真犯人を当てた人はいないんじゃないの?


583:名無しのオプ
05/09/04 01:18:43 mPbiSe8+
>>582
いるみたいだよ。
素直にやられたもん勝ちだと思うけど。

584:名無しのオプ
05/09/04 01:42:10 WxrvzZDs
探偵役が説明を始めるちょっと前に犯人に気づいた。

585:名無しのオプ
05/09/04 08:45:39 jYRuBlfD
本の裏表紙などに、「ミステリ-初心者にも、犯人をあてるカタルシス
を味わってほしいので、フェアプレーに徹し、登場人物をしぼったりして
わかりやすくしました。」 なんて書かれているんだよね。
 親切な作者だなぁって思った時点で、やられているんだよね。


586:名無しのオプ
05/09/04 10:26:37 Xc3Xdm1D
>>582
メール欄の章で結末分かった

587:名無しのオプ
05/09/04 14:35:56 N1V+j/sa
星振り山荘は、叙述トリックに慣れてないころに読むといいかも。
オレもあのころは純粋だった・・・・w

588:名無しのオプ
05/09/04 21:53:05 u1Shcqcu
星降り山荘のどこが叙述トリックなんだ?

589:名無しのオプ
05/09/04 23:51:10 nOednXtA
あーいうのも叙述の一種だろ。

590:名無しのオプ
05/09/05 00:10:29 9kInraQ8
>>588
そう思わせない所が、作者の腕というか作品のミソだろ。

591:名無しのオプ
05/09/05 02:05:14 KP71Pz9Z
叙述トリックって「作者が読者に対して仕掛けるトリック」って認識でいいのかな?
それなら星降りは該当するだろうけど

592:名無しのオプ
05/09/05 02:12:47 KP71Pz9Z
それはそうと真保裕一「奪取」を読んだ。
この作品は斜め読みしないときつかった。
冒頭に「ためしに財布の中からお札を取り出して、夏目漱石と新渡戸稲造を
見比べて~」などと書いてあるところに時代の流れを感じた。

593:名無しのオプ
05/09/05 05:46:52 K8OWWlia
>>591
それだと作者の仕掛けたミスディレクションがすべて入ってしまわないか。
>>592
もう少し古いと「財布の中の聖徳太子が・・・」という表現になるね。
全盛のころの社会派ミステリなどで。

594:名無しのオプ
05/09/05 14:35:44 wQFDvDAO
>>591で正解。
>>593が言ってるような線引きは難しいけどね。

595:名無しのオプ
05/09/05 19:14:54 mdpZYW3V
遅レスだし、流れを断ち切ってスマンのだが・・・、
>>563は不具のレビューをオチョクッているのか?

596:名無しのオプ
05/09/05 19:52:51 avTIHkHe
QED 式の密室 読了
薄いだけあって、軽かったw
謎のテーマ(歴史の方)自体は嫌いじゃないけど

597:名無しのオプ
05/09/05 23:40:01 uB0sXxWG
>>594
星振りの場合、あれが叙述トリックじゃないという主張は、
落とし穴の偽装が自然すぎて
たまたま気付かずにまたぎ越してしまった人が「落とし穴なんてなかった」と言っているのに近いと思う。

598:名無しのオプ
05/09/06 01:20:05 a9QQFqZX
もう百回は既出というか倉知本人も言っているが、都筑の「七十五羽の烏」を夜目や。


599:名無しのオプ
05/09/07 05:32:49 z/7WAz8E
ミステリかどうか微妙だが、このミスにもランクインしてた
本田孝好「MISSING」を読了。
最初の1話は良かった。だが、3話目あたりから作者の気持ち悪い文体がでしゃばり始め、
鬱陶しくて仕方がなかった。伊坂幸太郎に憧れでもしたのだろうか、あの口調はやめて欲しい。
っていうか、ほとんどの話の主人公が「僕」の一人称でキャラが同じじゃねーか。

600:名無しのオプ
05/09/07 13:13:19 M2llP6DO
本田じゃなく本多な
伊坂に憧れたって、MISSINGのほうが伊坂がブレイクする前だろ
全く的はずれ

