05/12/02 10:44:35 lJNhMsXW
ここでも叙述の分類してますよ。
「叙述トリック講義」 香澄 遼一
URLリンク(hmc00.hp.infoseek.co.jp)
……上とは無関係に、
<叙述トリックのカタルシスに関する個人的な意見>
叙述トリックの驚きの大きさに関しては以下の三つによって構成されると思う
(1).叙述トリックの認識
叙述だと知らなかった>叙述だとわかったけどどんな誤認かわからなかった>全部わかった
(2)ミスリード
納得できる伏線がたくさんある>少ない>納得できない記述がある
(3)ネタバラシがあった後の変化
物語の構造自体が以前と全く別物になる>あまり変化ない>単に人物が入れ替わる程度
(1)については、ミステリを読み慣れた人物なら大体叙述とバレてしまう場合が多い。しかし、
(2)の要件の、納得出来る記述が多ければ叙述トリックがわかった読者も満足する可能性が高い。
ただ(1)と(2)は相反していて、伏線が多いほど叙述の仕組みがバレやすく、その辺のバランスが重要となる。
そして叙述トリックのキモは(3)にあると思う。
(1)に関しては読者個人の主観が入るので作品の評価の分かれ目になるだろう。
(2)に関しても納得出来る出来ないに個人の主観が入る余地がある。フェア・アンフェアの問題である。
(3)に関してはそれほど読者個人の主観に左右されない。
こんな感じ。