04/09/29 11:09:33 HKr4UKYE
受賞作から何を学ぶべきか?
Q.傾向と対策をするための受賞作品の研究のポイントは何でしょうか? 若桜木先生
のご本(3冊:作家になるための本)を基に、某受賞作品を読むと、スルベカラズ(も
しくは、しないほうがいい)点が目に付いてしまいます。「……」とかオウム返しの会
話とか、地の文、「会話文」、地の文。(実際には、ほとんどの受賞作品が使用)とか
です。自信がつくより混乱します。
でも、受賞作品を読むと確かに面白い、巧い。そういう面白さ、巧さの研究をするこ
とが大事なのでしょうか? 受賞作品から何を学べば良いのでしょうか?描写テクニッ
ク?構成方法?題材の扱い方?―でしょうか? 教えて下さい。
A.受賞のポイントは、要はオリンピックの体操とかシンクロの採点なんかと同じです。
オリンピック種目では、まず、難易度の高い演技がどれだけ入っているか。これが加点
演技です。
それが受賞作では、テーマのオリジナリティ、主要登場人物のキャラクター設定、ス
トーリー展開のハラハラドキドキ度、読後感の良さ(爽やかさ・感動・結末のドンデン
返しなど)で、これで100点満点になります。
後は、そこからミスがあるごとに減点していきます。オリンピック種目では着地が乱
れたり、シンクロの足並みが揃わなかったり、といった箇所ごとに減点していきますが、
小説では、主要登場人物のキャラクター設定がステレオ・タイプで個性に欠ける、心理
描写が足りない「……」のみの台詞が増える)、台詞回しに工夫がない(鸚鵡返しの台
詞が増える)、同一語句を反復使用している、形容表現が月並みで独自の言い回しがな
い……といったことで減点していき、最高得点を取った作品が受賞する。但し、最高得
点でも、得点自体が低ければ佳作止まりになったり、該当作ナシになったりするわけです。
ですから、受賞作を読む場合には加点ポイントと減点ポイントを意識的に区別しながら
読むことが肝心です。区別せずに読むと、自分の創作にどう役立てたら良いものやら、訳
が分からなくなります。(ゲスト回答:若桜木虔)