601:名無しのオプ
05/09/07 18:00:20 4akAZq40
伊坂や本多は合わない人が読んでも気持ち悪いだけかもしれないな。
俺は本多は好きだが伊坂は嫌いだ。
この二人って基本的に絶賛されてるよね。伊坂の持ち上げられぶりは凄い

602:名無しのオプ
05/09/08 00:10:46 X2CSghNG
>>586
おれもそこでわかった。
事件が起こる前に犯人がわかった唯一の小説。
逆にそこで気づかなければ最後まで気づかないんだろう。
なぞなぞとかの番組をよく見る人は気づきやすいだろうな。


603:304
05/09/08 00:16:42 lBlAsefd
「模像殺人事件」佐々木俊介、読了。
前作より格段にうまくなってる。
雰囲気がいいね。どんでん返しもナカナカのもの・・・

次作はいつになるんだろw

604:名無しのオプ
05/09/08 05:23:27 KHUJ1qB+
>>601
この板での評判は二人とも悪い気がするのだが・・・・

605:名無しのオプ
05/09/08 08:08:35 vocwe/HX
>>601
この板での評判は知らん。俺が言ったのは書評サイトやblogなどでの評判ね。

606:名無しのオプ
05/09/08 23:22:33 2lbdez5G
最近は、「このミス」の作家を攻めてる。(このミス大賞な)
「ダブルアップ」ハセベバクシンオー、読了。
悪くはない。
こういうの好きな人、多いのでは?

607:名無しのオプ
05/09/10 08:19:39 TouJBeyU
>>606
そんなあなたに
つ スレリンク(mystery板)l50

608:名無しのオプ
05/09/10 09:27:30 6i0Celiv
剣持鷹士「あきらめのよい相談者」

意外と面白かった。とぼけたユーモラスな雰囲気がいい。倉知淳と北村薫を足して二で割ったような感じ?
日常の謎が好きな人なんかは合うんじゃないかな

609:名無しのオプ
05/09/10 12:20:10 Cd05BxQi
大倉崇裕の「無法地帯」を読んだ。
めちゃめちゃ面白かった。
一気読みしてしまった。

ヤクザや探偵がみつどもえで宝物探しをする展開はありふれた設定だけど、
探しているのがザリガニラーという怪獣のプラモデルで、
登場人物が真性オタクばかりっていうところが良い。

季刊落語シリーズしか読んだことがなかったので、
北村薫路線の作家かと思っていたけど、こっちの方が良いのでは?

何で評判にならなかったんだろう?


610:名無しのオプ
05/09/10 14:54:54 9TzVt7db
↑同志発見!

611:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/09/11 11:03:15 Jh9bisgH
深沢七郎「楢山節考」(新潮文庫)を読んだ。
一見、板違いのようでいて、そうではない作品集である。
特に冒頭に収録された「月のアペニン山」は、最後に作者が記しているとおり、
サスペンスの練習として書かれたものであり、現代風に形容すればサイコ・ミステリで
ある。文学者の手によれば、文庫本30頁足らずのボリュームでこのような迫真力に
富んだ作となり、しかも習作として書かれてしまう事実を凡百のミステリ作家とこれを
支持するミスヲタは瞠目し、自省すべし。
そもそも表題作となった名作「楢山節考」にしても、あまりにストーリーが人工に膾炙
してしまったが、ラストに到る伏線を配したストーリー展開は、ミステリの手法を
利用したサスペンス溢れる作品なのである。
深沢風青春小説の趣がある「東京のプリンスたち」は、ハードボイルド風にも書けた作
かと思う、さすれば石原慎太郎か。
最後に収録された「白鳥の死」は、深沢氏を評価し、交流が深かった正宗白鳥の死に
関する感興を描いた小品であり、完全な板違い作品である。

612:名無しさん@そうだ選挙に行こう
05/09/11 21:20:59 ZzqaxYz9
鬼気迫る論考畏れ入りました・・・

613:名無しのオプ
05/09/12 19:34:32 Z+aTByUw
『すべてのものをひとつの夜が待つ』 篠田真由美

この作者は初読。帯に煽られて購入したが、ミステリに
なってない。序盤がの主人公とその従兄弟の会話がうざい。
中盤、主人公と女、たいして会話もしてないのに、いきなりラブラブに
なるなよ。最後が適当。謎解きも適当。なんじゃこりゃ。

と、読んだあと脱力してしまった。やっぱアーヤからミステリに入ったから、
「館」に特別な思い入れがありすぎるのかな。。。

『女王様と私』 歌野晶午
うん、単純に面白い。「ブードゥ」以降、ノリノリっすね。
でも、ガチガチの本格好きにはお勧めできない。

614:名無しのオプ
05/09/12 21:32:44 S99RKtjj
>>613
「すべてのものを・・・」はクローズドサークル(CC)の悪い見本だよね。
CCはその状況だけである程度のサスペンスを生じさせてしまうので
手抜きしたい作家には都合のいいシチュエーションだということなのですね。
今の読者にはそれを越えたサプライズがないとなかなか評価されないのでは。

615:名無しのオプ
05/09/15 10:39:44 bmudLyvd
>613
サプライズがあれば言うことないけれど、CCならではの緊張感を
丁寧に書き、きちんと論理的になっていればいいんだけれどねぇ。

「すべての~」は人は結構死ぬけど、トリックは実質一つ。
しかも、良く見るタイプ。
一つしかないのなら、やはりサプライズは欲しい。
複数なら、地味になってしまうけれど、きちんと筋を通すだけで
いいと思うんだけどね。

616:名無しのオプ
05/09/15 10:50:22 bmudLyvd
横溝正史『呪いの塔』

戦前の作品は余り読んでいないけれど、この水準の
本格ミステリを昭和7年に書いたというのは、すごいことだと思う。
途中で犯人当てはできるし、情報不足のところがあるけれど、
良く出来ていると思った。

人物の配置も、動機もとても丁寧に作られていたと感じた。


霧舎巧『名探偵はもういない』

吹雪の山荘、過去の因縁、未来との連結・・・と本格好きにはたまらない
舞台設定。死体の描写が弱く、読者に衝撃を与えないのは、仕方ない。
四月の霧舎学園よりはましだと思うし。

最後に総ての謎がきちんと解かれているのだけど、「証拠」ではなく
「蓋然性」に基づく部分があり、ちょっとそこが気になった。

多少の疑問も残るけれど、基本的に丁寧な本格だと思います。後味もいいしね。

617:名無しのオプ
05/09/15 12:31:19 a834ev6B
氷川透 『人魚とミノタウロス』

面白かった。
早く次の氷川透シリーズを出して欲しい。

618:名無しのオプ
05/09/15 14:12:33 clg6vD6L
歌野晶午「女王様と私」(角川書店‘05)

「『葉桜・・・』『ジェシカ・・・』の曲球が続いた末のビーンボール。
歌野が開いたのは未知への地平か、はたまた禁断の扉か?」

どうだろうか、建設的でない小生の書評なるものは皆様にとって迷惑ではある。
しかし、歌野の新作に対しては、たとえ都下H小金井からDQNの巣窟A崎へ左遷、
もとい栄転した身としても、一筆取らずにはいられなかった。
物語は無職ロリオタのウンザリするような日常から一転、「女王様」なるヒロイン
との出会いを境に一気にスピードアップする。その速さたるや高卒の農業団体職員
には付いてゆけないものがあろう。
その過程で歌野は、一昔前であったなら充分メイン・トリックとなり得たであろう
叙述トリックの幾つかを惜しげもなくバラし、切り捨てて行く。この作業は、
「葉桜」で叙述トリックの一頂点を極めた者としての自負というより、バカみたい
に溜め込んだ蔵書を切り売りしてその日の糧を得るしかない哲人の姿に合い似る
ものがある。
「ロックでなければ何でも良かった」。これは、小生も愛聴するJoy Division、否、
The Pop Groupだったか、いずれにせよ小生しか聴いてないバンドだからどうでも良い、
そのバンドの名言である。歌野が本作を書いた動機もまた「本格ミステリでなければ
何でも良かったのだ」ということだろう。現時点で我々が知りうる「ミステリ」の概念
を、とにかく壊したかった、その先に何が見えるのかは、先ず壊してから考えれば良い、
そこに‘terra incognita’はあるはず、ということだ。だが危険な賭けに打って出た
歌野は、間違った扉を開いてしまったのではなかろうか?作者は登場人物と違って妄想に
逃げることは出来ない、作者の真価が問われるのは次作以降の展開であろう。

619:名無しのオプ
05/09/15 18:29:25 G2pSVM+E
一週間かけてようやく黒死館読み終わった……
本当に犯人はあれでいいんだろうか?
面白かったとかよりもなんか読み終わったという達成感でいっぱいです

620:名無しのオプ
05/09/15 18:52:16 bmudLyvd
船越百恵 『名探偵症候群』

語り手の語り口が面白くてポンポン読めた。前作ではこなれて
いない感じがしたけれど、今作はずいぶんよくなったなぁ、と思った。

ただ、事件そのものは非常にオーソドックス。ミステリというよりも、
火サス。自白に頼らなければ解決しないというのは、いかがな
ものか。また、事件や関係者の構図もどこかで見たことあるのばかり。

主役の2人については、メ欄だしなぁ。
本格ミステリではなく、長編ロマンティック・コメディらしいから、
その辺のことあまり気にしちゃいかんのかな。

621:名無しのオプ
05/09/15 18:55:20 bmudLyvd
あ、>620のメ欄はミス。このレスのメ欄です。
文章繋がらないけれど、目つぶって下さいまし。

622:名無しのオプ
05/09/16 19:20:50 r5dEOcno
佐藤友哉 『エナメルを塗った魂の比重』

全然本格になってないけれど、これはこれで面白い。
ただ、メ欄①になっているのが気になる。
メ欄②するのは難しい。

「青春エンタメ」と言われるのも納得。
ある種の歪んだ世界観や人間観がそこにはあって、
それらこそが彼の作品の目玉なんだと思う。

そして、それが受け入れられるかどうか、ある種の
踏絵みたいな作品。
私は、結構好き。

623:名無しのオプ
05/09/16 19:26:36 /I5J+buF
ユヤタンは浦賀を崇拝してるからな。

624:名無しのオプ
05/09/18 11:45:30 3RzLxK7O
佐藤友哉 『水没ピアノ』

スゲー読むのに時間かかった。あと100ページくらい削ってください。
20ページくらいメールのやり取りが続いたときはどうしようかと思った。

歪んだ人間の心情吐露が延々と続く小説。
自分は苦しかった。でも、10代のときに読んでいれば、
共感できたかもしれない。

つーか、遺書長げー。


綾辻行人 『最後の記憶』

うーん、結構綺麗に構成されてはいると思うが、
「結局、この作品の売りは何?」という感じだった。

ホラー色は弱く、ミステリ?という感じで、さらに最後の心情描写が
いまいち。もう少し葛藤してくれよ、と思った。

でも、うん、まぁ、毒にも薬にもならないけれど、いいんじゃないでしょうか。

625:名無しのオプ
05/09/18 15:54:38 i7Vg/JmO
>>624
最後の記憶は綾辻作品でも暗黒館と同等の最大級地雷なので、
お気になさらず…

626:名無しのオプ
05/09/18 20:37:05 lOsi1FIx
横溝正史「病院坂の首縊りの家」

75歳のときの作品というのが驚き。「獄門島」の頃と比べても全然見劣りしないじゃない。
最晩年に至っても全盛時と同程度の作品を書き上げてしまうバイタリティに脱帽。
現在、やはり70過ぎた作家の、どう見ても耄碌してるとしか思えない新聞連載を読んでるもんだから、なおさらすごいと思う。

古い作品でスマソ。

627:名無しのオプ
05/09/18 21:07:50 M7s4uz6w
>>626
>横溝正史「病院坂の首縊りの家」

確か映画化されたな。随分前だけど。

628:名無しのオプ
05/09/18 23:22:58 VZ4ySQGB
橘玲「マネーロンダリング」
今日のニュースで100億円の投資詐欺被害の話し。
香港から海外に送金する投資詐欺!
そっくりな設定。読み終わってニュース見たんで
びっくり。

629:名無しのオプ
05/09/19 02:40:29 7Okf2EZ5
>>627
懐かしいなあ。桜田淳子が出てたっけw

630:名無しのオプ
05/09/19 15:25:46 CAPZ6Og6
舞城王太郎 『熊の場所』

収録されている「ピコーン!」が日本推理作家協会賞候補に
なっている。
非常に面白い。考えさせる。ギリギリ、ミステリになっている。

>625
暗黒館は結構好き。少なくとも「ああいう雰囲気」を見せたかったんだな、
というのは分かったから。でも、最後の記憶は・・・2chで最大級地雷と言われていた
のも良く分かります。

それでも僕はついていくよ、あーや。



631:名無しのオプ
05/09/19 19:07:49 QO3hDTJC
乱歩賞に輝いた「天使のナイフ」を読みました。
力作です。あっという間に読み終えました。

632: 
05/09/19 19:27:10 1XZ7zslZ
>>631
工作員乙

633:名無しのオプ
05/09/19 19:38:56 A3udtTKl
>>632
それはどうかな。
確かに「めぐる因果は糸車」みたいなご都合主義はあるけど
近年の乱歩賞では力作だと思うぞ。

634:名無しのオプ
05/09/19 20:06:08 +bOESoP4
>>633
わしもそう思うぞ。この10年では「13階段」と双璧かな。
ある事件の動機がちょっと???って気もするけどね。
>>632さんは何を根拠に工作員って言ってるの?
たぶんどこでも同じようなこと書いてるんだろうね。

635:名無しのオプ
05/09/19 23:24:44 GxisSkUd
滅びのモノクロームに較べたら雲泥の差ですね。
まあ、較べること自体天使のナイフに失礼だと思いますが

636:名無しのオプ
05/09/20 04:37:10 E5PZbRI/
今日はじめて森博嗣作品読んだ。黒猫の三角。
この人の作風ってこんな感じ?それともこの作品は別種?
すべてがFになるを先にすべきだったのかと考え中。


637:名無しのオプ
05/09/20 12:23:25 U1bU8482
>>636
その通りです。
ただ、すべてが~読んでも合わなかったら駄目かも

黒猫からのシリーズはキャラクタが極端すぎるのでちょっと…

638:名無しのオプ
05/09/20 12:48:13 zEvftbJR
>>637
『そして二人だけになった』はシリーズじゃないし読んでみて欲しい俺

639:名無しのオプ
05/09/20 17:09:11 IAoUBfI8
中井英夫「虚無への供物」
きっとこれからなんだと自分に言い聞かせ続け、
…そのまま読み終わりました。 ―完―

640:名無しのオプ
05/09/20 17:31:10 ZxXU0UuR
>>639
一昨日ブコフで手に入れて3項目……orz



641:名無しのオプ
05/09/20 17:33:10 tvUkhVt7
虚無への供物好きじゃない人多いね
俺は大好きだけどw
あの雰囲気がたまんねえ

642:名無しのオプ
05/09/20 19:19:50 ikY4ghuy
虚無への供物は、文章が生硬というか拙い感じがするな。

643:名無しのオプ
05/09/20 21:16:01 X1fyZfu+
日本三大奇書のなかで唯一まともに読めるよね<虚無への供物

644:名無しのオプ
05/09/20 21:36:15 1nHjEDcK
北山猛邦 『アリス・ミラー城殺人事件』

ああ、分からなかったけどね俺は、うん。
でも何で真犯人は疑われないのよ?
単に探偵が余程鈍かったというだけか。

645:名無しのオプ
05/09/21 19:29:53 7mVWXOf7
蘇部健一 『動かぬ証拠』

蘇部氏の作品を読むのは「6ドン」以来2冊目。
最終ページのイラストのみによって解決の鍵を示すという
アイディアはいいと思った。倒叙の手法として面白かった。

でも、用いられている事件とその解決がミステリ・パズルでしかなく、
動機や殺害方法、人物造形がありがち過ぎる。文章も退屈で
読んでて緊張感がない。
さらに、トリックの鍵も、どこかでみたことあるものばかり。

イラストを大々的に使った、というその一点のみでしか
評価できない。

中古で購入したからいいけど、定価で買ったら壁に投げてたかもしれん。

646:名無しのオプ
05/09/21 23:48:46 FJIILN8E
>イラストを大々的に使った、というその一点のみでしか
>評価できない。

本人はその評価だけでよかったと思うよ。
それ以外はどうでもよかったんじゃないのかな。
ま、それが推理作家の悪い癖であるのだけど。
とにかく発想だけは面白かったね、だからどうした以上の何ものでもなかったけどw

647:名無しのオプ
05/09/22 20:47:34 T6c/fQz8
6とんはボロクソ言われてたんだから、1点だけでも評価されりゃ
本望だろうに。

648:名無しのオプ
05/09/23 14:12:27 AeQ57rap
横溝正史 『三つ首塔』

表紙の返しに「本格推理とメロドラマの融合」と書いてあった。
確かに、ベタベタのメロドラマだった。なんか、首筋が痒くなった。

でも、全然推理になってない。
金田一いなくてもいいし、序盤できちんと事情聴取すれば
あんなに人が死ななくても済んだと思った。京極にも言えるけど。

傑作群の背後には、忘れられた凡作・駄作が数多くあることを
改めて実感。

同時に、火サスみたいとも感じたけれど、むしろその「火サス」っぽいのを
50年も前に発表したこと、そして、未だに2時間ドラマや昼ドラに
大した進化が見られないのにビックリ。

649:名無しのオプ
05/09/23 17:39:02 kPXfgnGR
『三つ首塔』傑作だと思うけど。

>序盤できちんと事情聴取すればあんなに人が死ななくても済んだ

それじゃあストーリーにならないじゃない。あの緩さがイイんだよ。
あれは本格風味のあるサスペンス/スリラー小説だから。

650:名無しのオプ
05/09/24 15:31:36 3vGT0DNB
>649
とりあえず関係者と思われる人間総てのアリバイと動機を調査する、
というのが警察捜査の重要なファクターだと思うんですよ。

そして、捜査だけでは解決できない「密室」「顔や手足の喪失」
「偽証」などがあるから、探偵の出る余地があるのかな、と・・・。

まぁ、ぶちぶち言いながらも、一気読みしたんだけれど。

651:名無しのオプ
05/09/24 17:53:38 pxRN1CA+
美濃牛、読了。

ハサミ男の方がまだ面白い。
褒められる理由がいまいちわかりません。
まあ、つまらなくはないけど

652:651
05/09/24 23:05:05 dbxJA6UX
大沢在昌「ジョーカー」読了。
ひさしぶりに鮫シリーズ以外でなかなかの作品だと思う。

倉知淳「猫丸先輩の推測」読了。
猫丸シリーズはゆるさ(ぬるさでは無い)が好き。
今回もなかなか。
すごく面白いってわけじゃないんだけど、なんとなく
面白いっていうw

昨日、今日の二日で読んだ三作の中ではジョーカーが好きだ。
ハードボイルド好きだからしょうがないw

まあ、大きなハズレが無くてよかったw

653:名無しのオプ
05/09/25 00:11:38 3lJZwJ1s
wの使い方が変

654:名無しのオプ
05/09/25 00:32:23 fhb5gUCU
あと>>651の「まだ」の使い方も変だな
普通にハサミ男の方が評判高いし

655:名無しのオプ
05/09/25 03:04:07 WMdSwu+y
>>651的に、ハサミ男は評判ほど面白くは感じられなかった。
ということじゃないの。

656:名無しのオプ
05/09/25 04:12:22 FJBqUndO
松本清張「Dの複合」
回りくどいことしないで、最初からターゲットの首絞めておけば他の殺人が起きなかったのに。

657:名無しのオプ
05/09/25 23:59:23 Jz7SzLoC
>>651-652
頭が悪そう

658:書斎魔神 ◆qGkOQLdVas
05/09/26 23:49:31 FASzxWUM
富田常雄「姿三四郎」文庫全3巻を読破した。
青春冒険小説といった風な作であり、冒険小説のジャンルをカバーするこの板にとっては、
守備範囲ぎりぎりといったところか。
柔術(柔道の古形態)の強豪、唐手使いの兄弟、外人ボクサー、外人レスラー、要人暗殺を狙う殺し屋、忍者まがいの間諜、終いには、美女をストーキングするフリークス
(蜘蛛男)とまで対決してゆく主人公姿三四郎、これだけ書くと面白そうなのだが、
吉川栄治の「宮本武蔵」と同様な御都合主義と過剰な求道感に代表される時代錯誤を
実感させるものがある。
物語の舞台は明治開化期とはいえ、内容は時代小説(剣豪もの)そのものであり、
「刀」を「柔道」という技に置換えただけなのが本作の本質ゆえであろう。
まあ、当時の読者にはこれで十分に面白いものであったのであろうが。
本作に影響され、高校時代に使用した青黴が生えた柔道着を持ち出し、
「とおっー」とか奇声を上げながら、アキバやジュクを闊歩せんとするミスヲタが
出ないかが懸念されるところである。

659:名無しのオプ
05/09/27 00:13:38 havcfe/G
なんで姿三四郎をここに書くのだ?
お前のオナニースレじゃないっての。

660:名無しのオプ
05/09/27 00:36:17 9+7SY5SZ
法月綸太郎 『法月綸太郎の功績』 講談社文庫

いやぁ、良かった
とても好きな作家の作品が面白いと、大変幸せ
(生首は悪くはなかったけど、あんまり良くも思わなかったので…)
五編収録、中国蝸牛が二つくらいレベルが落ちるが、他は本当にハイレベル
冒険→新冒険→功績と確実にレベルアップしてるように感じるので次の短編集が楽しみだ



しかし短編は嫌いだ と毛嫌いしてたけど、最近読む短編集はアタリが多いな

661:名無しのオプ
05/09/27 00:41:14 R0ss2Sem
>>659
見る本すべてがミステリーに見えてしまう重症のヲタなんでしょう。
構わないで放置するのが一番ですよ。

662:名無しのオプ
05/09/27 00:50:30 EqdnhQVE
法月は短編の方が好きだな

663:名無しのオプ
05/09/27 00:50:54 3FsBnctW
「楢山節考」、「姿三四郎」ときて次は何かなあw
とだけ書いてスルーしよう

664:名無しのオプ
05/09/27 01:38:02 AWyzkFAX
ってか削除依頼出せばいいじゃん
明らかに板違いなんだし
嫌がらせ目的なのもはっきりだし
まあこの手の荒らしになぜか運営は寛容なんで難しいかもしれないけど orz

665:名無しのオプ
05/09/27 01:42:26 IGr2teZj
今年3月27日に「半年ROMってろ」といわれたものです。
今日でやっと半年たちました。
皆さんお久しぶりです。涙でそうです(;;)

666:名無しのオプ
05/09/27 01:51:33 sO3zL3En
律儀だなー。
復帰早々こんなこと言うのはつらいが、
おまいあんまり2ちゃんに向いてないかもな。

667:名無しのオプ
05/09/27 02:00:22 oYXhn6fJ
>>666
それコピペだよ。この前CG板で見かけた。どこの板がが発祥なのかな?


788 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2005/09/25(日) 15:55:46 ID:7AgDlYv0
今年の3月24日に「お前は半年ロムってろ」って言われたものですが
今日でようやく半年になりました。
おひさしぶりです。涙がでそうです。
789 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2005/09/25(日) 15:59:56 ID:hUCjZNbC

>>788
お前はあと半年ロムってろ

790 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 2005/09/25(日) 16:59:28 ID:siPnaAHM
カワイソスwwww

668:666
05/09/27 02:08:20 sO3zL3En
釣られたのかorz

669:名無しのオプ
05/09/27 10:24:04 gty0rcNo
暗黒館の殺人、やっと読了しました。
この板のあーやのスレで、散々けなされていました。
おもしろくない、才能が枯れている、ふゆみのヒモ、毛髪とともに才能も失われつつある……
「買うな」というスレを信じて、本屋で手にとっては、買ったら後悔するぞ!と、元に戻しておいたものでした。
あれから、一年、図書館でノベルズ版に出会い、迷いつつも、借りました。
おもしろかったじゃないかーーー
何が、ハゲだよ!! 確かに薄いけど。本の厚さに反比例しているけどさ。
あーやらしい重厚感のある物語だったぞ。
確かに、都合よいところもあるし、ネタの確信にもきわどいものがあるけど、アレだけにすごい作品に纏め上げるなんてすごいの一言。
十角で始まる館シリーズ全体の色味が、ここにきてガラリと変わったようなシリーズ全体としても、深みが加わったように思う。
ゴシック、本格、幻想…を交えたミステリで、「薔薇の名前」とかさ、メフィスト賞の作品とかあるけどさ、圧倒的にこっちのほうが、上だね。
…と、あーやのスレで文句を言おうと思ったのですが、なかったので、ここに吐き出します。
分厚いですが、勇気を持って、手に取りましょう!
京極夏彦よりは、さくさく読めます。(京極もおもしろいけど)

670:名無しのオプ
05/09/27 12:16:14 zwby5on7
>あーやのスレで文句を言おうと思ったのですが、なかったので
二つもあるじゃん。

671:名無しのオプ
05/09/27 12:47:37 +8AcyzAD
さよならバースディ
ミステリーというよりはヒューマンドラマな感じだったけど、素直におもしろくて、感動できました。

672:名無しのオプ
05/09/28 13:18:49 oNuX055c
「うなぎ鬼」高田 侑  読了

帯には暗黒ミステリーと書いてあるが、これはホラーでいいのかなあ。
なにに焦点を当てて、どんな話を書きたかったのかわけわからん。
ネタバレにつながるので書けないが、主人公がDQNなだけやん。
もう少しまとまってから書けば?という感じでした。 

673:名無しのオプ
05/09/28 19:24:03 Lhbiesil
北川歩実 「金のゆりかご」  読了

北川作品はこれが初読
言い尽くされてそうだが、どんでん返し多すぎてわけわかめ
後味の悪さ(冷笑的な所)は好みだったので、他の作品も読んでみます
慣れれば分かるようになる…だらうか

674:名無しのオプ
05/09/28 20:33:21 yPq9YwMc
短編集(もう一人の私、虚ろな感覚)もあるので読んでみては。

冷笑的な部分だと「猿の証言」「模造人格」あたり
読後感の良いものだと「透明な一日」

ロウソクのために一シリングを(ジョセフィン・テイ)読了
笑いをはさみつつ、人物造形が細かくて好きなんだけど
手掛かりの表れ方が偶然すぎて(´・ω・`)
もっと文学(またはサスペンス)よりの作品から入ってゆけばよかった

675:名無しのオプ
05/09/28 20:35:15 yPq9YwMc
スレ違いなことをやってしまったorz

ちなみに向こうのスレの722ではありません

676:名無しのオプ
05/09/28 20:59:23 Lhbiesil
>>674

短編集読んでみます

そして
>>675
何故かワロタww

677:名無しのオプ
05/09/29 00:11:01 L/r8I8MZ
篠田節子「ゴサインタン -神の座-」 読了

やっぱり篠田節子はいい。
骨太で壮大で奥が深い。特にこの本はそんな篠田節がフルスロットルです。
女運に見放たされた旧家の大地主の息子がネパール人をお嫁さんにもらった
ことから巻き起こる大騒動が息もつかせぬテンポで描かれ、分厚い本であるにも
かかわらず一気に読めました。


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